JP4595818B2 - 光ピックアップの調整方法 - Google Patents

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Description

本発明は、光ディスク装置に備えられて情報の記録再生を行なう光ピックアップ及びその調整方法に関するものである。
近年、情報機器で扱われるデータ量が飛躍的に増大しており、大量のデータを手軽に記録再生する情報機器として光ディスク装置が利用されようになってきている。光ディスク装置に備えられて光ディスク上に情報(データ)の記録再生を行なうのが光ピックアップであり、光ディスク装置の重要なデバイスの一つとなっている。特に最近では、ノート型パソコンが小型軽薄化しており、搭載される光ピックアップ自体も小型軽薄化が進んでいる。
光ピックアップは、レーザー素子、コリメーターレンズ、立ち上げミラー及び対物レンズ等の複数の光学部品で構成されているが、これらの光学部品自体も極めて小さくなってきていて、小さくなるほど部品寸法に対する取付け誤差の比率が増大し、取付け誤差による光学特性の悪化が無視できなくなってきている。
このような取付け誤差を小さくするために、光ピックアップの光学系の調整方法が数多く提案されているが、代表的な調整技術として、特許文献1に開示されたものがある。この技術は、対物レンズの中心軸に、レーザー素子から出射された光の強度分布(以下、FFPという。)の中心軸を一致させるようにする調整方法であり、そのFFP中心軸の傾きと位置ずれをそれぞれ調整するために、異なる2つの調整方法を併用するようになっている。
以下に、この従来の光ピックアップの調整方法について説明する。以下の説明では、光ピックアップの光学系の構成として、調整方法の説明に必要な構成部品だけに簡素化したものを図示し、必要とされる光学特性を得るためにレーザー素子から出射された光の強度分布を補正する手段や、フォーカシングやトラッキングなどのために必要な検出系の光学部品等を省いた構成を示している。
図6は、従来の光ピックアップの調整方法を示す光学系の側面図であり、11はレーザー素子、12はコリメーターレンズ、13は立ち上げミラー、14は対物レンズ、15は光ディスク、16はコリメーターレンズから立ち上げミラーまでの距離、17はレーザー素子11からコリメーターレンズ12までの光学系の対物レンズ側合成焦点位置である。また、図6の破線は、立ち上げミラー13に傾き誤差があった場合に、対物レンズ14の中心軸に対する光のFFP中心軸の傾き調整を行った後のFFP中心軸の光路を示している。
図6に示すように、レーザー素子11から出射された光は、コリメーターレンズ12を通って収束されて平行光となり、立ち上げミラー13により光ディスク15のある図6の上方側に垂直に反射され、対物レンズ14に入射し、集光されて光ディスク15のデータ記録面上に微小な光スポットを当てる。
この従来の光ピックアップにおいては、立ち上げミラー13の配置位置が、光学特性の向上や調整量の低減を考慮したものではなく、コリメーターレンズ12から立ち上げミラー13までの距離16が、レイアウト設計の簡便性を優先した距離となっている。すなわち、立ち上げミラー13の取付け誤差がない場合(設計通りの光学系に組立てられた場合)は、コリメーターレンズ12から立ち上げミラー13までの距離16がどのような値であっても光学性能上の違いはないという観点で配置されている。
しかしながら、実際には、立ち上げミラー13の取付け角は、設計値に対して誤差をもっている。従来の光ピックアップの立ち上げミラー13は、垂直に光を立ち上げるためにコリメーターレンズ12の中心軸に対して45度の角度に傾斜させて取付けるように設計されているが、立ち上げミラー13の傾き誤差が存在すると、光のFFP中心軸が対物レンズ14の中心軸に一致せず、対物レンズ14の中心軸に対して傾きや位置ずれを持って入射することになる。
この結果、対物レンズ14を出て光ディスク15上に集光される光スポットの位置ずれや収差残りによる記録特性の劣化や、再生のための検出系におけるFFP中心軸の位置ずれによる再生特性や制御精度の劣化が生じることになる。
このため従来の光ピックアップにおいては、光のFFP中心軸の対物レンズ14の中心軸に対する傾きと位置ずれの調整が行なわれている。この調整は、レーザー素子11から出射された光のFFP中心軸方向をZ軸、紙面に垂直な方向をY軸、Z軸に垂直で紙面に平行な方向をX軸として、光のFFP中心軸と対物レンズ14の中心軸との間の傾き補正のために、レーザー素子11のXY位置調整を行うものである。
しかしながら、傾き補正を行っただけでは、光のFFP中心軸の対物レンズ中心軸に対するXY位置ずれが残ってしまう。従って、更にXY位置ずれ補正を行なうために、レーザー素子11のX軸及びY軸回りの回転調整を行っている。この回転調整を施した結果、再びFFP中心軸と対物レンズ14の中心軸との傾きが生じてしまうことになる。
このため傾き補正とXY位置ずれ補正とを交互に行い、それぞれが必要とする光学特性が得られるようなずれ量の範囲内に収斂するまで補正を繰り返す必要がある。また、その他、立ち上げミラー13や対物レンズ14そのものを調整する方法も一般的に行なわれている。
特開平7−210877号公報
上記の従来の光ピックアップの調整方法では、対物レンズ14上の位置ずれ調整に伴い立ち上げミラー13に入射する光の位置も変化してしまうため、立ち上げミラー13自体の大きさを大きくしなければならない。ところが、光学系の小型薄型化が要求されるような複数の波長のレーザー素子からなる複合光学系やノート型パソコン用高密度記録光ピックアップ等においては、部品の大きさにレイアウト上の制約がある場合が多く、立ち上げミラー13や対物レンズ14の大きさをできるだけ小さくする必要があり、更に、極端な場合は、調整すら困難な場合もある。このような場合には、光学部品の取付け誤差が大きいと、光学特性を劣化させる大きな要因となる。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、立ち上げミラーの傾き誤差による対物レンズ中心軸に対する光のFFP中心軸の傾きと位置ずれを、レーザー素子のXY位置調整(レーザー光の出射方向と垂直な方向の位置調整)による調整のみで低減することのできる光ピックアップ及びその調整方法を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、レーザー光を出射するレーザー素子と、レーザー素子から到達したレーザー光を略平行な光束に変換する第1のレンズと、第1のレンズから到達したレーザー光を反射する反射部材と、反射部材で反射されたレーザー光を集光する第2のレンズと、を備え、反射部材が、レーザー素子から第1のレンズまでの光学系の合成焦点位置の近傍に配置された光ピックアップにおいて、第2レンズの中心軸に対するレーザー素子から出射されたレーザー光の強度分布中心軸の傾きを調整する方法であって、レーザー素子位置をレーザー素子から出射されるレーザー光の出射方向と垂直な方向に位置調整することを特徴とする。
本発明にかかる光ピックアップは、立ち上げミラーの傾き誤差による、対物レンズ中心軸に対する光のFFP中心軸の傾きと位置ずれの両方を、レーザー素子のXY位置調整(レーザー光の出射方向と垂直な方向の位置調整)のみで同時に低減することができる光ピックアップが得られるという効果を奏する。
第1の発明は、レーザー光を出射するレーザー素子と、レーザー素子から到達したレーザー光を略平行な光束に変換する第1のレンズと、第1のレンズから到達したレーザー光を反射する反射部材と、反射部材で反射されたレーザー光を集光する第2のレンズと、を備え、反射部材が、レーザー素子から第1のレンズまでの光学系の合成焦点位置の近傍に配置された光ピックアップにおいて、第2レンズの中心軸に対するレーザー素子から出射されたレーザー光の強度分布中心軸の傾きを調整する方法であって、レーザー素子位置をレーザー素子から出射されるレーザー光の出射方向と垂直な方向に位置調整することを特徴とする。これにより、立ち上げミラーの取付け傾き誤差が存在する場合に、対物レンズ中心軸に対する光のFFP中心軸の調整を比較的容易に行なうことができる。
第2の発明は、波長の異なるレーザー光を各々出射する複数のレーザー素子と、複数のレーザー素子から到達したレーザー光を各々略平行な光束に変換する第1のレンズと、第1のレンズから到達したレーザー光を反射する複数の反射部材と、複数の反射部材で反射されたレーザー光を各々集光する複数の対物レンズと、を備え、複数の反射部材が、複数のレーザー素子の各々から第1のレンズまでの光学系の各々の合成焦点位置の近傍に配置された光ピックアップにおいて、各々の対物レンズの中心軸に対する各々のレーザー素子から出射された各々のレーザー光の強度分布中心軸の傾きを調整する方法であって、各々のレーザー素子位置を各々のレーザー素子から出射される各々のレーザー光の出射方向と垂直な方向に位置調整することを特徴とする。これにより、各々の立ち上げミラーの取り付け誤差が存在する場合に、各々の対物レンズ中心軸に対する各々のレーザー素子から出射された光のFFP中心軸の傾きと位置調整を比較的容易に行なうことができ、特に小型薄型化の必要な光ピックアップにおいては、構造上の制約から立ち上げミラーや対物レンズの調整が困難な場合が多いため、このような光ピックアップ等においては特に有効である。
以下に、本発明の実施の形態について、図を参照して説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1による光ピックアップ20の側面図である。図1に示すように、光ピックアップ20は、レーザー光を出射するレーザー素子1と、レーザー光を収束して平行光に変換するコリメーターレンズ2と、平行光に変換されたレーザー光を光ディスク5に向けて反射する反射部材である立ち上げミラー3と、反射されたレーザー光を光ディスク5上にスポット集光させる焦点距離略2.0mmの対物レンズ4と、を備えている。
6はコリメーターレンズ2から立ち上げミラー3までの距離、7はレーザー素子1からコリメーターレンズ2までの光学系の対物レンズ側合成焦点距離の位置、8はコリメーターレンズ2の中心軸、9は立ち上げミラー3における入射光と反射光とのなす角度、10は対物レンズの中心軸をそれぞれ示している。
光ピックアップ20においては、コリメーターレンズ2から立ち上げミラー3までの距離6は、対物レンズ側合成焦点距離と等しい略12mmとしている。立ち上げミラー3から対物レンズ4までの距離は略5mmである。また、図1の破線は、対物レンズの中心軸10に対する光のFFP中心軸の傾き調整を行った後の光路を示している。
光ピックアップ20においては、レーザー素子1から出射された光はコリメーターレンズ2を通って平行光となり、立ち上げミラー3により光ディスク5のある上方側に垂直に反射され対物レンズ4に入射し、集光されて光ディスク5のデータ記録面上に微小な光スポットを当てる。光ピックアップ20では、光学特性の向上や調整量の低減を考慮して、コリメーターレンズ2から立ち上げミラー3までの距離6を、対物レンズ側合成焦点距離と等しい12mmとしている。
焦点の物理的特性として、レンズに入射した平行光は、レンズ中心軸上の1点(焦点)に集光するので、レーザー素子1から出射された光のFFP中心軸がコリメーターレンズ2の中心軸8に対する位置ずれを有していても、対物レンズ側合成焦点距離の位置である対物レンズ側合成焦点位置7においては、コリメーターレンズ2の中心軸8上に集光される。
このことは、組み立て誤差により、立ち上げミラー3がコリメーターレンズ2の中心軸8となす角度が45°からずれていても、レーザー素子1から出射された光のFFP中心軸を対物レンズ4の中心軸10と一致させるようなレーザー素子1のXY位置(レーザー光の出射方向と垂直な方向の位置)が存在することを意味している。
従って、対物レンズ側合成焦点位置7に立ち上げミラー3を配置することにより、コリメーターレンズ2の中心軸8に対するレーザー素子1のXY位置を適切な値に調整すれば、対物レンズの中心軸10に対する光のFFP中心軸の傾きと位置ずれの両方とも調整できることになる。
次に、光ピックアップ20において、立ち上げミラー3の傾き誤差による対物レンズ4の中心軸10に対する光のFFP中心軸の傾き量と、その傾きを調整するために必要なレーザー素子1のXY位置調整量、及び、レーザー素子1のXY位置調整後に残る対物レンズ4の中心軸10に対する光のFFP中心軸の位置ずれ量との関係の計算結果について説明する。
立ち上げミラー3の傾き誤差量は、通常の取付け誤差として妥当な数値である0.3°とした。このときの対物レンズ4の中心軸10に対する光のFFP中心軸の傾き量は、立ち上げミラー3の入射角誤差と同じ反射角誤差が付加されるので、立ち上げミラー3の傾き誤差量の2倍である0.6°となる。
(表1)は、これらの計算結果をまとめたものである。
Figure 0004595818
(表1)から明らかなように、立ち上げミラー3の傾き誤差による、対物レンズ4の中心軸10に対する光のFFP中心軸の傾きがあっても、レーザー素子1のXY位置調整により対物レンズ4の中心軸10に対する光のFFP中心軸の位置ずれが生じないことが判る。従って、光ピックアップ20の場合、レーザー素子1のX軸回りやY軸回りの回転調整(あおり)や、対物レンズ4のXY位置調整等の必要はない。
次に、光ピックアップ20において、光学系の対物レンズ側合成焦点距離に対する、コリメーターレンズ2から立ち上げミラー3までの距離6を比率で表し、コリメーターレンズ2から立ち上げミラー3までの距離6を変化させたときの、対物レンズ4の中心軸10に対する光のFFP中心軸の位置ずれを計算した結果を図3に示す。コリメーターレンズ2から立ち上げミラー3までの距離6が、対物レンズ側合成焦点距離に一致する場合が比率1.0である。
図3から明らかなように、対物レンズ側合成焦点位置7に対する、コリメーターレンズ2から立ち上げミラー3までの距離6のずれの増加と共に、対物レンズ4の中心軸10に対する光のFFP中心軸の位置ずれ量が線形に増加することが判る。また、対物レンズ4の中心軸10に対する光のFFP中心軸の位置ずれ残りが存在すると、信号検出素子でのFFP中心軸の位置ずれにつながる。
このとき、例えば2分割や4分割配置された信号検出素子部の光電変換素子(PD)のパターン列の中心に光が入射するように設計することにより、各PD列に入射する光量バランスずれの検出や制御を行う検出方法等が一般に採用されているが、この信号検出素子に入射する光の位置ずれが存在すると検出精度の劣化につながる。
図4に、対物レンズ4の中心軸10に対する光のFFP中心軸の位置ずれと、上述のような4分割PDパターンを有する検出系を設定した場合のPDバランスずれの関係について計算した結果を示す。ここで対物レンズ4上の位置ずれ量とPDパターン上のスポット位置ずれ量は線形関係にあり、PDパターン上のスポット位置ずれ量は、対物レンズ4上の位置ずれ量の略4%相当とする検出系の設計とした。
一般的に許容されるPDバランスずれを5%程度であるとすると、図4から、許容しうる対物レンズ4の中心軸10に対する光のFFP中心軸の位置ずれ量は40μm以内とする必要があることが判る。従って、図3の結果と併せると、対物レンズ側合成焦点位置7に対するコリメーターレンズ2から立ち上げミラー3までの距離6は、対物レンズ側合成焦点距離に対する比率として0.7〜1.3の範囲とする必要があることが判る。
(実施の形態2)
図2は、本発明の実施の形態2による光ピックアップ200の側面図である。図2に示すように、光ピックアップ200は、波長の異なるレーザー光を各々出射する2つのレーザー素子101、102と、波長の異なるレーザー光を各々収束して平行光に変換する1つのコリメーターレンズ104と、各々平行光に変換された波長の異なるレーザー光を光ディスク109に向けて各々反射する反射部材である2つの立ち上げミラー105、106と、各々反射された波長の異なるレーザー光を光ディスク109上に各々スポット集光させる2つの対物レンズ107、108とを備えている。レーザー素子101のレーザー光の波長は略660nm、レーザー素子102のレーザー光の波長は略405nmである。
103は波長選択性ビームスプリッター、105は波長略660nmのレーザー光の立ち上げミラー、106は波長略405nmのレーザー光の立ち上げミラー、107は波長略660nmのレーザー光の対物レンズ、108は波長略405nmのレーザー光の対物レンズ、110はコリメーターレンズ104の中心軸、111は波長略660nmの光学系におけるコリメーターレンズ104から立ち上げミラー105までの距離、112は波長略405nmの光学系におけるコリメーターレンズ104から立ち上げミラー106までの距離、113は波長略660nmの光学系における対物レンズ側合成焦点位置、114は波長略405nmの光学系における対物レンズ側合成焦点位置、115は立ち上げミラー105における入射光と反射光とのなす角度、116は立ち上げミラー106における入射光と反射光とのなす角度、117は対物レンズ107の中心軸、118は対物レンズ108の中心軸である。
コリメーターレンズ104から各々の立ち上げミラーまでの距離111、112は、各々の対物レンズ側合成焦点位置(113、114)と同じ9mm、12mmとした。また、対物レンズ107、108の焦点距離は略2mmであり、立ち上げミラー105、106と対物レンズ107、108との距離はいずれも略5mmとしている。図2の破線はレーザー光を示し、各々の立ち上げミラー105、106に傾き誤差があった場合の、対物レンズの中心軸117、118に対する光のFFP中心軸の傾き調整を行った後の光路を示している。
波長選択性ビームスプリッター103は2つの三角プリズムの斜面同士を張り合わせた直方体であり、張り合わせ面には光学薄膜が形成されている。この光学薄膜は、波長660nm近傍の光は略全透過させ、波長405nm近傍の光は略全反射させる光学特性を有している。従って、レーザー素子101から出射された光は、波長選択性ビームスプリッター103をそのまま透過し、レーザー素子102から出射された光は、波長選択性ビームスプリッター103で反射される。
次に、各々の光はコリメーターレンズ104に入射する。各々の光は、コリメーターレンズ104を通って収束されて平行光となり、立ち上げミラー105に入射する。立ち上げミラー105の入射面には、波長660nm近傍の光を略全反射する光学薄膜が形成されていて、波長660nm近傍の光を光ディスク109のある上方側に垂直に反射する。反射された光は、対物レンズ107に入射し、集光されて光ディスク109のデータ記録面上に微小な光スポットを形成する。
立ち上げミラー105は、レーザー素子101からコリメーターレンズ104までの光学系における対物レンズ側合成焦点位置113に配置されている。一方、レーザー素子102から出射された光も、コリメーターレンズ104を通過後、立ち上げミラー105に入射する。
立ち上げミラー105の入射面に形成されている光学薄膜は、波長660nm近傍の光は略全反射し、波長405nm近傍の光は略全透過するような光学特性を有していて、立ち上げミラー105に入射した波長略405nmの光は、立ち上げミラー105を透過し、立ち上げミラー106に入射する。
立ち上げミラー106の入射面に形成されている光学薄膜は、波長405nm近傍の光を略全反射するような光学特性を有していて、波長略405nmの光は、光ディスク109のある上方側に垂直に反射され、対物レンズ108に入射し、集光されて光ディスク109のデータ記録面上に微小な光スポットを形成する。
立ち上げミラー106は、レーザー素子102からコリメーターレンズ104までの光学系における対物レンズ側合成焦点位置114に配置されている。
実施の形態1と同様に、光のFFP中心軸がコリメーターレンズ104の中心軸110に対してXY位置ずれを持っていても、対物レンズ側合成焦点位置113においてはコリメーターレンズ104の中心軸110上に集光される。よって、組み立て誤差によって立ち上げミラー105の傾き誤差があっても、光のFFP中心軸を対物レンズ107の中心軸117と一致させるような、レーザー素子101のXY位置が存在する。
従って、対物レンズ側合成焦点位置113に立ち上げミラー105を配置することにより、コリメーターレンズ104の中心軸110に対するレーザー素子101のXY位置を適切な値に調整すれば、対物レンズの中心軸117に対する光のFFP中心軸の傾きと位置ずれの両方を調整することができる。
同様に、レーザー素子102から出射される光のFFP中心軸がコリメーターレンズ104の中心軸110に対してXY位置ずれを持っていても、対物レンズ側合成焦点位置114においては、コリメーターレンズ104の中心軸110上に集光され、組み立て誤差により立ち上げミラー106の傾き誤差があっても、光のFFP中心軸を対物レンズ108の中心軸118と一致させるようなレーザー素子102のXY位置も存在する。
従って、対物レンズ側合成焦点位置114に立ち上げミラー106を配置することにより、コリメーターレンズ104の中心軸110に対するレーザー素子102のXY位置を適切な値に調整すれば、対物レンズの中心軸118に対する光のFFP中心軸の傾きと位置ずれの両方を調整することができる。
特に、実施の形態2においては、各々のレーザー素子101、102を独立させて位置調整可能であるため、各々の立ち上げミラー105、106の傾き誤差による各々の対物レンズの中心軸117、118に対するレーザー素子101、102から出射された光のFFP中心軸の傾きと位置ずれとを、各々独立に最適化することが可能である。
次に、実施の形態2のように2波長の光学系を有し、実施の形態2とは異なり、各々の対物レンズ側合成焦点位置が互いに近い場合について計算してみる。実施の形態2の2つの立ち上げミラーの間隔を5mmとし、対物レンズ側合成焦点位置と対物レンズ中心軸に対する光のFFP中心軸の位置ずれの関係について計算した結果を図5に示す。図5から明らかなように、対物レンズ側合成焦点位置が各々の立ち上げミラーの中央にくるようにすることにより、対物レンズ中心軸に対する光のFFP中心軸の位置ずれを最もバランス良く低減させることができることが判る。
以上説明したように、実施の形態1の光ピックアップ20のように、1つの波長だけのレーザー素子1を有する光学系においては、立ち上げミラー3を対物レンズ側合成焦点位置7に配置することにより、対物レンズの中心軸10に対する光のFFP中心軸の位置ずれが低減できる。
また、実施の形態2のような、2波長のレーザー素子101、102と、立ち上げミラー105、106と、対物レンズ107、108とを有する複合光学系においては、各々の立ち上げミラー105、106の中央に対物レンズ側合成焦点位置がくるように各々の立ち上げミラー105、106を配置することにより、各々の対物レンズの中心軸117、118に対する光のFFP中心軸の位置ずれをバランスよく低減することが可能となる。
なお、本実施の形態の光ピックアップは、DVDやBDの光学系についてのものであるが、立ち上げミラーの傾き誤差による対物レンズ中心軸に対する光のFFP中心軸の位置ずれによって記録再生特性への影響が考えられる光ピックアップであれば、他のものにも適用可能である。
更に、本実施の形態の光ピックアップは、レーザー素子とコリメーターレンズと立ち上げミラーと対物レンズのみによって構成される光学系としたが、例えば、光の偏向状態を変えるための波長板や光のビーム形状を変えるためのビームシェーパーのような光学部品がコリメーターレンズの前後に複数配置されているような光学系であっても本発明が適用可能である。
また、本発明の実施の形態において、反射部材としては立ち上げミラーを用いる構成を示したが、反射部材は、到来したレーザー光を反射する機能を有するものであればよい。
以上のように、本発明は、ノート型パソコンや複合光学系を有する光ディスク装置等の光ピックアップ及びその調整方法として有用である。
本発明の実施の形態1による光ピックアップの側面図 本発明の実施の形態2による光ピックアップの側面図 実施の形態1の光ピックアップの立ち上げミラーの位置と対物レンズ上の光軸位置ずれとの関係図 光軸位置ずれとPDバランスずれの関係図 実施の形態2の光ピックアップの立ち上げミラーの位置と対物レンズ上の光軸位置ずれとの関係図 従来の光ピックアップの側面図
符号の説明
1,11,101,102 レーザー素子
2,12,104 コリメーターレンズ
3,13,105,106 立ち上げミラー
4,14,107,108 対物レンズ
5,15,109 光ディスク
6,16,111,112 コリメーターレンズから立ち上げミラーまでの距離
7,17,113,114 対物レンズ側合成焦点位置
8,110 コリメーターレンズの中心軸
9,115,116 立ち上げミラーにおける入射光と反射光とのなす角度
10,117,118 対物レンズの中心軸
103 波長選択性ビームスプリッター

Claims (2)

  1. レーザー光を出射するレーザー素子と、
    前記レーザー素子から到達したレーザー光を略平行な光束に変換する第1のレンズと、
    前記第1のレンズから到達したレーザー光を反射する反射部材と、
    前記反射部材で反射されたレーザー光を集光する第2のレンズと、を備え、
    前記反射部材が、前記レーザー素子から前記第1のレンズまでの光学系の合成焦点位置の近傍に配置された光ピックアップにおいて、
    前記第2レンズの中心軸に対する前記レーザー素子から出射されたレーザー光の強度分布中心軸の傾きを調整する方法であって、
    前記レーザー素子位置を前記レーザー素子から出射されるレーザー光の出射方向と垂直な方向に位置調整することを特徴とする光ピックアップの調整方法。
  2. 波長の異なるレーザー光を各々出射する複数のレーザー素子と、
    前記複数のレーザー素子から到達したレーザー光を各々略平行な光束に変換する第1のレンズと、
    前記第1のレンズから到達したレーザー光を反射する複数の反射部材と、
    前記複数の反射部材で反射されたレーザー光を各々集光する複数の対物レンズと、を備え、
    前記複数の反射部材が、前記複数のレーザー素子の各々から前記第1のレンズまでの光学系の各々の合成焦点位置の近傍に配置された光ピックアップにおいて、
    前記各々の対物レンズの中心軸に対する前記各々のレーザー素子から出射された各々のレーザー光の強度分布中心軸の傾きを調整する方法であって、
    前記各々のレーザー素子位置を前記各々のレーザー素子から出射される各々のレーザー光の出射方向と垂直な方向に位置調整することを特徴とする光ピックアップの調整方法。
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