JP4592612B2 - 内燃機関のイオン電流による空燃比検知方法 - Google Patents

内燃機関のイオン電流による空燃比検知方法 Download PDF

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本発明は、内燃機関のイオン電流による空燃比検知方法に関するものである。
従来、車両に搭載される内燃機関(以下、エンジンと称する)では、排気ガス中の酸素濃度をO2 センサによって測定し、その測定値に基づいて燃料噴射量を調節することによって空燃比の制御が行われている。
また一方で、燃焼室内に発生するイオン電流を検出して燃焼状態を判定し、当該判定に基づいて燃料噴射量を調節することによって、空燃比制御を行うことも試みられている。具体的には、点火後に燃焼室に発生するイオン電流が、検出のために設定される閾値を上回ることによりイオン電流を検出し、閾値を上回ったイオン電流が発生した発生期間に基づいて燃焼状態が良好であるか否かを判定するものである。具体的には、イオン電流発生期間の変動率を気筒毎に演算し、この気筒毎に演算した発生期間の気筒別変動率が所定値以上となった場合、すなわち発生期間のばらつきが所定以上となった場合、その気筒がリーン限界になっていると判断するものが挙げられる(例えば、特許文献1参照)。
特許第3150429号明細書
ここで近年、エンジンの燃費向上並びに排気エミッションのさらなる削減を目指すために、従来は燃料噴射が多めに設定されたエンジンの始動直後においても燃料噴射を少なくし余剰燃料の排出を抑制するという、いわゆる始動時リーン制御の実現が望まれている。
しかしながら従来のO2 センサの測定値による空燃比制御では、O2 センサの温度が十分に高められ活性化するまでは正確な検出値が得られないため、始動直後においては適用できないものとなっている。
また上述の特許文献のような構成のものであると、エンジンの始動直後はイオン電流の発生期間のサンプル数が少ないため、ある気筒において空燃比が制御目標値から外れた燃焼が悪い状態を継続しイオン電流発生期間が変動していない場合には、気筒別変動率が低く算出されてしまう。そのため、このような場合では燃焼が悪い状態が変動率を通じて現れるのはその後に発生期間が変動した後となるため、燃焼が悪い状態が起こってからその状態が変動率として現れるまでに遅れが生じてしまい、その間的確な制御を行うことができないこととなる。また、サンプル数が少ない状態では個々のサンプルの影響が大きすぎて、発生期間の変動が突発的に現れてしまう事も起こり、その影響も受け易いものとなっている。これらのようなことから、気筒別変動率に基づく制御を始動時に適用しても、的確な空燃比制御に基づく良好な排気エミッションの削減効果並びに燃費向上効果が得られないものとなってしまう。
そこで本発明は、エンジンの始動直後における空燃比の制御を気筒毎に、より的確に行うことを目的としている。
すなわち、本発明に係る内燃機関のイオン電流による空燃比検知方法は、多気筒の内燃機関におけるそれぞれの気筒の燃焼室内に発生するイオン電流を検出し、検出したイオン電流の発生している発生期間を計測し、当該発生期間を基に演算した各気筒における変動率に基づいて各気筒の空燃比を検知し得るものであって、少なくとも内燃機関の運転が初爆から所定サイクルになるまでの間は、計測した全気筒における発生期間を基に算出された全気筒変動率に基づいて各気筒の空燃比を検知し、前記所定サイクル以後は、気筒別変動率に基づいて空燃比の検知を行う事を特徴としている。
ここで、「所定サイクル」とは、各気筒において変動率の演算のために最小限必要な発生期間のサンプル数を確保するまでのサイクル数、すなわち十分なサンプル数をもって気筒別変動率を演算し得るまでのサイクル数を指すものとする。
このようなものであれば、内燃機関の始動時すなわち初爆から所定サイクルまでの間といった発生期間のサンプル数が少ない段階では、全気筒からの発生期間をサンプリングして演算した全気筒変動率を採用することにより、所定サイクルが経過するまでの間の発生期間の変動を、全気筒から検出されたイオン電流の発生期間を基に判定するため、初爆直後から十分量のサンプル数を得ることができ、始動直後から正確な変動率を得ることができる。加えて、発生期間の変動を早く検知することが可能となる。そうすることにより、始動直後から正確な空燃比制御を行うことができる。さらに、十分量のサンプル量を始動直後から得られるので始動直後に発生期間が突発的に変動してもその影響を過度に受けた空燃比制御を行ってしまうことを有効に回避することができる。そして本発明は、所定サイクルを経た後、十分なサンプル数が得られる状態となるため、気筒別変動率に切り換えて空燃比の制御を行うものとしている
本発明は、以上説明したような構成であり、発生期間のサンプル数が少ない段階である初爆から所定サイクルまでの間は全気筒からデータをサンプリングする全気筒変動率を採用することにより、始動直後において、ある気筒の空燃比が制御目標値から外れるために起因する発生期間の変動を早いタイミングで検知して的確なタイミングで空燃比の制御を行うことができる。
本発明の第一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1に概略的に示したエンジン100は、自動車用の火花点火式4サイクル4気筒のもので、その吸気系1には図示しないアクセルペダルに応動して開閉するスロットルバルブ2が配設され、その下流側にはサージタンク3が設けられている。サージタンク3に連通する一方の端部近傍には、さらに燃料噴射弁5が設けてあり、その燃料噴射弁5を、電子制御装置6により制御するようにしている。燃焼室30を形成するシリンダヘッド31には、吸気弁32及び排気弁33が配設されるとともに、火花を発生するとともにイオン電流Iを検出するための電極となるスパークプラグ18が取り付けてある。また排気系20には、排気ガス中の酸素濃度を測定するためのO2 センサ21が、図示しないマフラに至るまでの管路に配設された触媒装置である三元触媒22の上流の位置に取り付けられている。なお、図1にあっては、エンジン100が有する第一気筒100a、第二気筒100b、第三気筒100c並びに第四気筒100dのうち、第一気筒100aの構成を代表して図示している。
電子制御装置6は、中央演算処理装置7と、記憶装置8と、入力インターフェース9と、出力インターフェース11と、A/Dコンバータ10とを具備してなるマイクロコンピュータシステムを主体に構成されている。入力インターフェース9には、サージタンク3内の圧力すなわち吸気管圧力を検出するための吸気圧センサ13から出力される吸気圧信号a、エンジン100の回転状態を検出するためのカムポジションセンサ14から出力される気筒判別信号G1とクランク角度基準位置信号G2とエンジン回転数信号b、車速を検出するための車速センサ15から出力される車速信号c、スロットルバルブ2の開閉状態を検出するためのアイドルスイッチ16から出力されるIDL信号d、エンジン100の冷却水温を検出するための水温センサ17から出力される水温信号e、上記したO2 センサ21から出力される電流信号h等が入力される。一方、出力インターフェース11からは、燃料噴射弁5に対して燃料噴射信号fが、またスパークプラグ18に対してイグニションパルスgが出力されるようになっている。
このスパークプラグ18には、イオン電流Iを測定するためのバイアス用電源24が接続され、入力インターフェース9とこのバイアス電源24との間にはイオン電流測定用回路25が接続されている。スパークプラグ18、バイアス用電源24、イオン電流測定用回路25によりイオン電流検出系40が構成される。バイアス用電源24は、イグニションパルスgが消滅した時点でスパークプラグ18にイオン電流Iの測定のための測定用電圧(バイアス電圧)を印加するものである。そして、測定用電圧の印加により、燃焼室30の内壁とスパークプラグ18の中心電極との間、及びスパークプラグ18の電極間に流れたイオン電流Iは、イオン電流測定用回路25により測定される。そしてイオン電流測定用回路25は、測定したイオン電流Iの電流値に対応するイオン電流信号を電子制御装置6に出力する。このようなバイアス用電源24とイオン電流測定用回路25とは、当該分野でよく知られている種々のものを適用することができる。
イオン電流Iは、例えば理論空燃比近傍における良好な燃焼状態では、上死点手前で減少した後に時間の経過とともに再度増加し、燃焼圧が最大となるクランク角度近傍でその電流値が最大となり、そして徐々に減少して通常、膨張行程の終了近傍において消滅するといった挙動を示す(図示せず)。しかし、何らかの原因で燃焼状態が良好でなく失火に近い燃焼を示すときは、燃焼圧が十分に上昇しないために、電流値が低くなる傾向にある。
発生期間Pは本実施形態において、上述のような挙動を示すイオン電流Iに基づいて燃焼状態を判定するため、例えば判定レベルである閾値(スレッショルドレベル)を予め設定することによって、イオン電流Iの電流値あるいはその電流による電圧が前記閾値を超えて検出される期間を示す値としている。なお、空燃比を理論空燃比より高くして燃料制御を行う希薄燃焼制御(リーン燃焼制御)においては、燃料の供給量を減少させていくと、安定した燃焼状態を維持し得る限界の燃焼状態に近づくにつれて燃焼状態が緩慢になる。このように燃焼状態が緩慢になると、イオン電流Iの発生している発生期間Pが長くなったり、逆に短くなったりすることによって、その長さがサイクル毎に且つ気筒毎にばらつくといった挙動を示す。そして、図2(a)は、初爆から各気筒より検出される発生期間Pを図示したグラフである。なお同図において、4つの気筒100a、100b、100c、100dの燃焼に基づく4つの発生期間Pの検出をもってエンジン100の1サイクルとしている。また同図(b)及び同図(c)は、同図(a)に対応する後述する気筒別変動率N及び全気筒変動率NAの挙動をそれぞれ示している。
電子制御装置6には、エンジン100の運転が初爆から所定サイクルになるまでの間は計測した発生期間Pに基づいて演算した全気筒変動率NAに基づいて空燃比を検知し前記所定サイクル以降では計測した発生期間Pに基づいて演算した気筒別変動率Nに基づいて空燃比を検知することによって、各気筒100a、100b、100c、100dに配された4つの燃料噴射弁5から噴射される燃料噴射量をそれぞれ調節するプログラムが内蔵してある。また、本実施形態において具体的には、演算した気筒別変動率N又は全気筒変動率NAと判定値OVとをそれぞれ比較し、比較の結果、前記気筒別変動率N又は全気筒変動率NAが判定値OVを超えている場合に空燃比がリーン側に変化したことを検知するようにプログラミングされているものである。
ここで所定サイクルとは、本実施形態において、各気筒において検出される発生期間Pを基に本実施形態に係る制御に採用するに足る気筒別変動率Nを演算するための最小限のサンプル数を検出するまでのサイクル数として予め定められたものである。例えば同実施形態では、後述する図3に係る基準値を8に設定し、8個の発生期間Pをサンプルとして気筒別変動率Nを演算している。すなわち、本実施形態に係る所定サイクルを8サイクルに設定している。
判定値OVは、上述のようにして得る発生期間Pの気筒別変動率N或いは全気筒変動率NAに対して、変動の大きさを判定するための基準、すなわち判定値OVを、例えば50%に設定している。したがって本実施形態では、気筒別変動率N及び全気筒変動率NAを演算するためのサンプルとして用いる発生期間Pのばらつきが判定値OVよりも小さい、すなわち所定のばらつき度合いよりも発生期間Pがそろっている際には燃焼状態を良好と判定し、一方、サンプルとして用いる発生期間Pのばらつきが所定値よりも大きい、すなわち所定のばらつき度合いを超えて発生期間Pがばらついている際には燃焼状態を不良と判定するものである。
気筒別変動率Nは、図2(b)に示すように、エンジン100のそれぞれの気筒毎にそれぞれ発生するイオン電流Iの発生期間Pを基に演算するものとしている。例えば本実施形態では、今回検出した発生期間Pとそれ以前に検出された例えば7個の発生期間Pとの計8個の発生期間Pから平均と標準偏差とを演算し、当該偏差を前記平均値で除した値を変動率として演算している。また同図において、エンジン100の初爆からの発生期間Pの検出数が8に満たない場合をも図示しているが、検出された8よりも少ない個数を基に上記同様の変動率を演算して図示している。なお前記標準偏差に代えて、統計における分散を採用しても良い。また同図において、例えば第一気筒100aにおける気筒別変動率Nの挙動は、最初の3回までの発生期間Pはそれぞれ略同様の値を検出しているため、判定値OVよりも低い値を示している。その後、第一気筒100aの発生期間Pが他の3つの気筒と略同様の値を検出するようになると、前記3回までの発生期間Pを含んで演算される気筒別変動率Nは上昇し判定値OVを超える挙動を示すようになる。
全気筒変動率NAは、図2(c)に示すように、エンジン100のうち全ての気筒すなわち第一気筒100a、第二気筒100b、第三気筒100c及び第四気筒100dにおいてそれぞれ発生するイオン電流Iの発生期間Pから演算するものとしている。例えば本実施形態では、検出した発生期間Pとそれ以前に検出された例えば7個の発生期間Pとの計8個の発生期間Pから平均と標準偏差とを演算し、当該偏差を前記平均値で除した値を変動率として演算している。また同図において、エンジン100の初爆からの全気筒の発生期間Pの合計検出数が8に満たない場合は、検出された8よりも少ない個数を基に演算したものとして図示している。なお全気筒変動率NAにおいても前記標準偏差に代えて、統計における分散を用いても良い。また同図において、全気筒変動率NAの挙動は、第一気筒100aにおける最初の3回までの発生期間Pが第二気筒100b、第三気筒100c及び第四気筒100dとは異なる値を検出しているため、最初の3回の発生期間Pを検出した際に、全気筒変動率NAは、判定値OVを超える挙動を示している。
しかしてこのイオン電流Iによるプログラムの概要は、図3に示すようなものである。
すなわち、イオン電流Iを検出した後、当該イオン電流Iを基に発生期間Pを計算するステップS1が完了した後、ステップS2において、エンジン100の初爆後のサイクル数が予め決められた基準値である8よりも少ないか否かを判定する。そして、判定したサイクル数が基準値たる所定サイクル以上であった場合にはステップS3へ進む。また判定したサイクル数が基準値たる所定サイクルよりも少なかった場合には、ステップS4へと進む。
ステップS3では、それぞれの気筒の発生期間Pにより気筒別変動率Nを演算する。すなわち、本実施形態では第一気筒100a、第二気筒100b、第三気筒100c及び第四気筒100dから検出された発生期間Pによって、それぞれ4つの気筒別変動率Nが算出される。
一方ステップS4では、全ての気筒の発生期間Pを基に、全気筒変動率NAを演算する。
ステップS5では、算出された気筒別変動率N或いは全気筒変動率NAを基に空燃比の判定を実施する。本実施形態では、気筒別変動率N及び全気筒変動率NAが判定値OVよりも小さい際には燃焼状態を良好すなわち制御範囲内にある空燃比を検知したと判定する。一方、判定値OVよりも大きくなる際には燃焼状態を不良すなわち制御目標値から外れた空燃比を検知したと判定する。
以上の構成において、エンジン100を始動すると、その初爆から基準値を上回るまで基準値である所定サイクルよりも少ない7サイクルまでの間はステップS1、S2、S4、S5を繰り返し実行する。従って、この間は全気筒変動率NAに基づいて空燃比の検知が行われる。そしてこの後時間が経過し、初爆から基準値すなわち所定サイクルである8サイクルよりも後は、ステップS1、S2、S3、S5を実行する。すなわち、所定サイクル以後は、継続的に気筒別変動率Nに基づいて空燃比の検知が行われる。
そして、検知された空燃比に基づいて、各気筒100a、100b、100c、100dに配された4つの燃料噴射弁5から噴射される燃料噴射量をそれぞれ調節することによって、各気筒100a、100b、100c、100d毎に空燃比の制御が行われる。
従って、本実施形態に係る内燃機関たるエンジン100のイオン電流Iによる空燃比検知方法は、エンジン100の運転が初爆から所定サイクルになるまでの間は全気筒変動率NAに基づいて各気筒100a、100b、100c、100dの空燃比を検知し、所定サイクル以降の内燃機関の運転では気筒別変動率Nに基づいて各気筒100a、100b、100c、100d毎に空燃比を検知するものである。つまり、エンジン100の始動時すなわち初爆から所定サイクルに至るまでの間といった発生期間Pのサンプル数が少ない段階では全気筒からの発生期間Pをサンプリングして全気筒変動率NAを算出し、この算出した全気筒変動率NAを採用することにより、初爆直後から変動率の演算に要する十分量のサンプル数を得ることができるので、始動直後から正確な変動率を全気筒変動率NAとして得ることができ、発生期間Pの変動を早いタイミングで検知して早いタイミングで空燃比の制御を行うことができる。具体的には、図2(a)において第一気筒100aの発生期間Pが初爆時から他の気筒よりも長いことを、直後に検出される他の気筒の発生期間Pをサンプリングすることにより、いち早く全気筒変動率NAを通じて検出することによって制御範囲から空燃比が外れていることを検知することができる。さらに、始動直後から変動率の演算に十分な発生期間Pのサンプル数を得られるので、始動直後に発生期間Pが突発的に変動してもその影響を過度に受けてしまうことによる、誤った空燃比の検知に基づく空燃比制御を有効に回避することができる。また本実施形態では、所定サイクル以後、すなわち変動率の演算に十分なサンプル数が得られる状態となれば、気筒別変動率Nに切り換えて空燃比の制御を行うので、各気筒100a、100b、100c、100dの状態に応じた制御をそれぞれ的確に行うことができるものとなっている。
なお、エンジン100を低回転で運転している場合や負荷が低い場合など、別途設定した条件に合致した場合には、所定サイクル以後であっても全気筒変動率NAを採用するようにしてもよい。気筒間のばらつきが大きい場合には、全気筒変動率NAを採用する方が、的確な空燃比の制御を早く行い得る場合もあるからである。
さらに、上記実施形態では、エンジン100の4つの気筒100a、100b、100c、100dが初爆から順次燃焼をしていく毎に全気筒変動率NAの値は随時更新されるものとなっている。そこで全気筒変動率NAを基に各気筒100a、100b、100c、100dの噴射燃料の調節を行う際に、当該全気筒変動率NAの算出時に最も新しく発生期間Pをサンプリングした気筒に対して制御を行うようにしてもよい。言い換えれば全気筒変動率NAに基づく空燃比の制御を、発生期間Pを最後にサンプリングした気筒に対して順次行うようにしてもよい。そうすることにより全気筒変動率NAを、気筒毎の燃焼状態に対して迅速且つ有効に反映させた値として適用することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、同実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態ではイオン電流による空燃比制御について説明したが、O2センサの測定値による空燃比制御を併用することも勿論可能である。また上記実施形態において気筒別変動率並びに全気筒変動率を、標準偏差や分散を採用して演算する態様を例示したが、その他種々の統計的手法を採用することが可能である。また、基準値すなわち所定サイクル及び判定値は上記実施形態で例示した値に限定されることはなく、他の所要の値を採用することができる。その他、各部の具体的構成についても、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明の第一実施形態おけるエンジン及び電子制御装置の概略構成を示す概略構成説明図。 同実施形態の発生期間、気筒別変動率及び全気筒変動率を示すグラフ。 同実施形態の制御手順を示すフローチャート。
符号の説明
100…内燃機関(エンジン)
100a、100b、100c、100d…気筒
6…電子制御装置
7…中央演算処理装置
8…記憶装置
9…入力インターフェース
11…出力インターフェース
I…イオン電流
P…発生期間
N…気筒別変動率
NA…全気筒変動率
OV…判定値

Claims (1)

  1. 多気筒の内燃機関におけるそれぞれの気筒の燃焼室内に発生するイオン電流を検出し、検出したイオン電流の発生している発生期間を計測し、当該発生期間を基に演算した各気筒における変動率に基づいて各気筒の空燃比を検知し得るものであって、
    内燃機関の運転が初爆から所定サイクルになるまでの間は、計測した全気筒における発生期間を基に算出された全気筒変動率に基づいて各気筒の空燃比を検知し、前記所定サイクル以後は、気筒別変動率に基づいて空燃比の検知を行う内燃機関のイオン電流による空燃比検知方法。
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