JP4591693B2 - 解析方法、解析装置およびプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、集積回路(LSI:Large Scale Integrated Circuit)チップから中間基板を経由してプリント配線基板までの伝送路を設計する際に予め行う解析のための方法、解析装置、およびその方法をコンピュータに実行させるためのプログラムに関するものである。
近年のLSI技術の発展と伴い、LSIチップの高速動作性能を生かす設計がCAE(Computer Aided Engineering)技術を用いて行われている。3次元モデルをマックスウェルの方程式を解く電磁界シミュレータが実用化されている。例えば、特許文献1の第4図に示す従来の等価回路の決定方法では、LSIチップを搭載したパッケージのリードピンがボード(プリント配線基板)に実装をされた状態でインダクタンスLと接地容量Cで回路モデルとし、これを電磁界シミュレータに求めたSパラメータに一致するようにフィッティングをかける方法を用いて1GHzから6GHzの設計モデルを得ている。
一方、LSIの微細化に伴い、その入出力信号のピン数の多い高速多ピンLSI実装の一種として、フリップチップ(以下、FCと表記する)−BGA(Ball Grid Array Packages)が用いられている。
図17はFC−BGAの一構成例を示す外観斜視図である。図17に示すように、FC−BGAは、FC−BGAは、LSIチップ800と、プリント配線基板810と、LSIチップ800からプリント配線基板810への信号線を中継するための中間基板となるインタポーザ820とを有する。パッケージされたLSIチップ800およびインタポーザ820がプリント配線基板上に搭載される。
図18は図17に示したFC−BGAの要部透視図である。
図18では、FC−BGAは、LSIチップ800と、プリント配線基板810と、LSIチップ800からプリント配線基板810への信号線を中継するための中間基板となるインタポーザ820とを有する。LSIチップ800とインタポーザ820はFCバンプ(不図示)を介して電気的に接続され、インタポーザ820とプリント配線基板810は半田ボール822を介して電気的に接続されている。LSIチップ800の電極パッドは、インタポーザ820のインタポーザ内伝送路824およびビア830を介して半田ボール822に電気的に接続されている。半田ボール822はプリント配線基板810の表面に設けられたパッド(不図示)を介してプリント基板内伝送路840と電気的に接続されている。
このFC−BGAにおいては、LSIチップ800内の配線ピッチとプリント配線基板810内の配線ピッチとが約3桁も異なる。そのため、FC−BGAの実装設計時において、LSIチップ800の電極パッドのピッチとプリント配線基板810のパッドのピッチとのスケールの違いを吸収するインタポーザ820が設計上重要となる。
図19(a)は図17に示したインタポーザの断面模式図であり、図19(b)は解析のための等価回路を示す。
図19(a)に示すように、インタポーザは、LSIチップ800の電極パッドと接続するためのFCパッド850と半田ボールを接続するためのBGAランド852との間に、第1ビア831、インタポーザ内伝送路826、第2ビア832、第3ビア833、第4ビア834、中継配線827および第5ビア835が順に接続されている。図19(a)に示すように、このインタポーザは導体層が多層の構造である。以下では、異なる導体層同士をインタポーザの基板面に対して垂直方向に接続する接続部を層間接続部と称する。FCパッド850をポート1に置き換え、BGAランド852をポート2に置き換える。そして、図19(b)に示すように、第1ビア831から第5ビア835にその解析のための回路定数を適用し、各ビアを回路モデルで表す。また、インタポーザ内伝送路826および中継配線827にSパラメータをあてはめ、伝送路および配線をSパラメータモデルで表す。このようにして、回路モデルやSパラメータモデルを用いて電磁界解析を行う。なお、ここでは、回路モデルとSパラメータモデルとを混在させている。以下では、回路モデルやSパラメータモデルを解析用モデルと称する。
特開平8−51134号公報(第3〜4頁、第4図)
しかしながら、この特許文献1に開示された等価回路の決定方法だけでは、いくつかの問題がある。
第1の問題点は、CAEの設計モデルが高周波領域(GHz領域)での電気特性が表現できず、設計時点での直流から高周波までの高速性能確保ができないことである。特にデジタルLSIでは高速化のため配線は広帯域伝送路として、より高周波領域までの特性が求められる。こうした高速多ピンLSIの設計は、高周波特性を重視したモデルを生成するには、図18に示したような3次元電磁界解析方法で生成する必要がある。しかし、この方法を適用するにはモデル規模が大きく、端子数の多い場合は計算機資源でまかないきれず、部分的なモデルを生成するにとどまる。特許文献1では、リードピンとボードという部分的な特性モデルであり、示されているピン数から数ピンレベルの電磁界解析を含む方法である。
このように、高周波特性を優先した場合の従来モデルでは、数ピンレベルの特性解析が可能であり、多ピンLSI全体をモデル化することはできないから、特定ピンのみを表現したモデル生成、動作解析を行わざるを得ない。つまり、高周波特性を表現したモデルは、規模が大きく多ピン化モデルができず、実装設計(LSIチップ〜インタポーザ〜プリント配線基板にかけての動作保証設計)に利用できない。そればかりか、この特定ピンモデルは全体からどの部分をどのように切り出すかは設計者で行われ、その設計者のスキルによって高周波特性の検証精度が異なるモデルとなっていた。
一方、LSIチップ〜インタポーザ〜プリント配線基板に至るまでの全体を、図19に示した解析用モデルで表現すると多ピンモデルを所定の計算機資源で解析が可能となるが、図19に示した解析用モデルではGHz領域での高周波特性が表現できず性能保証は困難である。すなわち、高周波特性とLSIチップ〜インタポーザ〜プリント配線基板に至るまでの全体特性を把握し、かつ多ピン設計に使えるモデルを生成することができなかった。
第2の問題点は、高速多ピンLSIの高周波特性の確認が、物(パッケージングされたLSI)を作りボードに載せて実測して得たデータを基に行っていることある。具体的には、製品仕様を決め、高周波LSI設計、チップ製造、パッケージ組立、検査が一通り終わって、ボードに搭載し測定して結果を得た後、再度、設計、製造、検査を繰り返し、製品生産に移行するという手順を踏んでいた。そのため、測定で得られたデータを蓄積し設計モデルに反映させることに多大な時間と費用がかかっていた。
本発明は上述したような従来の技術が有する問題点を解決するためになされたものであり、高速多ピンのLSI実装の設計に関する高周波特性の解析を可能にした解析方法、解析装置およびプログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明の解析方法は、集積回路チップとプリント配線基板と該集積回路チップおよび該プリント配線基板の間に設けられたインタポーザとを含む集積回路実装基板の伝送路を設計するための解析方法であって、
前記伝送路に対して、異なる導体層を電気的に接続する接続部と信号伝播方向に前記導体層の断面が均一な連続部との境界を決めるための基準データが記述され、前記接続部を含む分割モデルの領域を示す範囲として、該接続部の境界壁からの距離が前記伝送路の誘電体の厚みの2分の1を最小値とし、該接続部の境界壁からの距離が該分割モデルに隣接する連続部の伝送路の中心までを最大値とする情報が格納された基準データファイルと該接続部または該連続部を含む分割モデルに対応する解析用モデルの情報が記述された分割モデルファイルを準備するステップと、
前記集積回路チップから前記インタポーザを介して前記プリント配線基板までに至る一連の伝送路の接続情報が入力されると、前記接続部を抽出する接続部抽出ステップと、
前記基準データファイルを参照し、前記一連の伝送路に対して前記接続部と前記連続部とに分割する境界決定ステップと、
前記分割モデルファイルを参照し、前記接続部または前記連続部を含む分割モデル毎に前記解析用モデルの情報を読み出して、該解析用モデルの情報を含む分割モデルを生成する分割モデル生成ステップと、
前記解析用モデルの情報を合成し、合成した解析用モデルで電気的特性の解析を行う合成解析ステップと、
を有するものである。
一方、上記目的を達成するための本発明の解析装置は、集積回路チップとプリント配線基板と該集積回路チップおよび該プリント配線基板の間に設けられたインタポーザとを含む集積回路実装基板の伝送路を設計するための解析装置であって、
前記伝送路に対して、異なる導体層を電気的に接続する接続部と信号伝播方向に前記導体層の断面が均一な連続部との境界を決めるための基準データが記述され、前記接続部を含む分割モデルの領域を示す範囲として、該接続部の境界壁からの距離が前記伝送路の誘電体の厚みの2分の1を最小値とし、該接続部の境界壁からの距離が該分割モデルに隣接する連続部の伝送路の中心までを最大値とする情報が格納された基準データファイルと該接続部または該連続部を含む分割モデルに対応する解析用モデルの情報が記述された分割モデルファイルとが格納された記憶部と、
前記集積回路チップから前記インタポーザを介して前記プリント配線基板までに至る一連の伝送路の接続情報が入力されると、前記接続部を抽出し、前記基準データファイルを参照して該一連の伝送路に対して該接続部と前記連続部とに分割し、前記分割モデルファイルを参照して該接続部または該連続部を含む分割モデル毎に前記解析用モデルの情報を読み出して、該解析用モデルの情報を含む分割モデルを生成し、前記解析用モデルの情報を合成した解析用モデルで電気的特性の解析を行う制御部と、
を有する構成である。
また、上記目的を達成するための本発明のプログラムは、集積回路チップとプリント配線基板と該集積回路チップおよび該プリント配線基板の間に設けられたインタポーザとを含む集積回路実装基板の伝送路を設計するための解析方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記伝送路に対して、異なる導体層を電気的に接続する接続部と信号伝播方向に前記導体層の断面が均一な連続部との境界を決めるための基準データが記述され、前記接続部を含む分割モデルの領域を示す範囲として、該接続部の境界壁からの距離が前記伝送路の誘電体の厚みの2分の1を最小値とし、該接続部の境界壁からの距離が該分割モデルに隣接する連続部の伝送路の中心までを最大値とする情報が格納された基準データファイルと該接続部または該連続部を含む分割モデルに対応する解析用モデルの情報が記述された分割モデルファイルを格納するステップと、
前記集積回路チップから前記インタポーザを介して前記プリント配線基板までに至る一連の伝送路の接続情報が入力されると、前記接続部を抽出する接続部抽出ステップと、
前記基準データファイルを参照し、前記一連の伝送路に対して前記接続部と前記連続部とに分割する境界決定ステップと、
前記分割モデルファイルを参照し、前記接続部または前記連続部を含む分割モデル毎に前記解析用モデルの情報を読み出して、該解析用モデルの情報を含む分割モデルを生成する分割モデル生成ステップと、
前記解析用モデルの情報を合成し、合成した解析用モデルで電気的特性の解析を行う合成解析ステップと、
を前記コンピュータに実行させるものである。
本発明では、一連の伝送路が連続部を含む分割モデルと接続部を含む分割モデルとに分割され、分割モデルに対応した解析用モデルの情報で解析が行われるため、より実際の実装構造に合った解析がなされる。
本発明によれば、より小さな分割モデルを用意しこれを接続して合成モデルとして全体を記述することにより、全体を電磁界解析モデルとして生成する場合と比較して短時間で解析が可能となる。また、各分割したモデル間の接続部分での高周波特性精度が確保できるだけでなく、分割モデルをつないだ後の実装構造全体で周波数特性精度が確保できる。よって、LSIチップ〜インタポーザ〜プリント配線基板に至るまでの全体での動作検証が短時間でできる。
本発明のLSI実装設計方法は、LSIチップからインタポーザを経由してプリント回路基板に至るまでの一連の伝送路において、解析用のモデルに分割するための切り出し方に特徴を有するものである。
はじめに、LSI実装設計の際に予め行う解析対象となる構成について説明する。図1はFC−BGAの一構成例を示す要部断面図である。
図1に示すように、FC−BGAは、LSIチップ110と、インタポーザ111と、プリント配線基板112とを有する。LSIチップ110には、インタポーザ111の伝送路と接続するためのFCバンプ17が設けられ、FCバンプ17はLSIグローバル配線15を介してLSI内伝送路41と接続されている。インタポーザ111には、FCバンプ17に接続されたインタポーザ内伝送路と、ビア16と、半田ボール18a〜18cとが設けられている。ビア16と半田ボール18aは中継配線43で接続されている。なお、半田ボール18aは図2の切断面にあるが、符号18b、18cに示す半田ボールは、図2の切断面にはなく、図面の垂直方向の奥側にある。
プリント配線基板112には、半田ボール18aに接続されたプリント基板内伝送路46と、プリント基板内伝送路46のインピーダンスを小さくするための接地配線47とが設けられている。
次に、解析のために、図1に示したFC−BGAをモデルに分割する方法を説明する。
図2(a)、(b)は図1に示したFC−BGAを解析用に複数のモデルに分割した例を示す図である。図2に示す破線は分割のための切り出し線である。
LSIチップ110からプリント配線基板112までの一連の伝送路を考えたとき、パターンに段差を含まない連続部と、半田ボールやビアなどの接続部とに分割する。以下では、複数に分割された各部位を分割モデルと称する。図2(a)、(b)に示すように、両方に共通して、LSIチップ110とインタポーザ111との接続部を含む分割モデル11と、インタポーザ111とプリント配線基板112との接続部を含む分割モデル13とを設けている。また、LSIチップ110内のLSI内伝送路41を連続部の分割モデル10とし、プリント配線基板112のプリント基板伝送路46を連続部の分割モデル14としている。
一方、分割モデル11と分割モデル13の間は、図2(a)と図2(b)とで以下のように異なっている。図2(a)では、分割モデル11と分割モデル13とが隣接し、これらの境界がインタポーザ内第1伝送路42の中心付近に設けられている。図2(b)では、分割モデル11と分割モデル13の間に、インタポーザ内第1伝送路42の一部を連続部とする分割モデル101を設けられている。
上述したように、図2(a)と図2(b)とでは、分割モデルの切り出し方が異なっている。分割モデルの境界の決め方は、電界強度が均一となるTEM(Transverse Electromagnetic)モードの中間としている。したがって分割モデルの境界には範囲があり、分割モデル11と分割モデル13との境界でその範囲を図2(a)と図2(b)に示した。このような分割モデルの境界を決めるための基準データが記述されたものを基準データファイルと称する。
図3は分割モデルの基準データファイルの一例を示す表である。図3の列項目は隣接する分割モデル間の境界を示す。
図3の表には、隣接する2つの分割モデルのそれぞれの切り出し方として、最大と最小の2通りの場合が示されている。図3に示すチップ方向は図2(a)、(b)に向かって左方向を意味し、基板方向は図2(a)、(b)に向かって右方向であり、LSIチップ110から離れる方向を示す。以下に、図2(a)および図2(b)のそれぞれの場合について図3に示す表を用いて説明する。
図2(a)に示したFC−BGAでは、図3の表を参照すると、「分割モデル11/分割モデル101」の境界を右方向の最大値にしている。そのため、図2(a)に示した分割モデル11の右端はインタポーザ内第1伝送路42の半分の位置にまで達している。また、「分割モデル101/分割モデル13」の境界を左方向の最大値にしている。そのため、図2(a)に示した分割モデル13の左端はインタポーザ内第1伝送路42の半分の位置にまで達している。その結果、図2(a)の場合には、分割モデル101が設けられず、分割モデル11と分割モデル13とが隣接する構成になっている。
一方、図2(b)に示したFC−BGAでは、図3の表を参照すると、「分割モデル11/分割モデル101」の境界を右方向の最小値にしている。そのため、図2(b)に示した分割モデル11の右端は、FCバンプ17とインタポーザ内伝送路42との境界壁からインタポーザ内第1伝送路誘電体の層厚の半分の長さに相当する位置に達している。なお、インタポーザ内第1伝送路誘電体とは、接地配線などのグラウンド層と伝送路との間に挟まれた絶縁性物質の構造をいう。
また、「分割モデル101/分割モデル13」の境界を左方向の最小値にしている。そのため、図2(b)に示した分割モデルモデル13の左端はインタポーザ内第1伝送路誘電体の層厚の半分の長さに相当する位置に達している。その結果、図2(b)の場合には、分割モデル11と分割モデル13との間に分割モデル101が設けられている。以下では、インタポーザ内第1伝送路誘電体などを総して単に誘電体と称する。
図3に示した表の境界の最小値については、TEMモードになっている値を基準値としている。この基準値は、誘電体の厚み、および接続部の段差などで決まる。例えば、分割モデル11では、FCバンプ17の直径とインタポーザ内伝送路42の線幅の差で決まる。
図2(a)、(b)に示した構造において、分割モデル13のプリント配線基板112側の境界は、以下のようにして、プリント配線基板112の伝送路を形成する誘電体の厚み、および半田ボール18の直径とプリント基板内伝送路46の線幅の差で決まる。
半田ボール18の直径を1mm程度とすると、誘電体の厚みが0.3mm程度で、プリント基板内伝送路46の線幅が0.6mm程度である場合、段差が小さく、上記基準値を誘電体の厚みの2分の1で規定できる。一方、誘電体の厚みが0.1mmときわめて薄い場合、プリント基板内伝送路46の線幅が0.2mm程度となり、半田ボール18の直径との差が大きくなる。この場合はプリント基板内伝送路46の中側に入り込む。このことを分割モデル13におけるインピーダンスの測定結果を用いて説明する。
図4はインタポーザからプリント配線基板までの伝送路のインピーダンスを示すグラフである。グラフの横軸はインタポーザ111から半田ボール18を含む伝送路の距離を示し、縦軸は伝送路のインピーダンスを示す。
図4のグラフに示すように、半田ボール18のインタポーザ111の付け根ではインピーダンスが60Ω以上あるが、インタポーザ111から離れてプリント配線基板112方向に向かうと、半田ボール18の中心付近でインピーダンスは20Ω以下の最小値となる。そして、インタポーザ111からさらに離れると、インピーダンスは上昇しはじめ、プリント配線基板112内の伝送路に入ると、インピーダンスは約50Ωで飽和する。
そして、図4のグラフから、半田ボール18からプリント配線基板112内の伝送路に入ってインピーダンスが飽和するまでの距離は、誘電体厚の半分となっている。このことから、分割モデルにおいて接続部端からの距離は誘電体の厚みの1/2が最適であることがわかる。
このようにしてインピーダンス曲線が伝送路の所定のインピーダンスで一定になる位置でモデルを切り出す。この切り出し位置は誘電体の厚みの変化で、矢印の方向に変化する。この場合でも、図3に示した表に示すような範囲には入る。
分割モデルの切り出し方に範囲を設けることで実際のFC−BGAのパターンで種々の配線があっても、設計者は切りやすい箇所を選ぶことが可能となる。
図2(a)に示したように、境界が分割モデル11と分割モデル13とが互いに寄った最大値の場合は、本実施例が従来例との違いを最もはっきり表している。図2(b)では従来例の図19に示す境界の方向に近づきはするが、本実施例では図3の表に示す規定値で制限した切り出し位置となっている点で従来とは異なる。この切り出し条件により分割してできたモデルはそれぞれを独立して組み合わせて用いた場合に、モデル間での高周波特性をより精度よく表現でき、合成モデルでの高周波特性を確保することが可能となる。
次に、FC−BGAの別の構成例を説明する。図2(a)、(b)に示したFC−BGAでは、伝送路として形成される導体層がインタポーザ内伝送路および中継配線の2層であったが、以下に説明するFC−BGAは3層の導体層を有する構成である。
図5はFC−BGAの一構成例を示す断面模式図である。なお、図1、図2と同様な構成については同一の符号を付している。
図5に示すように、FC−BGAは、LSIチップ210、インタポーザ211およびプリント配線基板212を有する。インタポーザ211には、インタポーザ内第1伝送路40およびインタポーザ内第2伝送路44が設けられている。インタポーザ内第2伝送路44は、ビア48を介してインタポーザ内第1伝送路40に接続され、ビア49を介して中継配線43に接続されている。そして、LSIチップ210からプリント配線基板212までの一連の伝送路を図2(b)と同様にして分割すると、図5に示すように、分割モデル21と分割モデル25との間を、分割モデル23、分割モデル202および分割モデル204とに分けられる。図5に示すFC−BGAでは、分割モデル202と分割モデル204はその伝送路の長さが可変となり、分割モデル25の配置の自由度が増すことになる。
上述のようにして生成した分割モデルに対して最小次数モデルとした、本実施例の回路モデルを説明する。
図6は連続部を含む分割モデルの回路モデルを説明するための図である。
図5に示したFC−BGAのインタポーザ内第1伝送路40およびインタポーザ内第2伝送路44を回路モデルで表現している。インタポーザ内第1伝送路40およびインタポーザ内第2伝送路44は一定の断面形状が連続して保たれており、この部分は分布定数回路として表現することが可能である。これらの回路モデルは同様であるため、ここでは、インタポーザ内第1伝送路40について説明する。
インタポーザ内第1伝送路40には、インダクタンスL202とキャパシタンスC202が分布しているとすると、その最小回路モデルはインダクタンスL202とその両側にL202の2分の1の値が付き、計インダクタンス3個とキャパシタンス2個で表現できる。本実施例の切り出し方では伝送路側に入り込んで切るため、インダクタンスL202の2分の1が分割モデル21または分割モデル23側にあり、残りの2分の1が分割モデル202側の伝送路にある。なお、連続部を含む分割モデルの等価回路が本発明の連続部等価回路となる。
続いて、分割モデル23を回路モデルとして表現した場合を説明する。
図7は接続部を含む分割モデルの回路モデルを説明するための図である。
図7に示すように、インタポーザ内第1伝送路40は下層にグラウンド層430が設けられたマイクロストリップ線路であり、インタポーザ内第2伝送路44は上下層にグラウンド層430が設けられたストリップ線路である。それぞれの分布定数回路を図7に示す。インタポーザ内第1伝送路40はインダクタンスL202とキャパシタンスC202で、インタポーザ内第2伝送路44はインダクタンスL204とキャパシタンスC204である。ここで分割モデル23はインタポーザ内第1伝送路40およびインタポーザ内第2伝送路44とTEMモードの成り立つ箇所で切り出しているため、インタポーザ内伝送路202側は分布定数のインダクタンスL202の2分の1およびキャパシタンス202を、インタポーザ内伝送路204側はインダクタンスL204の2分の1およびキャパシタンス204をつけた回路となる。中間部分には最小回路としてインダクタンス3個、キャパシタンス2個の回路が付く。
本実施例の分割モデル生成方法では、インタポーザ内の分割モデル23を最小回路モデルとして生成すると、図7に示したようにインダクタンス5個、キャパシタンス3個をつないだモデルとなる。
なお、分割モデル21および分割モデル25の回路モデルを図8に示すが、図7で説明した分割モデル23と同様であるため、その詳細な説明を省略する。また、接続部を含む分割モデルの等価回路が本発明の接続部等価回路となる。
本実施例の解析方法では、分割モデルの切り出し方に特徴があり、この切り出し方で回路モデルを生成すると図6のようになる。なお、回路モデルの代わりに、Sパラメータを用いたSパラメータモデルであっても生成した分割モデルの規模は従来よりも小さくなり、かつ高周波特性をよく表現できる。
従来は、高周波特性を正確に表現するには伝送路全体を一体で表現するモデルが必要であり、これではモデル規模が大きく、多ピン設計ができなかった。本発明の解析方法では、分割モデルを複数つなげた場合にもGHz帯域の高周波特性を正確に表現でき、独立した分割モデルを組み合わせることで多ピン設計ができ、かつその際の高周波特性が保証できるという特徴を有する。
次に、本実施例の解析方法を実行するための設計装置について説明する。解析対象の構造を図5に示したFC−BGAの場合とする。
図9は本実施例の設計装置の一構成例を示す模式図である。
設計装置300は、コンピュータおよびワークステーション等の情報処理装置である。図9に示すように、設計装置300は、解析のための分割モデルの情報を格納するための記憶部302と、分割モデルを表示するための表示部304と、各部を制御する制御部306と、設計者が指示を入力するための操作部308とを有する。
記憶部302は、分割モデルの切り出し箇所を選定するための情報が格納された基準データファイル310と、分割モデル毎に回路モデルが格納された分割モデルファイル311とを保存している。
基準データファイル310には、解析対象の構造を図5に示したFC−BGAの場合とすると、図3に示した情報が格納されている。
分割モデルファイルには、接続部を含む分割モデルと連続部を含む分割モデルの回路モデルの情報が格納されている。解析対象の構造を図5に示したFC−BGAの場合とすると、接続部を含む分割モデルとは、LSIチップ210とインタポーザ211との接続部、インタポーザ211内の層間接続部、およびインタポーザ211とプリント配線基板212との接続部の分割モデル21、23、25であり、その回路モデルの情報とは図7および図8に示したものである。また、連続部を含む分割モデルとは、インタポーザ内第1伝送路40およびインタポーザ内第2伝送路44などであり、その回路モデルの情報とは図6に示したものである。また、分割モデルファイル311には、その他に、分割モデルの構造のバリエーションと、そのバリエーション毎に回路定数を含む回路モデルの情報が格納されている。
なお、本実施例では、分割モデルファイル311に格納される解析用モデルを回路モデルとするが、Sパラメータの情報を含むSパラメータモデルであってもよい。また、これらのモデルの両方であってもよい。
制御部306には、プログラムにしたがって所定の処理を実行するCPU(Central Processing Unit)316と、プログラムを格納するためのメモリ317とが設けられている。制御部306は、LSIチップからインタポーザを経由してプリント配線基板に至るまでの一連の伝送路における接続部の位置の情報である接続情報が入力されると、接続情報を記憶部302に格納する。続いて、記憶部302に格納された接続情報および基準データファイル310を参照して、接続部を抽出する。さらに、基準データファイル310に基づいて境界位置が入力されると、接続部の境界を決定し、一連の伝送路を接続部と連続部とに分ける。その後、記憶部302に格納された分割モデルファイル311を参照して、一連の伝送路に適用されている分割モデルを全て選択し、回路モデルの情報を含む分割モデルを生成する。そして、一連の伝送路に対応して、生成した分割モデルをつなげて合成解析を行う。この合成解析は、例えば、伝送特性解析や信号波形解析である。
次に、設計装置300による本実施例の解析方法の手順について説明する。ここでは、図5に示したFC−BGAの構造を解析対象とする。
図10は本実施例の解析方法の手順を示すフローチャートである。図10に示すように、LSIチップ210からインタポーザ211を経由してプリント配線基板212に至るまでの一連の伝送路における接続部の位置の情報である接続情報が設計者により入力されると、接続情報を記憶部302に格納する(ステップ501)。記憶部302に格納された接続情報および基準データファイル310を参照して、接続部を抽出する(ステップ502)。続いて、設計者により基準データファイル310に基づいて境界位置が入力されると、接続部の境界を決定し、一連の伝送路を接続部と連続部とに分ける(ステップ503)。その後、記憶部302に格納された分割モデルファイル311を参照して、一連の伝送路に適用されている分割モデルを全て選択し、回路モデルの情報を含む分割モデルを生成する(ステップ504)。そして、一連の伝送路に対応して、生成した分割モデルをつなげて合成解析を行う(ステップ505)。
次に、本実施例の解析方法の手順について詳細に説明する。図10の場合と同様に、図5に示したFC−BGAの構造を解析対象とする。
図11は本実施例の解析方法を詳細に示すフローチャートである。ステップ501で、設計者が操作部308を操作して接続情報を入力すると、制御部306は接続情報を記憶部302に格納する(ステップ501)。続いて、LSIチップ210からプリント配線基板にかけて部位を分割し、各部位についてステップ502の接続部抽出処理を行う。図11に示すように、ステップ502では、制御部306は、LSIチップとインタポーザとの接続部か否か(ステップ601)、インタポーザ内の層間接続部か否か(ステップ602)、インタポーザとプリント基板との接続部か否か(ステップ603)を判定する。ステップ601からステップ603のいずれにも該当しない場合、次の部位について判定を行う。ステップ601からステップ603のいずれかに該当する場合には、読み出した部位が接続部であるものとしてステップ503の処理に移る。
一連の伝送路の各部位についてステップ502の接続部抽出が終了すると、境界選択のステップ503に進む。ステップ503では、制御部306は、はじめに一連の伝送路についてLSIチップ210側からプリント配線基板212にかけて各部位の断面の連続性を確認する(ステップ606)。続いて、基準データファイル310を読み出し(ステップ607)、図3に示した表を表示部304に表示させる。設計者が、表示部304に表示された表を参照しながら、接続部を含む分割モデル毎に予め設定された範囲内で境界位置を入力すると、制御部306は、分割モデルの両端の位置を図3に示した最小値と最大値の間の範囲で決定する。そして、切り出し箇所が基準データファイル310に記述された範囲内か否かを判定する(ステップ608)。切り出し箇所がその範囲内にない場合、ステップ606に戻る。切り出し箇所がその範囲内にある場合、入力された切り出し箇所に決定し(ステップ609)、分割モデルを切り出す(ステップ610)。
ここで、図5に示したFC−BGAについて分割モデルの切り出し例を説明する。
図12は図5に示したFC−BGAの分割モデル切り出し例を示す断面図である。
図12(a)から(c)にかけて、インタポーザ内第1伝送路40およびインタポーザ内第2伝送路44の長さが徐々に長くなっている。
続いて、伝送路が交差するような場合の分割モデル生成例について説明する。
図13は、伝送路が交差する場合の分割モデル生成例を示す断面図である。
図13に示す例は、他の配線と交差をする際に用いるための配線である。図13に示すように、分割モデル23−1で信号配線421が中間層にもぐって信号配線422を経由して、再度上層の信号配線423の分割モデル23−2で上がる。さらに、分割モデル23−3を経てBGAパッドへとつながる分割モデル25に接続されている。このように、既知のモデルを組み合わせて未知の構造を記述している。
Figure 0004591693
これらは伝送路特性インピーダンスの数1に示す式中の損失分RとGが異なるものであるが、このように連続した断面形状を有する場合のモデル規模は、そのほかの分割モデル11、13、15に比べて小さい。同様に、分割モデル104、204、304、404、406についてのモデル規模は小さく生成は容易である。
図14は、図12および図13に示した伝送路の配線接続の仕方をまとめた表である。
図14に示すように、分割モデル21から分割モデル25までの配線として、配線Aから配線Dまでの4つの場合が示されている。図12が配線Aから配線Cに相当し、インタポーザ内第1伝送路40およびインタポーザ内第2伝送路44の長さを徐々に長くなっている。各分割モデルの伝送路に長さの関係は、分割モデル102<分割モデル202<分割モデル302となり、分割モデル104<分割モデル204<分割モデル304となっている。図13が図14の配線Dに相当している。この表中の分割モデル102、202、302、402、405は、同じ断面形状を有する、長さの異なるインタポーザ内伝送路である。
上述のようにして、図11のステップ612で分割モデルを生成した後、ステップ504、505を以下の手順で行う。制御部306は、記憶部302の基準データファイル310を参照して、切り出した分割モデルに相当する分割モデルの種類を全て特定し、一連の伝送路に含まれるその分割モデルの数を特定する(ステップ611)。そして、特定した分割モデルについて、図6から図8に示した回路モデルの情報を含む分割モデル情報を分割モデルファイル310から読み出す(ステップ612)。さらに、回路モデル情報を含む分割モデルを生成し(ステップ613)、一連の伝送路に対応して、生成した分割モデルをつなげた合成モデルで電気的特性の解析を行う(ステップ614)。
なお、図6から図8に示した回路モデルに限られない。他の場合の回路モデルを説明する。
図15(a)は2つの接続部が並んだ状態のインタポーザの平面透視図であり、図15(b)はその等価回路モデルを示す図である。図15(a)に示すように、異なる伝送路が平行して設けられている場合がある。この場合、図15(a)に示すインタポーザ内第1伝送路40aとインタポーザ内第1伝送路40bとの距離が所定の範囲内にあると、ビア48aとビア48bが近接する。そのため、回路モデルは、図15(b)に示すように、ビア48aを含む分割モデルとビア48bを含む分割モデルとの間にキャパシタが接続された構成となる。
図16(a)は伝送路が誘電体を介して積層された状態のFC−BGAの断面図であり、図16(b)はその等価回路モデルを示す図である。インタポーザ内に設けられた伝送路のうち異なる連続部がインタポーザの基板面に垂直方向で所定の距離内に配置される場合がある。この場合の一例を図16(a)に示す。図16(a)では、インタポーザ内第1伝送路40とビア48を介して接続されるインタポーザ内第2伝送路440がLSIチップ210側に伸びた構成である。そのため、回路モデルは、図16(b)に示すように、インタポーザ内第1伝送路40を含む分割モデルとインタポーザ内第2伝送路440を含む分割モデルとの間にキャパシタが接続された構成となる。
このように伝送路の構造に合わせた回路モデルを適用することで、実装により近い解析が可能となる。
本発明の解析方法では、LSIチップ〜インタポーザ〜プリント配線基板の接続構造全体の一連の伝送路中における接続部を抽出し、この部分とこの前後につながる伝送路を含めてモデル化している。基準データファイルで指定される切り出し箇所としては、連続性のある伝送路、つまりどこを切っても断面がその前後で同形状の伝送路になるようにしている。生成した分割モデルどうしをつなぐ際には、断面形状の同じ面をつなぐか、または、分割モデルどうしの間に、長さが異なっていても、断面が同じ形で信号伝播方向に伸びる伝送路モデルを入れる。これにより、実際のものでの構造上の連続性と不連続性が保たれたモデルとなる。このようにして、一連の伝送路に対して連続部を含む分割モデルと接続部を含む分割モデルとに分割することで、分割モデルに対応した解析用モデルの情報で解析が行われ、より実際の実装構造に合った解析がなされる。
また、生成した分割モデルを、同じ断面を持ち長さの異なる伝送路に接続した場合においても、接続箇所が連続的につながり電磁界に乱れを生じさせず、実際のものでの伝播モード(TEMモードでの信号伝送)が表現でき、高周波特性の解析精度がよいモデルを供給できる。
また、全体を電磁界解析モデルとして生成する場合と比較して、本発明のような、分割モデルを接続した合成モデルは計算機資源が小さくて済む。電磁界解析モデルは有限要素法ではモデル生成時に対象物を細かいメッシュに切るがその際全体解析ではべき乗で計算機資源が大きくなる。本発明では個々の分割モデルは1桁〜2桁以上小さくなり、その分、短時間で解析が可能となる。
本発明の解析方法によれば、より小さな分割モデルを用意しこれを接続して合成モデルとして全体を記述することにより、全体を電磁界解析モデルとして生成する場合と比較して短時間で解析が可能となる。また、各分割したモデル間の接続部分での高周波特性精度が確保できるだけでなく、分割モデルをつないだ後の実装構造全体で周波数特性精度が確保できる。よって、LSIチップ〜インタポーザ〜プリント配線基板に至るまでの全体での動作検証が短時間でできる。
さらに、特に高周波特性での精度を確保したモデルを生成する際の対象範囲の決め方とその分割方法に関して、限られたCAEの計算機資源で、入出力信号数の多い多ピン、かつ高周波特性の解析精度を確保し、より短時間で動作検証できる。これにより、高速多ピンLSIの実装性能を設計時点で保証し、LSI製品およびこれを用いた装置の開発期間短縮とコスト低減、生産性の向上を図れる。
なお、インタポーザには図6から図8に示したようにグラウンド層が設けられており、図1、2、5、12にはグラウンド層を図に示すことを省略している。
FC−BGAの一構成例を示す要部断面図である。 図1に示したFC−BGAを解析用に複数のモデルに分割した例を示す図である。 分割モデルの基準データファイルの一例を示す表である。 インタポーザからプリント配線基板までの伝送路のインピーダンスを示すグラフである。 FC−BGAの一構成例を示す断面模式図である。 連続部を含む分割モデルの回路モデルを説明するための図である。 接続部を含む分割モデルの回路モデルを説明するための図である。 接続部を含む分割モデルの他の回路モデルを説明するための図である。 本実施例の設計装置の一構成例を示す模式図である。 本実施例の解析方法の手順を示すフローチャートである。 本実施例の解析方法を詳細に示すフローチャートである。 図5に示したFC−BGAの分割モデル切り出し例を示す断面図である。 伝送路が交差する場合の分割モデル生成例を示す断面図である。 図12および図13に示した伝送路の配線接続の仕方をまとめた表である。 接続部が並んだ状態のインタポーザの平面透視図およびその等価回路モデルを示す図である。 伝送路が誘電体を介して積層された状態のFC−BGAの断面図およびその等価回路モデルを示す図である。 FC−BGAの一構成例を示す外観斜視図である。 図17に示したFC−BGAの要部透視図である。 従来の等価回路の決定方法をFC−BGAのインタポーザに適用した場合を説明するための図である。
符号の説明
300 設計装置
302 記憶部
304 表示部
306 制御部
308 操作部
310 基準データファイル
311 分割モデルファイル

Claims (14)

  1. 集積回路チップとプリント配線基板と該集積回路チップおよび該プリント配線基板の間に設けられたインタポーザとを含む集積回路実装基板の伝送路を設計するための解析方法であって、
    前記伝送路に対して、異なる導体層を電気的に接続する接続部と信号伝播方向に前記導体層の断面が均一な連続部との境界を決めるための基準データが記述され、前記接続部を含む分割モデルの領域を示す範囲として、該接続部の境界壁からの距離が前記伝送路の誘電体の厚みの2分の1を最小値とし、該接続部の境界壁からの距離が該分割モデルに隣接する連続部の伝送路の中心までを最大値とする情報が格納された基準データファイルと該接続部または該連続部を含む分割モデルに対応する解析用モデルの情報が記述された分割モデルファイルを準備するステップと、
    前記集積回路チップから前記インタポーザを介して前記プリント配線基板までに至る一連の伝送路の接続情報が入力されると、前記接続部を抽出する接続部抽出ステップと、
    前記基準データファイルを参照し、前記一連の伝送路に対して前記接続部と前記連続部とに分割する境界決定ステップと、
    前記分割モデルファイルを参照し、前記接続部または前記連続部を含む分割モデル毎に前記解析用モデルの情報を読み出して、該解析用モデルの情報を含む分割モデルを生成する分割モデル生成ステップと、
    前記解析用モデルの情報を合成し、合成した解析用モデルで電気的特性の解析を行う合成解析ステップと、
    を有する解析方法。
  2. 前記接続部抽出ステップは、前記接続情報を参照し、前記一連の伝送路の各部位について前記集積回路チップと前記インタポーザとの接続部であるか否かの判定、前記インタポーザ内の層間接続部であるか否かの判定、および、前記インタポーザと前記プリント配線基板との接続部であるか否かの判定を有し、これらの判定のうち少なくとも1つ以上の接続部があれば該部位が接続部を有するものとし、
    前記境界決定ステップは、前記部位における伝送路の断面が信号伝播方向に均一であるか否かの確認を行い、前記接続部を含む分割モデル毎に前記基準データファイルの前記範囲を参照して該伝送路について信号伝播方向の切る箇所を決定し、
    前記分割モデル生成ステップは、前記境界決定ステップで決定される分割モデルに対応する解析用モデルの情報を前記分割モデルファイルで特定し、
    前記合成解析ステップは、前記一連の伝送路に対応して前記解析用モデルの情報をつなぎ合わせて1つのモデルとし、伝送特性解析および信号波形解析のいずれかの電気的特性の解析を行う、請求項1記載の解析方法。
  3. 前記境界決定ステップは、前記接続部を含む分割モデルの領域として前記最大値とする、請求項記載の解析方法。
  4. 前記解析用モデルの情報がSパラメータモデルの情報である、請求項1からのいずれか1項記載の解析方法。
  5. 前記解析用モデルの情報が回路定数で表現された回路モデルの情報である、請求項1からのいずれか1項記載の解析方法。
  6. 前記解析用モデルの情報が、Sパラメータモデルの情報と回路定数で表現された回路モデルの情報とを含むものである、請求項1からのいずれか1項記載の解析方法。
  7. 前記分割モデル生成ステップは、前記インタポーザにおける前記接続部を含む分割モデルを、該接続部から信号伝播方向に接続される第1のインダクタおよび該信号伝播方向の反対方向に接続される第2のインダクタと該第1および第2のインダクタの間に設けられる複数のインダクタと該第1および第2ならびに複数のインダクタの接続点に接続される複数のキャパシタとを有する等価回路である接続部等価回路とし、
    前記合成解析ステップは、前記接続部等価回路の分割モデルと該分割モデルに隣接する分割モデルとの接続をインダクタで接続する等価回路に置き換える、請求項1からのいずれか1項記載の解析方法。
  8. 前記接続部等価回路において、前記第1および第2ならびに複数のインダクタに含まれるインダクタの数が5個であり、前記複数のキャパシタの数が3個である、請求項記載の解析方法。
  9. 前記分割モデル生成ステップは、前記インタポーザにおける前記連続部を含む分割モデルを、該連続部から信号伝播方向に接続される第1のインダクタおよび該信号伝播方向の反対方向に接続される第2のインダクタと該第1および第2のインダクタの間に設けられる第3のインダクタと該第1、第2および第3のインダクタの接続点に接続される複数のキャパシタとを有する等価回路である連続部等価回路とし、
    前記合成解析ステップは、前記連続部等価回路の分割モデルと該分割モデルに隣接する分割モデルとの接続をインダクタで接続する等価回路に置き換える、請求項1からのいずれか1項記載の解析方法。
  10. 前記合成解析ステップは、前記第1および第2のインダクタを、隣接する分割モデルにおける伝送路の分布定数回路のインダクタンスの2分の1とする、請求項からのいずれか1項記載の解析方法。
  11. 前記合成解析ステップは、第1の接続部を含む第1の分割モデルと該第1の接続部と異なる第2の接続部を含む第2の分割モデルとが異なる伝送路上に設けられ、かつ該第1の分割モデルと該第2の分割モデルとの距離が所定の範囲内であるとき、該第1の分割モデルと該第2の分割モデルとの間にキャパシタを接続した等価回路に変換する、請求項からのいずれか1項記載の解析方法。
  12. 前記合成解析ステップは、第1の連続部を含む第1の分割モデルと該第1の連続部と異なる第2の連続部を含む第2の分割モデルとの距離が前記インタポーザの基板面に垂直方向で所定の距離内であるとき、該第1の分割モデルと該第2の分割モデルとの間にキャパシタを接続した等価回路に変換する、請求項からのいずれか1項記載の解析方法。
  13. 集積回路チップとプリント配線基板と該集積回路チップおよび該プリント配線基板の間に設けられたインタポーザとを含む集積回路実装基板の伝送路を設計するための解析装置であって、
    前記伝送路に対して、異なる導体層を電気的に接続する接続部と信号伝播方向に前記導体層の断面が均一な連続部との境界を決めるための基準データが記述され、前記接続部を含む分割モデルの領域を示す範囲として、該接続部の境界壁からの距離が前記伝送路の誘電体の厚みの2分の1を最小値とし、該接続部の境界壁からの距離が該分割モデルに隣接する連続部の伝送路の中心までを最大値とする情報が格納された基準データファイルと該接続部または該連続部を含む分割モデルに対応する解析用モデルの情報が記述された分割モデルファイルとが格納された記憶部と、
    前記集積回路チップから前記インタポーザを介して前記プリント配線基板までに至る一連の伝送路の接続情報が入力されると、前記接続部を抽出し、前記基準データファイルを参照して該一連の伝送路に対して該接続部と前記連続部とに分割し、前記分割モデルファイルを参照して該接続部または該連続部を含む分割モデル毎に前記解析用モデルの情報を読み出して、該解析用モデルの情報を含む分割モデルを生成し、前記解析用モデルの情報を合成した解析用モデルで電気的特性の解析を行う制御部と、
    を有する解析装置。
  14. 集積回路チップとプリント配線基板と該集積回路チップおよび該プリント配線基板の間に設けられたインタポーザとを含む集積回路実装基板の伝送路を設計するための解析方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
    前記伝送路に対して、異なる導体層を電気的に接続する接続部と信号伝播方向に前記導体層の断面が均一な連続部との境界を決めるための基準データが記述され、前記接続部を含む分割モデルの領域を示す範囲として、該接続部の境界壁からの距離が前記伝送路の誘電体の厚みの2分の1を最小値とし、該接続部の境界壁からの距離が該分割モデルに隣接する連続部の伝送路の中心までを最大値とする情報が格納された基準データファイルと該接続部または該連続部を含む分割モデルに対応する解析用モデルの情報が記述された分割モデルファイルを格納するステップと、
    前記集積回路チップから前記インタポーザを介して前記プリント配線基板までに至る一連の伝送路の接続情報が入力されると、前記接続部を抽出する接続部抽出ステップと、
    前記基準データファイルを参照し、前記一連の伝送路に対して前記接続部と前記連続部とに分割する境界決定ステップと、
    前記分割モデルファイルを参照し、前記接続部または前記連続部を含む分割モデル毎に前記解析用モデルの情報を読み出して、該解析用モデルの情報を含む分割モデルを生成する分割モデル生成ステップと、
    前記解析用モデルの情報を合成し、合成した解析用モデルで電気的特性の解析を行う合成解析ステップと、
    を前記コンピュータに実行させるためのプログラム。
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