JP4599745B2 - 金属張り積層板の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリント配線板に利用される金属張り積層板の製造方法に関し、具体的には、内層用回路基板を配したプリプレグ体を金属箔間に配置した積層体を形成し、この積層体の金属箔に給電して抵抗加熱によって加熱、加圧成形をする金属張り積層板の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
プリント配線板に利用される多層の金属張り積層板は、内層用回路基板にプリプレグ及び外層に銅箔等の金属箔を配して形成した積層体を成形用プレートに挟み、加熱加圧してプリプレグの樹脂を硬化させ、一体化することで作製される。上記加熱加圧する方法としては、金属箔に給電して、抵抗加熱により加熱しながら加圧する方法が知られている(例えば、特表平8−506289号公報等)。この抵抗加熱は、電気抵抗を有する導電体に電流を流し、ジュール効果で発生する熱により加熱する方法である。
【0003】
この抵抗加熱により加熱しながら加圧する方法としては、例えば、図5に示すように、金属箔22として長尺のものを用い、この金属箔22を複数重ね折り返し屈曲させると共に、屈曲して対向する金属箔22間に、内層用回路基板とプリプレグを組み合せてなるプリプレグ体23と、金属箔22より幅広の成形用プレート25を交互に複数配置して、被圧体26を作製する。次いで、上記方法は、この被圧体26をプレスして、加圧した状態で金属箔22に給電すると、抵抗加熱によりプリプレグが加熱され、一体化する。
【0004】
上記抵抗加熱による成形法は、金属箔22を熱源として直接に加熱することができるため、一つの被圧体26に多数の金属張り積層板を成形することができるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
近年、プリント配線板の回路形成で高密度化の要望が高まっている。例えば、回路間隔は、100μmから50μm、さらに30μmとすることが望まれている。当然のことながら、スルーホールに対するランド径(アニュラーリング)にあっても、150μmから100μm、さらに50μmとすることが求められている。したがって、プリント配線板の加工においては、スルーホールの加工位置精度の向上が要望されている。このスルーホールの加工位置精度は、機械加工の制度向上と共に、スルーホールをプリント配線板の所定の位置に形成された基準穴からの距離によって位置決めするので、この基準穴の位置制度の向上が必要である。上記基準穴は、予め内層用回路基板の回路パターンに対して設定された位置に形成したターゲットマークをX線で求め、加工を行っている。この際、複数の回路を形成した層構成からなるプリント配線板にあっては、各層のターゲットマークの位置がずれていると、加工した基準穴と各層の回路パターンにずれが生じ、その結果、スルーホールと回路パターンの位置ずれを生じることになる。この各層のターゲットマークの位置ずれは、多層の積層板を成形する際に生じたり、また、内層用回路基板の収縮により生じるものがある。
【0006】
一方、上述の抵抗加熱による成形にあっては、成形用プレート25は、絶縁性を必要とすると共に、上下に敷設される金属箔22が短絡しないようにするため、金属箔22より幅広のものが使用される。したがって、上述のような被圧体26を形成した際に、成形用プレート25は、その縁端部27が、金属箔22及びプリプレグ体23で形成される積層体24から突出した状態で成形される。成形用プレート25は、成形の際に積層体24が配置される中央部28が高温となり、縁端部27は中央部28ほど温度が上昇せず、中央部28と縁端部27で温度差が生じる。このため、成形用プレート25は、中央部28と縁端部27で異なる熱膨張を生じる。このような状態で繰り返し成形されると、成形用プレート25は、図6に示すように、縁端部27に波うちを生じ易い。成形用プレート25の縁端部27に波うちを生じると、成形圧力が均等にかからずに、得られる積層板の寸法に歪を生じるため、多層の積層板を成形する際に、各層のターゲットマークに位置ずれを生じる恐れがある。
【0007】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、金属箔に給電して抵抗加熱によって成形をする金属張り積層板の製造方法にあって、成形用プレートの縁端部に波うちを生じることを抑える金属張り積層板の製造方法を提供することにある。
【0008】
さらに、本発明の他の目的とするところは、金属箔に給電して抵抗加熱によって成形をする多層の金属張り積層板の製造方法にあって、基準となる位置決め精度が向上した金属張り積層板の製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意研究を重ねた結果、成形の際に積層体から突出する成形用プレートの縁端部に、スリットを形成すると波うちが起きにくくなると共に、縁端部にスリットを形成した成形用プレートを用いて成形した多層の金属張り積層板は、基準となる位置決め精度が向上することを見出し、本発明の完成に至ったものである。
【0010】
請求項1記載の金属張り積層板の製造方法は、長尺の金属箔を複数重に折り返して連ね、この金属箔の間にプリプレグ体を有して形成した積層体と、上記金属箔より幅広であって、アルミニウム板の表面に絶縁被覆を施した成形用プレートを交互に配置して被圧体を形成し、次いで、この被圧体をプレスして上記金属箔に給電することによって加熱、加圧成形する金属張り積層板の製造方法において、上記成形用プレートが、成形の際に積層体から突出する縁端部に、外側に切り欠き口を開口したスリットを形成していることを特徴とする。
【0011】
請求項2記載の金属張り積層板の製造方法は、請求項1記載の金属張り積層板の製造方法において、上記成形用プレートは、スリットを形成した後に、絶縁被覆処理を施したものであることを特徴とする。
【0012】
請求項3記載の金属張り積層板の製造方法は、請求項1又は請求項2記載の金属張り積層板の製造方法において、上記成形用プレートの絶縁被覆された層の厚みが、40μm以上、150μm以下であることを特徴とする。
【0013】
請求項4記載の金属張り積層板の製造方法は、請求項1乃至請求項3いずれか記載の金属張り積層板の製造方法において、上記成形用プレートのスリットは、50〜200mmの間隔で複数形成されていることを特徴とする。
【0014】
請求項5記載の金属張り積層板の製造方法は、請求項1乃至請求項4いずれか記載の金属張り積層板の製造方法において、上記成形用プレートのスリットは、開口の幅を0.5mm以上で、その成形用プレートの厚みの5倍以下とすることを特徴とする。
【0015】
請求項6記載の金属張り積層板の製造方法は、請求項1乃至請求項5いずれか記載の金属張り積層板の製造方法において、上記成形用プレートのスリットの先端と、積層体の敷設位置までの距離が、5mm以上、15mm以下であることを特徴とする。
【0016】
請求項7記載の金属張り積層板の製造方法は、請求項1乃至請求項6いずれか記載の金属張り積層板の製造方法において、上記プリプレグ体は、表面に回路を形成した内層用回路基板の外側にプリプレグを配したものであることを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1〜4は、本発明に係る実施の形態の一例を示し、図1は金属張り積層板の製造方法を説明する説明図、図2(a)は成形用プレートの概略平面図、(b)は成形用プレートの概略斜視図、図3は成形する前の組み合わせ状態を示す断面図、図4は多層の金属張り積層板の断面図である。
【0018】
本発明の対象となる金属張り積層板は、長尺の複数重に折り返して連なった金属箔2給電して、抵抗加熱により加熱しながら成形されるものである。上記金属張り積層板は、プリプレグ体3とその外層に金属箔2を重ねた積層体4を加熱して形成される。上記金属張り積層板が、図4に示す多層の金属張り積層板の場合について説明する。
【0019】
上記金属張り積層板の組み合わせ構成は、図3に示す如く、内層用回路基板1の外側にプリプレグ13を配置してプリプレグ体3とし、さらにその両側外層に金属箔2を配置して積層したものである。上記内層用回路基板1は、エポキシ樹脂ガラス基材等の絶縁基板11の表面に回路12を形成したものであり、この絶縁基板11の表面に、後工程の回路形成工程で必要なターゲットマークとなる回路12a,12bを形成している。上記プリプレグ13は、ガラス織物あるいは不織物等のガラス基材にエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸させ、この樹脂をBステージ状態に半硬化させたものである。また、上記金属箔2は、銅箔等が挙げられる。上記プリプレグ体3の外層に金属箔2を配置して形成した積層体3は、加熱及び加圧されると、プリプレグ13の樹脂が硬化して絶縁層13aを形成して、多層の金属張り積層板となる。
【0020】
上記金属張り積層板の製造方法は、一対の長尺の金属箔2、2を用い、この金属箔2、2に上記プリプレグ体3を挟んで一組の積層体4を形成すると共に金属箔2、2を複数重に折り返しながら、積層体4と成形用プレート5を交互に配置して被圧体10を作製する。
【0021】
上記製造方法に使用する成形用プレート5は、アルミニウム板の表面に絶縁被覆を施した電気絶縁性の板であると共に、上下に敷設される金属箔2、2が短絡しないようにするため、金属箔2、2より幅広のものである。被圧体10を形成した際に、上記成形用プレート5は、その中央部8が金属箔2と接するように積層され、その縁端部7は、積層体4から突出する。上記成形用プレート5は、図2に示すように、その縁端部7に、外側に切り欠き口を開口したスリット6が複数形成されている。
【0022】
上記スリット6の間隔Aは、50〜200mmで形成することが好適である。上記スリット6の間隔Aが少ないと、作業中に成形用プレート5の縁端部7が折れたりして取り扱いに支障をきたす恐れがあり、上記スリット6の間隔Aが大きいと、成形用プレート5の波うちの発生を抑える効果が減少する。また、上記スリット6の開口の幅Bは、0.5mm以上で、その成形用プレートの厚みの5倍以下で形成することが好適である。上記スリット6の開口の幅Bが広いと、上下に敷設される金属箔2、2が短絡する恐れがあり、スリット6の開口の幅Bが狭いと成形用プレート5の波うちの発生を抑える効果が減少する。なお、成形用プレートの厚みは、ある程度の強度を有するものであれば、特に限定しないが、例えば0.5〜3.0mm程度が挙げられる。また、上記スリット6の先端9と、積層体4の敷設位置までの距離Cは、5mm以上、15mm以下となるよう形成することが好適である。
【0023】
上記成形用プレート5は、アルミニウム板に上記スリット6を形成した後に、絶縁被覆処理を施すことが好ましい。この絶縁被覆する層は、40μm以上の厚みに形成することが好適であり、被覆に要する材料量や時間の点から実用的には150μm以下の厚みに形成することが好ましい。上記アルミニウム板に施す絶縁被覆処理としては、アルマイト処理が挙げられる。また、本発明でいうアルミニウム板は、アルミニウム合金からなるものも含まれるものである。
【0024】
次いで、上記金属張り積層板の製造方法は、積層体4と成形用プレート5を交互に配置して被圧体10を作製した後に、この被圧体10をプレスして上記金属箔に給電する。なお、必要に応じて、被圧体10の外側にクッション材や熱伝導調整材を配してプレスしてもよい。上記製造方法は、金属箔2に給電し、抵抗加熱により加熱しながら加圧することで、プリプレグ13の樹脂が硬化し、多層の金属張り積層板が作製される。
【0025】
上記金属張り積層板の成形条件は、プリプレグ13の樹脂の種類や硬化程度によって適宜設定される。また、上記成形条件は、必要により、温度や圧力を段階的に上昇したり、冷却の際に成形用プレート5の縁端部7に冷風を当てたりしてもよい。
【0026】
上記金属張り積層板の製造方法は、成形の際に、積層体4が配置される成形用プレート5の中央部8が高温となり、縁端部7は中央部8ほど温度が上昇せずに、成形用プレート5の中央部8と縁端部7で温度差が生じる。上記製造方法は、成形用プレート5の中央部8と縁端部7で温度差が生じて、中央部8と縁端部7で異なる熱膨張となっても、成形用プレート5にスリット6が形成されているので、上記熱膨張の差をスリット6で緩和することができる。その結果、上記金属張り積層板の製造方法は、成形用プレート5の縁端部7に波うちが発生することを抑えることができる。
【0027】
上記金属張り積層板の製造方法は、成形用プレート5の縁端部7に波うちを発生することがないので、配置された積層体4に均等に成形圧力をかけることができる。上記製造方法は、均等に成形圧力がかかるので、得られる積層板の寸法に歪を生じることがない。上記製造方法は、多層の積層板を成形する際に、積層板の寸法に歪を生じることがないため、基準となる位置決め精度が向上する。上記金属張り積層板の製造方法は、金属張り積層板の板厚が、0.1〜1.2mm程度と薄いものを成形する際に、特に顕著な効果が現れる。
【0028】
【実施例】
本発明の効果を確認するため、以下の実施例及び比較例を行い、多層の金属張り積層板を作製した。
【0029】
(実施例1)
成形用プレートとして、厚さ1.2mmのアルミニウム合金からなるアルミニウム板の縁端部、外側に切り欠き口を開口したスリットを複数形成した。上記スリットは、間隔(A)が125mm、開口の幅(B)が3.0mm、長さが50mm、スリットの先端と積層体の敷設位置までの距離(C)が10mmとなるように形成した。スリットを形成した後にアルマイト処理を施し、厚さ約70μmの絶縁被覆した層を形成した。
【0030】
表面に回路を形成した内層用回路基板は、銅張り積層板(松下電工株式会社製、R1766)の表面の銅箔(厚さ35μm)をエッチングして、両面に回路を形成した厚さ0.1mmの基板を使用した。上記内層用回路基板は、回路を形成した際に、ターゲットマークとなる回路を、その間隔が490mmのところに形成した。プリプレグは、ガラス織物にエポキシ樹脂を含浸させた厚さ0.1mm、樹脂量が52重量%のプリプレグ(松下電工株式会社製:R1661)を使用した。プリプレグ体は、上記内層用回路基板の両側に上記プリプレグを各1枚配して作製した。
【0031】
金属箔は、厚み18μmの長尺の銅箔を一対用いた。そして、上記一対の銅箔の間に、上記プリプレグ体を挟んで積層体を形成すると共に、上記一対の銅箔を複数重ね折り返し屈曲させながら、積層体と成形用プレートを交互に配置して、60組の積層体を有する被圧体を作製した。また、上記積層体は、500×500mmサイズの積層板が得られるように構成した。
【0032】
上記被圧体をプレスして、銅箔に給電し、加熱、加圧成形した。成形温度は、50℃から180℃までを5℃/分の温度上昇速度で加熱し、最高温度180℃で40分保持した。成形圧力は、最初15分間0.8MPaとし、その後2.5MPaに加圧した。冷却は、180℃から50℃までを5℃/分の温度下降速度となるように冷却した。このようにして多層の積層板を得た。
【0033】
(比較例1)
成形用プレートにスリットを形成することなく、厚さ1.2mmのアルミニウム合金からなるアルミニウム板に、アルマイト処理し、厚さ約70μmの絶縁被覆した層を施した。これ以外は実施例1と同様にして成形し、多層の積層板を得た。
【0034】
(比較例2)
成形用プレートにスリットを形成することなく、アルマイト処理せずに、厚さ1.2mmのアルミニウム合金からなるアルミニウム板を用いた。これ以外は実施例1と同様にして成形したところ、銅箔がショートして、良好な成形ができなかった。
【0035】
(実施例2)
実施例1において、成形用プレートがアルマイト処理を施し、厚さ約40μmの絶縁被覆した層を形成した以外は、実施例1と同様にして成形し、多層の積層板を得た。
【0036】
(実施例3)
実施例1において、成形用プレートのスリットの間隔(A)を50mmとした以外は、実施例1と同様にして成形し、多層の積層板を得た。
【0037】
(実施例4)
実施例1において、成形用プレートのスリットの間隔(A)を200mmとした以外は、実施例1と同様にして成形し、多層の積層板を得た。
【0038】
(実施例5)
実施例1において、成形用プレートのスリットの開口の幅(B)を0.5mmとした以外は、実施例1と同様にして成形し、多層の積層板を得た。
【0039】
(実施例6)
実施例1において、成形用プレートのスリットの開口の幅(B)を6.0mmとした以外は、実施例1と同様にして成形し、多層の積層板を得た。
【0040】
(実施例7)
実施例1において、成形用プレートのスリットの開口の幅(B)を0.3mmとした以外は、実施例1と同様にして成形し、多層の積層板を得た。
【0041】
(実施例8)
実施例1において、成形用プレートとして、厚さ2.0mmのものを用い、スリットの開口の幅(B)を0.5mmとした以外は、実施例1と同様にして成形し、多層の積層板を得た。
【0042】
(実施例9)
実施例1において、成形用プレートとして、厚さ2.0mmのものを用い、スリットの開口の幅(B)を10.0mmとした以外は、実施例1と同様にして成形し、多層の積層板を得た。
【0043】
(実施例10)
実施例1において、成形用プレートのスリットの先端と積層体の敷設位置までの距離(C)が5mmとなるようにした以外は、実施例1と同様にして成形し、多層の積層板を得た。
【0044】
(実施例11)
実施例1において、成形用プレートのスリットの先端と積層体の敷設位置までの距離(C)が15mmとなるようにした以外は、実施例1と同様にして成形し、多層の積層板を得た。
【0045】
(実施例12)
実施例1において、成形用プレートのスリットの先端と積層体の敷設位置までの距離(C)が20mmとなるようにした以外は、実施例1と同様にして成形し、多層の積層板を得た。
【0046】
(成形用プレートの縁端部の波うち評価)
実施例及び比較例1で用いた成形用プレートの縁端部の波うちを測定した。成形後に、使用した全ての成形用プレートを平坦な定磐上におき、縁端部の波うち程度を測定した。最大が3mm以下を○、3mmを超えて5mm以下を△、5mmを超えたものを×とした。結果は、表1及び表2のとおり、比較例1は5mmを超えた波うちが発生していた。また、成形用プレートのスリットの開口の幅(B)が狭い実施例7と、スリットの先端と積層体の敷設位置までの距離(C)が長い実施例12は、波うちの発生の防止効果が弱かった。
【0047】
(積層板の位置決め精度)
実施例及び比較例1で得られた多層の積層板のうち、各20枚のターゲットマーク間の距離(設定490mm)を測定し、そのずれを算出し、最大が50μm以下を○、最大が50μmを超えて75μm以下を△、75μmを超えたものを×とした。結果は、表1及び表2のとおりであった。
【0048】
【表1】
Figure 0004599745
【0049】
【表2】
Figure 0004599745
【0050】
【発明の効果】
本発明の金属張り積層板の製造方法は、成形用プレートの縁端部にスリットが形成されているので、縁端部に波うちが発生することを抑えることができる。
【0051】
特に、多層の金属張り積層板にあっては、寸法に歪を生じることもなく、基準となる位置決め精度が向上したものを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例を示し、金属張り積層板の製造方法を説明する説明図である。
【図2】(a)は成形用プレートの概略平面図、(b)は成形用プレートの概略斜視図である。
【図3】成形する前の組み合わせ状態を示す断面図である。
【図4】多層の金属張り積層板の断面図である。
【図5】従来の金属張り積層板の製造方法を説明する説明図である。
【図6】従来の成形用プレートの成形後の概略斜視図である。
【符号の説明】
1 内層用回路基板
2 金属箔
3 プリプレグ体
4 積層体
5 成形用プレート
6 スリット
7 縁端部
8 中央部
10 被圧体
13 プリプレグ

Claims (7)

  1. 長尺の金属箔を複数重に折り返して連ね、この金属箔の間にプリプレグ体を有して形成した積層体と、上記金属箔より幅広であって、アルミニウム板の表面に絶縁被覆を施した成形用プレートを交互に配置して被圧体を形成し、次いで、この被圧体をプレスして上記金属箔に給電することによって加熱、加圧成形する金属張り積層板の製造方法において、上記成形用プレートが、成形の際に積層体から突出する縁端部に、外側に切り欠き口を開口したスリットを形成していることを特徴とする金属張り積層板の製造方法。
  2. 上記成形用プレートは、スリットを形成した後に、絶縁被覆処理を施したものであることを特徴とする請求項1記載の金属張り積層板の製造方法。
  3. 上記成形用プレートの絶縁被覆された層の厚みが、40μm以上、150μm以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の金属張り積層板の製造方法。
  4. 上記成形用プレートのスリットは、50〜200mmの間隔で複数形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3いずれか記載の金属張り積層板の製造方法。
  5. 上記成形用プレートのスリットは、開口の幅を0.5mm以上で、その成形用プレートの厚みの5倍以下とすることを特徴とする請求項1乃至請求項4いずれか記載の金属張り積層板の製造方法。
  6. 上記成形用プレートのスリットの先端と、積層体の敷設位置までの距離が、5mm以上、15mm以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項5いずれか記載の金属張り積層板の製造方法。
  7. 上記プリプレグ体は、表面に回路を形成した内層用回路基板の外側にプリプレグを配したものであることを特徴とする請求項1乃至請求項6いずれか記載の金属張り積層板の製造方法。
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