JP4597647B2 - 紙用低密度化剤及び低密度紙の製造方法 - Google Patents
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また、一方では、印刷適性やボリューム感があり、かつ柔軟性に優れた高品質の紙が求められており、紙の嵩を高くした密度の低い紙が要望されている。柔軟性とは、紙の厚さを維持したまま紙の曲げごわさ、すなわち本を開いた時に自然に閉じることなく、開いた状態を十分に保つことのできる紙のしなやかさを指す。従来より、紙の密度を低くする方法として、架橋パルプを用いる方法や、合成繊維との混抄による方法、パルプ繊維に無機物を充填する方法などが行われている。しかし、架橋パルプを用いる方法や合成繊維と混抄による方法では、紙のリサイクルが難しく、コスト的にも高くなり、また、無機物の充填による方法では、紙の強度を著しく低下させるという欠点がある。
これらの欠点を解消するために、抄紙時に有機化合物を添加して紙の密度を低くする紙用低密度化剤が検討されている。例えば、パルプ原料を抄紙して得られたシートの嵩高を、紙力を損なうことなく向上させることのできる紙用嵩高剤として、油脂系非イオン界面活性剤、糖アルコール系非イオン界面活性剤又は糖系非イオン界面活性剤を含有する紙用嵩高剤(特許文献1)、高級脂肪酸のアルキレンオキシド付加物を含有する紙用嵩高剤(特許文献2)、高級アルコールのアルキレンオキシド付加物を含有する紙用嵩高剤(特許文献3)が提案されている。また、添加量が少なくても十分な嵩高効果が得られ、製紙工程で添加されるサイズ剤の性能をも低下させない紙用嵩高剤として、HLB1〜14、融点100℃以下のオキシアルキレン基を有する多価アルコール脂肪酸エステル化合物が提案されている(特許文献4)。
すなわち、本発明は、
(1)下記一般式[1]で表されるポリアミンのアルキレンオキシド付加物の末端ヒドロキシル基の全部がアシル化された化合物を含有することを特徴とする紙用低密度化剤、
(2)アシル化された化合物のアシル基が、一般式[2]で表されるアシル基である(1)に記載の紙用低密度化剤、
(3)(1)又は(2)に記載の紙用低密度化剤を製紙工程のいずれかの工程で添加し、抄紙することを特徴とする低密度紙の製造方法、
を提供するものである。
本発明に用いるポリアミンとしては、例えば、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、1,2−ジアミノ−2−メチルプロパン、2,5−ジアミノ−2,5−ジメチルヘキサン、1,6−ジアミノ−2,2,4−トリメチルヘキサン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、ヘキサエチレンヘプタミン、ヘプタエチレンオクタミン、ジプロピレントリアミン、トリプロピレンテトラミン、1,8−ジアミノ−4−アミノメチルオクタン、ビス(ヘキサメチレン)トリアミンなどの脂肪族ポリアミン、1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサンなどの脂環式ポリアミン、フェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、キシリレンジアミンなどの芳香族ポリアミン、これらのポリアミンのN−モノアルキル置換体、N,N−ジアルキル置換体、例えば、メチルアミノエチルアミン、エチルアミノエチルアミン、メチルアミノプロピルアミン、エチルアミノプロピルアミン、ブチルアミノエチルアミン、ブチルアミノプロピルアミン、1−イソプロピルアミノ−2−アミノ−2−メチルプロパン、ドデシルアミノプロピルアミン、オクタデシルアミノプロピルアミン、オレイルアミノプロピルアミン、牛脂アミノプロピルアミン、ジメチルアミノエチルアミン、ジエチルアミノエチルアミン、ジメチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ジブチルアミノエチルアミン、ジブチルアミノプロピルアミン、ジドデシルアミノプロピルアミン、ジオクタデシルアミノプロピルアミン、ジオレイルアミノプロピルアミン、ジ牛脂アミノプロピルアミン、N−ドデシルジプロピレントリアミン、N−オレイルジプロピレントリアミンなどを挙げることができる。これらのポリアミンは、1種を単独で用いることができ、あるいは、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
本発明において、末端ヒドロキシル基がアシル化された化合物のアシル基としては、例えば、アセチル基、ヘキサノイル基、オクタノイル基、デカノイル基、ラウロイル基、ミリストイル基、パルミトイル基、ステアロイル基、イコサノイル基、ドコサノイル基、テトラコサノイル基、ヘキサコサノイル基、トリアコンタノイル基、ドトリアコンタノイル基、テトラコンタノイル基などのアルカノイル基、4−デセノイル基、4−ドデセノイル基、4−テトラデセノイル基、9−ヘキサデセノイル基、6−オクタデセノイル基、オレオイル基、11−オクタデセノイル基などのアルケノイル基、2−ヒドロキシドデカノイル基、11−ヒドロキシテトラデカノイル基、16−ヒドロキシヘキサデカノイル基、10−ヒドロキシオクタデカノイル基、9,10,18−トリヒドロキシオクタデカノイル基などのヒドロキシアルカノイル基、3−ヒドロキシ−5−ドデセノイル基、12−ヒドロキシ−9−ヘキサデセノイル基、12−ヒドロキシ−9−オクタデセノイル基、14−ヒドロキシ−11−イコセノイル基などのヒドロキシアルケノイル基、ベンゾイル基、トルオイル基、フェニルアセチル基などの芳香族アシル基などを挙げることができる。
一般式[1]において、R1及びR2で表される炭素数1〜24のアルキル基は、直鎖状であっても分岐を有していてもよい。R1及びR2で表される炭素数1〜24の炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、イコシル基、ドコシル基などのアルキル基、ビニル基、1−プロペニル基、アリル基、イソプロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基、オクテニル基、ノネニル基、デセニル基、ドデセニル基、テトラデセニル基、ヘキサデセニル基、オクタデセニル基、イコセニル基、ドコセニル基などのアルケニル基、エチニル基、ブチニル基などのアルキニル基、10−ヒドロキシオクタデシル基などのヒドロキシアルキル基、12−ヒドロキシ−9−オクタデセニル基などのヒドロキシアルケニル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基などの脂環式炭化水素基、ベンジル基、フェニルエチル基などのアラルキル基、フェニル基、ナフチル基などのアリール基などを挙げることができる。これらの中で、炭素数12〜24のアルキル基、アルケニル基、ヒドロキシアルキル基、ヒドロキシアルケニル基及び脂環式炭化水素基を好適に用いることができる。
一般式[1]において、nは1〜8であり、より好ましくはnは1〜5である。nが8を超えると、原料にするポリアミンの価格が高くなり、不経済となるおそれがある。
一般式[1]において、R1、R2、X1又はX2を構成する−(A2O)mHのA2で表される炭素数2〜4のアルキレン基としては、例えば、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基、エチルエチレン基、テトラメチレン基などを挙げることができる。−(A2O)mは、(ポリ)アルキレンオキシ基であり、ポリアミンを出発原料として、無触媒又はアルカリや酸などの触媒を用いてアルキレンオキシドを付加することによって製造することができる。ポリアルキレンオキシ基は、1種のアルキレンオキシドの単独重合体構造とすることができ、あるいは、2種以上のアルキレンオキシドの共重合体構造とすることもできる。共重合体構造の場合には、ランダム共重合体構造、ブロック共重合体構造、ランダム構造とブロック構造の入り混じった共重合体構造のいずれともすることができる。mは、1〜100であり、より好ましくは5〜50である。mが100を超えると、紙の密度を下げる効果が低下するおそれがある。
本発明において、一般式[1]で表されるポリアミンのアルキレンオキシド付加物は、市販されている化合物を使用することもできる。市販品としては、例えば、旭電化工業(株)のアデカプルロニックTR−701、TR−704、ライオン・アクゾ(株)のエソデュオンT/13、T/25などを挙げることができる。
炭素数7〜35のアルキル基としては、例えば、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、ウンデシル基、トリデシル基、ヘプタデシル基、ノナデシル基、へンイコシル基などを挙げることができる。炭素数7〜35のアルケニル基としては、例えば、へプテニル基、オクテニル基、ノネニル基、ウンデセニル基、トリデセニル基、ペンタデセニル基、へプタデセニル基、ノナデセニル基、へンイコセニル基などを挙げることができる。炭素数7〜35のヒドロキシルアルキル基としては、例えば、9−ヒドロキシへプタデシル基などを挙げることができる。炭素数7〜35のヒドロキシアルケニル基としては、例えば、11−ヒドロキシ−8−ヘプタデセニル基などを挙げることができる。
アシル化反応に用いる一般式[2]で表されるアシル基を有する化合物としては、例えば、カプリル酸、カプリン酸、ラウリル酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘニン酸、リグノセリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、エルカ酸、12−ヒドロキシステアリン酸、リシノール酸、イソノナン酸、イソデカン酸、イソトリデカン酸、イソミリスチン酸、イソパルミチン酸、イソステアリン酸、不飽和脂肪酸を二量化したダイマー酸、トール油脂肪酸、牛脂脂肪酸、ヤシ脂肪酸、ひま脂肪酸やそれらの硬化脂肪酸、これらの脂肪酸のハライド、これらの脂肪酸の低級アルコールエステルなどを挙げることができる。
本発明の低密度紙の製造方法においては、紙料に他の薬品を添加することができる。他の薬品としては、例えば、湿潤紙力剤、乾燥紙力剤、澱粉、ポリビニルアルコールなどの紙力剤、ドライヤー剥離剤、ピッチコントロール剤、スライムコントロール剤、脱墨剤、サイズ剤、紙質改良剤、填料、顔料、染料、消泡剤などを挙げることができる。
本発明方法により得られる低密度紙の用途に特に制限はなく、例えば、新聞用紙、徴塗工紙、塗工紙、塗工原紙、インクジェット記録紙、感熱記録紙などの印刷用紙、記録用紙、包装用紙、板紙、ライナー、中芯などの段ボール用紙、壁紙、襖紙原紙やその裏打ち紙などを挙げることができる。紙を低密度化することにより、めくりやすさ、印刷適性、ボリューム感、風合い、手触りなどの柔軟性、紙の割れ防止性、層間剥離のしやすさ、吸水性、吸油性、吸樹脂性、不透明性などを改良し、コストを低減することができる。また、本発明方法により得られる低密度紙は、紙が低密度化されているのみならず、紙の不透明性や白色度も向上している。
なお、実施例及び比較例において、試験紙は下記の方法により評価した。
(1)密度
JIS P 8118(1976)にしたがって測定する。
(2)不透明度
JIS P 8138(1976)にしたがい、COLORIMETER[(株)村上色彩技術研究所、CM−53D]を用いて測定する。
(3)白色度
JIS P 8123(1961)にしたがって測定する。
(4)柔軟性
ハンドルオメーター[熊谷理機工業(株)]を用いて、JAPAN TAPPI紙パルプ試験方法No.34に準じて測定する。
耐圧反応容器に、エチレンジアミンのプロピレンオキシド4モル付加物146g(0.5モル)を仕込み、触媒として水酸化ナトリウム1.0gを加え、内部を窒素ガスで置換し、130℃に昇温し、エチレンオキシド352g(8モル)を反応温度140〜150℃、圧力392kPa以下を保ちながら、約3時間で耐圧反応容器に吹き込んだ。リン酸で触媒を中和し、真空脱水を行い、析出した結晶をろ別して、エチレンジアミンのプロピレンオキシド(4モル)エチレンオキシド(16モル)ブロック付加物498gを得た。
エチレンジアミンのプロピレンオキシド(4モル)エチレンオキシド(16モル)ブロック付加物249g(0.25モル)とオレイン酸282g(1モル)を四つ口フラスコに仕込み、触媒としてパラトルエンスルホン酸0.5gを加え、窒素ガス気流下、温度180〜240℃にて約5時間脱水エステル化反応を行い、エチレンジアミンのプロピレンオキシド(4モル)エチレンオキシド(16モル)ブロック付加物のオレイン酸(4モル)エステル化物を得た。
広葉樹晒しクラフトパルプと針葉樹晒しクラフトパルプを質量比70/30に配合し、カナダ標準型ろ水度420mLに叩解してパルプスラリーを調製した。このパルプスラリーをケミスターラーを用いて撹拌しながら、上記のエチレンジアミンのプロピレンオキシド(4モル)エチレンオキシド(16モル)付加物のオレイン酸(4モル)エステル化物を水に乳化分散した分散液を低密度化剤として用い、パルプに対して該エステル化物が0.5質量%になるように添加し、5分後に乾燥紙力剤[ハリマ化成(株)、ハーマイドC−10、アニオン性]をパルプに対して0.4質量%添加し、その5分後に硫酸バンドを用いてpHを4.5に調整し、さらにその5分後にエマルジョンサイズ剤[日本PMC(株)、AL−120F]をパルプに対して1質量%添加した。その後10分間撹拌を継続して、紙料の調成を終了した。
この紙料を、試験用角型シートマシンを用いて坪量80g/m2に抄紙した。次いで、プレス機を用いて700kPaで5分間プレス処理を行い、さらに試験用のヤンキードライヤーを用いて105℃で3分間乾燥し、試験紙を得た。
得られた試験紙は、密度0.584g/cm3、不透明度85.5%、白色度78.4、柔軟性53.4gであった。
参考例2
オレイン酸の仕込み量を141g(0.5モル)とした以外は、実施例1と同様にして、エチレンジアミンのプロピレンオキシド(4モル)エチレンオキシド(16モル)付加物のオレイン酸(2モル)エステル化物を合成した。このエステル化物を水に乳化分散した分散液を低密度化剤として用いた以外は、実施例1と同様にして抄紙し、試験紙を得た。
得られた試験紙は、密度0.592g/cm3、不透明度85.5%、白色度78.3、柔軟性54.8gであった。
耐圧反応容器に、トリエチレンテトラミン73g(0.5モル)を仕込み、触媒として水酸化ナトリウム1.0gを加え、内部を窒素ガスで置換し、130℃に昇温し、エチレンオキシド264g(6モル)とプロピレンオキシド174g(3モル)の混合物を反応温度140〜150℃、圧力392kPa以下を保ちながら、約3時間で耐圧反応容器に吹き込んだ。リン酸で触媒を中和し、真空脱水を行い、析出した結晶をろ別して、トリエチレンテトラミンのエチレレンオキシド(12モル)プロピレンオキシド(6モル)ランダム付加物511gを得た。
トリエチレンテトラミンのエチレンオキシド(12モル)プロピレンオキシド(6モル)ランダム付加物256g(0.25モル)とラウリン酸250g(1.25モル)を四つ口フラスコに仕込み、触媒としてパラトルエンスルホン酸0.5gを加え、窒素ガス気流下、温度180〜240℃にて約5時間脱水エステル化反応を行い、トリエチレンテトラミンのエチレンオキシド(12モル)プロピレンオキシド(6モル)ランダム付加物のラウリン酸(5モル)エステル化物を得た。このエステル化物を水に乳化分散した分散液を低密度化剤として用いた以外は、実施例1と同様にして抄紙し、試験紙を得た。
得られた試験紙は、密度0.588g/cm3、不透明度85.3%、白色度78.5、柔軟性52.8gであった。
参考例4
ラウリン酸の仕込み量を150g(0.75モル)とした以外は、参考例3と同様にして、トリエチレンテトラミンのエチレンオキシド(12モル)プロピレンオキシド(6モル)ランダム付加物のラウリン酸(3モル)エステル化物を合成した。このエステル化物を水に乳化分散した分散液を低密度化剤として用いた以外は、実施例1と同様にして抄紙し、試験紙を得た。
得られた試験紙は、密度0.595g/cm3、不透明度85.4%、白色度78.4、柔軟性53.8gであった。
耐圧反応容器に、N−オレイル−1,3−ジアミノプロパン162g(0.5モル)を仕込み、触媒として水酸化ナトリウム1.0gを加え、内部を窒素ガスで置換し、130℃に昇温し、エチレンオキシド330g(7.5モル)を反応温度140〜150℃、圧力392kPa以下を保ちながら、約3時間で耐圧反応容器に吹き込んだ。リン酸で触媒を中和し、真空脱水を行い、析出した結晶をろ別して、N−オレイル−1,3−ジアミノプロパンのエチレレンオキシド(15モル)付加物492gを得た。
N−オレイル−1,3−ジアミノプロパンのエチレレンオキシド(15モル)付加物246g(0.25モル)とトール油脂肪酸217g(0.75モル)を四つ口フラスコに仕込み、触媒としてパラトルエンスルホン酸0.5gを加え、窒素ガス気流下、温度180〜240℃にて約5時間脱水エステル化反応を行い、N−オレイル−1,3−ジアミノプロパンのエチレレンオキシド(15モル)付加物のトール油脂肪酸(3モル)エステル化物を得た。このエステル化物を水に乳化分散した分散液を低密度化剤として用いた以外は、実施例1と同様にして抄紙し、試験紙を得た。
得られた試験紙は、密度0.581g/cm3、不透明度85.2%、白色度78.4、柔軟性54.1gであった。
参考例6
トール油脂肪酸の仕込み量を72g(0.25モル)とした以外は、参考例5と同様にして、N−オレイル−1,3−ジアミノプロパンのエチレレンオキシド(15モル)付加物のトール油脂肪酸(1モル)エステル化物を合成した。このエステル化物を水に乳化分散した分散液を低密度化剤として用いた以外は、実施例1と同様にして抄紙し、試験紙を得た。
得られた試験紙は、密度0.586g/cm3、不透明度85.1%、白色度78.1、柔軟性54.6gであった。
実施例1及び参考例2〜6においてエステル化物の合成に用いた原料組成を、第1表に示す。
低密度化剤を添加することなく、実施例1と同様にして試験紙を作製し、評価を行った。
比較例2
ステアリン酸ナトリウムを水に乳化分散した分散液を低密度化剤として用い、ステアリン酸ナトリウムの添加量がパルプに対して0.5質量%になるように添加し、実施例1と同様に試験紙を作製して評価を行った。
比較例3〜5
第2表に示す低密度化剤を用い、実施例1と同様にして試験紙を作製して評価を行った。
これに対して、従来の低密度化剤を用いて抄紙した比較例2〜5の試験紙は、密度0.601〜0.614/cm3、不透明度83.4〜84.8%、白色度77.7〜77.9、柔軟性57.6〜61.3gであって、実施例1及び参考例2〜6で得られた低密度紙より全般的に性能が劣る。
Claims (3)
- 請求項1又は2に記載の紙用低密度化剤を製紙工程のいずれかの工程で添加し、抄紙することを特徴とする低密度紙の製造方法。
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