JP4598165B2 - 油圧緩衝器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば乗用車等の車両の振動を緩衝するのに用いて好適な油圧緩衝器に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、油圧緩衝器は、一端側が閉塞され他端側にオイルシールが設けられた外筒と、該外筒内に設けられ該外筒との間に環状のリザーバ室を形成する内筒と、一端側が該内筒内に挿入され他端側が前記外筒からオイルシールを介して外部に突出するピストンロッドと、前記内筒の内周側に固定され該ピストンロッドを摺動可能にガイドするロッドガイドとを備えている(例えば、特開平9−257079号公報等)。
【0003】
この種の従来技術による油圧緩衝器は、例えば外筒の一端側を車両の車軸側に取付け、ピストンロッドの他端側を車両の車体側に取付ける。そして、車両に外部から振動が加えられたときには、ピストンロッドを伸縮させ、内筒内に形成されるボトム側油室とロッド側油室との間で油液を流通させることにより、減衰力発生機構で減衰力を発生させ、車両の振動を緩衝する。
【0004】
また、前記ロッドガイドは、単一の板材をプレス成形することにより筒状に形成され、その外周側はオイルシール挟持部となっている。そして、このオイルシール挟持部は、外筒の内周側に嵌合すると共に内筒の他端側端面に当接し、この状態で外筒の他端側をかしめることによりオイルシール挟持部は外筒との間でオイルシールを挟持する構成となっている。
【0005】
また、ロッドガイドは、その内周側が外側ガイド部と内側ガイド部とからなる二重筒状に形成されている。そして、これらガイド部のうち外側ガイド部は内筒の内周側に圧入されると共に、内側ガイド部の内周側にはロッドガイドと摺動するブッシュが嵌着して設けられ、これによりピストンロッドを軸方向に摺動可能にガイドする構成となっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来技術による油圧緩衝器は、外筒の他端側(開口端側)をかしめることにより、外筒とロッドガイドのオイルシール挟持部との間でオイルシールを挟持する構成としているから、前記オイルシール挟持部には外筒からの軸方向に向けたかしめ荷重が付加される。また、オイルシール挟持部には、ピストンロッドを介して径方向に向けた横力も付加される。そこで、オイルシール挟持部の板厚を厚肉に形成し、前記かしめ荷重に対するオイルシール挟持部の強度を確保する必要がある。
【0007】
しかし、この従来技術にあっては、ロッドガイドを均一な板厚をもった板材をプレス成形することにより形成している。このため、前述のようにオイルシール挟持部を厚肉に形成すると、外側ガイド部と内側ガイド部についても厚肉に形成せざるを得ず、これら各ガイド部をブッシュと一緒に内筒とピストンロッドとの間に収容するための収容スペースを確保するのが難しくなり、ロッドガイドの組付作業が大変になるという問題がある。
【0008】
一方、前記外側ガイド部と内側ガイド部を、内筒とピストンロッドとの間に収容するためにロッドガイド全体を薄肉に形成するとオイルシール挟持部の強度が低下するという不具合が生じる。
【0009】
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、ロッドガイドのうちオイルシール挟持部の強度を高められると共に、外側ガイド部と内側ガイド部を内筒とピストンロッドとの間に簡単に収容でき、ロッドガイドの組付作業を向上できるようにした油圧緩衝器を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、本発明による油圧緩衝器は、一端側が閉塞され他端側にオイルシールが設けられた外筒と、該外筒内に設けられ該外筒との間に環状のリザーバ室を形成する内筒と、一端側が該内筒内に挿入され他端側が前記外筒からオイルシールを介して外部に突出するピストンロッドと、均一な板厚の板材をプレス成形することにより筒状に形成され前記内筒の内周側に固定されて該ピストンロッドを摺動可能にガイドするロッドガイドとにより構成している。
【0011】
そして、請求項1の発明が採用する構成の特徴は、前記ロッドガイドは、前記外筒の内周側に嵌合すると共に内筒の他端側端面に当接し前記外筒との間でオイルシールを挟持するオイルシール挟持部と、該オイルシール挟持部に一体形成され前記内筒の内周側に嵌合した外側ガイド部と、該外側ガイド部の端部側を該外側ガイド部に重なり合うように折返すことにより形成され内周側に前記ピストンロッドと摺動する軸受部が設けられた内側ガイド部とにより構成し、前記外側ガイド部の板厚と内側ガイド部の板厚は前記オイルシール挟持部の板厚よりも薄肉に形成したことにある。
【0012】
このように構成したことにより、ロッドガイドの外側ガイド部と内側ガイド部をオイルシール挟持部より薄肉に形成でき、これら各ガイド部を軸受部と一緒に内筒とピストンロッドとの間に容易に収容することができる。また、ロッドガイドのオイルシール挟持部は、外側ガイド部および内側ガイド部よりも大きな板厚をもって厚肉に形成でき、オイルシール挟持部の強度を高めることができる。このため、オイルシール挟持部は外筒との間でオイルシールを安定して挟持することができる。また、このオイルシール挟持部は、ピストンロッドからの径方向に向けた横力も安定して支持することができる。
【0013】
また、請求項2の発明によると、前記内側ガイド部の外周側は前記外側ガイド部の内周側に密着されていることを特徴としている。
【0014】
このように構成したことにより、内側ガイド部を折返して径方向外側に押圧することにより内側ガイド部の外周側を外側ガイド部の内周側に重ね合わせて密着させることができる
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態による油圧緩衝器を、図1ないし図12の添付図面に従って詳細に説明する。
【0016】
1は油圧緩衝器の本体を構成し内部に油液が封入された外筒で、該外筒1の一端側となる下端側はボトムキャップ2によって閉塞されている。また、外筒1の他端側となる上端側には周方向に間隔をおいて複数のかしめ部1A(1個のみ図示)が設けられ、該かしめ部1Aは、後述のオイルシール15をロッドガイド9との間で挟持するものである。
【0017】
3は外筒1内に同軸上に配設され内部に油液が封入された内筒で、該内筒3は、下端側が後述のボトムバルブ8に嵌着され、上端側にはロッドガイド9が設けられている。また、内筒3は外筒1との間に環状のリザーバ室Aを画成し、該リザーバ室A内には油液と共にガスが封入されている。また、図2に示すように内筒3の内径寸法D1は、標準仕様で例えば約25〜35mmで、本発明の実施の形態では30mmのものを取り上げた。さらに、内筒3は、一端側端面となる下端側端面3Aと他端側端面となる上端側端面3Bとを有している。
【0018】
4は内筒3の内周側に摺動可能に挿嵌して設けられたピストンで、該ピストン4は、内筒3内をボトム側油室Bとロッド側油室Cとに画成している。また、ピストン4には、伸長側の減衰力を発生するディスクバルブ5と縮小側で油液を流通するディスクバルブ6とが設けられている。そして、これらディスクバルブ5,6はピストンロッド7の伸長時、縮小時にそれぞれ開弁し、ボトム側油室Bとロッド側油室Cとの間で油液を流通させることにより減衰力を発生するものである。
【0019】
7は内筒3内に挿入されたピストンロッドで、該ピストンロッド7は、下端側がピストン4の内周側に固着されている。また、ピストンロッド7の上端側はロッドガイド9等を介して外筒1の外部へと突出し、例えば自動車の車体側に取付けられる。
【0020】
また、図2に示すようにピストンロッド7の外径寸法D2は、標準仕様で例えば18〜25mmで、本発明の実施の形態では20mmのものを取り上げた。このため、ピストンロッド7は、内径寸法D1(30mm)をもった内筒3との間に例えば5mm程度の寸法をもったロッドガイド収容空間Sを画成している。そして、このロッドガイド収容空間S内には後述するロッドガイド9の外側ガイド部11と内側ガイド部12がブッシュ14と一緒に収容される。
【0021】
8はボトムキャップ2の上側に位置して内筒3の下端側に設けられたボトムバルブで、該ボトムバルブ8は、ピストンロッド7の縮小時にボトム側油室B内の油液(ピストンロッド7の進入体積分に相当する油液)をリザーバ室A側に流通させ、減衰力を発生するものである。一方、ピストンロッド7の伸長時にはボトムバルブ8が開弁状態に保持され、リザーバ室A内の油液をボトム側油室B内に減衰力を発生させることなく流入させる。
【0022】
9は内筒3の上端側に設けられたロッドガイドで、該ロッドガイド9は、表面が平滑な1枚の鋼板等に深絞り加工等のプレス成形を施すことにより、図2、図3に示す如く筒状に形成されている。そして、このロッドガイド9は、後述のオイルシール挟持部10、外側ガイド部11および内側ガイド部12等により構成されている。
【0023】
10は外筒1との間でオイルシール15を挟持したオイルシール挟持部で、該オイルシール挟持部10は、外筒1の内周側に嵌合して設けられた嵌合部10Aと、該嵌合部10Aの上端から径方向内側へと斜めに傾斜した傾斜部10Bと、該傾斜部10Bの端部から径方向内側へと縮径し外側ガイド部11と連結した連結部10Cとにより構成されている。
【0024】
また、このオイルシール挟持部10の連結部10C上端側には、オイルシール15の環状板15Aに当接するシール当接端部10C1と、該シール当接段部10C1の内周側に位置してオイルシール15のリップ部15Cが離着座する弁座部10C2とが設けられている。さらに、この連結部10Cの下端側は内筒3の上端側端面3Bに当接する内筒当接段部10C3となっている。
【0025】
そして、オイルシール挟持部10は、連結部10Cにより外筒1のかしめ部1Aからオイルシール15に付加される軸方向のかしめ荷重を受承し、かしめ部1Aとの間でオイルシール15を保持している。
【0026】
ここで、図3に示すようにオイルシール挟持部10の板厚寸法d1は、例えば2.3〜3.0mm、好ましくは約2.5mm程度になっている。また、オイルシール挟持部10の連結部10Cには周方向に離間して複数の連通孔10D(1個のみ図示)が穿設され、該連通孔10Dは、リザーバ室Aと後述の油溜め室16との間をオイルシール15のリップ部15Cを介して連通するものである
11はロッドガイド9を構成するオイルシール挟持部10の内周側に設けられた外側ガイド部で、該外側ガイド部11は、オイルシール挟持部10の内筒当接段部10C3から下向きに延び、内筒3の内周側に圧入して固定されている。
【0027】
ここで、図3に示すように外側ガイド部11は、オイルシール挟持部10の内筒当接段部10C3近傍となる上端側で約2mm程度の板厚寸法d21となり、折返し部13の近傍となる下端側では約1.75mm程度の板厚寸法d22となっている。そして、外側ガイド部11は、平均で約1.9mm程度の板厚寸法d2を有し、オイルシール挟持部10の板厚寸法d1(約2.5mm)よりも薄肉(d2<d1)に形成されている。
【0028】
12は外側ガイド部11の内周側に設けられた内側ガイド部で、該内側ガイド部12は、外側ガイド部11の下端側から折返し部13を介して略U字状に折返されて上向きに延び、外側ガイド部11の内周面に重ね合わされて密着している。そして、内側ガイド部12は内周側がロッド挿通穴12Aとなり、該ロッド挿挿穴12A内にピストンロッド7が挿通されることにより、このピストンロッド7を後述のブッシュ14を介して軸方向にガイドしている。
【0029】
ここで、図3に示すように内側ガイド部12は、折返し部13の近傍となる下端側で約1.75mm程度の板厚寸法d31となり、ロッド挿通穴12Aの近傍となる上端側では約1.5mm程度の板厚寸法d32となっている。そして、内側ガイド部12は、平均で約1.6mm程度の板厚寸法d3を有し、オイルシール挟持部10の板厚寸法d1(約2.5mm)よりも薄肉(d3<d1)に形成されている。
【0030】
このため、内側ガイド12は板厚寸法d2(約1.9mm)をもった外側ガイド部11と後述の如く板厚寸法d4(約1.5mm)をもったブッシュ14と一緒にロッドガイド収容空間S(約5mm)内にほぼ隙間なく収容される。
【0031】
14はロッドガイド9の内側ガイド部12内に圧入して設けられた軸受部としてのブッシュで、該ブッシュ14は、例えば潤滑性をもった樹脂材料等を用いて形成され、ピストンロッド7を軸方向に摺動可能にガイドしている。また、図2に示すようにブッシュ14の板厚寸法d4は例えば約1.5mm程度に設定されている。
【0032】
15は外筒1のかしめ部1Aとロッドガイド9との間に挟持して設けられたオイルシールで、該オイルシール15は、外筒1の内周側に嵌合した環状板15Aと、該環状板15Aの内周側に固着して設けられたゴム等の弾性材料からなる筒状のロッドシール15Bと、該ロッドシール15Bの外周側に一体形成されたチェック弁としてのリップ部15C等により構成されている。また、オイルシール15は、ロッドガイド9との間に環状の油溜め室16を画成している。
【0033】
ここで、オイルシール15は、外筒1のかしめ部1Aにより環状板15Aがロッドガイド9のシール当接端部10C1に当接してかしめ固定されている。そして、オイルシール15は、ロッドシール15Bをピストンロッド7の外周側に締代をもって摺接させ、ピストンロッド7との間を気液密にシールしている。
【0034】
また、オイルシール15のリップ部15Cは、ロッドガイド9の弁座部10C2に離着座可能に当接している。そして、このリップ部15Cは、ロッド側油室C内の油液またはこの油液中に混入したエアがピストンロッド7とブッシュ14との間等を介して油溜め室16内に漏出したときに開弁し、この油液等をロッドガイド9の連通孔10Dを介してリザーバ室A内に逃がすものである。
【0035】
さらに、オイルシール15の環状板15A外周側にはシールリング15Dが固着して設けられ、該シールリング15Dは、リザーバ室A内の油液、ガスが外筒1と環状板15Aとの間から外部に漏出するのを防止するものである。
【0036】
なお、17は外筒1の上端側に設けられたバンプラバー受で、該バンプラバー受17は、ピストンロッド7が大きく縮小したときにピストンロッド7の上端側に設けられたバンプラバー(図示せず)に当接し、自動車の振動等を吸収するものである。
【0037】
本実施の形態による油圧緩衝器は上述の如き構成を有するもので、ピストンロッド7が伸長行程にある場合には、ロッド側油室C内が高圧となり、該油室C内の油液がディスクバルブ5を介してボトム側油室B内に流出することにより、減衰力を発生する。そして、内筒3から進出したピストンロッド7の進出体積分に相当する分量の油液が、リザーバ室Aからボトムバルブ8を介してボトム側油室B内に流入する。
【0038】
また、ピストンロッド7が縮小行程にある場合は、ボトム側油室B内が高圧となり、該油室B内の油液がディスクバルブ6を介してロッド側油室C内に流出する。そして、内筒3内に進入したピストンロッド7の進入体積分に相当する分量の油液がボトム側油室B内からボトムバルブ8を介してリザーバ室A内に流出することにより、減衰力を発生する。
【0039】
次に、ロッドガイド9の製造方法について図4ないし図12を参照して説明するに、まず、図4に示すようにロッドガイド9の素材となる板厚寸法d1(約2.5mm)をもった円形鋼板9′を用意する。
【0040】
次に、図5に示すように円形鋼板9′に深絞り加工を施すことにより、該円形鋼板9′の中央部分を板厚方向の一方側(下方)に薄く延ばすように突出させ、底部11A′を有する外側ガイド部11′を形成する(第1のガイド部成形工程)。これにより外側ガイド部11′を円形鋼板9′よりも薄肉に形成でき、その板厚寸法をd2(約1.9mm)とすることができる。
【0041】
そして、図6に示すように外側ガイド部11′の底部11A′に深絞り加工を施すことにより、外側ガイド部11′の底部11A′中央部分を下方に薄く延ばすように突出させ、外側ガイド部11′から縮径して底部12A′を有した内側ガイド部12′を形成する(第2のガイド部成形工程)。これにより内側ガイド部12′を外側ガイド部11′よりもさらに薄肉に形成でき、その板厚寸法をd3(約1.6mm)とすることができる。
【0042】
次に、図7に示すように内側ガイド部12′を円形鋼板9′の板厚方向他方側(上方)へと外側ガイド部11′の内周側に向けて押圧することにより、この内側ガイド部12′を折返す。このとき、外側ガイド部11′の底部11A′は折返し部13′として形成される(折返し工程)。
【0043】
次に、図8に示すように円形鋼板9′に深絞り加工を施すことにより、円形鋼板9′の外周部分を板厚寸法d1を保持したままの状態で上向きに突出させ、外側ガイド部11′から内筒当接段部10C3′を介して上向きに拡径したオイルシール挟持部10′(連結部10C′)を形成する。そして、このオイルシール挟持部10′は、外径寸法がaで、深さ寸法がbとなっている。(第1のオイルシール挟持部成形工程)。
【0044】
そして、図9に示すようにオイルシール挟持部10′を径方向内側に押圧する加工等を行うことにより、オイルシール挟持部10′の内径寸法をa′に縮小(a>a′)すると共に、深さ寸法をb′に拡大(b′>b)する補正を行う。(第2のオイルシール挟持部成形工程)。
【0045】
次に、図10に示すように、内側ガイド部12′を径方向外側に押圧して拡径させることにより、この内側ガイド部12′を外側ガイド部11′に重ね合わせて密着させる(密着工程)。
【0046】
さらに、図11に示すように、オイルシール挟持部10の外径側を板厚寸法d1を保持したままの状態で折返して湾曲状に折曲げ、オイルシール挟持部10′の嵌合部10A′を形成する(オイルシール挟持部加工工程)。
【0047】
さらに、オイルシール挟持部10′、外側ガイド部11′および内側ガイド部12′にプレス加工等を施し、ロッドガイド9の形状を整える(整形工程)。そして最後に、図12に示すように内側ガイド部12に穴あけ加工を施すことにより、ロッド挿通穴12Aを形成する(穴あけ工程)。
【0048】
ところで、ロッドガイド9のうちオイルシール挟持部10は外筒1からの軸方向のかしめ荷重を受承するから、オイルシール挟持部10の板厚寸法d1を少なくとも2.5mm程度まで厚くし、前記かしめ荷重に対するオイルシール挟持部10の強度を確保する必要がある。
【0049】
しかし、標準仕様の油圧緩衝器にあっては内筒3とピストンロッド7との間に画成されるロッドガイド収容空間Sは約5mm程度しか確保されておらず、外側ガイド部11の肉厚寸法d2と内側ガイド部12の肉厚寸法d3をオイルシール挟持部10と同様に約2.5mmに設定すると、これら各ガイド部11,12をブッシュ14と一緒にロッド収容空間内Sに収容するのが難しくなる。
【0050】
そこで、本実施の形態では、円形鋼板9′に前述の如く深絞り加工等を施すことにより、外側ガイド部11の肉厚寸法d2(約1.9mm)と内側ガイド部12の肉厚寸法d3(約1.6mm)をオイルシール挟持部10の肉厚寸法d1(約2.5mm)よりも薄く形成する構成としたので、ロッドガイド9の組付時には外側ガイド部11と内側ガイド部12を、ブッシュ14と一緒にロッドガイド収容空間S内に容易に収容することができ、ロッドガイド9の組付作業時の作業性等を高めることができる。
【0051】
また、ロッドガイド9のオイルシール挟持部10は、外側ガイド部11、内側ガイド部12よりもそれぞれ厚肉に形成でき、オイルシール挟持部10に付加される外筒1からのかしめ荷重に対し、オイルシール挟持部10の強度を十分に確保することができ、オイルシール15を外筒1のかしめ部1Aとオイルシール挟持部10との間で安定して挟持することができる。また、このオイルシール挟持部10はピストンロッド7からの径方向に向けた横力も安定して支持することができる。
【0052】
なお、実施の形態では、ロッドガイド9の内側ガイド部12には軸受部としてのブッシュ14を別体で設ける場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限らず、例えば内側ガイド部の内周側に4フッ化エチレン加工等を施すことにより軸受部を形成してもよい。
【0053】
また、実施の形態では、自動車の油圧緩衝器を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限らず、例えば、振動源となる種々の機械、建築物等に用いる油圧緩衝器に用いてもよい。
【0054】
【発明の効果】
以上詳述した如く、請求項1に記載の発明によれば、ロッドガイドは、板材をプレス成形することにより、オイルシール挟持部、外側ガイド部および内側ガイド部からなる筒状体として形成し、これら各ガイド部の板厚はオイルシール挟持部の板厚よりも薄肉にする構成としたので、外側ガイド部と内側ガイド部を内筒とピストンロッドとの間の隙間に合わせて薄肉に形成することが可能となり、ロッドガイドの組付時にはこれら各ガイド部を内筒とピストンロッドとの間に容易に収容でき、作業性等を高めることができる。また、オイルシール挟持部を外側ガイド部および内側ガイド部よりも大きな板厚をもって厚肉に形成でき、該オイルシール挟持部の強度を高めることができ、オイルシールを外筒とオイルシール挟持部との間で安定して挟持することができる。
【0055】
また、請求項2の発明によれば、内側ガイド部の外周側を外側ガイド部の内周側に重ね合わせて密着させることがでる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による油圧緩衝器を示す縦断面図である。
【図2】図1中のロッドガイド、オイルシール等を拡大して示す部分拡大断面図である。
【図3】図2中のロッドガイドを単体で示す断面図である。
【図4】円形鋼板を単体で示す断面図である。
【図5】第1のガイド部成形工程によって円形鋼板に外側ガイド部を形成した状態を示す断面図である。
【図6】第2のガイド部成形工程によって外側ガイド部に内側ガイド部を形成した状態を示す断面図である。
【図7】折返し工程によって内側ガイド部を折返した状態を示す断面図である。
【図8】第1のオイルシール挟持部成形工程によって円形鋼板にオイルシール挟持部を形成した状態を示す断面図である。
【図9】第2のオイルシール挟持部成形工程によってオイルシール挟持部を縮径した状態を示す断面図である。
【図10】密着工程によって内側ガイド部を外側ガイド部に密着させた状態を示す断面図である。
【図11】オイルシール挟持部加工工程によってオイルシール挟持部を折曲げた状態を示す断面図である。
【図12】穴あけ工程によって内側ガイド部にロッド挿通穴を形成した状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 外筒
3 内筒
3B 上端側端面(他端側端面)
4 ピストン
7 ピストンロッド
9 ロッドガイド
9′ 円形鋼板
10,10′ オイルシール挟持部
11,11′ 外側ガイド部
12,12′ 内側ガイド部
12A ロッド挿通穴
13,13′ 折返し部
14 ブッシュ(軸受部)
15 オイルシール
A リザーバ室
S ロッドガイド収容空間

Claims (2)

  1. 一端側が閉塞され他端側にオイルシールが設けられた外筒と、該外筒内に設けられ該外筒との間に環状のリザーバ室を形成する内筒と、一端側が該内筒内に挿入され他端側が前記外筒からオイルシールを介して外部に突出するピストンロッドと、均一な板厚の板材をプレス成形することにより筒状に形成され前記内筒の内周側に固定されて該ピストンロッドを摺動可能にガイドするロッドガイドとからなる油圧緩衝器において、
    前記ロッドガイドは、前記外筒の内周側に嵌合すると共に内筒の他端側端面に当接し前記外筒との間でオイルシールを挟持するオイルシール挟持部と、該オイルシール挟持部に一体形成され前記内筒の内周側に嵌合した外側ガイド部と、該外側ガイド部の端部側を該外側ガイド部に重なり合うように折返すことにより形成され内周側に前記ピストンロッドと摺動する軸受部が設けられた内側ガイド部とにより構成し、前記外側ガイド部の板厚と内側ガイド部の板厚は前記オイルシール挟持部の板厚よりも薄肉に形成したことを特徴とする油圧緩衝器。
  2. 前記内側ガイド部の外周側は前記外側ガイド部の内周側に密着されていることを特徴とする請求項1に記載の油圧緩衝器
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