JP4600099B2 - パルス管冷凍機搭載装置 - Google Patents

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Description

本発明は、機械振動による影響を排除するパルス管冷凍機搭載装置に関する。
パルス管冷凍機は寒冷を発生する機能を有し、各種装置に応用されている。このようなパルス管冷凍機の応用の一例として、EDS(Energy Dispersive X-ray Fluorescence Spectrometer:エネルギー分散型X線分光法。EDXと略されることもある)を用いるエネルギー分散型半導体X線検出器(EDS検出器)の冷却システムへの適用が検討されている。このようなパルス管冷凍機を用いるエネルギー分散型半導体X線検出器の従来技術が例えば、特許文献1に開示されている。
ここに従来技術のEDS検出器、および、このEDS検出器を搭載するエネルギー分散型半導体X線検出器(以下単に試料分析装置という)について図を参照しつつ説明する。図7は従来技術のEDS検出器を搭載する試料分析装置の説明図、図8はEDS検出器の説明図である。図7で示す試料分析装置1000’は、EDS検出器10’、電子顕微鏡20、試料室30、本体40、連結管50、防振スタンド60、錘70、圧力変換バルブユニット80、コンプレッサ90、高圧ヘリウム配管100、低圧ヘリウム配管110、コントローラ120を備える。
続いて各部構成について説明する。
EDS検出器10’は、さらに図8で示すように、クライオスタット11、小型ガス循環式冷凍機12、コールドフィンガー13、X線検出素子部14、移動部15を備える。
クライオスタット11は、さらに本体部11a、筒状部11b、および、X線窓11cを備える。L字状の筒である本体部11aには水平な筒状部11bが連接され、さらに筒状部11bには、X線窓11cが設けられている。このX線窓11cは真空を保持できる強度を持ち、かつ試料から放出された特性X線を透過する機能を有している。このようなクライオスタット11内は使用時にその内部が外気と遮断されるとともに、図示しない真空ポンプ等により真空に保持される。
小型ガス循環式冷凍機12は、さらに冷凍部本体12aおよび冷熱部12bを備え、クライオスタット11の本体部11aの上端部に冷凍部本体12aが設けられ、また、冷凍部本体12aから冷熱部12bがクライオスタット11の内部に延設されている。小型ガス循環式冷凍機12は例えば圧縮機と膨張機とが分離されたGM(ギフォード・マクマホンサイクル)方式のパルス管冷凍機である。この場合、冷凍部本体12aは膨張機であり、この冷凍部本体12aには連結管50を介して圧縮機であるコンプレッサ90(図7参照)からヘリウムガスが供給されている。なお、この小型ガス循環式冷凍機12に対するヘリウムガスの供給構造については後述する。
コールドフィンガー13は、図8で示すように、銅など熱伝導性の優れた素材を用いて、例えば略L字状に形成されている。コールドフィンガー13は、クライオスタット11の本体部11aおよびこれに連設された水平の筒状部11bにわたる空間内に設けられる。コールドフィンガー13の一端側は小型ガス循環式冷凍機12の冷熱部12bと熱的に結合されている。
X線検出素子部14は、さらにX線検出素子14a、温度センサ14bを備える。X線検出素子14aは、試料から放出される特性X線を検出し、検出信号として図示しない検出信号処理部へ出力する機能を有している。このX線検出素子14aの前面には、特性X線を透過させるためのX線窓11cが位置している。温度センサ14bは、X線検出素子14aの温度を検出し、温度信号としてコントローラ120(図7参照)へ出力する機能を有している。このようなX線検出素子部14は、コールドフィンガー13の先端側に熱的に結合された状態で設けられる。
移動部15は、さらに、ガイドベース15a、ガイド部15b,15c、ガイドロッド15d、アクチュエータ15e、被ガイド部15fを備える。
ガイドベース15aは、図7において、電子顕微鏡20方向に延設され、電子顕微鏡20の胴部から突設する取付け部に取り付けられる。
ガイド部15b,15cは、ガイドベース15aに固定されている。
ガイドロッド15dは、ガイド部15b,15c内の軸受部を摺動自在に挿通されている。
アクチュエータ15eは、ガイドロッド15dを矢印F方向(前進方向)または矢印R方向(後退方向)へ移動させるように駆動する。
被ガイド部15fは、クライオスタット11の本体部11aおよびガイドロッド15dに取付け固定されている。これにより、EDS検出器10’は被ガイド部15fとともに移動するようになされ、ガイドロッド15dの移動に応じてEDS検出器10’を矢印F方向(前進方向)または矢印R方向(後退方向)へスライドするように移動させる。
コントローラ120は、図7に示すように、本体40の上面に載置され、EDS検出器10’(X線検出素子14a)の冷却およびその前方または後方への移動を制御する。
EDS検出器10’はこのようなものである。
図7に戻るが、電子顕微鏡20は、具体的には走査型電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)である。
試料室30は、試料を載置するための仕切り空間である。この試料室30では、電子ビームや特性X線により操作者に悪影響を与えないようにするため、また、二次電子、反射電子および特性X線を確実に検出するため、外界と内部空間とを確実に隔離するようになされている。
本体40は、振動に強くするため、機械的に高剛性な材料により形成されている。さらに、図示しないが電源部など必要な機器を防振の上で収容している。
連結管50は、さらに本体部分51および可撓部分52を備え、本体部分51は圧力変換バルブユニット80と接続され、可撓部分52は冷凍部本体12aと接続される。連結管50は圧力変換バルブユニット80と冷凍部本体12aとの間の流路を確保し、所定の圧力に調整されたヘリウムガスを冷凍部本体12aに供給する。ここに可撓部分52を採用する理由は、EDS検出器10’が図7,図8で示すように矢印F方向または矢印R方向への移動に対処するための構成である。
防振スタンド60は、本体40の近傍に立設され、連結管50の本体部分51を、棒状のスタンド本体61の上下方向に沿わせて固定部62によって固定保持させる。さらに連結管50の可撓部分52には、振動を抑止するための錘70が複数個(例えば図7では2個)装着されている。
圧力変換バルブユニット80、コンプレッサ90、高圧ヘリウム配管100、低圧ヘリウム配管110は、小型ガス循環式冷凍機12に対するヘリウムガスの供給システムであり、圧力変換バルブユニット80およびコンプレッサ90は高圧ヘリウム配管100および低圧ヘリウム配管110を介して接続されている。
続いて分析時の動作について説明する。図7で示す試料分析装置1000’の試料室30内にある試料ステージ(図示せず)に試料を載置し、扉を閉めて外界から隔離した後、コントローラ120の図示しない操作部から分析開始操作を行い、EDS検出器10’(X線検出素子14a)を矢印F方向(前進方向)へ移動させるようにアクチュエータ15eを駆動する。すると、EDS検出器10’が矢印方向F(前進方向)へ移動して試料へ前記X線検出素子14aを近づける。
続いて分析開始すると走査顕微鏡20の電子銃から電子ビームが出力され、試料から二次電子や反射電子が放出される。二次電子は検出器に印加された10KV(通常SEM観察に用いられる加速電圧)の正の電位に引かれて、また反射電子は自らのエネルギーで、いずれも検出器表面に塗布された蛍光面に衝突して光に変換され、この光は光電子倍増管(PMT)で増幅され、画像信号処理部で画像信号が生成されて出力される。この画像信号は観察用および撮影用のCRT等の表示部に出力される。
これと同時に、EDS検出器10’は、試料表面の微小部の元素分析を行う。コントローラ120は、先に説明した温度センサ14bから温度信号を入力し、所定温度を維持するように小型ガス循環式冷凍機12の温度制御を行う。X線検出素子14aは所定温度を維持する。このような状況下、走査顕微鏡20の電子銃からの電子ビームが試料に当たると、特性X線も試料から飛び出る。この特性X線は元素の種類により、それ固有の波長を有している。X線検出素子14aはこのような特性X線を検出して検出信号処理部へ出力する。検出信号処理部は例えばコンピュータであり、検出信号から試料に含まれている元素を検出し、例えば、スペクトル分布を表示するというものである。また、それぞれのエネルギーについて強度を測定し、標準強度と比べることによって定量分析も可能となる。
そして分析終了時に自動的にEDS検出器10’(X線検出素子14a)を矢印R方向(後退方向)へ移動させるようにアクチュエータ15eを駆動する。
試料分析装置1000’はこのようなものである。
この試料分析装置の特徴として、特にEDS検出器10’においては、圧力調整されたヘリウムガスを小型ガス循環式冷凍機12の冷凍部本体12aに供給するための連結管50の本体部分51が防振スタンド60のスタンド本体61に固定されるとともに、その先端の可撓部分52に防振用の錘70が設けられているので、連結管50の振動が抑止される。したがって、連結管50内を圧力調整されたヘリウムガスが流れても、連結管50の振動が抑制され、EDS検出器10’や電子顕微鏡20などへ振動が伝わらないこととなり、精度良く所定の検出・画像取得が行われる。
なお、同様の従来技術として、例えば、特許文献2に記載された発明が知られている。
特開平10−311877号公報 (段落番号0011〜0022,図1,図2) 実開平5−17584号公報 (段落番号0009〜0017,図1)
上記のように、特許文献1では、圧縮機と膨張機とが分離されたGM(ギフォード・マクマホンサイクル)方式の小型ガス循環式冷凍機12を採用し、膨張機(冷凍部本体12aおよび冷熱部12b)を試料分析装置1000’に搭載し、圧縮機(圧力変換バルブユニット80、コンプレッサ90、高圧ヘリウム配管100、低圧ヘリウム配管110によるヘリウムガスの供給システム)は試料分析装置1000’の横に配置し、連結管50を介して作動ガスであるヘリウムガスを供給し、膨張機の膨張仕事によりX線検出素子14aを冷却している。
ここに、GM方式の小型ガス循環式冷凍機12のコンプレッサ90は、誘導モータを用いたレシプロ圧縮機またはスクロール圧縮機などのように、安価であるが大きな振動が発生するコンプレッサである。また、圧力変換バルブユニット80では回転モータ式またはソレノイドバルブ式が用いられており、電子顕微鏡20の防振機構(図示せず)の共振周波数(2〜4Hz)に近い運転周波数で切換えられるため、共振周波数に近い振動を発生する。これら振動が電子顕微鏡20へ伝わると、わずかの発生振動でも数万倍になる電子顕微鏡20の画像に悪影響を与える。また、X線検出でも影響を受ける。
そこでコンプレッサ90や圧力変換バルブユニット80の振動を伝達しないようにするため、特許文献1の装置では、上記のように連結管50の可撓部分52を介在させて、コンプレッサ90や圧力変換バルブユニット80で発生する振動を遮断するように構成している。さらに防振ウエイトである錘70を調節して固有振動数を変化させて共振を防止し、発生振動を低減しようとしている。
しかしながら、このような連結管50も、GM方式の小型ガス循環式冷凍機12の作動ガスの圧力(数MPa)に耐えるために比較的剛性の高い金属のフレキシブル管で構成せざるを得ないため、数Hz〜10Hzの周波数の振動発生源となる。そこで連結管50の低振動化のために質量を大きくして剛性を増す必要があり、重量物で大掛かりな装置になってしまっていた。また、取付長さや方向によって固有振動数が変化するため、発生力や変位を小さくすることには限界があった。
このような問題は特許文献2に記載された装置でも同様であった。
このように特許文献1,2では、検出精度を高めるためには、大型構造・重量物構造が回避できず、また、小型化すると除去できない振動により装置全体が振動し、例えば電子顕微鏡の画像やX線検出などで悪影響を与えるおそれがあった。
また、図示しないが、冷凍機のかわりに液体窒素により冷却する方式を採用した場合は、振動が発生しないように思われるが、液体窒素注入から沸騰がおさまるまでの一定時間およびランダムに発生するバブリング(気泡発生)により、この期間では同様に電子顕微鏡の画像に悪影響を与えるおそれがあった。また、液体窒素方式は、液体窒素の補充を週に2回程度行う必要があり、液体窒素の消耗費と保管費および人件費などのランニングコストが高くなるという課題もあった。
このように従来技術では冷却時に発生する振動が、試料分析装置に悪影響を及ぼすという問題があった。また、この振動を抑えるため従来技術のような大型構成が採用されており、小型化が困難であるという問題もあった。
そこで、本発明は上記した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、パルス管冷凍機の発生する振動に影響を受けないようにするとともに小型化も実現するため、発生する振動の周波数を調整可能とするパルス管冷凍機搭載装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の請求項1に係る発明のパルス管冷凍機搭載装置は、
一対のピストンを対向に配置した振動型圧縮機を有する冷凍機本体と、地域の商用電源周波数を検出し、この商用電源周波数と前記振動型圧縮機の振動周波数とが一致するように駆動周波数を制御する周波数検出制御部と、切換えられた駆動周波数による交流駆動電力を供給して前記振動型圧縮機を駆動する駆動電源部と、を有するパルス管冷凍機を搭載し、
試料からの信号を検出して検出信号を出力する検出部と、
前記検出信号に含まれるノイズを除去するノイズ除去部を内蔵し、ノイズが除去された検出信号に対して検出信号処理を行う検出信号処理部と、を備え、
前記ノイズ除去部が、前記商用電源周波数に合致した周波数成分の電源ノイズと、前記振動型圧縮機の機械振動により発生する前記商用電源周波数に合致した周波数成分の振動ノイズとを、前記検出信号から除去することを特徴とする。
また、本発明の請求項2に係る発明のパルス管冷凍機搭載装置は、
走査型電子顕微鏡と分析装置とから構成され、パルス管冷凍機を搭載したパルス管冷凍機搭載装置であって、
前記パルス管冷凍機は、
一対のピストンを対向に配置した振動型圧縮機を有する冷凍機本体と、
地域の商用電源周波数を検出し、この商用電源周波数と前記振動型圧縮機の振動周波数とが一致するように駆動周波数を制御する周波数検出制御部と、
切換えられた駆動周波数による交流駆動電力を供給して前記振動型圧縮機を駆動する駆動電源部と、を有し、
前記走査型電子顕微鏡は、
試料に電子ビームを照射する電子銃と、
前記電子ビームの走査の垂直同期信号の同期周波数を前記商用電源周波数と合致した周波数とする走査制御部と、
試料から放射される二次電子、反射電子の少なくとも1つを検出する第1の検出部と、
該第1の検出部からの検出信号に含まれるノイズを除去する第1のノイズ除去部を内蔵し、ノイズが除去された検出信号に対して画像処理を行う第1の検出信号処理部と、
前記走査制御部と前記第1の検出信号処理部と接続され、前記走査制御部から出力される走査位置に対応して前記第1の検出信号処理部からの画像信号を表示する表示部と、を備え、
前記分析装置は、
前記パルス管冷凍機と、
前記電子ビームが照射された前記試料から放射されるX線を検出する第2の検出部と、
該第2の検出部からの検出信号に含まれるノイズを除去する第2のノイズ除去部を内蔵し、ノイズが除去された検出信号に対してスペクトル分析処理を行う第2の検出信号処理部と、を備え、
前記第1、第2のノイズ除去部は、前記商用電源周波数に合致した周波数成分の電源ノイズと、前記振動型圧縮機の機械振動により発生する前記商用電源周波数に合致した周波数成分の振動ノイズを除去することを特徴とする。
また、本発明の請求項3に係る発明のパルス管冷凍機搭載装置は、
請求項2に記載のパルス管冷凍機搭載装置であって、
前記走査制御部は、前記周波数検出制御部と接続され、前記周波数検出制御部にて検出した前記商用電源周波数と前記垂直同期信号の同期周波数を一致させることを特徴とする。
以上のような本発明によれば、パルス管冷凍機の発生する振動に影響を受けないようにするとともに小型化も実現するため、発生する振動の周波数を調整可能とするパルス管冷凍機搭載装置を提供することができる。
続いて、本発明を実施するための最良の形態について、図を参照しつつ説明する。図1は試料分析装置の説明図である。図2はEDS検出器の説明図、図3はパルス管冷凍器の説明図、図4は試料分析用回路の回路ブロック図であり、図4(a)は電子顕微鏡の回路ブロック図、図4(b)はEDS検出器の回路ブロック図である。
なお、本形態では、パルス管冷凍機搭載装置の一具体例である試料分析装置を挙げて説明する。
図1で示すような本形態の試料分析装置1000は、先に図7,図8を用いて説明した試料分析装置1000’とは、試料室30と本体40との間に防振機構130を介在させた点と、構成を改良したEDS検出器10を採用した点と、が相違する。
以下、相違点を重点的に説明し、他の構成は図7,図8を用いて説明した従来技術と同様であるとして同じ符号を付すとともにその重複する説明を省略する。
EDS検出器10は、図2で示すように、クライオスタット11、パルス管冷凍機1(冷凍機本体1a・駆動電源部6・周波数検出制御部7)、コールドフィンガー13、X線検出素子部14、移動部15を備える。このように従来技術のGM方式の小型ガス循環方式冷凍機12を用いるEDS検出器10’に代えて、本形態のEDS検出器10は、振動型圧縮機2を搭載したパルス管冷凍機1を用いる点が相違する。EDS検出器10におけるパルス管冷凍機1以外の構成は図7,図8を用いて説明した従来技術と同様であるとして同じ符号を付すとともにその重複する説明を省略する。
このパルス管冷凍機1について説明する。
パルス管冷凍機1は、図2,図3に示すように、振動型圧縮機2、接続管3、膨張機4、位相制御部5、駆動電源部6、周波数検出制御部7を備え、冷凍回路系の振動型圧縮機2、接続管3、膨張機4、位相制御部5からなる冷凍機本体1aと、電源系の駆動電源部6、周波数検出制御部7に分けることができる。
振動型圧縮機2は、詳しくは、ピストン2aおよびこのピストン2aを往復動させる駆動部(図示せず)を含むリニアモータと、リニアモータが内部に収容されるシリンダ2bとを備える。一対のピストン2aがシリンダ2b内で向き合って対向している。
接続管3は、振動型圧縮機2と膨張機4との間に介在する。本形態では、振動型圧縮機2と膨張機4とを密接させて構成するため、短く形成される。
膨張機4は、詳しくは熱交換器4a、蓄冷器4b、冷却端4c、パルス管4dを備えている。
位相制御部5は、詳しくはイナータンスチューブ5aとバッファタンク5bとを備えている。
これらのような振動型圧縮機2、接続管3、膨張機4、位相制御部5により冷凍回路系が形成される。流路内には作動ガス(冷媒ガス)として、例えば、ヘリウムガスが封入されている。
駆動電源部6は、商用電源を入力し、振動型圧縮機2が駆動する交流駆動電力を生成して供給する。
周波数検出制御部7は、商用電源を入力して商用電源周波数を検出し、駆動電源部6に対して検出した商用電源周波数と同じ駆動周波数の交流駆動電力を生成するように制御する。日本国内では、商用電源として東日本で50Hz、西日本で60Hzの電源周波数が使用されており、東日本で駆動電源部6は50Hzの交流駆動電力を生成し、西日本で60Hzの交流駆動電力を生成する。
この制御により駆動電源部6は、周波数検出制御部7が決定した周波数の交流駆動電力を出力し、振動型圧縮機2はピストン2aを振動させる。このピストン2aの振動周波数は交流駆動電力の駆動周波数、つまり商用電源周波数と一致する。
続いてパルス管冷凍機1の動作原理について説明する。パルス管冷凍機1の運転時に、駆動電源部6は、商用電源と一致する駆動周波数の交流駆動電力を供給すると、振動型圧縮機2のシリンダ2b内でピストン2aが往復動作することにより、シリンダ2b内の作動ガスが圧縮・膨張される。このような作動ガスは振動型圧縮機2から接続管3、熱交換器4a、蓄冷器4b、冷却端4c、パルス管4d、熱交換器4a、イナータンスチューブ5a、バッファタンク5bまで到達する。作動ガスは、振動型圧縮機2と位相制御部5との間の一連の系の中で往復動流として流れる。
ここで作動ガスは、位相制御部5のイナータンスチューブ5aとバッファタンク5bとの中を、ほぼ正弦波的に圧力振幅を伴って流れることにより、圧力変化と流量変化との間に位相差を発生させることができる。これら冷凍回路を電気回路に例えると、イナータンスチューブ5aはインダクタンス成分と抵抗成分、バッファタンク5bはキャパシタンス成分に相当する。このような位相制御部5は、作動ガスの圧力に対する流量の位相差を−90°から+90°まで変化させることができる。
このようにパルス管冷凍機1の運転時には、パルス管4dおよび位相制御部5による位相制御効果により、パルス管4d内で作動ガスの圧力と流量との間に位相差が生じ、この圧力と流量とがなす仕事が冷却端4cでのPV仕事となり、冷却端4cに寒冷を発生する。この発生寒冷を低温PV仕事と呼ぶ。
ここで、冷却端4cは前記のように蓄冷器4bとパルス管4dとの間に介装されている。パルス管冷凍機1の運転時には、振動型圧縮機2の圧縮工程で送り出された作動ガスは蓄冷器4bにおいて低温となってパルス管4dに流入し、パルス管4dの内部で断熱膨張してこれにより冷却端4cで吸熱し、作動ガスが位相制御部5に流出する。また、前記とは逆に作動ガスが位相制御部5からパルス管4dを通過して冷却端4cに還流する工程では、ほぼ一定体積で変化するため熱の発生または吸収は行わない。つまり冷却端4cでは発熱がなく吸熱のみなされ、寒冷を発生することとなる。この寒冷によりコールドフィンガー13を介してX線検出素子14aが冷却される。
続いて、このような試料分析装置1000の動作について特に振動抑制の観点から詳しく説明する。なお、周波数検出制御部7は、装置設置時などで商用電源を入力して商用電源周波数を検出し、駆動電源部6に対して検出した商用電源周波数と同じ駆動周波数の交流駆動電力を生成するように制御を終了しているものとする。日本国内では、商用電源として東日本で50Hz、西日本で60Hzの電源周波数が使用されており、東日本で駆動電源部6は50Hzの交流駆動電力を生成し、西日本で60Hzの交流駆動電力を生成することとなる。
分析を開始すると電子顕微鏡20およびEDS検出器10が稼働する。EDS検出器10ではX線検出素子14aを冷却するため、パルス管冷凍機1を稼働させる。この際、商用電源周波数と同じ交流駆動電力が供給されてピストン2aが往復動しているため、試料室30および電子顕微鏡20へ商用電源周波数と同じ周波数の機械振動が伝達される。この機械振動は、振動型圧縮機2のリニアモータとピストン振幅や質量、位相のアンバランスによる発生振動である。このような状態は従来技術よりも好ましくないように思われるがそうではない。機械的には電子顕微鏡20の防振機構130の共振周波数(2〜4Hz)から外れるため、機械的な共振が発生することなく、防振機構130でこの振動を制振して電子顕微鏡20およびEDS検出器10への機械振動が生じないようにすることができる。
このような状況下、電子顕微鏡20の信号処理部(本発明の信号処理部の一具体例である)では、図4(a)で示すように、電子銃部21から電子ビームが照射されると、集束レンズ22を経て走査コイル23に到達し、走査コイル23での磁場あるいは電場によりその軌道を変えて、対物レンズ・絞り24により電子線を一点に収束させることができる。この走査コイル23には走査制御部25が接続され、走査コイル23の偏向制御を行って試料表面をX,Yの2方向に走査している。走査制御部25はCRT表示部26にも接続され、CRT表示部26は走査位置に対応した表示を行う。この走査では垂直同期信号の同期周波数(本発明の信号処理部の動作周波数の一具体例である)が例えば電源周波数と同じ60Hzである場合、周波数検出制御部7が、商用電源周波数と同じ60Hzの駆動周波数の交流駆動電力を生成するように駆動電源部6を制御するため、垂直同期信号の同期周波数、電源周波数および交流駆動電力の駆動周波数が60Hzで一致し、特に垂直同期信号へ異なる周波数のノイズが混入しなくなって発生振動による画像の揺らぎをなくし、鮮明な画像を得ることができる。
さらに、電子ビームが照射された試料から二次電子や反射電子が放射される。検出部27は、これら電子を検出して、検出信号を出力する。この検出信号には機械振動に起因する振動ノイズおよび電源ノイズが重畳されているが、周波数分布では電源周波数と一致する周波数(東日本で50Hz、西日本で60Hz)のみ著しく大きくなったノイズである。このようなノイズを含む検出信号が入力された画像信号処理部28では、画像信号処理部28に内蔵される電源ノイズ除去部(図示せず)が電源周波数に合致した周波数成分を除去する処理を行う。このような電源ノイズ除去部は、例えば、バンドパスフィルターやハイパスフィルターである。これにより、電源ノイズおよび振動ノイズが共に除去される。画像信号処理部28は、ノイズが除去された検出信号を用いて画像信号処理を行うため、この点でも鮮明な画像を得ることができる。
本発明者は、検証のため実験を行い、本形態の試料分析装置1000は倍率10万倍でも通常の液体窒素冷却の安定時(バブリングがない状態)における場合と画像に差がないことを確認した。
同様にEDS検出器10でも、図4(b)で示すように、電子顕微鏡20の電子銃部21から電子ビームが試料に向けて照射されると、試料から特性X線が放射される。X線検出素子部14a(図2参照)は、特性X線を検出して、X線検出信号を出力する。このX線検出信号にも機械振動に起因する振動ノイズおよび電源ノイズが重畳されているが、周波数では電源周波数と一致する周波数(東日本で50Hz、西日本で60Hz)のみ著しく大きいノイズである。このようなノイズを含む検出信号を入力した検出信号処理部16では、検出信号処理部16に内蔵される電源ノイズ除去部が電源周波数に合致した周波数成分を除去する処理を行う。このような電源ノイズ除去部は、例えば、バンドパスフィルターやハイパスフィルターである。これにより、電源ノイズおよび振動ノイズが共に除去される。検出信号処理部16は、ノイズが除去されたX線検出信号を用いてスペクトル分析処理を行うため、発生振動による影響をなくした正確な処理を行うことができる。
以上本形態について説明した。本形態ではその地域の商用周波数に合致するように選定する周波数検出制御部7を設け、パルス管冷凍機1の振動型圧縮機2のリニアモータの駆動周波数を変更できるようにした。これにより、機械振動の主成分は、商用電源周波数と一致したほぼ正弦波となり、電子顕微鏡の画像処理時には、電源ノイズとともに振動ノイズも除去することができる。
なお、電子顕微鏡20の信号処理部を更に改良した形態とすることもできる。図5は他の試料分析用回路の回路ブロック図であり、図5(a)は電子顕微鏡の回路ブロック図、図5(b)はEDS検出器の回路ブロック図である。本形態では図4を用いて説明した形態と比較すると、走査制御部25に周波数検出制御部7を接続し、周波数検出制御部7が、商用電源を入力して商用電源周波数を検出し、走査制御部25に対して検出した商用電源周波数と同じ同期周波数の垂直同期信号を生成するように制御する。日本国内では、商用電源として東日本で50Hz、西日本で60Hzの電源周波数が使用されており、東日本で走査制御部25は50Hzの垂直同期信号を生成し、西日本で60Hzの垂直同期信号を生成する。
このような信号処理部では、以下のような処理を行う。図5(a)で示すように、電子銃部21から電子ビームが照射されると、集束レンズ22を経て走査コイル23に到達し、走査コイル23での磁場あるいは電場によりその軌道を変えて、対物レンズ・絞り24により電子線を一点に収束させることができる。この走査コイル23には走査制御部25が接続され、走査コイル23の偏向制御を行って試料表面をX,Yの2方向に走査している。走査制御部25はCRT表示部26にも接続され、CRT表示部26は走査位置に対応して表示している。ここで周波数検出制御部7が、商用電源周波数と同じ周波数の駆動周波数の交流駆動電力を生成するように駆動電源部6を制御するとともに、商用電源周波数と同じ同期周波数の垂直同期信号を生成するように走査制御部25を制御する。このため走査制御部25の走査では垂直同期信号の同期周波数(本発明の信号処理部の動作周波数である)が例えば電源周波数と同じ(東日本で50Hz、西日本で60Hz)に変更され、垂直同期信号の同期周波数、電源周波数および交流駆動電力の駆動周波数が一致するため、特に垂直同期信号へ異なる周波数のノイズが混入しなくなって発生振動による画像の揺らぎをなくし、鮮明な画像を得ることができる。
さらに、電子ビームが照射された試料から二次電子や反射電子が放射される。検出部27は、これら電子を検出して、検出信号を出力する。この検出信号には機械振動に起因する振動ノイズおよび電源ノイズが重畳されているが、周波数分布では電源周波数と一致する周波数(東日本で50Hz、西日本で60Hz)のみ著しく大きくなったノイズである。このようなノイズを含む検出信号が入力された画像信号処理部28では、画像信号処理部28に内蔵される電源ノイズ除去部(図示せず)が電源周波数に合致した周波数成分を除去する処理を行う。このような電源ノイズ除去部は、例えば、バンドパスフィルターやハイパスフィルターである。これにより、電源ノイズおよび振動ノイズが共に除去される。画像信号処理部28は、ノイズが除去された検出信号を用いて画像信号処理を行うため、この点でも鮮明な画像を得ることができる。
本発明者は、検証のため実験を行い、倍率10万倍でも通常の液体窒素冷却の安定時(バブリングがない状態)における場合と画像に差がないことを確認した。
同様にEDS検出器10でも、図5(b)で示すように、電子顕微鏡20の電子銃部21から電子ビームが試料に向けて照射されると、試料から特性X線が放射される。X線検出素子部14a(図2参照)は、特性X線を検出して、X線検出信号を出力する。このX線検出信号にも機械振動に起因する振動ノイズおよび電源ノイズが重畳されているが、周波数では電源周波数と一致する周波数(東日本で50Hz、西日本で60Hz)のみ著しく大きいノイズである。このようなノイズを含む検出信号を入力した検出信号処理部16では、検出信号処理部16に内蔵される電源ノイズ除去部が電源周波数に合致した周波数成分を除去する処理を行う。このような電源ノイズ除去部は、例えば、バンドパスフィルターやハイパスフィルターである。これにより、電源ノイズおよび振動ノイズが共に除去される。検出信号処理部16は、ノイズが除去されたX線検出信号を用いてスペクトル分析処理を行うため、発生振動による影響をなくした正確な処理を行うことができる。
続いて、本発明の他の形態について、図を参照しつつ説明する。図6は他の形態の試料分析装置の説明図である。なお、本形態でもパルス管冷凍機搭載装置の一具体例として試料分析装置を挙げて説明する。本形態では、先に説明した試料分析装置と比較するとパルス管冷凍機1の構造が相違するものであり、図1で示したパルス管冷凍機では接続管3が殆どなく、振動型圧縮機2、膨張機4および位相制御部5を一体に形成したが、本形態では、振動型圧縮機2を他所に配置するため接続管3を長くするとともに、機械振動を伝えないようにする点が相違する。
以下、相違点を重点的に説明し、他の構成は図1〜図5,図7,図8を用いて説明した先の形態および従来技術と同様であるとして同じ符号を付すとともにその重複する説明を省略する。
振動型圧縮機2は、図6で示すように、本体40上に配置されている。なお、図示しないが、本体40と振動型圧縮機2との間にも、図示しない防振機構を配置し、振動型圧縮機2からの機械振動を本体40へ伝えないようにしても良い。
接続管3は、図に示すように弦巻状のバネ様部3aが形成され、振動型圧縮機2から振動方向に対して垂直に伸びる管と、膨張機から振動方向に伸びる管とを接続している。このようにバネ様部3aは、接続管3の方向を変更する(図では90度変化させている)とともに、矢印A方向、つまり機械振動方向の振動を吸収する機能も有している。このバネ様部3aは直径を変化させることでバネ定数が変更でき、防振機構140の共振周波数を回避するように周波数の調整に利用することも可能である。
このような試料分析装置2000では、パルス管冷凍機1の振動型圧縮機2と膨張機4を分離するとともに振動絶縁する接続管3を介在させる構成とすることで、先の形態で得られる振動による影響を排除する効果に加え、電子顕微鏡20は、振動型圧縮機2からの機械振動の影響をさらに低減できる。また、振動型圧縮機2が別置されるためEDS検出器10の小型化が可能となり、膨張機4をよりX線検出素子14aの近傍に設置できるため、熱損失を小さくして、より効果的にX線検出器を冷却することができる。
以上、各形態について説明した。本形態では、試料分析装置、特にエネルギー分散型半導体X線検出器を例に挙げて説明したが、試料分析装置に限定する趣旨ではなく、パルス管冷凍機を搭載するとともに、各種の信号処理を行うようなパルス管冷凍機搭載装置での適用が可能である。
また、パルス管冷凍機の最適化を50〜60Hzの範囲で実施しておくことによりいずれの周波数が選定されても所要の冷凍能力が得られるようにしても良い。
また、先の形態では、周波数検出制御部7は、ピストンの往復動の運転周波数を地域の電源周波数に合わせて自動に切換えるものとしたが、周波数検出制御部7に図示しない切換えスイッチを搭載して手動で切り替えるようにしてもよい。
以上、本発明によれば、一対のピストンを対向に配置した往復動圧縮機と、熱交換器、蓄冷器、パルス管からなる膨張機および位相制御部を備えたパルス管冷凍機の、前記往復動圧縮機の駆動周波数を地域の商用電源周波数と一致するように切り替える周波数検出制御部を設けたことで、冷凍機の発生力による発生振動の基本周波数を商用電源周波数と一致させることができる。
これにより、電子顕微鏡の画像処理で用いられている電源ノイズのキャンセリング機能で発生振動の影響を軽減できるので、従来のGM冷凍機方式に比べて、コンパクトで良質な画像が得られる試料分析装置を構築することができる。また、GM冷凍機では必須であった圧縮機のオイルや気液分離フィルター、膨張機の摺動ピストンのメンテナンスもなくすことができるのでランニングコストの低減も可能である。
また、液体窒素冷却で生じていた液体窒素補給後の安定化のための待ち時間、およびランダムに発生するバブリングの影響も皆無とすることができる。さらに、液体窒素の補給、及び補給作業をなくすことができるのでランニングコストの低減も可能である。
試料分析装置の説明図である。 EDS検出器の説明図である。 パルス管冷凍器の説明図である。 試料分析用回路の回路ブロック図であり、図4(a)は電子顕微鏡の回路ブロック図、図4(b)はEDS検出器の回路ブロック図である。 他の試料分析用回路の回路ブロック図であり、図5(a)は電子顕微鏡の回路ブロック図、図5(b)はEDS検出器の回路ブロック図である。 他の形態の試料分析装置の説明図である。 従来技術のEDS検出器を搭載する試料分析装置の説明図である。 EDS検出器の説明図である。
符号の説明
1000,2000:試料分析装置
10:EDS検出器
11:クライオスタット
11a:本体部
11b:筒状部
11c:X線窓
1:パルス管冷凍機
1a:冷凍機本体
2:振動型圧縮機
2a:ピストン
2b:シリンダ
3:接続管
3a:バネ様部
4:膨張機
4a:熱交換器
4b:蓄冷器
4c:冷却端
4d:パルス管
5:位相制御部
5a:イナータンスチューブ
5b:バッファタンク
6:駆動電源部
7:周波数検出制御部
13:コールドフィンガー
14:X線検出素子部
14a:X線検出素子
14b:温度センサ
15:移動部
15a:ガイドベース
15b,15c:ガイド部
15d:ガイドロッド
15e:アクチュエータ
15f:被ガイド部
16:電源ノイズ除去部
17:検出信号処理部
20:電子顕微鏡
21:電子銃部
22:集束レンズ
23:走査コイル
24:対物レンズ
25:走査制御部
26:CRT表示部
27:検出部
28:画像信号処理部
30:試料室
40:本体
50:連結管
51:本体部分
52:可撓部分
60:防振スタンド
70:錘
80:圧力変換バルブユニット
90:コンプレッサ
100:高圧ヘリウム配管
110:低圧ヘリウム配管
120:コントローラ
130:防振機構

Claims (3)

  1. 一対のピストンを対向に配置した振動型圧縮機を有する冷凍機本体と、地域の商用電源周波数を検出し、この商用電源周波数と前記振動型圧縮機の振動周波数とが一致するように駆動周波数を制御する周波数検出制御部と、切換えられた駆動周波数による交流駆動電力を供給して前記振動型圧縮機を駆動する駆動電源部と、を有するパルス管冷凍機を搭載し、
    試料からの信号を検出して検出信号を出力する検出部と、
    前記検出信号に含まれるノイズを除去するノイズ除去部を内蔵し、ノイズが除去された検出信号に対して検出信号処理を行う検出信号処理部と、を備え、
    前記ノイズ除去部が、前記商用電源周波数に合致した周波数成分の電源ノイズと、前記振動型圧縮機の機械振動により発生する前記商用電源周波数に合致した周波数成分の振動ノイズとを、前記検出信号から除去することを特徴とするパルス管冷凍機搭載装置。
  2. 走査型電子顕微鏡と分析装置とから構成され、パルス管冷凍機を搭載したパルス管冷凍機搭載装置であって、
    前記パルス管冷凍機は、
    一対のピストンを対向に配置した振動型圧縮機を有する冷凍機本体と、
    地域の商用電源周波数を検出し、この商用電源周波数と前記振動型圧縮機の振動周波数とが一致するように駆動周波数を制御する周波数検出制御部と、
    切換えられた駆動周波数による交流駆動電力を供給して前記振動型圧縮機を駆動する駆動電源部と、を有し、
    前記走査型電子顕微鏡は、
    試料に電子ビームを照射する電子銃と、
    前記電子ビームの走査の垂直同期信号の同期周波数を前記商用電源周波数と合致した周波数とする走査制御部と、
    試料から放射される二次電子、反射電子の少なくとも1つを検出する第1の検出部と、
    該第1の検出部からの検出信号に含まれるノイズを除去する第1のノイズ除去部を内蔵し、ノイズが除去された検出信号に対して画像処理を行う第1の検出信号処理部と、
    前記走査制御部と前記第1の検出信号処理部と接続され、前記走査制御部から出力される走査位置に対応して前記第1の検出信号処理部からの画像信号を表示する表示部と、を備え、
    前記分析装置は、
    前記パルス管冷凍機と、
    前記電子ビームが照射された前記試料から放射されるX線を検出する第2の検出部と、
    該第2の検出部からの検出信号に含まれるノイズを除去する第2のノイズ除去部を内蔵し、ノイズが除去された検出信号に対してスペクトル分析処理を行う第2の検出信号処理部と、を備え、
    前記第1、第2のノイズ除去部は、前記商用電源周波数に合致した周波数成分の電源ノイズと、前記振動型圧縮機の機械振動により発生する前記商用電源周波数に合致した周波数成分の振動ノイズを除去することを特徴とするパルス管冷凍機搭載装置。
  3. 請求項2に記載のパルス管冷凍機搭載装置であって、
    前記走査制御部は、前記周波数検出制御部と接続され、前記周波数検出制御部にて検出した前記商用電源周波数と前記垂直同期信号の同期周波数を一致させることを特徴とするパルス管冷凍機搭載装置。
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