JP4585686B2 - 有機物入り化成肥料及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ジシアンジアミドと有機物とを含有する有機物入り化成肥料及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ここ数年“環境保全型農業”という言葉がはやりであり、いままでの多肥集約型農業から低投入・持続型農業への変換が叫ばれている。
こうした背景の中で化学肥料、特に一般化成肥料はその肥効が速効性である反面、すぐに硝酸化、溶脱して地下水中の硝酸態窒素含量を高めたり、オゾン層破壊物質の一つとなっている亜酸化窒素を生成することから環境汚染物質の元凶の如くいわれている。
【0003】
そこで化学合成緩効性窒素入り肥料や硝酸化成抑制剤入り肥料が開発されてきているが、それらは高価な硝酸化成抑制剤等を肥料中に多量に入れる必要があるためどうしても高価格にならざるを得ず、また効果も満足できるものではなかった。また、優れた硝酸化抑制剤としてジシアンジアミドが知られており、ジシアンジアミドを添加した肥料が用いられているが、それらのジシアンジアミド入り肥料はその製造過程でジシアンジアミドが変成してしまったり、あるいは得られた肥料のジシアンジアミドの緩効性・硝酸化抑制能が十分でない等の問題があった。
【0004】
一方、被覆肥料がその救世主として名乗りをあげており、たしかに作物の吸収に見合った成分を溶出できるという大きなメリットがある反面、その被覆材料は土壌中で分解されない合成高分子化合物が大部分であり、むしろ環境汚染物質になる可能性がある。
また、有機肥料も安全性や健康の面から大きくクローズアップされており、有機農業がもてはやされているが、これもまた肥効がはっきりしないこと、高価格等の面で問題点を残している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点を解決し、緩効性を高め、硝化抑制能を強化し、さらに有機物を増強した環境保全型肥料を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、環境負荷軽減の施肥技術という観点から、▲1▼作物の吸収量に見合った養分を持続的に供給する肥料。▲2▼土壌中に過剰養分を蓄積させない肥料。▲3▼シグモイド型の窒素溶出をする肥料を開発することを念頭に置き、種々検討を加えた。本発明者らは、ベース肥料としてシグモイド型の微生物分解性を有する石灰窒素変成物を用い、中でもジシアンジアミドに焦点を合せ、これと有機物とを共存させて他の肥料原料とともに造粒した化成肥料とすることにより、製造過程でのジシアンジアミドの変成を防ぎ、かつ施肥した場合の硝酸化成抑制能の持続性を高めることができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0007】
即ち、本発明は以下の発明を包含する。
(1)ジシアンジアミド及び有機物を含む肥料原料を造粒して得られる有機物入り化成肥料。
(2)ジシアンジアミド及び有機物を含む肥料原料を造粒することを特徴とする有機物入り化成肥料の製造方法。
【0008】
【発明の実施の形態】
ジシアンジアミドは緩効性窒素源となるだけではなく硝酸化成抑制能の両方を兼ね備える物質としてその存在は広く知られている。肥料における硝酸化成抑制能を強化することにより、その肥料由来の窒素だけでなく土壌由来窒素の硝酸化成化も抑え、無機化された窒素の流亡、脱窒を抑制し、窒素の利用率を高める効果が期待される。
【0009】
しかしながら、ジシアンジアミドは酸性条件で温度を加えると定量的にグアニル尿素に変成し、さらに厳しい条件下ではグアニジンやメラミン等に変成する。このため通常の造粒条件下ではジシアンジアミドの変成が避けられない。ジシアンジアミドは高度化成のように中性付近では変成に対しての抵抗性は強いといえるが、しかしながら温度のかかる乾燥過程での変成はやはり避け難い。また、酸性領域の多い低度化成では一般的にほとんどジシアンジアミド態としては残らない。
【0010】
しかしながら、本発明者らはジシアンジアミド及び有機物を含む肥料原料を用いると、ジシアンジアミドが変成しやすい通常の肥料製造条件下でも、ジシアンジアミドが低度化成で元の量の約70〜90%、高度化成では大部分が残存することを見出した。これは親油性のジシアンジアミドが有機物に包まれ、酸を触媒とする加水分解反応を受けにくくなっているためであると推定される。
【0011】
また、本発明者らはジシアンジアミド由来の硝酸化成抑制能が有機物との併用により持続性が強化されること、さらに、有機物の穏やかな無機化後の急激な硝酸化成化を抑制できることを見出した。これもジシアンジアミドと有機物との相互作用によるためであると推定される。
【0012】
以下に、本発明の有機物入り化成肥料について説明する。
本発明で用いられる肥料原料は、ジシアンジアミド及び有機物を含むものであり、さらに通常使用される肥料成分を混合してもよい。
ジシアンジアミドの添加量は、多く入れすぎると作物に対する障害が懸念されることから重要であり、通常、ジシアンジアミドの窒素分が本発明の化成肥料中の全窒素に対し、重量で0.01〜25%、好ましくは1〜20%の範囲内で可能である。
【0013】
本発明で用いる有機物とは動植物に由来するものであり、「改訂四版 肥料用語事典」肥料用語事典編集委員会編、肥料協会新聞部発行、第267頁に記載のものをいう。そのような有機物としては、例えば魚粕、蒸製骨粉、乾血粉、菜種油粕、大豆油粕等の動植物有機質肥料を始め、発酵乾ぷん肥料、汚泥肥料、乾燥菌体肥料等の有機性廃棄物肥料や牛糞堆肥、豚糞堆肥、バーク堆肥等の堆肥類が挙げられ、これらの中から1種以上を選んで使用することができる。
【0014】
有機物の使用割合とジシアンジアミドの変成率との間には負の相関があり、有機物の使用量を増やすほど変成率は下がり、ジシアンジアミドの残存率が高まる。前記有機物の一般的な使用量としては、本発明の化成肥料重量に対して5%〜80%、好ましくは10%〜70%である。5%未満では、大部分のジシアンジアミドが変成してしまい、80%を超えると今度は造粒率が低下してしまう傾向にある。
本発明で用いられる肥料原料としては、ジシアンジアミド及び有機物の他に通常用いられる肥料成分を適宜混合して用いることができる。そのような肥料成分として、例えば以下のようなものが挙げられる。
【0015】
窒素源として、硫安、塩安、硝安を始めとする肥料取締法に基づく窒素質肥料が使用できる。なお、IB窒素(イソブチルアルデヒド縮合尿素肥料)、CDU窒素(アセトアルデヒド縮合尿素肥料)、ホルム窒素(ホルムアルデヒド加工尿素肥料)、オキサミド、石灰窒素、グアニル尿素等の緩効性窒素との併用は緩効性を高めるため望ましい。燐酸源としては、過リン酸石灰、重過リン酸石灰、熔成リン肥を始めとする肥料取締法に基づくリン酸質肥料を使用できる。カリ源としては、硫酸加里、塩化加里を始めとする肥料取締法に基づくカリ質肥料を使用することができる。その他、石灰質肥料、けい酸質肥料、苦土肥料、マンガン質肥料、ほう素質肥料、微量要素複合肥料等を自由に選択して使用することができる。また、二成分複合化成肥料の代表であるリン安の使用も可能である。さらに、ピートモス、腐植酸質資材、ベントナイト、ゼオライト、フライアッシュ、石膏等の土壌改良資材との併用も自由に選択できる。これらの肥料成分の使用割合は目的とする成分含量により適宜変動させて使用可能である。
【0016】
本発明の化成肥料は、上記肥料原料を通常の造粒方法により造粒・乾燥して得ることができ、例えば以下のようにして製造できる。
ジシアンジアミド及び有機物を含む肥料原料をパン造粒器やドラム型造粒機等の造粒器に入れ、ジシアンジアミド及び有機物がともに存在する状態で、水を適当に供給しながら十分に混合して造粒する。得られた造粒物を乾燥機(通常90〜120℃、好ましくは100〜110℃)又は天日で乾燥して本発明の化成肥料を得る。
【0017】
このようにして得られる有機物入り化成肥料は、窒素成分を5〜15%、燐酸成分を5〜20%、カリ成分を5〜15%含むことが好ましく、また、そのpHは通常5〜8であり、好ましくは5.5〜7.5である。
本発明の製造方法により得られる化成肥料は、その製造過程中でのジシアンジアミドの変成が少なく、ジシアンジアミドの残存率は、低度化成肥料の場合は通常70%以上、高度化成肥料の場合は通常90%以上とすることができる。なお、残存率とは原料として用いたジシアンジアミドに対する、製造後の肥料中に残存しているジシアンジアミドの割合である。
【0018】
上記のようにジシアンジアミドと有機物とを共存させた肥料原料を用いて造粒することにより、造粒時及び乾燥工程でのジシアンジアミドの変成を防ぐことができ、また硝酸化抑制能の持続性がより高い肥料が得られる。
以下、実施例及び比較例をあげて本発明をさらに詳述するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0019】
【実施例】
実施例−1
成分8−8−8の肥料(低度化成)の製造
硫安0.78kg、DAP 0.56kg、石膏 1.06kg、塩加 0.54kg、ジシアンジアミド 0.04kgそして発酵乾ぷん肥料(全窒素 3%、全リン酸 5%)1.6kgをパン造粒器に入れて充分混合し、水を適当に供給しながら造粒した。得られた造粒物を105℃の棚段式の乾燥機に4時間入れた後、室温まで冷却し、液体クロマトグラフィー(*1)により肥料中のジシアンジアミドを分析した。
【0020】
その結果、肥料中のジシアンジアミド含量は0.0288kgであり、残存率(*2)は72%だった。
*1:液体クロマトグラフィー測定条件
カラム:Hitachi #3011-C 2.6Φ×250mm
カラム温度: 30℃
溶出液: 0.0125M KH2PO4+ 0.003% H3PO4
*2:残存率=(回収ジシアンジアミド/導入ジシアンジアミド)×100
【0021】
比較例−1
成分8−8−8の肥料の製造
硫安0.86kg、DAP 0.74kg、石膏 1.88kg、塩加 0.54kg、ジシアンジアミド 0.04kgをパン造粒器に入れて充分混合し、水を適当に供給しながら造粒した。得られた造粒物を105℃の棚段式の乾燥機に4時間入れた後、室温まで冷却し、液体クロマトグラフィーにより肥料中のジシアンジアミドを分析した。
その結果、肥料中のジシアンジアミド含量は0.0045kgであり、残存率は11.3%だった。
実施例−1と比較例−1の結果より有機物を入れた方が明らかにジシアンジアミドの残存率が高まることがわかる。
【0022】
実施例−2
成分12−12−12の肥料(高度化成)の製造
石灰窒素変成物(*3)0.20kg、DAP 0.68kg、尿素 0.18kg、硫安 0.70kg、ジシアンジアミド 0.16kg、塩加 0.81kg、過リン酸石灰 0.99kg、石膏 0.12kgそして菌体肥料(全窒素 5%、全リン酸 3%)0.60kgをパン造粒器に入れて充分混合し、水を適当に供給しながら造粒した。得られた造粒物を105℃の棚段式の乾燥機に4時間入れた後、室温まで冷却し、液体クロマトグラフィーにより肥料中のジシアンジアミドを分析した。
その結果、肥料中のジシアンジアミド含量は0.136kgであり、残存率は85%だった。
*3:石灰窒素を硫酸で分解したもの(全窒素 7.7%)
【0023】
実施例−3
成分12−12−12の肥料の製造
石灰窒素変成物0.15kg、DAP 0.59kg、尿素 0.14kg、硫安 0.40kg、ジシアンジアミド 0.12kg、塩加 0.62kg、過リン酸石灰 0.55kg、石膏 0.99kg及び大豆油粕0.45kgをパン造粒器に入れて充分混合し、水を適当に供給しながら造粒した。得られた造粒物を105℃の棚段式の乾燥機に4時間入れた後、室温まで冷却し、液体クロマトグラフィーにより肥料中のジシアンジアミドを分析した。
その結果、肥料中のジシアンジアミド含量は0.101kgであり、残存率は84%だった。
【0024】
比較例−2
成分12−12−12の肥料の製造
石灰窒素変成物0.20kg、DAP 0.42kg、尿素 0.18kg、硫安 0.67kg、ジシアンジアミド 0.16kg、塩加 0.81kg、過リン酸石灰 1.78kg及び石膏 0.12kgをパン造粒器に入れて充分混合し、水を適当に供給しながら造粒した。得られた造粒物を105℃の棚段式の乾燥機に4時間入れた後、室温まで冷却し、液体クロマトグラフィーにより肥料中のジシアンジアミドを分析した。
その結果、肥料中のジシアンジアミド含量は0.089kgであり、残存率は55.6%だった。
【0025】
比較例−3
成分12−12−12の肥料の製造
石灰窒素変成物0.20kg、DAP 0.42kg、尿素 0.18kg、硫安 0.67kg、ジシアンジアミド 0.16kg、塩加 0.81kg、過リン酸石灰 1.78kg及び石膏 0.12kgをパン造粒器に入れて充分混合し、水を適当に供給しながら造粒した。得られた造粒物を天日乾燥した後、液体クロマトグラフィーにより肥料中のジシアンジアミドを分析した。
その結果、肥料中のジシアンジアミド含量は0.131kgであり、残存率は82%だった。
実施例−2及び3と比較例−2及び3の結果より、低度化成ほど大きな差はないが高度化成の場合においても有機物を入れた方がジシアンジアミドの残存率が高まることが示された。
【0026】
実施例−4
成分6−6−5の肥料の製造
石灰窒素変成物0.23kg、MAP 0.39kg、副産窒素肥料(*4) 0.99kg、発酵乾ぷん肥料 1.98kg、菜種油粕 0.45kg、菌体肥料 0.11kg、皮粉 0.45kg、ジシアンジアミド 0.045kg、塩化加里 0.40kg及び石膏0.14kgをパン造粒器に入れて充分混合し、水を適当に供給しながら造粒した。得られた造粒物を105℃の棚段式の乾燥機に4時間入れた後、室温まで冷却し、液体クロマトグラフィーにより肥料中のジシアンジアミドを分析した。
その結果、肥料中のジシアンジアミド含量は0.041kgであり、残存率は91%だった。
*4:酸性硫安液と炭酸カルシウムを反応させた副産窒素肥料(アンモニウム態窒素 8%)
【0027】
実施例−5
成分6−7−7の肥料の製造
石灰窒素変成物0.25kg、MAP 0.18kg、副産窒素肥料1.84kg、ジシアンジアミド0.03kg、塩加0.61kg、過リン酸石灰1.02kg、魚粕1.5kgをパン造粒器に入れて充分混合し、水を適当に供給しながら造粒した。得られた造粒物を105℃の棚段式の乾燥機に4時間入れた後、室温まで冷却し、液体クロマトグラフィーにより肥料中のジシアンジアミドを分析した。
その結果、肥料中のジシアンジアミド含量は0.027kgであり、残存率は90%だった。
【0028】
比較例−4
成分6−7−7の肥料の製造
石灰窒素変成物0.25kg、MAP 0.29kg、副産窒素肥料3.02kg、ジシアンジアミド 0.03kg、塩加 0.61kg及び過リン酸石灰1.23kgをパン造粒器に入れて充分混合し、水を適当に供給しながら造粒した。得られた造粒物を105℃の棚段式の乾燥機に4時間入れた後、室温まで冷却し、液体クロマトグラフィーにより肥料中のジシアンジアミドを分析した。
その結果、肥料中のジシアンジアミド含量は0.005kgであり、残存率は16.7%だった。
【0029】
[硝化抑制効果試験−1]
実施例−2及び比較例−3で調製した肥料を用いて畑条件(土壌:いわき市内畑土、窒素添加量:25mg/50g土壌 水分条件:最大容水量の60%、温度:25℃)で実施した。その結果を以下に示す。
【0030】
【表1】
Figure 0004585686
【0031】
表1の結果より有機物入り肥料の方が硝酸化成抑制にプラスに作用しており、有機物とジシアンジアミドの併用により硝化抑制効果を高める効果が示された。
【0032】
[硝化抑制効果試験−2]
実施例−2及び菜種油粕を用いて畑条件(土壌:結城市内畑土、窒素添加量:20mg/50g土壌 水分条件:最大容水量の60%、温度:25℃)で実施した。その結果を以下に示す。
【0033】
【表2】
Figure 0004585686
【0034】
表2の結果より、菜種油粕単独では急激な硝酸化成化が進行するが、本発明の化成肥料との併用ではそれが抑えられることが示された。
【0035】
[肥効試験]
a/5000ワグネルポットを使用し、実施例−2で調製した肥料と対照として普通高度化成肥料(成分14−14−14)を窒素成分で0.4g/ポットに合せ、水稲(コシヒカリ)を栽培した。施肥:5/10 移植:5/13 収穫:10/1(1999年)
その結果、ポット当りの収量は、対照化成肥料では29.4gであったのに対し、本発明の肥料では33.9gであり、対照化成の場合に比較して115%と高水準の収量が得られた。
【0036】
【発明の効果】
本発明の化成肥料は、緩効性を高め、硝酸化成抑制能を強化し、さらに有機物を増強した肥料であり、施肥の省力化、収量・品質面の向上、さらに環境保全面で有用なものであり、これからの肥料としてその普及が期待されるものである。また、本発明によれば肥料製造過程中でのジシアンジアミドの変成を防ぐことのできる化成肥料の製造方法を提供できる。さらに、本発明の肥料は作物の生育環境を好ましい養分状態に維持することができ、収量及び品質を高めることが可能な肥料である。

Claims (2)

  1. ジシアンジアミド及び有機物を含む肥料原料を造粒して得られる有機物入り化成肥料であって、前記有機物が、化成肥料重量に対して5〜80%の、魚粕、菜種油粕、大豆油粕、発酵乾ぷん肥料、乾燥菌体肥料及び皮粉からなる群より選択される1種以上の有機物である、前記化成肥料
  2. ジシアンジアミド及び有機物を含む肥料原料を造粒することを特徴とする有機物入り化成肥料の製造方法であって、前記有機物が、化成肥料重量に対して5〜80%の、魚粕、菜種油粕、大豆油粕、発酵乾ぷん肥料、乾燥菌体肥料及び皮粉からなる群より選択される1種以上の有機物である、前記方法
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