JP4588441B2 - 泥状物の脱水処理方法およびそのシステム - Google Patents

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Description

本発明は、安定的かつ効率的に脱水処理を行うことができる泥状物の脱水処理方法およびそのシステムに関する。
ダム湖の堆積物の浚渫や、トンネルの掘削などにともなって発生する水、粘土、シルト、砂、礫などの混合物(以下、「泥状物」という)を有効活用するための技術のひとつに、脱水技術がある。中でもスクリュウプレスなどの機械を用いた機械脱水は、泥状物の減容化や強度増加を図り、運搬や有効活用を行いやすいように処理する技術である。スクリュウプレスを用いて泥状物の脱水処理を行う技術として、例えば特許文献1に開示されたものが知られている。
特許文献1は、浚渫によって発生した汚泥のリサイクル処理に関する技術であって、高濃度浚渫船により浚渫した泥状物を、まずふるいにかけて礫や夾雑物を除去し、次に凝集剤と反応させてフロック(凝集泥状物)を生成させた脱水原液とした上で、スクリュウプレスにより脱水処理して排水を分離し脱水ケーキとなす。さらにこの脱水ケーキに固化剤を添加混合して粒状土となす方法を開示している。
スクリュウプレスは一般的に、排水の透過性を有する円筒型あるいは円錐型の外筒(スクリーン)と、羽根が螺旋状に取り付けられたスクリュウ軸とから構成され、スクリュウ軸は外筒の両端面に回転自在に軸支されている。スクリュウ軸と外筒との間の空間の容積は、スクリュウ軸の軸径が脱水原液の投入口側から脱水ケーキの出口側に向かって徐々に大きくなるか、あるいは外筒の径が徐々に縮小することによって徐々に縮小する。その結果、泥状物は、羽根により出口側に送られながら徐々に強い圧力で圧搾され、その排水を外筒を通して排出しつつ、最終的に脱水ケーキとなってケーキ出口から排出される。
特開2002−192200号公報
ところで、上記従来の技術にあっては、採取される泥状物は場所などによってその性状がまちまちであるため、泥状物から生成される脱水原液をスクリュウプレスで安定的に脱水処理することができない、および効率的に行うことができないといった課題があった。
具体的には、脱水原液中における砂の含有割合や、泥水(脱水原液から砂を除いた成分、すなわち水、粘土、シルトからなる混合物)の濃度すなわち泥水中に含まれる細粒分(粘土、シルト)の割合などがまちまちであるため、例えば、脱水原液中の砂の含有割合が多く(泥水の含有割合が低く)泥水濃度も高いときは回転速度が低すぎてスクリュウプレス内で目詰まり(脱水処理の不安定)が生じ、他方、脱水原液中の砂の含有割合が低く(泥水の含有割合が高く)泥水濃度も低いときは回転速度が高すぎて脱水が不完全(脱水処理の不効率)となる場合があった。
本発明は上記従来の課題に鑑みて創案されたものであって、安定的かつ効率的に脱水処理を行うことができる泥状物の脱水処理方法およびそのシステムを提供することを目的とする。
本発明にかかる泥状物の脱水処理方法は、砂と泥水とを含む泥状物の脱水処理方法であって、泥状物を砂と泥水とに分離する分離ステップと、該分離された分離泥水の濃度を検知する泥水濃度検知ステップと、上記分離された砂と上記分離泥水とを混合し、混合脱水原液を生成する混合ステップと、該混合脱水原液中の砂の含有割合を検知する砂割合検知ステップと、上記泥水濃度検知ステップにおいて検知された分離泥水の濃度、および上記砂割合検知ステップにおいて検知された砂の含有割合に基づきスクリュウプレスの回転速度を制御しつつ、スクリュウプレスにより上記混合脱水原液を脱水する脱水ステップとを有することを特徴とする。
また、前記泥水濃度検知ステップにおける分離泥水の濃度検知は、該分離泥水の比重に基づき行うことを特徴とする。
また、前記砂割合検知ステップにおける砂の含有割合の検知は、前記混合脱水原液の比重に基づき行うことを特徴とする。
また、前記泥水濃度検知ステップにおける分離泥水の濃度検知は、あらかじめ測定された泥水の比重と泥水濃度との相関関係に基づき行うことを特徴とする。
また、前記砂割合検知ステップにおける砂の含有割合の検知は、あらかじめ測定された、混合脱水原液中の分離泥水濃度ごとの、混合脱水原液の比重と混合脱水原液中の砂の含有割合との相関関係に基づき行うことを特徴とする。
また、前記脱水ステップにおけるスクリュウプレスの回転速度の制御は、あらかじめ測定された、混合脱水原液中の分離泥水濃度ごとの、混合脱水原液中の砂の含有割合とスクリュウプレスの最適回転速度との相関関係に基づき行うことを特徴とする。
また、本発明にかかる泥状物の脱水処理システムは、砂と泥水とを含む泥状物の脱水処理システムであって、泥状物を砂と泥水とに分離する分離部と、該分離された分離泥水の濃度を検知する泥水濃度検知部と、上記分離された砂と上記分離泥水とを混合し、混合脱水原液を生成する混合部と、該混合脱水原液中の砂の含有割合を検知する砂割合検知部と、上記混合脱水原液を脱水するスクリュウプレスと、上記泥水濃度検知ステップにおいて検知された分離泥水の濃度、および上記砂割合検知ステップにおいて検知された砂の含有割合に基づきスクリュウプレスの回転速度を制御する回転速度制御部とを有することを特徴とする。
本発明にかかる泥状物の脱水処理方法およびそのシステムにあっては、安定的かつ効率的に脱水処理を行うことができる。
以下に、本発明にかかる泥状物の脱水処理方法およびそのシステムの好適な一実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。本実施形態にかかる泥状物の脱水処理システム1は基本的には、図1に示すように、分離部2と、混合部4と、スクリュウプレス5と、砂割合検知部100と、回転速度制御部110と、泥水濃度検知部120とから主に構成される。なお、本明細書および特許請求の範囲などにおいて「泥状物」とは、ダム湖の湖底の堆積物や、トンネルの掘削などにともなって発生する泥状の物質であって、水、粘土、シルト、砂、礫などを含む混合物を指す。また、「泥水」とは、泥状物から砂や礫を除いた成分、すなわち水、粘土、シルトからなる混合物を指す。また、「細粒分」とは、砂より小さな粒子分、すなわち粘土およびシルトを指す。
分離部2には、泥状物を礫と砂と泥水とに分離する振動ふるい21が設けられている。図示例にあっては、ダム湖の湖底から浚渫船などにより採取された泥状物が送られてきて、分離部2の振動ふるい21の受け入れ口22に投入される。振動ふるい21では、投入された泥状物から礫、および砂が分離される。泥状物からこれら礫と砂とが分離された残りの混合物、すなわち分離泥水は、振動ふるい21の泥水出口23からポンプP1によりサイクロン分級機24に投入されて遠心分離された後、後段の貯留槽31に送られる。サイクロン分級機24では、遠心分離により壁面に付着した粒子を再度振動ふるい21へと戻すことによって、分離泥水中に残存する礫や砂を、より確実に分離泥水から除去する。本図示例にあっては、径が3mm以上の粒子を礫、径が74μm以上3mm未満の粒子を砂、74μm未満の細粒と水からなる混合物を泥水と分類している。
分離部2において分離された礫と砂とは、土砂ピット6に蓄積される。土砂ピット6では、礫は礫置き場61、砂は砂置き場62に蓄積され、このうち砂は随時バックホー7およびブルドーザー8などにより運び出されて、図示しないベルトコンベアーやロードセルなどを経由して、後段の混合部4へと送られる。
分離部2から分離泥水が送られて投入された貯留槽31には、泥水濃度検知部120が接続されており、貯留槽31内の分離泥水の濃度が検知される。具体的には、貯留槽31に接続された比重測定器32で分離泥水の比重が測定され、この比重測定値が泥水濃度検知部120へと出力される。泥水濃度検知部120では、この比重測定値と、あらかじめ測定された、泥水の比重と泥水濃度との相関関係を示すデータに基づいて、分離泥水濃度検知を行う。
ここで、泥水の比重と泥水濃度との相関関係とは、例えば図2に示すようなグラフで表される。すなわち、泥水濃度(泥水中の細粒分の割合)が高いほど、泥水の比重が大きくなる(その結果グラフが右上がりとなる)。実際の検知を示す例として、比重測定器32で測定された分離泥水の比重測定値が、図中、丸付き数字1で示す点であった場合、泥水濃度検知部120ではこのグラフに基づいて泥水濃度をα(%)と判断する。
泥水濃度検知部120は、後述する砂割合検知部100と回転速度制御部110に接続されており、泥水濃度検知部120において検知された分離泥水濃度の値は、これら砂割合検知部100と回転速度制御部110とに出力される。
また、貯留槽31には、凝集泥水返送手段33が接続されており、後述する凝集泥水生成部12から凝集泥水が返送されてくる。凝集泥水も、分離泥水と同様、細粒分と水との混合物であるので、分離泥水濃度の検知を行うタイミングとしては、常に、貯留槽31内に凝集泥水が返送された後で行うよう設定すればよい。このような凝集泥水返送手段33を設けたことにより、スクリュウプレス5からの排水を再度、本脱水処理システム1内に循環させることによって、排水中に若干残存する粒子分をより確実に、かつ効率よく除去することができる。
また、貯留槽31の吐出管34には、後段の混合部4へ濃度調整泥水を送るための分離泥水搬送管9a、9bが接続されている。分離泥水搬送管9a、9bは、それぞれ後述する混合部4の混合槽41a、41bへと接続されており、それぞれの中途には開閉制御可能なバルブV1、V2が設けられている。貯留槽31内の分離泥水は、その濃度検知が完了した後、バルブV1、V2を開放するとともに、吐出ポンプP2を作動させることによって、混合部4へと送られる。
混合部4は、土砂ピット6の砂置き場62から運ばれる砂を受け入れるベルトコンベアー42と、このベルトコンベアーに並列に接続された2つの混合槽41a、41bなどから構成される。正逆反転可能なベルトコンベアー42は、受け入れた砂を混合槽41aあるいは混合槽41bへと投入する。また各混合槽41a、41bは、泥水を貯留槽31から受け入れる分離泥水搬送管9a、9bに接続されており、各混合槽41a、41bでは上記の砂と分離泥水搬送管9a、9bからの濃度調整泥水とが混合されて混合脱水原液が生成される。
各混合槽41a、41bには砂割合検知部100が接続されており、各混合槽41a、41b内の混合脱水原液に含まれる、砂の含有割合(=砂と濃度調整泥水との混合割合)が検知される。具体的には、各混合槽41a、41bにそれぞれ接続された比重測定器44a、44bで混合脱水原液の比重測定値が測定され、この比重測定値が砂割合検知部100へと出力される。砂割合検知部100ではこの比重測定値と、泥水濃度検知部120で検知された分離泥水濃度の値とから、あらかじめ測定された、混合脱水原液中の分離泥水濃度ごとの、混合脱水原液の比重と混合脱水原液中の砂の含有割合との相関関係を示すデータに基づいて、混合脱水原液中の砂の含有割合を判断する。
混合脱水原液中の分離泥水濃度ごとの、混合脱水原液の比重と混合脱水原液中の砂の含有割合との相関関係とは、例えば図3に示すように、分離泥水濃度ごとに異なるグラフで表される。図3には、代表的な3通りの泥水濃度(高濃度、中濃度、低濃度)を有する混合脱水原液についてのグラフを描いている。すなわち、砂は泥水に比して比重が大きいので、砂の含有割合が高いほど、砂を含む混合脱水原液の比重が大きくなる(その結果各グラフが右上がりとなる)。また、砂の含有割合が等しい場合、混合脱水原液中の泥水濃度が高いほど、混合脱水原液全体の比重は大きくなる(その結果高濃度のグラフが低濃度のグラフよりも上に位置している)。
実際の検知を示す例として、泥水濃度検知部120において検知された分離泥水濃度の値が図3における中濃度であり、比重測定器44a、44bで測定された混合脱水原液の比重測定値が、図中、丸付き数字2で示す点であった場合、砂割合検知部100ではこのグラフに基づいて砂の含有割合をβ(%)と判断する。
砂割合検知部は、後述する回転速度制御部110に接続されており、砂割合検知部において判断された混合脱水原液中の砂の含有割合の値は、回転速度制御部110に出力される。
2つの並列する混合槽41a、41bでは、混合脱水原液の生成と混合脱水原液中の砂割合の検知とが交互に行われ、検知済みの混合脱水原液が順次、後段のパドル型反応器10へと送られる。
パドル型反応器10に投入された混合脱水原液は、アニオンやカチオンなどの適宜な1種ないし複数種の凝集剤11と反応させられフロックを生成させ、混合脱水原液中の粒子がスクリュウプレス5の外筒から排出されにくいよう調整した後、スクリュウプレス5に投入される。
スクリュウプレス5は、排水の透過性を有する円筒型あるいは円錐型の外筒(スクリーン)と、羽根が螺旋状に取り付けられたスクリュウ軸とから構成され、スクリュウ軸は外筒の両端面に回転自在に軸支されている。スクリュウ軸と外筒との間の空間の容積は、スクリュウ軸の軸径が混合脱水原液の投入口51側から脱水ケーキの出口52側に向かって徐々に大きくなるか、あるいは外筒の径が徐々に縮小することによって徐々に縮小する。その結果、混合脱水原液は、羽根により出口52側に送られながら徐々に強い圧力で圧搾され、その排水を外筒を通して排出しつつ、最終的に脱水ケーキとなってケーキ出口52から排出される。
その際、スクリュウプレス5のスクリュウ軸の回転速度は、スクリュウプレス5に接続された回転速度制御部110によって、常に最適な回転速度となるよう制御される。具体的には、回転速度制御部110で、砂割合検知部100で検知された混合脱水原液中の砂の含有割合の値と、泥水濃度検知部120で検知された分離泥水濃度の値とから、あらかじめ測定された、混合脱水原液中の分離泥水濃度ごとの、混合脱水原液中の砂の含有割合とスクリュウプレスの最適回転速度との相関関係を示すデータに基づいて、スクリュウプレス5の最適回転速度を決定する。
混合脱水原液中の分離泥水濃度ごとの、混合脱水原液中の砂の含有割合とスクリュウプレスの最適回転速度との相関関係とは、例えば図4に示すように、分離泥水濃度ごとに異なるグラフで表される。図4には、代表的な3通りの泥水濃度(高濃度、中濃度、低濃度)を有する混合脱水原液についてのグラフを描いている。すなわち、混合脱水原液中の砂の含有割合が高い場合ほど、脱水は速く完了するので、スクリュウプレス5を高速で回転させないと、脱水され流動性が低下した原液が途中で目詰まりを起こしてしまう。従って、砂の含有割合が高いほど、スクリュウプレス5の最適回転速度は高くなる(その結果各グラフが右上がりとなる)。また、砂の含有割合が等しい場合、混合脱水原液中の泥水濃度が低いほど、脱水は速く完了するので、スクリュウプレス5を高速で回転させないと、やはり目詰まりを起こしてしまう(その結果低濃度のグラフが高濃度のグラフよりも上に位置している)。
実際に最適回転速度を決定する例として、泥水濃度検知部120において検知された分離泥水濃度の値が図4における中濃度であり、砂割合検知部100で検知された混合脱水原液中の砂の含有割合の値が、図中、丸付き数字3で示す点であった場合、回転速度制御部110では、このグラフに基づいてスクリュウプレス5の最適回転速度をγと決定する。
スクリュウプレス5の後段には、凝集泥水生成部12としてのシックナー12a、およびベルトコンベアー13を介してスラッジ置き場14が設けられている。スラッジ置き場14には脱水ケーキが蓄積される。
シックナー12aでは、スクリュウプレス5の外筒から排出された排水を受け入れ、ポリ塩化ナトリウム(PAC)や有機高分子系凝集剤などの適宜な1種ないし複数種の凝集剤15により凝集処理を施す。その結果、排水中に若干残存する粘土やシリカなどの細粒分が凝集沈殿するので、この沈殿を含む液体をシックナー12a下部の吐出口12bから取り出す。図示例にあっては、この液体(凝集泥水)は、貯留槽31において生成された濃度調整泥水よりも濃度の高い泥水であり、また、シックナーの吐出口12bは凝集泥水返送手段33に接続されていて、この凝集泥水を貯留槽31の凝集泥水返送手段33において供給される高濃度泥水として使用する。すなわち、貯留槽31内の泥水の濃度を濃くする場合に、当該泥水に混合する。なお、シックナー12aにおける凝集処理の残余分である上澄み液は、ダム湖に戻すなど適宜放流される。
次に、このような泥状物の脱水処理方法について、上記脱水処理システム1を例にとって説明する。ダム湖から採取された泥状物は、分離部2の振動ふるい21の受け入れ口22に投入されて、分離ステップが行われる。すなわち、振動ふるい21にてふるい分けされ、礫、砂、およびそれ以外の泥水とが分離される。このうち、礫と砂は、土砂ピット6の礫置き場61、砂置き場62にそれぞれ蓄積される。分離された分離泥水は、サイクロン分級機24において遠心分離され、分離された粒子が再度振動ふるい21に戻される。
次いで、サイクロン分級機24を通過した分離泥水は、貯留槽31に投入される。泥水濃度検知部120は、泥水濃度検知ステップを実行し、貯留槽31内の分離泥水の濃度を検知する。この泥水濃度検知ステップでは、分離泥水の比重測定値から、あらかじめ測定された、泥水の比重と泥水濃度との相関関係とに基づいて、貯留槽31内の分離泥水の濃度を判断する。濃度検知が終了した分離泥水は、分離泥水搬送管9a、9bの中途に設けられたバルブV1、V2が開放され、貯留槽31の吐出ポンプP2が作動させられ、混合部4の混合槽41a、41bに搬送される。
次いで、混合部4では混合ステップが行われる。すなわち、混合部4の混合槽41a、41bに、濃度調整泥水と、分離部2において分離された砂がベルトコンベアー42から投入され、混合されて、混合脱水原液が生成される。
次いで、砂割合検知部100は、砂割合検知ステップを実行し、混合槽41a、41b内の混合脱水原液における砂の含有割合を検知する。この砂割合検知ステップでは、混合脱水原液の比重測定値と、泥水濃度検知ステップで検知された分離泥水濃度とから、あらかじめ測定された、混合脱水原液中の分離泥水濃度ごとの、混合脱水原液の比重と混合脱水原液中の砂の含有割合との相関関係とに基づいて、砂の含有割合を判断する。
砂の含有割合が終了した混合脱水原液は、パドル型反応器10に投入される。パドル型反応器10では、混合脱水原液を凝集剤11と反応させ、フロックを生成させる。
次いで、フロックが生成された混合脱水原液を、スクリュウプレス5に投入し、脱水ステップが行われる。その際、回転速度制御部110では、泥水濃度検知ステップにおいて検知された分離泥水濃度と、砂割合検知ステップにおいて検知された砂の含有割合とからスクリュウプレス5の回転速度を決定し、スクリュウプレス5の回転速度が常に最適となるよう制御する。この回転速度の決定は、あらかじめ測定された、混合脱水原液中の分離泥水濃度ごとの、混合脱水原液中の砂の含有割合とスクリュウプレスの最適回転速度との相関関係に基づいて行われる。その結果スクリュウプレス5では、投入された混合脱水原液が、スクリュウ軸の回転により圧搾されつつケーキ出口52側に送られ、ケーキ出口52から脱水ケーキが排出される。
脱水ステップにおいて、スクリュウプレス5の外筒から排出された排水は、凝集泥水生成部12としてのシックナー12aに送られる。シックナー12aでは凝集分離ステップが行われる。すなわち、シックナー12aでは、上述の排水に凝集剤15を添加混合し凝集処理を施す。その結果、排水中に残存していた細粒分が凝集沈殿し、この沈殿を含む液体(凝集泥水)がシックナー12aの吐出口12bから取り出され、吐出口12bに接続された凝集泥水返送手段33により、貯留槽31に送られる。
以上説明した本実施形態にかかる泥状物の脱水処理方法およびそのシステムにあっては、分離部2での分離ステップで泥状物を砂と泥水とに分離し、泥水濃度検知部120での泥水濃度検知ステップで上記分離された分離泥水の濃度を検知し、混合部4での混合ステップで、分離された砂と分離泥水とを混合し混合脱水原液を生成した上で、砂割合検知部100での砂割合検知ステップで混合脱水原液中の砂の含有割合を検知し、泥水濃度検知ステップにおいて検知された泥水濃度、および砂割合検知ステップで検知された砂の含有割合に基づき、回転速度制御部110で回転速度を制御しつつ、スクリュウプレス5での脱水ステップで脱水することとしたので、スクリュウプレス5を、混合部4から混合脱水原液が投入されるごとに、その混合脱水原液中の泥水濃度、および砂の含有割合に応じ最適な回転速度で運転されるよう適切に制御することができる。その結果、スクリュウプレス5で目詰まりが発生したり、脱水が不完全となったりすることなく、安定的かつ効率的に脱水処理を行うことができる。
また、泥水濃度検知部120での泥水濃度検知ステップでは、分離泥水の濃度検知を、分離泥水の比重に基づき行うこととしたので、貯留槽31に投入される分離泥水中の細粒分を分離泥水から取り出し、その重量などを測定するような必要もなく、その検知を容易に行うことができる。
また、砂割合検知部100での砂割合検知ステップでは、砂の含有割合の検知を、混合脱水原液の比重に基づいて行うこととしたので、混合槽41a、41bに投入される砂および濃度調整泥水の量に基づいて混合を行う場合に比して、砂や濃度調整泥水の全量を測定する必要もなく、その検知を容易に行うことができる。
また、泥水濃度検知部120での泥水濃度検知ステップでは、分離泥水濃度の検知を、あらかじめ測定された泥水の比重と泥水濃度との相関関係に基づき行うこととしたので、比重測定器32で測定された分離泥水の比重測定値を利用し、簡単かつ確実な方法で混合分離泥水の濃度を判断することができる。
また、砂割合検知部100での砂割合検知ステップでは、砂の含有割合の検知を、あらかじめ測定された、混合脱水原液中の分離泥水濃度ごとの、混合脱水原液の比重と混合脱水原液中の砂の含有割合との相関関係に基づき行うこととしたので、泥水濃度検知ステップで検知された分離泥水濃度の値と、比重測定器44a、44bで測定された混合脱水原液の比重測定値を利用し、簡単かつ確実な方法で混合脱水原液中の砂の含有割合を判断することができる。
また、脱水ステップにおける、回転速度制御部110でのスクリュウプレス5の回転速度の制御は、あらかじめ測定された、混合脱水原液中の分離泥水濃度ごとの、混合脱水原液中の砂の含有割合とスクリュウプレスの最適回転速度との相関関係に基づいて行うことこととしたので、泥水濃度検知ステップで検知された分離泥水濃度の値と、砂割合検知ステップで検知された混合脱水原液中の砂の含有割合の値を利用して、簡単かつ確実な方法でスクリュウプレス5の最適回転速度を決定することができる。
なお、上記実施形態にあっては、泥状物としてダム湖からの浚渫物を例として説明したが、これに限定されるものではなく、例えばトンネルの掘削にともなって発生する泥状物など、あらゆる泥状物に適用しうる。
また、上記実施形態にあっては、各ステップの処理を、バッチ的に行われるものとして説明したが、いずれも連続的に処理されることとしてもよい。その場合、具体的には例えば、貯留槽31には凝集泥水返送手段33から凝集泥水が随時返送されてもよく、また、泥水濃度検知ステップにおける貯留槽31内の分離泥水濃度の検知、および砂割合検知ステップにおける各混合槽41a、41b内の混合脱水原液中の砂の含有割合の検知は、時々刻々実行され、回転制御部110ではこれらの情報を受け、スクリュウプレス5の回転速度をフィードフォワード制御する。
本発明にかかる泥状物の脱水処理方法を実施するための脱水処理システムの好適な一実施形態を示す説明図である。 図1の脱水処理方法の泥水濃度検知ステップにおいて使用される、泥水の比重と泥水濃度との相関関係の一例を示すグラフである。 図1の脱水処理方法の砂割合検知ステップにおいて使用される、混合脱水原液の比重と混合脱水原液中の砂の含有割合との相関関係の一例を示すグラフである。 図1の脱水処理方法の脱水ステップにおいて使用される、混合脱水原液中の砂の含有割合とスクリュウプレスの最適回転速度との相関関係の一例を示すグラフである。
符号の説明
1 脱水処理システム
2 分離部
4 混合部
5 スクリュウプレス
100 砂割合検知部
110 回転速度制御部
120 泥水濃度検知部

Claims (7)

  1. 砂と泥水とを含む泥状物の脱水処理方法であって、
    泥状物を砂と泥水とに分離する分離ステップと、
    該分離された分離泥水の濃度を検知する泥水濃度検知ステップと、
    上記分離された砂と上記分離泥水とを混合し、混合脱水原液を生成する混合ステップと、
    該混合脱水原液中の砂の含有割合を検知する砂割合検知ステップと、
    上記泥水濃度検知ステップにおいて検知された分離泥水の濃度、および上記砂割合検知ステップにおいて検知された砂の含有割合に基づきスクリュウプレスの回転速度を制御しつつ、スクリュウプレスにより上記混合脱水原液を脱水する脱水ステップと
    を有することを特徴とする泥状物の脱水処理方法。
  2. 前記泥水濃度検知ステップにおける分離泥水の濃度検知は、該分離泥水の比重に基づき行うことを特徴とする請求項1に記載の泥状物の脱水処理方法。
  3. 前記砂割合検知ステップにおける砂の含有割合の検知は、前記混合脱水原液の比重に基づき行うことを特徴とする請求項1または2に記載の泥状物の脱水処理方法。
  4. 前記泥水濃度検知ステップにおける分離泥水の濃度検知は、あらかじめ測定された泥水の比重と泥水濃度との相関関係に基づき行うことを特徴とする請求項2に記載の泥状物の脱水処理方法。
  5. 前記砂割合検知ステップにおける砂の含有割合の検知は、あらかじめ測定された、混合脱水原液中の分離泥水濃度ごとの、混合脱水原液の比重と混合脱水原液中の砂の含有割合との相関関係に基づき行うことを特徴とする請求項3に記載の泥状物の脱水処理方法。
  6. 前記脱水ステップにおけるスクリュウプレスの回転速度の制御は、あらかじめ測定された、混合脱水原液中の分離泥水濃度ごとの、混合脱水原液中の砂の含有割合とスクリュウプレスの最適回転速度との相関関係に基づき行うことを特徴とする請求項1〜5に記載の泥状物の脱水処理方法。
  7. 砂と泥水とを含む泥状物の脱水処理システムであって、
    泥状物を砂と泥水とに分離する分離部と、
    該分離された分離泥水の濃度を検知する泥水濃度検知部と、
    上記分離された砂と上記分離泥水とを混合し、混合脱水原液を生成する混合部と、
    該混合脱水原液中の砂の含有割合を検知する砂割合検知部と、
    上記混合脱水原液を脱水するスクリュウプレスと、
    上記泥水濃度検知ステップにおいて検知された分離泥水の濃度、および上記砂割合検知ステップにおいて検知された砂の含有割合に基づきスクリュウプレスの回転速度を制御する回転速度制御部と
    を有することを特徴とする泥状物の脱水処理システム。
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