JP4595685B2 - 有機スズ化合物の処理剤 - Google Patents

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Description

本発明は、処理剤、特に、水中に含まれる有機スズ化合物を捕捉するための処理剤に関する。
有機スズ化合物、特にトリブチルスズ化合物(TBT)やトリフェニルスズ化合物(TPT)は、魚網や船舶に適用される防汚塗料用の軟体動物駆除剤成分、ナシやタマネギの殺菌剤、木製品等のネズミ忌避剤若しくは防虫剤、製紙や皮革加工における工業用殺菌剤などとして有用であり、全世界において古くから用いられている。しかし、近年において、有機スズ化合物は、内分泌攪乱作用を有することが明らかになり、人の健康や生態系に悪影響を与える有害物質として認識されるに至っている。例えば、非特許文献1および2は、港湾に生息するイボニシ等の巻貝類が高頻度でインポセックスを発症していることを報告している。インポセックスは、巻貝類における雌の雄性化が特徴的な症状であり、海水中に2ng/リットル程度の極低濃度で含まれるトリブチルスズ化合物の影響により発症するとされている。
このため、日本国において、トリブチルスズ化合物は、昭和52年に農薬登録が失効し、また、昭和54年以後は家庭用製品における使用が禁止されている。また、平成元年には「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律(化審法)」によりトリブチルスズオキシドが第一種特定化学物質に指定された結果、その製造、輸入、使用が原則的に禁止され、さらに平成2年には同法によりトリブチルスズクロリドが第二種特定化学物質に指定され、使用等に係る規制の対象とされている。したがって、現在、日本国において、魚網や船舶用の防汚塗料用途に有機スズ化合物は実質的に使用されていない。
ところが、日本国における環境汚染調査によると、港湾からの浚渫土および沿海や港湾の海水についての有機スズ化合物による汚染レベルは依然として横ばい状態であり、顕著な改善が見られていない。これは、有機スズ化合物が難分解性であることや、外国船舶が有機スズ化合物を含む防汚塗料を未だに使用していることによるものと考えられる。そこで、有機スズ化合物により汚染された浚渫土や海水の処理技術の確立が望まれている。
このような観点での浚渫土の処理方法として、浚渫土中の有機スズ化合物を分解する方法と吸着する方法とが知られている。有機スズ化合物を分解する方法の例として、非特許文献3は、微生物を用いて有機スズ化合物を分解する方法を提案しており、また、特許文献1は、微生物が生産する活性成分を用いて有機スズ化合物を分解する方法を提案している。しかし、これらの方法は、有機スズ化合物の分解に長時間を要し、また、微生物の単離若しくは活性成分の抽出を必要とするため、コスト高となりやすく、実用性を欠くと思われる。
一方、有機スズ化合物を吸着する方法として、特許文献2は、浚渫土に凝集剤を添加して固形分(土砂およびフロック沈降堆積物)と水分とに分離し、分離された水分中の有機スズ化合物をポリエチレンシートおよび活性炭にそれぞれ付着および吸着させる方法を開示している。しかし、この方法は、処理工程が多いため作業が煩雑であり、また、高価なポリエチレンシートを用いる必要があるため実施コストの抑制が困難である。
また、上述の観点での海水等の水の処理方法として、特許文献3は、水をポリアミド物質と接触させ、水中の有機スズ化合物をポリアミド物質に吸収させる方法を提案している。また、特許文献4は、オゾンが供給された水に対して紫外線を照射する方法を提案している。しかし、この方法は、高価なポリアミド物質や複雑な処理装置を必要とすることから、実施コストの抑制が困難である。
環境省総合環境政策局環境保険部「トリブチルスズ(TBT)が魚類に与える内分泌攪乱作用の試験結果に関する報告(案)」(平成13年8月) 「イボニシにおけるインポセックスと有機スズ汚染の現状と経年変化」日本内分泌攪乱化学物質学会、第4回研究発表会要旨集(2001年)、288頁 「Degradation of the tributyltincompounds by the micro-organisms in the water and sediment collected from the harbour area of Osaka City, Japan」Environmental Pollution 98(2)、163−167、1997
特開2001−352994公報 特開2004−160355公報 特開昭61−107989号公報 特表平2005−502457公報
本発明の目的は、海水等の水中に含まれる有機スズ化合物を安価に捕捉することにある。
本発明に係る有機スズ化合物の処理剤は、水中に含まれる有機スズ化合物を捕捉するためのものであり、四三酸化鉄からなる。
この有機スズ化合物の処理剤は、水中へ添加された場合、水中に含まれる有機スズ化合物を効果的に捕捉することができる。また、この処理剤は、捕捉した有機スズ化合物を水中へ溶出させにくい。
本発明に係る有機スズ化合物の捕捉方法は、有機スズ化合物含有水中に含まれる有機スズ化合物を捕捉するための方法であり、有機スズ化合物含有水と、四三酸化鉄とを接触させる工程を含んでいる。
この捕捉方法において、有機スズ化合物含有水中の有機スズ化合物は、四三酸化鉄により捕捉されるが、捕捉された有機スズ化合物は、四三酸化鉄から水中へ溶出しにくい。このため、この捕捉方法が適用された有機スズ化合物含有水は、有機スズ化合物濃度が低下する。
この捕捉方法が適用される有機スズ化合物含有水は、例えば海水である。
本発明に係る有機スズ化合物の溶出抑制方法は、有機スズ化合物含有物質が水と接触した場合に有機スズ化合物含有物質から有機スズ化合物が溶出するのを抑制するための方法であり、有機スズ化合物含有物質と、四三酸化鉄とを水の存在下で混合する工程と、有機スズ化合物含有物質と四三酸化鉄との混合物から水を除去する工程とを含んでいる。
この溶出抑制方法では、有機スズ化合物含有物質と四三酸化鉄とを水の存在下で混合する工程において、有機スズ化合物含有物質から水中へ有機スズ化合物が溶出する。溶出した有機スズ化合物は四三酸化鉄により捕捉されるが、四三酸化鉄により捕捉された有機スズ化合物は水中へ溶出しにくい。このため、当該工程の後に有機スズ化合物含有物質と四三酸化鉄との混合物から水を除去すると、その残渣は、その後に水と接触しても、当該水中へ有機スズ化合物が溶出しにくくなる。
この溶出抑制方法が適用される有機スズ化合物含有物質は、例えば底質の浚渫土である。
本発明に係る有機スズ化合物の処理剤は、四三酸化鉄からなるものであるため安価であり、水中に含まれる有機スズ化合物を効果的に捕捉することができる。
本発明に係る有機スズ化合物の捕捉方法は、有機スズ化合物含有水と接触させた四三酸化鉄により有機スズ化合物含有水中の有機スズ化合物を捕捉することができるため、有機スズ化合物含有水中の有機スズ化合物濃度を安価に低下させることができる。
本発明に係る有機スズ化合物の溶出抑制方法は、有機スズ化合物含有物質に含まれている有機スズ化合物を水中に溶出させて四三酸化鉄により捕捉しているため、処理後に水を除去した残渣は、水が接触しても、当該水中へ有機スズ化合物が溶出しにくい。
本発明に係る有機スズ化合物の処理剤は、酸化鉄を含んでいる。ここで利用可能な酸化鉄は、特に限定されるものではなく、FeO、Fe(三二酸化鉄)、Fe(四三酸化鉄)等、酸化鉄の概念に含まれる各種のものである。因みに、四三酸化鉄は、酸化鉄(FeO)と三二酸化鉄(Fe)との混合物であり、通常、マグネタイトと云われている。酸化鉄は、二種以上のものが混合して用いられてもよい。また、酸化鉄は、水分を含むものであってもよいし、水分を実質的に含まないものであってもよい。
三二酸化鉄および四三酸化鉄を用いる場合、これらは、硫酸法酸化チタンの製造工程において副生成物として得られる低廉なものを用いるのが好ましい。これらの酸化鉄は、硫酸法酸化チタンの製造工程において、次のようにして得られる。先ず、硫酸法酸化チタンの製造工程において得られる鉄含有硫酸を水酸化ナトリウムまたは水酸化カルシウム(消石灰)で中和した後に濃縮、分離処理する。そして、その際の上澄み液をろ過して得られたろ過液をさらに中和、酸化処理する。より具体的には、ろ過液に気流を通過させながら水酸化ナトリウムを加え、温度を65℃に設定しながら、pHが6.0〜6.3に、また、酸化率が75〜80%になるよう処理する。そして、このような中和、酸化処理により得られる生成物をろ過して分離した後、120℃程度で乾燥する。
上述の硫酸法酸化チタンの製造工程において三二酸化鉄は、鉄含有硫酸を中和した段階において、Fe・nCaSO・mHOとして得られる。また、四三酸化鉄は、最終段階である120℃程度での乾燥により、FeOとFeとの比率(FeO:Fe)が10〜30:90〜70の低結晶性の四三酸化鉄として得られる。最終の乾燥工程は、窒素雰囲気下で実施するのが好ましい。このようにすると、FeOとFeとの比率が上述のように設定された、有機スズ化合物の捕捉効果の高い四三酸化鉄が得られやすい。
因みに、酸化鉄は、FeClやFeCl等の塩化鉄、FeSOやFe(SO等の硫酸鉄およびFe(NOやFe(NO等の硝酸鉄のような、水溶液中で製造されて水和物となる、結晶性を有する水溶性の鉄化合物とは異なり、低結晶性で水に溶解しにくい性状を有している。
上述のような酸化鉄は、水や有機溶媒などの液体と接触させやすく、また、後述する有機スズ化合物含有物質と均一に混合しやすいことから、粉末状のものが好ましいが、その粒形状は特に限定されるものではない。但し、酸化鉄は、一般に、より細粒なもの程、液体中に均一に分散しやすく、また、有機スズ化合物含有物質と均一に混合しやすいため、有機スズ化合物との接触効率が高まり、それに伴って有機スズ化合物をより効果的に捕捉することができるが、細粒化すると高価になるため、通常は酸化鉄の現状の製造ラインを用いて製造した粉末状のものをそのまま利用することができる。因みに、酸化鉄粉末の平均粒径は、50μm以下が好ましく、10μm以下がより好ましい。
酸化鉄として四三酸化鉄を用いる場合、それを粉末状にするための方法や条件は特に限定されるものではないが、通常は、四三酸化鉄が水分および酸素と反応して有機スズ化合物の捕捉効果が低下するのを避けるため、四三酸化鉄を無水の不活性ガス気流下(例えば、窒素気流下)において粉砕すると共に乾燥するのが好ましい。
本発明に係る有機スズ化合物の処理剤は、実質的に上述の酸化鉄のみからなるものであってもよいが、有機スズ化合物の処理効果を高めるため、水素を放出可能な物質、特に、液体中に水素を放出可能な物質をさらに含んでいてもよい。このような物質(以下、「水素放出物質」と云う)は、特に限定されるものではないが、水素をイオンの状態で放出可能な無機物質が好ましい。水素放出物質の具体例としては、例えば、鉄(Fe)、亜硫酸ナトリウム(NaSO)、亜ジチオン酸ナトリウム(Na)、亜硫酸水素ナトリウム(NaHSO)、チオ硫酸ナトリウム(Na)および水素化ホウ素ナトリウム(NaBH)を挙げることができる。これらの水素放出物質は、適宜二種以上のものが併用されてもよい。
水素放出物質として好ましいものは、毒性がなく、安価に入手することができ、しかも保存中の取扱いが容易なことから、鉄、亜硫酸ナトリウム、亜ジチオン酸ナトリウムおよび亜硫酸水素ナトリウムのうちの少なくとも一つである。
上述のような水素放出物質は、酸化鉄と均一に混合することができることから、粉末状のものが好ましい。より具体的には、平均粒径が50μm以下の粉末状のものが好ましく、平均粒径が10μm以下の粉末状のものがより好ましい。但し、その粒形状は特に限定されるものではない。
有機スズ化合物の処理剤は、水素放出物質を含む場合、酸化鉄100重量部に対して水素放出物質を1〜300重量部の割合で含んでいるのが好ましく、5〜30重量部の割合で含んでいるのがより好ましい。水素放出物質の割合が1重量部未満の場合は、水素放出物質を用いることによる効果が得られにくくなる可能性がある。逆に、水素放出物質の割合が300重量部を超える場合は、有機スズ化合物の処理剤における酸化鉄の割合が小さくなるので、有機スズ化合物の処理効果が却って損なわれる可能性がある。
水素放出物質を含む有機スズ化合物の処理剤は、通常、二軸混合機やロッドミルを用いて酸化鉄と水素放出物質とを上述の割合で均一に混合すると調製することができる。
本発明に係る有機スズ化合物の処理剤は、その目的とする効果を損なわない範囲において、水素放出物質の他に、不純物として、ケイ素、チタン、アルミニウムおよびカルシウム等を含む化合物を含んでいてもよい。
本発明に係る有機スズ化合物の処理剤は、水や有機溶媒などの液体と接触させると、液体中に含まれる有機スズ化合物、具体的には、bis−酸化トリブチルスズ、塩化トリブチルスズおよび酢酸トリブチルスズなどのトリブチルスズ化合物(TBT)やbis−酸化トリフェニルスズ、塩化トリフェニルスズ、酢酸トリフェニルスズおよび水酸化トリフェニルスズなどのトリフェニルスズ化合物(TPT)を捕捉する。具体的には、有機スズ化合物の処理剤は、液体中の有機スズ化合物と接触して有機スズ化合物を保持し、有機スズ化合物を液体中(液相)から有機スズ化合物の処理剤(固相)へ移行させて固定化することができる。また、本発明に係る有機スズ化合物の処理剤は、このようにして捕捉した有機スズ化合物を液体中へ溶出させにくい。有機スズ化合物の処理剤が液体中の有機スズ化合物を捕捉する機構は詳らかではないが、有機スズ化合物の処理剤の酸化鉄が有機スズ化合物に対して何らかの物理吸着能若しくは化学吸着能を示すことによるものと推測される。
また、本発明に係る有機スズ化合物の処理剤は、水素放出物質を含む場合、液体中に含まれる有機スズ化合物の一部を分解することができる。この場合、例えばTBTの分解によりジブチルスズ化合物(DBT)やモノブチルスズ化合物(MBT)が生成する可能性もあるが、これらの分解生成物は、酸化鉄により捕捉される。
このため、本発明に係る有機スズ化合物の処理剤は、例えば、液体中の有機スズ化合物濃度を低下させるための液体処理方法において用いることができる。より具体的には、有機スズ化合物を含む海水、湖沼水、河川水、飲用水用の原水、地下水、工場廃水およびその他の水並びにヘキサンなどの有機溶媒において有機スズ化合物濃度を低下させ、これらの液体を浄化するために用いることができる。
この液体処理方法では、有機スズ化合物濃度を低下させる必要がある液体(以下、「被処理液」と云う場合がある)と本発明に係る有機スズ化合物の処理剤(以下、単に「処理剤」と云う場合がある)とを接触させる。両者を接触させるための方法としては、被処理液を容器や処理槽に貯留し、貯留された被処理液に対して処理剤を添加して攪拌する方法を採用することができる。この場合、被処理液へ添加された処理剤は、被処理液中で分散して有機スズ化合物を捕捉しながら(処理剤が水素放出物質を含む場合は、有機スズ化合物の一部をさらに分解しながら)被処理液中で沈降するが、捕捉した有機スズ化合物を被処理液中へ溶出させにくい。このため、処理後の被処理液からろ過等の方法により処理剤を分離すると、有機スズ化合物濃度が低下した被処理液を得ることができる。
また、被処理液と処理剤との接触方法として、処理剤を充填したカラムへ被処理液を通過させる方法を採用することもできる。この場合、カラムを通過後の被処理液は、有機スズ化合物濃度が低下することになる。
さらに、被処理液が海水、湖沼水および河川水などの環境水の場合、処理剤と接触させるための方法として、海洋、湖沼および河川に対して処理剤を直接に散布する方法を採用することもできる。例えば、有機スズ化合物により汚染された港湾において、海水の有機スズ化合物濃度を低下させる場合は、港湾に処理剤を直接に散布する。この場合、港湾へ散布された処理剤は、海水中に含まれる有機スズ化合物を捕捉しながら(処理剤が水素放出物質を含む場合は、有機スズ化合物の一部をさらに分解しながら)沈降し、底質上に堆積する。そして、底質上に堆積した処理剤は、捕捉した有機スズ化合物を水中へ溶出させにくいため、海水の有機スズ化合物濃度が低下することになる。
上述のような有機スズ化合物含有液体の処理方法においては、通常、被処理液100重量部に対し、処理剤を0.005〜30重量部、好ましくは0.05〜5重量部用いるのが好ましい。処理剤の使用量が0.005重量部未満の場合は、被処理液の有機スズ化合物濃度が低下しにくくなる。逆に、30重量部を超える場合は、それに伴う効果が得られず、不経済である。
上述のような有機スズ化合物含有液体の処理方法において、処理剤として水素放出物質を含むものを用いる場合は、技術的に困難でない範囲において、有機スズ化合物含有液体のpHが7.0以下になるように調節するのが好ましい。有機スズ化合物含有液体のpHが7.0より大きい場合は、水素放出物質からの水素の放出が抑制され、水素放出物質の機能が発揮されにくくなる可能性がある。有機スズ化合物含有液体のpHは、通常、有機スズ化合物含有液体に対して酸を添加して調節することができる。ここで利用可能な酸は、通常、塩酸や硫酸などの無機酸またはシュウ酸や酢酸などの有機酸である。
また、本発明に係る有機スズ化合物の処理剤は、有機スズ化合物含有物質の処理、例えば、港湾、湖沼および河川などの底質を浚渫した浚渫土や工場跡地等の汚染土壌などから有機スズ化合物が溶出するのを抑制するための処理を目的として用いることもできる。この場合は、先ず、有機スズ化合物含有物質と処理剤とを液体の存在下において混合し、好ましくは1日〜1ヶ月程度の期間放置する。この際、有機スズ化合物含有物質と処理剤とは、液体の存在下で攪拌するのが好ましい。ここで、液体としては、有機スズ化合物含有物質中の有機スズ化合物を溶出させることができるもの、例えば、水若しくは有機溶媒またはこれらの混合液が用いられる。因みに、浚渫土のように含水量が大きな有機スズ化合物含有物質を処理する場合は、浚渫土と処理剤とを混合すると、浚渫土に含まれる水の存在下で両者が混合されることになる。この場合、必要に応じ、上述のような液体を適宜追加することもできる。この工程において、有機スズ化合物含有物質に含まれる有機スズ化合物は、液体中へ溶出して処理剤により捕捉される(処理剤の種類によっては、溶出した有機スズ化合物の一部はさらに分解される)が、捕捉された有機スズ化合物は液体中へ溶出しにくい。
次に、有機スズ化合物含有物質と処理剤との混合物から上述の液体を除去する。これにより得られる残渣は、水や有機溶媒などの液体と接触した場合であっても、有機スズ化合物の溶出が抑制される。例えば、有機スズ化合物含有物質が浚渫土の場合、浚渫土に含まれていた有機スズ化合物は処理剤に捕捉(または一部が分解)されているため、この場合の残渣(すなわち、浚渫土に由来の土砂と処理剤との混合物)は、地上に放置されたり埋立て土壌として再利用されたりした場合に雨水や散布水等の水と接触することがあっても、有機スズ化合物の溶出が抑制され、有機スズ化合物による環境汚染を引き起こしにくい。
因みに、このような有機スズ化合物含有物質の処理方法においては、有機スズ化合物の溶出を効果的に抑制する観点から、通常、有機スズ化合物含有物質の固形分100重量部に対し、処理剤を5〜500重量部混合するのが好ましく、10〜200重量部混合するのがより好ましい。また、液体の量は、有機スズ化合物含有物質中の有機スズ化合物を効果的に液体中へ溶出させる必要性があることから、通常、有機スズ化合物含有物質の固形分と処理剤との合計量の50〜900重量%に設定するのが好ましく、100〜400重量%に設定するのがより好ましい。
上述のような有機スズ化合物含有物質の処理方法において、処理剤として水素放出物質を含むものを用いる場合は、技術的に困難でない範囲において、有機スズ化合物含有物質と処理剤との混合時の液体のpHが7.0以下になるように調節するのが好ましい。この液体のpHが7.0より大きい場合は、水素放出物質からの水素の放出が抑制され、水素放出物質の機能が発揮されにくくなる可能性がある。このpHは、通常、上述の混合時において、酸を添加して調節することができる。ここで利用可能な酸は、既述の有機スズ化合物含有液体の処理方法において利用可能なものと同様である。因みに、有機スズ化合物含有物質が浚渫土の場合、浚渫土から予め貝殻や珊瑚片などの石灰質の夾雑物を除去しておくと、pH調節に必要な酸の量を抑制することができる。
実施例1
3%食塩水30ミリリットルに対してトリブチルスズ化合物(TBT)の標準物質およびトリフェニルスズ化合物(TPT)の標準物質をそれぞれ870ngおよび340ng添加し、被試験液を調製した。この被試験液へ四三酸化鉄1gを添加して1時間攪拌した後、被試験液を遠心分離して上澄み液と四三酸化鉄とに分離した。そして、上澄み液に含まれるTBT量およびTPT量をガスクロマトグラフ質量分析装置(GC/MS)により測定した。その結果、上澄み液に含まれるTBT量およびTPT量は、それぞれ210ng(除去率76%)および150ng(除去率56%)であり、被試験液のTBTおよびTPTは大幅に減少していた。
一方、分離した四三酸化鉄について、アセトンを用いてTBTおよびTPTの溶出試験を実施した。溶出試験において、水ではなくアセトンを用いたのは、TBTおよびTPTが溶出しやすい、より厳しい条件を設定するためである。溶出試験では、分離した四三酸化鉄に50ミリリットルのアセトンを添加し、振とう機により1時間振とうした。そして、これを遠心分離し、上澄み液を得た。この上澄み液に対して溶媒抽出法を実施し、溶媒に含まれるTBT量およびTPT量をガスクロマトグラフ質量分析装置(GC/MS)により測定したところ、いずれも略ゼロであった。これより、TBTおよびTPTは、四三酸化鉄により安定に保持され、アセトン中へ溶出しにくい、即ち水中へ溶出しにくいことが判明した。
参考例
有機スズ化合物で汚染された底質の浚渫泥土(水分含有量が50重量%の湿潤状態のもの)1.0トンに対し、鉄(Fe)と四三酸化鉄(Fe)との鉄系混合物(重量比率でFe:Fe=1:4)0.8トンおよび水(海水)0.8トンを添加して混合した。そして、このようにして処理された浚渫泥土を24時間放置し、有機スズ化合物の含有量を調べた。
ここでは、放置後の浚渫泥土に対して溶媒抽出法を実施し、溶媒により抽出された有機スズ化合物をガスクロマトグラフ質量分析装置(GC/MS)により測定した。その結果、処理前の浚渫泥土におけるトリブチルスズ化合物(TBT)、ジブチルスズ化合物(DBT)およびモノブチルスズ化合物(MBT)の含有量はそれぞれ77ng/g、100ng/gおよび95ng/gであったのに対し、溶媒により抽出されたTBTは10ng/gであり、また、溶媒により抽出されたDBTおよびMBTの量は、いずれも検出下限未満であった。これより、浚渫泥土中の有機スズ化合物は、上述の処理の結果、鉄系混合物により安定に保持され、水中へ溶出しにくいことが判明した。

Claims (5)

  1. 四三酸化鉄からなる、水中に含まれる有機スズ化合物を捕捉するための処理剤。
  2. 有機スズ化合物含有水中に含まれる有機スズ化合物を捕捉するための方法であって、
    前記有機スズ化合物含有水と、四三酸化鉄とを接触させる工程を含む、
    有機スズ化合物の捕捉方法。
  3. 前記有機スズ化合物含有水が海水である、請求項2に記載の有機スズ化合物の捕捉方法。
  4. 有機スズ化合物含有物質が水と接触した場合に前記有機スズ化合物含有物質から有機スズ化合物が溶出するのを抑制するための方法であって、
    前記有機スズ化合物含有物質と、四三酸化鉄とを水の存在下で混合する工程と、
    前記有機スズ化合物含有物質と前記四三酸化鉄との混合物から水を除去する工程と、
    を含む有機スズ化合物の溶出抑制方法。
  5. 前記有機スズ化合物含有物質が底質の浚渫土である、請求項4に記載の有機スズ化合物の溶出抑制方法。
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