JP4592129B2 - 新規な安息香酸誘導体及びその製造法 - Google Patents

新規な安息香酸誘導体及びその製造法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規な安息香酸誘導体及びその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】
下記化9
【0003】
【化9】
Figure 0004592129
【0004】
で表されるカルボン酸エステルで置換されたビシクロヘプテノン誘導体と、アルコラート等との反応により安息香酸誘導体を得る方法(A)が、Tetrahedron.,42,1741(1986)及びJ.Org.Chem.,26,2066(1961))に記載されている。
しかしながら、ヘテロ環で置換されたビシクロヘプテノン誘導体での反応の報告例はない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、農薬・医薬の製造中間体、特に、除草活性を有する化合物の製造中間体として有用な新規安息香酸誘導体、及びその製造法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、(a)一般式(1)
【0007】
【化10】
Figure 0004592129
【0008】
(式中、R1 は、水素原子又はC1-4 アルキル基を表し、
2 は、水素原子又はC1-6 アルキル基を表し、
Hetは、炭素原子でベンゼン環と結合する、N,O若しくはS原子を1〜4個含む、置換基を有していてもよい飽和あるいは不飽和の5若しくは6員ヘテロ環基を表す。)で表される安息香酸誘導体、
【0009】
(b)一般式(2)
【0010】
【化11】
Figure 0004592129
【0011】
(式中、R1 及びHetは、前記と同じ意味を表す。)で表されるビシクロヘプテノン誘導体に、適当な溶媒中、塩基を作用させることを特徴とする前記一般式(1)で表される安息香酸誘導体の製造法、
【0012】
(c)一般式(3)
【0013】
【化12】
Figure 0004592129
【0014】
(式中、R1 及びHetは、前記と同じ意味を表し、Xは、塩素原子,C1-4 アルコキシ基を表し、二つのXは一緒になって、C1-4 アルキル基で置換されていてもよいC2-3 アルキレンジオキシ基を形成してもよい。)で表されるビシクロヘプテン誘導体を加水分解することにより、前記一般式(2)で表されるビシクロヘプテノン誘導体を得る工程と、前記一般式(2)で表されるビシクロヘプテノン誘導体に、適当な溶媒中、塩基及び水若しくはアルコールを作用させることを特徴とする前記一般式(1)で表される安息香酸誘導体の製造法、
【0015】
(d)一般式(4)
【0016】
【化13】
Figure 0004592129
【0017】
(式中、Xは前記と同じ意味を表す。)で表されるシクロペンタジエン誘導体と、一般式(5)
【0018】
【化14】
Figure 0004592129
【0019】
(式中、R1 及びHetは、前記と同じ意味を表す。)で表されるヘテロ環で置換されたエチレン誘導体とを反応させて、前記一般式(3)で表されるビシクロヘプテン誘導体を得る工程と、前記一般式(3)で表されるビシクロヘプテン誘導体を加水分解させて、前記一般式(2)で表されるビシクロヘプテノン誘導体を得る工程と、及び前記一般式(2)で表されるビシクロヘプテノン誘導体に、適当な溶媒中、塩基及び水若しくはアルコールを作用させることを特徴とする、前記一般式(1)で表される安息香酸誘導体の製造法、及び,
(e)その製造中間体である前記一般式(2)で表されるビシクロヘプテノン誘導体である。
【0020】
本発明化合物である一般式(1)、(2)及びその前駆体である一般式(3)で表される化合物において、
1 は、水素原子、又はメチル,エチル,プロピル,イソプロピル,n−ブチル,イソブチル,s−ブチル,t−ブチル等のC1-4 アルキル基を表す。
【0021】
2 は、水素原子、又はメチル,エチル,プロピル,イソプロピル,n−ブチル,イソブチル,s−ブチル,t−ブチル等のC1-4 アルキル基を表す。
【0022】
前記一般式(3)において、Xは、塩素等のハロゲン原子、又は、
メトキシ,エトキシ,プロポキシ,イソプロポキシ,ブトキシ等のC1-4 アルコキシ基を表す。
【0023】
また、二つのXが一緒になって、エチレンジオキシ,トリメチレンジオキシ基等のC2-3 アルキレンジオキシ基を形成していてもい。
【0024】
さらに、前記C2-3 アルキレンジオキシ基は、メチル,エチル,プロピル,イソプロピル,n−ブチル,イソブチル,s−ブチル,t−ブチル等のC1-4 アルキル基で置換されていてもよい。
【0025】
Hetは、炭素原子でベンゼン環又はビシクロヘプタン環と結合する、N,O若しくはS原子を1〜4個含む、置換基を有していてもよい飽和又は不飽和5若しくは6員ヘテロ環基を表す。
【0026】
かかるHetとしては、例えば、
2−フリル、3−フリル、
2−チエニル、3−チエニル、
2,3−ジヒドロフラン−2−イル、2,3−ジヒドロフラン−3−イル、2,3−ジヒドロフラン−4−イル、2,3−ジヒドロフラン−5−イル、2,5−ジヒドロフラン−2−イル、2,5−ジヒドロフラン−3−イル、
2,3−ジヒドロチオフェン−2−イル、2,3−ジヒドロチオフェン−3−イル、2,3−ジヒドロチオフェン−4−イル、2,3−ジヒドロチオフェン−5−イル、2,5−ジヒドロチオフェン−2−イル、2,5−ジヒドロチオフェン−3−イル、
ピロール−2−イル、ピロール−3−イル、
イミダゾール−2−イル、イミダゾール−4−イル、イミダゾール−5−イル、
2−イミダゾリン−2−イル、2−イミダゾリン−4−イル、2−イミダゾリン−5−イル、
【0027】
ピラゾール−3−イル、ピラゾール−4−イル、ピラゾール−5−イル、
オキサゾール−2−イル、オキサゾール−4−イル、オキサゾール−5−イル、
イソオキサゾール−3−イル、イソオキサゾール−4−イル、イソオキサゾール−5−イル、
1,2,4−オキサジアゾール−3−イル、1,2,4−オキサジアゾール−5−イル、1,3,4−オキサジアゾール−2−イル、1,2,3−オキサジアゾール−4−イル、1,2,3−オキサジアゾール−5−イル、1,2,5−オキサジアゾール−3−イル、
2−チアゾリル、4−チアゾリル,5−チアゾリル、
イソチアゾール−3−イル、イソチアゾール−4−イル、イソチアゾール−5−イル、
1,2,4−チアジアゾール−3−イル、1,2,4−チアジアゾール−5−イル、1,3,4−チアジアゾール−2−イル、1,2,3−チアジアゾール−4−イル、1,2,3−チアジアゾール−5−イル、1,2,5−チアジアゾール−3−イル、
1,2,4−トリアゾール−3−イル、1,2,4−トリアゾール−5−イル、1,3,4−トリアゾール−2−イル、1,2,3−トリアゾール−4−イル、1,2,3−トリアゾール−5−イル、テトラゾール−5−イル、
2−ピロリン−1−イル、2−ピロリン−2−イル、2−ピロリン−3−イル、2−ピロリン−4−イル、2−ピロリン−5−イル、
【0028】
2−オキサゾリン−2−イル、2−オキサゾリン−4−イル、2−オキサゾリン−5−イル、3−オキサゾリン−2−イル、3−オキサゾリン−4−イル、3−オキサゾリン−5−イル、4−オキサゾリン−2−イル、4−オキサゾリン−4−イル、4−オキサゾリン−5−イル、
2−イソオキサゾリン−3−イル、2−イソオキサゾリン−4−イル、2−イソオキサゾリン−5−イル、
3−イソオキサゾリン−3−イル、3−イソオキサゾリン−4−イル、3−イソオキサゾリン−5−イル、
4−イソオキサゾリン−3−イル、4−イソオキサゾリン−4−イル、4−イソオキサゾリン−5−イル、
【0029】
2−チアゾリン−2−イル、4−チアゾリン−4−イル、4−チアゾリン−5−イル、
2−イソチアゾリン−3−イル、2−イソチアゾリン−4−イル、2−イソチアゾリン−5−イル、
3−イソチアゾリン−3−イル、3−イソチアゾリン−4−イル、3−イソチアゾリン−5−イル、
4−イソチアゾリン−3−イル、4−イソチアゾリン−4−イル、4−イソチアゾリン−5−イル、
1−ピラゾリン−3−イル、1−ピラゾリン−4−イル、1−ピラゾリン−5−イル、
2−ピラゾリン−3−イル、2−ピラゾリン−4−イル、2−ピラゾリン−5−イル、
3−ピラゾリン−3−イル、3−ピラゾリン−4−イル、3−ピラゾリン−5−イル等のN,O若しくはS原子を1〜4個含む5員環ヘテロ環基、
【0030】
2−ピロリジニル、3−ピロリジニル、
2−テトラヒドロフラニル、3−テトラヒドロフラニル、
2−テトラヒドロチエニル、3−テトラヒドロチエニル、
2−オキサゾリジニル、4−オキサゾリジニル、5−オキサゾリジニル、
3−イソオキサゾリジニル、4−イソオキサゾリジニル、5−イソオキサゾリジニル、
2−チアゾリジニル、4−チアゾリジニル、5−チアゾリジニル、
3−イソチアゾリジニル、4−イソチアゾリジニル、5−イソチアゾリジニル、
【0031】
2−イミダゾリジニル、4−イミダゾリジニル、
1,2,4−オキサジアゾリジン−3−イル、1,2,4−オキサジアゾリジン−5−イル、1,3,4−オキサジアゾリジン−2−イル、
1,2,4−チアジアゾリジン−3−イル、1,2,4−チアジアゾリジン−5−イル、1,3,4−チアジアゾリジン−2−イル、
1,3,4−トリアゾリジン−2−イル、
1,3−ジオキソラン−2−イル、1,3−ジオキソラン−4−イル、1,4−ジオキソラン−2−イル、
1,3−ジチオラン−2−イル、1,3−ジチオラン−4−イル、
1,3−オキサチオラン−2−イル基等のN,O若しくはS原子を1〜4個含む飽和の5員環ヘテロ環基、
【0032】
2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、
3−ピリダジニル、4−ピリダジニル、
2−ピリミジニル、4−ピリミジニル、5−ピリミジニル、
ピラジン−2−イル、
2H−ピラン−3−イル、2H−チオピラン−3−イル、
2−ピペリジニル、3−ピペリジニル、4−ピペリジニル、
2−ピペラジニル、
2−モルホリニル、3−モルホリニル、
5,6−ジヒドロ−4H−1,3−チアジン−2−イル、
2−テトラヒドロピラニル、3−テトラヒドロピラニル、4−テトラヒドロピラニル、
2−テトラヒドロチオピラニル、3−テトラヒドロチオピラニル、4−テトラヒドロチオピラニル等のN,O若しくはS原子を1〜4個含む6員環ヘテロ環基を例示することができる。
【0033】
また、これらの基は、ヘテロ環の任意の位置に1又は2以上の同一若しくは相異なる置換基を有していてもよい。かかる置換基としては、例えば、メチル,エチル,プロピル,イソプロピル,n−ブチル,イソブチル,s−ブチル,t−ブチル基等のC1-4 アルキル基、クロロメチル,ジクロロメチル,トリクロロメチル,フルオロメチル,ジフルオロメチル,トリフルオロメチル,1−フルオロエチル,1,1−ジフルオロエチル,2,2,2−トリフルオロエチル,ペンタフルオロエチル基等C1-4 ハロアルキル基を挙げることができる。
Hetとして、より好ましくは、次のQ1〜Q9
【0034】
【化15】
Figure 0004592129
【0035】
で表されるいずれかの基を挙げることができる。
上記式中、R3 は、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル基等のC1-4 アルキル基、
、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、1−フルオロエチル、1,1−ジフルオロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ペンタフルオロエチル基等C1-4 ハロアルキル基を表し、nは、0、1又は2の整数を表す。
また、R4 は、水素原子、又はメチル、エチル、プロピル、イソプロピル基等のC1-6 アルキル基を表す。
【0036】
なお、前記一般式(2)及び一般式(3)で表される本発明化合物において、5位及び6位の置換基により立体異性体が存在し得る。それらはいづれも本発明に含まれる。
【0037】
【発明の実施の形態】
本発明化合物は、次の方法によって製造することができる。
(製造法1)
【0038】
【化16】
Figure 0004592129
【0039】
(式中、R1 ,R2 及びHetは、前記と同じ意味を表す。)
【0040】
即ち、一般式(2)で表されるビシクロヘプテノン誘導体(2)を、適当な溶媒中、塩基及び水若しくはアルコールを作用させることにより、一般式(1)で表される化合物を得ることができる。
【0041】
この反応に用いられる塩基としては、例えば、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラート、カリウムt−ブトキシド等のアルカリ金属アルコラート類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム等のアルカリ金属炭酸塩、アルカリ土類金属炭酸塩等を挙げることができる。
【0042】
塩基の使用量は、ビシクロヘプテノン誘導体(2)1モルに対して、2〜5当量が好ましい。
【0043】
また、反応に用いることのできる溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、t−ブタノール等のアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)等のエーテル類、ベンゼン、トルエン等の炭化水素類、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド(DMF)、水、トルエン、ベンゼン等、あるいはこれら2種以上の混合溶媒が挙げられる。
【0044】
上記反応においては、アルコール系溶媒、即ち、アルコール類、水及びアルコール、或いはアルコール及びエーテル類等の混合溶媒等のアルコール又はアルコールと他の溶媒との混合溶媒の使用が特に好ましい。
【0045】
上記反応においては、例えば、メチルアルコールを用いることによりメチルエステル、エチルアルコールを用いることによりエチルエステル等のように、用いられるアルコール(R2 OH)と対応する、或いは用いる金属アルコキシド(MOR2 )のアルコキシド部分が一致するエステル(COOR2 )を得ることができる。
【0046】
より好ましい塩基と溶媒の組み合わせとしては、例えば、ナトリウムメトキシド−メタノール(又はメタノールと他の溶媒との混合溶媒)、ナトリウムエトキシド−エタノール(又はエタノールと他の溶媒との混合溶媒)、水酸化ナトリウム−アルコール(又はアルコールと他の溶媒との混合溶媒)、水酸化カリウム−アルコール(又はアルコールと他の溶媒との混合溶媒)、カリウム t−ブトキシド−ブタノール等を挙げることができる。
【0047】
また、混合溶媒或いは含水系溶媒を用いる場合は、カルボン酸(R2 =H)を得ることができるが、水と共に用いる溶媒としては、アルコール類やエーテル類の使用が好ましく、塩基としては、前記水酸化物又は炭酸塩の使用が好ましい。
【0048】
なお、金属アルコキシドを用いる場合においては、上記のように対応するアルコールの使用が好ましいが、他のアルコールの使用ももちろん可能である。
反応温度は、−10℃から用いる溶媒の沸点の間が好ましい。
【0049】
(製造法2)
【0050】
【化17】
Figure 0004592129
【0051】
(式中、R1 ,R2 Het及びXは、前記と同じ意味を表す。)
【0052】
ビシクロヘプテノン誘導体(2)は、ビシクロヘプテン誘導体(3)を、塩酸、硫酸等の酸で加水分解することにより得ることができる。
【0053】
即ち、無溶媒又は水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、t−ブタノール等のアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)等のエーテル類、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類、あるいはこれら2種以上の混合溶媒を用いて、−10℃から用いる溶媒の沸点の間で、化合物(3)を加水分解させるこにより、化合物(2)を得ることができる。
【0054】
その後は、前記製造法1で説明した方法と同様にして、目的とする安息香酸誘導体を製造することができる。
【0055】
(製造法3)
【0056】
【化18】
Figure 0004592129
【0057】
(式中、R1 ,R2 ,Het及びXは、前記と同じ意味を表す。)
シクロペンタジエン誘導体(4)とヘテロ環で置換されたエチレン誘導体(5)とを、Diels−Alder反応を行うことにより、ビシクロヘプテン誘導体(3)を得ることができる。
【0058】
Diels−Alder反応に関しては、例えば、Tetrahedron.,42,1741−1744(1986),J.Org.Chem.,26,2066−2072(1961)等に記載された方法と同様にして行うことができる。
【0059】
上記反応においては、シクロペンタジエン類とエチレン誘導体とを加熱下に反応させる。この際用いられるエチレン誘導体のモル比は、シクロペンタジエン類1モルに対し、0.5〜10倍当量、好ましくは1〜3当量である。反応は、室温から250℃の間で行われるが、70℃〜200℃がより好ましい。
【0060】
この反応は通常無溶媒で行われるが、溶媒を用いて行うこともできる。用いられる溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の芳香族炭化水素類、エタノール、n−プロピルアルコール、エチレングリコール、1,3−ブタンジオール、エチレングリコールモノメチルエーテル等のアルコール類、ジメトキエタン、ジオキサン、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルイミダゾリン等のアミド類、ジメチルスルホキシド、スルホラン等の含イオウ炭化水素類及び水等を例示することができる。
【0061】
また、ヒドロキノン等の重合防止剤の添加、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の塩基の存在により、反応をより円滑に行うことができる。
【0062】
その後は、前記製造法2と同様にして、目的とする安息香酸誘導体を製造することができる。
【0063】
本発明化合物及び中間体等は、反応終了後、通常の後処理を行うことにより得ることができる。
【0064】
また、本発明化合物及び中間体等の構造は、IR,NMR及びMS等から決定した。
【0065】
【実施例】
次に実施例、参考例を挙げて、本発明を更に具体的に説明する。なお、実施例中では、本発明化合物のうち、(1S,4R,5R,6S)体及び(1R,4S,5S,6R)体を、「trans」と表記し、(1S,4R,5R,6R)体及び(1R,4S,5S,6S)体を、「cis」と表記する。
【0066】
実施例1
4,5−ジクロロ−2−メチル−3−(3−メチルイソオキサゾール−5−イル)安息香酸エチルエステル(化合物番号3)の製造
【0067】
【化19】
Figure 0004592129
【0068】
6−メチル−5−(3−メチルイソオキサゾール−5−イル)−1,2,3,4−テトラクロロビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン−7−オン(trans:cis=1:1混合物)0.11gをエタノール1mlに溶解し、氷冷下でナトリウムエチラート0.06gを加え、室温で1時間攪拌した。反応液を氷水50mlにあけ、酢酸エチル30mlで2回抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去して粘稠な液体を得た。このものをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、白色結晶として表記化合物0.024gを得た。
融点86−88℃
【0069】
実施例2
4,5−ジクロロ−2−メチル−3−(3−メチルイソオキサゾール−5−イル)安息香酸メチルエステル(化合物番号2)の製造
【0070】
【化20】
Figure 0004592129
【0071】
6−メチル−cis−5−(3−メチルイソオキサゾール−5−イル)−7,7−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラクロロビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン0.99gに、氷冷下で濃硫酸6.02gを加え、室温に戻した後、1時間攪拌すると反応液は均一になり、そのまま室温で15時間放置した。反応液を氷水20ml中にあけ、酢酸エチル20mlで2回抽出した。有機層を重曹水で2回洗浄後、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。硫酸マグネシウムを除去し、溶媒を減圧下に濃縮して、黄色のあめ状物質として、6−メチル−cis−5−(3−メチルイソオキサゾール−5−イル)−1,2,3,4−テトラクロロビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン−7−オンの粗生成物0.79gを得た。
【0072】
得られた粗製6−メチル−cis−5−(3−メチルイソオキサゾール−5−イル)−1,2,3,4−テトラクロロビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン−7−オン0.94gをメタノール10mlに溶解し、氷冷下に、28%ナトリウムメチラート−メタノール溶液1.44gを5分で滴下した。室温で4時間攪拌した後、氷水50ml中にあけ、酢酸エチル30mlで2回抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に濃縮して粘稠な液体を得た。このものをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、白色結晶として表記化合物0.42gを得た。融点76−77℃
【0073】
実施例3
4,5−ジクロロ−2−メチル−5−(3−メチルイソオキサゾール−5−イル)安息香酸(化合物番号1)の製造
【0074】
【化21】
Figure 0004592129
【0075】
水酸化ナトリウム92gの水1150ml溶液中に、6−メチル−cis−5−(3−メチルイソオキサゾール−5−イル)−1,2,3,4−テトラクロロビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン−7−オン 156.9gのTHF1150ml溶液を、−3℃〜0℃で1.5時間かけて滴下した。滴下終了後冷却浴をはずし、反応液を徐々に室温に昇温しながら1.5時間攪拌した。反応終了後、反応液にトルエン500mlを加え、水層を分取した。さらに、有機層に1規定水酸化ナトリウム水溶液500mlを加えて分液し、水層を分取した。水層を合わせ、濃塩酸210mlを加えて酸析し、析出結晶をろ取した。得られた結晶を酢酸エチル300mlに溶解し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去して、白色結晶として表記化合物95.0gを得た。
融点212−213℃
【0076】
実施例4
4,5−ジクロロ−2−メチル−3−(2−イソオキサゾリン−3−イル)安息香酸メチルエステル(化合物番号29)の製造
【0077】
【化22】
Figure 0004592129
【0078】
6−メチル−cis−5−(2−イソオキサゾリン−3−イル)−7,7−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラクロロビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン1.0gに、氷冷下、濃硫酸6.3gを加え、室温に戻した後、1時間攪拌すると反応液は均一になり、そのまま室温で15時間放置した。反応液を氷水20ml中にあけ、酢酸エチル20mlで2回抽出した。有機層を重曹水で2回洗浄後、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。硫酸マグネシウムを除去し、溶媒を減圧下に濃縮して、黄色のあめ状物質として、6−メチル−cis−5−(2−イソオキサゾリン−3−イル)−1,2,3,4−テトラクロロビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン−7−オンの粗生成物0.94gを得た。
【0079】
得られた粗生成物0.94gをメタノール10mlに溶解し、氷冷下に、28%ナトリウムメチラートのメタノール溶液1.5gを5分間で滴下した。室温で2時間攪拌した後反応液を氷水50mlにあけ、酢酸エチル30mlで2回抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に濃縮して粘稠な液体を得た。このものをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、白色結晶として表記化合物0.71gを得た。融点74−76℃
【0080】
実施例5
4,5−ジクロロ−2−メチル−3−(2−イソオキサゾリン−3−イル)安息香酸(化合物番号28)の製造
【0081】
【化23】
Figure 0004592129
【0082】
実施例4と同様にして得られた6−メチル−cis−5−(2−イソオキサゾリン−3−イル)−1,2,3,4−テトラクロロビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン−7−オンの粗生成物1.6gをテトラヒドロフラン5mlと水5mlに溶解し、氷冷下に、1規定水酸化ナトリウム水溶液14.6gを5分間で滴下した。室温で2時間攪拌した後反応液を氷水50mlにあけ、塩酸でPHを酸性にして酢酸エチル30mlで2回抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に濃縮して結晶を得た。このものをn−ヘキサンで洗浄して、白色結晶として表記化合物0.6gを得た。
融点203−206℃
【0083】
実施例6
6−メチル−cis−5−(3−メチルイソオキサゾール−5−イル)−7,7−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラクロロビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エンの製造
【0084】
【化24】
Figure 0004592129
【0085】
5,5−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラクロロシクロペンタ−1,3−ジエン2.15g、炭酸水素ナトリウム0.81g、1−(3−メチルイソオキサゾール−5−イル)−1−プロペン(trans,cis等量混合物)1.00g、ヨウ化亜鉛0.40g及びハイドロキノン0.10gを混合し、150℃で8時間加熱攪拌した。反応液を冷却し、水100mlを加え、酢酸エチル200mlで抽出したが、不溶物がみられ、これを濾別後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧濃縮して得られた粗生成物に、n−ヘキサンを加え、析出した結晶を濾取して、表記化合物0.92gを得た。融点100−101℃
【0086】
さらに、上記濾液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ベンゼン)で精製して、表記化合物0.74gを得た。
【0087】
実施例7
6−メチル−cis−5−(3−メチルイソオキサゾール−5−イル)−7,7−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラクロロビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エンの製造
【0088】
【化25】
Figure 0004592129
【0089】
5,5−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラクロロシクロペンタ−1,3−ジエン4.30g、1−(3−メチルイソオキサゾール−5−イル)−1−プロペン(trans,cis等量混合物)1.00g及びハイドロキノン0.18gを1,3−ブタンジオール20mlに添加し、7時間加熱還流した。反応液を冷却後、氷水にあけ、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧濃縮して得られた粗生成物にn−ヘキサンを加え、分離した粘稠オイルを除き、n−ヘキサン層を減圧濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ベンゼン)で精製して、白色結晶として表記化合物1.41gを得た。
融点100−101℃
【0090】
実施例8
6−メチル−5−(3−メチルイソオキサゾール−5−イル)−7,7−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラクロロビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エンの製造
【0091】
【化26】
Figure 0004592129
【0092】
5,5−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラクロロシクロペンタ−1,3−ジエン1.07g、炭酸水素ナトリウム0.34g、trans−1−(3−メチルイソオキサゾール−5−イル)−1−プロペン0.50g及びハイドロキノン0.05gを混合し、180℃で7時間加熱攪拌した。反応液を冷却し、酢酸エチルを加え、不溶物を濾別後、溶媒を減圧濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ベンゼン)で精製して、異性体混合物として、表記化合物0.70gを得た。
【0093】
実施例9
6−メチル−cis−5−(3−メチルイソオキサゾール−5−イル)−7,7−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラクロロビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エンの製造
【0094】
【化27】
Figure 0004592129
【0095】
5,5−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラクロロシクロペンタ−1,3−ジエン64.39g、炭酸水素ナトリウム14.07g、cis−1−(3−メチルイソオキサゾール−5−イル)−1−プロペン20.00g及びハイドロキノン2.00gを混合し、120℃で6時間加熱攪拌した。反応液を冷却し、水500mlを加え、酢酸エチルで3回抽出した。不溶物がみられ、これを濾別後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。
【0096】
溶媒を減圧濃縮して得られた粗生成物に、n−ヘキサンを加え、析出した結晶を濾取して、表記化合物45.81gを得た。融点100−101℃
さらに結晶を濾取した濾液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ベンゼン)で精製して、表記化合物4.50gを得た。
【0097】
各異性体の 1H−NMRデータ(CDCl3 ,δppm)
cis体
0.83(d,3H),2.30(s,3H),3.08(m,1H),3.58(s,3H),3.66(s,3H),4.17(d,1H), 6.02(s,1H)
【0098】
trans体−1
1.40(d,3H),2.30(s,3H),2.37(m,1H),3.58(s,3H),3.62(d,1H),3.66(s,3H), 6.00(s,1H)
【0099】
trans体−2
1.09(d,3H),2.34(s,3H),2.84(d,1H),3.07(m,1H),3.50(s,3H),3.57(s,3H), 6.19(s,1H)
【0100】
実施例10
6−メチル−cis−5−(2−イソオキサゾリン−3−イル)−7,7−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラクロロビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エンの製造
【0101】
【化28】
Figure 0004592129
【0102】
5,5−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラクロロシクロペンタ−1,3−ジエン2.14g、炭酸水素ナトリウム0.46g、cis−1−(2−イソオキサゾリン−3−イル)−1−プロペン0.6gを混合し、120℃で6時間加熱攪拌した。反応液を室温に冷却し、氷水に注加して、酢酸エチル200mlで抽出した。有機層を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥したのち、溶媒を減圧濃縮して得られた油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、表記化合物1.0gを得た。
融点98−100℃
【0103】
実施例11
6−メチル−cis−5−(2−イソオキサゾリン−3−イル)−7,7−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラクロロビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エンの製造
【0104】
【化29】
Figure 0004592129
【0105】
5,5−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラクロロシクロペンタ−1,3−ジエン2.62g、炭酸水素ナトリウム1.1g、trans−1−(2−イソオキサゾリン−3−イル)−1−プロペン1.0gを混合し、200℃で20時間加熱攪拌した。反応液を室温に冷却後、氷水にあけ、酢酸エチルで抽出し、有機層を水洗後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧濃縮して得られた油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製して表記化合物1.8gを得た。n D 19.9 1.5087
【0106】
本発明の一般式(1)で表される安息香酸誘導体の代表例を、上記実施例の化合物を含めて第1表に示す。なお、第1表においては、Hetは記号を用いて示した。記号の意味は次の通りである。
【0107】
【化30】
Figure 0004592129
【0108】
【表101】
Figure 0004592129
【0109】
【表102】
Figure 0004592129
【0110】
【表103】
Figure 0004592129
【0111】
【表104】
Figure 0004592129
【0112】
【表105】
Figure 0004592129
【0113】
【表106】
Figure 0004592129
【0114】
【表107】
Figure 0004592129
【0115】
【表108】
Figure 0004592129
【0116】
【表109】
Figure 0004592129
【0117】
【表110】
Figure 0004592129
【0118】
【表111】
Figure 0004592129
【0119】
【表112】
Figure 0004592129
【0120】
【表113】
Figure 0004592129
【0121】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、農薬・医薬等、特に除草活性化合物の製造中間体として有用である安息香酸誘導体を、安価なシクロペンタジエン誘導体及びヘテロ環で置換されたエチレン誘導体を出発原料として、短工程、簡易且つ工業的に有利に製造することができる。

Claims (10)

  1. 一般式(1)
    Figure 0004592129
    (式中、Rは、水素原子又はC1−4アルキル基を表し、Rは、水素原子又はC1−6アルキル基を表し、Hetは、炭素原子でベンゼン環と結合する、N,O若しくはS原子を1〜4個含む置換基を有していてもよい飽和又は不飽和の5若しくは6員ヘテロ環基を表す。)で表される安息香酸誘導体。
  2. 前記Hetは、次のQ1,Q2,Q3,Q4,Q5,Q6,Q7,Q8びQ9
    Figure 0004592129
    (式中、Rは、C1−4アルキル基又はC1−4ハロアルキル基を表し、nは、0、1又は2を表す。また、Rは、水素原子又はC1−4アルキル基を表す。)からなる群から選ばれるいずれかの基である、請求項1記載の安息香酸誘導体。
  3. 一般式(2)
    Figure 0004592129
    (式中、Rは、水素原子又はC 1−4 アルキル基を表し、Hetは、炭素原子でベンゼン環と結合する、N,O若しくはS原子を1〜4個含む置換基を有していてもよい飽和あるいは不飽和の5若しくは6員ヘテロ環基を表す。)で表されるビシクロヘプテノン誘導体に、適当な溶媒中、塩基及び水若しくはアルコールを作用させることを特徴とする、一般式(1)
    Figure 0004592129
    (式中、R ,Hetは、前記と同じ意味を表し、R は、水素原子又はC 1−6 アルキル基を表す。)で表される安息香酸誘導体の製造法。
  4. 一般式(3)
    Figure 0004592129
    (式中、R は、水素原子又はC 1−4 アルキル基を表しHetは、炭素原子でベンゼン環と結合する、N,O若しくはS原子を1〜4個含む置換基を有していてもよい飽和あるいは不飽和の5若しくは6員ヘテロ環基を表し、Xは、塩素原子又は1−4アルコキシ基を表す。また、二つのXは、一緒になってC1−4アルキル基で置換されていてもよいC2−3アルキレンジオキシ基を形成していてもよい。)で表されるビシクロヘプテン誘導体を加水分解することにより、一般式(2)
    Figure 0004592129
    (式中、R ,Hetは、前記と同じ意味を表す。)で表されるビシクロヘプテノン誘導体を得る工程と、
    前記一般式(2)で表されるビシクロヘプテノン誘導体に、適当な溶媒中、塩基及び水若しくはアルコールを作用させる工程を有することを特徴とする、一般式(1)
    Figure 0004592129
    (式中、R ,Hetは、前記と同じ意味を表し、R は、水素原子又はC 1−6 アルキル基を表す。)で表される安息香酸誘導体の製造法。
  5. 一般式(4)
    Figure 0004592129
    (式中、Xは、塩素原子又はC 1−4 アルコキシ基を表す。また、二つのXは、一緒になってC 1−4 アルキル基で置換されていてもよいC 2−3 アルキレンジオキシ基を形成していてもよい。)で表されるシクロペンタジエン誘導体と、一般式(5)
    Figure 0004592129
    (式中、R は、水素原子又はC 1−4 アルキル基を表しHetは、炭素原子でベンゼン環と結合する、N,O若しくはS原子を1〜4個含む置換基を有していてもよい飽和あるいは不飽和の5若しくは6員ヘテロ環基を表す。)で表されるヘテロ環で置換されたエチレン誘導体を反応させて、一般式(3)
    Figure 0004592129
    (式中、R ,Het,Xは前記と同じ意味を表す。また、二つのXは、一緒になってC 1−4 アルキル基で置換されていてもよいC 2−3 アルキレンジオキシ基を形成していてもよい。)で表されるビシクロヘプテン誘導体を得る工程と、
    前記一般式(3)で表されるビシクロヘプテン誘導体を加水分解させて、一般式(2)
    Figure 0004592129
    (式中、R ,Hetは、前記と同じ意味を表す。)で表されるビシクロヘプテノン誘導体を得る工程と、及び、
    前記一般式(2)で表されるビシクロヘプテノン誘導体に、適当な溶媒中、塩基及び水若しくはアルコールを作用させる工程を有することを特徴とする、一般式(1)
    Figure 0004592129
    (式中、R ,Hetは、前記と同じ意味を表し、R は、水素原子又はC 1−6 アルキル基を表す。)で表される安息香酸誘導体の製造法。
  6. 前記Hetは、次のQ1,Q2,Q3,Q4,Q5,Q6,Q7,Q8及びQ9
    Figure 0004592129
    (式中、Rは、C1−4アルキル基又はC1−4ハロアルキル基を表し、nは、0、1又は2を表す。また、Rは、水素原子又はC1−4アルキル基を表す。)からなる群から選ばれるいずれかの基である、請求項3〜5のいずれかに記載の製造法。
  7. 前記塩基は、アルカリ金属アルコキシド、アルカリ金属水酸化物及びアルカリ土類金属水酸化物からなる群から選ばれる1種又は2種以上である、請求項3〜6のいずれかに記載の製造法。
  8. 前記溶媒は、アルコール又はアルコール含有溶媒である、請求項3〜7のいずれかに記載の製造法。
  9. 一般式(2)
    Figure 0004592129
    (式中、R は、水素原子又はC 1−4 アルキル基を表しHetは、炭素原子でベンゼン環と結合する、N,O若しくはS原子を1〜4個含む置換基を有していてもよい飽和あるいは不飽和の5若しくは6員ヘテロ環基を表す。)で表されるビシクロヘプテノン誘導体。
  10. 前記Hetは、次のQ1,Q2,Q3,Q4,Q5,Q6,Q7,Q8及びQ9
    Figure 0004592129
    (式中、R は、C 1−4 アルキル基又はC 1−4 ハロアルキル基を表し、nは、0、1又は2を表す。また、R は、水素原子又はC 1−4 アルキル基を表す。)からなる群から選ばれるいずれかの基である、請求項9に記載のビシクロヘプテノン誘導体。
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