JP2002543855A - Bat−26遺伝子座における変異を検出するアッセイを実施することによって結腸直腸疾患を検出する方法 - Google Patents

Bat−26遺伝子座における変異を検出するアッセイを実施することによって結腸直腸疾患を検出する方法

Info

Publication number
JP2002543855A
JP2002543855A JP2000618501A JP2000618501A JP2002543855A JP 2002543855 A JP2002543855 A JP 2002543855A JP 2000618501 A JP2000618501 A JP 2000618501A JP 2000618501 A JP2000618501 A JP 2000618501A JP 2002543855 A JP2002543855 A JP 2002543855A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
disorder
disease
patient
colon
cancer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000618501A
Other languages
English (en)
Inventor
スティーブン レイケン,
Original Assignee
エグザクト サイエンシーズ コーポレイション
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by エグザクト サイエンシーズ コーポレイション filed Critical エグザクト サイエンシーズ コーポレイション
Publication of JP2002543855A publication Critical patent/JP2002543855A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q1/00Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
    • C12Q1/68Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving nucleic acids
    • C12Q1/6876Nucleic acid products used in the analysis of nucleic acids, e.g. primers or probes
    • C12Q1/6883Nucleic acid products used in the analysis of nucleic acids, e.g. primers or probes for diseases caused by alterations of genetic material
    • C12Q1/6886Nucleic acid products used in the analysis of nucleic acids, e.g. primers or probes for diseases caused by alterations of genetic material for cancer
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q2600/00Oligonucleotides characterized by their use
    • C12Q2600/156Polymorphic or mutational markers
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A90/00Technologies having an indirect contribution to adaptation to climate change
    • Y02A90/10Information and communication technologies [ICT] supporting adaptation to climate change, e.g. for weather forecasting or climate simulation

Abstract

(57)【要約】 本発明の方法は、癌、前癌、および他の疾患または障害の指標マーカーについてのアッセイを含む。本発明のアッセイは、非侵襲性の方法または最少の侵襲性の方法によって、患者から得られた不均一なサンプルに対して実施される。そのようなアッセイは、単独でか、または他の疾患スクリーニング技術と組み合わせて使用され得る。本発明は、患者における結腸疾患または障害の存在を検出するための方法であって、その方法は、患者の組織または体液のサンプル中に存在する核酸のBAT−26遺伝子座における変異を検出するアッセイを実施する工程および該変異についてのポジティブアッセイとして結腸疾患または障害を検出する工程を包含する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (関連出願) 本願は、米国特許出願第60/134,711号の利点を特許請求する。
【0002】 (発明の分野) 本発明は、癌、前癌、または他の疾患もしくは障害を検出する方法に関し、そ
の方法は、使用のために有効な1つ以上の核酸マーカーを、単独でか、または他
の試験技術と組み合わせて検出するためのアッセイを実施する工程を包含する。
【0003】 (発明の背景) 癌は、非制御化細胞増殖へ導く複数の遺伝子変異を代表的に含む多段階プロセ
スから起こるものと考えられる。多数の癌は、その発症が早期に検出された場合
、治癒可能である。例えば、結腸直腸癌は、代表的に結腸上皮において起こり、
そして発症の初期段階の間、広範に血管化されない(従って、侵襲性ではない)
。高度に血管化され、侵襲性となり、そして最終的な転移性癌への移行は、一般
的に10年以上かかる。癌の存在が広範な血管新生の前に検出される場合、代表
的には外科的除去が効果的な治療である。しかし、結腸直腸癌は、しばしば臨床
的症状の発現(例えば、痛みおよび血便)においてのみ検出される。一般的に、
そのような症状は、その疾患が十分に確立されて、そしてしばしば転移が発生し
た後の場合においてのみ示される。同様に、前悪性の頸部病変の検出のためのP
ap塗沫標本の例外について、癌の他の型についての診断スクリーニング方法が
、確立された疾患を検出する際に最良である。
【0004】 癌についてのほとんどの診断アッセイは、侵襲性であるか、または少なくとも
不快感をともなう。侵襲性手順は、組織生検の実施から手術までの範囲にわたる
。癌スクリーニング手順は、著しい患者の不快感を頻繁に生じる。例えば、磁気
共鳴映像法は、その患者の拘束を必要とし、そして結腸鏡検査法は、鎮静を必要
とする。代表的な侵襲性スクリーニング方法に関連する不快感は、慣用的なスク
リーニング手順についての患者のコンプライアンスを減少させる。
【0005】 代表的に、結腸直腸癌の有意な家族歴を有する患者(例えば、遺伝性非ポリー
プ症結腸直腸癌(「HNPCC」)を有する患者)は、公知のアッセイを使用す
る、遺伝子検査を経験する。次いで検査が陽性である患者は、代表的に結腸鏡検
査法を経験する。しかし、検査が陰性である患者は、彼らが「危険にある」グル
ープの中にあるという事実が少しもなくとも、一般的にさらなる検査(すなわち
、結腸鏡検査法)を経験する。代表的な試験レジメンは、「危険にある」被験体
に対する結腸鏡検査法試験の間4年までが可能である。さらに、結腸鏡検査法検
査に関連する費用および不快感に起因して、結局試験を避ける非コンプライアン
ト患者集団が存在する。
【0006】 侵襲性の試験を経験する患者に対してさえも、癌の効果的な検出が依然として
しばしば問題を提示する。例えば、可撓性S状結腸鏡検査法を使用して、結腸の
左側(遠位または低部末端)における癌のみを検出することが可能である。結腸
の右側(近位または上部末端)において発症した癌は、一般的にこの技術によっ
て検出されない。
【0007】 感度および特異性の問題は、癌の早期検出のためのアッセイにおいて強調され
る。なぜなら、そのような早期の検出が実施される患者サンプルは、非癌性細胞
材料に対して代表的に比較的少量の癌性細胞材料を含むからである。多くの場合
において、患者サンプルは、多量の正常細胞および少量の癌性細胞の不均一な混
合物である。そのような不均一なサンプルの良い例は、糞便である。代表的な糞
便サンプルは、結腸上皮から脱落した細胞および細胞破片、消化の副産物および
細菌を含む。その初期の段階において、結腸直腸癌は、結腸上皮細胞のわずか約
1%に影響を及ぼすと考えられる。糞便サンプルの不均一なバックグランドにお
いて影響を受けた細胞の1%に由来する核酸を検出する任意の試みが、非常に低
い感度を生じ得る。他の不均一なサンプル(例えば、痰、膿、尿、乳頭または吸
引液)における癌の指標(indicia)の存在を同定する試みは、類似の問
題を示す。
【0008】 最近、多数の遺伝子変異が、結腸の疾患または障害に関連している。例えば、
MSH2ミスマッチ修復遺伝子、p53遺伝子、Krasオンコジーンおよびa
pc腫瘍抑制遺伝子のBAT−26セグメントにおける変化は、癌へともたらす
多段階経路に関与すると考えられる。それらの遺伝子における変異は、特定の型
の癌の初期段階についての分子スクリーニングアッセイのための基礎であるとい
うことが示唆されている。例えば、Sidranskyら、Science、2
56:102〜105(1992)を参照のこと。癌の指標である核酸マーカー
を同定および使用するための試みがなされてきた。しかし、そのようなマーカー
が見出されている場合でさえも、患者サンプル(特に、不均一なサンプル)をス
クリーニングするためにそのマーカーを使用することは、十分なサンプル材料を
入手することができないか、またはわずか1つのマーカーを測定することから生
じる低い感度のいずれかに起因して、失敗していることが証明されている。例え
ば、ある型の不均一なサンプル(糞便)から適切なヒトDNAを簡単に入手する
ことが難しいことが証明されている。Villaら、Gastroentero
l.,110:1346−1353(1996)(全ての糞便標本わずか44.
7%、および健康な個体に由来するわずか32.6%の糞便が、変異分析のため
の十分なDNAを産生したということを報告している)を参照のこと。適切なD
NAが得られたという他の報告は、たった1つの癌関連変異に基づく患者の疾患
状態を同定する際の低い感度を報告してきた。Eguchiら、Cancer,
77;1707−1710(1996)(癌に対するマーカーとしてp53変異
を使用している)を参照のこと。
【0009】 従って、特に不均一なサンプルにおいて、癌、前癌、および他の疾患または障
害の分子指標の検出のための、高い感度で高い特異性のアッセイの必要性が当該
分野において存在する。
【0010】 (発明の要旨) 本発明の方法は、不均一なサンプルにおいて、癌、前癌、または他の疾患また
は障害の指標についてのアッセイにおいて、正確な結果を得るという問題に取り
組む。これらの方法は、他の侵襲性または非侵襲性検出技術と組み合わせて使用
される場合、増強された検出技術をさらに提供する。
【0011】 本発明の方法は、MSH2ミスマッチ修復遺伝子のBAT−26セグメントに
おける変異が遺伝性癌(および前癌病変)と密接に関連しているという発見を活
用する。詳細には、BAT−26変異は、HNPCCと非常に関連しており(す
なわち、90%よりの多くの患者において)、BAT−26を、この結腸直腸癌
または癌に発達し得るか、または発達し得ない結腸直腸腺腫を検出するためのス
クリーニングアッセイのための理想的なマーカーにしている。
【0012】 本発明の目的のために、変異は、核酸における欠失、付加、置換、再配列また
は転座である。ヘテロ接合性の欠損は、ある対立遺伝子の全てまたは一部が欠失
している変異の1つの形態である。また、本発明の目的のために、用語「マーカ
ー」、「標的」および「変異」は、核酸(特にDNA)変異(置換、付加、再配
列、転座、欠失、一塩基多型など)、ならびに本発明の方法において有用な他の
核酸指標を含む。そのような指標としては、サンプル中の増幅可能な核酸の量、
サンプルにおける核酸の長さ、短核酸(およそ200塩基対未満)に対する長核
酸の比率(およそ200塩基対よりも大きい)、および癌を有する患者と疾患の
ない患者との間で異なる任意の他の核酸バリエーションが挙げられる。また、本
発明の目的のために、用語「健常な」または「疾患のない」とは、癌、前癌、ま
たは他の関連疾患もしくは障害を有しない患者を意味することが意図される。
【0013】 1つの実施形態において、本発明は、患者における癌性病変または前癌性病変
の存在についてスクリーニングするためにDNAマーカー、好ましくはBAT−
26を利用することに関する。この患者は、彼らが「危険にある」グループ(特
に結腸直腸癌(詳細には、HNPCC)の遺伝形態について)の一部であると考
えられる症状または病歴を有し得る。
【0014】 さらに、BAT−26変異は、結腸の右手側(近位)に位置する癌に関連する
ことが見出されている。従って、本発明の方法は、患者をスクリーニングする組
み合わせ試験アプローチを利用することを意図し、ここでBAT−26試験を使
用して結腸の右側をスクリーニングし、そして可撓性S状結腸鏡検査法を利用し
て結腸の左手側(遠位/低部)をスクリーニングする。そのような試験方法論は
、当該分野において実施された試験を使用して、以前に可能であったスクリーニ
ングよりも、癌性病変および/または前癌病変についてまたさらに徹底的なスク
リーニングを可能にする。従って、別の実施形態において、本発明は、結腸直腸
癌性病変または結腸直腸前癌性病変の存在を検出するための方法を提供し、その
方法は、(i)患者から、非侵襲的または最少侵襲的に得られたサンプルにおい
て、サンプルにおけるBAT−26マーカーを同定するアッセイを実施する工程
、および(ii)患者に対して可撓性S状結腸鏡検査法を実施する工程を包含す
る。
【0015】 本発明の方法は、癌、前癌および他の疾患または障害(例えば、腺腫、ポリー
プ、炎症性腸障害、炎症性腸症候群、限局性腸炎、肉芽腫性回腸炎、肉芽腫性回
結腸炎、クローン病、回腸炎、回結腸炎、空回腸炎、肉芽腫性結腸炎、Yers
inia enterocolitica腸炎、潰瘍性大腸炎、偽膜大腸炎、過
敏性腸症候群、憩室症、憩室炎、腸管寄生生物、感染性胃腸炎、毒性胃腸炎、お
よび細菌性胃腸炎)を含むが、これらに限定されない結腸に関連する疾患または
障害を検出するために有用である。
【0016】 本発明の方法はまた、不均一サンプル(例えば、糞便)の分析による癌性病変
および前癌性病変の検出に対するマーカーとしてBAT−26の使用を提供する
。そのような方法は、患者から排出された糞便の代表的サンプルを得る工程およ
びサンプル中のBAT−26マーカーを同定するためにそのサンプルに対してア
ッセイを実施する工程を包含する。
【0017】 糞便は、本発明の方法が特に有用である不均一なサンプルの良い例である。代
表的な糞便サンプルは、患者の核酸を含むが、結腸内に見出される種々のヌクレ
アーゼおよびプロテイナーゼの溶解機能と一致する異種核酸、タンパク質および
他の細胞破片も含む。正常な環境下において、近位結腸から遠位結腸まで進むに
つれて糞便は固まる。結腸を通過して糞便が固まるにつれて、結腸上皮細胞は糞
便上に脱落する。患者が発達中の新生物形成を有する場合、新生物形成に由来す
る細胞もまた、糞便に脱落し、そしてそれらは(またはそれらの破片)は、疾患
の分子指標(例えば、ヘテロ接合性の変異または欠損)を含む。発症の初期段階
において、新生物形成の核酸指標は、排出された糞便中の核酸のうちわずか約1
%を含む。患者が未処置のままである場合、時間に比例して、より多くの疾患関
連核酸が糞便中に見出される。本発明の方法は、不均一なサンプル(例えば、糞
便)における初期段階の病変を検出するために有用である。本発明の方法は、初
期段階の疾患の検出のための高度の感度および特異性を生じる。本発明の方法は
、例えば、結腸における腺腫を検出する際に特に有用である。腺腫は、癌になる
可能性を頻繁に有する非転移性の病変である。患者における全ての腺腫が検出さ
れ、そして除去される場合、結腸直腸癌を発症している患者における完全治療の
可能性は、実質上ゼロである。
【0018】 別の好ましい実施形態において、本発明の方法は、1つ以上の事象を組み合わ
せた情報が、予め決定されたか、または所望されたレベルの情報を満たすか、ま
たは超えるように、癌、前癌、または他の疾患もしくは障害の指標である1つ以
上の変異事象を選択する工程を包含する。任意の変異または変異の組み合わせの
情報は、承認された侵襲性スクリーニング技術により確認され得る。例えば、結
腸直腸癌を検出するための方法において、分子アッセイの情報が、結腸鏡検査法
を使用する病変の同定によって決定され得る。
【0019】 本発明の特定の好ましい実施形態の詳細な説明が以下に提供される。本発明の
他の実施形態は、以下の詳細な説明の概要に対して明らかである。
【0020】 (発明の詳細な説明) 本発明の方法は、初期の段階の癌、前癌、または他の疾患もしくは障害の検出
のための、非侵襲性または最小侵襲性のアッセイを提供する。本発明の方法は、
不均一な生物学的サンプルにおける、癌または前癌の検出において、特に有用で
ある。好ましい方法は、患者サンプルにおいて、癌または前癌の指標の検出に対
して高い感度および高い特異性を提供する、1つ以上の核酸変異を同定する工程
を包含する。本発明の方法は、癌もしくは前癌に関する既知の情報を有する変異
を同定する工程を包含するか、あるいは癌の標準的なアッセイに関して選択した
変異、またはその変異を検出するためのアッセイを確認することに基づき得る。
好ましい方法は、BAT−26変異の検出を利用するアッセイを包含する。癌ま
たは前癌の存在の検出に対して高い感度/特異性を有する、癌または前癌のマー
カーを利用することによって、本発明の方法は、非侵襲性または最小侵襲性の分
子スクリーニングアッセイにおける改善を提供する。本発明の目的のために、非
侵襲性または最小侵襲性は、分析のための標本がいずれかの体液(例えば、糞便
、膿、痰、血液吸引液、またはリンパ)から得られることを示す。
【0021】 本発明は、患者の糞便標本から調製したサンプルにおける、結腸直腸癌または
前癌の指標の存在を検出するための実験により、例示される。しかし、本発明の
方法が、種々の癌、前癌、ならびに他の疾患および障害を検出するために、種々
の異なるサンプルを使用して実施され得ることを、当業者は理解する。
【0022】 結腸直腸癌または前癌(例えば、腺腫)の検出が例示される理由は、糞便標本
が、本発明の方法が特に有用である不均一な環境の良好な例であることである(
上記を参照のこと)。さらに、結腸鏡検査法(およびS状結腸鏡検査法、関連の
技術)は、高い感度および高い特異性を有する(が、高い費用および低い患者の
コンプライアンスを有する)周知の侵襲性の標準であり、これに対して、本発明
の方法が比較され得、そして確認され得る。
【0023】 本発明の方法は、糞便標本から調製されたもののようなサンプルを、癌、前癌
、または他の疾患もしくは障害(例えば、結腸直腸の腫瘍または腺腫)の1つ以
上のマーカーの存在に関して、サンプルをスクリーニングする工程を包含し、そ
の結果、検出の感度が約50%と約100%との間であり、そして検出の特異性
が、約85%と約100%との間である。好ましい実施形態において、本発明の
方法は、感度および特異性の全体的な増加を達成するために、異なる型のアッセ
イを組み合わせる。従って、本発明の方法は、癌、前癌または別の疾患もしくは
障害と関連することが公知である変異に関するアッセイ、ならびに癌、前癌、ま
たは他の疾患もしくは障害と結び付いて生じることが予測されるDNAの量およ
び/または長さに関するアッセイを実施することを包含して、両方のアッセイの
感度および特異性の組み合わせられた利点を得る。さらに、疾患または障害を検
出するために、複数の核酸分析を利用することの概念には、感度および特異性を
さらに増加させるために、各アッセイにおいて複数のゲノム標的を使用すること
が含まれる。しかし、以下に示すように、本発明の実施のためには、単一マーカ
ーのアッセイで十分である。
【0024】 本発明に従って使用されるゲノム標的およびアッセイ方法は、感度および特異
性の所望されるレベル、ならびに検出が所望される疾患または障害の型に依存し
て、変動し得る。ゲノム標的(例えば、変異)が、それらの既知の感度または特
異性に基づいて、あるいはベースラインの感度および特異性を決定することによ
って、選択される。好ましい実施形態において、本発明の方法は、単一の有益な
遺伝子座における変異の検出を包含する。他の実施形態においては、有益な遺伝
子座に関するアッセイが、侵襲性技術に対して検出の改善された感度および特異
性を達成するために、組み合わせられる。従って、本発明の方法は、複数変異検
出、定量的ポリメラーゼ連鎖反応(すなわち、サンプル中の増幅可能なDNAの
量を決定するため)、配列特異的ハイブリッド捕捉、オリゴ連結、増幅難治性変
異系、一本鎖コンホメーション多型検出、配列決定、ミスマッチ検出、および一
塩基伸長から選択されるアッセイの組合せを意図する。代表的なアッセイは、共
有にかかる同時係属中の米国出願番号09/371,991(本明細書中に参考
として援用される)に見出され得る。標的遺伝子座としては、染色体1、5、8
、17、および18、特に染色体5q、染色体17p、染色体8p、染色体1q
、および染色体18qが挙げられる。本発明の方法において使用するために好ま
しい遺伝子座としては、p53、apc、BAT−26、および特定の疾患また
は障害を予測可能であることが疑われる他のものが挙げられる。本発明の方法に
おいて使用するために最も好ましい遺伝子座は、BAT−26である。
【0025】 他の遺伝子が、直腸結腸癌に関連することが公知であり、そしてこれらの感度
および特異性が、文献により公知でない場合に、変異を有する腫瘍の百分率、お
よび十分に大きな種々の集団由来の、変異を有する健常な標本の百分率を決定す
ることにより、決定される。これは、実験的になされ得るか、または変異の存在
を、癌、前癌または別の疾患もしくは障害の存在に関連付けるデータに基づいて
、偽陽性および偽陰性のスクリーニング結果の尤度を予測するアルゴリズムを使
用して、数学的になされ得る。直腸結腸癌の場合には、患者の臨床状態の確認は
、結腸鏡検査法(これは、95%の代表的感度および100%の代表的特異性を
有する)のような標準的な試験により、達成され得る。
【0026】 糞便サンプルの分析のために、本発明の好ましい方法は、米国特許第5,74
1,650号および同第5,952,178号(これらの両方が、本明細書中に
参考として援用される)に教示されるように、排泄される糞便の少なくとも断面
または周囲部分を得る工程を包含する。糞便の断面または周囲部分が所望される
が、本明細書中に提供される方法は、排泄された糞便から得られるランダムなサ
ンプル(これは、スミアまたは掻き取り物(scraping)を含む)におい
て、実施される。一旦得られると、糞便標本が均一化される。均一化のための好
ましい緩衝液は、少なくとも16mMのエチレンジアミン四酢酸(EDTA)を
含むものである。しかし、同時係属中の共有にかかる米国特許出願番号60/1
22,177(本明細書中に参考として援用される)に教示されるように、少な
くとも150mMのEDTAの使用が、糞便からの核酸の収率を大きく改善する
ことが、発見された。従って、糞便の均一化のために好ましい緩衝液は、リン酸
緩衝化生理食塩水、20〜100mMのNaClまたはKCl、少なくとも15
0mMのEDTA、ならびに必要に応じて、界面活性剤(例えば、SDS)およ
びプロテイナーゼ(例えば、プロテイナーゼK)を含有する。
【0027】 均一化の後に、核酸は、好ましくは、糞便サンプルから単離される。核酸の単
離または抽出は、本発明のすべての方法において必要とされるわけではない。な
ぜなら、特定の検出技術は、核酸を単離することなく、均一化した糞便において
十分に実施され得るからである。しかし、好ましい実施形態において、均一化し
た糞便は、核酸、タンパク質、脂質、および他の細胞破片を含む上清を作製する
ために、遠心分離される。この上清は、界面活性剤およびプロテイナーゼで処理
されて、タンパク質を分解され、そして核酸が、フェノール−クロロホルムで抽
出される。次いで、この抽出された核酸は、アルコールで沈殿される。他の技術
を使用して、核酸をサンプルから単離し得る。このような技術としては、ハイブ
リッド捕捉、および均一化された糞便からの直接の増幅が挙げられる。核酸は、
使用されるスクリーニングアッセイにより要求される程度まで、精製および/ま
たは単離され得る。
【0028】 分析される核酸は、特定の変異と、癌、前癌、または他の疾患または障害との
間の既知かまたは疑われる関係に基づいて、選択される。所望であれば、配列特
異的ハイブリッド捕捉を使用して、特定の核酸をサンプルから単離する。標的核
酸が、当該分野の任意の方法により分析され得る。好ましい方法の例としては、
米国特許第5,670,325号(本明細書中に参考として援用される)に教示
されるような、ヘテロ接合性の損失の可算的分析が挙げられる。可算的方法は、
変異核酸の配列の知識を必要としない。むしろ、このような方法は、変更(欠失
、置換、付加、再配置、または他の変異)が野生型核酸中に存在したことを決定
する。調査される遺伝子座は、癌、前癌、または別の疾患もしくは障害に関連す
る変更の尤度に基づいて、選択される。可算的方法は、特定の疾患もしくは障害
において変更されないことが公知である野生型核酸のサンプルの数を、特定の疾
患もしくは障害において変更されることが公知であるかまたは疑われる野生型核
酸の数と、比較する。これら2つの数における統計学的に有意な差異は、陽性ス
クリーンを示す。
【0029】 標的核酸における変異はまた、癌または前癌を示す一塩基改変体を同定するた
めに、一塩基伸長技術により測定され得る。好ましくは、一塩基伸長アッセイが
、共有にかかる同時係属中の米国出願番号09/067,212(本明細書中に
参考として援用される)に教示されるように、サイクルされる。手短には、サイ
クルされる一塩基伸長反応は、検出されるべき単一の塩基を含む領域に対してす
ぐ5’側の核酸プライマーをアニーリングする工程を包含する。検出されるべき
単一の塩基は、変異に対するマーカーを提示する。変異は、単一の点変異であり
得るか、またはその単一の塩基がマーカーであるさらに大きな変異であり得る。
2つの別個の反応が、実施される。第一の反応において、プライマーが標的にア
ニーリングされ、そして検出されるべき単一の塩基において非野生型(例えば、
疾患を示す変異)改変体に相補的な標識された(好ましくは32P)核酸、および
野生型塩基に相補的な標識されていないジデオキシ核酸が、合わせられる。プラ
イマー伸長は、野生型(ジデオキシ)塩基がプライマーに付加されると初めて、
停止する。伸長されたプライマーにおける標識の存在は、変異の存在の指標であ
る。第二の試験管である、陽性コントロールは、プライマーの存在下で、野生型
塩基に相補的な標識された核酸を含む。DNAポリメラーゼ(例えば、Sequ
enaseTM)(Amersham)が、プライマー伸長のために使用される。
好ましい実施形態において、熱安定性ポリメラーゼ(例えば、Taqまたは温熱
シークエナーゼ(thermal sequenase))が使用されて、より
効率的なサイクリングを可能にする。一旦、伸長反応が完了すると、標的核酸に
結合した第一および第二のプローブが、この反応混合物をそのハイブリッドの融
点より高い温度に加熱することにより、解離される。次いで、この反応混合物を
、このハイブリッドの融点より低温に冷却し、そしてさらなるプライマーを、別
の回の伸長反応のために、標的核酸と会合させる。好ましい実施形態において、
10〜50サイクルの伸長反応が実施される。最も好ましい実施形態において、
30サイクルの伸長反応が実施される。全てのサイクルが完了した後に、伸長産
物が単離され、そして検出される。代替の実施形態において、ジデオキシヌクレ
オチド以外の連鎖停止方法が、使用され得る。例えば、連鎖停止は、プライマー
の、次に利用可能なヌクレオチドに組み込まれるために、さらなる塩基が利用可
能ではない場合に、起こる。
【0030】 本発明の方法はまた、癌または線腫の指標である、集団サンプルにおける特徴
を同定するために、患者の集団をスクリーニングするために、有用である。例え
ば、本発明の方法は、患者サンプルのサブセットに存在する核酸変異体または多
型改変体を、これらの患者における疾患の存在と相関付けるために、患者の集団
の高感度な高特異的なスクリーニングを包含する。従って、本発明の方法は、患
者サンプルにおいてゲノムバリエーションを検出する工程、これらのバリエーシ
ョンを、確認した疾患と相関付ける工程、および確認した疾患と関連するバリエ
ーションを、引き続く患者サンプルにおける疾患についての診断スクリーンとし
て使用する工程を包含する。このような方法は、好ましくは、患者の同定した集
団(例えば、疾患、健常)由来の、プールしたサンプル(例えば、糞便サンプル
)において実施される。このような方法は、好ましくは、一塩基多型遺伝子座の
バリエーションに基づく。疾患の関数としての、これらの遺伝子座における改変
体の検出の感度および特異性が、決定される。規定のレベルの感度および特異性
において疾患を予測する遺伝子座が、未知の患者サンプルについてのスクリーニ
ングアッセイにおいて使用するために、選択される。
【0031】 本発明の方法は、癌または前癌を検出するためのみでなく、特定の核酸マーカ
ーに関連し得る他の結腸の疾患または障害(腺腫、ポリープ、炎症性腸障害、炎
症性腸症候群、限局性腸炎、肉芽腫性回腸炎、肉芽腫性回結腸炎、クローン病、
回腸炎、回結腸炎、空回腸炎、肉芽腫性結腸炎、Yersinia enter
ocolitica腸炎、潰瘍性大腸炎、偽膜大腸炎、過敏性腸症候群、憩室症
、憩室炎、腸管寄生生物、感染性胃腸炎、毒性胃腸炎、および細菌性胃腸炎が挙
げられるがこれらに限定されない)を検出するためにもまた、有用である。
【0032】 以下の実施例は、上記概念の特定の例示を提供する。以下に例示するアッセイ
は、説明の目的である。
【0033】 (実施例1 − BAT−26マーカーを使用する癌検出の臨床試験) 糞便標本を、Mayo Clinic(Rochester、MN)において
結腸鏡検査法を実施するべきであることを示す症状または病歴を提示した、40
の個体から収集した。各糞便サンプルを凍結させた。糞便サンプルを提供した直
後に、疾患状態を決定するために、全ての個体に結腸鏡検査法を実施した。結腸
鏡検査法は、患者の鎮静を必要とする侵襲性の試験であり、結腸新生物形成の診
断について、95%に近い感度およびほぼ100%の特異性を有する。結腸鏡検
査法の結果、および引き続く結腸鏡検査法の間に取った生検サンプルの組織学的
分析に基づいて、個体を以下の3つの群の1つに分類した:正常、癌、および腺
腫。腺腫、すなわちポリープは、それが1cm以上の直径を有するか否かに関し
て臨床的に考慮する。従って、腺腫の群の全ての個体は、直径が少なくとも1c
mのポリープを有した。癌の群の患者は、癌として診断された腫瘍を有し、そし
て疾患のない個体は、結腸鏡検査法が癌の兆候も腺腫の兆候も示さなかった個体
であった。結腸鏡検査結果に基づいて、21の患者が癌を有すると診断され、9
の患者が1cmより大きな腺腫を有すると診断され、そして10の患者には癌も
腺腫もなかった。
【0034】 次いで、盲検の基礎で(すなわち、アッセイを行う科学者は結腸鏡検査結果も
組織学の結果も知らなかった)、各サンプルに対して複数変異分析を実施した。
7〜33グラムの重量の各凍結した糞便標本を、解凍し、500mM Tris
、16mL EDTA、および10mM NaCl(pH9.0)中で、容量対
重量の比約3:1でホモジナイズした。次いで、サンプルを同じ緩衝液中で再度
ホモジナイズして、最終的な容量対質量の比を20:1とし、そしてガラスマク
ロビーズ中で2356×gで遠心分離した。上清を回収し、そしてSDSおよび
プロテイナーゼkで処理した。次いで、DNAをフェノール−クロロホルムで抽
出し、そしてアルコールで沈殿させた。この沈殿を、10mM Trisおよび
1mM EDTA(1×TE)(pH7.4)に懸濁させた。最後に、DNAを
Rnaseで処理した。
【0035】 ヒトDNAを、配列特異的ハイブリッド捕捉により、この沈殿物から単離した
。p53、K−ras、およびapc遺伝子の部分に対するビオチニル化プロー
ブを使用した。
【0036】 各プローブの10μlのアリコート(20pmol/捕捉)を、310μlの
6M GITC緩衝液の存在下、2時間、室温で、300μl DNAを含む懸
濁液に添加した。ハイブリッド複合体を、ストレプトアビジンコーティングした
ビーズ(Dynal)を使用して単離した。洗浄後、プローブ−ビーズ複合体を
、25℃で1時間、0.1×TE緩衝液(pH7.4)に懸濁させた。次いで、
この懸濁液を85℃で4分間加熱し、そしてビーズを除去した。
【0037】 次いで、捕捉したDNAを、PCRを用いて、本質的に米国特許第4,683
,202号(本明細書中に参考として援用される)に記載されるように、増幅し
た。
【0038】 サンプルを、94℃に5分間加熱し、次いで94℃、60℃、および72℃の
間で(各1分間)40サイクルを続け、続いて72℃で5分間の1サイクルを行
った。
【0039】 次いで、増幅した核酸サンプルを、電気泳動ゲル上で泳動し、そして増幅した
PCR産物の大きさの差異を観察して、変異サンプルを検出した。
【0040】 図1に示すように、9のうちの4の癌が、BAT−26変異を有することがわ
かった。
【0041】 図2に示すように、9つ全ての癌が、右側の癌のみがBAT−26変異を有し
たことを除いて、結腸の種々の部分において見出された。
【0042】 (実施例2 − BAT−26を使用する診断アッセイ) BAT−26ミスマッチ修復遺伝子座(図5)を使用して、上記と同じ40の
サンプルを評価した。BAT−26における欠失を、結腸直腸癌または腺腫に関
連付けた。サンプルを、上記のように調製した。プライマーを、ポリ−Aトラク
ト(tract)のすぐ上流のBAT−26遺伝子座の部分(これは、26のア
デノシン(ヌクレオチド195〜221)からなる)にハイブリダイズした。標
識していないデオキシチミジン、標識したデオキシシトシンと標識していないデ
オキシシトシンとの混合物、および標識していないジデオキシアデニンを、ポリ
メラーゼとともに添加した。プライマーを、ポリ−A領域を通して伸長させた。
標識したシトシンおよび標識していないシトシンを、次の3つの塩基(ヌクレオ
チド222〜224、インタクトな配列における全てのグアニンまで伸長し、そ
の結果、標識が、各伸長したプライマーに組み込まれた。ポリ−Aトラクトおよ
び3つのグアニンの後に、インタクトな配列における2つのチミジンが存在する
。従って、ジデオキシアデノシンは、ポリ−A領域およびトリグアニン領域を通
して伸長したプライマーの末端に付加することによって、プライマー伸長を停止
させる。鎖を分離し、そしてこれらの鎖の長さを、ポリアクリルアミドゲル上で
観察して、ポリ−Aトラクトにおける欠失を検出した。その結果を以下の表Aに
示す:
【0043】
【表1】 上に示すように、BAT−26単独では、複数変異または定量単独を使用して
達成される高い感度を提供せず、他の単一遺伝子座検出アッセイとの比較におけ
る高い感度を示した。さらに、以下に示すように、上記他の技術との組合せでの
BAT−26は、感度および特異性の全体的な増加を生じた。
【0044】 (実施例3 − Kras、複数変異、定量、およびBAT−26の累積効果
) Kras、複数変異分析、定量、およびBAT−26に関して上で得た結果を
合わせて、癌または前癌についての非侵襲性アッセイの増加した感度および特異
性を提供するための、これらの技術の組合せを使用することの累積効果を決定し
た。その結果を以下の表Bに要約する:
【0045】
【表2】 上記要約に示すように、複数変異分析、定量PCR、およびBAT−26の組
み合わせは、結腸鏡分析法の感度に近づく感度を生じた。複数変異分析と定量単
独との組合せもまた、非常に高い感度を生じる。全てのアッセイは、100%の
特異性を生じ(偽陽性結果なし)、これは、結腸鏡検査法に匹敵する。
【0046】 前述の実験は、単一の高感度/高特異性の非侵襲性または最小侵襲性のアッセ
イさえも、当該分野の非侵襲性/最小侵襲性の技術に勝る診断結果、および認識
された標準的な侵襲性診断手順(結腸鏡検査法)を用いて観察されるアプローチ
結果を生じることを示す。さらに、1つより多い高感度/高特異性の技術を利用
する、非侵襲性アッセイは、100%に近付く診断の正確さを生じる。それ自体
で、本発明の方法は、癌の正確な非侵襲性診断を実施する能力の有意な改善を提
供する。
【0047】 (実施例4 − BAT−26マーカーを使用する癌検出の臨床試験) 結腸鏡検査法を実施するべきであることを示す症状または病歴を有する、Ma
yo Clinic(Rochester、MN)における28の個体から収集
した糞便標本を使用して、実施例1において上に記載した方法を追跡した。その
結果を、図3および図4に示す。この結果は、この試験が、BAT−26変異を
有する8の癌のうちの2を見出すことを実証した。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、種々のマーカー(BAT−26を含む)を使用する、40被験体に対
して実施されるスクリーニングアッセイの臨床試験の結果を示す表である。
【図2】 図2は、図1に記載される研究において位置付けられる9つの癌の位置の絵表
示である。
【図3】 図3および4は、種々のマーカー(BAT−26を含む)を使用する、28被
験体に対して実施されるスクリーニングアッセイの臨床試験の結果を示す表であ
る。
【図4】 図3および4は、種々のマーカー(BAT−26を含む)を使用する、28被
験体に対して実施されるスクリーニングアッセイの臨床試験の結果を示す表であ
る。
【図5】 図5は、BAT−26遺伝子座のDNA配列を示し、ここで各「n」は、未知
のヌクレオチド同一性に対応する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),AU,CA,J P

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 患者における結腸疾患または障害の存在を検出するための方
    法であって、該方法は、以下: 患者の組織または体液のサンプル中に存在する核酸のBAT−26遺伝子座に
    おける変異を検出するアッセイを実施する工程;および 該変異についてのポジティブアッセイとして結腸疾患または障害を検出する工
    程、 を包含する、方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の方法であって、ここで前記アッセイは、以
    下の工程: (a)前記サンプルを、前記BAT−26遺伝子座にてポリAトラクトのすぐ
    上流にあるBAT−26遺伝子座の一部と相補的であるオリゴヌクレオチドプラ
    イマーと接触させる工程; (b)dTTPの存在下で該プライマーを伸長させて、それによりプライマー
    伸長産物を形成する工程; (c)BAT−26遺伝子座にて該ポリAトラクトから下流のヌクレオチド塩
    基に対して相補的な標識ヌクレオチドの存在下で該プライマー伸長産物を伸長さ
    せる工程であって、ここで該標識ヌクレオチドがdTTPでない、工程;および (d)工程(c)にて得られた標識伸長産物のサイズを標準と比較する工程で
    あって、ここで、該標準よりも小さいかまたは大きい標識伸長産物が該BAT−
    26遺伝子座における変異の指標である、工程、 を包含する、方法。
  3. 【請求項3】 前記サンプルが糞便サンプルである、請求項1に記載の方法
  4. 【請求項4】 前記疾患または障害が癌である、請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記癌が結腸直腸癌である、請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記結腸直腸癌が遺伝性非ポリープ症結腸直腸癌である、請
    求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 請求項3に記載の方法であって、ここで前記疾患または障害
    が、以下: 前癌、腺腫、ポリープ、炎症性腸障害、炎症性腸症候群、限局性腸炎、肉芽腫性
    回腸炎、肉芽腫性回結腸炎、クローン病、回腸炎、回結腸炎、空回腸炎、肉芽腫
    性結腸炎、Yersinia enterocolitica腸炎、潰瘍性大腸
    炎、偽膜大腸炎、過敏性腸症候群、憩室症、憩室炎、腸管寄生生物、感染性胃腸
    炎、毒性胃腸炎、および細菌性胃腸炎、 からなる群から選択される、方法。
  8. 【請求項8】 前記糞便サンプルがホモジナイズされる、請求項3に記載の
    方法。
  9. 【請求項9】 前記サンプルが、尿、血液、痰、脳脊髄液、膿、および吸引
    液からなる群から選択される、請求項3に記載の方法。
  10. 【請求項10】 患者における結腸疾患または障害の部位を決定する方法で
    あって、該方法は以下の工程: BAT−26遺伝子座における変異を患者の組織または体液のサンプルにおい
    て同定するアッセイを実施する工程;および 該アッセイが変異についてポジティブである場合、該疾患または障害が近位の
    結腸に存在することを決定する工程、 を包含する、方法。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の方法であって、以下の工程: 結腸病変またはポリープを同定するために、前記患者に対する可撓性S状結腸
    鏡検査法を実施する工程;および 結腸病変またはポリープが同定されてる場合、前記疾患または障害が遠位の結
    腸に存在することを決定する工程、 をさらに包含する、方法。
  12. 【請求項12】 前記疾患および障害が癌である、請求項10に記載の方法
  13. 【請求項13】 前記癌が、結腸直腸癌である、請求項12に記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記結腸直腸が、遺伝性非ポリープ症結腸直腸癌である、
    請求項13に記載の方法。
  15. 【請求項15】 請求項10に記載の方法であって、ここで前記疾患または
    障害が、以下: 前癌、腺腫、ポリープ、炎症性腸障害、炎症性腸症候群、限局性腸炎、肉芽腫性
    回腸炎、肉芽腫性回結腸炎、クローン病、回腸炎、回結腸炎、空回腸炎、肉芽腫
    性結腸炎、Yersinia enterocolitica腸炎、潰瘍性大腸
    炎、偽膜大腸炎、過敏性腸症候群、憩室症、憩室炎、腸管寄生生物、感染性胃腸
    炎、毒性胃腸炎、および細菌性胃腸炎、 からなる群から選択される、方法。
  16. 【請求項16】 前記サンプルが糞便である、請求項10に記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記糞便サンプルがホモジナイズされる、請求項16に記
    載の方法。
  18. 【請求項18】 前記サンプルが、尿、血液、痰、脳脊髄液、膿、および吸
    引液からなる群から選択される、請求項10に記載の方法。
  19. 【請求項19】 患者における結腸疾患または障害の存在を検出する方法で
    あって、該方法は以下の工程: 患者の組織または体液のサンプルに存在する核酸におけるBAT−26遺伝子
    座における変異を検出する第1のアッセイを実施する工程; 該核酸における第2の遺伝子座における変異を同定する第2のアッセイを実施
    する工程であって、該第2の遺伝子座が、p53遺伝子座、apc遺伝子座、お
    よびKras遺伝子座からなる群から選択される、工程;ならびに ポジティブな第1のアッセイまたは第2のアッセイとして結腸疾患または障害
    を検出する工程、 を包含する、方法。
  20. 【請求項20】 患者における結腸疾患または障害の存在を確認するための
    方法であって、該方法は以下の工程: 請求項1の方法に従って結腸疾患または障害の存在を決定する工程; 該患者に対して結腸鏡検査法を実施する工程;および 結腸鏡検査によって検出可能な病変またはポリープとして結腸疾患または障害
    を確認する工程、 を包含する、方法。
  21. 【請求項21】 遺伝性非ポリープ症結腸直腸癌が発症する危険にある患者
    を決定する方法であって、該方法は、以下の工程: 請求項3に記載の方法に従って該患者における結腸疾患または障害の存在を検
    出する工程であって、該結腸疾患または障害が腺腫である、工程;および 遺伝性非ポリープ症結腸直腸癌が発症する危険にある患者を腺腫を有する患者
    として決定する工程、 を包含する、方法。
JP2000618501A 1999-01-10 2000-05-18 Bat−26遺伝子座における変異を検出するアッセイを実施することによって結腸直腸疾患を検出する方法 Withdrawn JP2002543855A (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US13471199P 1999-01-10 1999-01-10
US46867099A 1999-12-21 1999-12-21
US09/468,670 1999-12-21
US60/134,711 1999-12-21
PCT/US2000/013655 WO2000070096A2 (en) 1999-01-10 2000-05-18 Methods of detecting colorectal disease by conduction an assay to detect a mutation in a bat-26 locus

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002543855A true JP2002543855A (ja) 2002-12-24

Family

ID=26832603

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000618501A Withdrawn JP2002543855A (ja) 1999-01-10 2000-05-18 Bat−26遺伝子座における変異を検出するアッセイを実施することによって結腸直腸疾患を検出する方法

Country Status (5)

Country Link
EP (1) EP1179092A2 (ja)
JP (1) JP2002543855A (ja)
AU (1) AU767833B2 (ja)
CA (1) CA2372667A1 (ja)
WO (1) WO2000070096A2 (ja)

Families Citing this family (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6818404B2 (en) 1997-10-23 2004-11-16 Exact Sciences Corporation Methods for detecting hypermethylated nucleic acid in heterogeneous biological samples
US6503718B2 (en) * 1999-01-10 2003-01-07 Exact Sciences Corporation Methods for detecting mutations using primer extension for detecting disease
US6280947B1 (en) * 1999-08-11 2001-08-28 Exact Sciences Corporation Methods for detecting nucleotide insertion or deletion using primer extension
US20020004206A1 (en) * 1999-04-09 2002-01-10 Berger Barry M. Methods of screening for disease
DE60043896D1 (de) 1999-12-07 2010-04-08 Exact Sciences Corp Verfahren zum nachweis von lungenneoplasmen in fäkalen proben
US6911308B2 (en) 2001-01-05 2005-06-28 Exact Sciences Corporation Methods for detecting, grading or monitoring an H. pylori infection
US7691571B2 (en) 2001-01-31 2010-04-06 Mayo Foundation For Medical Education And Research Detection of bordetella
DE60236068D1 (de) 2001-01-31 2010-06-02 Mayo Foundation Nachweis von herpex-simplex-virus
US20030180765A1 (en) * 2002-02-01 2003-09-25 The Johns Hopkins University Digital amplification for detection of mismatch repair deficient tumor cells
US20030215954A1 (en) * 2002-05-17 2003-11-20 Cockerill Franklin R. Nucleic acid recovery reagents and methods
US7074598B2 (en) 2002-09-25 2006-07-11 Mayo Foundation For Medical Education And Research Detection of vancomycin-resistant enterococcus spp.
US7365176B2 (en) 2002-09-26 2008-04-29 Mayo Foundation For Medical Education And Research Detection of Epstein-Barr virus
US7427475B2 (en) 2003-11-18 2008-09-23 Mayo Foundation For Medical Education And Research Detection of group B streptococcus
US20050282196A1 (en) * 2004-04-30 2005-12-22 Jose Costa Methods and compositions for cancer diagnosis
US9109256B2 (en) 2004-10-27 2015-08-18 Esoterix Genetic Laboratories, Llc Method for monitoring disease progression or recurrence
WO2007044071A2 (en) 2005-04-21 2007-04-19 Exact Sciences Corporation Analysis of heterogeneous nucleic acid samples
AU2013351947A1 (en) * 2012-11-30 2015-06-18 Applied Proteomics, Inc. Method for evaluation of presence of or risk of colon tumors
GB2545361B (en) 2015-04-10 2018-01-24 Applied Proteomics Inc Methods of assessing colorectal cancer status
EP3983431A4 (en) * 2019-06-17 2023-12-13 The Board of Trustees of the Leland Stanford Junior University DIAGNOSES AND TREATMENTS BASED ON MOLECULAR CHARACTERIZATION OF COLORECTAL CANCER

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5741650A (en) * 1996-01-30 1998-04-21 Exact Laboratories, Inc. Methods for detecting colon cancer from stool samples

Also Published As

Publication number Publication date
WO2000070096A2 (en) 2000-11-23
EP1179092A2 (en) 2002-02-13
AU767833B2 (en) 2003-11-27
AU5027400A (en) 2000-12-05
CA2372667A1 (en) 2000-11-23
WO2000070096A3 (en) 2001-06-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6475738B2 (en) Methods for detecting mutations using primer extension for detecting disease
JP2013116131A (ja) スクリーニングアッセイの感度および特異性を改良するための方法
JP4794052B2 (ja) 癌の指標である核酸を検出するための方法
US6268136B1 (en) Methods for stool sample preparation
US6406857B1 (en) Methods for stool sample preparation
AU767833B2 (en) Methods of detecting colorectal disease
JP2010279394A (ja) 疾患検出のための方法
JP2003516161A (ja) 核酸検出のための方法
WO1998058081A1 (en) Methods for stool sample preparation
US20040259101A1 (en) Methods for disease screening
JP2021523730A (ja) 腫瘍マーカー、メチル化検出試薬、キット及びその使用

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20070807