JP4587715B2 - 再構成された遺伝子の単クローン性を判定する方法、及びこれを利用した腫瘍性病変の鑑別方法 - Google Patents
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Description
Cleary ML, Chao J, Warnke R, Sklar J 1984 Immunoglobulin gene rearrangement as a diagnostic criterion of B-cell lymphoma. Proc Natl Acad Sci U S A 81:593-597 Matsuzuka F, Miyauchi A, Katayama S, Narabayashi I, Ikeda H, Kuma K, Sugawara M 1993 Clinical aspects of primary thyroid lymphoma: diagnosis and treatment based on our experience of 119 cases. Thyroid 3:93-99 Tupchong L, Hughes F, Harmer CL 1986 Primary lymphoma of the thyroid: clinical features, prognostic factors, and results of treatment. Int J Radiat Oncol Biol Phys 12:1813-182 Brisco MJ, Tan LW, Orsborn AM, Morley AA 1990 Development of a highly sensitive assay, based on the polymerase chain reaction, for rare B-lymphocyte clones in a polyclonal population. Br J Haematol 75:163-167
項1. 下記の工程を有する、再構成された遺伝子の単クローン性を判定する方法:
(1) ゲノムDNAを、ゲノムにおいて出現頻度が高く、上記対象とする遺伝子において再構成を起こす可能性のある領域に存在しない配列を認識する制限酵素aで切断する、
(2) 上記(1)で得られたDNA断片の制限酵素切断部にリンカーを接続する、
(3) 上記(2)で得られたリンカー付きDNA断片を、ゲノムにおいて出現頻度が低く、上記対象とする遺伝子において再構成を起こす可能性のある領域に存在せず、上記制限酵素aの認識配列と上記対象とする遺伝子において再構成を起こす可能性のある領域の開始部位との間に存在する配列を認識する制限酵素bで切断する、
(4) 上記対象とする遺伝子において再構成を起こす可能性のある領域の下流領域にハイブリダイズするプライマー及びリンカー領域の塩基配列と相補的な塩基配列にハイブリダイズするプライマーを用いて、上記(3)で得られたDNA断片を鋳型にしてPCRをする、及び
(5) (4)で得られるPCR産物の単一性を測定する。
(4-1) (2)で得られたリンカー付きDNA断片の下流領域にハイブリダイズするプライマー1及びリンカー領域の塩基配列と相補的な塩基配列にハイブリダイズするプライマー2を用いて、上記(3)で得られたDNA断片を鋳型にしてPCRをし、次いで
(4-2) (4-1)で得られたPCR産物を鋳型にして、当該鋳型の下流領域であって上記プライマー1がハイブリダイスする領域よりも上流領域にハイブリダイズするプライマー3、及びリンカー領域の塩基配列と相補的な塩基配列にハイブリダイズするプライマーであって上記プライマー2がハイブリダイスする領域よりも下流領域にハイブリダイズするプライマー4を用いてPCRを行う
ことを特徴とする項1記載の再構成された遺伝子の単クローン性を判定する方法。
項6. 被験細胞または組織から調製されたゲノムDNAを用いて請求項3または4に記載する方法を実施し、得られた判定結果に基づいて、上記被験細胞または組織が腫瘍性のものか、または非腫瘍性のものかを鑑別する方法。
項7. ゲノムDNAとして、悪性リンパ腫を疑う所見を呈する患者の当該病変部から採取された細胞から調製されたものを用いて請求項3または4に記載する方法を実施し、得られた判定結果に基づいて、上記病変部が腫瘍性のものかまたは非腫瘍性のものかを鑑別する方法。
(1) ゲノムDNAを制限酵素Tsp509Iで切断する
(2) 上記(1)で得られたDNA断片のTsp509I切断部にリンカーを接続する
(3) 上記(2)で得られたリンカー付きDNA断片を制限酵素BbrPIで切断する
(4) (2)で得られたリンカー付きDNA断片の下流領域にハイブリダイズするプライマー及びリンカー領域の塩基配列と相補的な塩基配列にハイブリダイズするプライマーを用いて、上記(3)で得られたDNA断片を鋳型にPCRをする、及び
(5) (4)で得られるPCR産物の単一性を測定する。
ここでゲノムDNAは、被験者から採取した組織または細胞から常法に従って抽出調製することができる。簡便には、キアゲン社製の「QIA amp DNA Mini Kit」等の市販のDNA抽出キットをそのマニュアルに従って用いることによって調製することができる。採取する組織は特に制限されないが、例えば、腫瘍性病変が疑われる組織を好適に挙げることができる。例えば、リンパ節の腫脹は、悪性リンパ腫によるものか、それとも炎症性(反応性)の腫脹なのか判断できない場合が多い。かかる場合、腫脹部から組織または細胞を採取し、それからゲノムDNAを調製することができる。
ここでリンカーとして、Tsp509I切断部に接続するオリゴヌクレオチドを任意に使用することができる。リンカーは、上記(1)で得られたDNA断片の正鎖に接続するものと逆鎖に接続するものの2種類用いられる。
TL; CAGGATATCGGCGACCACTAAGCGTCTACCGCTGAGATCTCCCGACCA(配列番号1)
TS; AATTTGGTCGGGAG (phosphorylated in 5'and amino modifier C7 in 3')(配列番号2)。
当該工程では、上記で得られたリンカー付きDNA断片を制限酵素BbrPIで処理する。制限はされないが、上記200ngのゲノムDNAに対して、10Uの制限酵素BbrPIを用いて37℃で2時間程度処理する。
当該PCR工程によれば、プライマーとしてリンカー領域にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドと、(2)で得られたリンカー付きDNA断片の下流領域にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドを用いることによって、上記制限酵素BbrPI処理によって切断されることなく、(2)で得られたリンカー付きDNA断片の塩基長をそのまま有する再構成IgH遺伝子を選択的に増幅することができる。
J6I: GCAGAAAACAAAGGCCCTAGAGTG(配列番号4)。
V1: CAGGATATCGGCGACCACTAAGCG(配列番号5)
V2: ACTAAGCGTCTACCGCTGAGATCTCC(配列番号6)。
(4-1) 1st PCR
(2)で得られたリンカー付きDNA断片の下流領域にハイブリダイズするプライマー1及びリンカー領域の塩基配列と相補的な塩基配列にハイブリダイズするプライマー2を用いて、上記(3)で得られたDNA断片を鋳型にしてPCRをし、次いで
(4-2) 2nd PCR
(4-1)で得られたPCR産物を鋳型にして、当該鋳型の下流領域であって上記プライマー1がハイブリダイスする領域よりも上流領域にハイブリダイズするプライマー3、及びリンカー領域の塩基配列と相補的な塩基配列にハイブリダイズするプライマーであって上記プライマー2がハイブリダイスする領域よりも下流領域にハイブリダイズするプライマー4を用いてPCRを行う。
上記(1)〜(4)の工程により、再構成IgH遺伝子を非再構成IgH遺伝子と区別して、選択的に増幅することができる。増幅によって得られたPCR産物の単一性の測定は、PCR産物(オリゴ・ポリヌクレオチド)の単一性を評価できる方法であれば特に制限されることなく、任意の方法を使用することができる。簡便な方法として、当業界に汎用の電気泳動法を使用してPCR産物の分子量を計測することができる。
本実施例では、本発明の方法を用いて、悪性リンパ腫に由来する病変と橋本病に由来する病変との鑑別判定する方法を例示する。
病理診断により橋本病、B細胞性悪性リンパ腫と判断された病変検体から、それぞれ小量(5mg)の組織を採取し、QIA amp DNA Mini Kit (キアゲン社製)を利用して、そのマニュアルに従ってDNAを抽出した。
TS: AATTTGGTCGGGAG (phosphorylated in 5'and amino modifier C7 in 3')(配列番号1)
TL: CAGGATATCGGCGACCACTAAGCGTCTACCGCTGAGATCTCCCGACCA(配列番号2)。
Claims (3)
- 下記の工程を有する、再構成されたイムノグロブリン重鎖(IgH)遺伝子の単クローン性を判定する方法:
(1) 悪性リンパ腫を疑う所見を呈する患者の当該病変部から採取された細胞から調製されたゲノムDNAを、制限酵素Tsp509Iで切断する、
(2) 上記(1)で得られたDNA断片の制限酵素切断部にリンカーを接続する、
(3) 上記(2)で得られたリンカー付きDNA断片を制限酵素BbrPIで切断する、
(4) 上記対象とするIgH遺伝子において再構成を起こす可能性のある領域の下流領域にハイブリダイズするプライマー及びリンカー領域の塩基配列と相補的な塩基配列にハイブリダイズするプライマーを用いて、上記(3)で得られたDNA断片を鋳型にしてPCRをする、及び
(5) (4)で得られるPCR産物の単一性を測定する。 - 上記(4)のPCR工程として:
(4-1) (2)で得られたリンカー付きDNA断片の下流領域にハイブリダイズするプライマー1及びリンカー領域の塩基配列と相補的な塩基配列にハイブリダイズするプライマー2を用いて、上記(3)で得られたDNA断片を鋳型にしてPCRをし、次いで
(4-2) (4-1)で得られたPCR産物を鋳型にして、当該鋳型の下流領域であって上記プライマー1がハイブリダイズする領域よりも上流領域にハイブリダイズするプライマー3、及びリンカー領域の塩基配列と相補的な塩基配列にハイブリダイズするプライマーであって上記プライマー2がハイブリダイズする領域よりも下流領域にハイブリダイズするプライマー4を用いてPCRを行う
ことを特徴とする請求項1記載の再構成されたIgH遺伝子の単クローン性を判定する方法。 - ゲノムDNAとして、悪性リンパ腫を疑う所見を呈する患者の当該病変部から採取された細胞から調製されたものを用いて請求項1または2に記載する方法を実施し、得られた判定結果に基づいて、(4)のPCR工程で増幅された再構成されたIgH遺伝子が、単一である場合に上記病変部が腫瘍性のものであると、また単一でない場合に上記被験細胞または組織が非腫瘍性のものであると、鑑別する方法。
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