JP4599304B2 - 避難行動支援サーバ装置 - Google Patents

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Description

この発明は、風水害等の災害が発生する可能性がある状況で、利用者端末に対し避難行動を支援するための情報を提供する避難行動支援サーバ装置に関する。
日本は、自然災害の引き金となる台風、豪雨、豪雪、地震、噴火などに襲われることが多く、さらに地形自体が複雑で急峻であり、また地質ももろいため、自然災害に対し脆弱な性質を持っている。災害を防ぐためには、防災設備を整備して災害の発生そのものを防止することも必要であるが、災害が発生する前に危険区域の住民を避難させることが重要である。この場合、避難が遅れると命を落とすケースがあることから、適切なタイミングで住民に避難勧告を行うことが必要である。
一方、風水害に関する災害情報を提供する手段としては、従来よりテレビ放送やラジオ放送などのマスメディアを通じた報道やインターネットを利用した情報配信が広く利用されている。これらの手段は、広く一般向けに情報を公開することを目的としているため、すべての人に同時刻に同一内容の情報が提供される。しかしながら、発生が心配される災害には多くの種類があり、これらは地理的条件によって異なる。例えば、河川の近隣住民は河川の氾濫に、また山間地域の住民は土砂崩れや地滑り、雪崩にそれぞれ注意が必要である。また、避難に必要な時間は地理的条件ばかりでなく、人的条件によって異なる。このため、住民が避難するために必要な情報は地域の特性及び人的条件を考慮して提供する必要がある。
そこで、事前に登録した利用者端末に対し、災害の発生状況や避難勧告に関する情報を通信回線を介して個別に通知するシステムが提唱されている。しかし、災害の発生状況や避難勧告に関する情報が通知されても、利用者はどのように行動していいか分からない、利用者が自らの危険性を認識しにくい、切迫性のない行動には限界があることなどから、情報を受信した利用者のすべてが避難行動を起こすとは限らない(例えば、非特許文献1を参照。)。
一般に、緊急時における人の情報処理特性には以下のような特徴があると云われている。すなわち、第1に、人には情報処理資源の限界があり、また情報処理機能にも制約があることである。この特性に関しては状況の因果的解釈や選択肢の選択を支援する必要がある。有用なスクリプトに関する知識や因果スキーマに関する知識を提供するシステムである。これにより、適切な判断を下せない意思決定者を支援したり、遮断反応を引き起こした人に外的対応の手段を与えることができる。
第2に、上記したように知識を提供すシステムに適切な情報を入力できなかったり不適切な情報を入力してしまった場合に、システムが誤った判断を行うことがあるため、入力する情報を予め標準化する必要があることである。ただし、平常時においては、スクリプトを活性化する手かがり情報の有用性が期待できるが、緊急時の多くは意外性という要素を持っているため、スクリプトによる手かがりのほかに、状況をチェックする手段に留意する必要がある。第3に、人は状況が危険であることを信じたがらないと云う一般的知見に関することである(例えば、非特許文献2を参照。)。
上記した人の一般的な傾向を打開するための緊急時の情報伝達には、情報の提供方法に工夫が必要である。つまり、避難の必要があって情報を提供された住民が実際に避難行動に移行するためには何が必要かを人の情報処理特性から予め決め、かつタイミングを計って情報を提供することが必要である。
市民に対する情報提供に関する一連の実験結果によれば、人はメタ的に近接性を認知すると対象を自分に関係するものとして認識する傾向があることが分かっている。したがって、人に行動を喚起させるためには、具体的な指示を提示することも重要であるが、それだけでは不十分であり、情報を自分のこととして認識させる、言い換えれば“他人事ではない”という意識を持たせることが鍵となる。他人事ではなく、避難しなければ危険であると云うことを明確に伝えることが重要である。
内閣府、避難勧告等の判断・伝達マニュアル作成ガイドライン、2005年
池田謙一、緊急時の情報処理、東京大学出版会、1986年
以上述べたように、災害に関する情報をすべての人に一様に提供するシステムや、災害の発生や避難勧告などを表す情報を利用者に対し単に個別に配信するシステムでは、人を実際に避難行動に移行させることが一般に困難である。また、人に対し具体的な指示を提示するだけでなく、“他人事ではない”ということを認識させることが重要であり、この点を考慮した具体的なシステムの構築が切望されている。
この発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、災害発生の可能性の高まりを利用者に確実に知らせ、これにより利用者に確実に避難行動を起こさせる避難行動支援サーバ装置を提供することにある。
上記目的を達成するためにこの発明に関わる避難行動支援システムとそのサーバ装置は、災害監視対象域の監視情報を記憶するデータベース及び利用者が使用する利用者端末に対し通信ネットワークを介して接続可能な避難行動支援サーバ装置において、上記データベースに記憶された監視情報の中から災害関連情報を通信ネットワークを介して収集し、この収集された災害関連情報に基づいて上記災害監視対象域の現在の状況が利用者に事態を理解させる第1の段階、利用者に災害発生の可能性を認知させる第2の段階、利用者に避難行動を起こさせる第3の段階のいずれであるかを判断する。そして、この判断結果に基づいて、現在の状況の段階に対応する情報を上記収集された災害関連情報の中から選択し、この選択された災害関連情報を含む配信メッセージを生成してこの配信メッセージを通信ネットワークを介して災害監視対象域に存在する利用者端末へ送信するように構成したものである。
したがってこの発明によれば、災害監視対象域の状況を表す災害関連情報を含む配信メッセージが災害発生の可能性の高まりに応じて3段階に分けて利用者端末に配信される。このため、利用者に対し被災が他人事でないという状況を認識させることができ、これにより例えば突然避難勧告を報知した場合のように、避難勧告に対し疑いを抱かせることなく忠実に避難行動を開始させることが可能となる。
上記監視情報データベースには、少なくとも気象情報を収集して記憶する気象情報データベースに加え、災害巡視結果を表す情報を収集して記憶する災害巡視結果データベースを設けるとよい。このようにすると、気象庁などの既存の監視機関が提供する基本的な監視情報ばかりでなく、例えば防災監視員の巡視により得られるよりローカルで詳細な監視情報も災害関連情報として収集することが可能となる。
またこの発明に係わるサーバ装置は、以下のような各種具体的構成を備えることも特徴とする。
第1の構成は、監視対象域を複数の地域に分割してこれらの地域ごとに災害に係わる地域特性を記憶する地域特性記憶手段を備える。そして、上記地域ごとに、上記地域特性記憶手段に記憶された地域特性をもとに上記収集された災害関連情報の中から上記地域特性に対応する情報を選択して、この選択された情報をもとに災害監視対象域の現在の状況が第1、第2或いは第3の各段階のいずれにあるかを判断するようにしたものである。
このように構成すると、災害監視対象域の状況がどの段階にあるかを地域別に判断することが可能となり、この判断結果をもとに配信メッセージを地域別に利用者端末に配信することが可能となる。
第2の構成は、地域ごとに、地域特性記憶手段に記憶された地域特性をもとに当該地域特有の重要監視項目を設定し、この設定された重要監視項目に該当する災害関連情報を上記収集された災害関連情報の中から選択するものである。
このように構成すると、地域別にその地域特有の重要監視項目が抽出され、この重要監視項目に該当する災害関連情報に基づいて現在の状況が判断されるため、地域ごとに地域性を考慮した有効性の高い状況判断が可能となる。
第3の構成は、災害監視対象域の状況を判断する際に、災害の現況を語句又は数値を含むテキストデータ又は画像データにより表した災害関連情報の中から、語句のマッチング処理又はしきい値との比較処理により、災害の発生の可能性を示唆する第1の語句又は数値、災害の発生を警告する第2の語句又は数値、避難を勧告する第3の語句又は数値をそれぞれ検索する。そして、第1の語句又は数値が検索された場合に上記状況を平常状態から利用者に事態を理解させる第1の段階に移行させ、また第2の語句又は数値が検索された場合に上記状況を第1の段階から利用者に災害発生の可能性を認知させる第2の段階に移行させ、さらに第3の語句又は数値が検索された場合に上記状況を第2の段階から利用者に避難行動を起こさせる第3の段階に移行させるようにしたものである。
このようにすると、語句のマッチング処理又は数値の比較処理により状況を判断することができる。
第4の構成は、上記第1、第2及び第3の語句又は数値に加えて、収集された災害関連情報の中から、語句のマッチング処理又はしきい値との比較処理により、避難準備を指示する第4の語句又は数値をさらに検索する。そして、第3の語句又は数値が検出された場合には一般利用者を対象とする現在の状況を第2の段階から第3の段階に移行させ、一方第4の語句又は数値が検索された場合には避難準備を必要とする利用者を対象とする現在の状況を第2の段階から第3の段階に移行させるようにしたものである。
このようにすると、第2の段階から第3の段階に移行させる際の判断基準を、避難行動に支障を生じない一般利用者と、老齢の人や体の不自由な人などのように避難行動に準備が必要な利用者との間で異ならせることができる。
第5の構成は、利用者の各々について避難行動の難易度を表す利用者特性を記憶する利用者特性記憶手段と、配信タイミング制御手段をさらに備える。そして、この配信タイミング制御手段により、上記利用者特性記憶手段に記憶された利用者特性に基づいて、配信対象の利用者ごとに配信メッセージの配信タイミングを可変設定するものである。
このようにすると、利用者の避難行動の難易度を表す特性に従い、利用者ごとに最適なタイミングで配信メッセージを配信することが可能となる。
第6の構成は、上記配信タイミングを制御する際に、利用者特性記憶手段に記憶された利用者特性に基づいて、配信対象の利用者を避難準備が必要な第1の利用者群とそれ以外の第2の利用者群とに分類する。そして、第3の段階に対応する配信メッセージを送信する際に、第1の利用者群が使用する利用者端末に対する送信タイミングを第2の利用者群が使用する利用者端末への送信タイミングより前となるように設定したものである。
このようにすると、避難準備が必要な第1の利用者群とそれ以外の第2の利用者群に対しそれぞれ最適なタイミングで避難勧告を通知することが可能となる。
第7の構成は、第3の段階に対応する配信メッセージを生成する際に、上記第3の段階に対応して選択された災害関連情報に加え、避難場所を表す情報及び避難場所への到達経路を表す情報を含めるようにしたものである。
このようにすると、利用者は避難勧告を指示する配信メッセージにより、現在の状況に加えて、避難場所を表す情報及び避難場所への到達経路の情報を取得することができ、これにより円滑に避難することが可能となる。
要するにこの発明では、収集された災害関連情報の中から、語句のマッチング処理又はしきい値との比較処理により、災害の発生の可能性を示唆する第1の語句又は数値、災害の発生を警告する第2の語句又は数値、避難を勧告する第3の語句又は数値をそれぞれ検索し、これらの語句又は数値の検索結果に基づいて上記災害監視対象域の現在の状況が利用者に事態を理解させる第1の段階、利用者に災害発生の可能性を認知させる第2の段階、利用者に避難行動を起こさせる第3の段階のいずれであるかを判断し、その判断結果に基づいて災害関連情報を含む配信メッセージを生成して利用者端末へ送信するようにしている。
したがってこの発明によれば、住民に対し緊急性を効果的に認識させる情報提供を行うことができ、これにより避難が必要な住民を確実に避難行動に導くことを可能にした避難行動支援サーバ装置を提供することができる。
以下、図面を参照してこの発明に係わる避難行動支援システム及びそのサーバ装置の実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
図1は、この発明に係わる避難行動支援システムの第1の実施形態を示す概略構成図である。このシステムは、避難行動支援サーバSVを備え、この避難行動支援サーバSVを気象情報データベースDB1及び道路情報データベースDB2に対し通信ネットワークNWを介してアクセス可能としている。またそれと共に、災害監視対象域に存在する複数の利用者端末UT1〜UTmに対し、上記避難行動支援サーバSVから上記通信ネットワークNWを介して災害発生の可能性を報知するための配信メッセージを配信可能としている。災害監視対象域は複数の地域Ea〜Enに分割されている。なお、BTは災害対策本部などに設置される防災管理端末であり、この防災管理端末BTから上記避難行動支援サーバSVに対し通信ネットワークNWを介して各指示情報を通知する。
気象情報データベースDB1は、気象庁又は気象情報配信機関が提供する気象情報を地域Ea〜En別に記憶するもので、一般的な天気予報に関する情報に加えて河川や海岸の水位などの観測データも含まれる。道路情報データベースDB2は、道路交通情報センタなどが提供する道路情報を記憶する。
利用者端末UT1〜UTmは、例えばオフィスや家庭などに設置されたパーソナル・コンピュータ、利用者自身が所持する携帯電話機やPDA(Personal Digital Assistant)などの携帯端末からなり、いずれも電子メールを受信して表示器に表示する機能を備えている。
なお、通信ネットワークNWは、例えばインターネットに代表されるIP(Internet Protocol)網と、このIP網にアクセスするための複数のアクセス網とから構成される。アクセス網としては、例えばDSL(Digital Subscriber Line)や光伝送路を使用する有線加入者網、LAN、無線LAN(Local Area Network)、移動通信網、専用線網が用いられる。
ところで、避難行動支援サーバSVは例えばウエブサーバからなり、次のような構成を備えている。図2はその機能構成を示すブロック図である。すなわち、避難行動支援サーバSVは、変動情報収集処理部1と、地域別重要項目抽出処理部2と、重要項目及び災害関連情報のマッチング処理部3と、配信情報選択処理部4と、配信タイミング管理処理部5とを備える。
変動情報収集処理部1は、災害関連情報収集機能11と、災害関連情報データベース12とを備える。災害関連情報収集機能11は、上記気象データベースDB1及び道路情報データベースDB2に対しそれぞれ通信ネットワークNWを介してアクセスして、災害に関係する最新の気象情報及び道路情報を取得する。そして、取得された気象情報及び道路情報を災害関連情報データベース12に格納する。災害関連情報は、テキストデータや画像データにより構成される。
また災害関連情報収集機能11は、防災管理端末BTから送信される災害に関係する各種指示情報を通信ネットワークNWを介して受信し、この受信された各種指示情報を災害関連情報データベース12に格納する。指示情報には、各種警報と、避難準備及び避難勧告の指示情報が含まれる。
地域別重要項目抽出処理部2は、居住地データベース21と、地域特性データベース22と、過去災害データベース23とを備えている。このうち居住地データベース21には、利用者端末UT1〜UTmから通信ネットワークNWを介して送られた利用者(住民)の居住地(住所)を表す情報が記憶される。地域特性データベース22には、地域Ea〜En別に、浸水、越水、溢水及び破堤などの水害や、土石流や崖崩れ、地滑りなどの土砂災害が発生するおそれがある場所を表す地域特性情報が記憶される。過去災害データベース23には、地域Ea〜En別に、上記水害及び土砂災害の過去の発生履歴を表す災害履歴情報が記憶される。
重要項目及び災害関連情報のマッチング処理部3は、地域別重要情報選択機能31と、地域別重要情報データベース32を備えている。地域別重要情報選択機能31は、上記居住地データベース21に記憶された利用者の居住地情報をもとに地域Ea〜En別の利用者リストを作成すると共に、地域特性データベース22に記憶された地域特性情報及び過去災害データベース23に記憶された災害履歴情報に基づいて、地域Ea〜Enごとに当該地域特有の重要監視項目を抽出する。そして、上記利用者リスト及び上記重要監視項目を地域別重要情報データベース32に格納する。
また、地域別重要情報選択機能31は、上記設定された重要監視項目に該当する最新の災害関連情報を上記災害関連情報データベース12に記憶された災害関連情報の中から選択する。そして、この選択された重要監視項目に該当する災害関連情報を上記地域別重要情報データベース32に格納する。
配信情報選択処理部4は、時期判断機能41と、配信目的別情報選択機能42とを備えている。時期判断機能41は、地域Ea〜En別に当該地域の現在の状況がどの段階(STEP)にあるかを判断する。この状況判断処理は次のように行われる。
すなわち、災害関連情報データベース12に対し要求を行って、当該災害関連情報データベース12から提供される最新の災害関連情報を受け取る。そして、受け取った最新の災害関連情報に災害の発生を示唆する語句が含まれているか否かをマッチング処理により判定し、含まれている場合に現在の状況を利用者に事態を理解させる第1の段階(STEP1)と判断する。また、受け取った最新の災害関連情報に警報が含まれている場合には、現在の状況を利用者に災害発生の可能性を認知させる第2の段階(STEP2)と判断する。さらに、受け取った最新の災害関連情報に避難準備又は避難勧告が含まれている場合には、現在の状況を利用者に避難行動を起こさせる第3の段階(STEP3)と判断する。
配信目的別情報選択機能42は、地域Ea〜En別に、上記時期判断機能41から現在の状況の判断結果を受け取る。そして、この受け取った判断結果、つまり段階(STEP)に対応する重要監視項目の災害関連情報を上記地域別重要情報データベース32に記憶された情報の中から選択する。
配信タイミング管理処理部5は、配信タイミング制御機能51と、配信メッセージ選択機能52と、住民特性データベース53と、規定文データベース54とを備えている。住民特性データベース53には、各地域Ea〜En別に当該地域に存在する利用者(住民)ごとの避難行動の難易度を表す住民特性情報が記憶されている。住民特性情報は、例えば老人や体の不自由な人のように避難行動に準備が必要な利用者であるか、それ以外の避難行動に準備が不要な利用者であるかという2種類の特性により表される。規定文データベース54には、配信メッセージを生成するために必要な段階(STEP)別の規定文が記憶されている。
配信タイミング制御機能51は、STEP3に移行した旨を報知するための配信メッセージを送信する際に、上記住民特性データベース53に記憶された住民特性をもとに利用者を避難準備が必要な利用者群と一般の利用者群に分類し、この分類された利用者群ごとに配信メッセージの配信タイミングを設定する。具体的には、STEP3に対応する配信メッセージを送信する際に、災害関連情報データベース12に「避難準備」を表す語句が書き込まれた場合に避難準備が必要な利用者群を選択し、この要準備利用者群に対し上記配信メッセージを送信させるように配信メッセージ選択機能52に対し指示する。これに対し、災害関連情報データベース12に「避難勧告」を表す語句が書き込まれた場合には一般の利用者群を選択し、この一般利用者群に対し上記配信メッセージを送信させるように配信メッセージ選択機能52に対し指示する。
配信メッセージ選択機能52は、上記配信タイミング制御機能51から、配信指示と共に配信メッセージの種類、配信メッセージに含める災害関連情報及び配信先の端末アドレスを受け取る。そして、配信メッセージの種類に対応する規定文を規定文データベース54から読み出し、この規定文に上記災害関連情報を付加することにより配信メッセージを作成する。そして、この配信メッセージを上記端末アドレスに従い配信先の利用者端末へ送信する。
なお、以上述べた各処理部1〜5が備える各データベースはハードディスク又は不揮発性を有する半導体メモリにより構成され、また各処理機能及び制御機能はアプリケーション・プログラムを中央演算処理ユニット(CPU:Central Processing Unit)に実行させることにより実現される。
次に、以上のように構成された避難行動支援サーバSVの動作を説明する。図3はその処理手順と処理内容のメインルーチンを示すフローチャートである。
すなわち、避難行動支援サーバSVは、先ずステップ3aにおいて変動情報収集処理部1が動作して変動情報の収集が行われ、続いてステップ3bにおいて地域別重要項目抽出処理部2が動作して地域Ea〜En別に重要監視項目の抽出が行われる。また、ステップ3cにおいて重要項目及び災害関連情報のマッチング処理部3が動作し、これにより地域Ea〜En別に上記重要監視項目に該当する災害関連情報の選択が行われる。
次に、ステップ3cにおいて配信情報選択処理部4が動作し、地域Ea〜Enごとに現在の状況の判断処理と、判断された段階(STEP)に対応する災害関連情報の選択処理が行われる。最後に、ステップ3dにおいて配信タイミング管理処理部5が動作し、住民特性に応じた配信対象利用者ごとの配信タイミングの設定と、配信メッセージの作成及び送信処理が行われる。
以下、上記各処理を詳細に説明する。
(1)変動情報の収集処理
図4はこの変動情報の収集処理手順と処理内容のサブルーチンを示すフローチャートである。
変動情報収集処理部1は、ステップ4aで収集タイミングを監視している。この状態で、予め設定した収集タイミングになると、ステップ4bにより気象情報データベースDB1及び道路情報データベースDB2に対し通信ネットワークNWを介してそれぞれアクセスし、ステップ4cにより災害に関係する更新された最新の気象情報及び道路情報を取得する。そして、この取得された最新の気象情報及び道路情報をステップ4dにより災害関連情報データベース12に格納する。なお、上記気象情報及び道路情報の取得は、変動情報収集処理部1からアクセスする以外に、気象情報データベースDB1及び道路情報データベースDB2から更新通知が到来したことに応じて行うようにしてもよい。
この結果、災害関連情報データベース12には、一般的な気象予報や道路の状況、交通機関の運行状況は勿論のこと、地域Ea〜En別の降水量や河川の水位、風速などの災害の発生に関係する最新の情報が逐次格納される。なお、サーバSVにおいて防災情報員が入力した災害に関するメッセージも、災害関連情報データベース12に格納される。
またそれと共に変動情報収集処理部1は、災害対策本部に設置された防災管理端末BTから災害に関係する各種指示情報が送信された場合にも、これらの指示情報を通信ネットワークNWを介して受信する。そして、この受信された各種指示情報を災害関連情報データベース12に格納する。
(2)地域別重要項目の抽出処理と重要項目及び災害関連情報のマッチング処理
図5はその処理手順と処理内容のサブルーチンを示すフローチャートである。
地域別重要情報選択機能31は、事前準備として、上記居住地データベース21に記憶された利用者の居住地情報をもとに地域Ea〜En別の利用者リストを作成する。次にステップ5aにおいて、上記利用者が在住する地域ごとにその地域特性を表す情報を地域特性データベース22から読み出す。またそれと共に、地域ごとにその地域で過去に発生した災害を表す情報を過去災害データベース23から読み出す。そして、ステップ5bにおいて、上記読み出された地域特性及び過去の災害を表す情報をもとに、地域ごとにその地域特有の重要監視項目を抽出する。
例えば、土石流が発生する危険がある流域であれば総雨量データを、また河川による浸水が想定される区域であれば河川の水位データ及び1時間当たりの降水量データをそれぞれ抽出する。そして、この抽出された重要監視項目をステップ5cにより地域別重要情報データベース32に格納する。
次に地域別重要情報選択機能31は、ステップ5dにより災害関連情報データベース12に対し要求を送り、この要求に対し提供される情報をもとに災害関連情報が更新されたか否かをステップ5eで判定する。そして、災害関連情報が更新された場合にはステップ5fに移行して、上記更新された災害関連情報の中から地域別の重要監視項目に該当する情報を選択し、この選択した災害関連情報をステップ5gにより地域別重要情報データベース32に記憶させる。
この結果、地域別重要情報データベース32には、災害関連情報データベース12に記憶された災害関連情報のうち、重要監視項目に該当する災害関連情報が更新されるごとに、この災害関連情報が地域Ea〜Enごとに分類されて順次記憶される。
(3)状況判断処理及び配信情報選択処理
図6はその処理手順及び処理内容のサブルーチンを示すフローチャートである。
配信情報選択処理部4は、ステップ6aにおいて、災害関連情報データベース12に対し要求を行い、当該災害関連情報データベース12から提供される最新の災害関連情報を受け取る。そして、受け取った最新の災害関連情報に災害の発生を示唆する語句が含まれているか否かをステップ6bで判定し、含まれている場合にはステップ6cに移行して、該当する地域の現在の状況を利用者に事態を理解させる第1の段階(STEP1)と判断する。そして、ステップ6dにより、上記判断結果のSTEP1に対応する災害関連情報を地域別重要情報データベース32から選択する。
例えば、最新の災害関連情報から「台風」や「大雨」などの災害の発生を示唆する語句が見つかるか、又は降水量が予め設定した第1のしきい値を超えると、現在の状況をSTEP1と判断する。そして、このSTEP1に対応する災害関連情報として、例えば図8に示すように現在の天気予報、道路情報及び交通機関の運行情報を地域別重要情報データベース32から選択する。
一方、ステップ6eにおいて最新の災害関連情報から「警報」が見つかるか、或いは河川の水位又は上流域の降水量が予め設定した第1のしきい値を超えることがステップ6fにより検出されたとする。この場合配信情報選択処理部4は、ステップ6gにより現在の状況をSTEP2と判断する。そして、ステップ6hにおいて、STEP2に対応する災害関連情報として、例えば図8に示すように現在の天気予報、道路情報及び交通機関の運行情報警報などのグローバルな情報に加え、警報の内容、該当地域の雨量や河川水位などのローカル情報を地域別重要情報データベース32から選択する。
また、ステップ6iにおいて最新の災害関連情報から「避難準備」が見つかるか、或いは河川の水位又は上流域の降水量が上記第1のしきい値より高く設定した第2のしきい値を超えることが検出されたとする。この場合配信情報選択処理部4は、ステップ6jにより、現在の状況を避難準備が必要な利用者群に対し避難行動を起こさせるSTEP3と判断する。そして、ステップ6kにおいて、STEP3に対応する災害関連情報として、例えば図8に示すように現在の天気予報、道路情報及び交通機関の運行情報警報などのグローバルな情報に加え、避難勧告の内容、該当地域の雨量や河川水位などの地域特有のローカル情報と、避難場所や近隣住民の避難状況などの避難行動を支援する情報を地域別重要情報データベース32から選択する。
さらに、ステップ6lにおいて最新の災害関連情報から「避難勧告」が見つかるか、或いは河川の水位又は上流域の降水量が上記第2のしきい値より高く設定した警戒値を超えることが検出されたとする。この場合配信情報選択処理部4は、ステップ6mにより、現在の状況を該当地域の一般利用者群に避難行動を起こさせるSTEP3と判断する。そして、ステップ6nにおいて、STEP3に対応する災害関連情報として、例えば図8に示すように現在の天気予報、道路情報及び交通機関の運行情報警報などのグローバルな情報に加え、避難勧告の内容、該当地域の雨量や河川水位などの地域特有のローカル情報と、避難場所や近隣住民の避難状況などの避難行動を支援する情報を地域別重要情報データベース32から選択する。
すなわち、図8に示すように、STEP1においてはグローバルな災害関連情報が配信情報として選択され、STEP2及びSTEP3に移行するとグローバルな情報に加えて、該当地域のローカルな災害関連情報が選択される。また、高齢者などのように自力避難は可能であるが避難を開始するまでに時間を要する利用者、つまり避難準備が必要な利用者群については、健常者などの一般の利用者群よりも早いタイミングでSTEP2からSTEP3に移行する。
(4)配信タイミングの制御と配信メッセージの作成処理
図7はその制御手順と制御内容のサブルーチンを示すフローチャートである。
配信タイミング管理処理部5は、ステップ7aにおいて災害関連情報データベース12に対し要求を出し、この要求に対し災害関連情報データベース12から提供される災害関連情報が、STEPを変化させる契機となる情報に更新されたか否かを監視する。この状態で、例えば「台風」などの災害発生の可能性を示唆する語句や、警報、避難準備、避難勧告などの指示情報が上記災害関連情報から検出されたとする。
そうすると配信タイミング管理処理部5は、先ずステップ7bにより住民特性データベース53の住民特性を読み出し、この住民特性をもとにステップ7cで配信対象地域の利用者を要準備利用者群と一般利用者群とに分類する。次に、上記災害関連情報から平常状態をSTEP1への移行させるための「台風」などの災害発生の可能性を示唆する語句が検出された場合には、ステップ7d及びステップ7eにおいてそれぞれ要準備利用者群と一般利用者群に同一の配信タイミングを設定する。また、上記災害関連情報からSTEP2をSTEP3に移行させるための語句である「警報」が検出された場合にも、ステップ7d及びステップ7eにより要準備利用者群と一般利用者群とに同一の配信タイミングを設定する。
これに対し、上記災害関連情報から、要準備利用者を対象としてSTEP2をSTEP3へ移行させるための語句である「避難準備」が検出された場合には、ステップ7dにより要準備利用者群に対し配信タイミングを設定する。また、上記災害関連情報から、一般利用者を対象としてSTEP2をSTEP3へ移行させるための語句である「避難勧告」が検出された場合には、ステップ7eにより一般利用者群に対し配信タイミングを設定する。
また配信タイミング管理処理部5は、ステップ7fにより現在の状況を表すSTEPに対応する規定文を規定文データベース54から選択的に読み出す。そして、ステップ7gにおいて、上記読み出したこの規定文に、先に(4)の配信情報選択処理により選択されたSTEPに対応する災害関連情報を付加することにより配信メッセージを編集する。そして、この編集された配信メッセージを、上記選択された利用者群のアドレスに従いステップ7hにより配信先の利用者端末UT1〜UTmへ電子メールにより送信する。
例えば、現在の状況が平常状態からSTEP1に変化したときには、図9に示すように台風の接近を知らせるための規定文に、現在の天気の概況と予報などを付加した配信メッセージが編集され、この配信メッセージが地域によらずすべての利用者端末に向けて同報送信される。
また、洪水警報の発令に伴い現在の状況がSTEP1からSTEP2に移行した場合には、例えば図10に示すように警報の発令を利用者に認知させるための規定文に、警報の内容や地域Ea〜En別の災害関連情報等を付加した配信メッセージが編集される。そして、この配信メッセージが地域Ea〜En別にそのすべての利用者端末に向けて同報送信される。
さらに、避難準備の発令に伴い現在の状況がSTEP2からSTEP3に移行した場合には、要準備利用者に避難準備を開始させるための規定文に、避難準備の内容や地域Ea〜En別の災害関連情報等を付加した配信メッセージが編集される。そして、この配信メッセージが地域Ea〜En別に要準備利用者の端末に向けて選択的に送信される。
これに対し、避難勧告の発令に伴い現在の状況がSTEP2からSTEP3に移行した場合には、例えば図11に示すように利用者に避難行動を起こさせるための規定文に、避難勧告の内容や地域Ea〜En別の災害関連情報、避難場所や避難経路等を表す情報を付加した配信メッセージが編集される。そして、この配信メッセージが地域Ea〜En別に一般利用者の端末に向けて送信される。なお、この避難勧告に伴う配信メッセージは、一般利用者の端末に限らず要準備利用者端末にも送信してもよい。
また、上記避難勧告に伴う配信メッセージの送信後に、該当する災害関連情報が更新された場合には、その時点で避難行動を支援する配信メッセージが作成されて対象となる利用者の端末へ追加送信される。例えば、図12に示すように利用者の避難行動を支援するための規定文に避難の状況を表す情報が付加された配信メッセージが編集される。この避難行動を支援する配信メッセージは、例えば河川水位などがさらに変化したり、この避難行動支援システムの防災情報員により新たな情報が入力されることにより災害関連情報が更新されるごとに編集し直され、配信対象の利用者端末に追加送信される。
以上述べたように第1の実施形態では、変動情報収集処理部1により、気象情報データベースDB1、道路情報データベースDB2及び防災管理端末BTから災害の発生に関連する新たな情報を収集して災害関連情報データテーブル12に記憶する。そして、地域別重要項目抽出処理部2により、地域Ea〜En別に重要監視項目を抽出して、この抽出された重要監視項目に該当する災害関連情報を災害関連情報データテーブル12から選択して地域別重要情報データベース32に記憶する。また、配信情報選択処理部4において、地域Ea〜Enごとに現在の状況が、利用者に事態を理解させるSTEP1と、利用者に災害発生の可能性を認知させるSTEP2と、利用者に避難行動を起こさせるSTEP3のいずれであるかを判断し、この判断されたSTEPに対応する災害関連情報を上記地域別重要情報データベース32から選択する。そして、最後に配信タイミング管理処理部5により、住民特性に応じて配信対象利用者ごとに配信タイミングを設定し、上記判断されたSTEPに対応した配信メッセージを編集して配信対象の利用者端末に送信するようにしている。
したがって、現在の状況が災害発生の可能性の高まりに応じて3段階に利用者端末に通知される。このため、利用者に対し被災が他人事ではないという状況を認識させることが可能となり、これにより例えば突然避難勧告を報知した場合のように、避難勧告に対し疑いを抱かせることなく忠実に避難行動を開始させることが可能となる。
また、上記3段階の報知動作が地域Ea〜Enごとに分けて行われる。このため、地域ごとに利用者の避難行動支援を行うことが可能となる。しかも、地域Ea〜Enごとにその地域特性や過去の災害発生履歴をもとに地域特有の重要監視項目が抽出され、この重要監視項目に該当する災害関連情報に基づいて現在の状況が判断されるため、地域Ea〜Enごとにその地域性を考慮した有効性の高い状況判断が可能となる。
さらに、利用者を高齢者などのように自力避難は可能であるが避難を開始するまでに時間がかかる利用者群(避難準備が必要な利用者群)と、即時避難を開始することが可能な
一般の利用者群とに分類し、避難準備の発令に伴いSTEP2からSTEP3に移行したときには要準備利用者群に対し配信メッセージを送信し、避難勧告の発令に伴いSTEP2からSTEP3に移行したときには一般利用者群に対し配信メッセージを送信するようにしている。したがって、老齢の人や体の不自由な人などのように避難行動に準備が必要な利用者に対して、一般利用者よりも早く避難準備指示を行うことができ、これにより老齢の人や体の不自由な人があわてることなく円滑に避難を開始することが可能となる。また、STEP3に移行した時に送信される配信メッセージには避難場所及び避難経路の情報が付加されるので、利用者はこれらの情報をもとに円滑かつ安全に避難することが可能となる。
(第2の実施形態)
この発明に係わる避難行動支援システムの第2の実施形態は、避難行動支援サーバを、気象情報データベース及び道路情報データベースに加えて、災害巡視結果データベース及び避難所情報データベースにも接続可能とし、これらのデータベースからそれぞれ災害巡視結果及び避難所情報を選択的に取得するようにしたものである。
図13はこの第2の実施形態に係わる避難行動支援システムの概略構成図、図14は避難行動支援サーバの機能構成を示すブロック図である。なお、これらの図において前記図1及び図2と同一部分には同一符号を付して詳しい説明は省略する。
この実施形態の避難行動支援システムは、監視情報を蓄積管理するデータベースとして災害巡視結果データベースDB3及び避難所情報データベースDB4を新たに備えている。災害巡視結果データベースDB3には、災害対策担当者又は利用者が自ら現場を巡視することにより作成した巡視結果の情報が記憶される。なお、この巡視結果の情報の記憶処理は、災害対策担当者又は利用者が、災害対策本部に設置された端末BT又は自身が所持する携帯端末XT1〜XTi,UT1〜UTjにて入力することにより行われる。避難所情報データベースDB4には、各地域Ea〜Enに設置された避難所のリストと、避難所ごとの混雑状況などを表す情報が随時更新されつつ記憶される。
避難行動支援サーバSVは、通信ネットワークNWを介して、気象情報データベースDB1及び道路情報データベースDB2のほか、上記災害巡視結果データベースDB3及び避難所情報データベースDB4にも接続可能である。そして、気象情報データベースDB1及び道路情報データベースDB2からそれぞれ災害に関係する気象情報及び道路情報を収集すると共に、上記災害巡視結果データベースDB3及び避難所情報データベースDB4からそれぞれ災害に関係する巡視結果の情報及び避難所の状況を表す情報を収集し、この収集した情報を災害関連情報として災害関連情報データベース12に格納する。
このような構成であるから、避難行動支援サーバSVは、既存のサービス機関が提供する気象情報及び道路情報ばかりでなく、災害対策担当者又は利用者から提供された河川などの巡視結果の情報をもとに現在の状況を判断することが可能となり、さらに上記巡視結果の情報を配信メッセージに含めて利用者端末に配信することが可能となる。図15にその巡視結果の情報の一例を示す。
また、避難行動支援サーバSVは、避難所の状況を表す情報を配信メッセージに含めて利用者端末UT1〜UTmに配信したり、避難所の混雑状況などを考慮してより適切な避難所を選択してこれを配信メッセージに含めて利用者端末UT1〜UTmに配信することが可能となる。
(その他の実施形態)
第1の実施形態では、災害の発生を示唆する語句、警報、避難準備及び避難勧告を指示する語句が災害関連情報から見つかった場合に、これを契機としてSTEPを変化させるようにした。しかしそれに限らず、水位などの特定の監視データの数値を予め設定したしきい値と比較し、監視データの数値がしきい値を超えた場合にSTEPを変化させるようにしてもよい。
また、前記第1の実施形態では、住民特性をもとに利用者を避難に準備が必要な利用者群と一般利用者群とを分類して、これらの利用者群に対する配信メッセージの配信タイミングを異ならせるようにした。しかしそれに限らず、地域特性をもとに地域を避難に時間がかかる地域群とそれ以外の地域群とに分類して、これらの地域群に対する配信メッセージの配信タイミングを異ならせるようにしてもよい。
その他、避難行動支援サーバSVの構成、各処理部の処理手順と処理内容、配信メッセージの内容、配信メッセージの配信方法などについても、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。
要するにこの発明は、上記各実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記各実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、各実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
この発明に係わる災害時避難行動支援システムの第1の実施形態を示す概略構成図。 図1に示したシステムの中核をなす避難行動支援サーバの機能構成を示すブロック図。 図2に示した避難行動支援サーバによる避難行動支援制御のメインルーチンを示すフローチャート。 図3に示したメインルーチンにおける変動情報収集処理のサブルーチンを示すフローチャート。 図3に示したメインルーチンにおける地域別重要項目の設定及び災害関連情報のマッチング処理のサブルーチンを示すフローチャート。 図3に示したメインルーチンにおけるSTEP判断及び配信情報選択処理のサブルーチンを示すフローチャート。 図3に示したメインルーチンにおける配信タイミング管理及び配信メッセージ選択処理のサブルーチンを示すフローチャート。 図6に示したSTEP判断及び配信情報選択処理の説明に使用するための図。 図7に示す配信メッセージ選択処理により生成されるSTEP1に対応する配信メッセージの一例を示す図。 図7に示す配信メッセージ選択処理により生成されるSTEP2に対応する配信メッセージの一例を示す図。 図7に示す配信メッセージ選択処理により生成されるSTEP3に対応する配信メッセージの一例を示す図。 図7に示す配信メッセージ選択処理により生成されるSTEP3に対応する配信メッセージの他の例を示す図。 この発明に係わる災害時避難行動支援システムの第2の実施形態を示す概略構成図。 図12に示したシステムの中核をなす避難行動支援サーバの機能構成を示すブロック図。 図14に示した避難行動支援サーバにより生成されるSTEP2に対応する配信メッセージの一例を示す図。
符号の説明
SV…避難行動支援サーバ、DB1…気象情報データベース、DB2…道路情報データベース、DB3…災害巡視結果データベース、DB4…避難所情報データベース、BT…災害対策本部端末、NW…通信ネットワーク、Ea,Eb〜En…監視対象地域、UT1〜UTm…利用者端末、XT1〜XTi…河川巡視者端末、1…変動情報収集処理部、11…災害関連情報収集機能、12…災害関連情報データベース、2…地域別重要項目抽出処理部、21…居住地データベース、22…地域特性データベース、23…過去災害データベース、3…重要項目及び災害関連情報のマッピング処理部、31…地域別重要情報選択機能、32…地域別重要情報データベース、4…配信情報選択処理部、41…時期判断機能、42…配信目的別情報選択機能、5…配信タイミング管理処理部、51…配信タイミング制御機能、52…配信メッセージ選択機能、53…住民特性データベース、54…規定文データベース。

Claims (7)

  1. 災害監視対象域の監視情報を記憶するデータベース及び利用者が使用する利用者端末に対し、通信ネットワークを介してそれぞれ接続可能な避難行動支援サーバ装置であって、
    前記データベースに記憶された監視情報の中から、災害の現況を語句又は数値を含むテキストデータ又は画像データにより表した災害関連情報を、前記通信ネットワークを介して収集する収集手段と、
    前記収集手段により収集された災害関連情報に基づいて、前記災害監視対象域の現在の状況を判断する判断手段と、
    前記判断手段の判断結果に基づいて、現在の状況の段階に対応する情報を前記収集された災害関連情報の中から選択する選択手段と、
    前記選択手段により選択された災害関連情報を含む配信メッセージを生成する生成手段と、
    前記生成手段により生成された配信メッセージを、前記通信ネットワークを介して前記災害監視対象域に存在する利用者端末へ送信する送信手段と
    を具備し、
    前記判断手段は、
    前記収集手段により収集された災害関連情報の中から、語句のマッチング処理により、災害の発生の可能性を示唆する第1の語句、災害の発生を警告する第2の語句、避難を勧告する第3の語句をそれぞれ検出する語句検出手段と、
    前記収集手段により収集された災害関連情報の中から、しきい値との比較処理により、災害の発生の可能性を示唆する第1の数値、災害の発生を警告する第2の数値、避難を勧告する第3の数値をそれぞれ検出する数値検出手段と、
    前記第1の語句又は数値が検出された場合に前記監視対象域の現在の状況を平常状態から利用者に事態を理解させる第1の段階に移行させ、前記第2の語句又は数値が検索された場合に前記監視対象域の現在の状況を前記第1の段階から利用者に災害発生の可能性を認知させる第2の段階に移行させ、前記第3の語句又は数値が検索された場合に前記監視対象域の現在の状況を前記第2の段階から利用者に避難行動を起こさせる第3の段階に移行させる移行手段と
    を備える
    ことを特徴とする避難行動支援サーバ装置。
  2. 前記判断手段は、
    前記監視対象域を複数の地域に分割してこれらの地域ごとに災害に係わる地域特性を記憶する地域特性記憶手段と、
    前記地域ごとに、前記地域特性記憶手段に記憶された地域特性をもとに、前記収集手段により収集された災害関連情報の中から前記地域特性に対応する情報を選択する地域別選択手段と、
    前記地域ごとに、前記地域別選択手段により選択された情報に基づいて、前記語句検出手段、数値検出手段及び移行手段により災害監視対象域の現在の状況を判断する手段と
    を備えることを特徴とする請求項1記載の避難行動支援サーバ装置。
  3. 前記地域別選択手段は、地域ごとに、前記地域特性記憶手段に記憶された地域特性をもとに当該地域特有の重要監視項目を設定し、この設定された重要監視項目に該当する災害関連情報を前記収集された災害関連情報の中から選択することを特徴とする請求項2記載の避難行動支援サーバ装置。
  4. 前記判断手段は、
    前記収集手段により収集された災害関連情報の中から、語句のマッチング処理により、避難準備を指示する第4の語句を検出する手段と、
    前記収集手段により収集された災害関連情報の中から、しきい値との比較処理により、避難準備を指示する第4の数値を検出する手段と、
    さらに備え、
    前記移行手段は、前記第3の語句又は数値が検出された場合に一般利用者を対象とする現在の状況を第2の段階から第3の段階に移行させ、一方前記前記第4の語句又は数値が検索された場合に避難準備を必要とする利用者を対象とする現在の状況を前記第2の段階から第3の段階に移行させることを特徴とする請求項1記載の避難行動支援サーバ装置。
  5. 前記利用者の各々について避難行動の難易度を表す利用者特性を記憶する利用者特性記憶手段と、
    前記利用者特性記憶手段に記憶された利用者特性に基づいて、配信対象の利用者ごとに前記配信メッセージの配信タイミングを可変設定する配信タイミング制御手段と
    を、さらに具備することを特徴とする請求項1記載の避難行動支援サーバ装置。
  6. 前記配信タイミング制御手段は、
    前記利用者特性記憶手段に記憶された利用者特性に基づいて、配信対象の利用者を避難準備が必要な第1の利用者群とそれ以外の第2の利用者群とに分類する手段と、
    前記第3の段階に対応する配信メッセージを送信する際に、前記第1の利用者群が使用する利用者端末に対する送信タイミングを前記第2の利用者群が使用する利用者端末への送信タイミングより前に設定する手段と
    を備えることを特徴とする請求項5記載の避難行動支援サーバ装置。
  7. 前記生成手段は、第3の段階に対応する配信メッセージを生成する際に、前記選択手段により選択された災害関連情報と、避難場所を表す情報と、避難場所への到達経路を表す情報とを含む配信メッセージを生成することを特徴とする請求項1記載の避難行動支援サーバ装置。
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