JP4004628B2 - 尿を用いる膀胱癌の遺伝子検査法 - Google Patents

尿を用いる膀胱癌の遺伝子検査法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、尿を用いる膀胱癌のスクリーニングのための遺伝子検査法に関する。
【0002】
【従来の技術】
膀胱癌の癌化では染色体の脱落が起こり、染色体、4p、8p、9p、9q、11p、や17p部位における高頻度のヘテロ接合性の消失(loss of heterozygosity:LOH)が報告されている(Cancer Res. 54 p784-788 Spruck III等(1994 )、Cancer Genet. Cytogenet. 77 p118-124 Matsuya等(1994)、Lancet 342 p469-471 Dalbagni等(1993)、Cancer Res. 54 p531-538 Knowles 等(1994)、Cancer Res. 50 p7081-7083 Olumi 等(1990))。そのような変化の検出は、有用な膀胱癌の検査方法になることが期待される。
しかしながら、この方法では膀胱癌から摘出した組織細胞を用いており、より簡便な方法が切望されている。
【0003】
又、最近、菅野等は、蛍光ラベル化したオリゴヌクレオチドプライマーを用いてPCRを行った後、PCR産物の3’末端側を平滑化処理し、蛍光自動DNAシーケンサーを用い、single-stranded conformation polymorphism 法(SSCP)でLOHを検出する方法(blunt-end SSCP analysis :末端平滑化SSCP法)を開発した(特開平9−201199、Genes. Chromosomes & Cancer 15 p157-164 Sugano等(1996)、Int. J. Cancer 74 p403-406 Sugano 等(1997))。この方法は、それぞれのアレルを分離するための解像度の向上と、シグナル強度の定量的な分析を可能にした。
【0004】
菅野等は、末端平滑化SSCP法で癌抑制遺伝子p53のアレルの消失を分析し、T1ステージを越える浸潤性の膀胱癌のほとんど全ての症例で、p53のLOHを検出した。また、癌組織でp53遺伝子のLOHを示した膀胱癌患者の75%では、尿サンプルでも同様の遺伝子変異を示した(Int. J. Cancer 74 p403-406 Sugano 等(1997))。膀胱癌のp53のLOHの検出は、ハイリスクの侵襲性膀胱癌、特に膀胱全摘が適用となる膀胱癌のリスク評価の指標として応用できる可能性が報告されている。
一方、表在性膀胱癌の多くは、乳頭状増殖を示す浸潤性の低い癌で、悪性度は低い。これらは、通常、経尿道切除術(TUR)が適用となり、浸潤性の膀胱癌と比較し、予後は良好である。しかし、表在性膀胱癌の約10%では、より悪性度の高い浸潤性膀胱癌に進展するものと思われるので、TUR後、膀胱癌の術後フォローアップで、再発を早期検出する必要がある(Int. J. Urol. 4 p74-78 Tsutsumi 等(1997))。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
膀胱癌のスクリーニングには、尿を用いた細胞診が行われているが、癌細胞は尿中でしばしば変成を受けるため(特に、低異型度の癌細胞ではこの傾向が著しい)、細胞診の見逃しが多く、信頼性は低くかった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記したような問題点を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、染色体の欠失を高感度に検出し、正確かつ簡便に、膀胱癌をスクリーニングする方法を見いだし、本発明に至ったものである。即ち、本発明は、尿を用いて、早期の膀胱癌をも精度高くスクリーニングする方法を提供するものである。
【0007】
本発明の第1の要旨は、尿中の細胞から抽出したDNAを用いて、9番染色体(相同染色体)のいずれか一方の少なくとも一部の欠損を検出することを特徴とする膀胱癌の検査方法である。
本発明の第2の要旨は、尿中の細胞から抽出したDNAを用いて、9番染色体の短腕部(9p)と長腕部(9q)の欠失を検出し、これらを組み合わせて検査する膀胱癌の検査方法である。
本発明の第3の要旨は、染色体上の遺伝子多型の存在する部位を、ポリメラーゼチェーンリアクション法(PCR)で増幅後、該PCR産物の末端を平滑化処理し、得られたDNA断片を一本鎖DNA高次構造多型解析法(SSCP)で分析し、該遺伝子多型部位のヘテロ接合性の消失(LOH)を検出する方法である第1又は第2の要旨の検査方法である。
本発明の第4の要旨は、膀胱癌が、初期の膀胱癌である第1から第3の要旨の方法である。
本発明の第5の要旨は、尿中の細胞から抽出したDNAを用いて相同染色体の一方の少なくとも一部の欠失を、LOHにより検出し膀胱癌を検査する際に、繰り返し単位の差が1単位以上であるマイクロサテライト型多型部分を利用し、該部分の遺伝子をPCRで増幅後、該PCR産物の末端を平滑化処理し、得られたDNA断片をSSCPで分析し、該遺伝子多型部位のLOHにより検出する膀胱癌の検査方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。先ず、本発明における尿とは、集団検診、健康診断、ドック検診、郵送検診などの検診尿や、病院における外来・入院患者尿で、膀胱癌のスクリーニングや再発など、膀胱癌の早期発見を必要とするもの等が挙げられ、特に限定されずこれらの全てが対象となる。また、採尿方法を工夫した特殊なデバイスで、尿中に脱落してくる細胞を効率よく集めたものも対象となる。
本発明の尿中の細胞から抽出したDNAとは、尿中に脱落してきた本人の細胞由来のDNAを含むものであれば何でもよく、通常、尿中に脱落した新陳代謝された正常細胞及び又は癌細胞由来の遺伝子DNAを、種々の方法で効率よく抽出したものが対象となる。この抽出は公知の方法によって行なうことができる。
【0009】
本発明の9番染色体のいずれか一方の少なくとも一部の欠損とは、ペアとなる9番染色体の一方が完全に欠失したり、部分的に欠失した場合や、ペアとなる染色体で、お互いに異なる遺伝子部位に部分的な欠失を起こした場合を含むものである。
本発明の9番染色体の短腕部(9p)と長腕部(9q)の欠失を検出しこれらを組み合わせて検査する膀胱癌の検査方法とは、9pの欠失の検出と9qの欠失の検出を行ない、これらを組み合せることにより、スクリーニングの感度を上げたり、癌の悪性度の評価をするものである。
本発明のDNAを用いる検査方法としては、目的の遺伝子変異を高感度に分析できる方法であれば何れであってもよく、各種の遺伝子診断法が用いられる。通常、DNAの高感度検出のためには、ポリメラーゼチェーンリアクション法(PCR)やブランチドDNAハイブリダイゼーション法(b−DNA)等の方法が利用できる。
【0010】
本発明の遺伝子多型とは、ヒト染色体上の遺伝的多型であり、遺伝子上の塩基配列の個体差に由来する。一塩基置換型の多型は、平均して数百塩基に1ヶ所程度そのような遺伝子多型が存在すると言われている。例えば、9番染色体上のヒトのアルドラーゼB遺伝子(ALDOB)のイントロン8における1塩基置換の遺伝子多型は、9q22上と同定され、Brooks等が報告している(Am. J. Hum. Genet. 52 p835-840 Brooks 等(1993))。また、9q34上と同定されたVAV2遺伝子上のT/C置換の遺伝子多型は、コスミドクローンL196C8株の塩基配列の測定データ(Gene Bank 登録番号AC002111)に基づいており、国立がんセンター中央病院で見出されたものである。4塩基単位の繰り返しのマイクロサテライト型の多型として、9番染色体上では、D9S775,D9S304とD9S303などが知られており、ゲノムデータベース(インターネット上のアドレス:http://gdbwww.gdb.prg/)から情報入手できる。
【0011】
これらの遺伝子多型を解析することにより、父方由来の染色体(アレル)と母方由来の染色体(アレル)を区別することができる。従って、ある遺伝子多型部位のヘテロ接合体(父方と母方のアレルが異なる個体)で、一方のアレルの消失(LOH)を測定すれば、その遺伝子の欠失を検出することができる。しかし、一塩基置換型の多型を利用する場合は、ヘテロ接合体である頻度が最大でも50%であり、1つの遺伝子の欠失を調べるためには、ヘテロ接合体の出現頻度の高い複数の遺伝子多型を組み合わせる必要がある。また、遺伝子多型には民族間差が存在するので、欠失を診断したい遺伝子のなかから、その民族で出現頻度の高い遺伝子多型部位を選択する必要がある。
【0012】
本発明の遺伝子多型部位をPCRで増幅後、このPCR産物の末端を平滑化処理し、得られたDNA断片をSSCPで分析するヘテロ接合性の消失(LOH)の検出方法としては、特開平9−201199等に示されている方法が利用できる。即ち、末端平滑化処理とは、2本鎖DNA断片の末端1本鎖部分を平滑にすることであり、KlenowフラグメントやT4DNAポリメラーゼのような3→5’エキソヌクレアーゼ活性を有し、1本鎖部分を修復する酵素で処理するか、平滑に切断する制限酵素で処理して1本鎖部分を含む末端部を取り除けばよい。3′→5′エクソヌクレアーゼ活性有する耐熱性ポリメラーゼを用いてPCR法を施行する等の方法を用いることが可能である。分析しようとする2本鎖DNA断片のセンス鎖とアンチセンス鎖の長さが異なったり不揃いの場合、熱変成して1本鎖にして分析すると、DNA断片に由来するピークは分裂し、多重となる。これに対し、2本鎖DNA断片を平滑化して分析すると単一ピークに収束し、遺伝子変異を起こしたDNA断片との識別が、極めて容易となる。PCRで増幅すべき遺伝子の領域は、1つの遺伝子多型を含む範囲であれば特に制限はないが、PCRで増幅し易い長さと範囲を選ぶ必要がある。長さは通常 100〜200bp で、範囲はPCRに適したオリゴヌクレオチドプライマーの設計から決めればよい。DNA断片の検出のためにDNA断片のラベル化をすることもできる。DNA断片のラベル化としては、プライマーとして予めラベル化したプライマーを使用する方法、又は、PCRを実施する際にラベル化した塩基成分(例えば燐の放射性ラベル)を用いる方法、又は、PCRを実施した後にラベル化する方法がある。
ラベル化処理方法としては、SSCP後に検出し易いものであれば特に制限はなく、放射性物質、蛍光物質、化学発光物質、ビオチン(酵素標識アビジンで検出)などで例えば、DNAの5’末端側を標識化すればよい。特に好ましくは、PCR用のオリゴヌクレオチドプライマーの5’末端をあらかじめA.L.F.red(Cy5TM)amidite試薬(ファルマシア社)で蛍光ラベル化したものを用いればよい。
【0013】
本発明の初期の膀胱癌とは、一部修正して行ったWHOのグレード分類ではG1 以下の初期癌を、TMN分類(tumor-nodes-metastasis pathological staging system:American joint Committee on Cancer(1988))では pTa あるいは pTis等の初期ステージの癌を意味している。
本発明の繰り返し単位の差が1単位以上であるマイクロサテライト型多型部分とは、例えば、繰り返し単位を特定の4塩基対とすると、遺伝子上のある特定の領域に、この塩基対の単位を多数繰り返す領域が存在し、その繰り返し数が、各アレル毎に異なっている。このため、遺伝子多型を形成する。この場合、アレル間の繰り返し単位数の差が無い場合を除き、理論的にはLOH分析は可能である。末端平滑化SSCP法を用いると、ピークの分離がシャープになり分析精度が向上し、繰り返し単位の差が1単位以上であれば分析できる。
【0014】
【実施例】
以下に、実験例及び実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実験例1
1.検体の入手
膀胱癌患者のそれぞれの検体は、次のようにして入手して処理後、LOHを分析するまで保存した。経尿道切除術(TUR)やバイオプシィーで入手した新鮮な組織の一部は、1.5mLのエッペンドルフチューブに入れ、−80℃で凍結保存した。尿は、内視鏡検査前に、自然排尿で、50mLの遠心チューブに採取した。この尿を、1, 000rpmで5分間遠心後、上清を捨て、沈渣を集めた。この沈渣に、40mLの生理食塩水を加えて再分散し、再度1, 000rpmで5分間遠心後、上清を捨て、残ったペレットを−80℃で凍結保存した。正常組織DNAには、末梢血の白血球(PBL)を用いた。10mLの静脈血をヘパリン入りの採血管に採取し、3, 000rpmで15分間遠心後、血漿を廃棄した。この採血管に、0.2%の食塩水40mLを加えて溶血し、再度3, 000rpmで15分間遠心後、上清液を捨て、同様の操作を2回繰り返した。残ったペレットは、−80℃で凍結保存した。
陰性対照には、良性の尿路疾患患者20例の尿と血液を採取し、膀胱癌患者の検体と同様に処理して、−80℃に凍結して保存した。
【0015】
2.尿、組織、PBLからジェノムDNAの抽出
凍結保存検体からのDNAの抽出は、プロテナーゼKで消化後、フェノール・クロロフォルムで抽出するデイビスら(Basic Method in Moleular Biology, Elsevir Science Publishing 社出版)や菅野らの(Lab. Invest. 68 p361-366 Sugano等(1993))の方法で行った。要約すると、65℃で15分間処理した検体に、プロテナーゼK1mg/mL、EDTA10mmol/L、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)0.4%、食塩150mmol/Lを含む10mmol/Lトリス−塩酸緩衝液を加えて37℃で一夜インキュベート後、この反応液に等量のフェノール:クロロフォルム=1:1溶液を加えて2回DNAを抽出した。抽出液に、0.1容の3mol/L酢酸ナトリウム溶液と2.5容の冷無水エタノールを加え、−20℃で2時間冷却し、DNAを沈殿させた。尿と癌組織のサンプルには、エタノール沈殿のキャリアーとして20μgのグリコーゲンを加え、DNAの回収率を向上させた。この溶液を遠心して沈殿物を集め、さらに、1mLの80%エタノールを加えて洗浄後、真空遠心濃縮機で沈殿を乾固した。このDNAを含む沈殿物は、TE緩衝液で再溶解した。
【0016】
3.蛍光標識オリゴヌクレオチドプライマーの調製
第9染色体上の遺伝子多型マーカー増幅用のプライマー鎖、PCR増幅及び末端平滑化SSCP法の条件と、それぞれのマーカーに対するヘテロ接合性の割合を、表1にまとめた。
【0017】
【表1】
Figure 0004004628
【0018】
A.L.F.redTM(Cy5TM)amidite試薬(ファルマシア社)を用いて、前向きと後ろ向きのPCR用プライマーの5’末端側のそれぞれを、indodicarbocyanine(Cy5)蛍光色素で標識した。第9染色体上のアレル消失のマーカーとして、5つの遺伝子多型を用いた。このうちの3つは、4塩基繰り返しの、2つは1塩基置換の多型であった。3つの4塩基の繰り返しのマイクロサテライト型マーカー、D9S775,D9S304とD9S303は、それぞれ、9p23−p22、9p21、9q13−q22.3と同定され、ゲノムデータベース(インターネット上のアドレス:http://gdbwww.gdb.prg/)から入手した。ヒトのアルドラーゼB遺伝子(ALDOB)のイントロン8における1塩基置換の遺伝子多型は、9q22上と同定され、Brooks等から報告された(Am. J. Hum. Genet. 52 p835-840 Brooks 等(1993))。9q34上と同定されたVAV2遺伝子上のT/C置換の遺伝子多型は、コスミドクローンL196C8株の塩基配列の測定データ(Gene Bank 登録番号AC002111)に基づいており、国立がんセンターで見出されたものである。
【0019】
4.PCR
組織や血球より抽出したゲノムDNA(鋳型) 0.1μg 、各プライマーを1.6 pMずつ、各ヌクレオチド3リン酸(dNTP)を10nMずつ、トリス塩酸緩衝液(pH 8.3)10μM、KCl 50 mM、MgCl2 1.5 mM、ゼラチン 0.001%(w/v) 、TaqDNAポリメラーゼ(Perkin Elmer社)1.25 unit を加え、全液量を 25 μl とした。この溶液について、表1に示した条件でPCRを行った。最初の変成条件のみは95℃で5分間、その後は、それぞれ次の反応条件下で増幅反応を行った。変成条件は95℃で30秒間、アニーリングは、D9S775とVAV2に対しては55℃で30秒間、D9S303、D9S304とALDOBについては57℃で30秒間、延長反応は72℃で30秒間のサイクルを30回繰り返し、最後に、72℃で7分間の延長反応を行った。
【0020】
5.PCR産物の3’末端平滑化
PCRで増幅したDNAフラグメントは、Klenow fragment (宝酒造(株)製)で処理し、末端を平滑化した。5μL のPCR産物に、0.5 units の Klenow fragmentを加え、37℃で30分間反応した(Genes. Chromosomes & Cancer 15 p157-164 Sugano等(1996))。
【0021】
6.末端平滑化SSCP解析
分析には、A.L.F.redTMDNAsequencer(ファルマシア社)を用いた。前記の末端平滑化したPCR反応液1μL を、10μL のローディング液(組成は、EDTA 20 mM、ブロムフェノールブルー 0.05 %を含む脱塩した90%ホルムアミド溶液)で希釈した。80℃で5分間加熱変成後、このうちの1μL を、トリス・グリシン緩衝液(トリス25mM、グリシン 192mM)を含む15%アクリルアミド(ビスアクリルアミド/アクリルアミド=1/30)ゲル(高さ 300mm×幅 350mm×厚さ 0.52mm 、1回の泳動で最大40検体の分析が可能)にアプライし分析した。電気泳動は、ゲルと同一の緩衝液系で、表1に示した条件、20W又は30Wで1,000 分間、恒温水槽で18℃又は28℃に保ちながら行った。測定データの解析には、解析用のソフトはFragment ManagerTM(ファルマシア社)を用いた(Genes. Chromosomes & Cancer 15 p157-164 Sugano等(1996))。
【0022】
7.癌細胞割合の定量化とLOHのカットオフ値
健常対象者の父方と母方アレルのシグナル(ピーク高さ)を比較して、一方のアレルのピーク高さが著しく減少した場合、LOHと定義された。サンプル中の癌由来DNAの割合、即ち、癌細胞の割合は、次の式で推定できた(Genes. Chromosomes & Cancer 15 p157-164 Sugano等(1996))。
Figure 0004004628
A1とA2アレルを持つヘテロ接合性のヒトで、A1アレルが失われたとすると、Tは、癌患者の組織又は尿サンプルからのシグナルのピーク高さを、Nは、正常対象者からのシグナルのピーク高さを示す。
測定の再現性は、健常者のPBLからのDNAサンプルを、同時に繰り返し測定した場合、2つのアレルからのシグナル比の変動係数(CV)として評価した。さらに、尿路疾患患者20例の尿を分析し、それぞれのマーカーの癌細胞割合のカットオフ値を決めるための、陰性コントロールとして用いた。
【0023】
8.組織病理学的診断
膀胱癌患者の尿とバイオプシーの検体の一部は、通常の細胞診や組織病理診断を行った。癌組織の病理診断のグレードは、WHO分類を一部修正して、ステージは、TMN分類(tumor-nodes-metastasis pathological staging system:American joint Committee on Cancer(1988))に従って分類した。
【0024】
実験例2 LOHに対する測定の再現性とカットオフ値
1人のドナーの同じPCR産物、又は、同じ遺伝子型を持つ複数のドナーからのPCR産物の末端平滑化SSCP分析値からアレルのシグナル比を計算して、正常な二倍体(一対の染色体)DNAのCV値を求めた。同一ドナーの遺伝子上の各々の位置における同時再現性のCV値は、それぞれ、D9S775が0.9%(n=9)、D9S304が4.9%(n=14)、D9S303が1.2%(n=16)、ALDOBが3.0%(n=13)、VAV2が1.4%(n=16)であった。また、複数のドナーからのPCR産物の同時測定時のCV値は、それぞれ、D9S775が3.7%(n=7)、D9S304が3.6%(n=7)、D9S303が3.9%(n=12)、ALDOBが2.7%(n=8)、VAV2が2.5%(n=7)であった。良性尿路疾患患者の尿サンプルを用いて同様の測定を行い、アレル比の異常の程度を、癌細胞割合として計算した。遺伝子の各位置におけるLOH陽性(癌陽性)のカットオフ値を、この良性尿路疾患群の癌細胞割合の+3SD(標準偏差)とした。癌細胞割合のそれぞれのカットオフ値は、D9S775が13%(n=15)、D9S304が19%(n=18)、D9S303が12%(n=17)、ALDOBが10%(n=8)、VAV2が13%(n=11)であった。このカットオフ値を用いると、良性尿路疾患でLOH陽性となるものは、全く無かった(表3)。
【0025】
実施例1 膀胱癌患者9番染色体のLOHの分析
膀胱癌患者34例の尿と組織を対象として、9番染色体上の5ヶ所の遺伝子多型部位、D9S775、D9S304、D9S303、ALDOB、VAV2を、実験例1の方法で分析した。分析例として、膀胱癌の症例No33の電気泳動パターンを図1に示した。それぞれ、BはPBLでの、Tは癌組織での、Uは尿でのパターンを示す。また、各遺伝子多型部位でのピーク高さの比から計算した、癌組織と尿での癌細胞割合(%)を括弧内に示した。この例では、分析した全ての遺伝子多型部位で、尿と組織の両方ともLOHが陽性であった。
【0026】
全例の分析結果をまとめ、図2に示した。Tは癌組織での、Uは尿での結果を示す。それぞれ、●はLOH陽性、○は保持(LOH陰性)、NAはPCR不能、縦線はホモ接合体で遺伝子多型の解析が不能を示す。9番染色体上の5つの遺伝子多型マーカーを組み合わせることで、少なくとも1つ以上の遺伝子多型部位が有効(情報供給可能:ヘテロ接合性で、父方と母方でピークの位置がずれ、LOHの分析に使える)となった。有効な遺伝子多型部位は、3/34(8.8%)が1ヶ所のみ、5/34(14.7%)が2ヶ所、残りの26/34(76.5%)が3ヶ所以上であった。9番染色体のLOHは、癌組織では26/34(76%)が陽性、尿サンプルからでは24/33(72.7%)が陽性であった(表2〜3)。
【0027】
癌サンプルにおけるLOH陽性の頻度と、癌のステージ、組織学的グレードとの相関をまとめ、表2に示した。各遺伝子多型部位におけるLOH陽性の頻度は60.0%(D9S775とVAV2)から66.7%(D9S303)で、分析した9番染色体上の5つの多型部位のLOHを組み合わせると26/34(76.5%)がLOH陽性であった。癌のステージ毎のLOHをみると、 pTa が12/15(80%)、 pT1 が10/14(71.4%)、 pT2 以上4/5(80%)であった。また、グレード別では、G1 が7/10(70%)、G2 が8/10(80%)、G3 が11/14(78.6%)であった。
【0028】
【表2】
Figure 0004004628
【0029】
同じ患者からの癌組織と尿検体のアレルの状態を比較した(図2)。尿検体では、癌患者34例のうち33例が分析可能で、24/33(72.7%)がLOH陽性であった。尿を分析した場合のLOH陽性の頻度と、癌のステージ、組織学的グレードの間の相関を、表3にまとめた。各遺伝子多型部位におけるLOH陽性の頻度は46.7%(VAV2)から69.2%(D9S303)で、分析した9番染色体上の5つの多型部位のLOHを組み合わせると24/33(72.7%)がLOH陽性であった。癌のステージ毎のLOHは、 pTa が11/15(73.3%)、 pT1 が8/13(61.5%)、 pT2 以上5/5(100%)であった。また、グレード別では、G1 が6/10(60%)、G2 が6/9(66.7%)、G3 が12/14(85.7%)であった。17番染色体上の癌抑制遺伝子p53中の遺伝子多型部位のLOHを分析した場合、初期の膀胱癌は検出できなかった(特開平9−201199)が、9番染色体の欠失を検出することにより、 pTa ステージ、G1 グレードの初期の膀胱癌まで高率に検出できるようになった。
【0030】
【表3】
Figure 0004004628
【0031】
尿と癌組織とも測定できた症例で比較すると、22/33(66.7%)が両方ともLOH陽性で、5例(15%)が、尿、癌組織ともLOH陰性で、9番染色体は保持されていた。診断精度は81.7%であった。癌組織では26例が、尿では24例がそれぞれLOH陽性であった。2例(患者No. 1とNo. 30)では、尿のみLOH陽性であった(表4)。
【0032】
【表4】
Figure 0004004628
【0033】
実施例2 尿のLOHと細胞診の感度の比較
膀胱患者33例の尿の細胞診を行い、実施例1の尿のLOH分析結果と比較した(表5)。尿の9番染色体のLOHでは24例が陽性であるのに対し、細胞診では12例が陽性で、尿LOH分析法の僅か50%であった。また、LOH陰性の9例のうち、2例(22%)が細胞診で陽性であった。癌組織で9番染色体のLOH陽性の26例をみると、22例(85%)は尿のLOHが陽性で、4例(15%)がLOH陰性であった。この尿LOH陽性22例のうちで、僅か11例(50%)が細胞診陽性であった。また、この尿LOH陰性4例の全ては、細胞診でも陰性だった。17番染色体上の癌抑制遺伝子p53中の遺伝子多型部位のLOHを用いた場合、尿の細胞診より膀胱癌のスクリーニング性能は劣っていた(特開平9−201199)が、9番染色体の欠失を検出することにより、スクリーニング性能は大幅に向上した。
【0034】
【表5】
Figure 0004004628
【0035】
【発明の効果】
本発明の尿を検体とする染色体の欠失を検出する膀胱癌の遺伝子検査法を用いると、膀胱癌を、初期の段階から効率よくスクリーニングできるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】膀胱癌症例の末端平滑化SSCP分析の電気泳動パターン
【図2】膀胱癌患者の癌組織と尿について、9番染色体上のLOHの分析結果

Claims (7)

  1. 膀胱の遺伝子検査法であって、尿中の細胞から抽出したDNAより、9番染色体の多型部位D9S304、多型部位D9S303、多型部位ALDOB、多型部位D9S775、又は多型部位VAV2の少なくとも2つ以上を解析してLOHを解析し、9番染色体のいずれか一方の少なくとも一部の欠損を検出する方法であって、多型部位D9S304、多型部位D9S303、多型部位ALDOB、多型部位D9S775、又は多型部位VAV2を解析するために、それぞれ、多型部位D9S304を含む遺伝領域を複製できる第1のプライマーセット、多型部位D9S303を含む遺伝領域を複製できる第2のプライマーセット、多型部位ALDOBを含む遺伝領域を複製できる第3のプライマーセット、多型部位D9S775を含む遺伝領域を複製できる第4のプライマーセット、又は多型部位VAV2を含む遺伝領域を複製できる第5のプライマーセットを用い、該第1から第5のプライマーセットは、それぞれ以下に記載する遺伝子検査用試薬セットからなる、膀胱の遺伝子検査法:
    第1のプライマーセットが以下のプライマーを含む遺伝子検査用試薬セット;
    以下の(a)の第1プライマー;
    (a) 5’GTG CAC CTC TAC ACC CAG AC 3’の塩基配列からなる;
    以下の(b)の第2プライマー;
    (b) 5’TGT GCC CAC ACA CAT CTA TC 3’の塩基配列からなる;
    第2のプライマーセットが以下のプライマーを含む遺伝子検査用試薬セット;
    以下の(a)の第3プライマー;
    (a) 5’CAA CAA AGC AAG ATC CCT TC 3’の塩基配列からなる;
    以下の(b)の第4プライマー;
    (b) 5’ TAG GTA CTT GGA AAC TCT TGG C 3’の塩基配列からなる;
    第3のプライマーセットが以下のプライマーを含む遺伝子検査用試薬セット;
    以下の(a)の第5プライマー;
    (a) 5’ GGG CTT GAC TTT CCA ACA CG 3’の塩基配列からなる;
    以下の(b)の第6プライマー;
    (b) 5’ TCT AGC CTC AAT CCT CAT AC 3’の塩基配列からなる;
    第4のプライマーセットが以下のプライマーを含む遺伝子検査用試薬セット;
    以下の(a)の第7プライマー;
    (a) 5’ AAA GTA GCC ATC CGT GTG T 3’の塩基配列からなる;
    以下の(b)の第8プライマー;
    (b) 5’ GCT TTC TTT GAT GGT TTA CAG 3’の塩基配列からなる;
    第5のプライマーセットが以下のプライマーを含む遺伝子検査用試薬セット;
    以下の(a)の第9プライマー;
    (a) 5’ GTG TCT GCA CTG GCC ACA CT 3’の塩基配列からなる;
    以下の(b)の第10プライマー;
    (b) 5’ TCC AAA GGA CCT TCT CCA AA 3’の塩基配列からなる。
  2. 請求項1記載の遺伝子検査法であって、複数の多型部位に対応した複数のLOH分析結果を同時に表示する方法。
  3. 請求項2記載の遺伝子検査法であって、膀胱組織から抽出したDNAにおける9番染色体の多型部位のLOH分析結果を、尿中の細胞から抽出したDNAにおける9番染色体の多型部位のLOH分析結果と同時に表示する方法。
  4. 多型部位D9S304を含む遺伝領域を複製できる第1のプライマーセット、多型部位D9S303を含む遺伝領域を複製できる第2のプライマーセット、多型部位ALDOBを含む遺伝領域を複製できる第3のプライマーセット、多型部位D9S775を含む遺伝領域を複製できる第4のプライマーセット、又は多型部位VAV2を含む遺伝領域を複製できる第5のプライマーセットの少なくとも2つ以上含み、所定の多型部位を含む遺伝領域を複製し、膀胱の9番染色体のいずれか一方の少なくとも一部の欠損を検出する遺伝子検査用試薬セットであって、該第1から第5のプライマーセットは、それぞれ以下に記載する遺伝子検査用試薬セットからなる、膀胱の9番染色体のいずれか一方の少なくとも一部の欠損を検出する遺伝子検査用試薬セット:
    第1のプライマーセットが以下のプライマーを含む遺伝子検査用試薬セット;
    以下の(a)の第1プライマー;
    (a) 5’GTG CAC CTC TAC ACC CAG AC 3’の塩基配列からなる;
    以下の(b)の第2プライマー;
    (b) 5’TGT GCC CAC ACA CAT CTA TC 3’の塩基配列からなる;
    第2のプライマーセットが以下のプライマーを含む遺伝子検査用試薬セット;
    以下の(a)の第3プライマー;
    (a) 5’CAA CAA AGC AAG ATC CCT TC 3’の塩基配列からなる;
    以下の(b)の第4プライマー;
    (b) 5’ TAG GTA CTT GGA AAC TCT TGG C 3’の塩基配列からなる;
    第3のプライマーセットが以下のプライマーを含む遺伝子検査用試薬セット;
    以下の(a)の第5プライマー;
    (a) 5’ GGG CTT GAC TTT CCA ACA CG 3’の塩基配列からなる;
    以下の(b)の第6プライマー;
    (b) 5’ TCT AGC CTC AAT CCT CAT AC 3’の塩基配列からなる;
    第4のプライマーセットが以下のプライマーを含む遺伝子検査用試薬セット;
    以下の(a)の第7プライマー;
    (a) 5’ AAA GTA GCC ATC CGT GTG T 3’の塩基配列からなる;
    以下の(b)の第8プライマー;
    (b) 5’ GCT TTC TTT GAT GGT TTA CAG 3’の塩基配列からなる;
    第5のプライマーセットが以下のプライマーを含む遺伝子検査用試薬セット;
    以下の(a)の第9プライマー;
    (a) 5’ GTG TCT GCA CTG GCC ACA CT 3’の塩基配列からなる;
    以下の(b)の第10プライマー;
    (b) 5’ TCC AAA GGA CCT TCT CCA AA 3’の塩基配列からなる。
  5. 尿中の細胞から抽出したDNAより、9番染色体の多型部位D9S304、多型部位D9S303、多型部位ALDOB、多型部位D9S775、又は多型部位VAV2の少なくとも2つ以上を解析してLOHを解析し、9番染色体のいずれか一方の少なくとも一部の欠損を検出する、膀胱の遺伝子検査法であって、
    多型部位D9S304は、9番染色体における、以下の(a)及び(b)の塩基配列の間に存在する4塩基繰り返しの遺伝子多型であり、
    (a) 5’ GTG CAC CTC TAC ACC CAG AC 3’
    (b) 5’ TGT GCC CAC ACA CAT CTA TC 3’
    多型部位D9S303は、9番染色体における、以下の(a)及び(b)の塩基配列の間に存在する4塩基繰り返しの遺伝子多型であり、
    (a) 5’ CAA CAA AGC AAG ATC CCT TC 3’
    (b) 5’ TAG GTA CTT GGA AAC TCT TGG C 3’
    多型部位ALDOBは、9番染色体における、以下の(a)及び(b)の塩基配列の間に存在する1塩基変異の遺伝子多型であり、
    (a) 5’ GGG CTT GAC TTT CCA ACA CG 3’
    (b) 5’ TCT AGC CTC AAT CCT CAT AC 3’
    多型部位D9S775は、9番染色体における、以下の(a)及び(b)の塩基配列の間に存在する4塩基繰り返しの遺伝子多型であり、
    (a) 5’ AAA GTA GCC ATC CGT GTG T 3’
    (b) 5’ GCT TTC TTT GAT GGT TTA CAG 3’
    多型部位VAV2は、9番染色体における、以下の(a)及び(b)の塩基配列の間に存在する1塩基変異の遺伝子多型である。
    (a) 5’ GTG TCT GCA CTG GCC ACA CT 3’
    (b) 5’ TCC AAA GGA CCT TCT CCA AA 3’
  6. 請求項5記載の遺伝子検査法であって、複数の多型部位に対応した複数のLOH分析結果を同時に表示する方法。
  7. 請求項6記載の遺伝子検査法であって、膀胱組織から抽出したDNAにおける9番染色体の多型部位のLOH分析結果を、尿中の細胞から抽出したDNAにおける9番染色体の多型部位のLOH分析結果と同時に表示する方法。
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