JP2000167432A - 浚渫土砂の処理方法 - Google Patents
浚渫土砂の処理方法Info
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Abstract
を取り除くとともに、浚渫土砂を効率的に砂利,砂,微
粒分等に分級して再利用することのできる浚渫土砂の処
理方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 浚渫ロボット1で浚渫した湾岸や河川等
からの浚渫物と、埋め立て土砂を回転式破砕機10で細
粒化した土砂とを液体サイクロン3に同時に投入し、液
体サイクロン3の底部に沈殿した固形物をアクアスクリ
ーン5で洗浄して塩分を除去した土砂や砂分を分離する
とともに、液体サイクロン3上部の微粒分を含んだ処理
水をシックナータンク6により固液分離して、上記微粒
分から脱水ケーキを作製するようにした。
Description
に堆積した土砂を浚渫し、石,砂,微粒子等粒径の大き
さに応じて分級して再利用可能とする浚渫土砂の処理方
法に関するものである。
は、航路の阻害や河川流量の低下等の原因となるため、
浚渫機を搭載した浚渫船(掃底船ともいう)で浚渫され
た後、予め設けられた沈殿池に投入したり、天日乾燥に
よる処理あるいはセメント処理を行って減容化して一時
野積みした後、処分場等に埋め立てていた。なお、上記
沈殿池に直接投入した場合でも、水分を排水したりする
などの減容化が図られていた。しかしながら、上記従来
の処理方法では、浚渫土砂に塩分が残留していて植生に
影響を与えるため、埋め立て土としての利用にも限界が
あった。また、湾岸や流出河川等での流出土砂の堆積は
継続的に発生するものなので、浚渫作業もほぼ定期的に
行う必要がある。したがって、浚渫土砂の処分量も膨大
となり、沈殿池や処分場の確保も容易ではなかった。
下、埋め立て土砂という)を細粒化した上で、振動ふる
いを多用し、一部に液体サイクロンを用いて、砂利,
砂,シルト等に分級する浚渫土砂の処理システムが提案
されている(特開平8−164363号公報)。これ
は、上記埋め立て土砂中の団粒化された土塊や砂塊等の
粒子を、個々の砂等の粒子を粉砕することなく、個々の
粒子に細粒化する回転式破砕機を用いて浚渫土砂を細粒
化した後、複数の振動ふるいにより、上記細粒化された
浚渫土砂を分級し、最終段のふるいを通過した細かな粒
子を液体サイクロンで更に分級するものである。図3
(a),(b)は、上記回転式破砕機10の構成を示す
図で、(a)図は側面図、(b)図はそのA−A断面図
である。この回転式破砕機10は、内周面に軸方向に沿
って取付けられ、中心方向に突出する複数の外羽根11
Wを有する円筒状の回転ドラム11と、外周面に軸方向
に沿って取付けられ、中心方向に突出する複数の内羽根
12Wを有し、上記回転ドラム11の内部に偏心して取
付けられたロータ12とを備え、回転ドラム11の外周
に設けられた環状歯車11aをモータ13により、ロー
タ12に取付けられた回転軸12aを駆動機構12bに
より、それぞれ互いに逆方向に回転させ、回転式破砕機
10に投入された浚渫土砂に、加水しつつ、圧縮及び擦
り合わせの力を作用させ、上記浚渫土砂を粉砕すること
なく細粒化するものである。
来の回転式破砕機10を用いた浚渫土砂の処理システム
は、振動ふるいを多用しているため、処理速度も遅く、
設備が複雑になってしまうだけでなく、本来が、埋め立
て土砂を対象とした処理システムであるので、海洋から
直接汲み上げた水分の多い浚渫土砂を処理することがで
きないという問題点があった。これは、上記回転式破砕
機10において、処理空隙内に投入された浚渫土砂に圧
縮及び擦り合わせの力を作用させるためには、加水され
る処理水の量が制限されるためである。ちなみに、上記
埋め立て土砂では、含有される水分は全体の約40%以
下であるのに対し、汲み上げられた浚渫物は約90%が
水分である。このような背景から、浚渫土砂の塩分除去
技術や再資源化による減容化技術の確立が望まれるとこ
ろである。
もので、湾岸や流出河川等から浚渫した土砂から塩分を
取り除くとともに、浚渫土砂を効率的に砂利,砂,微粒
分等に分級して再利用することのできる浚渫土砂の処理
方法を提供することを目的とする。
の浚渫土砂の処理方法は、湾岸や流出河川等から浚渫し
た土砂を、直接液体サイクロンに投入して分級するよう
にしたことを特徴とする。
湾岸や流出河川等から浚渫した浚渫土砂と、予め堆積し
ておいた浚渫土砂を細粒化手段で細粒化したものとを、
同時に液体サイクロンに投入して分級するようにしたこ
とを特徴とする。
処理空隙内で水を加えつつ、浚渫土砂に圧縮及び擦り合
わせの力を作用させ、上記浚渫土砂を破砕することなく
細粒化する上記細粒化手段を用いて、上記予め堆積して
おいた浚渫土砂を細粒化したことを特徴とする。
湾岸や流出河川等から浚渫し堆積しておいた浚渫土砂
を、処理空隙内で水を加えつつ圧縮及び擦り合わせの力
を作用させ、上記浚渫土砂を破砕することなく細粒化す
る細粒化手段で細粒化した後に水と混合し、その混合物
を液体サイクロンに投入して分級するようにしたことを
特徴とする。
液体サイクロンで分級した砂利,砂等の粒径の大きな粒
子を水洗浄し、塩分等を除去するようにしたことを特徴
とする。
て、図面に基づき説明する。図1は、本実施の形態に係
わる浚渫土砂の連続処理システムを示す処理フローであ
る。本実施の形態の連続処理システムは、湾岸や流出河
川等に堆積する土砂を汲み上げ搬送する浚渫ロボット1
と、この浚渫ロボット1からの浚渫物を貯蔵するフィー
ドサンプ2と、処理水中に投入された投入物の内、粒径
の小さな軽い粒子(以下、微粒分という)を浮遊させて
分離する複数の液体サイクロン3と、上記各液体サイク
ロン3の下部に沈殿した砂利,砂等の固形分から成る沈
殿物を一時貯蔵するスピゴットタンク4と、上記スピゴ
ットタンク4の沈殿物を洗浄するとともに、上記沈殿物
から砂利,砂等を分離する振動脱水スクリーン(アクア
スクリーン)5と、上記各液体サイクロン3の上部の微
粒分を含んだ処理水と上記分離されたシルトとから微粒
分を分離するシックナータンク6と、上記シックナータ
ンク6の沈殿物を一時貯蔵するスラリー槽7と、このス
ラリー槽7に貯蔵されたスラリーから脱水ケーキを作製
するためのフィルタープレス8とを備えている。
出河川等から浚渫した浚渫土砂と、堆積しておいた浚渫
土砂(以下、埋め立て土砂と略す)とを同時に処理する
ため、上述した従来の回転式破砕機10を備え、受け入
れホッパ14に投入された団粒状の浚渫土砂に加水しつ
つ、圧縮及び粒子相互間の擦り合わせの力を作用させ、
上記浚渫土砂の砂利,砂等の粒子を破壊することなく、
団粒状の浚渫土砂を細粒化して上記フィードサンプ2に
送るようにしている。なお、上記回転式破砕機10に加
水する処理水としては、浚渫作業場付近から汲み上げた
海水を用いても良い。
砂の処理方法について説明する。浚渫ロボット1によ
り、直接汲み上げられた浚渫物は、上述したように、基
本的には水(海水)が圧倒的に多く、既にスラリー化し
ているので、これを直接フィードサンプ2に送る。一
方、既存の埋め立て土砂は、受け入れホッパ14から回
転式破砕機10に送られ、加水されつつ、細粒化された
後、フィードサンプ2に送られる。すなわち、回転式破
砕機10の回転ドラム11とロータ12との間隙に投入
された埋め立て土砂Sは、図2(a)に示すように、回
転ドラム11の外羽根11Wによって上方に掻き上げら
れるとともに、ロータ12の内羽根12Wによって下方
に引き下げられるので、埋め立て土砂Sには圧縮応力と
せん断応力とが作用し、図2(b)に示すように、粒状
体同士が固着されて団粒状態となっている埋め立て土砂
Sの各粒子Pが分離されてほぼ独立した細かな粒子pに
細粒化される。また、粒子p同士に擦り合わせ方向の力
が作用するため、粒子p同士が相互研磨され、各粒子p
の鋭角部が除去される。したがって、回転式破砕機10
からは、表面が比較的滑らかな種々の大きさの砂利,砂
及びシルトが、上記加水された処理水とともにフィード
サンプ2に送られる。なお、上記回転式破砕機10の投
入口と上記フィードサンプ2の投入口とには、それぞ
れ、投入物に混在している比較的大きな夾雑物を排除す
るための図示しない予備選別手段を設け、後工程での処
理を円滑にするようにしている。
ット1から、土砂が約10%、水分が約90%である湾
岸や流出河川等からの浚渫物を約1000m3/Hでフ
ィードサンプ2に送り、土砂が約60%、水分が約40
%の埋め立て土砂(浚渫土砂)を回転式破砕機10に投
入して細粒化処理した後上記フィードサンプ2に送るよ
うにしているので、フィードサンプ2には、土砂が約2
0%、水分が約80%の浚渫物が貯蔵される。この浚渫
物は、ポンプ9により、複数の液体サイクロン3へ搬送
される。液体サイクロン3では、上記浚渫物中の約10
0μm未満の微粒分が処理水中に浮遊され、約100μ
m以上の砂利,砂等の粒子は固形分として底部に沈殿す
る。上記液体サイクロン3上部の約100μm未満の細
粒を含んだ処理水は、フィードサンプ2に戻されフィー
ドサンプ2の上澄み液として、シックナータンク6に送
られる。このとき、上記浚渫物中の塩分の大部分は上記
処理水中に溶解して上記砂利,砂等の固形分から除去さ
れる。
分及びプランクトン等の微生物が付着している可能性が
あるので、液体サイクロン3の底部に沈殿した固形物
は、一旦スピゴットタンク4に集積された後、アクアス
クリーン5に送られ、洗浄水(シャワーあるいは通過湛
水)による洗浄を行い搬出する。塩分は非吸着性の物質
であり、土砂へは強く吸着していないので、上記洗浄に
よって容易に除去することができる。アクアスクリーン
5では、上記洗浄と同時に、上記固形物に混入している
約100μm未満の細粒を分離してシックナータンク6
に送り、約100μm以上の砂利,砂等の粒子を取り出
す。アクアスクリーン5で分離された砂利,砂等の粒径
の大きな粒子は、塩分等が除去されれば、もともと良質
であるので、コンクリ−ト用の細骨材に利用することが
できる。また、埋め戻し材等にも十分利用可能である。
ロン3の上部の処理水を含んだフィードサンプ2の上澄
み液と、上記アクアスクリーン5で分離された約100
μm未満の微粒分を含んだシルトが集められ、上記約1
00μm未満の細粒等の固形物を含んだ液をタンク内で
ゆっくりと回転させ、上記微粒分を凝集沈殿させる固液
分離を行う。上記シックナータンク6の上澄み液は海洋
へ放流し、沈殿物は一旦スラリー槽7において均質化し
た後、フィルタープレス8により脱水しケーキを作製す
る。この脱水ケーキは塩分等が低減されているので再利
用が可能である。
渫土砂の連続処理システムにより、浚渫ロボット1で浚
渫した湾岸や流出河川等からの浚渫物と、埋め立て土砂
を回転式破砕機10で細粒化した土砂とを液体サイクロ
ン3に同時に投入し、液体サイクロン3の底部に沈殿し
た固形物を、アクアスクリーン5において、洗浄して塩
分を除去ながら土砂や砂分を分離するとともに、液体サ
イクロン3上部の約100μm未満の微粒分を含んだ処
理水をシックナータンク6により固液分離し、シックナ
ータンク6の沈殿物から脱水ケーキを作製するようにし
たので、湾岸や河川等から浚渫した浚渫土砂と、埋め立
て土砂とを同時に処理することができるとともに、上記
分級された土砂や作製された脱水ケーキは再利用するこ
とが可能なので、沈殿池や処分場へ埋め立てる浚渫土砂
を大幅に低減することができる。また、振動ふるいを使
用せず、液体サイクロン3を中心としたシンプルなシス
テムであるので、浚渫土砂の分級を連続的にかつ高速に
行うことができ、浚渫土砂の分級効率を向上させること
ができる。更に、液体サイクロン3を用いることによ
り、塩分等の除去も効率良く行うことができる。
1で浚渫した湾岸や流出河川等からの浚渫物と、埋め立
て土砂を回転式破砕機10で細粒化した土砂とを液体サ
イクロン3に同時に投入し、浚渫土砂を分級するように
したが、浚渫ロボット1からの浚渫物のみを液体サイク
ロン3に投入して分級してもよい。また、回転式破砕機
10で細粒化した浚渫土砂に水分が約80%程度に成る
ように加水し水と混合した後、上記混合物を液体サイク
ロン3に投入すれば、浚渫土砂が埋め立て土砂のみであ
る場合でも、上記実施の形態と同様に処理することが可
能である。
て、投入された浚渫物から約100μm以上の砂利,砂
等の粒子を分離するものを用いたが、液体サイクロン3
で分離する粒度はこれに限るものではなく、投入する浚
渫物の種類や処理システムの目的,仕様等により適宜決
定されるものである。更に、液体サイクロン3を複数段
設けて浚渫物を分級すれば、精度が良く細かな分級が可
能である。なお、液体サイクロン3の数は、上記連続処
理システムの処理量等により決定されるもので、必ずし
も複数である必要はなく、例えば、浚渫ロボット1によ
り直接汲み上げられた浚渫物のみを少量処理する場合な
どは1台で十分である。
発明によれば、湾岸や流出河川等から浚渫した土砂を、
直接液体サイクロンに投入して分級するようにしたの
で、簡単な構成で浚渫土砂の分級を高速に行うことがで
き、分級効率を向上させることができる。
岸や流出河川等から浚渫した浚渫土砂と、予め堆積して
おいた浚渫土砂を細粒化手段で細粒化したものとを、同
時に液体サイクロンに投入して分級するようにしたの
で、直接浚渫した浚渫物と予め堆積しておいた浚渫土砂
とを同時に、かつ高速に処理することができる。
内で水を加えつつ、浚渫土砂に圧縮及び擦り合わせの力
を作用させ、上記浚渫土砂を破砕することなく細粒化す
る上記細粒化手段を用いて、上記乾燥させ堆積しておい
た浚渫土砂を細粒化した後、液体サイクロンに投入する
ようにしたので、表面が滑らかな形状の砂利や砂等をが
分離でき、例えば良質なコンクリ−ト用の細骨材等に再
利用することが可能になった。
出河川等から浚渫し堆積しておいた浚渫土砂を、処理空
隙内で水を加えつつ圧縮及び擦り合わせの力を作用さ
せ、上記浚渫土砂を破砕することなく細粒化する細粒化
手段で細粒化した後に水と混合し、その混合物を液体サ
イクロンに投入して分級するようにしたので、設備を簡
易化できるとともに、浚渫土砂の処理速度を著しく向上
させることができる。
クロンで分級した砂利,砂等の粒径の大きな粒子を水洗
浄して塩分等を除去するようにしたので、上記粒径の大
きな粒子に付着した塩分等を確実に除去することができ
る。
方法を示す処理フローである。
る。
クロン、4 スピゴットタンク、5 アクアスクリー
ン、6 シックナータンク、7 スラリー槽、8 フィ
ルタープレス、9 ポンプ 10 回転式破砕機、11 回転ドラム、11W 外羽
根、11a 環状歯車、12 ロータ、12W 内羽
根、12a 回転軸、12b 駆動機構、13 モー
タ、14 受け入れホッパ。
Claims (5)
- 【請求項1】 湾岸や流出河川等から浚渫した土砂を、
直接液体サイクロンに投入して分級するようにしたこと
を特徴とする浚渫土砂の処理方法。 - 【請求項2】 湾岸や流出河川等から浚渫した浚渫土砂
と、予め堆積しておいた浚渫土砂を細粒化手段で細粒化
したものとを、同時に液体サイクロンに投入して分級す
るようにしたことを特徴とする浚渫土砂の処理方法。 - 【請求項3】 上記細粒化手段は、処理空隙内で水を加
えつつ、浚渫土砂に圧縮及び擦り合わせの力を作用さ
せ、上記浚渫土砂を破砕することなく細粒化することを
特徴とする請求項2記載の浚渫土砂の処理方法。 - 【請求項4】 湾岸や流出河川等から浚渫し堆積してお
いた浚渫土砂を、処理空隙内で水を加えつつ圧縮及び擦
り合わせの力を作用させ、上記浚渫土砂を破砕すること
なく細粒化する細粒化手段で細粒化した後に水と混合
し、その混合物を液体サイクロンに投入して分級するよ
うにしたことを特徴とする浚渫土砂の処理方法。 - 【請求項5】 液体サイクロンで分級した砂利,砂等の
粒径の大きな粒子を水洗浄し、塩分等を除去するように
したことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに
記載の浚渫土砂の処理方法。
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---|---|---|---|
JP34091198A JP4256505B2 (ja) | 1998-12-01 | 1998-12-01 | 浚渫土砂の処理方法 |
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JP4256505B2 JP4256505B2 (ja) | 2009-04-22 |
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JP34091198A Expired - Lifetime JP4256505B2 (ja) | 1998-12-01 | 1998-12-01 | 浚渫土砂の処理方法 |
Country Status (1)
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