JP4593363B2 - コンプライアンス調整装置及びこれを備えたコンプライアンス調整機構 - Google Patents

コンプライアンス調整装置及びこれを備えたコンプライアンス調整機構 Download PDF

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Description

この発明は、ロボット関節機構やサスペンション機構等の物理的なコンプライアンスを変化させるコンプライアンス調整装置及びこれを備えたコンプライアンス調整機構に関する。
ロボット関節機構やサスペンション機構等では、接触や衝撃が発生した際に、この接触や衝撃に伴う衝撃力を弾性体の弾性変形により緩衝できるようになっており、この種の機構においては、衝撃力の大きさに応じて機構自身の物理的なコンプライアンス(バネ定数)が可変であることが求められている。
従来では、このコンプライアンスを調整するコンプライアンス調整装置として、収縮長さに応じてコンプライアンスが変化する非線形ばねを利用したもの(特許文献1,非特許文献1参照。)や、板バネを利用し、撓ませる板バネの長さを調整することでコンプライアンスを変化させるもの(非特許文献2参照。)がある。
特開平8−300928号公報 高橋信雄、西村秀和,「ストロークエンドでのばね剛性変動を考慮したアクティブサスペンション制御」,第47回自動制御連合講演会,2004年11月18日 守田寿郎、他3名,「関節の機械インピーダンスを調節可能な力制御ロボットアームの開発」,日本ロボット学会誌,1998年10月,第16巻,第7号,p.125−130
しかしながら、上記従来のコンプライアンス調整装置は、特殊かつ小ストロークに限定された剛性制御の機構であり、長いストロークと大きな蓄積エネルギーを許容しつつ、機構の簡便さや省スペースに優れたコンプライアンス調整装置は提案されてこなかった。
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
請求項1に係る発明は、基台と、前記基台に長手方向の両端を固定された等ピッチのコイルばねと、前記コイルばねに取り付けられた中途支点部と、前記中途支点部を前記コイルばねに対してその長手方向に移動させると共に、前記中途支点部を前記コイルばねの長手方向の所定位置に固定した状態に保持する位置制御手段とを備え、前記中途支点部は、前記コイルばねの長手方向の中途部に固定された状態で、前記基台に対して前記長手方向に移動可能とされ、前記基台に対する前記中途支点部の移動に伴って前記コイルばねがその長手方向に弾性変形することを特徴とするコンプライアンス調整装置を提案している。
この発明に係るコンプライアンス調整装置では、位置制御手段によって中途支点部をコイルばねの長手方向の所定位置に固定した状態において、中途支点部を基台に対してコイルばねの長手方向に移動させた際には、コイルばねのうち、コイルばねの一端と中途支点部との間のコイルばねが収縮し、また、コイルばねの他端と中途支点部との間のコイルばねが伸長する。すなわち、コイルばねがその長手方向に弾性変形する。この際、中途支点部の移動長さは、中途支点部を移動させる外力の大きさや、基台と中途支点部との間のコイルばねの剛性(以下、コンプライアンスと呼ぶ)に応じて変えることができる。
また、コイルばねに対して中途支点部を移動させた際には、コイルばねをその長手方向に弾性変形させることなく、中途支点部からコイルばねの一端及び他端までのコイルばねの長さが変化する、すなわち、中途支点部とコイルばねの一端との間のコイルばねのばね定数、並びに、中途支点部とコイルばねの他端との間のコイルばねのばね定数が変化することになる。したがって、コイルばねに対する中途支点部の位置に応じて、コンプライアンスが変化する、すなわち、系としての等価的なばね定数が変化する。
以上のことから、例えば、コイルばねの長さを等しく分ける位置に中途支点部を固定した状態においては、中途支点部からコイルばねの一端若しくは他端までの長さが最大となるため、コンプライアンスが最小となり、外力の大きさが小さくても、容易に中途支点部を移動させることができる。また、例えば、中途支点部がコイルばねの一端若しくは他端に固定されている状態においては、中途支点部からコイルばねの一端若しくは他端までの長さがゼロとなるため、コンプライアンスが無限大となり、外力の大きさに関わらず、中途支点部を基台に対して移動させることはできない。
以上のようにして、等ピッチのコイルばねを用いてコンプライアンスを調整することができる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のコンプライアンス調整装置において、前記位置制御手段が、前記中途支点部に設けられ、前記コイルばねに噛み合うと共に前記コイルばねの長手方向に直交する直交軸線を中心に回転可能な歯車を備えることを特徴とするコンプライアンス調整装置を提案している。
請求項3に係る発明は、請求項1に記載のコンプライアンス調整装置において、前記位置制御手段が、前記中途支点部に設けられ、前記コイルばねに噛み合うと共に前記コイルばねの長手方向に沿う平行軸線を中心に回転可能なウォームギヤを備え、前記コイルばねに噛み合う前記ウォームギヤのねじ溝のピッチが、前記コイルばねの螺旋のピッチと等しいことを特徴とするコンプライアンス調整装置を提案している。
これらの発明に係るコンプライアンス調整装置によれば、直交軸線を中心に歯車を回転させたり、平行軸線を中心としてウォームギヤを回転させるだけで、コイルばねを弾性変形させることなく、コイルばねに対して中途支点部を長手方向に確実に移動させることができる。また、歯車やウォームギヤが回転しないように固定しておくことにより、中途支点部がコイルばねに対して移動しないように容易に保持することができる。
特に、位置制御手段としてウォームギヤを利用する場合には、ウォームギヤのねじ溝及びコイルばねの螺旋のピッチを相互に等しく形成しておくことにより、ウォームギヤのねじ溝とコイルばねとが噛み合う部分を平行軸線方向に延びるウォームギヤの長さ分だけ確保することができる。すなわち、ウォームギヤのねじ溝とコイルばねとの噛み合わせの接触面積を増やして、ウォームギヤとコイルばねとの噛み合わせのズレを少なくすることができるため、コイルばねに対する中途支点部の位置決め精度を容易に向上させることができる。
請求項4に係る発明は、請求項3に記載のコンプライアンス調整装置において、前記ウォームギヤが複数設けられ、一方のウォームギヤの前記ねじ溝が、前記コイルばねと同じ向きの螺旋状に形成され、他方のウォームギヤの前記ねじ溝が、前記コイルばねと逆向きの螺旋状に形成され、前記一方のウォームギヤの回転方向と前記他方のウォームギヤの回転方向とが、相互に逆向きであることを特徴とするコンプライアンス調整装置を提案している。
この発明に係るコンプライアンス調整装置において、各ウォームギヤを回転させた際には、コイルばねの螺旋の中心軸線を中心にコイルばねを回転させようとする力がコイルばねに作用する。すなわち、例えば、一方のウォームギヤのみを一方向に回転させた際には、コイルばねを前記一方向とは逆向きに回転させようとする力がコイルばねに作用する。また、他方のウォームギヤのみを前記一方向とは逆向きに回転させた際には、コイルばねを前記一方向に回転させようとする力がコイルばねに作用する。
この発明に係るコンプライアンス調整装置では、これら一方のウォームギヤ及び他方のウォームギヤを同じ速度で相互に逆向きに回転させるため、中心軸線回りにコイルばねを回転させようとする力が相殺され、コイルばねが中心軸線回りにねじれることを防止できる。
請求項5に係る発明は、請求項1に記載のコンプライアンス調整装置において、前記位置制御手段は前記中途支点部に設けられ、該位置制御手段が、前記コイルばねを挿通可能とする貫通孔、及び、該貫通孔の内周面に前記コイルばねの螺旋よりも大きいピッチで前記コイルばねの螺旋と同じ方向の螺旋状に形成された第1の内周ねじ部を有する第1の雌ねじと、前記コイルばねを挿通可能とする貫通孔、及び、該貫通孔の内周面に前記コイルばねの螺旋よりも小さいピッチで前記コイルばねの螺旋と同じ方向の螺旋状に形成された第2の内周ねじ部を有する第2の雌ねじと、前記コイルばねの螺旋と逆向きの螺旋状に形成され、前記コイルばね及び前記第1の内周ねじ部の交差部分を相互に噛み合わせた状態に保持する第1の支持螺旋を有する筒状の第1の回転駆動部と、前記コイルばねの螺旋と逆向きの螺旋状に形成され、前記コイルばね及び前記第2の内周ねじ部の交差部分を相互に噛み合わせた状態に保持する第2の支持螺旋を有する筒状の第2の回転駆動部とを備え、前記コイルばねと前記第1の内周ねじ部とのピッチ差が、前記コイルばねと前記第2の内周ねじ部とのピッチ差と等しいことを特徴とするコンプライアンス調整装置を提案している。
このコンプライアンス調整装置においては、第1の内周ねじ部、第2の内周ねじ部、第1の支持螺旋及び第2の支持螺旋の中心軸線がコイルばねの螺旋の中心軸線と同一となるように、第1の雌ねじ、第2の雌ねじ、第1の回転駆動部及び第2の回転駆動部を配する。なお、第1の雌ねじ及び第1の回転駆動部と第2の雌ねじ及び第2の回転駆動部とは、相互に一定の距離を保持して中心軸線方向に並べて配される。
この状態において、一対の回転駆動部を相互に逆方向に回転させることにより、中途支点部をコイルばねに対して中心軸線方向に移動させることができる。
すなわち、中心軸線を中心に第1の回転駆動部及び第2の回転駆動部を相互に逆向きに同じ速度で回転させた際には、第1の支持螺旋によってコイルばねの螺旋及び第1の内周ねじ部が相互に噛み合うように、第1の回転駆動部の回転方向前方側に位置するコイルばねの螺旋及び第1の内周ねじ部が相互に近づく。また、この際には、第2の支持螺旋によってコイルばねの螺旋及び第2の内周ねじ部が相互に噛み合うように、第2の回転駆動部の回転方向前方側に位置するコイルばねの螺旋及び第2の内周ねじ部も相互に近づくことになる。
ここで、第1の内周ねじ部はコイルばねの螺旋のピッチよりも大きく、かつ、第2の内周ねじ部はコイルばねの螺旋のピッチよりも小さいため、第1の雌ねじ及び第2の雌ねじは、中心軸線方向に沿ってコイルばねに対して同一方向に移動することになる。
ここで、コイルばねの螺旋と第1の内周ねじ部とのピッチ差は、コイルばねの螺旋と第2の内周ねじ部とのピッチ差と等しく、かつ、第1の回転駆動部及び第2の回転駆動部の回転速度は相互に等しいため、コイルばねに対する第1の雌ねじ及び第2の雌ねじの移動速度は等しくなる。これにより、第1の回転駆動部及び第2の回転駆動部による回転運動を、コイルばねに対する中途支点部の中心軸線方向への直線運動に変換することができる。
また、コイルばねと各内周ねじ部との交差部分は支持螺旋により相互に噛み合う状態に保持されているため、回転駆動部を回転不能に固定しておくことにより、中途支点部がコイルばねに対して移動しないように容易に保持することができる。
なお、第1の回転駆動部及び第2の回転駆動部をそれぞれ1回転させた際に、中心軸線方向に移動する中途支点部の移動長さは、コイルばねの螺旋と第1の内周ねじ部及び第2の内周ねじ部とのピッチ差となるため、前述した回転運動から直線運動への変換において、中途支点部の速度を大きく減速させることができる。したがって、このコンプライアンス調整装置では、コイルばねに対する中途支点部の位置精度を容易に向上することもできる。
なお、例えば、一方の回転駆動部のみを回転させた場合には、この回転駆動部の回転に追従するように、一方の雌ねじ及びコイルばねを中心軸線まわりに回転させようとする力が一方の雌ねじ及びコイルばねに作用する。すなわち、コイルばねに中心軸線回りのねじり力が発生する。ここで、他方の回転駆動部を逆向きに回転させた際には、他方の回転駆動部の回転に追従するように、他方の雌ねじ及びコイルばねを中心軸線回りに回転させようとする力が他方の雌ねじ及びコイルばねに作用し、前述とは逆向きのねじり力がコイルばねに発生する。
したがって、一対の回転駆動部を相互に逆向きに回転させることで、このねじり力の大半を内力化することができる。すなわち、コイルばねがねじれることを防止できるため、このねじれに基づいてコンプライアンスが変化することを防止できる。
また、コイルばねはその長手方向に弾性変形可能であるため、中途支点部を中心軸線方向に移動させるための駆動トルクの大きさに応じて、コイルばねが中心軸線方向に弾性変形することになる。
すなわち、この弾性変形に伴ってコイルばねの螺旋のピッチが変化し、これにより、コイルばねの螺旋と各内周ねじ部とのピッチ差も変化する。例えば、前述した駆動トルクが大きい場合には、コイルばねの弾性変形によって、コイルばねの螺旋と各内周ねじ部とのピッチ差が小さくなる、すなわち、コイルばねの螺旋が各内周ねじ部のピッチに近づくことになる。
なお、コイルばねが弾性変形している間は、中途支点部が中心軸線方向に移動することはなく、コイルばねの弾性力と駆動トルクの大きさとが相互に釣り合った状態において前述の弾性変形が停止し、中途支点部がコイルばねに対して中心軸線方向に移動することになる。
また、各雌ねじとコイルばねとのピッチ差に応じて減速比や中心軸線方向の出力トルクの大きさが決まる。すなわち、ピッチ差が大きくなる程、減速比や出力トルクは小さくなり、ピッチ差が小さくなる程、減速比や出力トルクは大きくなる。そして、出力トルクがその上限に到達した場合、すなわち、各雌ねじとコイルばねとのピッチ差が無くなった場合には、減速比が無限大となり、コイルばねに対する各雌ねじの移動量はゼロとなる。
以上のことから、コイルばねが弾性変形する前における出力トルクが駆動トルクよりも小さくても、出力トルクがその上限に到達するまでの範囲内においてコイルばねが弾性変形することにより、出力トルクを駆動トルクに合致させて中途支点部を移動させることができる。また、出力トルクがその上限に到達した場合には、減速比が無限大となるため、各回転駆動部を回転駆動させるモータ等の駆動源や、各雌ねじに余分な負荷が発生することを抑制して、モータの焼き切れ等を防止することができる。
すなわち、この位置制御手段は所謂トルククラッチとしても機能することになる。
なお、前述したように、第1の内周ねじ部はコイルばねの螺旋のピッチよりも大きく、かつ、第2の内周ねじ部はコイルばねの螺旋のピッチよりも小さいため、上述したコイルばねの弾性変形において、コイルばねのうち第1の内周ねじ部と噛み合う部分は中心軸線方向に延び、コイルばねのうち第2の内周ねじ部と噛み合う部分は中心軸線方向に縮むことになる。したがって、このコイルばねの弾性変形は、第1の雌ねじと第2の雌ねじとの間で内力化されるため、基台と中途支点部との間のコンプライアンスが変化することはない。
請求項6に係る発明は、相互に所定間隔をおいて配された回転可能な一対のプーリと、前記一対のプーリに巻回された無端ベルトと、前記一対のプーリの間に設けられた請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のコンプライアンス調整装置とを備え、前記コイルばねの長手方向が前記一対のプーリの配列方向と一致するように、前記基台がそれぞれ前記一対のプーリに対して所定位置に固定され、前記中途支点部が、前記コイルばねを挿通させるケース内部に前記位置制御手段を設けて構成され、前記ケースが、前記一対のプーリの間に位置する前記無端ベルトに固定されることを特徴とするコンプライアンス調整機構を提案している。
請求項7に係る発明は、請求項6に記載のコンプライアンス調整機構において、前記コンプライアンス調整装置が一対設けられ、一対の前記ケースが、前記一対のプーリの間で相対する前記無端ベルトにそれぞれ固定されていることを特徴とするコンプライアンス調整機構を提案している。
これらのコンプライアンス調整機構では、位置制御手段によりコイルばねに対して中途支点部を移動させた際に、コイルばねをその長手方向に弾性変形させることなく、中途支点部からコイルばねの一端及び他端までのコイルばねの長さが変化するため、コンプライアンスが変化する。また、この中途支点部の移動量に応じて無端ベルトが移動し、この無端ベルトの移動に伴って一対のプーリがそれぞれ回転する。この際、コイルばねは弾性変形しないため、各プーリの出力トルクは変化しない。
さらに、位置制御手段によって中途支点部をコイルばねに固定した状態において、中途支点部を基台に対して移動させた際には、コイルばねが伸縮するため、各プーリの出力トルクが増加する。すなわち、中途支点部をコイルばねに固定した状態では、コンプライアンスの大きさに応じた外力により各プーリを回転させる必要がある。なお、中途支点部がコイルばねの一端若しくは他端に固定されている状態においては、コンプライアンスが無限大となるため、前述の外力の大きさに関わらず、各プーリは回転しない。
なお、一対のコンプライアンス調整装置が、相互に拮抗した状態で設けられている場合には、位置制御手段により各コイルばねに対して各中途支点部を相互に逆向きに移動させることで、出力トルクを変化させることなく、コンプライアンスを変更することができる。
また、この構成において、位置制御手段により各コイルばねに対して一対の中途支点部を相互に同じ方向に移動させようとしても、各中途支点部が基台に対して移動することはなく、これら中途支点部を移動させようとする方向とは逆の方向に、コイルばねが送り出されることになる。これは、プーリを介した2つの中途支点部の間の距離が、無端ベルトによって一定に保持されているためである。
すなわち、上述のように、一対の中途支点部を同じ向きに移動させようとする場合には、これら中途支点部の位置や各プーリの回転位置を変更することなく、各中途支点部の両側に位置するコイルばねがそれぞれ伸縮するため、コンプライアンスを変更することができる。なお、これらコイルばねの伸縮によって、一対の中途支点部はプーリを介して無端ベルトを引き合うことになるが、この無端ベルトを引き合う力は互いに釣り合うため、各プーリが回転することはなく、各プーリの出力トルクは変化しない。
さらに、この構成の場合には、各コイルばねにそれぞれ中途支点部を固定した状態において、各基台に対して各中途支点部を相互に逆向きに移動させることで、コンプライアンスを変更することなく、プーリの出力トルクを変化させることができる。すなわち、コンプライアンスの大きさに応じた外力により各プーリを回転させた際に、各中途支点部が相互に逆向きに移動することになる。
請求項1及び請求項6に係る発明によれば、等ピッチの標準的なコイルばねを使用してコンプライアンスを調整できるため、コンプライアンス調整装置やコンプライアンス調整機構は、機構的な強度を維持しつつ、軽量で制御しやすい特性を有するものとして、脚型移動ロボットや腕型作業ロボット等の関節部に最適な機構として利用することができる。
また、請求項2、請求項3及び請求項5に係る発明によれば、コイルばねに対して中途支点部を確実に移動させることができ、かつ、中途支点部がコイルばねに対して移動しないように容易に保持することができる。
また、請求項3に係る発明によれば、コイルばねに対して中途支点部を移動させる際に、ウォームギヤとコイルばねとの噛み合わせのズレを少なくすることができるため、コイルばねに対する中途支点部の位置決め精度を容易に向上させることができる。
また、請求項4に係る発明によれば、コイルばねに対して中途支点部を移動させる際に、コイルばねが中心軸線回りにねじれることを防止できるため、コイルばねのねじれに基づいてコンプライアンスが変化することを容易に防ぐことができる。
また、請求項5に係る発明によれば、回転駆動部の回転速度と比較して非常に小さい速度で中途支点部を中心軸線方向に移動させることができるため、コイルばねに対する中途支点部の位置精度を容易に向上することができる。
また、位置制御手段はトルククラッチとして機能するため、各回転駆動部を回転駆動させるモータ等の駆動源や、各雌ねじに余分な負荷が発生することを抑制して、モータの焼き切れ等を防止することができる。
また、請求項6及び請求項7に係る発明によれば、コイルばねに対して中途支点部を移動させる際には、プーリの出力トルクを変化させることなく、コンプライアンスを変更することができ、また、基台に対して中途支点部を移動させる際には、コンプライアンスを変更することなく、プーリの出力トルクを変化させることができる。以上のことから、コンプライアンスとプーリの出力トルクとを独立に設定することができる。
図1〜3は、本発明の第1の実施形態を示している。図1に示すように、このコンプライアンス調整装置1は、基台3と、基台3に長手方向の両端5a,5bを固定された等ピッチのコイルばね5と、コイルばね5に取り付けられた中途支点部7とを備えている。基台3は、コイルばね5の長手方向への移動のみに中途支点部7の動きを規制するガイドレール9を備えている。
中途支点部7は、図2に示すように、コイルばね5を挿通させるケース11と、ケース11内部に設けられると共にコイルばね5に噛み合う一対の歯車(位置制御手段)13,15とを備えている。これら一対の歯車13,15は、コイルばね5を挟み込むように配されており、各歯車13,15は、コイルばね5の長手方向に直交する直交軸線L1を中心に回転可能となっている。
これら一対の歯車13,15を相互に逆向きに回転駆動させることにより、コイルばね5を弾性変形させることなく、中途支点部7をコイルばね5に対してその長手方向に移動させることができる。また、これら一対の歯車13,15を回転しないように固定することにより、中途支点部7がコイルばね5に対して移動しないように所定位置に容易に固定することができる。
以上のように構成された中途支点部7は、これら一対の歯車13,15を適宜回転させることにより、図1に示すように、コイルばね5の一端5aから他端5bまで移動させることができる。また、中途支点部7がコイルばね5に対して固定された状態においては、コイルばね5を弾性変形させることで、中途支点部7を基台3に対してコイルばね5の長手方向に移動させることができる。
次に、このコンプライアンス調整装置1の動作について説明する。
一対の歯車13,15により中途支点部7をコイルばね5の長手方向の所定位置に固定した状態において、例えば、中途支点部7を基台3に対してコイルばね5の一端5a側に移動させた際には、コイルばね5のうち、コイルばね5の一端5aと中途支点部7との間のコイルばね5が収縮し、また、コイルばね5の他端5bと中途支点部7との間のコイルばね5が伸長する。すなわち、コイルばね5がその長手方向に弾性変形する。この際、中途支点部7の移動長さは、中途支点部7を移動させる外力の大きさや、基台3と中途支点部7との間のコイルばね5の剛性(以下、コンプライアンスと呼ぶ)に応じて変えることができる。
また、コイルばね5に対して中途支点部7を移動させた際には、コイルばね5をその長手方向に弾性変形させることなく、中途支点部7からコイルばね5の一端5a及び他端5bまでのコイルばね5の長さが変化する、すなわち、中途支点部7とコイルばね5の一端5aとの間のコイルばね5のばね定数、並びに、中途支点部7とコイルばね5の他端5bとの間のコイルばね5のばね定数が変化することになる。したがって、コイルばね5に対する中途支点部7の位置に応じて、コンプライアンスが変化する、すなわち、系としての等価的なばね定数が変化する。
このコンプライアンスは、コイルばね5全体のばね定数及びコイルばね5の全長を1とし、また、コイルばね5に対する中途支点部7の位置をxとして、以下の式で表される。
Figure 0004593363
〔数1〕により表される中途支点部7の位置xとコンプライアンスとの関係を図3のグラフに示す。
図1,3に示すように、例えば、コイルばね5の長さを等しく分ける位置(x=0.5)に中途支点部7を固定した状態においては、中途支点部7からコイルばね5の一端5a若しくは他端5bまでの長さが最大となるため、コンプライアンスが最小となる。すなわち、外力の大きさが小さくても、容易に中途支点部7を移動させることができる。この状態は、例えば、筋肉を弛緩させて関節を柔軟に揺動できる状態に類似している。
また、例えば、中途支点部7がコイルばね5の一端5a(x=0)若しくは他端5b(x=1)に固定されている状態においては、中途支点部7からコイルばね5の一端5a若しくは他端5bまでの長さがゼロとなるため、コンプライアンスが無限大となる。すなわち、外力の大きさに関わらず、中途支点部7を基台3に対して移動させることはできない。この状態は、例えば、筋肉を硬直させて関節を固定した状態に類似している。
以上のことから、等ピッチのコイルばね5を用いてコンプライアンスを調整することができ、このコンプライアンスの特性は生体の筋肉に類似している。
このコンプライアンス調整装置1によれば、汎用性の高い等ピッチのコイルばね5を使用することで、簡便にコンプライアンスを調整する機構を構成することができるため、従来のように、製品の仕様毎に設計する必要がある非線形ばねを使用する場合と比較して、コンプライアンス調整装置1の製造コストを低く抑えることができる。
また、等ピッチのコイルばね5を使用することにより、長いストロークにも容易に対応することができると共に、弾性変形に伴う蓄積エネルギーをより大きく許容することができる。したがって、従来のように、小さい動作範囲に限定され、また、弾性変形に伴う蓄積エネルギーも小さい非線形ばねや板バネ機構を使用する場合と比較して、汎用性の高いコンプライアンス調整装置1を提供することができる。
したがって、このコンプライアンス調整装置1は、機構的な強度を維持しつつ、軽量で制御しやすい特性を有するものとして、脚型移動ロボットや腕型作業ロボット等の関節部に最適な機構として利用することができる。
また、一対の歯車13,15を設けることにより、コイルばね5に対して中途支点部7を確実に移動させることができ、かつ、中途支点部7がコイルばね5に対して移動しないように容易に保持することができる。
なお、上記実施形態において、歯車13,15はコイルばね5を挟み込むように一対設けられるとしたが、歯車13,15の押さえつけに基づくコイルばね5の撓みを考慮しない場合には、例えば、歯車を1つだけ設けるとしてもよい。
また、中途支点部7には一対の歯車13,15が設けられるとしたが、これに限ることはなく、少なくともコイルばね5に対してその長手方向に移動させると共に、中途支点部7をコイルばね5の長手方向の所定位置に固定した状態に保持する位置制御手段を備えていればよい。
したがって、図4に示すように、位置制御手段17は、例えば、ケース11内部に設けられると共にコイルばね5に噛み合う一対のウォームギヤ19,21から構成されるとしても構わない。この構成において、一対のウォームギヤ19,21は、コイルばね5を挟み込むように配されており、コイルばね5の長手方向に沿う平行軸線L2を中心に回転可能となっている。また、各ウォームギヤ19,21の外周面には、コイルばね5に噛み合う螺旋状のねじ溝19a,21aが形成されており、各ねじ溝19a,21aのピッチはコイルばね5の螺旋のピッチと等しい。
なお、一方のウォームギヤ19のねじ溝19aは、コイルばね5と同じ向きの螺旋状に形成され、他方のウォームギヤ21のねじ溝21aは、コイルばね5と逆向きの螺旋状に形成されている。また、一方のウォームギヤ19の回転方向と他方のウォームギヤ21の回転方向とは、相互に逆向きとなっている。
この構成の場合でも、一対の歯車13,15を使用する場合と同様に、平行軸線L2を中心として各ウォームギヤ19,21を回転させるだけで、コイルばね5に対して中途支点部7を確実に移動させることができ、かつ、中途支点部7がコイルばね5に対して移動しないように容易に保持することができる。
なお、この構成の場合おいて、各ウォームギヤ19,21を回転させた際には、コイルばね5の螺旋の中心軸線L3を中心にコイルばね5を回転させようとする力がコイルばね5に作用する。すなわち、例えば、一方のウォームギヤ19のみを一方向に回転させた際には、コイルばね5を前記一方向とは逆向きに回転させようとする力がコイルばね5に作用する。また、他方のウォームギヤ21のみを前記一方向とは逆向きに回転させた際には、コイルばね5を前記一方向に回転させようとする力がコイルばね5に作用する。
以上のことから、これら一対のウォームギヤ19,21を同じ速度で相互に逆向きに回転させることにより、中心軸線L3回りにコイルばね5を回転させようとする力を相殺することができる。したがって、コイルばね5が中心軸線L3回りにねじれることを防止でき、コイルばね5のねじれに基づいてコンプライアンスが変化することを容易に防ぐことができる。
また、各ウォームギヤ19,21のねじ溝19a,19b及びコイルばね5の螺旋のピッチを相互に等しく形成しておくことにより、ウォームギヤ19,21のねじ溝19a,21aとコイルばね5とが相互に噛み合う部分を平行軸線L2方向に延びるウォームギヤ19,21の長さ分だけ確保することができる。すなわち、ウォームギヤ19,21のねじ溝19a,21aとコイルばね5との噛み合わせの接触面積を増やして、ウォームギヤ19,21とコイルばね5との噛み合わせのズレを少なくすることができるため、コイルばね5に対する中途支点部7の位置決め精度を容易に向上させることができる。
なお、上述の構成においては、中途支点部7に一対のウォームギヤ19,21が設けられるとしたが、各ウォームギヤ19,21の回転に伴ってコイルばね5が回転しない場合、すなわち、ウォームギヤ19,21の回転に対してコイルばね5が滑る場合には、例えば、1つのウォームギヤのみを設けるとしても構わない。
また、例えば、図5〜7に示すように、中途支点部7に備える位置制御手段23は、コイルばね5を挿通可能とする略円筒状の第1の雌ねじ25及び第2の雌ねじ27と、各雌ねじ25,27を挿通可能とする第1の回転駆動部29及び第2の回転駆動部31とから構成されるとしても構わない。これら一対の雌ねじ25,27及び回転駆動部29,31は、いずれもケース11に取り付けられている。
この構成において、円筒状に形成された各雌ねじ25,27及び各回転駆動部29,31は、その中心軸線がコイルばね5の螺旋の中心軸線L3と同一となるように配されている。また、第1の雌ねじ25及び第1の回転駆動部29と、第2の雌ねじ27及び第2の回転駆動部31とは、ケース11により相互に一定の距離を保持して中心軸線L3方向に並べて配されている。
ここで、各雌ねじ25,27は、周方向への逃げが少なく、径方向への変形のみが可能な材料から形成されている。そして、各雌ねじ25,27の貫通孔の内周面には、中心軸線L3を中心とした螺旋状の第1の内周ねじ山(第1の内周ねじ部)33及び第2の内周ねじ山(第2の内周ねじ部)35がそれぞれ突出して形成されている。
第1の内周ねじ山33は、コイルばね5と同じ向きの螺旋に形成されており、また、コイルばね5の螺旋よりも大きいピッチで形成されている。さらに、第2の内周ねじ山35は、コイルばね5と同じ向きの螺旋に形成されており、また、コイルばね5の螺旋よりも小さいピッチで形成されている。なお、第1の内周ねじ山33とコイルばね5の螺旋とのピッチ差は、第2の内周ねじ山35とコイルばね5の螺旋とのピッチ差に等しくなるように設定されている。
すなわち、コイルばね5の螺旋と各内周ねじ山33,35とは、周方向に関して周期的に交差するようになっている。各内周ねじ山33,35の頂点から構成される雌ねじ25,27の最内径は、コイルばね5の最外径よりも大きく形成されており、雌ねじ25,27の径方向への変形が無い場合には、各内周ねじ山33,35がコイルばね5に接触することはない。
各回転駆動部29,31の貫通孔の内周面には、中心軸線L3を中心とした螺旋状の第1の支持螺旋37及び第2の支持螺旋39がそれぞれ突出して形成されている。第1の支持螺旋37は、コイルばね5の螺旋と第1の内周ねじ山33との交差部分を通過するように、コイルばね5の螺旋や第1の内周ねじ山33と逆向きの螺旋に形成されている。また、第2の支持螺旋39は、コイルばね5の螺旋と第2の内周ねじ山35との交差部分を通過するように、コイルばね5の螺旋や第2の内周ねじ山35と逆向きの螺旋に形成されている。
ここで、各支持螺旋37,39の頂点から構成される各回転駆動部29,31の内周面の最内径は、各雌ねじ25,27の外周面よりも小さく形成されている。このため、各雌ねじ25,27が各回転駆動部29,31の貫通孔に挿通された状態においては、各雌ねじ25,27が各支持螺旋37,39により押さえつけられて、各雌ねじ25,27のうち、各支持螺旋37,39と接触する部分が径方向内方に変形する。したがって、各支持螺旋37,39の押さえつけにより、コイルばね5の螺旋と各内周ねじ山33,35との交差部分が相互に噛み合うことになる。すなわち、各支持螺旋37,39は、コイルばね5の螺旋と各内周ねじ山33,35との交差部分を相互に噛み合わせた状態に保持することになる。
なお、各支持螺旋37,39による押さえつけでは、各雌ねじ25,27のうち、各支持螺旋37,39と接触する部分が径方向内方に変形するが、この変形によって各雌ねじ25,27の内周面がコイルばね5に接触することはない。
また、上述の構成において、各回転駆動部29,31及び各雌ねじ25,27はケース11に対して中心軸線L3を中心に回転できるようになっており、中心軸線L3方向には移動しないようになっている。
以上のように構成された位置制御手段23においては、一対の回転駆動部29,31を相互に逆方向に回転させることにより、中途支点部7をコイルばね5に対して中心軸線L3方向に移動させることができる。
すなわち、中心軸線L3を中心に第1の回転駆動部29及び第2の回転駆動部31を相互に逆向き(A方向、B方向)に同じ速度で回転させた際には、第1の回転駆動部29の回転方向前方側に位置するコイルばね5の螺旋及び第1の内周ねじ山33が相互に近づくように、第1の雌ねじ25がコイルばね5に対してC方向に移動する。また、この際には、第2の回転駆動部31の回転方向前方側に位置するコイルばね5の螺旋及び第2の内周ねじ山35が相互に近づくように、第2の雌ねじ27もコイルばね5に対してC方向に移動する。すなわち、第1の雌ねじ25及び第2の雌ねじ27を設けた中途支点部7がコイルばね5に対してC方向に移動することになる。
ここで、前述したように、コイルばね5の螺旋と第1の内周ねじ山33とのピッチ差は、コイルばね5の螺旋と第2の内周ねじ山35とのピッチ差と等しく、かつ、第1の回転駆動部29及び第2の回転駆動部31の回転速度は相互に等しいため、第1の雌ねじ25及び第2の雌ねじ27に対するコイルばね5の移動速度は等しくなる。したがって、第1の回転駆動部29及び第2の回転駆動部31による回転運動を、コイルばね5に対する中途支点部7の中心軸線L3方向への直線運動に変換することができる。
また、コイルばね5と各内周ねじ山33,35との交差部分は各支持螺旋37,39により相互に噛み合う状態に保持されているため、各回転駆動部29,31を回転不能に固定しておくことにより、中途支点部7がコイルばね5に対して移動しないように容易に保持することができる。
なお、第1の回転駆動部29及び第2の回転駆動部31をそれぞれ1回転させた際に、中心軸線L3方向に移動する中途支点部7の移動長さは、コイルばね5の螺旋と第1の内周ねじ山33及び第2の内周ねじ山35とのピッチ差となるため、前述した回転運動から直線運動への変換において、中途支点部7の速度を大きく減速させることができる。したがって、この構成においては、コイルばね5に対する中途支点部7の位置精度を容易に向上することもできる。
なお、一対の雌ねじ25,27は、回転不能に固定されていないため、例えば、第1の回転駆動部29のみをA方向に回転させた場合には、この第1の回転駆動部29の回転に追従するように、第1の雌ねじ25及びコイルばね5をA方向に回転させようとする力が第1の雌ねじ25及びコイルばね5に作用する。すなわち、コイルばね5に中心軸線L3回りのねじり力が発生する。ここで、第2の回転駆動部31を逆向き(B方向)に回転させた際には、第2の回転駆動部31の回転に追従するように、第1の雌ねじ25及びコイルばね5をB方向に回転させようとする力がコイルばね5に作用し、前述とは逆向きのねじり力がコイルばね5に発生する。
したがって、一対の回転駆動部29,31を相互に逆向きに回転させることで、このねじり力の大半を内力化することができる。すなわち、コイルばね5がねじれることを防止できるため、このねじれに基づいてコンプライアンスが変化してしまうことを防ぐことができる。
なお、上述したように、各回転駆動部29,31を回転させた際には、中途支点部7をコイルばね5に対して中心軸線L3方向に移動させるための駆動トルクの大きさに応じて、コイルばね5が中心軸線L3方向に弾性変形する。
すなわち、コイルばね5の弾性変形に伴ってコイルばね5の螺旋のピッチが変化し、これにより、コイルばね5の螺旋と各内周ねじ山33,37とのピッチ差も変化する。例えば、前述した駆動トルクが大きい場合には、コイルばね5の弾性変形によって、コイルばね5の螺旋と各内周ねじ山33,37とのピッチ差が小さくなる、すなわち、コイルばね5の螺旋が各内周ねじ山33,37のピッチに近づくことになる。
なお、上述のように、コイルばね5が弾性変形している間は、中途支点部7が中心軸線L3方向に移動することはなく、コイルばね5の弾性力と駆動トルクの大きさとが相互に釣り合った状態において前述の弾性変形が停止し、中途支点部7がコイルばね5に対して中心軸線L3方向に移動することになる。
また、これら各雌ねじ25,27とコイルばね5とのピッチ差に応じて減速比や中心軸線L3方向の出力トルクの大きさが決まる。すなわち、ピッチ差が大きくなる程、減速比や出力トルクは小さくなり、ピッチ差が小さくなる程、減速比や出力トルクは大きくなる。そして、出力トルクがその上限に到達した場合、すなわち、各雌ねじ25,27とコイルばね5とのピッチ差が無くなった場合には、減速比が無限大となり、各雌ねじ25,27とコイルばね5との相対的な移動量はゼロとなる。
以上のことから、コイルばね5が弾性変形する前における出力トルクが駆動トルクよりも小さくても、出力トルクがその上限に到達するまでの範囲内においてコイルばね5が弾性変形することにより、出力トルクを駆動トルクに合致させて中途支点部7を移動させることができる。また、出力トルクがその上限に到達した場合には、減速比が無限大となるため、各回転駆動部29,31を回転駆動させるモータ等の駆動源や、各雌ねじ25,27に余分な負荷が発生することを抑制して、モータの焼き切れ等を防止することができる。すなわち、この位置制御手段23は、所謂トルククラッチとして機能することになる。
なお、前述したように、第1の内周ねじ山33はコイルばね5の螺旋のピッチよりも大きく、かつ、第2の内周ねじ山35はコイルばね5の螺旋のピッチよりも小さいため、上述したコイルばね5の弾性変形において、コイルばね5のうち第1の内周ねじ山33と噛み合う部分は中心軸線L3方向に延び、コイルばね5のうち第2の内周ねじ山35と噛み合う部分は中心軸線L3方向に縮むことになる。したがって、このコイルばね5の弾性変形は、第1の雌ねじ25と第2の雌ねじ27との間で内力化されるため、基台3と中途支点部7との間のコンプライアンスが変化することはない。
なお、上述の構成において、各内周ねじ山33,37は、少なくともコイルばね5と周期的に噛み合うように形成されていればよく、1条の螺旋から構成されるとしてもよいし、複数の条数の螺旋から構成されるとしても構わない。
次に、本発明による第2の実施形態について図8を参照して説明する。なお、この実施形態に係るコンプライアンス調整機構は、上記実施形態のコンプライアンス調整装置1を備えた構成となっている。このため、この第2の実施形態においては、コンプライアンス調整装置1の構成について上記実施形態と同じ符号を付してその説明を省略する。
図8に示すように、この実施形態に係るコンプライアンス調整機構41は、相互に所定間隔をおいて配された一対のプーリ43,45と、一対のプーリ43,45に巻回され、チェーンやタイミングベルト等からなる無端ベルト47と、一対のプーリ43,45の間に配された一対のコンプライアンス調整装置1,1とを備えている。各プーリ43,45は、例えば、スプロケットギヤ等からなり、無端ベルト47は、例えば、チェーンやタイミングベルト等からなる。
一対のコンプライアンス調整装置1,1は、プーリ43,45を介して相互に拮抗して配されている。また、各コンプライアンス調整装置1,1の基台3,3は、コイルばね5が一対のプーリ43,45の配列方向に一致するように、一対のプーリ43,45に対して所定位置に固定されている。さらに、各コンプライアンス調整装置1,1の中途支点部7,7は、一対のプーリ43,45の間で相対する無端ベルト47にそれぞれ固定されている。
なお、このコンプライアンス調整機構41においては、各中途支点部7,7の移動可能範囲がコイルばね5,5の一端5aから他端5bまでに限られているため、無端ベルト47の移動に伴う各プーリ43,45の回転可能範囲は、コイルばね5の全長に比例する角度に限定されることになる。
次に、このコンプライアンス調整機構41の動作について説明する。
コンプライアンス調整機構41において、各中途支点部7,7に設けられた位置制御手段(不図示)により各コイルばね5,5に対して一対の中途支点部7,7を相互に逆向きに移動させた際には、コイルばね5,5をその長手方向に弾性変形させることなく、中途支点部7,7からコイルばね5,5の一端5a及び他端5bまでのコイルばね5の長さが変化するため、コンプライアンスが変化する。また、一対の中途支点部7,7の移動量に応じて無端ベルト47が移動し、この無端ベルト47の移動に伴って一対のプーリ43,45がそれぞれ回転する。この際、各コイルばね5,5は弾性変形しないため、各プーリ43,45の出力トルクは変化しない。
また、この構成において、位置制御手段により各コイルばね5,5に対して一対の中途支点部7,7を相互に同じ方向に移動させようとしても、各中途支点部7,7が基台3,3に対して移動することはなく、中途支点部7,7を移動させようとする方向とは逆の方向に、コイルばね5,5が送り出されることになる。これは、プーリ43,45を介した2つの中途支点部7,7の間の距離が、無端ベルト47によって一定に保持されているためである。
すなわち、上述のように、一対の中途支点部7,7を同じ向きに移動させようとする場合には、これら中途支点部7,7の位置や各プーリ43,45の回転位置を変更することなく、各中途支点部7,7の両側に位置するコイルばね5,5がそれぞれ伸縮するため、コンプライアンスを変更することができる。なお、これらコイルばね5,5の伸縮によって、一対の中途支点部7,7がプーリ43,45を介して無端ベルト47を引き合うことになるが、この無端ベルト47を引き合う力は互いに釣り合うため、各プーリ43,45が回転することはなく、各プーリ43,45の出力トルクは変化しない。
さらに、位置制御手段によって各中途支点部7,7をコイルばね5,5に固定した状態において、一対の中途支点部7,7を基台3,3に対して相互に逆向きに移動させた際には、コイルばね5,5が伸縮するため、各プーリ43,45の出力トルクが増加する。すなわち、中途支点部7,7をコイルばね5,5に固定した状態では、コンプライアンスの大きさに応じた外力により各プーリ43,45を回転させる必要がある。なお、中途支点部7,7がコイルばね5,5の一端5a若しくは他端5bに固定されている状態においては、コンプライアンスが無限大となるため、前述の外力の大きさに関わらず、各プーリ43,45は回転しない。
以上のように、このコンプライアンス調整機構41は、プーリ43,45における1自由度の軸出力を中途支点部7の2種類の移動により駆動する所謂冗長自由度系を構成している。すなわち、このコンプライアンス調整機構41では、一対の中途支点部7,7を各コイルばね5,5に対して固定した状態、及び、一対の中途支点部7,7を各コイルばね5,5に対して移動可能とした状態で、プーリ43,45を回転させることができる。
このコンプライアンス調整機構41によれば、上記第1の実施形態と同様に、機構的な強度を維持しつつ、軽量で制御しやすい特性を有するものとして、脚型移動ロボットや腕型作業ロボット等の関節部に最適な機構として利用することができる。
また、各コイルばね5,5に対して一対の中途支点部7,7を移動させる際には、プーリ43,47の出力トルクを変化させることなく、コンプライアンスを変更することができ、また、各基台3,3に対して一対の中途支点部7,7を移動させる際には、コンプライアンスを変更することなく、プーリ43,45の出力トルクを変化させることができる。以上のことから、コンプライアンスとプーリ43,45の出力トルクとを独立に設定することができる。
なお、この第2の実施形態においては、一対のコンプライアンス調整装置1,1が拮抗して設けられるとしたが、これに限ることはなく、少なくとも1つのコンプライアンス調整装置1が設けられていればよい。この構成の場合にも、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
この発明の第1の実施形態に係るコンプライアンス調整装置の概略構成を示す側面図である。 図1のコンプライアンス調整装置において、位置制御手段の構成を示す拡大断面図である。 図1のコンプライアンス調整装置のコンプライアンス特性を示すグラフである。 この発明の他の実施形態に係るコンプライアンス調整装置において、位置制御手段の構成を示す拡大断面図である。 この発明の他の実施形態に係るコンプライアンス調整装置において、位置制御手段の構成を示す拡大断面図である。 図5の位置制御手段において、第1の雌ねじ及び第1の回転駆動部の各周面に形成された第1の内周ねじ山及び第1の支持螺旋、並びに、コイルばねの螺旋を示す概略展開図である。 図5の位置制御手段において、第2の雌ねじ及び第2の回転駆動部の各周面に形成された第2の内周ねじ山及び第2の支持螺旋、並びに、コイルばねの螺旋を示す概略展開図である。 この発明の第2の実施形態に係るコンプライアンス調整機構の概略構成を示す側面図である。
符号の説明
1 コンプライアンス調整装置
3 基台
5 コイルばね
5a 一端
5b 他端
7 中途支点部
13,15 歯車(位置制御手段)
17,23 位置制御手段
19,21 ウォームギヤ
19a,21a ねじ溝
25 第1の雌ねじ
27 第2の雌ねじ
29 第1の回転駆動部
31 第2の回転駆動部
33 第1の内周ねじ山(第1の内周ねじ部)
35 第2の内周ねじ山(第2の内周ねじ部)
37 第1の支持螺旋
39 第2の支持螺旋
41 コンプライアンス調整機構
43,45 プーリ
47 無端ベルト
L1 直交軸線
L2 平行軸線

Claims (7)

  1. 基台と、
    前記基台に長手方向の両端を固定された等ピッチのコイルばねと、
    前記コイルばねに取り付けられた中途支点部と、
    前記中途支点部を前記コイルばねに対してその長手方向に移動させると共に、前記中途支点部を前記コイルばねの長手方向の所定位置に固定した状態に保持する位置制御手段とを備え
    前記中途支点部は、前記コイルばねの長手方向の中途部に固定された状態で、前記基台に対して前記長手方向に移動可能とされ、
    前記基台に対する前記中途支点部の移動に伴って前記コイルばねがその長手方向に弾性変形することを特徴とするコンプライアンス調整装置。
  2. 前記位置制御手段が、前記中途支点部に設けられ、前記コイルばねに噛み合うと共に前記コイルばねの長手方向に直交する直交軸線を中心に回転可能な歯車を備えることを特徴とする請求項1に記載のコンプライアンス調整装置。
  3. 前記位置制御手段が、前記中途支点部に設けられ、前記コイルばねに噛み合うと共に前記コイルばねの長手方向に沿う平行軸線を中心に回転可能なウォームギヤを備え、
    前記コイルばねに噛み合う前記ウォームギヤのねじ溝のピッチが、前記コイルばねの螺旋のピッチと等しいことを特徴とする請求項1に記載のコンプライアンス調整装置。
  4. 前記ウォームギヤが複数設けられ、
    一方のウォームギヤの前記ねじ溝が、前記コイルばねと同じ向きの螺旋状に形成され、
    他方のウォームギヤの前記ねじ溝が、前記コイルばねと逆向きの螺旋状に形成され、
    前記一方のウォームギヤの回転方向と前記他方のウォームギヤの回転方向とが、相互に逆向きであることを特徴とする請求項3に記載のコンプライアンス調整装置。
  5. 前記位置制御手段は前記中途支点部に設けられ、
    該位置制御手段が、前記コイルばねを挿通可能とする貫通孔、及び、該貫通孔の内周面に前記コイルばねの螺旋よりも大きいピッチで前記コイルばねの螺旋と同じ方向の螺旋状に形成された第1の内周ねじ部を有する第1の雌ねじと、
    前記コイルばねを挿通可能とする貫通孔、及び、該貫通孔の内周面に前記コイルばねの螺旋よりも小さいピッチで前記コイルばねの螺旋と同じ方向の螺旋状に形成された第2の内周ねじ部を有する第2の雌ねじと、
    前記コイルばねの螺旋と逆向きの螺旋状に形成され、前記コイルばね及び前記第1の内周ねじ部の交差部分を相互に噛み合わせた状態に保持する第1の支持螺旋を有する筒状の第1の回転駆動部と、
    前記コイルばねの螺旋と逆向きの螺旋状に形成され、前記コイルばね及び前記第2の内周ねじ部の交差部分を相互に噛み合わせた状態に保持する第2の支持螺旋を有する筒状の第2の回転駆動部とを備え、
    前記コイルばねと前記第1の内周ねじ部とのピッチ差が、前記コイルばねと前記第2の内周ねじ部とのピッチ差と等しいことを特徴とする請求項1に記載のコンプライアンス調整装置。
  6. 相互に所定間隔をおいて配された回転可能な一対のプーリと、
    前記一対のプーリに巻回された無端ベルトと、
    前記一対のプーリの間に設けられた請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のコンプライアンス調整装置とを備え、
    前記コイルばねの長手方向が前記一対のプーリの配列方向と一致するように、前記基台がそれぞれ前記一対のプーリに対して所定位置に固定され、
    前記中途支点部が、前記コイルばねを挿通させるケース内部に前記位置制御手段を設けて構成され、
    前記ケースが、前記一対のプーリの間に位置する前記無端ベルトに固定されることを特徴とするコンプライアンス調整機構。
  7. 前記コンプライアンス調整装置が一対設けられ、
    一対の前記ケースが、前記一対のプーリの間で相対する前記無端ベルトにそれぞれ固定されていることを特徴とする請求項6に記載のコンプライアンス調整機構。
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