JP4597670B2 - 磁力計 - Google Patents

磁力計 Download PDF

Info

Publication number
JP4597670B2
JP4597670B2 JP2004526625A JP2004526625A JP4597670B2 JP 4597670 B2 JP4597670 B2 JP 4597670B2 JP 2004526625 A JP2004526625 A JP 2004526625A JP 2004526625 A JP2004526625 A JP 2004526625A JP 4597670 B2 JP4597670 B2 JP 4597670B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
superconducting
quantum interference
magnetic field
interference filter
cells
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004526625A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005534930A (ja
Inventor
イエナ イフト
ゲルク オッペンレンダー
フィアテレスラフ ツァコザレンコ
フォークマー シュルツェ
ロブ イゼルスタイン
Original Assignee
ケスト クヴァンテンエレクトロ−ニ−シェ システ−メ ゲ−エムベ−ハ−
インシュティトゥート フューア フォトニーシェテヒノロギーエン エー. ファオ.
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ケスト クヴァンテンエレクトロ−ニ−シェ システ−メ ゲ−エムベ−ハ−, インシュティトゥート フューア フォトニーシェテヒノロギーエン エー. ファオ. filed Critical ケスト クヴァンテンエレクトロ−ニ−シェ システ−メ ゲ−エムベ−ハ−
Publication of JP2005534930A publication Critical patent/JP2005534930A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4597670B2 publication Critical patent/JP4597670B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R33/00Arrangements or instruments for measuring magnetic variables
    • G01R33/02Measuring direction or magnitude of magnetic fields or magnetic flux
    • G01R33/035Measuring direction or magnitude of magnetic fields or magnetic flux using superconductive devices
    • G01R33/0354SQUIDS
    • G01R33/0356SQUIDS with flux feedback

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Superconductor Devices And Manufacturing Methods Thereof (AREA)
  • Measuring Magnetic Variables (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Magnetic Means (AREA)

Description

本発明は、請求項1の導入部に記載の磁力計に関する。

従来技術
従来、磁界の高精度測定に用いられる磁力計は、常に超伝導量子干渉素子(SQUIDs)に基づいて構成されてきた。このタイプのSQUIDsは、単に通常2つのジョセフソン接合を含む閉じた超伝導カレントループとして使用されるが、独立した機器としてより多く使用されている。もし、これらのカレントループが臨界電流より低い電流で駆動されると、接合に電圧は降下しない。しかし従来の磁力計において、カレントループは超臨界電流によって駆動され、接合の両側の2つの超伝導電極において交流電圧が一時的に急激に降下する。この交流電圧の周波数は、駆動電流の強さとループに行渡る磁束の強さによる。従来の磁力計の場合、容易に計測可能な量というのは、カレントループおいて降下する直流電圧であり、この電圧は1あるいはそれ以上の周期にわたる急激に変化する交流電圧の時間平均化によって発生する。典型的な2接合の直流SQUIDの検量線には、周期Φ0という周期性がある。Φ0は基本磁束量子で、この場合Φ0=h/2eである。磁束がカレントループに行渡るたびに、基本磁束量子の整数倍に相当し検量線が最小になるが、基本磁束量子Φ0の半整数では検量線は最大になる。このようなSQUIDシステムの検量線にはこのような周期性がある。強力に磁界を変える場合には、磁力計における計測の際に磁界の変化により発生するSQUIDの検量線の周期の数を決めておく必要がある。磁界の変化の規模は発生する周期の数によって決定される。周期の発生をカウントすることは、電気回路の機構の観点から見て比較的複雑なだけでなく、タイムユニット当りの可能な最大変化に関する制限を受けやすい。このことにより、測定しようとする外部磁界があまりにも急激に増加するとカウンティングが遅れ、測定が役に立たないものになってしまう。

発明の目的および利点
磁力計、特に磁界の高精度な測定のための磁力計で、超伝導に基づいた、それぞれ複数のジョセフソン接合と、電子装置とを有する閉じたループを用いて、機器のコストに関して比較的単純で全体的により確かな方法で磁界の変化を決定することが可能な磁束計の提供が本発明の目的である。
この目的は請求項1の特徴によって獲得される。本発明の有利で好ましい発展は下位クレームに記されている。
本発明は第1に磁力計、特に磁界の高精度な測定のための磁力計で、複数のジョセフソン接合をそれぞれ含みカレントループを形成する閉じた超伝導セルと電子装置を備えた磁力計に由来する。本発明の中心は、セルが超伝導量子干渉フィルタを形成し、少なくとも3つのセルが超伝導および/または非超伝導的に接続されており、該少なくとも3つのセルの接合は、時変電圧が1つのセルの少なくとも2つの接合において降下し、この電圧の時間平均がゼロにならないよう加圧されていて、該少なくとも3つのセルは幾何学的に異なるように構成され、磁界が存在するときセルに囲まれた磁束が、電圧応答関数の周波数スペクトルが磁束に関して著しいΦ0周期要素を持たないように、あるいは離散周波数スペクトルが存在する場合は離散周波数スペクトルが離散周波数スペクトルの非Φ0周期要素と比較して支配的でないよう、互いに異なるように構成されることと、該少なくとも3つのセルは、磁界が存在する場合、セルにおける遮蔽電流の流れが複数の少なくとも3つのセルにおいて1次磁束量子Φ0よりも大きな磁束を発生させないよう、特に幾何学的に、接合に関して構成されていることと、磁力計には電子装置に接続された電気的に伝導のフィードバックループが備えられており、該フィードバックループは特に電気的におよび/あるいは光学的に接続されており、超伝導量子干渉フィルタに磁気的に連結されていることと、該電子装置を用いて、電子装置により規定された電圧が超伝導量子干渉フィルタおいて降下するよう、フィードバックループに電流を流すことが可能であり、連結された磁界の強さは該フィードバックループを流れる電流の大きさから規定されることが可能であるという点である。超伝導量子干渉フィルタ(以下ではSQIFと略される)を流れる遮蔽電流によって発生した磁界は、磁力計が十分な感度を獲得できるよう制限されなければならない。外部磁界が存在する場合、各SQIFセルの周囲を流れる遮蔽電流は、1次磁束量子Φ0よりも大きな磁束を複数のループにおいて発生させる2次磁界を発生させることができない。さもなければ遮蔽電流によって誘導された磁界は、測定される外部磁界により誘導された磁束をあまりにも強力に減衰させてしまい、SQIFにおいて降下する電圧が大きく劣化されてしまう。
劣化を防ぐためには、各ループの周期性の特性から、各SQIFセルあるいはSQIFループ、およびSQIF全体の形状は、外部磁界が存在するときに複数のSQIFループにおける遮蔽電流流れが一次磁束量子Φ0よりも大きい磁束を発生させないよう、構成しなければならない。
遮蔽電流によって発生する磁界の制限は様々な方法で行うことができる。第1に、SQIFの形状、特に配線、伝導体の幅および/または伝導体の断面は、ループのサイズと同様に電気工学の既知の方法を用いて、各ループのインダクタンスが十分に小さくなるよう、計算することが可能である。最大超伝導遮蔽電流はジョセフソン接合を流れることのできる臨界電流の量によって求められることから、各ループで誘導された磁束は算出されたインダクタンスを用いて決定可能である。もしこの磁束が大きすぎる場合は、SQIFあるいはSQIFループの形状を変化させるか、あるいはより小さな臨界電流を有するジョセフソン接合を選ぶことによって適当に減少させることができる。
既知のSQUIDsあるいは同一ループの周期的な配置とは対照的に、SQIFの場合は、磁力計の最適効率を獲得するために、磁界が存在するときには、遮蔽電流が1次磁束量子Φ0よりも小さな磁束を全てのループにおいて発生させる必要はない。発明のSQIFsにおける遮蔽磁界は少なくとも部分的に相殺し合い、ループの異なるサイズによってループ間には異なる誘導連結が起こることから、複数のループにおいてならば、1次磁束量子Φ0よりも大きな磁束が全く発生しなくても十分であることが明らかになった。磁力計の有効総面積および感度は簡単な方法で急激に上げることが可能であることから、このことは既知の配置と比較して、SQIFの実用化において非常に有利である。
磁力計は、フィードバックループを流れる電流に基づいて磁界を自動的に決定できるよう、例えば磁力計などに一体化されている評価手段を備えることが好ましい。超伝導量子干渉フィルタを用いるため、電子装置は既知の磁力計の評価回路に比べ、実質的により単純な構成であってもよい。
上記の超伝導量子干渉フィルタの一般的な特徴と多様な個々の例は、DE 100 43 657 A1に開示されている。このドイツ公開特許出願への参照が意図されている。後者は上述の超伝導量子干渉フィルタ(以下でも同様にSQIFと示される)の基本的な形状を開示するのみでなく、以下のコメントA1)〜A12)による多様な発展も開示している。
A1)電圧応答関数の周期性に関して、SQIFには以下の機能的なアプローチを選択することも可能である。少なくとも3つのセルは、磁界が存在するときに、セルに囲まれた磁束が、ネットワークの電圧応答関数の周期がネットワークセル全体に行き渡っている磁束と比較してより大きい、あるいは1次磁束量子の値および/またはΦ0周期要素をもはや持たない電圧応答よりも非常に大きくなるような比を互いに形成するよう、幾何学的に異なるように構成される。理想的なケースにおいては、セルに囲まれた磁束は互いに対して有理数の比の関係にないとき、電圧応答関数は周期を持たない。加えて、各セル間の領域における差異は比較的大きいことが好ましい。特にこの場合、超伝導的に接続されたセルは、電圧応答関数が周期を持たないよう重ね合わされている。
したがって、異なるセルが互いに接続されていることが明白であり、このことは当業者が従来のSQUID配置において常に避けたがっていたことである。このことは例えば、ハンセン ビンスレブ J.、リンデロフ P.E.著「ジョセフソン接合間の空電および動的相互作用」における「現代物理学の再考」56巻3号1984年7月431頁〜459頁に示されている。434頁の左段、最終パラグラフ、および続いて右段において、この刊行物は、同一セルと同一の接合とを有するシステムに賛同し、逆にこの点に関して記述されたSQUIDの機能の非生産性を不均整であるとしている。
超伝導量子干渉フィルタは、従来のSQUID磁力計およびSQUID勾配計の検量線における不明確さを取除くよう、多数の巨視的な量子干渉の物理的な影響を表している。
超伝導量子干渉フィルタにおいて、固有の巨視的な検量線
Figure 0004597670
が形成されるよう、超伝導の固体の状態を示す量子の力学的な波の作用が、干渉する。理想的な場合において、超伝導量子干渉フィルタの検量線
Figure 0004597670
は、周期Φ0の周期を持たず、SQIFの位置において外部磁界
Figure 0004597670
の絶対値の特定な測定範囲を単調に上昇する作用である。
検量線の固有性および超伝導量子干渉フィルタの高い感度は、時変電磁界の直接測定を、用いられるジョセフソン接合あるいは弱連結のタイプによって下限がvext≒0で上限が一般に数百GHz〜THzの連続した周波数範囲で可能にする。この周波数範囲全体は単一の適切に構成された超伝導量子干渉フィルタを用いて到達可能である。電磁波の検知において、超伝導量子干渉フィルタは同時に受信アンテナ、フィルタおよび強力な増幅器として作動する。適切に構成された量子干渉フィルタの固有のノイズはこの場合、従来のSQUID磁力計固有のノイズよりもかなり小さくてもよい。従来のアンテナおよびフィルタとの比較におけるさらなる利点は、とりわけ、測定原理によっては、周波数範囲が超伝導量子干渉フィルタの空間的範囲の関数ではないという点である。空間的範囲は感度にのみ影響する。
超伝導量子干渉フィルタの製造は、例えば従来のSQUIDの現在の製造において用いられる既知のコスト高率のよい技術的方法を用いて行うことができる。超伝導量子干渉フィルタの空間的範囲は、従来のSQUIDシステムの空間的範囲と実質的に異なる必要がないので、従来のSQUIDシステムのために開発された低温技術をそのまま用いてもよい。低温技術の分野において、特定の開発は必要ない。
A2)上述のセルによって形成されたシステムにおいて、1つのセルは、好ましくはセルの1番大きな部分に、超伝導的に、そして電気的には並列に接続された厳密に2つの接合を備えることが好ましい。厳密に2つの接合を備えることによって、既述の効果が比較的簡単かつ効果的に獲得することができる。
A3)しかし、既述の効果は、2つより多くの接合が1つのセルに備えられ、その接合が超伝導的に、電気的には並列に接続されており、具体的には各接合に並列に接続された接合の直列回路の形、あるいは2つの並列接続された接合の直列回路の形であるときに、より好ましい方法で実現する。
A4)しかし、本発明による効果はネットワークの少なくとも1つのセルの構造によっても獲得可能である。この構造においては、時間平均がゼロにならない時変電圧が降下する少なくとも2つの接合の基本的な形に加え、具体的には、電気的に並列に接続された2つの接合の基本的な形に加えて、さらに1つあるいは複数の接合が備えられており、これらの接合は直接的には加圧されていないので、これらの接合においては概して電圧は降下しない。この場合、各セルにおける全ての接合の接続は超伝導であり続ける。このような実施例は、各セルにおいて磁界によって誘導される遮蔽電流が付加的な接合によって低減されるため、有利となり得る。自己インダクタンスおよび相互インダクタンスも低減される。
A5)本発明の特に好ましい実施例において、複数のセルがネットワークあるいはネットワークセクションを形成し、この場合、全ての接合は、接合が同一方向に加圧されるよう電気的に並列に接続されている。特に、磁界の測定のための特に高い感度は、この接続においてセルが互いに超伝導的に接続されている場合に、このような配置を用いることによって獲得可能である。
A6)複数のセルあるいはネットワークセクションは、ネットワークにおける接合が同一の方向に加圧されるよう電気的に直列に有利に接続されていてもよい。接合における電圧は直列回路において加算されることから、測定シグナルの大きさはこの方法で増加させることが可能である。
A7)特に高い感度は、直列に配置された複数のセルあるいはネットワークセクションの並列接続によっても獲得可能である。この実施例において、ネットワークセクションあるいはセルは、超伝導的に、具体的には超伝導ツイストペアケーブルを用いて接続されていることが好ましい。超伝導量子干渉フィルタの解像度はこの場合aT(10-18テスラ)の範囲およびそれ以下に達することができる。検量線もこのような測定範囲に一意的に保たれ、非常に小さな磁界の絶対量子測定を可能にしている。
A8)ネットワークは電圧−駆動あるいは電流−駆動の形で用いられてもよい。
A9)できる限り理想的なジョセフソン接合を実現するために、さらに接合は点接触として構成することも可能である。
A10)SQIFの感度を増加させるために、セルを流れる電流によって発生する自己磁界を基準にして1つのセルから隣接するセルへの磁力のクロストークを減少させるように、セルの配置の形状を構成してもよい。
A11)さらなる改良点において、ネットワークおよび/あるいはネットワークセクションのセルは空間的に、具体的には2次元あるいは3次元空間に配列されている。この方法により、磁界の絶対値に加え、各磁界要素を決定することが可能になる。よって3次元の配置の場合には、磁界の方向が測定可能である。
A12)接合を駆動する電流が、具体的には母線レジスタとして構成されたオーム抵抗器を介して供給および/あるいは再度導出されるとさらに好ましい。要するに、SQIFの動作はオーム抵抗器を介して駆動電流を給電することにより実質的に向上するということを測定が示している。
SQIFのさらなる改良点としては、図1〜8に関する図の説明と併せて、図9a〜20とこれらの図に関する記載を参照されたい。
超伝導量子干渉フィルタの使用には、既知のSQUIDに比べて、より大きな電圧範囲を有するという更なる利点がある。このことにより測定範囲から逸脱するリスクを低減する。また、測定におけるノイズによる影響も低減する。固有な電圧応答関数を有する超伝導量子干渉を用いることによって、その固有性に基づいて磁力計の作動範囲から逸脱した後に再度元の作動点を検出することが可能であり、よって、その先の測定をエラーなしに先に行われた測定に追加することが可能である。
超伝導量子干渉フィルタの異なる多様な構成を磁力計に使用することができる。記述のように、全ての超伝導量子干渉フィルタは異なるサイズで複数のジョセフソン接合を有する超伝導セルあるいはループを備える。特に有利に構成される超伝導量子干渉フィルタのいくつかの構成が以下に示されている。
B1)第1の実施例において、超伝導ループは直列に配置されている。各ループの電圧範囲は互いに加算され、作動点に関してより大きな測定範囲が得られる。さらに有利な点は、この配置の暗騒音が各ループとの比較によって因数
Figure 0004597670
(Nはループの数と同等)低減されるという点である。このことはノイズが制限された磁界の感度の向上に伴って起こる。とくに高温超伝導配置において、ジョセフソン接合の非常に小さな遮蔽電流が流れる。このことはできるだけ多くの個々のループが超伝導量子干渉フィルタにおいて使用される作動電流で共同することを確実にしている(非周期的な検量線の固有なピーク電圧のときの電流と同等な作動電流が最良に明示されている)。このことにから、複数のジョセフソン接合の遮蔽電流が、特に高温超伝導ジョセフソン回路の場合に特定の範囲中に拡散されるという状況を考慮される。小さな臨界電流の場合に超伝導量子干渉フィルタ作動させる際に発生する2つの好ましい状況は、1つ目は、各接合の作動範囲は、臨界電流の同一な関連する拡散と共に、絶対値が小さいほど重複するという点である。2つ目は、増大したノイズの丸めは臨界電流が小さい場合に起こり、各接合の作動範囲をさらに拡大するという点である。
B2)超伝導量子干渉フィルタのループは並列に接続されていてもよい。同一の電圧範囲と共に単一ループの場合、外部磁界との比較による感度はループの数に従って増加する。このことは直列配列における各ループの比較による暗騒音に同一の減少をもたらし、それによってノイズが制限された磁界における感度が向上される。またこの並列配置は特に高温超電導体において有利である。直列配置とは対照的に、各ループの作動点は自動的に正確に設定され、特に低臨界電流を流す必要はない。これは、臨界電流Icと対照的に、複数のジョセフソン接合の積Icnはごくわずかに拡散されているからである。Rnはこの場合ジョセフソン接合の作動抵抗である。ジョセフソン接合が並列に接続されている場合、作動電流は作動抵抗に反比例する。よってジョセフソン接合は好適な作動範囲で作動可能になるのに必要な電流をそれぞれ受ける。
B3)さらに有利な実施例はループの並列配置と直列配置との組合せによって構成される。この配置は例えば複数並列に配置されたループの直列回路から構成される。純粋な直列あるいは並列配置の場合と同様、同一なループの配置が全てのループの全体的な配置において見られることが好ましい。並列/直列配列は直列接続の利点と並列接続の利点を組合せる。並列ループは、全てのループに公的な作動電流を流し、直列配置はより大きな電圧範囲をもたらす。ノイズが制限された磁界の感度の向上がここでも起こる。並列/直列配置は、実用的な適用においてもさらに有利な点を有する。超伝導量子干渉フィルタの全体的な作動抵抗を、並列配置とそのような並列配置の直列接続におけるループの数を適切に選択することによって設定することができ、外部の電子システムに適合することが可能である。
磁力計のさらに好適な改良点において、絶対値が少なくとも外側から超伝導量子干渉フィルタに連結された磁界によって発生する磁束の絶対値と一致する磁束を超伝導量子干渉フィルタに発生させる電流をフィードバックループに流すことが可能である。よって超伝導量子干渉フィルタを測定される外部磁界とは関わりなく作動させることが常に可能である。この状況において、サーチ機能を供給する目的で電子装置が電流によってフィードバックループに発生する磁界を設定する手段を備えるときに、超伝導量子干渉フィルタの作動範囲にある作動点が自動的に検知可能なように磁界が可変であることは特に有利である。したがって、測定される磁界のサイズに関係なく、超伝導量子干渉フィルタの作動点をできる限り早く設定し、そこから測定される磁界を決定することが可能であることが重要である。
この目的のために電子装置は異なる方法で構成することが可能である。例えば、磁界を設定するための手段が、電流がフィードバックループを比較的早く通過可能なランプ部を備えることは有利である。このような湾曲部はナノ秒の範囲で通過可能で、磁界はこれに相当して早く決定されることが可能である。ランプ部は例えばフィードバックループにおける電流を介して形成された標準磁界が常に前回の測定値よりも実質的に低いスタート値から始まり、その後増加するよう設定できる。この過程は、所定の電圧が超伝導量子干渉フィルタにおいて降下するとすぐに終了する。例えば、標準磁界が測定される磁界と一致するよう調整することも可能である。
磁力計の外部磁界に対する感度を向上するために、外側から測定される磁界を超伝導量子干渉フィルタに連結するための付加的な超伝導構造を提供することがさらに提案されている。これは、幾何学的に利用可能な表面のできるだけ大きな範囲に超伝導材料を満たし、および/あるいは超伝導ループをこの範囲に配置するという事実により実行が可能である。付加的な超伝導構造は伝導的に超伝導量子干渉フィルタに直接接続されてもよい。しかし、連結を誘導的に行うことも可能である。
本発明のさらに特に有利な実施例において、付加的な超伝導構造は、連結される磁界に集中するよう構成されている。これは例えば付加的な構造における電流によって発生する磁界が超伝導量子干渉フィルタに連結できるよう、超伝導量子干渉フィルタの範囲に配置されている超伝導面あるいは超伝導ループによって実行可能である。
本発明のさらに有利な改良点において、超伝導量子干渉フィルタおよび付加的な超伝導連結構造が磁気的におよび/あるいは電気的に連結された別々のキャリアあるいは基板に配置されている。生産において各基板が別々に取り扱われ、組立ては最終加工の後に行われることから、このような構成は工学技術に関してより単純である。
コンパクトな構成を獲得するためには、超伝導量子干渉フィルタが第1キャリアの上面に載置されており、磁束集束構造が第2キャリアの下面に配置され、2つのキャリアが互いに重なる構成であると有利である。
本発明の重要な実施例において、測定される磁界の1つあるいはそれ以上の空間的な微分関数用いて超伝導構造手段を超伝導量子干渉フィルタに連結することが可能である。このようにすると、例えば磁界の傾斜度を決定することが可能である。この目的で、超伝導量子干渉フィルタは、例えばアンテナに誘導的に連結され、アンテナが中央のウェブを介して接続された2つのループの形状(2つのピックアップループが並列に接続されている)、あるいは8の形状(2つのピックアップループが直列に接続されている)に形成することを可能にしている。
磁界の傾斜度を測定するために、2つの面において誘導的あるいは直接的に超伝導量子干渉フィルタに連結された2つの別個のアンテナループの代わりに、単一ループを形成すべく接続された2つのコンポネントループがどちら場合においても使用できる。この場合、それぞれの中央ウェブにコンポネントループにおいて差動電流、すなわち傾斜度シグナルを測定する超伝導量子干渉フィルタを配置することが可能である。
本発明のさらに重要な面は、超伝導量子干渉フィルタ自体が、1次あるいはより高次の磁界の空間的な関数を測定することが可能なように幾何学的に構成されているということである。この変形例は技術的な変換において超伝導交差が必要であり、低温超伝導体に基づいて生産することが比較的簡単であるが、原理上はそれに限定されない。
また、更なる実施例において、勾配計として磁界の傾斜度を測定するよう構成された超伝導量子干渉フィルタと組合せた連結構造も考えられる。この構造は、全体的な配置が均質の磁界に対しては敏感でなくなるという利点を有する。均質の磁界に対して敏感である場合に均質の磁界によって発せられた測定シグナルは除去される。
これよりも好ましい本発明の改良点において、磁力計は単体あるいは複数の電子装置、および単体あるいは複数のフィードバックループにより、別々、あるいは共同で個々に、またはグループでコントロール可能な複数の超伝導量子干渉フィルタを含む。

典型的な実施形態の説明
図1に図式的に示されているのは、左右対称に備えられた2つの超伝導ピックアップループ2,3と、その周囲に案内されたカレントループ4とを有する超伝導量子干渉フィルタ1(または以下でSQIFと示される)である。帰還磁界がフィードバック回路5を介してカレントループ4において発生可能である。この目的で、フィードバックループ4は接続ライン4a,4bを介してフィードバック回路5に接続されている。また、フィードバック回路は電線1a,1bを介して超伝導量子干渉フィルタ1に電気的に接続されている。
磁界の存在下で、磁界アンテナとして機能するピックアップループ2,3を、SQIF1の位置において増幅した磁界を発生させる超伝導遮蔽電流が流れる。ピックアップループ2,3は、有効な誘導結合のために、SQIFに沿って比較的細い線の断面を有する。しかし、ピックアップループ2,3はSQIFに伝導的に接続されていない。
SQIFに連結する磁界が発生しているときに、SQIFにおける電圧降下に変化が生じる。SQIFにおいて降下する電圧は、線1a,1bを介してフィードバック回路5に供給される。この供給される電圧により、SQIFにおいて降下する電圧が再度中立になるような強さの電流がフィードバックカレントループ4を流れる。供給される電流の強さは、そのとき発生している磁界の強さに直接比例する。
SQIFの領域において、ピックアップループは単により細い線の断面を有するよう構成されているだけではなく、SQIFに近接するよう構成されている。
図2は、各構成要素は図示されていないものの、ピックアップループの形状以外は図1の構成と実質的に同じものである。図2では、ピックアップループの代わりに、磁束集束超伝導ピックアップ面6,7が形成されている。磁界の存在下では、遮蔽電流が面6,7の境界に沿って流れる。この遮蔽電流はSQIFにおいて磁界を発生させる。ピックアップループ2,3同様に、ピックアップ面6,7は磁束を集束させる機能をする。すなわち、ピックアップ面6,7は外部に発生し、測定される磁界を規定された領域において増幅させるのである。
更なる磁力計8の重要な構成要素が図3に示されている。ここでは、フィードバックカレントループ4は直列接続したSQIFを多数含む。フィードバックループの内側の面全体は、この場合SQIFで埋め尽くされている。SQIFは直列に配置されている必要はない。SQIFはループ面における多数の他のタイプの回路に配置されることも可能である。また、原則としては、1つのSQIFだけをループ面に収容することも可能である。ループ面をSQIF構造で部分的に覆うことも可能であるが、測定の感度の点から、ループ面を完全に埋めることが好ましい。磁束集束超伝導要素を用いないこれらの実施例は履歴現象ではないので、これらの実施例は磁界の絶対測定に適している。図1による実施例に示された配線は、フィードバックカレントループ4に電流を流し、SQIFに作動電圧をかけるのに応用可能である。
図4は磁力計10の詳細を示している。磁力計10のフィードバックカレントループ4の内側には、超伝導磁界アンテナ11,12に直接連結されたSQIF1が備えられている。このような配置は、特にSQIFが並列接続のジョセフソンループで構成されている場合に、困難を伴わず可能である。
図5は超伝導磁界アンテナ14が磁束変圧器として構成されている磁力計13の一部を示している。ここでは、磁界アンテナ14はSQIF1の領域において、SQIFの周囲を螺旋状に繰り返し案内されている。この構成により、SQIFの位置において発生する磁界を、磁界が発生しているときに磁界アンテナ14を流れる遮蔽電流により実質的に増幅する。超伝導層の数に関しては、ピックアップアンテナ14の螺旋状の配置には交差が必要であるということから、二層化技術が必要である。
磁束変圧器を用いたSQIF構造の製作は、図6aに図示のとおり、SQIF1が第1キャリア15、例えばその上面に備えられ、磁束変圧器18を形成する磁界アンテナ16とそれに続くコイル17という形での磁束集束超伝導構造が、第2キャリア19の下面に備えられているとき、簡単なものとなり得る。
図6bに示されるように、2つのキャリア15,18は、単に一方が他方の上に載置され、適切な手段で互いに接続されていればよい。
図7に示されているのは、グラジオメータループとして構成された磁束集束磁界アンテナ21を備える磁力計20である。すなわち、該ループはある箇所でねじれている。SQIFはツイストコイルの中央に、例えば図7のように、配置されている。均質磁界の場合、ツイストコイルには遮蔽電流は流れない。これはループを流れる磁束がねじれによって消失するからである。しかし、磁束の消失は、抽象的に見たときに、ねじれによって形成された「8」の各面が同一であるときにのみ起こる。磁界に勾配がある場合は、磁束は消失せず、遮蔽電流が流れ、SQIFの領域に磁界を発生させる。図示はされていないが、図7によるこの構造と、図6aおよび6bによる構造はどちらも、前述の実施例同様、適切な配線を用いてフィードバックカレントループと組合せることが好ましい。
図8に示されるように、発明の更なる特に好ましい実施例においては、各ループ、例えばここではSQIF27の全てのループ23〜26自体が、グラジオメータループとして構成されている。均質磁界の場合には、磁界のジョセフソン接合28,29には遮蔽電流は流れない。すなわち、SQIFにおける電圧降下は変化しない。傾斜磁場の場合は、発生している傾斜磁場に比例するSQIFにおける電圧降下に変化が起こるため、遮蔽電流が流れる。各ループ22,26はライン30を介して互いに接続され、SQIF27を形成している。
図9に示されるSQIFの実施例が、以下により詳細に説明される。図9aおよび9bによる図は、その形状と検知反応が超伝導量子干渉フィルタを構成するジョセフソン接合103,104を有する簡単なマルチループネットワーク101,102を物理的に実現したものを示す。ネットワーク101,102は、ジョセフソン接合103、104によって相互に接続された超伝導領域105,106を備える。この場合、超伝導領域は低温超伝導材料と高温超伝導材料の両方から構成される。また、ネットワークの操作性はジョセフソン接合の特定の構成には左右されない(例えばブレーク接合、階段接合、マイクロブリッジ等)。実施例の定量データは、例えば、従来技術に一致し従来の超伝導体により構成される典型的なジョセフソン接合のパラメータの指定と関係する。例えば、Nb/Al0x/Nb技術を用いて作製されたジョセフソン接合は、従来のSQUID磁力計に用いられている。このような接合は、約200μAの典型的な臨界電流icと、外部に並列に接続されたオーム抵抗器により規定される例えば約1Ωの通常の抵抗rnと、ピコファラド範囲の幾何分路コンデンサcnとを有する。ネットワークの空間範囲は従来のSQUIDと同等である。ネットワークのセルの大きさはμm〜mmの範囲である。しかし、機器によっては、SQIFネットワークはより大きなあるいは小さな面積のセルを有していてもよい。
図9aおよび9bにおいて、超伝導量子干渉フィルタは、ジョセフソン接合103,104により形成されたフラットネットワーク101,102により形成され、セル107〜113あるいは107a〜114aを有し、それぞれ電流方向に2つの接合を有する。N=10の接合を有するSQIFと同等の超伝導回路の回路図が図10に示されている。ネットワークは、セル101〜109の各領域が異なる大きさであるという点に特徴付けられる。また、いくつかのネットワークセルの表面部分/aj/は互いに有理比の関係にない。114は同等な抵抗器を示す。×印はジョセフソン接合101〜110を示している。ジョセフソン接合の周囲の鎖線の囲みは、超電導形的に接続された領域を示す。この囲みの内側の太線は超電導接続を表している。これらの前提条件下で、特に、ネットワークの各超伝導領域の状態を示す量子の力学的な波の機能が、ネットワークに行き渡る磁束が同一に消失したときにのみ構造的に干渉するよう、多重で巨視的な量子干渉の物質的な影響が生じる。ネットワークの巨視的な全体の状態は、ネットワークは一定又は時変の超臨界電流I0によって駆動されているという点から読取ることが可能である。結果は、次のような電圧応答関数
Figure 0004597670
となり、それは、
Figure 0004597670
で大域的な絶対最小値を有し、変化量
Figure 0004597670
に応じて単調に増加し、最終的に
Figure 0004597670
がさらに増加しても値が実質的にはそれ以上変化しなくなる最大値
Figure 0004597670
となる。図11にはN=30の接合を有するネットワークの場合の図が示されている。超電導量子干渉フィルタの電圧応答関数は、ネットワークの位置に発生している
Figure 0004597670
である磁界
Figure 0004597670
に固有である。
Figure 0004597670
の結果はVmax近くで変動する電圧応答であり、Vmaxが電圧応答関数の大域的な絶対最大値であること(図11を比較)から、電圧応答の変化はNの増加で急激に小さくなる。超電導量子干渉フィルタの測定範囲は、
Figure 0004597670
の局所的な最小値とVmaxとの間隔を示す大域的な最小値
Figure 0004597670
とVmax−ΔV,ΔVとの間の間隔によって規定される。よって
Figure 0004597670
の値は測定範囲の下限を規定し、電圧反応がVmax−ΔVに達する
Figure 0004597670
の値は、測定範囲の上限
Figure 0004597670
を規定する(図11を比較)。ΔVの値はこの場合、ネットワークが有するセルの数、および各ネットワークセルの表面部分の選択、あるいは互いに対する比によって異なる。このことは、続く次の段落における超電導量子干渉フィルタの理論的な説明において詳細に説明されている。
図10bから10fに図示されているのは、各ネットワークセルが、図10aによる機能面から必要とされる2つの接合103に加えて、1つの更なる接合、あるいは複数接合を備えたネットワークの実施例である。接合は×印で示されている。太線は超伝導接続を示している。細線は通常伝導あるいは超電導であってもよい。この場合付加的な接合を、駆動電流が接合を全く流れないあるいはわずかだけ流れるように(ただし励起接合103aには流れないように)、そして概して時変的な電圧が降下しないよう、各ネットワークセルに設けてもよい。各セルにおいて磁界によって誘導された遮蔽電流は、このような実施例によって減少されることが可能である。更に、自己インダクタンスと相互インダクタンスの影響はこのような実施例によって減少されることが可能である。しかし、付加的な接合は、駆動電流Iが(励起接合103bに直接)流れるように設けられてもよい。また、ネットワークの各セルあるいは複数のセルにおける1つの接合103aあるいは複数の接合103aと一つの接合103bあるいは複数の接合103bの組合せも可能である。
図12aから12cには、直接比較のため、従来の単一ループSQUIDの電圧応答関数(図12a)、同一サイズの標準セルを有する従来のマルチループSQUID(図12b)の電圧応答関数、および超電導量子干渉フィルタの電圧応答関数(図12c)が示されている。前記の単一ループSQUIDの例は、単一超電導ループあるいは2つのジョセフソン接合を有するセルを備え、マルチループSQUIDはN=30の接合を有するこのような同一の単一ループSQUIDsを平行に配置して(「伝導体配列」)構成され、超電導量子干渉フィルタは同様にN=30接合を有する。駆動電流I0は、
Figure 0004597670
の場合は接合ごとの電流は1.1icの値を有し、電圧範囲Vmax−Vminが3つの配列全てに関して同じとなるよう、3つの配列全てのために選択される。従来のSQUIDおよびSQIFの電圧応答関数が具体的な実施例を用いて再度図12に示されている。単一ループSQUIDsおよびマルチループSQUIDsが周期Φ0の周期的電圧応答関数〈V〉を有し、磁界の絶対的測定が不可能であるのに対し、平坦な超電導量子干渉フィルタは固有の電圧応答関数を有する。このSQIFの電圧応答関数により磁界の絶対量測定が可能となる。選択された例において、測定範囲はΦ=0から
Figure 0004597670
の間である。ネットワークセル平均領域
Figure 0004597670
がμm2の範囲であるとき、これは
Figure 0004597670
から
Figure 0004597670
の間の磁界の強さに一致し、
Figure 0004597670
がmm2の範囲にあるときには
Figure 0004597670
から
Figure 0004597670
間の磁界の強さに一致する。これらの例において、限界感度は10-13から10-16までの範囲でもよい。本発明による装置の測定範囲は、補償回路を用い、既知の強さの磁束をコントロールされた形で超電導量子干渉フィルタに連結することにより、一定の感度に関連して所望の範囲に変えることが可能である。
超電導量子干渉フィルタの電子技術的で理論的な説明は、超伝導回路のためのネットワーク理論を考慮した各ジョセフソン接合にRCSJ(RCSJ=抵抗容量分路接合)として知られる接合行うことによって可能である。RCSJモデルにおいて、各ジョセフソン接合はトンネル障壁を特徴付けるオーム分路抵抗器rnと幾何学的分路コンデンサcnとに平行に接続された非リニア誘導器によって説明されている。
Figure 0004597670
ジョセフソン接合の巨視的な状態は、各接合の2つの相反する超電導極における巨視的な量子のメカニカルな位相の較正−不変差によって説明される。この位相差は、ネットワークの各接合を示すΦj、j=1...Nによって示される。ネットワーク力学が基づいている関係は、指数jで、
Figure 0004597670
で接合を流れる電流Ijと、指数jでネットワークセルに行き渡っている磁束を示すΦjとで求められる。式1はRCSJモデルの接合において降下する電流Ijと電圧vj(t)との非リニア関係を記述している。式2は、接合において降下する電圧vj(t)が位相差Φjの時間微分∂tΦjに直接比例するに従って第2ジョセフソン関係に一致する。式3は、閉じた超電導ループを流れる磁束を量子化する式である。
簡易化のために、理論的説明において、ネットワーク接合は同一のものであると考えられている。つまり、遮蔽電流Icと並列接続された分路コンデンサrnと分路コンデンサcnは全て、統計に基づくものでも、あるいは系統的な分散によるものでもない。しかし、パラメータが分散する典型的な製造−誘発の例が発生しても、超電導量子干渉フィルタの有用性は損なわれない。また、RCSJモデルの枠組みの中での理論的説明は点接触と呼ばれるものに限られている。すなわち、接合が小さく、位相差は接合境界を越えて変化しない。このこともまた、従来のSQUIDsの理論的説明における慣習的な考えである。従来のSQUIDsと比較して、ネットワークセルの数を増加させ、発生する干渉パターンはネットワーク力学に支配され、各接合の特定な形状にはごくわずかにしか左右されないことから、この考えは、特に超電導量子干渉フィルタにおいて正当化される。
Figure 0004597670
電流の維持から得られるネットワーク方程式と式1〜3は、ネットワークの位置にて作動する磁界
Figure 0004597670
と、電圧V(t)で回路において降下する駆動電流I0とを関連づける。電空あるいはネットワークの周波数の比較によってゆっくりと変化する磁界
Figure 0004597670
のためには、本実施例のSQIFおよび並列に接続されたネットワークセルを備えるSQIFsのためのネットワーク方程式は、測定される第1外部磁界
Figure 0004597670
と、可能であれば、コントロールされた形で発生する第2補償磁界
Figure 0004597670
からなる磁界
Figure 0004597670
の形の非リニア微分方程式として書くことも可能である。式4にでてくる複合構造因子
Figure 0004597670
Figure 0004597670
は、N−1のセルで構成された超電導量子干渉フィルタの幾何学的および力学的特性を示している。この構造因子はネットワークの空間および時間的な干渉特性を、測定される磁界の強さの作用として規定する。位相シフトδNは特定の配置の形状によって異なるが、時間平均の電圧応答関数
Figure 0004597670
への影響はない。
複合構造因子
Figure 0004597670
は、
Figure 0004597670
のように規定され、ベクトル
Figure 0004597670
は、配向された表面要素
Figure 0004597670
=正規面、
Figure 0004597670
=各ネットワークループの(何番目の)ループの表面部分、および
Figure 0004597670
を示している。よって、複合構造因子は、各ネットワークループを貫通する磁束
Figure 0004597670
、スカラ積が
Figure 0004597670
により任意の2つのベクトル
Figure 0004597670
のために規定される磁束を保持している。
Figure 0004597670
磁界
Figure 0004597670
がループの境界を越えて変化する場合、対応する積分表示がこのスカラ積の点で発生する。ネットワークの周期性はn=0...N−1で集積された磁束によって決定される。
1つだけ配向された領域
Figure 0004597670
が存在する従来の単一ループSQUIDsでは、N=2でSNは値
Figure 0004597670

Figure 0004597670
である。同一のループ面を有する平坦で周期的なマルチループSQUIDs
Figure 0004597670

Figure 0004597670

Figure 0004597670
では、
Figure 0004597670
が幾何的な直列であり、結果は
Figure 0004597670
である。よって本技術分野の現在における状況に対応する従来のSQUIDsの構造因子は、接合の数によらない周期的構造因子を有する。これらの周期的構造因子は従来の装置の強力なΦ0周期的電圧応答関数
Figure 0004597670
によるものであり、先行技術に対応するこのような装置を用いて磁界の絶対測定は不可能であるという事実によるものである。式6による
Figure 0004597670
は非通約的集積磁束αnにより周期的になり得ないため、超伝導量子干渉フィルタは、対照的に周期的構造因子を有さない。よって超電導量子干渉フィルタには、周期的電圧応答関数
Figure 0004597670
もなく、磁界の絶対測定が可能である。
式3によると、電空あるいは、全てのJ=1...Nにvj(t)=v1(t)であるネットワークの周波数の比較によってゆっくりと変化する外部磁界が保持される。すなわち、vi(t)は超電導量子干渉フィルタにおいて降下するAC電圧を規定する。ネットワーク周波数vは、アインシュタイン関数
Figure 0004597670
を経てこのAC電圧の時間平均に関係する。電圧応答関数は
Figure 0004597670
であり、ここで
Figure 0004597670
である。典型的なNb|AlOx|Nb ジョセフソン接合には、ネットワーク周波数vは約100GHz、よって外部磁界の周波数vextはvext=0から約20GHzの範囲であってもよい。従来のSQUIDsの場合には、ネットワークに平均で長期にわたり降下するDC電圧
Figure 0004597670
は、容易に利用可能な測定された変数となり得る。駆動電流によって生じたインダクタンスと自己磁界の影響は、理解を向上させるために式4と5では無視されている。実際、超電導量子干渉フィルタの適切な構成であれば、コンダクタンスおよび自己磁界は、これらの影響によって有用性が損われないように最小化が可能である。適当な装置が更なる実施例において提示されている。
分路コンデンサcnを無視することにより、それは典型的なジョセフソン接合の非常に良好な近似値を正当化することであるが、電圧応答関数の解析解が得られる。
Figure 0004597670
図12aに図示のように、この電圧応答関数は、本技術分野の現況に対応する全てのSQUIDsに関し、周期Φ0を有する周期的なものである。対照的に、SQIFsに関しては、電圧応答関数は周期的ではない。この電圧応答関数が図12cに図示されている。超電導量子干渉フィルタの電圧応答関数は、従来のSQUIDsの電圧応答関数同様、Φ=0の最小値を有する。しかし従来のSQUIDsとは対照的に、増加する外部磁界の場合、この最小値は循環しない。従って電圧反応はΦ=0のときに独自なものとして識別され、そして構成によっては、この電圧応答関数により、外部磁界の絶対量測定が直接、あるいはその磁界に適した補償回路を用いて可能となる。構造因子SNの絶対値は、式8において徐々に特徴をなすため、SQIFsの電圧応答関数は、グラフの上部において値Vmax付近でわずかに変動し、結果はVminとVmaxの間での急激なエッジとなる(図12cを比較)。
超電導量子干渉フィルタの構造因子
Figure 0004597670
は、電圧応答関数
Figure 0004597670

Figure 0004597670
の最大測定範囲を有するよう最適化されてもよい。これが、Vの局所的最小値と最大電圧値Vmaxとの間の間隔ΔVが、求められた総面積
Figure 0004597670
に最小化され(図11も比較)、ネットワーク接合Nの求められた数が作動範囲にあるときの場合である。超電導ネットワークの最大作動範囲はこの場合、最大可能な補償磁界の強さにより規定される。
フラットネットワークには、生産過程によって生じる伝導体トラックの最小可能な長さ変数l0が発生するという場合が生じる。ネットワークループの表面部分
Figure 0004597670
は、数qmが正の整数である
Figure 0004597670
によって定義される。最も不利な場合においては、2つの表面要素は生産上の理由により、絶対値
Figure 0004597670
だけ違っていることがあり得る。このことは、構造因子
Figure 0004597670
および超電導量子干渉フィルタの電圧応答関数
Figure 0004597670
は周期的に純粋な理論的な観点とは異なり得るという結果を有する。しかし、発生する可能性のある周期はΦ0を基準として非常に大きく、
Figure 0004597670
に一致する。GGTは平面ネットワークにおける向き付けされた表面要素の絶対値
Figure 0004597670
の最高共通因子であり、AtotはSQIFの総面積を示す
Figure 0004597670
。従来技術に対応するl0の典型的な値は、約100nm(ニオビウムプロセス)である。よって最小の面積差
Figure 0004597670
は、10-2mm2の超電導量子干渉フィルタ用に想定されたネットワークセル部分の場合においては、約10-2μm2である。例えば数qmが(異なる)素数の関係で選択されたために、数qm自体が互いに素であるとすれば、電圧応答関数の周期は
Figure 0004597670
で求められる。典型的な総面積Atotは数千μm2で、この周期は実際に適切な測定あるいは作動範囲から大きく外れている。従って特定の機器おいて求められた作動範囲には、最適な面積、最適な数の接合および関連する構造因子を有する超電導量子干渉フィルタが常にある。
本発明の更なる実施例が図13に示されている。ネットワークセルはここでは、3次元の完全ベクトル基準線が向き付けされた表面要素
Figure 0004597670
から形成されるような方法で、3つのグループに分類される。以下でベクトルSQIFと示されている本発明のこの構造は、測定される1次磁界の強さと方向の両方が独自に、適切に構成された補償磁界によって非常に高い精度で決定されることが可能であるという利点を有する。各補償磁界は、例えば、
Figure 0004597670
から形成された各基底ベクトルに平行なコントロール可能な2次磁界を発生させる。この2次磁界の発生が絶対値、方向および位相に関して1次磁界ベクトル
Figure 0004597670
の量的な復元を可能にし、新規的な機器の多様性を可能にしている。例えば、このような2つの配置を用いて、磁界の源を正確に局所化し、その源の強さを決定することも可能である。これには、各検知シグナルが一時的な電流を備えるときの検知磁界の無線読出しも含まれる。また、電子あるいは磁気データメモリの読出しあるいは処理は、このような配置を用いて、非常に高い一時的な解像度と非常に速い処理速度とで、GHzからTHzの範囲において、非接触的な形式で、実質的に電力を消費あるいは消失させることなくおこなうことが可能である。このようなベクトルSQIFの応用の更なる例として、例えば人間の脳における代謝過程、例えば地質学的調査における地殻上部の核磁気共鳴あるいは磁界の分布空間的および一時的な高解像度測定が挙げられる。図13における×印は、ジョセフソン接合を表し、母線レジスタは引用番号115で示されている。太線は超電導接続を示している。2本の太線116,117はネットワークの超電導的に接続されている部分を付加的に画定している。
図示されていない実施例において、ベクトルSQIFは、それぞれ独立して作動し、表面の法線が三次元空間のベクトル基底を形成する、3つの独立したフラットSQIFsで構成される。この装置には、各フラットSQIFが、薄膜技術分野の現在の技術での標準的な方法を用いて、何ら問題もなく生産可能であるという利点を有する。量的な測定はここでは、前セクションの実施例に記述のように、外部磁界の3つの構成要素を同時に補償するか、あるいは各SQIFにおいて降下する電圧の直接測定によって行われてもよい。特定の機器には、補償装置が必要ないということから、後者の測定方法の方が、より有利である。
図示されていない更なる2つの実施例において、前セクションあるいはその1つ前のセクションによるベクトルSQIFは、各SQIFの表面法線あるいは配向された表面要素
Figure 0004597670
が、3次元空間における2次元部分空間の完全なベクトル基底を形成可能なように配置されるよう、構成されている。この構成は、磁界が1つの平面のみにおいて測定される場合、例えば平坦な検知磁界あるいはメモリが関係している場合に有利となり得る。
図14はフラットSQIFの実施例を示している。このフラットSQIFにおいて、補償磁界がネットワークに平行で、駆動電流の方向に対して垂直である2つのコントロールライン118,119によって発生している。本発明によるこのような配置において、電流Ik1,Ik2がコントロールライン118,119の片方あるいは両方を流れるとき、既知の強さを有し、この電流によって非常に正確にコントロールされることが可能な磁束は、SQIFのセルに連結される。この磁束は外部磁界によって発生する磁束を、SQIFにおいて降下する電圧を最小限にするように補償する。この時、この「作動点」は常にSQIFの検量線
Figure 0004597670
の絶対最小値に置かれる。コントロールラインとネットワークとの間隔は既知のものであるため、補償電流の値は外部磁界の強さを直接決定するのに用いることが可能である。SQIFの測定範囲内にもうひとつの作動点を選択することも可能である。この構成は、SQIFの作動範囲、すなわちこの装置を用いて測定することができる磁界の強さの範囲が、原則的には、トンネル障壁によって隔てられた超伝導が可能な領域間の位相コヒーレンスを破壊する磁界の強さによってのみ上方で境界されるという利点を有する。この構成における更に有利な点は、実際の測定範囲が非常に小さいとき、すなわち電圧応答関数が単射であるときでも、この構成においてSQIFは十分に使用可能に作動できるという点である。これは製造公差によって、電圧応答関数に、電圧値が絶対最小値の電圧値とさほど変わらない2次的な最大値が生じるときに起こる。しかし、測定範囲がSQIFの解像限度よりも、一般的には数nV、大きい限り、本発明によればこの装置は補償回路を有する構成において十分に使用可能である。コントロールラインを有する構成の場合の有利な点は、補償回路がチップに備えられており、付加的な生産ステップが不必要であるという点である。現在の先行技術によると、薄膜構造の場合、コントロールラインは層の状態でネットワークの送電線の上あるいは下に備えることが可能である。また、例えば精密な測定のために一時的に変化する補償磁界が静補償磁界に重ね合わされるとき、複数のコントロールラインを備えることも有利となり得る。
SQIFは、一時的に変化する補償磁界が使用される作動モードにおいて、最高感度に達する必要がある。また、このようなモードにおいて、測定される磁界の強さと方向の両方を同時に決定することが可能なだけでなく、位相角度も同時に決定することが可能である。よって、測定された時変信号を完全に復元し、このシグナルの同一のコピーを作製することが可能である。この装置の有利な点は、情報を失うことなくこのようなコピーを増幅させ、伝達することが可能であるという点である。
図14中の×印もジョセフソン接合を表している。記号的に図示された母線レジスタは引用番号120で示されている。鎖線はネットワークの必然的な超伝導部分の境界を表している。
図示されていない精密な測定のための構成において、補償回路がSQIFの外部に備えられており、1組のコイルを備えている。コイルは、SQIFが1組のコイルの軸に垂直な平面に、2つのコイル間に置かれるよう向き付けされている。このような補償回路には、SQIFの位置における補償磁界が非常に高いレベルの均等性を有し、きわめて正確な測定が可能になるという利点がある。補償が局所的である構成は、すなわち補償がコントロールラインとSQIFの外部に備えられた補償回路によって行われる構成は、ノイズや揺動といった干渉の影響を最小限にするという点においても有利である。例えばコントロールラインという形で補償回路を有するSQIFは、超高速高性能コンピュータのロジックの構成要素(アクチュエータ)としても使用可能である。2つの局所的コントロールラインを有するSQIFは、両方のコントロールラインに全く同一の平行電流が流れているときにのみスイッチするORロジックモジュールを提供することが可能である。この場合、このようなアクチュエータの切り替え時間はネットワーク周波数の領域、すなわちGHzからTHzの範囲である。このようなロジックモジュールの利点は、この場合、どんなに小さなコントロール電流であっても最大電圧反応、今日の典型的なジョセフソン接合では数百μVからmVの最大電圧反応をもたらすことから、ロジックモジュールには同時に増幅器として機能するという利点がある。
本発明による配置の感度あるいはゲインは、図15に図示のような、ジョセフソン接合を含む作用コントロールライン121によって互いに連結されたSQIFの直列接続によって増加され得る。×印はジョセフソン接合を表し、記号的に表わされた母線レジスタは、引例記号122で示されている。ネットワーク内側の太線は超伝導接続を表わし、ジョセフソン接合を含む超伝導領域123を表わす。
作用コントロールライン121はこの場合、多数のSQIFセクションとパラメータの不均等性を強力に偏差している構造的な要因がある場合であっても、1次元のSQIF配列に同時性を持たせる。製造公差が低い場合は、状況によっては作用コントロールラインがなくてもよい。2次元に構成することも可能である、このようなSQIFの配列の有利な点は、この装置の解像度の限界がSQIFセクション123の数と共に減少し、SQIFセクションの数と共にゲインが大きくなるという点である。動作モードの選択が最適である場合には、磁界測定範囲において、このような配置を用い、例えば、従来のSQUIDシステムの解像度の限界より非常に低い解像度の限界を獲得することが可能であるはずである。また、SQIFの配列は、従来の技術に応じた生産方法を用いて、何の問題もなく製造可能である。
階層的に配置されたSQIF配列において複数のSQIFセクション124が接続された実施例が図16に示されている。ここでは、このような階層的なSQIF配列の基本要素は、同一の構造要因を有する同一の基本SQIF124である。これらの基本SQIFは、SQIF125として2番目の階層面に配置され、3番目の階層面では新たに基本SQIF125として機能している。3つより多くの階層面を有する配置(k=1,2,3...)も可能である。このような配置の有利な点は、基本SQIFの向き付けされた表面要素とSQIF、あるいはより高い階層面のSQIFあるいはSQIFsとの関係によって、また様々な面における概して異なった構造要因によって決定されたとおり、様々な面において生じた干渉パターンが再度全体のパターンを形成すべく干渉し、このことが非常に高度な解像度を可能にしているという点である。様々な階層面における向き付けされた表面要素
Figure 0004597670
は異なった配列が可能であるため、その結果である干渉パターンは外部磁界の方向に非常に敏感である。現在の生産技術によると、このような多次元構成のSQIFシステムは、チップには実装不可能である。しかし、薄膜技術の現在の方法を用いて、多次元SQIFシステムの各平面要素を作製し、超伝導ツイストペアケーブルを用いて、既述のタイプの総体的なシステムが作製されるよう、前記要素を接続することは可能である。このようなツイストペアケーブルは、この場合、有効磁束が全くケーブルに浸透しないという利点を有する。よって、式6において特徴付けられたケーブルは、非常に小さな面積を有する配向された表面要素として特徴付けられるだけであるので、このような超伝導ツイストペアケーブルを用いたSQIFの様々な部分の接続には、SQIF全体の有用性に全く影響を及ぼさない。
異なるネットワークセル間で作用する誘導連結をどのように最小化できるかを示すSQIFの実施例が17aに記載されている。このような誘導連結は、ネットワークが非常に多くのセルを備える場合、この装置の感度を減少させることが可能である。超臨界電流が各接合を流れるため、この場合の派生電流の分配は、状況によっては無視できない自己磁界を発生させる。本発明による例えば図17bに図示の実施例は、自己磁界の影響を急激に減少させるのに用いることが可能である。ネットワークセル126,127の伝導トラックは図17a、17bにおいて、短い伝導片の磁界が伝導片に対して垂直の領域に実質的に限られていることから、ネットワーク接合128を流れる電流が、一つおいた隣のネットワークセルにおいてごく少量の磁束しか誘導しないよう構成されている。これはΦ=0で、各接合に同じ強さの電流が流れ、その場合全てのインダクタンスが消失し、電圧応答関数の全体的な最小値が式8による最小値に一致するからである。給電線および送出線の自己磁界を最小限にするには、駆動電流I0が供給され、先行技術に対応し、ネットワークからの距離が適度に大きくなるよう選択された母線レジスタ129を介して案内される。同様に相互の誘導性の影響を最小限にするSQIFのその他の構成が図17cに図示されている。
多数のネットワークセルが直列に接続された実施例が図18aに示されている。向き付けされた表面要素
Figure 0004597670
はここでもネットワークの電圧応答関数が周期的でないように、またはΦ0と比較して非常に大きい周期のみを有するように選択されている。非周期的な電圧応答関数の場合、電圧応答関数の大域的な絶対最小値は、正確に
Figure 0004597670
のときである。N=100のネットワークセルa1〜a100の直列回路で非常に大きな周期の典型的な電圧応答関数が図18bに示されている。このような構成には、直列回路が各ネットワークセルの電圧応答関数を引き起こし、互いを加算するという利点を有する。これにより、非常に大きく、複数のmVあるいはVの範囲にまで及ぶ電圧範囲を有する量子干渉フィルタを作り出される。しかし並列回路と対照的に、この場合、従来の2接合SQUIDと比較して、
Figure 0004597670
による電圧応答関数の幅(分散)に減少がない。しかし、直列に配置における隣接するネットワークループ間の間隔は、任意に選択されてもよく、量子干渉の状態を侵すことなく、寄生相互インダクタンスをこのような配置を用いて最小化することが可能である。また、直列回路は生産において技術的に調整された利点を有する。具体的には、記録密度を増加させることが可能であり、これは回路をチップ上に一体化させるのに有利となり得る。
直列SQIFは2次元のSQIF配列のもっとも単純な形を構成しているため、直列SQIFの理論的な説明は式8を用いて行うことができる。同一のネットワーク接合の場合、各ネットワークセルにおける平均的な直流電圧降下は、超臨界駆動電流I0>2icで、
Figure 0004597670
によって求められ、
Figure 0004597670
が保持される。直列の配列全体において降下している平均直流電圧〈V〉は、
Figure 0004597670
から求められる。
ネットワークセル
Figure 0004597670
の直列の配置により、並列の配置に関して、構造因子はシーケンス
Figure 0004597670
の適切な選択によって直接規定はできないことは確かに事実であるが、電圧応答関数の形状、および特に測定および/または動作範囲を設定することも可能である。
図18bの実施例において、例えば、向き付けされた表面要素
Figure 0004597670
は演算関係
Figure 0004597670
に一致する平坦な直列配列において選択される。式中
Figure 0004597670
が保持され、aNはNネットワークセルと2N接合とを有する直列SQIFの最大面積を示す。このような選択には、例えば、電圧応答関数における最大値が最小値の直後に続き(図18bを比較)、電圧範囲は最大となるという利点を有する。
直列のSQIFに加えて、典型的な連結および制御回路が図示的に図18aに示されている。適切な構成では、外部磁界および/または電流Iinpにより発生する磁界を補償する補償磁界が、各ネットワークセルの位置に補償電流Icompによって作られる。これが非常に高感度なゼロモードでのSQIFの動作を可能にする。この場合、電流Iinpは、例えばピックアップループあるいは他の信号源の入力電流である。よって直列のSQIFは、回路の暗騒音が例えば(電流)増幅器として用いられるときに、電圧範囲はNに比例して上昇するのに対し、
Figure 0004597670
に比例してのみ上昇するため、非常に有利であり得る。このことは、多数のネットワークセルおよび/あるいはこれらのセルのジョセフソン接合の電圧ノイズが相関関係になく(同質の電流連結)、非干渉的にのみ重ね合わされているからである。従って、直列のSQIFあるいは一般的にSQIF配列を使用すると、例えば非常に低ノイズの増幅器ができる。SQIFによって提供されるこのような増幅器の典型的な電流−電圧の特徴が、図18cに図示されている。SQIFの構成によっては、この動作モードにおいて非常に小さな電流(<10-12A)を検知および/あるいは増幅することも可能である。このような増幅器の更なる有利な点は、その非常に速い切り替え時間と、このような増幅器は非常に高い周波数まで使用が可能であるという点である。
電圧応答関数の周期的な特徴はSQIFの本質的な特徴である。したがって、磁束に関するSQIFの電圧応答関数の周期スペクトルは、従来のSQUID干渉計とは明確に異なる。SQUIDからの典型的な周波数スペクトル(図19a,19b)およびSQIFからの典型的な周波数スペクトル(図19c,19d)を用いて、この状況が図19aから19dに図示されている。
図19aは、上の図において従来のSQUIDの典型的な電圧応答関数を示している。〈V(Φ)〉曲線は周期Φ0を有する周期的な曲線である。図19aの下の図に示された関連する周波数スペクトルは、1/Φ0で決定的に支配的な振幅である。SQUIDの電圧応答関数は調波ではないものの(式8参照)、2Φ0、3Φ0においてより高い調波モードが生じる。しかしこれらのモードは非常に小さい振幅のみを有する。したがって従来のSQUIDの周波数スペクトルはΦ0の周期の寄与によって支配される。図19bが示すのは、同一のネットワークセルから構成されるマルチループ配列の場合であり、この場合は直列配列であるかあるいは同一のSQUIDループの並列配列であるかは関係がない。パラメータが不完全あるいは幾何学的に不完全である場合には、従来技術による量子干渉計は常にΦ0周期の寄与により支配された離散周波数スペクトルを示している。加えて、不完全な場合は、全て不完全性に由来し、その不完全性のタイプによって決定される付加的で連続的なスペクトルが発生し得る。
対照的に、量子干渉フィルタにはその電圧応答関数の周波数スペクトルにおいて支配的なΦ0周期の寄与がない。この状況は図19c,19dに図示されている。図19a,19c(下の図)における周波数スペクトルは、直接的な補償が可能なように、それぞれ同一で任意の単位に隣接している。周期性を示さない量子干渉フィルタの電圧反応および関連する周波数スペクトルは、図19cに図示されている。スペクトルは実質的に連続し、支配的なスペクトルは存在しない。具体的には、著しいΦ0周期の寄与はない。実質的に連続するスペクトルの振幅は図19a,19cに示された従来の配置の場合よりも2あるいは1階数小さい。図19dに図示されているのは、技術的に誘導された周期性を示す量子干渉フィルタの電圧応答関数および関連するスペクトルである。電圧応答関数は周期がΦ0よりはるかに大きいという特性を有し、周波数スペクトルは周期Φ0で非常に小さな振幅を有する支配的な構成要素を有する。周期Φ0の場合のこの振幅は顕著ではなく、どのような場合にも周波数スペクトルに支配的な寄与をしない。また、支配的なスペクトルは同様に、従来の配置と比較して振幅が1〜2階数小さく、識別される。
量子干渉フィルタの周波数スペクトルは、周波数スペクトルのΦ0周期の寄与に対して堅固である。上記の配列の質的な特徴は、パラメータの不完全性あるいは幾何学的な不完全性によって変化しない。
図20に図示的に示されているのは、超伝導ピックアップループを備えたフラットSQIF130の実施例である。このようなピックアップループは、ピックアップループの内側に1次磁界によって発生する磁束を外側に向かって変位させることによって、1次磁界を増幅する。このような装置は、適切な配置によってSQIFの位置において1次磁界を非常に強力に増幅することが可能であるという利点を有する。SQIFの更なる利点は、SQIFの総面積はピックアップループとSQIFとのインピーダンスのミスマッチを最小限にするべく構成が可能であるという点である。SQIFの感度および解像度はこのような装置により実質的に高めることができる。ピックアップループの代わりに、同様に上述の利点をもたらす超伝導面(ワッシャーと呼ばれる)を用いることも可能である。傾斜計の連結も可能であり、磁界の傾斜の測定において上述の利点をもたらす。適当に構成された超伝導ピックアップループは同時に受信アンテナとしても機能することが可能なため、時変電磁場の検知において同様に有利である。
2つのピックアップループを有する超伝導量子干渉フィルタを備える磁力計の配置を図式的に示した上面図である。 図1と同一の、ただしピックアップ面を有する配置を示した図である。 多数の超伝導量子干渉フィルタを有する配置を図式的に示した上面図である。 超伝導量子干渉フィルタがピックアップアンテナに伝導的に接続されている場合の配置を図式的に示した上面図である。 磁界が磁束変圧器を介して連結された超伝導量子干渉フィルタの配置を図式的に示した上面図である。 それぞれ2つの基板に磁束変圧器を有する超伝導量子干渉フィルタの配置を図式的に示した斜視図で、基板が離れている状態(図6a)と、基板が組合わされた状態(図6b)を示す。 超伝導量子干渉フィルタと磁界の傾斜度を測定するための磁束変圧器を有する配置を図式的に示した上面図である。 磁界の傾斜度を測定するべく構成された超伝導量子干渉フィルタのループを図式的に示した図である。 並列に接続されたジョセフソン接合のマルチセルSQIFを空間的に配置したもの示した図である。 N=10の接合を有する量子干渉フィルタと同等の超伝導回路を示す回路図である。 さらに他の超伝導回路の示した回路図である。 N=30の接合を有するSQIFの電圧応答関数を示した図である。 従来のSQUIDの周期的な電圧応答関数を示した図である。 超伝導量子干渉フィルタの電圧応答関数を示した図である。 SQUIDおよびSQIFの電圧応答関数を示した図である。 3次元空間のベクトル基底の表示とともに、超伝導量子干渉フィルタの空間的な配列を記号的に示した図である。 磁界補償装置を有する超伝導量子干渉フラットフィルタを図式的に示した図である。 並列接続のコントロールラインを有する超伝導量子干渉フィルタを図示的に示した図である。 SQIFセクションのネットワークを図式的に示した図である。 自己磁界の影響を最小限にするための幾何学的な配置を有する超伝導量子干渉フラットフィルタを図式的に示した図である。 直列に接続されたネットワークセルから構成されるネットワークを示す図である。 図18aのネットワークの電圧応答関数でN=100セルの直列回路の場合を示した図である。 図18aのネットワークが補償回路を用いて電流増幅器として動作したときの電流・電圧の特性を示した図である。 上の図は従来のSQUIDの典型的な電圧応答関数を、下の図は関連する周波数スペクトルを示した図である。 上の図は同一のセルで構成されたネットワークの典型的な電圧応答関数を示し、下の図は関連する周波数スペクトルを示す図である。 上の図は周期性のない超伝導量子干渉フィルタの電圧応答関数を示し、下の図は関連するスペクトルを示す図である。 技術的に調整された比較的大きな周期性を有する量子干渉フィルタの電圧応答関数を上の図で、関連するスペクトルを下の図で示す図である。 フィルタの位置において1次磁界を増幅する超伝導ピックアップループを有する超伝導量子干渉フラットフィルタを図示的に示した図である。

Claims (14)

  1. カレントループを形成し、それぞれ複数、好ましくは2つのジョセフソン接合(28,29)を含む閉じた超伝導セル(23,24,26)と、
    電子装置(5)と、
    を有する磁力計であって、
    セル(23,24,25,26)は超伝導量子干渉フィルタ(1,9,27)を形成し、少なくとも3つのセルが超伝導的および/あるいは非超伝導的に接続され、
    前記少なくとも3つのセルのそれぞれは、少なくとも1つの隣接する当該セルを有し、
    前記少なくとも3つのセルの前記2つのジョセフソン接合は、前記電子装置(5)に電気的に接続されて、
    前記ジョセフソン接合が一定の超臨界電流の供給を受ける場合には、前記超伝導量子干渉フィルタにおいて電圧が降下し、該電圧が、ゼロにならない時間平均を有するようにされており、
    前記少なくとも3つのセルは、前記超伝導量子干渉フィルタにおいて磁界が存在する場合に、前記少なくとも3つのセルにより囲まれた磁束が、当該セル間で意図的に異なり、且つ、公約数を有さないように、意図的に幾何学的に異なるように構成されると共に、隣接して配置され、それゆえに、前記磁束は、いかなる最大公約数も備えず、
    一定の超臨界電流が供給されたときに、存在する磁束の絶対値が最小のときにのみ、前記超伝導量子干渉フィルタにおいて、降下される電圧の直流部は最小となり、それゆえに、前記直流部が磁束に関して周期性を持たず、
    磁界が存在しているときに、該セルを流れる遮蔽電流が、複数の該少なくとも3つのセルにおいて磁束量子Φ0よりも大きな磁束を発生させないよう、該少なくとも3つのセルは構成されており、
    該電子装置(5)に接続され、該超伝導量子干渉フィルタに磁気的に連結されている電気的に伝導のフィードバックループ(4,4a,4b)が備えられており、
    該電子装置(5)によって規定された電圧が該超伝導量子干渉フィルタにおいて降下し、連結された磁界の強さが該フィードバックループ(4,4a,4b)を流れる電流の大きさから決定されるよう、該電子装置(5)を介して該フィードバックループ(4,4a,4b)に電流を流すことが可能である、
    ことを特徴とする磁力計。
  2. 前記超伝導量子干渉フィルタ(1,9,27)において、絶対値が、外側から前記超伝導量子干渉フィルタ(1,9,27)に連結された磁界によって発生する磁束の絶対値と、少なくとも一致する磁束を発生させる電流を、前記フィードバックループ(4,4a,4b)に流すことが可能である請求項1に記載の磁力計。
  3. 前記電子装置(5)は、
    前記フィードバックループ(4,4a,4b)に電流を流すことにより、前記フィードバックループに発生する磁界を設定する手段と、
    前記フィードバックループに流した電流値と、前記超伝導量子干渉フィルタにおける電圧降下と、に基づいて、前記超伝導量子干渉フィルタの作動点を検知する手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1あるいは請求項2に記載の磁力計。
  4. 前記測定される磁界を外側から超伝導量子干渉フィルタ(1,9,27)に連結すべく付加的な超伝導構造(2,3,6,11,12,14,16,17,18,21,22)が備えられることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の磁力計。
  5. 前記超伝導構造(2,3,6,11,12,14,16,17,18,21,22)は、前記超伝導量子干渉フィルタ(1,9,7)に連結される磁界を、前記超伝導量子干渉フィルタに集束させるように構成されている
    ことを特徴とする請求項4に記載の磁力計。
  6. 前記超伝導量子干渉フィルタおよび付加的な超伝導連結構造(2,3,6,11,12,14,16,17,18,21,22)が、磁気的および/あるいは電気的に連結した別々のキャリア(15,19)に備えられていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の磁力計。
  7. 磁束変圧器(18)が前記別々のキャリア(15,19)の磁気連結のために備えられていることを特徴とする請求項6に記載の磁力計。
  8. 前記キャリアのうちの第1キャリアは、前記超伝導量子干渉フィルタ(1)を備え、
    前記キャリアのうちの第2キャリアは、磁束集束構造(16,17)を備え、
    前記第1キャリアと、前記第2キャリアとは、前記超伝導量子干渉フィルタ(1)と、前記磁束集束構造(16,17)とが対向するように重ね合わされること
    を特徴とする請求項6あるいは請求項7に記載の磁力計。
  9. 超伝導構造手段(21,22)に基づいて、測定される磁界の1つあるいはそれ以上の空間的な微分関数が決定されることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の磁力計。
  10. 超伝導構造手段(21,22)に基づいて、磁界の傾斜度が決定されることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の磁力計。
  11. 前記セル(23,24,25,26)が超伝導量子干渉フィルタ(1,9,27)を形成し、少なくとも3つの該セルが超伝導的および/あるいは非超伝導的に連結され、該少なくとも3つのセルの接合は、時変電圧が1つのセルの少なくとも2つの接合において降下し、該電圧の時間平均がゼロにならないよう加圧され、該少なくとも3つのセルは、磁界が存在しているときにセルによって囲まれている磁束が互いに異なり、電圧応答関数の周波数スペクトルが磁束に関して著しいΦ0周期要素を持たないよう、あるいは離散周波数スペクトルが存在するときには、離散周波数スペクトルのΦ0周期要素の寄与が、離散周波数スペクトルの非Φ0周期要素と比較して支配的にならないよう、幾何学的に異なるよう構成されていることと、超伝導量子干渉フィルタ(27)自体が、1次あるいはより高次の磁界の空間的な微分関数を測定可能なように、幾何学的に構成されていることとを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の磁力計。
  12. 前記磁力計(8)は、単体あるいは複数の電子装置(5)および単体あるいは複数のフィードバックループ(4)によって、個別にあるいは共同でそれぞれ、あるいはグループでコントロール可能な複数の前記超伝導量子干渉フィルタ(9)を含むことを特徴とする請求項1ないし11のいずれかに記載の磁力計。
  13. カレントループを形成し、それぞれ複数、好ましくは2つのジョセフソン接合(28,29)を含む閉じた超伝導セル(23,24,26)と、
    電子装置(5)と、
    を有する磁力計であって、
    セル(23,24,25,26)が超伝導量子干渉フィルタ(1,9,27)を形成し、少なくとも3つの該セルが超伝導的および/あるいは非超伝導的に連結され、該少なくとも3つのセルの接合は、時変電圧が1つのセルの少なくとも2つの接合において降下し、該電圧の時間平均がゼロにならないよう加圧され、該少なくとも3つのセルは、磁界が存在しているときにセルによって囲まれている磁束が互いに異なり、電圧応答関数の周波数スペクトルが磁束に関して著しいΦ 0 周期要素を持たないよう、あるいは離散周波数スペクトルが存在するときには、離散周波数スペクトルのΦ 0 周期要素の寄与が、離散周波数スペクトルの非Φ 0 周期要素と比較して支配的にならないよう、幾何学的に異なるよう構成されていることと、超伝導量子干渉フィルタ(27)自体が、1次あるいはより高次の磁界の空間的な微分関数を測定可能なように、幾何学的に構成されていることとを特徴とする磁力計。
  14. 前記磁力計(8)は、単体あるいは複数の電子装置(5)および単体あるいは複数のフィードバックループ(4)によって、個別にあるいは共同でそれぞれ、あるいはグループでコントロール可能な複数の前記超伝導量子干渉フィルタ(9)を含むことを特徴とする請求項13に記載の磁力計。
JP2004526625A 2002-08-02 2003-08-01 磁力計 Expired - Fee Related JP4597670B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE10235633 2002-08-02
PCT/DE2003/002582 WO2004015436A1 (de) 2002-08-02 2003-08-01 Magnetometer

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005534930A JP2005534930A (ja) 2005-11-17
JP4597670B2 true JP4597670B2 (ja) 2010-12-15

Family

ID=30010591

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004526625A Expired - Fee Related JP4597670B2 (ja) 2002-08-02 2003-08-01 磁力計

Country Status (6)

Country Link
EP (2) EP1387178B1 (ja)
JP (1) JP4597670B2 (ja)
AT (1) ATE464574T1 (ja)
AU (1) AU2003266103A1 (ja)
DE (2) DE10336007A1 (ja)
WO (1) WO2004015436A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102013016739A1 (de) 2012-10-08 2014-04-10 Institut Für Photonische Technologien E.V. SQUID-basierte Sensoranordnung zur absoluten Messung des magnetischen Flusses
JP6015948B2 (ja) * 2013-03-29 2016-10-26 国立研究開発法人産業技術総合研究所 粒子・光子検出器
GB2540146A (en) 2015-07-06 2017-01-11 Univ Loughborough Superconducting magnetic sensor

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5326986A (en) * 1991-03-05 1994-07-05 University Of Houston - University Park Parallel N-junction superconducting interferometer with enhanced flux-to-voltage transfer function
JP2964112B2 (ja) * 1992-08-11 1999-10-18 セイコーインスツルメンツ株式会社 直流駆動型超伝導量子干渉素子
JPH0868834A (ja) * 1994-08-30 1996-03-12 Mitsubishi Electric Corp 超伝導磁力計
US5600242A (en) * 1994-09-26 1997-02-04 The Boeing Company Electrically small broadband high linear dynamic range deceiver including a plurality of active antenna elements
JP3518184B2 (ja) * 1996-08-02 2004-04-12 株式会社日立製作所 検出コイル一体型squid
JPH11186623A (ja) * 1997-12-25 1999-07-09 Sumitomo Electric Ind Ltd 磁気センサ
PT1135694E (pt) * 1999-10-04 2004-05-31 Qest Quantenelek Syst Tubingen Dispositivo para a medicao de alta resolucao de campos megneticos

Also Published As

Publication number Publication date
ATE464574T1 (de) 2010-04-15
DE50312603D1 (de) 2010-05-27
AU2003266103A1 (en) 2004-02-25
JP2005534930A (ja) 2005-11-17
EP1387178B1 (de) 2010-04-14
EP1387178A1 (de) 2004-02-04
DE10336007A1 (de) 2004-02-26
EP1717593A2 (de) 2006-11-02
WO2004015436A1 (de) 2004-02-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4180275B2 (ja) 磁界の高精度測定用装置
US5326986A (en) Parallel N-junction superconducting interferometer with enhanced flux-to-voltage transfer function
JP4303286B2 (ja) 超電導量子アンテナ
US8812066B2 (en) Systems, methods and apparatus for measuring magnetic fields
Shafiq et al. Effect of geometrical parameters on high frequency performance of Rogowski coil for partial discharge measurements
EP0147655B1 (en) Miniature squid susceptometer
EP0481211A2 (en) Gradiometer having a magnetometer which cancels background magnetic field from other magnetometers
Hamilton et al. Operation of NIST Josephson array voltage standards
EP2610630B1 (en) Low hysteresis high sensitivity magnetic field sensor
US20170192039A1 (en) Current-detection device
Kempf et al. Direct-current superconducting quantum interference devices for the readout of metallic magnetic calorimeters
US20170059627A1 (en) Fluxgate-based Current Sensor
US11177428B2 (en) Flux-biasing superconducting quantum processors
Longhini et al. Voltage response of non-uniform arrays of bi-superconductive quantum interference devices
KR20230118580A (ko) 위상-바이어싱된 선형 및 비-선형 유도-에너지 요소를 기반으로 하는 하나 이상의 초전도 큐비트를 포함하는 양자 처리 유닛
JP4597670B2 (ja) 磁力計
Koch et al. High performance superconducting quantum interference device feedback electronics
JP7290660B2 (ja) 超伝導量子干渉装置
US11255929B2 (en) Electronic device for sensing magnetic fields
Tilbrook The design of a new concept HTSC axial gradiometer
US4833392A (en) Apparatus and method for measuring electrostatic polarization
Ho et al. SQUID microscopy for mapping vector magnetic fields
AU2018365717A1 (en) Magnetic field measuring element, magnetic field measuring device, and magnetic field measuring system
Seppa et al. Thin-film cryogenic current comparator
Kuenstner Superconducting Quantum Sensors for Wavelike Dark Matter Searches

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080229

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080916

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20081215

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20081222

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20090115

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20090122

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20090213

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20090220

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090316

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091020

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100120

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100824

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100922

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131001

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131001

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131001

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees