JP4599870B2 - ミシンの押さえ上げ装置 - Google Patents

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本発明は、ミシンの押さえ上げ装置に係り、特に、間欠押さえを上昇動作又は下降動作させる駆動源と、外押さえを上昇動作又は下降動作させる駆動源に関するものである。
図28に示すように、一般に、ミシン100は、縫針101の近傍において縫製布Hが間欠押さえ102によって押さえ付け可能に構成され、又、縫針101の周囲において縫製布Hが外押さえ103によって押さえ付け可能に構成されている。間欠押さえ102は、縫針101の上下動に同期して上下動することにより、縫製中における縫製布Hがミシンのベッド部104から浮き上がる現象を防止する押さえである。このように、ミシンのベッド部104上にセットされた縫製布Hを縫製中において間欠押さえ102及び外押さえ103で押さえることにより、縫製中において縫製布Hをベッド部104上に安定的にセットできるものである。
一方、縫製布Hをセットし直すような場合には、間欠押さえ102及び外押さえ103をベッド部104から離間するように上動することによって縫製布Hをベッド部104上から取外しできる構造になっている。前記間欠押さえ102は、間欠押さえ駆動機構(図示せず)によって駆動されて上下動できるものである。又、前記外押さえ103は、外押さえ移動機構(図示せず)によって駆動されて上下動できるものである。ここで、前記間欠押さえ102の上下動が前記針棒101の上下動に同期するように、前記間欠押さえ駆動機構は、前記針棒101を上下動させるミシンモータ(図示せず)を駆動源としている。又、前記外押さえ移動機構は、前記ミシンモータとは異なった専用の駆動源を有している。
一方、特許文献1に示すように、縫製布Hの厚さの変化に応じて前記間欠押さえ102を上下動できるようにして、縫製布Hの厚さに対応できる機構を備えたミシンも知られている。当該機構を備えたミシンにおいては、仮に、縫製布Hが厚い場合には、図29中、イに示すように、間欠押さえ102の上下動の中心位置イを上昇させ、上昇した中心位置イを中心として、間欠押さえ102は針棒101の上下動に同期しつつ上下動して縫製布Hのベッド部104からの浮き上がりを防止する。一方、縫製布Hが薄い場合には、図29中、ロで示すように、間欠押さえ11の上下動の中心位置ロを下降させ、下降した中心位置ロを中心として、間欠押さえ102は針棒101の上下動に同期しつつ上下動して縫製布Hのベッド部104からの浮き上がりを防止する。
特公平7−44983号公報
しかし、特許文献1に記載のミシンにおいては、縫製布Hの厚さに応じて間欠押さえ11を上下動させるための駆動源を更に配置しているため、ミシンの部品数が増加して、ミシン内が混雑するものである。このように、ミシン内が部品数の増加によって混雑した場合には、ミシンの組み立てが煩雑になるだけでなく、ミシンの保守、点検や修理等を行う作業も煩雑なるという問題があった。
本発明は、前記従来技術の問題に鑑みてなされたもので、その目的は、間欠押さえを上下動する駆動源と、外押さえを上下動する駆動源とを同一にすることにより、部品数を減少できるようにしたミシンの押さえ上げ装置を提供するものである。
請求項1に記載の発明は、ミシンモータにより針棒に同期して上下動可能に設けられ、縫製布の針貫通部の近傍を間欠的に押さえる間欠押さえと、上下動可能に設けられて該間欠押さえの周囲において縫製布を押さえる外押さえと、前記ミシンモータとは異なる同一のパルスモータにより駆動される第1カム、及び第2カムと、該第1カムのカム面の変化に従い前記間欠押さえを前記上下動の範囲から上方の退避位置に退避可能に設けられた間欠押さえ移動機構と、第2カムのカム面の変化に従い外押さえを上下動させる外押さえ移動機構を備え、前記間欠押さえが退避位置にあり、且つ、前記外押さえが上方に位置する、布交換が可能な状態と、前記間欠押さえが退避位置にあり、且つ、前記外押さえが下方に位置する、布送りが可能な状態と、前記間欠押さえが退避位置より下方にあり、且つ、前記外押さえが下方に位置する、縫製が可能な状態とに切り換え可能であるミシンの押さえ上げ装置であって、
前記パルスモータは、制御部によって制御されると共に、該制御部に予め格納されている、前記縫製布の厚さに応じたパルス信号に基づく回転角を、前記第1カム、及び第2カムに与え、前記縫製が可能な状態は、前記外押さえが下降した状態において、前記制御部からの前記パルス信号に基づく前記パルスモータによる駆動により、前記間欠押さえ移動機構が、前記間欠押さえの上下動する中心位置を前記縫製布の厚さに応じて上下方向に変位させる状態を含むことを特徴とするものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、パルスモータの駆動軸の回転位置を検出するためのエンコーダを備えたことを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、エンコーダは、前記パルスモータの原点位置を検出可能であることを特徴とするものである。
請求項に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明において、パルスモータは、ミシンのフレーム外に設けられたことを特徴とするものである。
請求項1に記載の発明によれば、一のパルスモータを共有しているため、構成を簡素化できる。又、間欠押さえが退避位置にあり、且つ、外押さえが上方に位置する、布交換が可能な状態と、間欠押さえが退避位置にあり、且つ、外押さえが下方に位置する、布送りが可能な状態と、間欠押さえが退避位置より下方にあり、且つ、前記外押さえが下方に位置する、縫製が可能な状態とに切り換え可能である。
請求項2に記載の発明によれば、エンコーダによって、パルスモータの回転位置を正確に検出できる。
請求項3に記載の発明によれば、パルスモータの原点位置を検出することにより、パルスモータを正確に制御できる。
請求項に記載の発明によれば、パルスモータをミシンフレームに外付けできるため、ミシンフレーム内が混雑しない。
図1乃至図20は、工業用ミシンに、本発明に係るミシンの押さえ上げ装置を適用した状態を示す。図1は本発明に係るミシンの押さえ上げ装置の原理を説明する斜視図である。図2はミシンの一部正面図である。図3は、間欠押さえ11が上方又は下方へ変位した状態を示す図である。図4は本発明に係るミシンの押さえ上げ装置の駆動源を示す図である。図5は間欠押さえ駆動機構12の一部構成を示すミシンの左側面図である。図6は間欠押さえ駆動機構12の一部構成を示すために図1中矢示A方向から観た状態の図である。図7は、図1の一部拡大図である。図8はカムの外形を示す図である。図9はエンコーダの斜視図である。図10乃至図20は作用を示す図である。
図1に示すように、工業用ミシン1は、ベッド部2と、該ベッド部2の右端部分に立設された脚柱部3と、該脚柱部3の上部からベッド部2に対向するように左方へ延びるアーム部4と、該アーム部4の左端部分に設けられた頭部5とを備え、二点鎖線で示すミシンフレーム6によって囲まれて構成されている。
前記アーム部4の頭部5には、針棒移動機構(図示せず)によって針棒7が上下動可能に設けられている。針棒7の先端部には縫針8が設けられている。該針棒移動機構は、ミシンモータ9によって回転駆動される主軸10の回転力が上下方向の直線状の運動に変換して前記針棒7に伝達することにより、針棒7を上下動させて縫製布Hに対して刺繍等の縫製する構造になっている。
前記針棒7に沿って間欠押さえ11が上下動可能に設けられている。間欠押さえ11は、間欠押さえ駆動機構12によって駆動されることにより、前記針棒7の上下動に同期して上下動するように構成されている。又、前記間欠押さえ11は、間欠押さえ移動機構13に駆動されて当該針棒7の上下動に同期した当該上下動の中心位置を上方向又は下方向へ変移可能に構成されている。更に、該間欠押さえ移動機構13は、間欠押さえ11を上限としての退避位置まで上昇させる機能を有するものである。
即ち、間欠押さえ移動機構13は、縫製すべき縫製布Hの厚さ等に応じて間欠押さえ11の上下動の中心位置を上下方向へ変移させ、又、該間欠押さえ11を上限である退避位置まで上昇させるものである。つまり、例えば、縫製すべき縫製布Hの厚さが厚い場合には、間欠押さえ11の上下動の中心位置を図3中、二点鎖線で示すように上方向へ変移させ、その反面、縫製すべき縫製布Hの厚さが薄い場合には、間欠押さえ11の上下動の中心位置を図3中、二点鎖線で示すように、下方向へ変移させ、更に、図3中、二点線で示すように、上限の退避位置まで上昇させるものである。そして、間欠押さえ11は、図3中、二点鎖線で示す中心位置を中心として、針棒7に同期しつつ上下動するものである。このように、間欠押さえ11は針棒7の上下動に同期して上下動する中心位置を、縫製すべき縫製布Hの厚さに応じて上下方向に変位できるため、縫製すべき縫製布Hの厚さに応じた適切な位置で縫製布Hを押さえることができるものである。
図1に示すように、前記アーム部4の下方には、外押さえ14が設けられている。該外押さえ14は上下動して、縫針8の周囲においてベッド部2上の縫製布Hを押さえることが可能になっている。該外押さえ14は、外押さえ移動機構15によってベッド部2上の縫製布Hを押さえ付け可能になっている。
前記間欠押さえ駆動機構12は、前記針棒駆動機構の駆動源と同様にミシンモータ9を駆動源とすることにより、針棒7の上下動に同期して間欠押さえ11を上下動させるものである。
本実施形態の特徴は、前記間欠押さえ移動機構13および前記外押さえ移動機構15が、図4に示すように、互いに同一のアクチュエータとしてのパルスモータM等を駆動源とするものである。又、本実施形態の特徴は、パルスモータMの駆動軸の位相と、前記間欠押さえ移動機構13および前記外押さえ移動機構15との間の位相を調整できる位相決定手段Kを備えたものである。該パルスモータMは、図1及び図2に示すように、ミシンの脚柱部3の外側に設けられたモータボックス16内に設けられている。図4はモータボックス16内の状態を示す斜視図である。
次に、前述のように、針棒7の上下動に同期して前記間欠押さえ11を上下動させる間欠押さえ駆動機構12の具体的構成について、図1、図5、図6に基づき説明する。該間欠押さえ駆動機構12は、リンク機構によって構成することができる。このように、間欠押さえ駆動機構12がリンク機構によって構成された場合、該間欠押さえ駆動機構12は、略L字状に屈曲した揺動片17と、該揺動片17の両端にそれぞれ回転自在に連結された第一連結片18と第二連結片19とを備え、該揺動片17は支持片20によって揺動自在に支持されている。該支持片20は、基端がミシンフレーム6のような固定部材に回転自在に連結され、先端が前記揺動片17の屈曲部に回転自在に連結されている。揺動片17は前記支持片20によって支持されることにより、上下方向に揺動できる構成になっている。
前記第一連結片18の一端は、前述のように、前記揺動片17の一端に回転自在に連結され、又、第一連結片18の他端は間欠押さえ11に取付けられている。前記第二連結片19は、前述のように、一端が前記揺動片17の一端に回転自在に連結されている。前記第二連結片19の他端側には前記ミシンモータ9から駆動力が伝達されて、前記揺動片17を揺動させる構成になっている。前記揺動片17の揺動は前記第一連結片18の上下方向の往復動に変換されて、間欠押さえ11に伝達されるものである。従って、前記揺動片17が揺動することにより、間欠押さえ11が上下動するものである。該間欠押さえ11の上部には圧縮バネ21が設けられている。該圧縮バネ21は、該間欠押さえ11の上部と、ミシンフレーム6のような固定部材との間に設けられて、該間欠押さえ11を下方へ常時付勢しているものである。
次に、同図1に基づき、前記ミシンモータ9の駆動力を前記第二連結片19に伝達するための構造について説明する。図1においては当該構造の分解斜視図を示す。同図1に示すように、前記ミシンモータ9の主軸10の外周には偏心カム22が嵌合され、該偏心カム22の外周には内輪23が嵌合され、該内輪23の外周には軸受を介して外輪24が嵌合され、該外輪24には連結部25が突設されている。又、該外輪24の後段には、両端に揺動部26,27が設けられた回転軸28が配置されている。そして、図7に示すように、前記外輪24の連結部25は、前記揺動部26に設けられた長孔29にネジ30等によって固定されている。
このように構成された間欠押さえ駆動機構12において、ミシンモータ9が回転すると、偏心カム22および内輪23が偏心した回転をするが、内輪23と外輪24との間には軸受が設けられているため、図7に示すように、外輪24は矢示方向へ直線的に往復動をする。該外輪24の往復動によって揺動部26は回転軸28を中心に図7中矢示方向へ揺動することにより、図1に示すように、第二連結片19は矢示方向へ往復動をする。該第二連結片19の矢示方向への往復動によって、揺動片17は揺動し、該揺動片17の揺動は第一連結片18によって上下方向の直線的な運動に変換されて間欠押さえ11に伝達されて、該間欠押さえ11を前記針棒7の上下動に同期させて上下動させるものである。該間欠押さえ11はこのように針棒7に同期して上下動することにより、縫製中において、縫製布Hがベッド部2から浮き上がる現象を防止するものである。
次に、前記間欠押さえ移動機構13について説明する。間欠押さえ移動機構13は、図2に示すように、略L字状の操作腕31と、該操作腕31の基端に回転自在に連結された連結軸32と、該連結軸32の基端に回転自在に連結された第一従動子33(図4に示す)とを備えている。該操作腕31は上下方向に回転自在に設けられている。図4に示すように、該第一従動子33は第一カム34の外周に接触する構成になっている。又、該第一カム34は同図4に示すように、パルスモータMの駆動軸35に取付けられている。同図4に示すように、前記第一従動子33、第一カム34、及びパルスモータMは脚柱部3の外側に取付けられたモータボックス16内に設けられている。又、前記間欠押さえ移動機構13は、アーム部4及び脚柱部3に亘って設けられている。
前記操作腕31は、図2、図6に示すように、その先端は、前記間欠押さえ移動機構13の支持片20に設けられた爪36に下側から当接している。従って、前記第一カム34のカム面の形状に応じて第一従動子34が揺動して、前記連結軸32が図1,図2、図4中、矢示方向へ往復動することにより、図2に示すように、操作腕31が揺動して、前記支持片20を回転させるものである。該支持片20の回転によって間欠押さえ駆動機構12の揺動片17の揺動中心B(図1,図5,図6に示す)が上方向へ変位することにより、間欠押さえ11の上下動の中心位置が上方向へ変位するよう付勢される。一方、該間欠押さえ11は圧縮バネ21のバネ力によって下方へ付勢されているため、該支持片20の回転角とバネ力とが釣り合った位置に、前記揺動片17の揺動中心Bが決定して、間欠押さえ11の上下動の中心位置が決定するものである。又、前述のように、該間欠押さえ11は圧縮バネ21のバネ力によって常時、下方へ付勢されているため、前記支持片20は下向きに付勢され、支持片20を下向きに付勢するこのような力は、間欠押さえ移動機構13の操作腕31、連結軸32を介して第一従動子33に伝達されて、該第一従動子33を第一カム34のカム面に常時当接させるように付勢しているものである。
次に、図1に基づき、外押さえ14の具体的構成について説明する。該外押さえ14は、送り台37と、該送り台37の上部に設けられた押さえ受部38とを備えている。送り台37は、縫製中において、ベッド部2上をXY方向へ移動可能に設けられている。送り台37には、送り板39が取付けられている。押さえ受部38は、上下方向へ傾動可能に該送り台37に取付けられている。押さえ受部38は、縫製中において、下方に傾いた状態で、送り板39との間に縫製布Hを挟持して、送り台37と共にベッド部2上をXY方向へ移動することにより、縫製すべき縫製布Hの所定位置を縫針8の真下に位置させるものである。又、該押さえ受部38が送り台37に対して上方へ起き上がって送り板39から離れた状態で、該外押さえ14と送り板39との間から縫製布Hを取外して、セットし直すことが行われるものである。
該送り台37は、前方に延びるアーム部40と該アーム部40の先端に設けられたガイド部41とを備え、該ガイド部41には上下方向に二つのガイド溝42,42が形成されている。押さえ受部38は、軸Zによって前記送り台37の上部に傾動可能に設けられた第一,第二傾動部43,44と、これら第一,第二傾動部43,44の基端側を回転自在に連結する連結片45と、第一傾動部43の前部に設けられ当接部46と、軸Zによって傾動可能に前記送り台37に傾動可能に設けられた操作腕47とを備えている。該操作腕47の基端と前記連結片45との間には引っ張りバネ48が取付けられ、該操作腕47の先端は前記ガイド部41のガイド溝42の底面に形成されたガイド孔(図示せず)を挿通して、押さえ板49の押さえ脚50に連結している。従って、前記当接部46が上方から下方へ押圧されると、第一,第二傾動部43,44が矢示方向へ傾動し、これに伴って、操作腕47の基端側が引っ張りバネ48に引っ張られて上方向へ傾動することにとり、押さえ板49が下方へ移動することにより、該押さえ板49と送り板39との間で縫製布Hを挟持するものである。
次に、図2に基づき、前記外押さえ移動機構15について説明する。該外押さえ移動機構15は、ミシンフレーム6の貫通孔に設けられたスラスト軸受によって上下方向へスライド自在に支持された押圧軸Yと、該押圧軸Yの下端に設けられた押圧部51と、略L字状の操作腕52と、該操作腕52の基端に回転自在に連結された連結軸53と、図4に示すように、該連結軸53の基端に回転自在に連結された第二従動子54と、該第二従動子54が接触する第二カム55とを備えた構成である。図1に示すように、該押圧部51は、前記外押さえ14の当接部46の上方に位置し、ガイドピン57に案内されて上下方向移動できるものである。又、前記第二カム55は図4に示すように、パルスモータMの駆動軸35に取付けられている。又、前記連結軸53の端部には引っ張りバネ58が設けられている。該引っ張りバネ58の一端は、ミシンフレーム6のような固定部材に取付けられ、該引っ張りバネ58の他端は、前記連結軸53の端部に取付けられている。従って、前記連結軸53は、図4中、矢示方向の付勢力が付与されることにより、前記第二従動子54は第カムに常時、当接する向きの付勢力が付与されている。
前記操作腕52は、ミシンフレーム6のような固定部材に回転自在に設けられ、その先端には長孔58が形成され、該長孔58に押圧軸Yに設けられたピン59が挿通している。従って、前記第二カム55の外形に応じて前記連結軸53が図2中、矢示方向へ往復動することにより、操作腕52が揺動し、前記押圧軸Yを上下方向へ移動させるものである。該押圧軸Yが上下方向へ移動することにより押圧部51が上下動して、前記外押さえ14に接離するようになっている。
次に図8に基づき、前記第一,第二カム34,55の構成について説明する。第一カム34は、原点Gから110度の間においてカム径が徐々に拡径し、110度から220度の間においてカム径が一定になり、220度から330度の間においてカム径が徐々に縮径する外形である。
又、第二カム55は、原点Gから110度の間においてカム径が一定で、110度から220度の間においてカム径が徐々に拡径し、220度から330度の間において拡径が一定である外形である。
そして、第一カム34と第二カム55は、互いに原点Gを一致させた状態で図4に示すように、パルスモータMの駆動軸35に取付けられている。これら第一カム34、第二カム55、第一従動子33、第二従動子54によって、前記位相決定手段Kが構成されるものである。即ち、第一カム34と第二カム54の原点を互いにずらせた状態で、パルスモータMの駆動軸35に取付けたり、互いにカム面の形状を変えることにより、第一カム34、第二カム55並びにパルスモータMの間の位相を自在に変更できるものである。
又、パルスモータMにはエンコーダ60が設けられている。該エンコーダ60は、該パルスモータMの駆動軸35の原点、及び回転角度を検出するものである。図9に示すように、該エンコーダ60は、該駆動軸35に取付けられ、透孔61が設けられた遮光板62と、光を発光する発光部63と、発光部63から発光された光を受光する受光部64からなるフォトカプラとを備えることにより、該透孔61の位置を検出して該駆動軸35の原点及び回転角度を検出するものである。該エンコーダ60は、パルスモータMを挟んで、前記間欠押さえ移動機構13、外押さえ移動機構15並びに、第一、第二カム34,55および第一、第二従動子33,54とは反対側の位置に設けられている。このようにエンコーダ60を用いることにより、パルスモータMをフィードバック制御することができる。
次に、前述のように構成された第一カム34、第二カム55および第一従動子33、第二従動子54の動作と、間欠押さえ移動機構13の作用、即ち、該間欠押さえ移動機構13によって間欠押さえ11を上下方向へ変位させる作用と、外押さえ移動機構15によって制御される外押さえ14の上下動について説明する。
図10はミシンモータ9が非作動状態にあって、従って、縫製が開始されない状態において、パルスモータMのみが作動する状態を示す。図10は横軸がパルスモータMの駆動軸の回転角度、即ち、第一,第二カム34,55の回転角度を示し、縦軸は、間欠押さえ11と、外押さえ14の位置の関係を示す。つまり、図10はパルスモータMの駆動軸35が電源のオフ時の原点から110度、220度を経て330度にまで回転することにより第一,第二カム34,55が回転することに伴って、間欠押さえ11が上方又は下方へ変位し、更に、外押さえ14が上下動するタイミングについて示す。
図11は、第一カム34が原点から330度回転する間における第一カム34と第一従動子33との位置関係を示し、図11(イ)は図10(イ)の時点に該当し、図11(ロ)は図10(ロ)の時点に該当し、図11(ハ)は図10(ハ)の時点に該当し、図11(ニ)は図10(ニ)の時点にそれぞれ該当するものである。
図12は、第二カム55が原点から330度回転する間における第二カム55と第二従動子54との位置関係を示し、図12(イ)は図10(イ)の時点に該当し、図12(ロ)は図10(ロ)の時点に該当し、図12(ハ)は図10(ハ)の時点に該当し、図12(ニ)は図10(ニ)の時点にそれぞれ該当するものである。
図13乃至図19はパルスモータMの駆動軸35の回転に伴って、間欠押さえ11の上方又は下方への変位、及び外押さえ14の動作を示す図である。
先ず、図10(イ)に示すように、電源のオフ時にあっては、図2に示すように、間欠押さえ11は下方に位置し、外押さえ移動機構15は上方に位置し、外押さえ14は上方に位置している。この時点における間欠押さえ駆動機構12の形態は図5に示す状態にある。同図5に示すように、この時点において、揺動片17の揺動中心Bは最下位に位置する。この時点においては、図11(イ)に示すように、第一従動子33は第一カム34の原点に接し、又、図12(イ)に示すように、第二従動子54は第二カム55の原点に接している。
次に、図10(イ)に示す状態において、パルスモータMの電源がオンしたとする。そして、電源のオンによって、パルスモータMの駆動軸35が図10(イ)から110度回転して、図10(ロ)の状態に移行する。
この時、第一カム34は図11(イ)に示す0度から図11(ロ)に示す110度までの間においてカム径が徐々に拡径するため、図2に示すように、間欠押さえ移動機構13の連結軸32は右方向(図中、矢示方向)へ徐々に移動することにより、同図2に示すように、操作腕31が時計方向へ回転して操作腕31の先端で支持片20を上方へ押し上げて、揺動片17の中心を上方へ変移させることにより、間欠押さえ11が上限の退避位置まで上昇する。この時点における間欠押さえ駆動機構12の形態は図13,図14に示す状態にある。同図14に示すように、揺動片17の揺動中心Bは上方へ変移している。次に、図12(イ),(ロ)に示すように、第二カム55は図12(イ)に示す0度から図12(ロ)に示す110度までの間においてカム径は一定のため、外押さえ移動機構15の連結軸53は移動しない。このため、図13に示すように、外押さえ14は上昇したままである。
次に、パルスモータMの駆動軸35が図10(ロ)から110度回転して、図10(ハ)の状態に移行する。第一カム34は図11(ロ)に示す110度から図11(ハ)に示す220度までの間においてカム径は一定のため、図14及び図15に示すように、間欠押さえ11は退避位置に位置しているままである。一方、図12(ロ),(ハ)に示すように、第二カム55のカム径は、この間において徐々に拡径するため、図12(ハ),図15に示すように、外押さえ移動機構15の連結軸53は右方向(図中、矢示方向)へ移動することにより、同図15に示すように、操作腕52が同図中、反時計方向へ回転する結果、操作腕52が押圧軸Yを押し下げて押圧板51によって外押さえ14(図1に示す)を下方へ押圧する。これにより、外押さえ14は縫製布Hを押さえることができる。
次に、パルスモータMの駆動軸35が図10(ハ)から110度回転して、図10(ニ)の状態に移行した場合には、第一カム34は図11(ハ)に示す220度から図11(ニ)に示す330度までの間においてカム径が徐々に縮径するため、図17に示すように、間欠押さえ移動機構13の連結軸32は左方向(図中矢示方向)へ移動することにより、同図17に示すように、操作腕31が同図中、反時計方向へ回転して支持片20が下方へ下がり、揺動片17の揺動中心Bが下方へ変移すると、間欠押さえ11は圧縮バネ21(図1に示す)によって下方へ押し下げられる。一方、図12(ハ),(ニ)に示すように、第二カム55は図12(ハ)に示す220度から図12(ニ)に示す330度までの間においてカム径は一定のため、外押さえ移動機構15の連結軸は移動しない。このため、図16に示すように、外押さえ移動機構15の押圧部51は下降したままであって、従って、外押さえ14を下方へ押し下げたままである。
以上の説明にあっては、パルスモータMの駆動軸35が0度から330度まで回転した場合の第一,第二カム34,55、第一,第二従動子33,54、間欠押さえ駆動機構12、間欠押さえ移動機構13、外押さえ14、外押さえ移動機構15の動作について説明したものである。
ところで、実際の縫製においては、図10(ハ)と図10(ニ)の間に位置する図10(ホ)の状態において、縫製布Hの厚さに応じて間欠押さえ11の高さが調整されるものである。即ち、図10(ホ)の状態において、縫製布Hの厚さに応じて間欠押さえ移動機構13が、間欠押さえ11の上下動の中心位置の高さを調整した後、針棒7が上下動して縫針8が縫製布Hを縫製すると共に、該針棒7の上下動に同期して間欠押さえ11は前記中心位置を中心にして上下動するものである。この時点における間欠押さえ11、及び、間欠押さえ駆動機構12の状態は図18及び図19に示す。図18は縫製布Hの厚さに応じて間欠押さえ11が図中、一点鎖線で示すように変位した状態を示す。図19は、図18中、一点鎖線で示す位置を中心に、針棒7の上下動に同期して該間欠押さえ11が上下動する状態を示すものである。前記パルスモータMに入力するパルス数は、縫製布Hの厚さ等に応じて制御部S(図4に示す)から出力されるものである。該制御部Sは例えば、マイクロコンピュータによって構成され、ROM等に予め格納されているプログラムソフトに基づき所定の制御を行うものである。
次に、図20に基づき作用について説明する。ステップS1において、制御部Sは図10の(ハ)に示す状態のパルスモータMの回転角度、具体的には、220度を入力する。該パルスモータMの回転角度等は予めROM等に記憶されている。次に、ステップS2において、当該220度に対応する第一パルス数Pを求める。次ぎに、ステップS3において、間欠押さえ11の中心位置を縫製布Hの厚さに応じた高さ、例えば、図10(ホ)の状態を入力し、次に、ステップS4において、当該図10(ホ)の状態になるようにパルスモータMを更に回転するための角度に相当する第二パルス数PFを求める。
次に、ステップS5において、第一パルス数Pの有無を検出し、第一パルス数Pが存在する場合には、ステップS5において、一個のパルスをパルスモータMに出力する。そして、ステップS7おいて第一パルス数Pから一を減算し、ステップS8において第一パルス数Pが零にならない場合には、ステップS6からステップS8を繰り返し、ステップS8において第一パルス数Pが零になった場合には、ステップS9において外押さえ14の高さが決定する。
次に、ステップS10においてパルスモータMに一個のパルスを出力して該パルスモータMを回転する。そして、ステップS11において第二パルス数PFから一を減算し、ステップS12において第二パルス数PFが零にならない場合には、ステップS10からステップS12を繰り返し、ステップS12において第二パルス数PFが零になった場合には、ステップS12において間欠さえ11の高さが決定する。そして、ステップS13において、縫製を開始する。
以上説明したように、一つのパルスモータMをアクチュエータとして、間欠押さえ11の中心位置を調整し、且つ、外押さえ14を上下動させるようにしたため、間欠押さえ11の中心位置を調整するためのアクチュエータと外押さえ14を上下動させるためのアクチュエータとを専用に設ける場合に比較して、部品点数が減少する。このため、ミシン1の組み立て作業が煩雑にならないだけでなく、ミシン1の保守点検等を容易に行うことができるものである。
又、図1において、間欠押さえ駆動機構12の揺動部26に設けられている長孔29に対して、外輪24の連結部25の取付け位置を該長孔29に沿って変位することにより、針棒7に同期して上下動する間欠押さえ11の上下動のストロークを変更できるものである。即ち、図7において、仮に、前記外輪24の突設部25を長孔29の下端に取付けた場合には、外輪24の一定距離の往復動によって揺動部26は小さく揺動して、第二連結片19(図1に示す)も小さなストロークで往復動する。その結果、揺動片17は小さく揺動することになって、間欠押さえ11は上下方向へ向けて小さな距離を上下動することができる。
一方、図7において、前記外輪24の突設部25を長孔29の上端に取付けた場合には、外輪24の一定距離の往復動によって揺動部17は大きく揺動して、第二連結片19も大きなストロークで往復動する。その結果、揺動片17は大きく揺動することになって、間欠押さえ11は上下方向へ向けて大きな距離だけ上下動することができる。そして、前記外輪24の突設部25と前記長孔29との取付け位置を調整することにより、間欠押さえ11の上下動のストロークを任意に調整することができる。
この実施形態においては、図10に示すように、間欠押さえ移動機構13と外押さえ移動機構15は両者が同時に作動する期間はない。このため、パルスモータMは間欠押さえ移動機構13と外押さえ移動機構15の何れか一方のみを作動し得るだけの出力を有する程度のモータを備えれば本発明の目的を達成できるものである。又、第一カム11と第二カム55の位相を変えて取り付けることにより、間欠押さえ11と外押さえ14との動作の位相を調整できる。
尚、一つの外形カムの原点から180度までの区間を間欠押さえ移動機構13の制御に割当て、又、該外形カムの180度から360度までの区間を外押さえ移動機構15の制御に割当てるようにできる。つまり、一つの外形カムの原点から180度までの区間に、第一実施形態の第一カム34のカム面と同様のカム面を形成し、又、180度から360度までの区間に、第一実施形態の第二カム55のカム面と同様のカム面を形成することができる。このように構成した場合には、第一実施形態と比較して一つのカムで足りるため、より一層部品数の減少を図ることができる。
図21は第二実施形態を示す。この第二実施形態の特徴は、間欠押さえ11の上部と、ミシンフレーム6のような固定部材との間に引っ張りバネ71を設けることにより、間欠押さえ11を常時上方向へ付勢し、又、間欠押さえ移動機構13の操作腕31を支持片20に設けられている爪36に上側から当接するようにした点にある。
第一実施形態においては、図1に示すように、圧縮バネ21のバネ力に抗して、間欠押さえ移動機構13によって、間欠押さえ11を上方に変位させるものであるが、この第二実施形態においては、引っ張りバネ71のバネ力に抗して、間欠押さえ移動機構13によって、間欠押さえ11を下方に変位させるものである。
図22及び図23は第三実施形態を示す。図22は図8と同様の図である。又、図23は図6と同様の図である。この第三実施形態においては、図22に示すように、第一カム34の330度と原点Gとの間に、針棒7の上下動に同期して間欠押さえ11を上下動させるためのカム面34aを形成したものである。又、この第三実施形態においては、図23に示すように、間欠押さえ移動機構13の操作腕31を、支持片20に形成された孔72に挿通させる等して該操作腕31と支持片20とが連結されている。そして、針棒7の上下動に同期して間欠押さえ11を上下動させる過程においては、針棒7を上下動させるミシンモータ9の動作に同期させながらパルスモータMの駆動軸35を当該同期用のカム面34aにおいて往復動させ、当該同期用のカム面34aに第一従動子33を当接するように構成すれば、前記操作腕31に連結されている支持片20はミシンモータ9に同期して上下方向へ揺動するため、間欠押さえ11を針棒7の上下動に同期させて上下動させることができるものである。
図24及び図25は第四実施形態を示す。この第四実施形態の特徴は、第一カム34又は第二カム55を溝カムで構成し、第一,又は第二従動子33,54が嵌合するように構成した点にある。図24は溝カムの正面図を示し、図25は図24のC−C線断面図である。ところで、第一実施形態のように、第一、第二カム34,55を外形カムで構成した場合には、第一,第二従動子33,54を該第一、第二カム34,55のカム面に常時当接させるように付勢するバネのような付勢手段が必要になる。しかし、前述のように、第一カム34,第二カム55を溝カムで構成した場合には、第一,第二従動子33,54が溝カムの溝34aに嵌合するものであるため、構成上、バネのような付勢手段が必要なく、部品数を減少させることができる。
図26は本発明の参考例を示す。この参考例の特徴は、一つのカム81によって間欠押さえ移動機構13と外押さえ移動機構15とを駆動するものである。カム81には従動子82の一端が当接し、該従動子82の他端には駆動軸83が連結され、該駆動軸83の他端には従動子84の一端が連結され、該従動子84の他端には間欠押さえ移動機構13の連結軸32が連結されている。又、前記従動子84の動作は遅延伝達部を介して従動子86に伝達されるようになっている。該遅延伝達部は、端部に長孔87が形成された駆動軸85によって構成することができる。該駆動軸85の一端は、前記従動子32の回転中心αとその一端との間に連結され、前記長孔87には該長孔87に沿って移動可能にピン88が挿通し、該ピン88には従動子86の一端が連結されている。該従動子86の他端は外押さえ移動機構15の連結軸53に連結されている。そして、前記従動子82は引っ張りバネ89によって常時カム81に当接するように付勢されている。又、従動子86は引っ張りバネ91によって常時ストッパ91側へ当接するように付勢されている。
このように構成された参考例においては、カム81のカム面の形状に応じて従動子82が揺動することにより、駆動軸83が往復動して従動子84が揺動する。該従動子84の揺動によって間欠押さえ移動機構13の連結軸32が作動することにより、図2に示す操作腕31が揺動して間欠押さえ11を上下方向へ変位させる。しかし、この時、図26に示すように、従動子84の動作は遅延伝達部を介して従動子に伝達されるため、未だ、従動子86は揺動せず、従って、外押さえ移動機構15の連結軸53は作動しない。そして、長孔87の長さ分だけ、ピン88が移動した時点で始めて従動子86が作動して連結軸53が作動する。つまり、この実施形態においては、一つのカム81を用いることにより、外押さえ14の動作を間欠押さえ11の動作に遅延させて作動させることができる。又、長孔87の長さを調節することにより、前記遅延の程度を容易に調節できるものである。
又、駆動軸85は従動子84の揺動中心と該揺動子84の一端との間に連結されているため、駆動軸83の移動量よりも駆動軸85の移動量は少ない。このため、間欠押さえ移動機構13(図2に示す)の連結軸32よりも外押さえ移動機構15(図2に示す)の連結軸53の移動量を少なくすることができ、該外押さえ移動機構15の連結軸53の移動量を微妙に調整することができる。尚、以上の説明においては、前段側を間欠押さえ移動機構13とし、後段側を外押さえ移動機構15としたが、前段側を外押さえ移動機構15とし、後段側を間欠押さえ移動機構13としても良い。
又、図27は第実施形態を示す。図2は図10と同様の図である。この第実施形態においては、間欠押さえ11の動作と外押さえ14の動作との間に、両者が停止状態の重複部Rを設けた点にある。このように、間欠押さえ11と外押さえ14の両者が停止状態の重複部Rを設けたため、この重複部Rにおいて、パルスモータMの脱調の調整を行うことができる。
尚、以上の実施形態においては、間欠押さえ11を下方へ変位するために圧縮バネ21を用い、又、外押さえ14を上方に移動させるために引っ張りバネを用いたが、別の駆動源やレバー等を用いて、間欠押さえ11を下方へ変位させ、外押さえ14を上方に移動させるようにしても良い。又、アクチュエータはパルスモータMによって構成したが、他の種類のモータや、ソレノイド、エアシリンダであっても良い。又、第一カム34,第二カム55とパルスモータMとの間に、減速や回転の方向を変更するギアやリンク等を介在させても良い。
更に、パルスモータMの駆動力をワイヤやベルト等によって間欠押さえ移動機構13および外押さえ移動機構15に伝達するようにしても良い。又、エンコーダを用いたが、該エンコーダを用いることなくパルスモータMをオープン制御するようにしても良い。更に又、第一カム34と第二カム55は、パルスモータMの同一の駆動軸35に取付けられているが、互いに別の駆動軸に取付けるようにしても良い。更に、アクチュエータとしてもパルスモータMは脚柱部3に設けたが、アーム部4やベッド部2に設けても良い。又、パルスモータMはミシンフレーム6の外部に設けたが、ミシンフレーム6の内部に設けても良い。更に、圧縮バネ21によって、第一従動子33を第一カム34に押し付けるようにし、又、引っ張りバネ58によって、第二従動子54を第二カム55に押し付けるようにしたが、互いに専用のバネ等の弾性体を用いても良い。又、間欠押さえ移動機構13および外押さえ移動機構15とアクチュエータとの間にクラッチを介在しても良い。
図1はミシンの押上げ装置の原理を示すミシンの斜視図である。 図2はミシンの正面図である。 図3は間欠押さえの上方への変位、並びに下方への変位を示す図である。 図4はミシンの押上げ装置のアクチュエータ近傍の斜視図である。 図5はミシンの押上げ装置を左側面から観た状態の図である。 図6は図1中矢示A方向から観た状態の図である。 図7は図1の部分拡大図である。 図8はカムの形状を示すカムの正面図である。 図9はエンコーダの斜視図である。 図10はアクチュエータの駆動軸の回転角度と間欠押さえと、外押さえとの位置関係を示す図である。 図11は、第一カムと第一従動子との関係を示す図である。 図12は第二カムと第二従動子との関係を示す図である。 図13はミシンの正面図である。 図14はミシンの押上げ装置を左側面から観た状態の図である。 図15はミシンの正面図である。 図16はミシンの正面図である。 図17はミシンの正面図である。 図18はミシンの押上げ装置を左側面から観た状態の図である。 図19はミシンの押上げ装置を左側面から観た状態の図である。 図20はフローチャートである。 図21は図1中矢示A方向から観た状態の図である。(第二実施形態) 図22はカムの正面図である。(第三実施形態) 図23はカムの正面図である。(第三実施形態) 図24は溝カムの正面図である。(第四実施形態) 図25は溝カムの断面図である。(第四実施形態) 図26はアクチェータの駆動力を、間欠押さえ及び外押さえに伝達する機構を示す図である。(参考例 図27はアクチュエータの駆動軸の回転角度と間欠押さえと、外押さえとの位置関係を示す図である。(第実施形態) 図28はミシンの縫製の原理を示すミシンの斜視図である。 図29は間欠押さえの上方又は下方への変位を示す図である。
1 工業ミシン
3 脚柱部
4 アーム部
11 間欠押さえ
12 間欠押さえ駆動機構
13 間欠押さえ移動機構
14 外押さえ
15 外押さえ移動機構
M パルスモータ
K 位相決定手段

Claims (4)

  1. ミシンモータにより針棒に同期して上下動可能に設けられ、縫製布の針貫通部の近傍を間欠的に押さえる間欠押さえと、
    上下動可能に設けられて該間欠押さえの周囲において縫製布を押さえる外押さえと、
    前記ミシンモータとは異なる同一のパルスモータにより駆動される第1カム、及び第2カムと、
    該第1カムのカム面の変化に従い前記間欠押さえを前記上下動の範囲から上方の退避位置に退避可能に設けられた間欠押さえ移動機構と、
    第2カムのカム面の変化に従い外押さえを上下動させる外押さえ移動機構を備え、
    前記間欠押さえが退避位置にあり、且つ、前記外押さえが上方に位置する、布交換が可能な状態と、
    前記間欠押さえが退避位置にあり、且つ、前記外押さえが下方に位置する、布送りが可能な状態と、
    前記間欠押さえが退避位置より下方にあり、且つ、前記外押さえが下方に位置する、縫製が可能な状態とに切り換え可能であるミシンの押さえ上げ装置であって、
    前記パルスモータは、制御部によって制御されると共に、該制御部に予め格納されている、前記縫製布の厚さに応じたパルス信号に基づく回転角を、前記第1カム、及び第2カムに与え、
    前記縫製が可能な状態は、前記外押さえが下降した状態において、前記制御部からの前記パルス信号に基づく前記パルスモータによる駆動により、前記間欠押さえ移動機構が、前記間欠押さえの上下動する中心位置を前記縫製布の厚さに応じて上下方向に変位させる状態を含むことを特徴とするミシンの押さえ上げ装置。
  2. 前記パルスモータの駆動軸の回転位置を検出するためのエンコーダを備えたことを特徴とする請求項1に記載のミシンの押さえ上げ装置。
  3. 前記エンコーダは、前記パルスモータの原点位置を検出可能であることを特徴とする請求項2に記載のミシンの押さえ上げ装置。
  4. 前記パルスモータは、ミシンのフレーム外に設けられたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のミシンの押さえ上げ装置。
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