JP4598129B2 - 画像処理装置及び画像処理プログラム - Google Patents

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Description

この発明は、文字や線画を太らせるボールド処理を行う画像処理装置及び画像処理プログラムに関するものである。
従来の画像処理装置は、ボールド処理を行う場合、元の画像データに対して、ドット単位でずらした画像データを加えることにより実現している。
図20は重ね合わせによるボールド処理を示す説明図である。
ボールド処理を行う場合、図20に示すように、ビットマップのイメージデータを横方向又は縦方向にずらして、それらのイメージデータを重ね合わせて印刷する方法が一般的に利用されている。
また、この重ね合わせによる方法を発展させた形態が、例えば、以下の特許文献1に開示されている。
以下の特許文献1に開示されている方法では、外周1画素をデジタル画像処理で太らせた後、印刷することでボールド処理を行っている。
しかし、単純に外周1ドットを太らせると、そのボールド処理の前後で文字のバランスが異なってしまうため、デジタル画像処理で文字のバランスが取れるように太らせている。
このような重ね合わせによる方法や上記特許文献1に開示されている方法では、いずれも、画像処理によって空間的にどのように太らせるかがポイントであり、その後は、基本的にはプリンタで印刷すれば良いだけである。
プリンタについて言えば、一般的には白黒の2値のドットプリンタであるため、印刷時のミクロなレベルで見れば、ドットを打つか打たないかだけである。
ところが、最近、3値以上を表現することができる多階調プリンタが製品化されており、また、表示出力においては、多階調ディスプレイで文字画像を表示する機会が増えていることを考えると、出力装置として3階調以上の多階調を想定する必要がある。
ここで、ボールド処理の最も基本的な方法である重ね合わせの方法に対して多階調で出力する場合を考えると次のようになる。ここでは、便宜的に1次元とし、位置xにおける画素の濃度値をP(x)、1画素前の画素の濃度値をP(x−1)とし、P(x)=0を白、P(x)=Pmax(最大濃度値)を黒としたとき、ボールド処理後の濃度値P’(x)は次の式(1)で示される。
P’(x)=P(x)+P(x−1)
ただし、P’(x)≧Pmaxのとき、
P’(x)=Pmax (1)
図21は従来の画像処理装置を示す構成図であり、上記の式(1)のボールド処理後の濃度値P’(x)求めるものである。
図21において、遅延手段2101が1画素前の画素の濃度値P(x−1)を得るために、画素信号を1画素分だけ遅延させ、加算手段2102が入力された画素信号の画素の濃度値P(x)と1画素前の画素の濃度値P(x−1)とを加算し、リミッタ手段2103が式(1)に示すように、加算手段2102の加算結果を最大濃度値Pmax以下の値に制限している。
従来の重ね合わせによるボールド処理や外周を太らせるボールド処理は、式(1)によれば、入力された画素信号からボールド処理後の画素が一意に決定されることになる。
この場合、文字の太さを調整するには、参照する隣接画素数を増やして空間的な膨張で対応するしかないが、多階調プリンタや多階調ディスプレイに出力する場合には、その階調性を利用して、見た目の太さを調整することが可能である。
しかしながら、式(1)の方法によれば、上述したように、一意に画素値が決定されるため、本来、階調性を制御することによって、より細かい太さ制御が可能な出力装置を用いているにもかかわらず、その調整ができない問題が生じる。
また、ディスプレイ等の解像度が低い出力装置を用いる場合や、小さいポイント数の文字フォントや画数の多い文字フォントを表示する場合には、文字のつぶれが生じやすい問題もある。
図22はボールド処理における文字のつぶれを示す説明図である。
特に、図22(a)は入力される画素信号の位置xにおける画素の濃度値P(x)を表したものであり、図22(b)は画素の濃度値P(x)と、1画素前の画素の濃度値P(x−1)を併記したものであり、図22(c)は加算手段2102による濃度値P(x)と濃度値P(x−1)の加算結果である。
図22(d)は図22(c)の加算結果に対して、リミッタ手段2103によるリミッタ処理の結果を表しており、濃度値P’(x)は最大濃度値Pmaxを上回っているので、最大濃度値Pmaxに制限されている。
図22(d)からも明らかなように、図22(a)の※印の部分が図22(d)では完全に黒につぶれてしまっている様子が分る。
また、図22(e)〜(g)は2階調データの例である。図22(e)は画素信号の位置xにおける画素の濃度値P(x)であり、図22(f)は1画素前の画素の濃度値P(x−1)を併記したものであり、図22(g)はリミッタ処理後の濃度値P’(x)である。
この図からも分かるように、2階調画像の場合には、1ドットの白は確実につぶれてしまうことが分る。
また、スキャナなどによって読み取られた文字がかすれた場合などに対して、太らせて高品質化する方法が、例えば、以下の特許文献2に開示されている。
以下の特許文献2には、注目する或る多階調データと、この多階調データに隣接する隣接多階調データのうち、濃度が大きい方の多階調データを選択して、その多階調データを注目画素データとする方法が開示されている。
この方法によれば、文字のつぶれを抑制する効果はあるが、最大濃度のデータを選択するだけの処理であるため、その画素値は一意に決定されることになる。
太さ調整においては、上述した方法と同様に参照画素数を増やすしかなく、階調性を利用することによって、より細かい太さ調整ができない問題が生じる。
特に、2階調フォントや2階調の文字画像データを低解像度の多階調ディスプレイにボールド処理して表示する場合には、本来、ディスプレイがもつ階調性を利用することで、視認性を向上させた高品質な文字を表示することができるにもかかわらず、2階調のまま表示することになるため、階調ディスプレイや多階調プリンタに適した高画質な文字を表示できない問題が生じる。
特開平3−252696号公報(第2頁左上欄第14行から同頁右上欄第7行、第1図、第2図) 特開平6−152932号公報
従来の画像処理装置は以上のように構成されているので、多階調プリンタや多階調ディスプレイに出力する際、その階調性を利用して、より細かな太さ調整を行うことができず、多階調ディスプレイや多階調プリンタに適する高品質な文字を表示することができない課題があった。
特に、解像度が低いディスプレイ等に出力する場合には、階調を利用して、より細かい太さ調整を行うことができないため、文字のつぶれが生じ易くなる課題があった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、多階調ディスプレイや多階調プリンタの階調性を利用して、より細かい太さ調整を実施して、より高品質な文字を表示することができるとともに、文字のつぶれを抑制することができる画像処理装置及び画像処理プログラムを得ることを目的とする。
この発明に係る画像処理装置は、0以上1以下の第1の重み係数を画素信号に乗算する第1の乗算手段と、第1の乗算手段により第1の重み係数が乗算される前の画素信号を所定画素数分だけ遅延させる遅延手段と、第1の重み係数との総和が1より大きく、かつ、総和が上限値より小さい0以上1以下の第2の重み係数を遅延手段により遅延された画素信号に乗算する第2の乗算手段とを設け、加算手段が第1の乗算手段の乗算結果と第2の乗算手段の乗算結果とを加算し、リミット手段が加算手段の加算結果を最大濃度値の範囲内に制限するようにしたものである。
このことによって、多階調ディスプレイや多階調プリンタの階調性を利用しての細かい太さ調整が可能になるため、より高品質な文字を表示することができるとともに、文字のつぶれを抑制することができる効果がある。
この発明の実施の形態1による画像処理装置が水平方向のボールド処理を行う場合の構成図である。 水平方向のボールド処理を行う画像処理装置の処理を示す説明図である。 近隣画素の最大値を選択する方法を使用する場合の動作例を示す説明図である。 この発明の実施の形態1による画像処理装置が垂直方向のボールド処理を行う場合の構成図である。 この発明の実施の形態1による画像処理装置が水平方向及び垂直方向のボールド処理を行う場合の構成図である。 画素信号P(x,y)、P(x−1,y)、P(x,y−1)の画素位置を示す説明図である。 画素信号の階調数が2階調の場合の水平方向のボールド処理を示す説明図である。 この発明の実施の形態2による画像処理装置が水平方向のボールド処理を行う場合の構成図である。 水平方向のボールド処理を行う画像処理装置の処理を示す説明図である。 この発明の実施の形態2による画像処理装置が垂直方向のボールド処理を行う場合の構成図である。 この発明の実施の形態2による画像処理装置が水平方向及び垂直方向のボールド処理を行う場合の構成図である。 各画素信号の画素位置を示す説明図である。 ボールド処理を説明する説明図である。 この発明の実施の形態3による画像処理装置が水平方向のボールド処理を行う場合の構成図である。 この発明の実施の形態4による画像処理装置が水平方向のボールド処理を行う場合の構成図である。 この発明の実施の形態5による画像処理装置が水平方向のボールド処理を行う場合の構成図である。 この発明の実施の形態6による画像処理装置が水平方向のボールド処理を行う場合の構成図である。 この発明の実施の形態7による受信機を示す構成図である。 この発明の実施の形態7による受信機を示す構成図である。 重ね合わせによるボールド処理を示す説明図である。 従来の画像処理装置を示す構成図である。 ボールド処理における文字のつぶれを示す説明図である。
以下、この発明をより詳細に説明するために、この発明を実施するための最良の形態について、添付の図面に従って説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による画像処理装置が水平方向のボールド処理を行う場合の構成図であり、図において、乗算器1は0以上1以下の小数の重み係数α0(第1の重み係数)を画素信号P(x)に乗算する処理を実施する。なお、乗算器1は第1の乗算手段を構成している。
ここで、P(x)は入力された画素信号を示す記号であると同時に、その画素信号に係る画素の濃度値を表しているものとする。
遅延素子2は乗算器1により重み係数α0が乗算される前の画素信号P(x)を所定画素数分だけ遅延させる処理を実施する。例えば、遅延素子2は画素信号P(x)より1画素前の画素の濃度値P(x−1)を得るために、画素信号P(x)を1画素分遅延して、画素信号P(x−1)を乗算器3に出力する。なお、遅延素子2は遅延手段を構成している。
乗算器3は重み係数α0との総和が1より大きく、かつ、総和が上限値αmaxより小さい0以上1以下の小数の重み係数α1(第2の重み係数)を遅延素子2により遅延された画素信号P(x−1)に乗算する処理を実施する。なお、乗算器3は第2の乗算手段を構成している。
加算器4は乗算器1の乗算結果α0・P(x)と乗算器3の乗算結果α1・P(x−1)とを加算し、その加算結果P’(x)をリミッタ5に出力する。なお、加算器4は加算手段を構成している。
リミッタ5は加算器4の加算結果P’(x)を最大濃度値Pmaxの範囲内に制限する処理を実施する。なお、リミッタ5はリミット手段を構成している。
次に動作について説明する。
図1は水平方向のボールド処理を行う画像処理装置であり、画像処理装置の乗算器1と遅延素子2には画素信号P(x)が入力される。
また、画像処理装置の乗算器1には重み係数α0が入力され、乗算器3には重み係数α1が入力される。
ただし、重み係数α0,α1は、下記に示すように、0以上1以下の小数であり、重み係数α0,α1の総和が1より大きく、かつ、総和が上限値αmaxより小さくなるように設定されている。
0≦α0≦1
0≦α1≦1
1<α0+α1<αmax
乗算器1は、画素信号P(x)を入力すると、重み係数α0を画素信号P(x)に乗算し、その乗算結果α0・P(x)を加算器4に出力する。
遅延素子2は、画素信号P(x)を入力すると、その画素信号P(x)より1画素前の画素の濃度値P(x−1)を得るために、その画素信号P(x)を1画素分遅延して、画素信号P(x−1)を乗算器3に出力する。
乗算器3は、遅延素子2から画素信号P(x−1)を受けると、重み係数α1を画素信号P(x−1)に乗算し、その乗算結果α1・P(x−1)を加算器4に出力する。
加算器4は、乗算器1から乗算結果α0・P(x)を受け、乗算器3から乗算結果α1・P(x−1)を受けると、下記の式(2)に示すように、その乗算結果α0・P(x)と乗算結果α1・P(x−1)を加算し、その加算結果P’(x)をリミッタ5に出力する。
P’(x)=α0・P(x)+α1・P(x−1) (2)
リミッタ5は、加算器4から加算結果P’(x)を受けると、その加算結果P’(x)を最大濃度値Pmaxの範囲内に制限する。
即ち、リミッタ5は、下記の式(3)に示すように、加算器4の加算結果P’(x)が最大濃度値Pmaxを超えている場合、加算器4の加算結果P’(x)を最大濃度値Pmaxに制限して出力する。
P’(x)≧Pmaxである場合
P’(x)=Pmax (3)
ここで、図2は水平方向のボールド処理を行う画像処理装置の処理を示す説明図である。
図2の例では、重み係数α0=1.0、α1=0.5に設定されている。
図2(a)は画素信号P(x)に対する重み係数α0の乗算結果α0・P(x)を表しており、α0=1と仮定しているので、画素信号P(x)と同一の濃度値が表されている。
図2(b)は画素信号P(x−1)に対する重み係数α1の乗算結果α1・P(x−1)と、図2(a)における乗算結果α0・P(x)とを併記して表している。
図2(c)は乗算結果α0・P(x)と乗算結果α1・P(x−1)の加算結果P’(x)を表しており、図2(d)はリミッタ5によるリミット処理後のP’(x)を表している。
以下、具体的な数値を用いて、水平方向のボールド処理を説明する。
例えば、Pmax=120であって、図2(a)に示す画素信号P(x)が、下記に示すような濃度値を有する11個の画素を表しているものとする。
P(x)=[0,40,80,120,80,40,80,120,80,40,0]
この場合、画素信号P(x)は、0,40,80,120の4種類の濃度値を有していることになる。
例えば、上記の特許文献2に開示されている近隣画素の最大値を選択する方法を使用して、水平方向のボールド処理を実施する場合、画素信号P(x)と同一の値しか取り得ないため、濃度値は0,40,80,120の4種類の値となる。
図3は近隣画素の最大値を選択する方法を使用する場合の動作例を示す説明図である。
図3(a)は画素信号P(x)を表しており、図3(b)は画素信号P(x)と、1画素前の画素信号P(x−1)を併記して表している。
また、図3(c)は選択された最大値の画素信号P’(x)を表している。
これに対して、この実施の形態1による画像処理装置では、以下に示すように、6種類の濃度値を取り得ることがわかる。
[0,40,100,120,120,80,100,120,120,80,20,0]
図2(d)からも明らかであるが、取り得る濃度値が多くなることで、滑らかな階調変化を実現することができるため、文字の視認性をより高めることができる。
この実施の形態1では、重み係数α0,α1を任意の小数で指定することで、より多くの濃度値(階調値)を生成することができるため、濃度値(階調値)を利用して、見た目の太さを制御することができるようになる。
したがって、文字の視認性が高められている階調ディスプレイや多階調プリンタに適する高画質なボールド処理を実施することができる。
なお、重み係数α0,α1については、例えば、0≦α0≦1、0≦α1≦1、α0+α1=1の条件が成立するように設定すれば、画像処理装置がローパスフィルタとして動作するが、これでは画像の滑らかさが得られても、ボケた印象の文字画像となることがある。
そこで、この実施の形態1では、画像の滑らかさを保つ意味で、ある程度のローパスフィルタ効果を残すため、0≦α0≦1、0≦α1≦1の条件を必要としているが、ボールド処理の効果を引き出すために、α0+α1>1の条件を必要としている。
一方、α0+α1を大きくする程、ボールド処理の効果を高めることができるが、ボールド処理の効果を高め過ぎると、つぶれを発生し易くなる。
したがって、重み係数α0,α1の総和に上限値αmaxを設けることで、つぶれを抑制することができる。
例えば、図22に示すような単純な重ね合わせは、α0=α1=1を条件とするが、特に、つぶれが生じ易い2階調フォントのつぶれを抑制することを考えると、図22(e)〜(g)から明らかなように、α0+α1<2が望ましい。
したがって、上限値をαmaxとして、1<α0+α1<αmaxの重み係数の条件が必要となる。これにより、つぶれを抑制すると同時に、濃度値を利用した文字の太さ制御が可能な高品質なボールド処理を実現することができる。
この実施の形態1では、隣接1画素を参照して、ボールド処理を実施しているものを示しているが、これに限るものではなく、より多くの画素を参照し、空間的太さ調整と階調を利用した太さ調整を組み合わせることで、よりフレキシビリティーの高い太さ調整を行うことができる。
ここで、注目画素を除く参照画素数をnmaxとすると、太さ制御は下記の式(4)のように示すことができる。
Figure 0004598129
以下、上限値αmaxについて、nmax=2の場合(2画素参照の場合)について説明する。
例えば、図3(d)に示すように、つぶれが発生し易い2階調データが入力される場合を考える。
従来技術によれば、α0=α1=α2=1となり、完全につぶれが発生してしまうが、この実施の形態1によれば、α2<1とすれば、つぶれを抑制することができる。
以上より、つぶれが発生しやすい2階調フォントのケースを考慮すると、参照画素数が2の場合は、αの総和の上限値αmaxを3とすれば、つぶれを抑制することができる。より一般化した言い方をすれば、参照画素数がnmaxのとき、αの総和の上限値αmaxをnmax+1とすれば、つぶれを抑制することが可能である。
また、この実施の形態1では、水平方向のボールド処理を実施するものについて示しているが、これに限るものではなく、垂直方向についても、同様の考え方によって、つぶれを抑制したボールド処理を実施することが可能である。
ただし、垂直方向のボールド処理を実現する場合には、数ライン前の画素信号を必要とするため、画素信号を1ライン又は複数ライン遅延させるためのラインメモリが必要となる。
図4はこの発明の実施の形態1による画像処理装置が垂直方向のボールド処理を行う場合の構成図である。図において、図1と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
ラインメモリ6は画素信号P(y)を所定ライン分の画素数だけ遅延させる処理を実施する。例えば、ラインメモリ6は画素信号P(y)より1ライン前の画素の濃度値P(y−1)を得るために、画素信号P(y)を1ライン分の画素数だけ遅延して、画素信号P(y−1)を乗算器3に出力する。なお、ラインメモリ6は遅延手段を構成している。
次に動作について説明する。
図4の画像処理装置の乗算器1とラインメモリ6には画素信号P(y)が入力される。
また、画像処理装置の乗算器1には重み係数α0が入力され、乗算器3には重み係数α1が入力される。
ただし、重み係数α0,α1は、下記に示すように、0以上1以下の小数であり、重み係数α0,α1の総和が1より大きく、かつ、総和が上限値αmaxより小さくなるように設定されている。
0≦α0≦1
0≦α1≦1
1<α0+α1<αmax
乗算器1は、画素信号P(y)を入力すると、重み係数α0を画素信号P(y)に乗算し、その乗算結果α0・P(y)を加算器4に出力する。
ラインメモリ6は、画素信号P(y)を入力すると、その画素信号P(y)より1ライン前の画素の濃度値P(y−1)を得るために、その画素信号P(y)を1ライン分の画素数だけ遅延して、画素信号P(y−1)を乗算器3に出力する。
乗算器3は、ラインメモリ6から画素信号P(y−1)を受けると、重み係数α1を画素信号P(y−1)に乗算し、その乗算結果α1・P(y−1)を加算器4に出力する。
加算器4は、乗算器1から乗算結果α0・P(y)を受け、乗算器3から乗算結果α1・P(y−1)を受けると、下記の式(5)に示すように、その乗算結果α0・P(y)と乗算結果α1・P(y−1)を加算し、その加算結果P’(y)をリミッタ5に出力する。
P’(y)=α0・P(y)+α1・P(y−1) (5)
リミッタ5は、加算器4から加算結果P’(y)を受けると、その加算結果P’(y)を最大濃度値Pmaxの範囲内に制限する。
即ち、リミッタ5は、下記の式(6)に示すように、加算器4の加算結果P’(y)が最大濃度値Pmaxを超えている場合、加算器4の加算結果P’(y)を最大濃度値Pmaxに制限して出力する。
P’(y)≧Pmaxである場合
P’(y)=Pmax (6)
さらに、この実施の形態1では、水平方向と垂直方向のボールド処理を同時に実施することができる。
図5はこの発明の実施の形態1による画像処理装置が水平方向及び垂直方向のボールド処理を行う場合の構成図である。図において、図1及び図4と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
乗算器7は重み係数α2をラインメモリ6により遅延された画素信号P(x,y−1)に乗算する処理を実施する。
加算器8は乗算器1の乗算結果α0・P(x,y)と乗算器3の乗算結果α1・P(x−1,y)と乗算器7の乗算結果α2・P(x,y−1)とを加算し、その加算結果P’(x,y)をリミッタ5に出力する。
次に動作について説明する。
図5の画像処理装置の乗算器1と遅延素子2とラインメモリ6には画素信号P(x,y)が入力される。
また、画像処理装置の乗算器1には重み係数α0が入力され、乗算器3には重み係数α1が入力され、乗算器7には重み係数α2が入力される。
ただし、重み係数α0,α1,α2は、下記に示すように、0以上1以下の小数であり、重み係数α0,α1,α2の総和が1より大きく、かつ、総和が上限値αmaxより小さくなるように設定されている。
0≦α0≦1
0≦α1≦1
0≦α2≦1
1<α0+α1+α2<αmax
乗算器1は、画素信号P(x,y)を入力すると、重み係数α0を画素信号P(x,y)に乗算し、その乗算結果α0・P(x,y)を加算器8に出力する。
遅延素子2は、画素信号P(x,y)を入力すると、その画素信号P(x,y)より1画素前の画素の濃度値P(x−1,y)を得るために、その画素信号P(x,y)を1画素分遅延して、画素信号P(x−1,y)を乗算器3に出力する。
ラインメモリ6は、画素信号P(x,y)を入力すると、その画素信号P(x,y)より1ライン前の画素の濃度値P(x,y−1)を得るために、その画素信号P(x,y)を1ライン分の画素数だけ遅延して、画素信号P(x,y−1)を乗算器7に出力する。
ここで、図6は画素信号P(x,y)、P(x−1,y)、P(x,y−1)の画素位置を示す説明図である。
乗算器3は、遅延素子2から画素信号P(x−1,y)を受けると、重み係数α1を画素信号P(x−1,y)に乗算し、その乗算結果α1・P(x−1,y)を加算器8に出力する。
乗算器7は、ラインメモリ6から画素信号P(x,y−1)を受けると、重み係数α2を画素信号P(x,y−1)に乗算し、その乗算結果α2・P(x,y−1)を加算器8に出力する。
加算器8は、乗算器1から乗算結果α0・P(x,y)を受け、乗算器3から乗算結果α1・P(x−1,y)を受け、乗算器7から乗算結果α2・P(x,y−1)を受けると、下記の式(7)に示すように、その乗算結果α0・P(x,y)と乗算結果α1・P(x−1,y)と乗算結果α2・P(x,y−1)とを加算し、その加算結果P’(x,y)をリミッタ5に出力する。
P’(x,y)
=α0・P(x,y)+α1・P(x−1,y)
+α2・P(x,y−1)
(7)
リミッタ5は、加算器8から加算結果P’(x,y)を受けると、その加算結果P’(x,y)を最大濃度値Pmaxの範囲内に制限する。
即ち、リミッタ5は、下記の式(8)に示すように、加算器8の加算結果P’(x,y)が最大濃度値Pmaxを超えている場合、加算器8の加算結果P’(x,y)を最大濃度値Pmaxに制限して出力する。
P’(x,y)≧Pmaxである場合
P’(x,y)=Pmax (8)
図7は画素信号の階調数が2階調の場合の水平方向のボールド処理を示す説明図である。
図7(a)はα0=1としたときの画素の濃度値α0・P(x)であり、P(x)が2値であることがわかる。
図7(b)はα1=0.5の場合の画素の濃度値α1・P(x−1)と画素の濃度値α0・P(x)であり、図7(c)は画素の濃度値α1・P(x−1)と画素の濃度値α0・P(x)の和であり、図7(d)はリミッタ処理した結果である。
上記の特許文献1や特許文献2の場合には、生成することができなかった中間値が生成されており、滑らかな階調変化をもつ高品質なボールド処理を実現できていることがわかる。
以上で明らかなように、この実施の形態1によれば、例えば、0以上1以下の重み係数α0を画素信号P(x)に乗算する乗算器1と、乗算器1により重み係数α0が乗算される前の画素信号P(x)を1画素数分だけ遅延させる遅延素子2と、重み係数α0との総和が1より大きく、かつ、総和が上限値αmaxより小さい0以上1以下の重み係数α1を遅延素子2により遅延された画素信号P(x−1)に乗算する乗算器3とを設け、加算器4が乗算器1の乗算結果α0・P(x)と乗算器3の乗算結果α1・P(x−1)とを加算し、リミッタ5が加算器4の加算結果P’(x)を最大濃度値Pmaxの範囲内に制限するように構成したので、より多くの濃度値(階調値)を生成し、濃度値(階調値)を利用して、見た目の太さを制御することができるようになる。そのため、文字の視認性が高い階調ディスプレイや多階調プリンタに適する高品質なボールド処理を実施することができる効果を奏する。また、重み係数α0,α1の総和が1より大きく、上限値αmaxより小さいので、ボールド処理の効果を高めるのと同時に、つぶれを抑制することができる効果も奏する。
実施の形態2.
上記実施の形態1では、水平方向のボールド処理を実施する場合、加算器4が乗算器1の乗算結果α0・P(x)と乗算器3の乗算結果α1・P(x−1)とを加算し、リミッタ5が加算器4の加算結果P’(x)を最大濃度値Pmaxの範囲内に制限するものについて示したが、図2(d)に示すように、リミッタ5から出力されるボールド処理後の画素信号P’(x)における太らせた画素の濃度値が水平方向に対して左右対称にならず、太らせ方に偏りが生じるために若干違和感のある画質になる場合がある。
そこで、この実施の形態2では、この画質的な違和感を解消するようにしている。
図8はこの発明の実施の形態2による画像処理装置が水平方向のボールド処理を行う場合の構成図であり、図において、乗算器11は0以上1以下の小数の重み係数α1(第1の重み係数)を画素信号P(x+1)に乗算する処理を実施する。なお、乗算器11は第1の乗算手段を構成している。
ここで、P(x+1)は入力された画素信号を示す記号であると同時に、その画素信号に係る画素の濃度値を表しているものとする。
図1では、重み係数α0を第1の重み係数、重み係数α1を第2の重み係数として取り扱っているが、図8では、重み係数α0を第2の重み係数、重み係数α1を第1の重み係数として取り扱っている。
遅延素子12は乗算器11により重み係数α1が乗算される前の画素信号P(x+1)を所定画素数分だけ遅延させる処理を実施する。例えば、遅延素子12は画素信号P(x+1)より1画素前の画素の濃度値P(x)を得るために、画素信号P(x+1)を1画素分遅延して、画素信号P(x)を遅延素子13及び乗算器14に出力する。なお、遅延素子12は第1の遅延手段を構成している。
遅延素子13は遅延素子12により遅延された画素信号P(x)を所定画素数分だけ遅延させる処理を実施する。例えば、遅延素子13は画素信号P(x)より1画素前の画素の濃度値P(x−1)を得るために、画素信号P(x)を1画素分遅延して、画素信号P(x−1)を乗算器15に出力する。なお、遅延素子13は第2の遅延手段を構成している。
乗算器14は重み係数α1との総和が1より大きく、かつ、総和が上限値αmaxより小さい0以上1以下の小数の重み係数α0(第2の重み係数)を遅延素子12により遅延された画素信号P(x)に乗算する処理を実施する。なお、乗算器14は第2の乗算手段を構成している。
乗算器15は重み係数α1を遅延素子13により遅延された画素信号P(x−1)に乗算する処理を実施する。なお、乗算器15は第3の乗算手段を構成している。
加算器16は乗算器11の乗算結果α1・P(x+1)と乗算器14の乗算結果α0・P(x)と乗算器15の乗算結果α1・P(x−1)とを加算し、その加算結果P’(x)をリミッタ17に出力する。
リミッタ17は加算器16の加算結果P’(x)を最大濃度値Pmaxの範囲内に制限する処理を実施する。なお、リミッタ17はリミット手段を構成している。
次に動作について説明する。
図8は水平方向のボールド処理を行う画像処理装置であり、画像処理装置の乗算器11と遅延素子12には、画素信号P(x+1)が入力される。
また、画像処理装置の乗算器11,15には重み係数α1が入力され、乗算器14には重み係数α0が入力される。
ただし、重み係数α0,α1は、下記に示すように、0以上1以下の小数であり、重み係数α0,α1の総和が1より大きく、かつ、総和が上限値αmaxより小さくなるように設定されている。
また、重み係数α0,α1は、画素信号P(x)に係る画素(水平方向の中央に位置している画素)の濃度値に対して、画素信号P(x−1)に係る画素と画素信号P(x+1)に係る画素の濃度値が左右対称になるように設定されている。
0≦α0≦1
0≦α1≦1
1<α0+2・α1<αmax
なお、上限値αmaxについては、上記実施の形態1にも記載したように、注目画素を含まない参照画素数+1とする。ここでは、αmax=3になる。
乗算器11は、画素信号P(x+1)を入力すると、重み係数α1を画素信号P(x+1)に乗算し、その乗算結果α1・P(x+1)を加算器16に出力する。
遅延素子12は、画素信号P(x+1)を入力すると、その画素信号P(x+1)より1画素前の画素の濃度値P(x)を得るために、その画素信号P(x+1)を1画素分遅延して、画素信号P(x)を遅延素子13及び乗算器14に出力する。
遅延素子13は、遅延素子12から画素信号P(x)を受けると、その画素信号P(x)より1画素前の画素の濃度値P(x−1)を得るために、その画素信号P(x)を1画素分遅延して、画素信号P(x−1)を乗算器15に出力する。
乗算器14は、遅延素子12から画素信号P(x)を受けると、重み係数α0を画素信号P(x)に乗算し、その乗算結果α0・P(x)を加算器16に出力する。
乗算器15は、遅延素子13から画素信号P(x−1)を受けると、重み係数α1を画素信号P(x−1)に乗算し、その乗算結果α1・P(x−1)を加算器16に出力する。
加算器16は、乗算器11から乗算結果α1・P(x+1)を受け、乗算器14から乗算結果α0・P(x)を受け、乗算器15から乗算結果α1・P(x−1)を受けると、下記の式(9)に示すように、その乗算結果α1・P(x+1)と乗算結果α0・P(x)と乗算結果α1・P(x−1)とを加算し、その加算結果P’(x)をリミッタ17に出力する。
P’(x)
=α1・P(x+1)+α0・P(x)+α1・P(x−1)
(9)
リミッタ17は、加算器16から加算結果P’(x)を受けると、その加算結果P’(x)を最大濃度値Pmaxの範囲内に制限する。
即ち、リミッタ17は、下記の式(10)に示すように、加算器16の加算結果P’(x)が最大濃度値Pmaxを超えている場合、加算器16の加算結果P’(x)を最大濃度値Pmaxに制限して出力する。
P’(x)≧Pmaxである場合
P’(x)=Pmax (10)
ここで、図9は水平方向のボールド処理を行う画像処理装置の処理を示す説明図である。
図9の例では、重み係数α0=1.0、α1=0.25に設定されている。
図9(a)は連続している3画素の中央の画素の濃度値である画素信号P(x)に対する重み係数α0の乗算結果α0・P(x)を表しており、α0=1と仮定しているので、画素信号P(x)と同一の濃度値が表されている。
図9(b)は画素信号P(x+1)に対する重み係数α1の乗算結果α1・P(x+1)と、画素信号P(x−1)に対する重み係数α1の乗算結果α1・P(x−1)と、図2(a)における乗算結果α0・P(x)とを併記して表している。
図9(c)は乗算結果α1・P(x+1)と乗算結果α0・P(x)と乗算結果α1・P(x−1)の加算結果P’(x)を表しており、図9(d)はリミッタ17によるリミット処理後のP’(x)を表している。
図9からも明らかなように、左右対称性を保ちながら、高画質なボールド処理を実現できていることがわかる。
なお、上記実施の形態1でも説明したが、重み係数α0,α1については、例えば、0≦α0≦1、0≦α1≦1、α0+α1=1の条件が成立するように設定すれば、画像処理装置がローパスフィルタとして動作するが、これでは画像の滑らかさが得られても、ボケた印象の文字画像となることがある。
そこで、この実施の形態2では、画像の滑らかさを保つ意味で、ある程度のローパスフィルタ効果を残すため、0≦α0≦1、0≦α1≦1の条件を必要としているが、ボールド処理の効果を引き出し、かつ、つぶれを抑制するために、1<α0+2・α1<αmaxの条件を必要としている。
特に、上限値αmaxについては、注目画素を含まない参照画素数+1(この例では、αmax=3)とすることが望ましい。また、重み係数に対称性を持たせることにより、注目画素を中心として、階調変化を左右対称とすることができ、より高品質なボールド処理を実現することができる。
なお、この実施の形態2では、中央の画素に対して左右1画素、即ち、合計2画素を参照して、ボールド処理を実施するものについて示しているが、これに限るものではなく、参照画素数を増やすことで、空間的太さ調整と階調を利用している太さ調整の組み合わせで調整することができるため、よりフレキシビリティーが高い太さ調整を行うことができる。
太さ制御は、下記の式(11)のように示すことができる。ただし、下記の式(11)では、P(x)は参照画素のうち、中央に位置する画素の濃度値を意味するものとする。
Figure 0004598129
ただし、nmaxは水平方向における片方向の参照画素数を示しており、αmaxは注目画素を含まない参照画素数+1を意味している。
この実施の形態2では、水平方向のボールド処理を実施するものについて示しているが、これに限るものではなく、垂直方向についても、同様の考え方によって、対称性を維持したまま、つぶれを抑制したボールド処理を実施することが可能である。
ただし、垂直方向のボールド処理を実現する場合には、前ライン、前々ラインの画素信号を必要とするため、画素信号を複数ライン遅延させるためのラインメモリが必要となる。
図10はこの発明の実施の形態2による画像処理装置が垂直方向のボールド処理を行う場合の構成図である。図において、図8と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
ラインメモリ18は画素信号P(y+1)を所定ライン分の画素数だけ遅延させる処理を実施する。例えば、ラインメモリ18は画素信号P(y+1)より1ライン前の画素の濃度値P(y)を得るために、画素信号P(y+1)を1ライン分の画素数だけ遅延して、画素信号P(y)を乗算器14及びラインメモリ19に出力する。なお、ラインメモリ18は第1の遅延手段を構成している。
ラインメモリ19はラインメモリ18から出力された画素信号P(y)を所定ライン分の画素数だけ遅延させる処理を実施する。例えば、ラインメモリ19は画素信号P(y)より1ライン前の画素の濃度値P(y−1)を得るために、画素信号P(y)を1ライン分の画素数だけ遅延して、画素信号P(y−1)を乗算器15に出力する。なお、ラインメモリ19は第2の遅延手段を構成している。
図10の画像処理装置の乗算器11とラインメモリ18には画素信号P(y+1)が入力される。
また、画像処理装置の乗算器11,15には重み係数α1が入力され、乗算器14には重み係数α0が入力される。
ただし、重み係数α0,α1は、下記に示すように、0以上1以下の小数であり、重み係数α0,α1の総和が1より大きく、かつ、総和が上限値αmaxより小さくなるように設定されている。
また、重み係数α0,α1は、画素信号P(y)に係る画素(垂直方向の中央に位置している画素)の濃度値に対して、画素信号P(y−1)に係る画素と画素信号P(y+1)に係る画素の濃度値が垂直対称になるように設定されている。
0≦α0≦1
0≦α1≦1
1<α0+2・α1<αmax
αmax=3
乗算器11は、画素信号P(y+1)を入力すると、重み係数α1を画素信号P(y+1)に乗算し、その乗算結果α1・P(y+1)を加算器16に出力する。
ラインメモリ18は、画素信号P(y+1)を入力すると、その画素信号P(y+1)より1ライン前の画素の濃度値P(y)を得るために、その画素信号P(y+1)を1ライン分の画素数だけ遅延して、画素信号P(y)をラインメモリ19及び乗算器14に出力する。
ラインメモリ19は、ラインメモリ18から画素信号P(y)を受けると、その画素信号P(y)より1ライン前の画素の濃度値P(y−1)を得るために、その画素信号P(y)を1ライン分の画素数だけ遅延して、画素信号P(y−1)を乗算器15に出力する。
乗算器14は、ラインメモリ18から画素信号P(y)を受けると、重み係数α0を画素信号P(y)に乗算し、その乗算結果α0・P(y)を加算器16に出力する。
乗算器15は、ラインメモリ19から画素信号P(y−1)を受けると、重み係数α1を画素信号P(y−1)に乗算し、その乗算結果α1・P(y−1)を加算器16に出力する。
加算器16は、乗算器11から乗算結果α1・P(y+1)を受け、乗算器14から乗算結果α0・P(y)を受け、乗算器15から乗算結果α1・P(y−1)を受けると、下記の式(12)に示すように、その乗算結果α1・P(y+1)と乗算結果α0・P(y)と乗算結果α1・P(y−1)とを加算し、その加算結果P’(y)をリミッタ17に出力する。
P’(y)
=α1・P(y+1)+α0・P(y)+α1・P(y−1)
(12)
リミッタ17は、加算器16から加算結果P’(y)を受けると、その加算結果P’(y)を最大濃度値Pmaxの範囲内に制限する。
即ち、リミッタ17は、下記の式(13)に示すように、加算器16の加算結果P’(y)が最大濃度値Pmaxを超えている場合、加算器16の加算結果P’(y)を最大濃度値Pmaxに制限して出力する。
P’(y)≧Pmaxである場合
P’(y)=Pmax (13)
さらに、この実施の形態2では、水平方向と垂直方向のボールド処理を同時に実施することができる。
図11はこの発明の実施の形態2による画像処理装置が水平方向及び垂直方向のボールド処理を行う場合の構成図である。図において、図8及び図10と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
乗算器11a,11b,11cは図8の乗算器11に相当し、遅延素子12a,12b,12cは図8の遅延素子12に相当し、遅延素子13a,13b,13cは図8の遅延素子13に相当する。
乗算器14a,14b,14cは図8の乗算器14に相当し、乗算器15a,15b,15cは図8の乗算器15に相当する。
加算器20は乗算器11a,11b,11c,14a,14b,14c,15a,15b,15cの乗算結果を加算する。
図12は各画素信号の画素位置を示す説明図である。
次に動作について説明する。
図11の画像処理装置の乗算器11aと遅延素子12aとラインメモリ18には画素信号P(x+1,y+1)が入力される。
また、画像処理装置の乗算器11a,15a,11c,15cには重み係数α2が入力され、乗算器11b,15b,14a,14cには重み係数α1が入力され、乗算器14bには重み係数α0が入力される。
ただし、重み係数α0,α1,α2は、下記に示すように、0以上1以下の小数であり、重み係数α0,α1,α2の総和が1より大きく、かつ、総和が上限値αmaxより小さくなるように設定されている。
0≦α0≦1
0≦α1≦1
0≦α2≦1
1<α0+α1+α2<αmax
αmax=3
乗算器11aは、画素信号P(x+1,y+1)を入力すると、重み係数α2を画素信号P(x+1,y+1)に乗算し、その乗算結果α2・P(x+1,y+1)を加算器20に出力する。
遅延素子12aは、画素信号P(x+1,y+1)を入力すると、その画素信号P(x+1,y+1)より1画素前の画素の濃度値P(x,y+1)を得るために、その画素信号P(x+1,y+1)を1画素分遅延して、画素信号P(x,y+1)を遅延素子13a及び乗算器14aに出力する。
遅延素子13aは、遅延素子12aから画素信号P(x,y+1)を受けると、その画素信号P(x,y+1)より1画素前の画素の濃度値P(x−1,y+1)を得るために、その画素信号P(x,y+1)を1画素分遅延して、画素信号P(x−1,y+1)を乗算器15aに出力する。
乗算器14aは、遅延素子12aから画素信号P(x,y+1)を受けると、重み係数α1を画素信号P(x,y+1)に乗算し、その乗算結果α1・P(x,y+1)を加算器20に出力する。
乗算器15aは、遅延素子13aから画素信号P(x−1,y+1)を受けると、重み係数α2を画素信号P(x−1,y+1)に乗算し、その乗算結果α2・P(x−1,y+1)を加算器20に出力する。
ラインメモリ18は、画素信号P(x+1,y+1)を入力すると、その画素信号P(x+1,y+1)より1ライン前の画素の濃度値P(x+1,y)を得るために、その画素信号P(x+1,y+1)を1ライン分の画素数だけ遅延して、画素信号P(x+1,y)を乗算器11b、遅延素子12b及びラインメモリ19に出力する。
ラインメモリ19は、ラインメモリ18から画素信号P(x+1,y)を受けると、その画素信号P(x+1,y)より1ライン前の画素の濃度値P(x+1,y−1)を得るために、その画素信号P(x+1,y−1)を1ライン分の画素数だけ遅延して、画素信号P(x+1,y−1)を乗算器11c及び遅延素子12cに出力する。
乗算器11bは、ラインメモリ18から画素信号P(x+1,y)を受けると、重み係数α1を画素信号P(x+1,y)に乗算し、その乗算結果α1・P(x+1,y)を加算器20に出力する。
遅延素子12bは、ラインメモリ18から画素信号P(x+1,y)を受けると、その画素信号P(x+1,y)より1画素前の画素の濃度値P(x,y)を得るために、その画素信号P(x+1,y)を1画素分遅延して、画素信号P(x,y)を遅延素子13b及び乗算器14bに出力する。
遅延素子13bは、遅延素子12bから画素信号P(x,y)を受けると、その画素信号P(x,y)より1画素前の画素の濃度値P(x−1,y)を得るために、その画素信号P(x,y)を1画素分遅延して、画素信号P(x−1,y)を乗算器15bに出力する。
乗算器14bは、遅延素子12bから画素信号P(x,y)を受けると、重み係数α0を画素信号P(x,y)に乗算し、その乗算結果α0・P(x,y)を加算器20に出力する。
乗算器15bは、遅延素子13bから画素信号P(x−1,y)を受けると、重み係数α1を画素信号P(x−1,y)に乗算し、その乗算結果α1・P(x−1,y)を加算器20に出力する。
乗算器11cは、ラインメモリ19から画素信号P(x+1,y−1)を受けると、重み係数α2を画素信号P(x+1,y−1)に乗算し、その乗算結果α2・P(x+1,y−1)を加算器20に出力する。
遅延素子12cは、ラインメモリ19から画素信号P(x+1,y−1)を受けると、その画素信号P(x+1,y−1)より1画素前の画素の濃度値P(x,y−1)を得るために、その画素信号P(x+1,y−1)を1画素分遅延して、画素信号P(x,y−1)を遅延素子13c及び乗算器14cに出力する。
遅延素子13cは、遅延素子12cから画素信号P(x,y−1)を受けると、その画素信号P(x,y−1)より1画素前の画素の濃度値P(x−1,y−1)を得るために、その画素信号P(x,y−1)を1画素分遅延して、画素信号P(x−1,y−1)を乗算器15cに出力する。
乗算器14cは、遅延素子12cから画素信号P(x,y−1)を受けると、重み係数α1を画素信号P(x,y−1)に乗算し、その乗算結果α1・P(x,y−1)を加算器20に出力する。
乗算器15cは、遅延素子13cから画素信号P(x−1,y−1)を受けると、重み係数α2を画素信号P(x−1,y−1)に乗算し、その乗算結果α2・P(x−1,y−1)を加算器20に出力する。
加算器20は、乗算器11a,11b,11c,14a,14b,14c,15a,15b,15cから乗算結果を受けると、下記の式(14)に示すように、それらの乗算結果を加算し、その加算結果P’(x,y)をリミッタ17に出力する。
P’(x,y)
=α2・P(x+1,y+1)+α1・P(x,y+1)
+α2・P(x−1,y+1)
+α1・P(x+1,y)+α0・P(x,y)
+α1・P(x−1,y)
+α2・P(x+1,y−1)+α1・P(x,y−1)
+α2・P(x−1,y−1)
(14)
リミッタ17は、加算器20から加算結果P’(x,y)を受けると、その加算結果P’(x,y)を最大濃度値Pmaxの範囲内に制限する。
即ち、リミッタ17は、下記の式(15)に示すように、加算器17の加算結果P’(x,y)が最大濃度値Pmaxを超えている場合、加算器17の加算結果P’(x,y)を最大濃度値Pmaxに制限して出力する。
P’(x,y)≧Pmaxである場合
P’(x,y)=Pmax (15)
以上で明らかなように、この実施の形態2によれば、例えば、0以上1以下の小数の重み係数α1を画素信号P(x+1)に乗算する乗算器11と、乗算器11により重み係数α1が乗算される前の画素信号P(x+1)を1画素数分だけ遅延させる遅延素子12と、遅延素子12により遅延された画素信号P(x)を1画素数分だけ遅延させる遅延素子13と、重み係数α1との総和が1より大きく、かつ、総和が上限値αmaxより小さい0以上1以下の小数の重み係数α0を遅延素子12により遅延された画素信号P(x)に乗算する乗算器14と、重み係数α1を画素信号P(x−1)に乗算する乗算器15とを設け、加算器16が乗算器11の乗算結果α1・P(x+1)と乗算器14の乗算結果α0・P(x)と乗算器15の乗算結果α1・P(x−1)とを加算し、リミッタ17が加算器16の加算結果P’(x)を最大濃度値Pmaxの範囲内に制限するように構成したので、より多くの濃度値(階調値)を生成し、濃度値(階調値)を利用して、見た目の太さを制御することができるようになる。そのため、文字の視認性が高い階調ディスプレイや多階調プリンタに適する高品質なボールド処理を実施することができる効果を奏する。また、重み係数α0,α1の総和が1より大きく、上限値αmaxより小さいので、ボールド効果を高めるのと同時に、つぶれを抑制することができる効果も奏する。
また、重み係数α0,α1に対象性を持たせているので、注目画素を中心として、階調変化を左右対称とすることができ、より高品質なボールド処理を実現することができる効果を奏する。
実施の形態3.
実施の形態1,2では、小数の重み係数を設定することにより、太さ調整の自由度を高めて、滑らかな階調変化の高品質なボールド処理を実現するものについて示したが、一方で、つぶれに関しては、重み係数の設定の度合いで抑制することができても、3階調以上の階調を持つ文字フォントなどの画素信号が入力される場合には、つぶれを100%防止することはできない。
この実施の形態3以降においては、上記実施の形態1,2における画像処理装置の効果を保持しながら、つぶれを完全に防止するものについて説明する。
ここでは、説明の便宜上、図13に示すように、現在の画素位置の画素信号をP(x)、現在の画素位置の直左の画素信号をP(x−1)、現在の画素位置の直右の画素信号をP(x+1)とする。
また、それぞれの画素位置でのボールド処理(フィルタ処理)後の画素信号をP’(x−1),P’(x),P’(x+1)で表現する。
ここで、つぶれが発生する条件は、P’(x+1)=Pmax、P’(x−1)=Pmax、P’(x)≠Pmaxの全てが成立する場合であるが、実際には、画素信号P’(x+1)は、未処理の画素のため、画素信号P’(x+1)の濃度値を知ることができない。
しかし、例えば、P(x+1)=Pmaxであれば、本手法でボールド処理を行うと、通常は注目画素の重み係数を1に設定する場合が多いため、P’(x+1)もPmaxとなる場合が一般的である。
この仮定を利用して、P(x+1)=Pmax、P’(x−1)=Pmax、P’(x)=Pmax、P(x)≠Pmaxの条件が全て成立したときに、つぶれが発生したものと判定する。
このつぶれが発生する条件では、最終的に出力する値P’(x)をPmaxでない値にしなければならない。
図14はこの発明の実施の形態3による画像処理装置が水平方向のボールド処理を行う場合の構成図であり、図において、図1及び図8と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
遅延素子21はリミッタ5から出力された画素信号P”(x)を1画素数分だけ遅延して、画素信号P’(x−1)をつぶれ判定部22に出力する。
つぶれ判定部22は画素信号P(x+1),P(x),P’(x−1),P”(x)を参照して、リミッタ5から出力された画素信号P”(x)につぶれが発生しているか否かを判定する処理を実施する。なお、遅延素子21及びつぶれ判定部22からつぶれ判定手段が構成されている。
選択部23はつぶれ判定部22によりつぶれが発生していないと判定されれば、リミッタ5から出力された画素信号P”(x)を選択し、つぶれ判定部22によりつぶれが発生していると判定されれば、遅延素子12により遅延された画素信号P(x)を選択し、選択した画素信号P”(x)又は画素信号P(x)を画素信号P’(x)として出力する。
なお、選択部23は選択手段を構成している。
次に動作について説明する。
遅延素子21、つぶれ判定部22及び選択部23が追加された以外は、上記実施の形態1,2と同様であるため、遅延素子21、つぶれ判定部22及び選択部23の動作のみを説明する。
遅延素子21は、リミッタ5が上記実施の形態1と同様の処理を実施して、画素信号P”(x)を出力すると(上記実施の形態1では、リミッタ5は画素信号P’(x)を出力するように表記しているが、この実施の形態3では、リミッタ5が画素信号P’(x)と等価な画素信号P”(x)を出力するものとする)、その画素信号P”(x)を1画素数分だけ遅延して、画素信号P’(x−1)をつぶれ判定部22に出力する。
つぶれ判定部22は、画素信号P(x+1),P(x),P’(x−1),P”(x)を参照して、リミッタ5から出力された画素信号P”(x)につぶれが発生しているか否かを判定する。
つぶれ判定部22の具体的な動作は、C言語の形式で記載すると、下記の式(16)のように表現することができる。
[つぶれ判定条件]
if((P'(x-1)==Pmax)&&(P(x+1)==Pmax)&&(P(x)!=Pmax)
&&(P”(x)==Pmax))
T=1
else
T=0
(16)
式(16)において、T=1は、つぶれが発生していることを示し、T=0は、つぶれが発生していないことを示している。この条件でつぶれが発生する理由は、図13で説明した通りである。
選択部23は、つぶれ判定部22によりつぶれが発生していないと判定された場合、即ち、T=0の場合、リミッタ5から出力された画素信号P”(x)を選択し、その画素信号P”(x)を画素信号P’(x)として出力する。
一方、つぶれ判定部22によりつぶれが発生していると判定された場合、即ち、T=1の場合、遅延素子12により遅延された画素信号P(x)を選択し、その画素信号P(x)を画素信号P’(x)として出力する。
このように、つぶれが発生している場合、P(x)≠Pmaxである画素信号P(x)を出力するので、つぶれを完全に防止することができる。
以上で明らかなように、この実施の形態3によれば、つぶれ判定部22が注目画素の画素信号P(x)と周辺画素の画素信号P(x+1),P’(x−1),P”(x)を参照して、リミッタ5から出力された画素信号P”(x)につぶれが発生しているか否かを判定し、選択部23がつぶれ判定部22によりつぶれが発生していないと判定されれば、リミッタ5から出力された画素信号P”(x)を選択し、つぶれ判定部22によりつぶれが発生していると判定されれば、遅延素子12により遅延された画素信号P(x)を選択するように構成したので、つぶれを完全に防止することができる効果を奏する。
なお、この実施の形態3では、水平方向のボールド処理を行う画像処理装置につぶれ判定部22や選択部23を適用するものについて示したが、上記実施の形態1,2と同様に、ラインメモリを用意することにより、垂直方向のボールド処理を行う画像処理装置や、水平方向と垂直方向のボールド処理を行う画像処理装置につぶれ判定部22や選択部23を適用するようにしてもよいことは言うまでもない。
実施の形態4.
図15はこの発明の実施の形態4による画像処理装置が水平方向のボールド処理を行う場合の構成図であり、図において、図14と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
つぶれ抑制値提供部24はつぶれ抑制用の画素信号Doutを選択部23に出力するものであり、例えば、つぶれ抑制値提供部24は信号値が最大濃度値Pmaxより小さい画素信号の設定を受け付け、その画素信号をつぶれ抑制用の画素信号Doutとして選択部23に出力する。なお、つぶれ抑制値提供部24はつぶれ抑制用画素信号提供手段を構成している。
次に動作について説明する。
予め、ユーザが、信号値が最大濃度値Pmaxより小さい画素信号をつぶれ抑制用の画素信号としてつぶれ抑制値提供部24に設定すると、つぶれ抑制値提供部24は、ユーザにより設定されたつぶれ抑制用の画素信号Doutを選択部23に出力する。
選択部23は、つぶれ判定部22によりつぶれが発生していないと判定された場合、即ち、T=0の場合、上記実施の形態3と同様に、リミッタ5から出力された画素信号P”(x)を選択し、その画素信号P”(x)を画素信号P’(x)として出力する。
一方、つぶれ判定部22によりつぶれが発生していると判定された場合、即ち、T=1の場合、つぶれ抑制値提供部24から出力されたつぶれ抑制用の画素信号Doutを選択し、その画素信号Doutを画素信号P’(x)として出力する。
このように、つぶれが発生している場合、P(x)≠Pmaxであるつぶれ抑制用の画素信号Doutを出力するので、上記実施の形態3と同様に、つぶれを完全に防止することができる。
なお、この実施の形態4では、水平方向のボールド処理を行う画像処理装置につぶれ抑制値提供部24を適用するものについて示したが、上記実施の形態1,2と同様に、ラインメモリを用意することにより、垂直方向のボールド処理を行う画像処理装置や、水平方向と垂直方向のボールド処理を行う画像処理装置につぶれ抑制値提供部24を適用するようにしてもよいことは言うまでもない。
実施の形態5.
図16はこの発明の実施の形態5による画像処理装置が水平方向のボールド処理を行う場合の構成図であり、図において、図14と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
つぶれ抑制値提供部25は遅延素子12により遅延された画素信号P(x)の信号値と最大濃度値Pmaxとの重み付け平均を実施して、重み付け平均値Doutを選択部23に出力する。なお、つぶれ抑制値提供部25はつぶれ抑制用画素信号提供手段を構成している。
次に動作について説明する。
つぶれ抑制値提供部25は、遅延素子12から画素信号P(x)を受けると、下記の式(17)に示すように、重み係数TWを用いて、画素信号P(x)の信号値と最大濃度値Pmaxとの重み付け平均を実施し、重み付け平均値Doutを選択部23に出力する。
Dout=TW×P(x)+(1−TW)×Pmax
0<TW<1
(17)
選択部23は、つぶれ判定部22によりつぶれが発生していないと判定された場合、即ち、T=0の場合、上記実施の形態3と同様に、リミッタ5から出力された画素信号P”(x)を選択し、その画素信号P”(x)を画素信号P’(x)として出力する。
一方、つぶれ判定部22によりつぶれが発生していると判定された場合、即ち、T=1の場合、つぶれ抑制値提供部25から出力されたつぶれ抑制用の画素信号である重み付け平均値Doutを選択し、その重み付け平均値Doutを画素信号P’(x)として出力する。
上記実施の形態3の場合、つぶれが発生する画素には、ボールド処理が施されていないつぶれ抑制用の画素信号Doutが出力される。
これに対して、この実施の形態5では、つぶれが発生する画素でも、つぶれが発生しない程度にボールド処理が施されるようになる。そのため、より高品質なボールド処理画像を提供することができる。
また、ユーザが重み係数TWを設定することができるため、太らせる程度をユーザが自由に制御することができる効果もある。
なお、この実施の形態5では、水平方向のボールド処理を行う画像処理装置につぶれ抑制値提供部25を適用するものについて示したが、上記実施の形態1,2と同様に、ラインメモリを用意することにより、垂直方向のボールド処理を行う画像処理装置や、水平方向と垂直方向のボールド処理を行う画像処理装置につぶれ抑制値提供部25を適用するようにしてもよいことは言うまでもない。
実施の形態6.
図17はこの発明の実施の形態6による画像処理装置が水平方向のボールド処理を行う場合の構成図であり、図において、図14と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
つぶれ判定部26は画素信号P(x+1),P(x),P’(x−1)を参照して、リミッタ5から出力された画素信号P”(x)につぶれが発生する可能性があるか否かを判定する処理を実施する。なお、遅延素子21及びつぶれ判定部26からつぶれ判定手段が構成されている。
重み係数提供部27はつぶれ判定部26の判定結果に応じて重み係数α0,α1を更新する処理を実施する。即ち、重み係数提供部27はつぶれ判定部26によりつぶれが発生している可能性がないと判定されれば、重み係数α0,α1の総和が1より大きく、かつ、総和が上限値より小さくなるように、重み係数α0,α1を0以上1以下に設定し、つぶれ判定部26によりつぶれが発生している可能性があると判定されれば、重み係数α0,α1の総和が1より小さくなるように、重み係数α0,α1を0以上1以下に設定する。なお、重み係数提供部27は重み係数更新手段を構成している。
次に動作について説明する。
上記実施の形態3〜5におけるつぶれ判定部22は、つぶれ発生の条件として、リミッタ5から出力された画素信号P”(x)がPmaxであることを条件に加えているが、この実施の形態6におけるつぶれ判定部26は、つぶれ発生の条件として、リミッタ5から出力された画素信号P”(x)がPmaxであることを条件に加えていない点で相違している。
つぶれ判定部26は、つぶれ発生の条件として、リミッタ5から出力された画素信号P”(x)がPmaxであることを条件に加えていないため、確実につぶれを検出することはできず、“つぶれの可能性がある”ことを検出する。
即ち、つぶれ判定部26は、画素信号P(x+1),P(x),P’(x−1)を参照して、リミッタ5から出力された画素信号P”(x)につぶれが発生している可能性があるか否かを判定する。
つぶれ判定部27の具体的な動作は、C言語の形式で記載すると、下記の式(18)のように表現することができる。
[つぶれ判定条件]
if((P’(x-1)==Pmax)&&(P(x+1)==Pmax)&&(P(x)!=Pmax))
T=1
else
T=0
(18)
重み係数提供部27は、つぶれ判定部26の判定結果に応じて重み係数α0,α1を更新する。
つまり、重み係数提供部27は、つぶれ判定部26によりつぶれが発生している可能性がないと判定された場合、即ち、T=0の場合、下記に示すように、重み係数α0,α1の総和が1より大きく、かつ、総和が上限値αmaxより小さくなるように、重み係数α0,α1を0以上1以下に設定する。
一方、つぶれ判定部26によりつぶれが発生している可能性があると判定された場合、即ち、T=1の場合、下記に示すように、重み係数α0,α1の総和が1より小さくなるように、重み係数α0,α1を0以上1以下に設定する。
[ボールド処理用 → T=0の時]α0=1.0、α1=0.5
[つぶれ防止用 → T=1の時]α0=0.5、α1=0.5
つぶれ判定部26によりつぶれが発生している可能性があると判定された場合、即ち、T=1の場合、1<α0+α1<2に設定してしまうと、ボールド処理の効果が得られても、つぶれの可能性も否めない。
しかし、重み係数提供部27は、上記のように、つぶれが発生している可能性があると判定された場合、α0+α1≦1となるような重み係数α0,α1を設定するので、ボールド処理の効果を無くして、つぶれを防止することができる。
ただし、つぶれ防止用の重み係数α0,α1は、上記のものに限るものでなく、また、複数種類用意しておき、いずれかを選択するような形式にしてもよい。
以上で明らかなように、この実施の形態6によれば、つぶれ判定部26によりつぶれが発生している可能性がないと判定されれば、重み係数α0,α1の総和が1より大きく、かつ、総和が上限値より小さくなるように、重み係数α0,α1を0以上1以下に設定し、つぶれ判定部26によりつぶれが発生している可能性があると判定されれば、重み係数α0,α1の総和が1より小さくなるように、重み係数α0,α1を0以上1以下に設定するように構成したので、つぶれを防止しながら、高品質なボールド処理画像を出力することができる効果を奏する。
なお、この実施の形態6では、水平方向のボールド処理を行う画像処理装置に重み係数提供部27を適用するものについて示したが、上記実施の形態1,2と同様に、ラインメモリを用意することにより、垂直方向のボールド処理を行う画像処理装置や、水平方向と垂直方向のボールド処理を行う画像処理装置に重み係数提供部27を適用するようにしてもよいことは言うまでもない。
実施の形態7.
この実施の形態7では、上記実施の形態1〜6による画像処理装置をデジタルのデータ放送の受信機に適用する場合について説明する。
デジタルのデータ放送では、文字データが文字コードとして配信される場合と、外字のようにビットマップイメージとして配信される場合がある。
図18はこの発明の実施の形態7による受信機を示す構成図である。
図において、受信機100は画像処理装置101、選択部102、フォントセット105(フォントデータ格納部103、ボールド処理機能を有するラスタライザ104)及び合成部106を備えている。
受信機100は、生成した文字データを表示装置200に表示させるものであり、文字コード1001が入力された場合、フォントセット105のフォントデータ格納部103とラスタライザ104が、文字コードの通常文字又はボールド文字1003のビットマップイメージを生成する。
一方、外字1002が入力された場合、外字1002がビットマップイメージであり、ライスタライザ104のボールド処理機能を利用することができないため、上記実施の形態1〜6の画像処理装置101がビットマップイメージのボールド処理を実施して、外字のボールド文字1004のビットマップイメージを生成する。
選択部102は、外字1002のビッマップイメージ又はボールド文字1004のビットマップイメージを選択する。
合成部106は、選択部102により選択された外字1002のビッマップイメージ又はボールド文字1004のビットマップイメージと、ライスタライザ104から出力されたボールド文字1003のビットマップイメージとを合成して、表示装置200に出力する。
このような受信機100では、ラスタライザ104のボールド処理機能と、ビットマップイメージのボールド処理機能の両方を持たなければならない。一つの受信機100に複数のボールド処理機能を持つことはコスト的に無駄があると同時に、同一画面上に複数の異なるアルゴリズムによってボールド処理された文字画像が存在することは、違和感のある画質を招く恐れがある。
図19はこの発明の実施の形態7による受信機を示す構成図である。
図において、受信機100は画像処理装置101、フォントセット112(フォントデータ格納部103、ボールド処理機能を有しないラスタライザ111)及び選択部113,114を備えている。
図19に示す受信機100では、文字コード1001が入力された場合、フォントセット112のフォントデータ格納部103とラスタライザ111が、文字コードの通常文字1005のビットマップイメージを生成する。
選択部113は、ラスタライザ111から出力された文字コードの通常文字1005のビットマップイメージ又は外字1002のビッマップイメージを選択する。
上記実施の形態1〜6の画像処理装置101は、選択部113により選択された文字コードの通常文字1005のビットマップイメージ又は外字1002のビッマップイメージに対するボールド処理を実施する。
選択部114は、選択部113により選択された文字コードの通常文字1005のビットマップイメージ又は外字1002のビッマップイメージ、または、画像処理装置101によりボールド処理されたビッマップイメージを表示装置200に表示する。
このように、ラスタライザ111が受信した文字コードをビットマップイメージに展開だけするだけでよく、その後のボールド処理は画像処理装置101によるボールド処理を利用すればよい。
これにより、統一したアルゴリズムのボールド処理を実現することができる効果に加え、図18で二重に持っていたボールド処理を削減することができ、コスト低減効果も奏する。
この実施の形態7では、上記実施の形態1〜6の画像処理装置を利用するシステム例として、デジタル放送の受信機について説明したが、このシステムに限るものではなく、例えば、携帯電話やカーナビゲーションシステムなど、文字画像・線画を表示するシステムに適用しても、同様の効果を奏することができる。
この実施の形態1〜7では、P(x)を濃度値としているため、P(x)=0を白、P(x)=Pmaxを黒と考えてきたが、輝度値として考えた場合は、P(x)=0を黒、P(x)=Pmaxを白として扱われるため、Pmax−P(x)とするような変換処理を行えば、濃度値と同様に扱うことができる。
上記実施の形態1〜7では、画像処理装置の構成要素が、例えば、乗算器、遅延素子、加算器及びリミッタなどのハードウェアを用いているものを示したが、画像処理装置がコンピュータで構成されている場合、乗算器、遅延素子、加算器及びリミッタなどの処理内容を記述している画像処理プログラムを当該コンピュータのメモリに格納し、当該コンピュータのCPUが当該メモリに格納されている画像処理プログラムを実行するようにしてもよい。
以上のように、この発明に係る画像処理装置及び画像処理プログラムは、例えば、ボールド処理において、文字の太さ調整を自由に制御し、文字のつぶれを抑制するものに適している。

Claims (17)

  1. 0以上1以下の第1の重み係数を画素信号に乗算する第1の乗算手段と、上記第1の乗算手段により第1の重み係数が乗算される前の画素信号を所定画素数分だけ遅延させる遅延手段と、上記第1の重み係数との総和が1より大きく、かつ、総和が上限値より小さい0以上1以下の第2の重み係数を上記遅延手段により遅延された画素信号に乗算する第2の乗算手段と、上記第1の乗算手段の乗算結果と上記第2の乗算手段の乗算結果とを加算する加算手段と、上記加算手段の加算結果を最大濃度値の範囲内に制限するリミット手段とを備えた画像処理装置。
  2. 遅延手段は、画素信号を所定ライン分の画素数だけ遅延させることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  3. 0以上1以下の第1の重み係数を画素信号に乗算する第1の乗算手段と、上記第1の乗算手段により第1の重み係数が乗算される前の画素信号を所定画素数分だけ遅延させる第1の遅延手段と、上記第1の遅延手段により遅延された画素信号を所定画素数分だけ遅延させる第2の遅延手段と、上記第1の重み係数との総和が1より大きく、かつ、総和が上限値より小さい0以上1以下の第2の重み係数を上記第1の遅延手段により遅延された画素信号に乗算する第2の乗算手段と、上記第1の重み係数を上記第2の遅延手段により遅延された画素信号に乗算する第3の乗算手段と、上記第1の乗算手段の乗算結果と上記第2の乗算手段の乗算結果と上記第3の乗算手段の乗算結果とを加算する加算手段と、上記加算手段の加算結果を最大濃度値の範囲内に制限するリミット手段とを備えた画像処理装置。
  4. 第1及び第2の遅延手段は、画素信号を所定ライン分の画素数だけ遅延させることを特徴とする請求項3記載の画像処理装置。
  5. 画素信号を所定画素数分だけ遅延させる第1の遅延手段と、上記第1の遅延手段により遅延された画素信号を所定画素数分だけ遅延させる第2の遅延手段と、0以上1以下の第1の重み係数を上記第1の遅延手段により遅延された画素信号に乗算する第1の乗算手段と、上記第1の重み係数との総和が1より大きく、かつ、総和が上限値より小さい0以上1以下の第2の重み係数を上記第2の遅延手段により遅延された画素信号に乗算する第2の乗算手段と、上記第1の乗算手段の乗算結果と上記第2の乗算手段の乗算結果とを加算する加算手段と、上記加算手段の加算結果を最大濃度値の範囲内に制限するリミット手段と、上記第1の遅延手段により遅延される前後の画素信号を参照して、上記リミット手段から出力された画素信号につぶれが発生しているか否かを判定するつぶれ判定手段と、上記つぶれ判定手段によりつぶれが発生していないと判定されれば、上記リミット手段から出力された画素信号を選択し、上記つぶれ判定手段によりつぶれが発生していると判定されれば、上記第1の遅延手段により遅延された画素信号を選択する選択手段とを備えた画像処理装置。
  6. つぶれ判定手段は、第1の遅延手段により遅延された画素信号が最大濃度値でなく、かつ、上記第1の遅延手段により遅延される前の画素信号が最大濃度値であり、かつ、リミット手段から出力された画素信号が最大濃度値であり、かつ、上記リミット手段から出力された画素信号が所定画素数分だけ遅延された画素信号が最大濃度値であるとき、つぶれが発生していると判定することを特徴とする請求項5記載の画像処理装置。
  7. 画素信号を所定画素数分だけ遅延させる第1の遅延手段と、上記第1の遅延手段により遅延された画素信号を所定画素数分だけ遅延させる第2の遅延手段と、0以上1以下の第1の重み係数を上記第1の遅延手段により遅延された画素信号に乗算する第1の乗算手段と、上記第1の重み係数との総和が1より大きく、かつ、総和が上限値より小さい0以上1以下の第2の重み係数を上記第2の遅延手段により遅延された画素信号に乗算する第2の乗算手段と、上記第1の乗算手段の乗算結果と上記第2の乗算手段の乗算結果とを加算する加算手段と、上記加算手段の加算結果を最大濃度値の範囲内に制限するリミット手段と、上記第1の遅延手段により遅延される前後の画素信号を参照して、上記リミット手段から出力された画素信号につぶれが発生しているか否かを判定するつぶれ判定手段と、つぶれ抑制用の画素信号を出力するつぶれ抑制用画素信号提供手段と、上記つぶれ判定手段によりつぶれが発生していないと判定されれば、上記リミット手段から出力された画素信号を選択し、上記つぶれ判定手段によりつぶれが発生していると判定されれば、上記つぶれ抑制用画素信号提供手段から出力された画素信号を選択する選択手段とを備えた画像処理装置。
  8. つぶれ抑制用画素信号提供手段は、信号値が最大濃度値より小さい予め設定された画素信号を出力することを特徴とする請求項7記載の画像処理装置。
  9. つぶれ抑制用画素信号提供手段は、第1の遅延手段により遅延された画素信号の信号値と最大濃度値との重み付け平均を実施して、重み付け平均値を出力することを特徴とする請求項7記載の画像処理装置。
  10. 画素信号を所定画素数分だけ遅延させる第1の遅延手段と、上記第1の遅延手段により遅延された画素信号を所定画素数分だけ遅延させる第2の遅延手段と、第1の重み係数を上記第1の遅延手段により遅延された画素信号に乗算する第1の乗算手段と、第2の重み係数を上記第2の遅延手段により遅延された画素信号に乗算する第2の乗算手段と、上記第1の乗算手段の乗算結果と上記第2の乗算手段の乗算結果とを加算する加算手段と、上記加算手段の加算結果を最大濃度値の範囲内に制限するリミット手段と、上記第1の遅延手段により遅延される前後の画素信号を参照して、上記リミット手段から出力された画素信号につぶれが発生しているか否かを判定するつぶれ判定手段と、上記つぶれ判定手段の判定結果に応じて上記第1及び第2の重み係数を更新する重み係数更新手段とを備えた画像処理装置。
  11. 重み係数更新手段は、つぶれ判定手段によりつぶれが発生していないと判定されれば、第1及び第2の重み係数の総和が1より大きく、かつ、総和が上限値より小さくなるように、上記第1及び第2の重み係数を0以上1以下に設定し、上記つぶれ判定手段によりつぶれが発生していると判定されれば、上記第1及び第2の重み係数の総和が1より小さくなるように、上記第1及び第2の重み係数を0以上1以下に設定することを特徴とする請求項10記載の画像処理装置。
  12. つぶれ判定手段は、第1の遅延手段により遅延された画素信号が最大濃度値でなく、かつ、上記第1の遅延手段により遅延される前の画素信号が最大濃度値であり、かつ、リミット手段から出力された画素信号が所定画素数分だけ遅延された画素信号が最大濃度値であるとき、つぶれが発生していると判定することを特徴とする請求項10記載の画像処理装置。
  13. 0以上1以下の第1の重み係数を画素信号に乗算する第1の乗算処理手順と、上記第1の乗算処理手順により第1の重み係数が乗算される前の画素信号を所定画素数分だけ遅延させる遅延処理手順と、上記第1の重み係数との総和が1より大きく、かつ、総和が上限値より小さい0以上1以下の第2の重み係数を上記遅延処理手順により遅延された画素信号に乗算する第2の乗算処理手順と、上記第1の乗算処理手順の乗算結果と上記第2の乗算処理手順の乗算結果とを加算する加算処理手順と、上記加算処理手順の加算結果を最大濃度値の範囲内に制限するリミット処理手順とをコンピュータに実行させるための画像処理プログラム。
  14. 0以上1以下の第1の重み係数を画素信号に乗算する第1の乗算処理手順と、上記第1の乗算処理手順により第1の重み係数が乗算される前の画素信号を所定画素数分だけ遅延させる第1の遅延処理手順と、上記第1の遅延処理手順により遅延された画素信号を所定画素数分だけ遅延させる第2の遅延処理手順と、上記第1の重み係数との総和が1より大きく、かつ、総和が上限値より小さい0以上1以下の第2の重み係数を上記第1の遅延処理手順により遅延された画素信号に乗算する第2の乗算処理手順と、上記第1の重み係数を上記第2の遅延処理手順により遅延された画素信号に乗算する第3の乗算処理手順と、上記第1の乗算処理手順の乗算結果と上記第2の乗算処理手順の乗算結果と上記第3の乗算処理手順の乗算結果とを加算する加算処理手順と、上記加算処理手順の加算結果を最大濃度値の範囲内に制限するリミット処理手順とをコンピュータに実行させるための画像処理プログラム。
  15. 画素信号を所定画素数分だけ遅延させる第1の遅延処理手順と、上記第1の遅延処理手順により遅延された画素信号を所定画素数分だけ遅延させる第2の遅延処理手順と、0以上1以下の第1の重み係数を上記第1の遅延処理手順により遅延された画素信号に乗算する第1の乗算処理手順と、上記第1の重み係数との総和が1より大きく、かつ、総和が上限値より小さい0以上1以下の第2の重み係数を上記第2の遅延処理手順により遅延された画素信号に乗算する第2の乗算処理手順と、上記第1の乗算処理手順の乗算結果と上記第2の乗算処理手順の乗算結果とを加算する加算処理手順と、上記加算処理手順の加算結果を最大濃度値の範囲内に制限するリミット処理手順と、上記第1の遅延処理手順により遅延される前後の画素信号を参照して、上記リミット処理手順から出力された画素信号につぶれが発生しているか否かを判定するつぶれ判定処理手順と、上記つぶれ判定処理手順によりつぶれが発生していないと判定されれば、上記リミット処理手順から出力された画素信号を選択し、上記つぶれ判定処理手順によりつぶれが発生していると判定されれば、上記第1の遅延処理手順により遅延された画素信号を選択する選択処理手順とをコンピュータに実行させるための画像処理プログラム。
  16. 画素信号を所定画素数分だけ遅延させる第1の遅延処理手順と、上記第1の遅延処理手順により遅延された画素信号を所定画素数分だけ遅延させる第2の遅延処理手順と、0以上1以下の第1の重み係数を上記第1の遅延処理手順により遅延された画素信号に乗算する第1の乗算処理手順と、上記第1の重み係数との総和が1より大きく、かつ、総和が上限値より小さい0以上1以下の第2の重み係数を上記第2の遅延処理手順により遅延された画素信号に乗算する第2の乗算処理手順と、上記第1の乗算処理手順の乗算結果と上記第2の乗算処理手順の乗算結果とを加算する加算処理手順と、上記加算処理手順の加算結果を最大濃度値の範囲内に制限するリミット処理手順と、上記第1の遅延処理手順により遅延される前後の画素信号を参照して、上記リミット処理手順から出力された画素信号につぶれが発生しているか否かを判定するつぶれ判定処理手順と、つぶれ抑制用の画素信号を出力するつぶれ抑制用画素信号提供処理手順と、上記つぶれ判定処理手順によりつぶれが発生していないと判定されれば、上記リミット処理手順から出力された画素信号を選択し、上記つぶれ判定処理手順によりつぶれが発生していると判定されれば、上記つぶれ抑制用画素信号提供処理手順から出力された画素信号を選択する選択処理手順とをコンピュータに実行させるための画像処理プログラム。
  17. 画素信号を所定画素数分だけ遅延させる第1の遅延処理手順と、上記第1の遅延処理手順により遅延された画素信号を所定画素数分だけ遅延させる第2の遅延処理手順と、第1の重み係数を上記第1の遅延処理手順により遅延された画素信号に乗算する第1の乗算処理手順と、第2の重み係数を上記第2の遅延処理手順により遅延された画素信号に乗算する第2の乗算処理手順と、上記第1の乗算処理手順の乗算結果と上記第2の乗算処理手順の乗算結果とを加算する加算処理手順と、上記加算処理手順の加算結果を最大濃度値の範囲内に制限するリミット処理手順と、上記第1の遅延処理手順により遅延される前後の画素信号を参照して、上記リミット処理手順から出力された画素信号につぶれが発生しているか否かを判定するつぶれ判定処理手順と、上記つぶれ判定処理手順の判定結果に応じて上記第1及び第2の重み係数を更新する重み係数更新処理手順とをコンピュータに実行させるための画像処理プログラム。
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