JP4599005B2 - 生理用ナプキン - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、女性の陰部に当接させて用いられる生理用ナプキンに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、女性用生理用品としては、女性の陰部に当接させて用いる生理用ナプキンが一般的に用いられている。しかしながら、ナプキンは、衣服に貼着して用いるものであり、膣口付近への密着性が乏しいために身体との隙間から経血のモレ(いわゆる横モレ)が生じ易く、衣類を汚してしまうおそれがあるという問題があった。
【0003】
このような横モレ防止に有効な生理用品としては、例えば図2に示すような、生理用ナプキン24が提案されている(開平3−43833号公報)。
【0004】
生理用ナプキン24は、ナプキンの身体側表面に環状突起部24aを備えたものであり、この環状突起部24aによって形成される孔部24bによって経血を確実に捕捉し、経血の横モレを防止しようとするものである。かかる生理用ナプキン24によれば、着用者が運動・歩行などの動作をあまり行わない場合には、比較的横ズレが生じ難く、環状突起24a内部の孔部24bに経血が導かれるため、横モレの危険性が低減される。
【0005】
しかしながら、上記生理用ナプキン24は、着用者が運動・歩行などの動作を行う場合には、生理用ナプキン24が貼着されている下着と共に動いてしまい、陰部と孔部24bとの位置ズレが生じ易いものであった。このため、着用者の動作時には横モレを完全に防止できず、衣類を汚してしまうおそれがあるという問題があった。
【0006】
また、横モレ防止に有効な生理用品としては、例えば図3に示すような、生理用ナプキン34も提案されている(実開平7−13319号公報)。
【0007】
かかる生理用ナプキン34は、ナプキン本体の身体側に伸縮性を有する不透水性のフラップ36を付設し、当該フラップ36の身体側表面に粘着部37を形成したものである。当該粘着部37を身体に対して貼着すると、身体とナプキン本体との間に立体的な不透水壁が形成され、横モレが効果的に防止される。従って、着用者が運動・歩行などの動作を行った場合でも衣類を汚してしまうことがないという利点がある。
【0008】
しかしながら、上記の生理用ナプキン34は、その構造上、ナプキン本体が前庭部から臀部にかけての広い範囲に接触することとなるため、当該広い範囲に経血が付着してしまい、肌荒れの原因となるという問題点がある。
【0009】
また、生理用ナプキン34は型崩れを防止することを目的として比較的嵩高く構成されているため、身体の広い範囲に渡って着用感を感じざるを得ない点についても問題がある。特に、運動・歩行などの動作を行った場合には、動作応力を受けた生理用ナプキン34、ひいては身体に貼着されたフラップ36が変形しようとするため、粘着剤37を介してフラップ36が固定されている身体(肌)も同時に引っ張られ、更に着用感が低下するという点において問題であった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、以上のような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、経血の横モレを防止して、衣類を汚さないようにするのは勿論のこと、排泄された経血と肌との接触を極力防止し、快適な着用感を得られるような生理用ナプキンを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記のような課題を解決するために、本発明の生理用ナプキンは経血流入穴を設けたことを特徴とするものである。このように経血流入穴を設けることによって、膣口から排泄された経血は生理用ナプキンの表面を伝うことなく直接的に経血流入穴に流入し、当該経血穴内部において吸収される。従って、経血の横モレを防止して、衣類を汚さないようにすることができ、排泄された経血と肌との接触が極力防止され、快適な着用感を得ることが可能となる。
【0012】
(1) 経血を透過させ得る透水性シートと、経血の漏れを防止し得る不透水性シートと、前記透水性シート及び/又は前記不透水性シートに内包される経血を吸収し得る吸収体と、が一体化された吸収シート体から成るものであり、陰部に当接させて用いられる生理用ナプキンであって、衣服側を底部とする有底筒状であり、その開口部の大きさが1対の大陰唇を外側から被包するように嵌合し得る大きさである経血流入穴を備えることを特徴とする生理用ナプキン。
【0013】
上記生理用ナプキンは、経血流入穴の開口部に、1対の大陰唇を嵌合させるように着用される。このように着用されると、膣口から排泄された経血が生理用ナプキンの表面を伝うことなく直接的かつ速やかに経血流入穴に導かれる。従って、経血が生理用ナプキンの表面を伝って横モレすることを防止でき、衣類を汚さないようにすることができる。
【0014】
また、排泄された経血が着用者の肌と非接触の状態にある経血流入穴に流入するため、排泄された経血と着用者の肌との接触が防止され、前庭部から臀部にかけての広い範囲に経血が付着して、肌荒れの原因となる事態を回避することができる。更には、上記生理用ナプキンは経血流入穴という膨出部を設けたことによって、ナプキンのうち着用者の肌と接触する部分の嵩を減らしつつナプキン全体としての吸収体の嵩及び表面積を増加させることができる。従って、ナプキンの吸収能力を低下させることなく、快適な着用感を得ることが可能となる。
【0015】
上記生理用ナプキンは、ナプキンの衣服側を底部とする有底筒状に構成された経血流入穴を備える。例えば、図4に示す生理用ナプキン44は、略平坦状領域44aに、ナプキンの衣服側を底部として底面形状が楕円形の筒状である経血流入穴44bが形成されている。ここで、本明細書にいう「筒状」とは、中空の内部空間を有する全ての形状を意味するものであって、底面形状と開口部形状が同一形状であるものには限られない。例えば、底面形状が徐々に拡大していくコニカル状や底面形状が徐々に縮小していく椀状のような形状であってもよい。
【0016】
上記経血流入穴の開口部の形状は、陰唇を確実に収納させることを目的として、実質的に縦長の形状とすることが好ましく、陰唇形状と適合させるために長楕円形状とすることが更に好ましい。開口部の大きさは、生理用ナプキンを当該開口部に1対の大陰唇を嵌合させて着用することが可能となるように、1対の大陰唇を外側から被包するように嵌合し得る大きさに構成される。具体的には、長さを60〜180mmの範囲とすることが好ましく、80〜150mmの範囲とすることが更に好ましく、90〜130mmの範囲とすることが特に好ましい。幅については、20〜60mmの範囲とすることが好ましく、30〜50mmの範囲とすることが更に好ましい。
【0017】
なお、このような経血流入穴を備える生理用ナプキンは、例えば図5に示すように、透水性シート41、吸収体43、不透水性シート42を積層して成る吸収シート体46を、加熱した凸金型47と、凹金型48と、の間で挟持して加圧する方法により比較的簡便に形成することができる。
【0018】
(2) 前記生理用ナプキンの身体側の表面に、前記経血流入穴の開口部外周を包囲する粘着部が形成されている上記(1)に記載の生理用ナプキン。
【0019】
例えば、図6に示すように、生理用ナプキン44(より具体的には、略平坦領域44a)の身体側表面に粘着部50を形成することにより、生理用ナプキン44を陰部に対して、より強固に密着させることができる。このような態様は、着用者の急激な体勢変化によって生理用ナプキン44と身体との間に空隙が生じたり、生理用ナプキン44が位置ズレしたりすることを防止することができる。従って、経血をより確実に経血流入穴44bに案内することが可能となり、着用者はその行動を制限されることなく、安心して自由な活動をすることができるようになる。通常、粘着部50は経血流入穴44bの開口部外延に沿って形成される。
【0020】
(3) 前記粘着部が、前記生理用ナプキンの長手方向の略中心線を基準として左右に分割されている上記(2)に記載の生理用ナプキン。
【0021】
上記の粘着部は経血流入穴の開口部の全周を包囲するように形成してもよいが、経血流入穴の開口部の一部を包囲するように形成してもよい。例えば、図5に示す生理用ナプキン44は、粘着部50が生理用ナプキン44の長手方向の略中心線49を基準として左右に分割されている態様である。このような態様は、着用者の動作応力を受けた生理用ナプキン44が、着用者の肌に拘束され難く比較的自由に変形するため、粘着部50を形成する粘着剤によって着用者の肌が引っ張られ着用感が低下することを防止することができる。より具体的に説明すると、粘着部の端点50a,50b同士が略中心線49を境界として1〜10mmの間隔が空くように左右に分割されていることが好ましい。
【0022】
(4) 前記生理用ナプキンの身体側の表面と、前記粘着部と、の間に、弾性回復材から成る弾性シート体が介装されている上記(2)又は(3)に記載の生理用ナプキン。
【0023】
生理用ナプキンの身体側の表面に粘着部を形成した場合に何らの処置も施さないと、ナプキン着用中の加圧変形やねじれに対する形状追従性が低いため、粘着部に皺が寄り、粘着部を形成する粘着剤同士が固着してしまう事態が生ずる。このような事態は、ナプキンの着用感を阻害する点において好ましくない。上記生理用ナプキンは、例えば図7に示すように、生理用ナプキン44(より具体的には、略平坦領域44a)の身体側の表面と、粘着部50と、の間に、弾性回復材から成る弾性シート体52が介装されている。弾性シート体52は、柔軟性を付与して粘着部50の形状追従性を向上させるとともに、粘着部50が変形した場合でも変形された状態に保持されることを防止し、速やかにもとの形状に回復させる。従って、粘着部50に皺が寄り、粘着部50を形成する粘着剤同士が固着してしまう事態を回避することができ、快適な着用感を与えることに資する。
【0024】
なお、本明細書において、「弾性回復材」というときは、その弾性に基づいて、しなやかな柔軟性と、応力を加えて変形させても速やかにもとの形状に回復する形状回復性と、を併有する材料を意味する。
【0025】
(5) 前記生理用ナプキンの身体側の表面のうち、少なくとも前記粘着部が形成されている部分に、コルゲート加工が施されている上記(2)又は(3)に記載の生理用ナプキン。
【0026】
粘着部に皺が寄り、粘着部を形成する粘着剤同士が固着してしまうことによってナプキンの着用感を阻害する事態を回避するためには、弾性シート体を介装することの他、例えば、図8に示すように、少なくとも粘着部50が形成されている部分に、コルゲート加工54を施してもよい。コルゲート加工54を施すことによって、ナプキンの短手方向に山と谷を繰り返す襞が形成されるため、ナプキン着用中の加圧変形やねじれに対する形状追従性が向上し、ナプキンの左右が別々に位相変形することが可能となる。そして、粘着部50は肌によって引っ張られることなく、当初の貼着位置にそのまま留まることになる。従って、弾性シート体を介装した場合と同様に上記の事態を回避して快適な着用感を与えることに資する。コルゲート加工は、機械的な処理によって、経血流入穴の開口部を中心として幅1〜10mm程度の範囲に施すことが好ましい。
【0027】
(6) 前記粘着部の側縁側から延出する帯状の取り付けタブを備えている上記(2)〜(5)のいずれかに記載の生理用ナプキン。
【0028】
生理用ナプキンの身体側の表面に粘着部を形成すると、ナプキンの装着時に粘着部に指が固着されてしまう場合がある。このような場合には、経血流入穴の開口部が変形した状態で、或いは、経血流入穴の開口部の位置がズレた状態でナプキンが貼着される事態が生じ得る。このような事態を回避するためには、例えば、図9に示すように、生理用ナプキン44の粘着部50の側縁側から延出する帯状の取り付けタブ56を備えていることが好ましい。取り付けタブ56を両側部から指で摘んで生理用ナプキン44を装着することにより、粘着部50に指が触れ難くなるため、経血流入穴44bの開口部の変形や位置ズレを防止することが可能となる。取り付けタブ56は、指で摘むことが容易な帯状に形成され、その長手方向の寸法を10〜30mmの範囲内、短手方向の寸法を10〜25mmの範囲内とすることが好ましい。
【0029】
(7) 前記経血流入穴の側壁部が、弾性回復材によって構成されている上記(1)〜(6)のいずれかに記載の生理用ナプキン。
【0030】
上記生理用ナプキンは、例えば、図10に示すように、経血流入穴44bの側壁部が、弾性回復材によって構成された吸収シート体46b(透水性シート41b、吸収体43b、不透水性シート42b)からなるので、ナプキン着用中の加圧変形やねじれによって経血流入穴44bが変形した場合でも、変形された状態に保持されることがなく、速やかにもとの形状に回復する。従って、経血流入穴44bの開口部を常に開口された状態に保つことができ、経血の流入をいつでも受け入れることが可能となる。
【0031】
(8) 前記吸収体が前記透水性シートに内包されており、かつ、前記経血流入穴の底部における衣服側表面が前記不透水性シートによって裏打ちされている上記(1)〜(7)のいずれかに記載の生理用ナプキン。
【0032】
本発明の生理用ナプキンは、例えば、図11に示すように、ナプキンの身体側に透水性シート41、衣服側に不透水性シート42を配置し、両シートによって挟み込むように吸収体43を内包した吸収シート体46からなるものが一般的ではあるが、例えば、図12に示すように、吸収体43が透水性シート41に内包されており、かつ、経血流入穴44bの底部における衣服側表面が不透水性シート42によって裏打ちされている吸収シート体46からなるものであってもよい。経血流入穴44bに流入した経血は当該経血流入穴44bの底部において大部分が吸収されるため、当該底部を経血が染み出さないように不透水性シート42で被覆すれば足りるからである。
【0033】
(9) 前記吸収シート体全体が有底筒状に構成されており、その中空部が経血流入穴となっている上記(1)〜(8)のいずれかに記載の生理用ナプキン。
【0034】
本発明においては、例えば、図4に示すように、生理用ナプキン44が略平坦領域44aの一部に経血流入穴44bが形成されている態様が一般的であるが、例えば、図13に示すように、生理用ナプキン44を構成する吸収シート体全体が有底筒状に構成されており、その中空部が経血流入穴44bとなっていてもよい。このような態様は、経血流入穴44bの開口部を比較的大きく構成することができるので、例えば、月経過多症の人のように、一般的な人と比較して経血の流出量が多く、流出速度も速い着用者の場合でも十分に対応することができるという利点を有しているため好ましい。
【0035】
上記(9)に記載の生理用ナプキンの細部構造の例としては、例えば、図14に示すように、吸収体43が透水性シート41及び不透水性シート42に内包された構造を有し、かつ、経血流入穴44bの側壁部及び底部における衣服側表面が不透水性シート42によって被包されている構造の吸収シート体46によって構成されたものを挙げることができる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態の例について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明においては、「生理用ナプキン」を単に「ナプキン」と記す場合がある。
【0037】
図1(a)は本発明に係る生理用ナプキン14を示す上面図であり、図1(b)は図1(a)に示す生理用ナプキン14のA−A’断面図である。
【0038】
[(A) 基本的な生理用ナプキンの構成]
本発明の基本的な生理用ナプキン14は、例えば図1(a)及び図1(b)に示すように、略平坦領域14aの一部に、経血を貯留させるための経血流入穴14bを備える。経血流入穴14bは、衣服側を底部とする有底穴であり、その開口部の大きさが1対の小陰唇を外側から被包するように嵌合し得る大きさに構成される。
【0039】
生理用ナプキン14の全体形状としては、膣口から排泄される経血が陰裂に沿って流れることを考慮して、実質的に縦長の形状であることが好ましく、具体的には、楕円型、卵型、ひょうたん型、雫型等の形状が挙げられる。また、ナプキンの側縁方向から延出するいわゆるウイング(下着に貼着してナプキンを固定するためのもの)が形成されていても構わない。
【0040】
生理用ナプキン14は、少なくとも150mm以上の長さ(ナプキンの長手方向の寸法)が必要であるが、着用した際に着用者の太腿や臀部の動きを妨げず、かつ、経血のモレが生じない長さであることが好ましい。具体的には、200〜400mmの範囲であることが好ましく、210〜300mmの範囲であることが更に好ましい。また、経血流入穴を形成でき、着用感を阻害しない幅(ナプキンの短手方向の寸法)であることが好ましい。具体的には、50〜120mmの範囲であることが好ましく、60〜100mmの範囲であることが更に好ましい。
【0041】
ナプキンは、例えば図1(b)に示すような、経血を透過させ得る透水性シート11と、経血の漏れを防止し得る不透水性シート12と、透水性シート11及び/又は不透水性シート12に内包される経血を吸収し得る吸収体13と、が一体化された、単一の又は複数の吸収シート体16から構成される。通常、衣服側に面して配置される不透水性シート12は生理用ナプキン14を下着に固定するための粘着剤が塗布される。
【0042】
透水性シート11と不透水性シート12とは、周縁部15においてヒートエンボス加工及び/又はホットメルト型接着剤による接着により、吸収体13を内包する形態で接合されている。
【0043】
透水性シート11と不透水性シート12の周縁部を接合する場合においては、吸収体13がその接合部分に挟み込まれないようにすることが好ましい。接合部分に吸収体13が挟み込まれた場合には生理用ナプキン14の周縁部15が硬くなってしまい、装着時に異物感や不快感を生じたりするおそれがあるからである。吸収体13が前記接合部分に挟み込まれないようにするためには、例えば、予め一部に開口部を残した状態で透水性シート11と不透水性シート12とを接合して袋状とし、当該袋状の部分に吸収体13を詰め込めばよい。なお、吸収体13の寸法は生理用ナプキン14と同等であってもよいが、前記接合部分に吸収体13が挟み込まれないようにするために、生理用ナプキン14の外輪郭から2〜10mmの間隔を確保できるように、生理用ナプキン14よりやや小さめに構成してもよい。
【0044】
また、吸収体13は、透水性シート11及び不透水性シート12と分離してしまうことを防止するために、両シートに対して貼着された状態となっている。ナプキン14使用時(経血による湿潤時)には上記各部材の分離が生じ易いが、これを防止するためには、上記各部材をヒートエンボス加工により接着することがより好ましい。ヒートエンボス加工は、ドット状、或いはスクリーンパターン状に接着することが可能であり、エンボス部分の面積率を全面積の3〜20%の範囲とすることにより、透水性を減殺することなく使用時(湿潤時)の強度を向上させることが可能である。
【0045】
経血流入穴14bの開口部の形状は、楕円型、長方形型、ひょうたん型等の中から適宜選択すればよいが、陰唇との形状適合性を考慮すると、縦長の楕円型若しくは図1(a)に示すような形状であることが好ましい。なお、経血流入穴14bの内部においては、経血が吸収体13に吸収され易くするために透水性シート11に孔を形成することが好ましい。こうすることにより、経血が当該孔を通過して(透水性シート11を経ることなく)吸収体13に直接的に接触し吸収される。
【0046】
[透水性シート]
透水性シートとしては、織布、不織布、或いは有孔プラスチックシート等の液体を透過する構造のシート状物の中から、敏感な陰唇に対して刺激の少ない柔軟でバルキーなものを選択すればよい。例えば、スパンボンド、メルトブローン、スルーエア、ポイントボンド、エアレイド等の不織布から成る繊維シートや、フィルム、導液管が形成されている開孔プラスチックシート、またはフォームシート等を単独で、或いは複合して用いることができる。
【0047】
好ましい透水性シートの材料の例について更に詳細に説明する。例えば、1.1〜3.3dtexの疎水性繊維(単独繊維でも、芯鞘構造を有する複合繊維でもよい)を目付10〜25g/mの範囲で構成した繊維ウェブ(これが第1層となる)と、親水化処理を施した1.1〜2.2dtexの疎水性繊維(単独繊維でも、芯鞘構造を有する複合繊維でもよい)を目付15〜35g/mの範囲で構成した繊維ウェブ(これが第2層となる)とを、スルーエア法によりシート化した材料が好ましい。より具体的には、2.2dtexのPE(ポリエチレン)とPP(ポリプロピレン)からなる複合繊維を目付15g/mの範囲で構成した繊維ウェブと、1.6dtexの前記複合繊維に親水化処理を施したものを目付25g/mの範囲で構成した繊維ウェブとを、スルーエア法によりシート化した嵩2.6mmの繊維シートを好適に用いることができる。
【0048】
また、フォーム材料も好適に用いることができる材料の一つである。この材料は、まず、PEとエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)を80:20の質量比で混合した樹脂を15倍の発泡倍率で発泡させた後、電子照射により架橋結合させシート状とする。次いで、当該シートを厚み方向に厚さが1.5mmとなるように半裁し、その表面側がナプキンの身体側、内側が吸収体側(ナプキンの中心側)に配向するようにして使用する。内側表面には界面活性剤を塗布することが好ましい。
【0049】
更には、ナプキンの身体側がメルトブローン不織布、ナプキンの中心側が親水性繊維を混合した繊維シートで構成されている複合材料も好ましい。この材料は、まず、2.2dtexの親水化処理を施したPE及びPPから成る複合繊維と、1.5dtexの再生セルロース繊維とを、70:30の質量比で混綿した後、水流交絡法により、目付20〜40g/mの範囲に調製した不織布シートを用意する。そして、この不織布シートと、目付15〜30g/mのPPからなるメルトブローン不織布とを、接合面積率13%で接合することによって複合材料とする。なお、前記不織布シートの目付は25g/m、前記メルトブローン不織布の目付は25g/mであることがより好ましい。
【0050】
更にまた、ナプキンの身体側が三次元フォームフィルム、ナプキンの中心側が親水化処理を施したメルトブローン不織布で構成されている複合材料も好ましい。前記三次元フォームフィルムは、密度0.915g/cmのLDPE樹脂を主成分とし、これに5質量%の酸化チタンを含有するものであって、目付を20g/mに調整したものである。そして、開孔部を構成する導液管の断面形状はテーパー形状を成し、表面開孔率55%、孔部サイズ0.28mmのものである。このような三次元フォームフィルムの一方の面に、PPを主たる成分とするメルトブローン繊維を溶融状態として吹き付けて目付25g/mに調整するか、或いはPPを主たる成分とするメルトブローン繊維を目付25g/mのシート状としたものを熱エンボス加工により貼着することによって上記複合材料が得られる。メルトブローン繊維の部分には界面活性剤をスプレーないしコーティングすることによって親水化処理を施すことが好ましい。
【0051】
なお、経血流入穴の内部についても、上述したような透水性シートを好適に用いることができる。但し、既述の如く、側壁部について伸縮性を付与したい場合には以下の材料を用いることが好ましい。例えば、合成ゴム系樹脂(例えば、スチレン−エチレン・ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン−エチレン・プロピレン−スチレンブロック共重合体(SEPS)、ポリウレタン等)から成る疎水性メルトブローン不織布をナプキンの身体側に配置し、同様の合成ゴム系樹脂に親水化処理を施して成る親水性メルトブローン不織布をナプキンの中心側に配置した複合メルトブローン不織布、等が挙げられる。
【0052】
上記複合メルトブローン不織布の具体的な構成としては、上記疎水性メルトブローン不織布の目付を10〜20g/m、上記親水性メルトブローン不織布の目付を10〜30g/mの範囲に調整した上で、両者を接合面積率8〜20%の範囲で接合したものが挙げられる。このものは、経血流入穴の側壁の部分が起立するように1.2〜2.0倍の倍率下で収縮力を600〜1500mNの範囲で調整された材料である。
【0053】
また、側壁部について伸縮性を付与したい場合には、既述の合成ゴム系樹脂、或いは天然ゴムを主成分とする帯状体、糸状体を側壁部の全体に若しくは部分的に貼着してもよい。このものは、経血流入穴の側壁の部分が起立するように1.2〜2.0倍の倍率下で収縮力を600〜1500mNの範囲で調整して貼着する。
【0054】
なお、経血流入孔の側壁部とナプキンの略平坦領域とに弾性伸縮性材料を別個に貼着することも好ましい。経血流入孔の側壁部に貼着される弾性伸縮性材料の倍率を(a)(但し、(a)は1.2〜2.0倍の範囲から選択される)、略平坦領域に貼着する弾性伸縮材料の倍率を(b)とした場合において、b/aを0.8〜0.9の範囲内に調整することにより開口部がうまく形成される。
【0055】
[吸収体]
吸収体は、親水性で液体(経血)の吸収保持が可能であればよく、嵩高であり、型崩れし難く、化学的刺激が少ないものであることが好ましい。また、ナプキンが陰唇に係着されるものであることを考慮すれば、柔軟性が高いものであることがより好ましい。
【0056】
上記のような観点から選択される、吸収体を構成する繊維材料としては、例えば、木材パルプ、天然セルロース繊維、再生セルロース繊維、疎水性合成繊維に親水化処理を施したものが挙げられ、これらを単独で又は適宜混合して使用することができる。また、これらにアクリル酸、アクリル酸とデンプンのグラフト重合物、デンプン、カルボキシメチルセルロース、フォーム状の高吸水性高分子(フォームSAP(Super Absorbent Polymer))等の高分子吸収材の粒子状物、繊維状物、或いは合成繊維(単独繊維の他、芯鞘構造を有する複合繊維も含む)を混合してもよい。
【0057】
上記の他にも、ティッシュ、親水化処理を施した発泡シート、親水化処理を施したメルトブローン不織布、親水性繊維を主体とする繊維ウェブ、繊維ウェブをシート化することにより得られるスパンレース不織布、サーマルボンド不織布等の不織布材料、既述の「トウ」、親水化処理を施した合成ゴムを主体とする発泡フォーム、セルロースを主体とするセルローススポンジ、のシート状物や粉砕物は吸収体として好適に用いることができる。
【0058】
また、着用中の陰唇への適合性を考慮すると、例えば、導液管が形成されている開孔プラスチックシートとスパンレース不織布のラミネートシート又は当該ラミネートシートの粉砕物を使用することも可能である。
【0059】
吸収体のより具体的な構成としては、繊度2.2dtexの再生セルロース繊維を60〜90質量%、天然セルロース繊維を10〜40質量%の比率で混合した繊維ウェブを、水流交絡法によりシート状としてスパンレース不織布を形成し、これを単一で又は複数枚重ねることによって、目付けを50〜500g/cm(好ましくは、150〜400g/cm)の範囲に調整したシート状物が挙げられる。
【0060】
なお、吸収体については、図1(b)に示すように、吸収体13を一体的に形成してもよいが、例えば図15に示すように、複数の吸収体13a,13bに適宜分割して構成してもよい。
【0061】
[不透水性シート]
不透水性シートに使用する材料は、吸収体に保持された経血が生理用ナプキンの外へ漏れ出すことを防止することができる物であることが必要である。不透水性の素材としては、不透水性であることの他、柔軟性が高いことが好ましい。具体的にはポリオレフィン樹脂(例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)等)を原料とするフィルムや、合成ゴム(例えば、SEBS、SIS、SBS、ポリウレタン等)を原料とするフィルム等が挙げられる。
【0062】
不透水性素材は、透湿性を有するものであることが好ましい。装着時のムレを低減させることができ、装着時における不快感を低減させることが可能となるからである。例えば、無機充填剤を混合し延伸処理を施すことにより微細なセルを形成するいわゆる透湿性フィルム、ポリエステル・ポリエーテルのブロック共重合樹脂から成る無孔性の透湿性フィルム、孔部を有する構造でありながら液体が漏出し難い程度の通気孔を持つ有孔透湿フィルム等を好適に使用することができる。
【0063】
[粘着部]
粘着部は、通常、経血流入穴の開口部周縁近傍に配置され、特に、弾性シート体を介装し、或いはコルゲート加工を施した場合には当該部分から外れることのないように配置される。粘着部の配置の仕方としては、面状、ドット状、網目状、筋状などが挙げられる。粘着部の位置は身体への固定が可能であれば特に限定されないが、陰唇付近、特に陰唇の手前部分にある陰毛の存在を考慮した上で、ナプキンの両側部近傍に筋状に1〜5mm程度の幅で配置することが好ましい。
【0064】
「粘着部」は透水性シートに粘着剤を塗布することにより形成することができる。また、テープ状の粘着剤を所望の形状にカットした後、貼着してもよい。本発明において使用可能な粘着剤としては、水溶性高分子、架橋剤、可塑剤、水分から成るゲル粘着剤等が挙げられる。より具体的には、水溶性高分子の例として、ゼラチン、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、カルボキシルメチルセルロース等が、架橋剤の例として、塩化カルシウム、硫酸マグネシウムのような水溶性金属塩が、可塑剤の例として、グリセリン、ワックス、パラフィン等が挙げられる。
【0065】
この他にも、感圧型ホットメルト粘着剤も粘着部を形成するための粘着剤として使用することができる。感圧型ホットメルト粘着剤は、SIS、SBS、SEBS、SEPSのような合成ゴム樹脂を主たる成分とし、そこにテルペン樹脂、ロジン樹脂などの粘着付与剤とワックス等の可塑剤を溶融混合することによって得られる。
【0066】
また、感圧型ホットメルト粘着剤の溶融時に空気又は窒素ガスを吹き込んで混合して成るフォームメルトも弾力感に富む有効な粘着剤の一つである。フォームメルトは、空気又は窒素ガスの膨張により内部に微細で多数の気泡が形成され、発泡倍率が3〜20倍のフォーム状として塗布することができる。
【0067】
更には、シリコーン樹脂系粘着剤も使用することが可能である。シリコーン樹脂系粘着剤としては、シリコーン樹脂、フッ素樹脂を主たる成分とし、白金、モリブデン、アンチモン等の金属塩等の架橋剤、エステル系ワックス、グリセリン、マシンオイル等の可塑剤を混合して成る混合物などが挙げられる。
【0068】
このように粘着部を形成するための粘着剤は多種類存在するが、塗布安定性を考慮すると、感圧型ホットメルト粘着剤を用いることが好ましい。塗布安定性が高い感圧型ホットメルト粘着剤としては、SEBSを15〜25質量%、可塑剤を15〜35質量%、粘着付与剤を40〜70質量%で溶融混合したものが挙げられる。この感圧型ホットメルト粘着剤については、酸化防止剤、蛍光防止剤などを0.1〜1.0質量%の範囲で添加してもよい。
【0069】
また、2種以上の粘着剤を積層してなる複合粘着層を用いることも好ましい。
例えば、前記フォームメルトの塗布層の上面側に、他の粘着剤を螺旋状に塗布し、或いはスプレーにより噴霧して成る複合粘着層が挙げられる。より具体的に説明すると、SEBSを25〜50質量%、可塑剤を25〜40質量%、粘着付与剤を10〜50質量%の比率で溶融混合した低粘着型粘着剤に窒素ガスを混合し、5〜15倍の発泡倍率で20〜100g/mの範囲で塗布したフォームメルトの塗布層の上面側に、他の粘着剤を塗布することにより得られる複合粘着層などが例示できる。当該複合粘着層は、ゴム弾性に優れた風合いの粘着剤である点において好ましい。
【0070】
粘着力の評価方法の一例について説明する。かかる評価方法は、粘着剤の剥離強度(図16)、及び粘着剤のせん断強度(図17)を測定するものであり、定速伸張引張試験機及び長さ80mm×幅50mmのステンレス板71を用いて行う。評価試験を行うに際しては、予め、ステンレス板71と略同サイズのポリエチレンフィルム72に、粘着剤73を幅25mm、長さ50mmとなるよう塗布したものを室温下(20℃)で30分放置しておく。次に、ステンレス板71に粘着剤73が接触するようポリエチレンフィルム72を重ねて軽く載せ、30g/cmの押圧力でローラーを1回(片道のみ)かける。その後に室温下(20℃)に30分放置して試験片を作製する。
【0071】
前記のように作製した試験片のポリエチレンフィルム72の部分を、剥離強度試験においては図16に示す矢印Aの方向に引っ張って剥離し(180°剥離)、せん断強度試験においては図17に示す矢印Bの方向に引っ張る。但し、試験条件は、引張速度を100mm/minとする。
【0072】
上記方法により測定した場合における剥離強度の測定値は100〜2000mN/25mm、せん断強度の測定値は3000〜15000mN/25mmであることが好ましい。着用者の肌への負担を考慮したものである。
【0073】
なお、粘着部については、一般に剥離紙として用いられている薄葉紙にシリコーン樹脂をコーティングして成るシート、又はプラスチックフィルムにシリコーン樹脂をコーティングして成るシートで被覆しておくことが好ましい。こうすることにより、保管時における粘着部の汚損や剥離を防止し得る。
【0074】
[弾性シート体]
弾性シート体は、経血流入穴の開口部を閉塞することのないように配置し、或いは、予め経血流入穴の開口部と同等以上の開口部を形成したものを使用する。弾性シート体は、経血流入穴の開口部を陰唇に取り付ける際に粘着部を構成する粘着剤同士が相互に接着し合う事態を防止するためのものであるため、粘着部を形成する領域が最低限必要である。着用者に対して過度の着用感を与えないような快適性を考慮した上で、経血流入穴の開口部の寸法(長さ60〜180mm、幅20〜60mm)に対し、長さが10〜20mm長く、幅が10〜20mm広いサイズのものを用いることが好ましい。
【0075】
弾性シート体は、ナプキンの着用時(経血による湿潤時)に粘着部の粘着力を低下させないことが必要である。従って、弾性シート体は撥水性であることが好ましい。また、弾性シート体は、着用者にとって着用感を阻害するような硬さを与えないことも必要である。従って、弾性シートの風合いは、JIS規格によるカンチレバー測定値が10〜70mmの範囲であることが好ましく、15〜40mmの範囲であることが更に好ましい。
【0076】
上記のような条件を考慮すると、弾性シート体の材料としては、繊維シート、フィルムシート、フォームシートを単独で、或いはこれらのシート状材料をラミネート加工により一体化したラミネート材を用いることが好ましい。繊維シートの例としては、PEとPP、PEとPET等の芯鞘構造であり、その繊度が1〜3.3dtexの範囲内である繊維を、カード法により繊維ウェブとしたものを、熱エンボス加工、スルーエア法又は水流交絡法によりシート化した不織布シートが挙げられる。当該不織布シートの表面にはシリコーン樹脂、又はフッ素樹脂等により撥水処理を施すことが好ましい。また、弾性シート体による肌の蒸れ感を低減するためには、再生セルロース繊維を5〜30質量%混合させた不織布シートを弾性シート体として使用することが好ましい。
【0077】
他の繊維シートの例としては、PP、PE、或いはPPとPEのランダム共重合樹脂からなる単独繊維、PEとPPないしPEとPETからなる芯鞘構造を有する複合繊維から形成されるスパンボンド不織布(S)やメルトブローン不織布(M)、若しくはSMS、SSMMSSの如く、SとMを複合化した複合不織布シート等が挙げられる。上記繊維シートの中でも、SMS複合不織布シート、特に、S:M:Sが40:20:40の比率で構成され、これらをエンボス面積率8〜15%の範囲で接着してなる目付20〜35g/mのSMS複合不織布シートが好ましい。このものは、塗布された粘着剤が浸透し難く、粘着剤の経時安定性が良好であるという利点がある。
【0078】
フィルムシート、フォームシートの例としては、三次元フォームフィルム、合成ゴムを主成分としたフィルムと不織布とのラミネート材、PE又は合成ゴムを主成分としたフォームシート等が挙げられる。フォームシートには、独立気泡構造を有するものと、連続気泡構造を有するものとがあるが、独立気泡構造を有するものの方が柔軟性が高い点において好ましい。PE単独又はPEとEVAの混合物を発泡させ、電子線照射により架橋させた、厚みが0.5〜2.0mmで発泡倍率が5〜20倍の範囲であるフォームシートも好ましい材料の一つである。
【0079】
弾性シート体は、ナプキンの略平坦領域と、感圧型ホットメルト粘着剤、超音波シール、エンボスシール等の接合方法により容易に剥離しないように接着される。
【0080】
[(B) 生分解性・水分散性・水溶性を付与した生理用ナプキンの構成]
本発明の生理用ナプキンは生分解性素材及び/又は水分散性素材及び/又は水溶性素材で構成されていることが好ましい。このようなナプキンは使用後そのままトイレに脱落させて流すことができるため、ナプキンの破棄を簡便かつ清潔に行うことができ、トイレ内のゴミの低減を図ることもできるからである。
【0081】
本明細書において、「生分解性」とは、放線菌をはじめとする細菌、その他の微生物の存在下、自然界のプロセスに従って、嫌気性又は好気性条件下で物質が二酸化炭素又はメタン等のガス、水及びバイオマスに分解されることをいい、当該物質の生分解能(生分解速度、生分解度など)が、落ち葉等の自然に生じる材料、もしくは同一環境下で生分解性として一般に認識される合成ポリマーに匹敵することをいう。「水分散性」とは、水解性と同じ意味であって、使用時の限定された量の水分(経血)では影響はないものの、多量の水または水流中では、繊維同士が、少なくとも一般のトイレ配管を詰まらせることがない程度の小断片に容易に分散される性質のことをいう。「水溶性」とは、使用時の限定された量の水分(経血)では影響はないものの、多量の水または水流中においては溶解する性質のことをいう。
【0082】
[透水性シート]
透水性の透水性シートの素材としては、天然繊維、化学繊維のいずれも使用することが可能である。天然繊維の例としては、粉砕パルプ、コットン等のセルロース、これらを水溶性樹脂により化学結合して成るエアレイドパルプ等が挙げられる。化学繊維の例としては、レーヨン、フィブリルレーヨン等の再生セルロース、PE、PP、PET、EVA等の化学繊維に親水化処理を施したものの他、いわゆる生分解性繊維であるポリ乳酸、ポリブチレンサクシネート等が挙げられる。また、水溶性を有するカルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール等を用いてもよい。前記の素材の中でも、パルプやコットン等のセルロース、レーヨン等の再生セルロース、ポリ乳酸等のいわゆる生分解性繊維を用いることが好ましい。
【0083】
なお、前記の素材は、単独で若しくは混合して、ウェブ又は不織布に成形して用いることができる。ポリ乳酸やポリブチレンサクシネート等のいわゆる生分解性繊維のウェブフォーミングは、カード法、スパンボンド法、メルトブローン法又はエアレイド法による乾式法や湿式法のいずれか、又はこれらを複数組み合わせることにより行ってもよい。ボンディングの方法としては、サーマルボンディング、ニードルパンチ、ケミカルボンディング等の方法が挙げられるが、特にこれらの方法に限定されるものではない。また、水流交絡法によりシート状に形成したスパンレースを用いてもよい。
【0084】
水分散性を付与する成形方法の例として、繊維同士の水素結合により繊維をシート状に成形して水解紙とする方法、水溶性のバインダーにより繊維同士を結合させ、シート状に成形して水解紙とする方法、或いは繊維を交絡させシート状に成形して水解紙とする方法、などが挙げられる。
【0085】
なお、良好な水分散性能を持たせるためには、繊維長を2〜51mmの範囲とすることが好ましく、2〜10mmの範囲とすることがより好ましい。更に、水分散性と使用時に破損を生じることのない強度とを併有させるために、繊度(太さ)は1.1〜4.4dtexの範囲から選択することが好ましい。特に、繊維としてレーヨンを用いる場合には、その繊度を1.1〜3.3dtexの範囲とすることが好ましい。この範囲未満の場合には水分散性は良好となるものの、乾燥時においてケバ立ち、ケバ抜けが発生し易く、一方、この範囲を超えた場合には水分散性が著しく低下する。
【0086】
透水性シートの目付は20〜60g/mの範囲とすることが好ましい。また、透水性シートの破断強度(つかみ間隔100mm、引張速度100mm/分で定速伸長した場合の破断強度)は、縦横ともに少なくとも800mN/25mmであることが必要であり、装着時の柔軟性を考慮すると1000〜7000mN/25mmの範囲とすることが好ましい。
【0087】
透水性シートのより具体的な構成としては、例えば、1.1〜4.4dtexで5〜10mmの長さのレーヨン繊維と木材パルプとを90:10〜70:30の質量比で混合し、目付を25〜40g/m、厚みを0.2〜0.5mmに調整した湿式スパンレース不織布、などが挙げられる。なお、透水性シートには経血の透過性(透水性)を実質的に向上させたり、或いは経血が透過し易いイメージを付与するために複数の孔を穿設することもできる。この場合、孔径を0.5〜1.5mmの範囲で、孔部面積率(全面積に対する開孔率)を3〜20%の範囲で形成すればよい。
【0088】
[吸収体]
吸収体の素材としては、透水性の透水性シートと同様のものを用いることができる。更には、アルギン酸ソーダ、デンプン、カルボキシメチルセルロース等の吸収材や高吸収性ポリマーの粒状物又は繊維状物を単独で若しくは前記の素材と混合し、これを成形したものを用いることも可能である。
【0089】
吸収体の具体的な構成としては、例えば、木材パルプを目付150〜500g/mに積層してティッシュに封入し、これをプレス装置にて厚み2〜10mmに調整したもの、等が挙げられる。デンプンなどの吸収材を5〜30g/mの比率で上記吸収体に混入させることにより、経血の吸収や保持能力を増加させることも可能である。
【0090】
[不透水性シート]
不透水性の不透水性シートの素材としては、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースなどのセルロース誘導体、ポリビニルアルコール、アルギン酸ソーダ、ポリアクリル酸ソーダ、ポリアクリル酸エーテル、ポリビニルピロリドン、イソブチレンと無水マレイン酸との共重合体のような水溶性高分子、或いは、ポリ乳酸、ポリブチレンサクシネート、デンプン、デキストリンなどの生分解性高分子が挙げられる。
【0091】
前記の素材については、単独で若しくは前記の素材と混合してメルトブローン不織布やフィルムシートに成形することが可能である。更に、当該フィルムシートにシリコーン樹脂などの撥水性素材を塗布し、或いは混合せしめてもよく、また、前記の素材から成る不織布にラミネート加工を施したものであってもよい。
【0092】
不透水性の不透水性シートの具体的な構成としては、例えば、ポリビニルアルコールを目付20〜50g/mに調整したフィルムの少なくとも片面に、より好適には両面に、シリコーン樹脂又はフッ素樹脂を厚さ0.5〜5μmに塗布したもの等、が挙げられる。
【0093】
[接合方法]
また、本発明に適用される接合方法としては、水溶性又は水膨潤性を有するポリビニルアルコール等による接着、ヒートシール、或いは水素結合による接合等の接合方法を単独で若しくは適宜組み合わせて用いることができる。
【0094】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る生理用ナプキンは、ナプキンに経血流入穴を備えたので、経血の横モレが防止され、衣類を汚さないようにすることができる。また、排泄された経血と肌との接触が防止され、快適な着用感を得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の生理用ナプキンの構成を示す図であって、(a)は上面図、(b)は(a)のA−A’断面図である。
【図2】 従来の生理用ナプキンの構成を示す斜視図である。
【図3】 従来の生理用ナプキンの構成を示す斜視図である。
【図4】 本発明の生理用ナプキンの構成を示す斜視図である。
【図5】 生理用ナプキンの製造工程を示す工程図である。
【図6】 本発明の生理用ナプキンの構成を示す斜視図である。
【図7】 本発明の生理用ナプキンの構成を示す斜視図である。
【図8】 本発明の生理用ナプキンの構成を示す斜視図である。
【図9】 本発明の生理用ナプキンの構成を示す斜視図である。
【図10】 本発明の生理用ナプキンの構成を示す断面図である。
【図11】 本発明の生理用ナプキンの構成を示す断面図である。
【図12】 本発明の生理用ナプキンの構成を示す断面図である。
【図13】 本発明の生理用ナプキンの構成を示す斜視図である。
【図14】 本発明の生理用ナプキンの構成を示す断面図である。
【図15】 本発明の生理用ナプキンの構成を示す断面図である。
【図16】 粘着剤の剥離強度測定の実験状況を示す図である。
【図17】 粘着剤のせん断強度測定の実験状況を示す図である。
【符号の説明】
11,31,41 透水性シート
12,32,42 不透水性シート
13,13a,13b,33,43 吸収体
14,24,44 生理用ナプキン
14a,44a 略平坦領域
14b,44b 経血流入穴
15 周縁部
16,46 吸収シート体
24a 前方領域
24b 後方領域
34 生理用ナプキン
36 フラップ
37 粘着部
41a 通常の透水性シート
41b 弾性伸縮材で構成された透水性シート
42a 通常の不透水性シート
42b 弾性伸縮材で構成された不透水性シート
43a 通常の吸収体
46b 弾性伸縮材で構成された吸収体
46a 通常の吸収シート体
46b 弾性伸縮材で構成された吸収シート体
47 凸金型
48 凹金型
49 略中心線
50 粘着部
50a,50b 粘着部の端点
52 弾性シート体
54 コルゲート加工
56 取り付けタブ
71 ステンレス板
72 ポリエチレンフィルム
73 粘着剤

Claims (8)

  1. 経血を透過させ得る透水性シートと、
    経血の漏れを防止し得る不透水性シートと、
    前記透水性シート及び/又は前記不透水性シートに内包される経血を吸収し得る吸収体と、がいずれの領域においても略平行に一体化された吸収シート体から成るものであり、陰部に当接させて用いられる生理用ナプキンであって、
    平坦領域と、
    該平坦領域に設けられた、1対の大陰唇を外側から被包するように嵌合し得る大きさで設けられた開口部から、該平坦領域よりも衣服側に突出するように形成される側壁部を有する有底筒状の経血流入穴と、を備え、
    前記経血流入穴の側壁部が、弾性回復材によって構成され、
    前記吸収体の、前記生理用ナプキンの長手方向に延びるとともに前記開口部の周辺を囲む部分は、襞が形成されていること、
    を特徴とする生理用ナプキン。
  2. 前記生理用ナプキンの身体側の表面に、前記経血流入穴の開口部外周を包囲する粘着部が形成されている請求項1に記載の生理用ナプキン。
  3. 前記粘着部が、前記生理用ナプキンの長手方向の略中心線を基準として左右に分割されている請求項2に記載の生理用ナプキン。
  4. 前記生理用ナプキンの身体側の表面と、前記粘着部と、の間に、弾性回復材から成る弾性シート体が介装されている請求項2又は3に記載の生理用ナプキン。
  5. 前記生理用ナプキンの身体側の表面のうち、少なくとも前記粘着部が形成されている部分に、コルゲート加工が施されている請求項2又は3に記載の生理用ナプキン。
  6. 前記粘着部の側縁側から延出する帯状の取り付けタブを備えている請求項2から5のいずれか一項に記載の生理用ナプキン。
  7. 前記吸収体が前記透水性シートに内包されており、かつ、前記経血流入穴の底部における衣服側表面が前記不透水性シートによって裏打ちされている請求項1からのいずれか一項に記載の生理用ナプキン。
  8. 前記吸収シート体全体が有底筒状に構成されており、その中空部が経血流入穴となっている請求項1からのいずれか一項に記載の生理用ナプキン。
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