JP4585638B2 - 防振機能を有した対物レンズおよびそれを用いた双眼鏡 - Google Patents

防振機能を有した対物レンズおよびそれを用いた双眼鏡 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は手ブレや防振等による観察画像のブレを補正する機能、所謂防振機能を有した対物レンズ及びそれを用いた双眼鏡に関し、特に防振用として対物レンズの一部の可動レンズ群を、例えば光軸と直交する方向に移動させて防振効果及び左右眼の光軸調整を発揮させたときの光学性能の低下の防止を図った観察画像を良好なる状態で観察することができるものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より観察画像や撮影画像のブレを補正するブレ補正手段を有した防振光学系が種々と提案されている。
【0003】
例えば特開平10−186228号公報では物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と負の屈折力を有する第2レンズ群と正立用プリズム系とより構成される対物レンズ系と、対物レンズ系によって正立用プリズム系より眼側に形成された正立像を拡大して眼視するための、全体で正の屈折力を有する接眼レンズ系とより構成され、第2レンズ群を光軸に対してほぼ直交する方向に移動させることにより像を変位させて像安定化を行なう防振光学系が提案されている。
【0004】
又、防振機能を有した双眼鏡が例えば特開昭55−99718号公報で提案されている。
【0005】
同公報では、光学系内にジンバル枠によって宙吊りしたプリズムをジャイロモータによって空間的に安定させることによって画像ブレを補正している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
先の特開平10−186228号公報で提案されている防振光学系は、比較的簡単な構成で像ブレ補正を行なうことができる。
【0007】
しかしながら双眼鏡用の対物レンズとしてはFnoが6.5と暗く、像ブレ補正がないときに高次の球面収差、倍率色収差、軸上色収差の補正が必ずしも十分でない。又、像ブレ補正時において光学性能が劣化する傾向があった。また、第2群の横倍率が2.5と小さいために、例えば物体側の光線フレ角0.5°のときの偏心群のシフト量は1.513と大きくなっており、他の写真レンズ用の防振レンズと比較して大きな値となっている。
【0008】
又、特開昭55−99718号公報で提案されている防振機能を有した双眼鏡は、プリズムをジャイロモータで駆動している為に、装置全体が大型化及び複雑化する傾向があった。
【0009】
本発明は、Fnoが明るく、防振機能を有し、防振を行なわないときの基本の光学性能の改善を実現し、また、防振作動時において光学性能の劣化が小さく、更に、あるレンズ構成においては偏心群のシフト量が小さい対物レンズの提供を目的とする。
【0010】
この他本発明は、対物レンズを構成する一部のレンズ群を平行偏心させることにより光軸調整を行ない、また、それとは別のレンズ群を平行偏心させることにより防振を行ない、それぞれのレンズ群の平行偏心時に光学性能の劣化が小さい該対物レンズを有した双眼鏡の提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明の対物レンズは、物体側から順に、正の屈折力の第1群、正の屈折力の第2群、負の屈折力の第3群と、該3つのレンズ群を介して形成される物体像を正立正像とする正立光学系とで構成される対物レンズであって、該第2群は、物体側から順に、正レンズ、負レンズの2枚の単レンズよりなること、または、物体側から順に、1枚の正レンズと、負レンズ、正レンズが接合された1枚の接合レンズよりなること、該第2群を光軸と垂直な方向に移動させて像ブレを補正すること、該対物レンズ全系の焦点距離をf、該第1群の焦点距離をf 、該第2群の焦点距離をf 、該第3群の焦点距離をf としたとき、
0.8<f /f<1.2
0.639≦f /f<0.9
0.2<|f /f|<0.6
の条件式を満足することを特徴としている。
【0012】
請求項2の発明は請求項1の発明において、対物レンズ全系の焦点距離をf、前記第1群の像側主点と前記第2群の物側主点の主点間隔をe12としたとき、
0.15<e12/f<0.35
の条件式を満足することを特徴としている。
【0013】
請求項3の発明は請求項1又は2の発明において、対物レンズ全系の焦点距離をf、前記第2群の像側主点と前記第3群の物側主点の主点間隔をe23としたとき、
0.1<e23/f<0.3
の条件式を満足することを特徴としている。
【0014】
請求項4の発明は請求項1乃至3のいずれか1項の発明において、前記正立光学系の長さを空気換算したときの物体側の第1面から近軸像面までの距離をL、対物レンズ全系の焦点距離をfとするとき、
L/f<0.9
なる条件を満足することを特徴としている。
【0015】
請求項5の発明の双眼鏡は、請求項1乃至4のいずれか1項の防振機能を有した対物レンズと正の屈折力の接眼レンズから構成されるレンズ系を観察者の左右眼用に1対有することを特徴としている。
【0031】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の対物レンズの数値実施例1のレンズ断面図である。図1の対物レンズOBのレンズ構成は物体側から順に正の屈折力の第1群L1、正の屈折力の第2群L2、負の屈折力の第3群L3、そしてポロプリズム等から成る正立光学系Pから構成されている。
【0032】
第1群L1は物体側から正レンズL11、負レンズL12の順で接合された1枚の接合レンズより成り,第2群は物体側から正レンズL21、負レンズL22の2枚から成り、また、第3群は物体側から正レンズL31、負レンズL32の順で接合された1枚の接合レンズより成っている。対物レンズOBが手ブレを起こしたときの画像ブレを補正するときには、第2群を光軸と垂直な方向に移動している。IPは像面であり、正立の物体像が形成している。
【0033】
本実施形態の対物レンズOBを物体側から順に正,正,負の屈折力のレンズ群より構成した理由を例として、正,負,正の屈折力のレンズ群で構成した場合と比較して以下説明する。
【0034】
図13(A),(B)は対物レンズを3群タイプで、物体側から正,正,負の屈折力のレンズ群と正,負,正の屈折力のレンズ群で構成したときの薄肉での近軸構成の概略図である。
【0035】
図13(B)の正,負,正の屈折力のレンズ系では第2群G2と第3群G3の間の領域がアフォーカルに近くなり、各群のパワーを強くしないと全長が長くなるため、テレ比を小さくすることが困難であり、また、テレ比を小さくしようとすると各群のパワーの絶対値が大きくなるため、収差の発生が大きくなってしまう。
【0036】
それに対し、図13(A)の正,正,負の屈折力のレンズ系は第1群G1,第2群G2を一つの正レンズと考えると、第3群G3が負レンズであるのでテレタイプになっており、全長を短くするという点で有利である。
【0037】
以上から、テレ比と収差に関して図13(A)の正,正,負の屈折力のレンズ系が有利と言える。
【0038】
図1に戻り第1群L1、第2群L2、第3群L3のそれぞれを正レンズ1枚と負レンズ1枚で構成したのは、色消しに正レンズと負レンズがそれぞれ1枚以上は必要であること、および、各レンズ群の軽量化のためである。
【0039】
第1群を物体側から正レンズ、負レンズの順でレンズを配置するのは、第1群の物側主点がなるべくレンズ群より物体側に位置するようにするためで、これにより第1レンズ群の像面側のレンズの有効径を小さくし、軽量化を行なっている。
【0040】
第2群を物体側から正レンズ、負レンズの順でレンズを配置するのは、第2群の物側主点がなるべくレンズ群より物体側に位置するようにするためで、これにより第2レンズ群の像面側のレンズの有効径を小さくし、軽量化を行なっている。
【0041】
第3群を物体側から正レンズ、負レンズの順でレンズを配置するのは、第3群の物側主点がなるべくレンズ群より物体側に位置するようにするためで、これにより第3レンズ群の像面側のレンズの有効径を小さくし、軽量化を行なっている。
【0042】
手ブレによる画像ブレの補正時に、小径で軽量な第2群を移動することにして第2レンズ群を作動する不図示のアクチエーターの小型化を可能としている。
【0043】
図2は本発明の対物レンズの数値実施例2のレンズ断面図である。図2では物体側から順に、正の屈折力の第1群L1、正の屈折力の第2群L2、負の屈折力の第3群L3と正立光学系Pから構成されている。
【0044】
該第1群L1は物体側から正レンズL11、負レンズL12の順で接合された1枚の接合レンズよりなり、該第2群L2は物体側から1枚の正レンズL21と、負レンズL22、正レンズL23の順で接合された1枚の接合レンズよりなり、該第3群L3は物体側から負レンズL31、正レンズL32の順で接合された1枚の接合レンズよりなっている。
【0045】
手ブレによる画像ブレを補正するときには、第2群を光軸と垂直な方向に移動している。
【0046】
第1群L1、第3群L3をそれぞれ正レンズ1枚と負レンズ1枚で構成し、第2群を正レンズ2枚と負レンズ1枚で構成したのは、色消しに正レンズと負レンズがそれぞれ少なくとも1枚は必要であること、および、各レンズ群の軽量化のためである。
【0047】
第1群を物体側から正レンズ、負レンズの順でレンズを配置するのは、第1群の物側主点がなるべくレンズ群より物体側に位置するようにするためで、これにより第1レンズ群の像側のレンズの有効径を小さくし、軽量化を行なっている。
【0048】
第2群を物体側から1枚の正レンズと、負レンズ、正レンズの順で接合された1枚の接合レンズより構成したのは、これにより第2群全体としてテレタイプとなって物側主点が第2レンズ群より物体側に位置し、これにより第2レンズ群の像側のレンズの有効径を小型化している。
【0049】
第3群は色消しおよび軽量化のため、正レンズ1枚と負レンズ1枚の2枚で構成している。
【0050】
図3は本発明の対物レンズの数値実施例3のレンズ断面図である。本実施例の各群のレンズ構成および、レンズ枚数については図2と同様である。
【0051】
図4は本発明の対物レンズを有したレンズ系の数値実施例4のレンズ断面図である。図4のレンズ系は防振機能を有した前記図1の対物レンズOBと接眼レンズEBとを有している。
【0052】
接眼レンズEBは、入射側から順に、入射側に凹でかつ入射側の面のパワーが射出側の面より強い1枚の負レンズL41、射出側に凸面を向けた1枚のメニスカス状の正レンズL42、射出側に凸面を向けたメニスカス形状で全体として正の屈折力の接合レンズL43a、正レンズL45、入射側に凸面を向けたメニスカス形状で全体として正の屈折力の接合レンズL46aより構成されている。
【0053】
接眼レンズEBは全体として正の屈折力となっている。接合レンズL43aは両レンズ面が凹面の負レンズL43と両レンズ面が凸面の正レンズL44より成っている。
【0054】
接合レンズL46aは入射側に凸面を向けたメニスカス状の負レンズL46と入射側に凸面を向けた正レンズL47より成っている。
【0055】
本実施例では対物レンズOBで形成した正立の物体像を接眼レンズEBで観察する観察系を構成している。
【0056】
図5は図4の観察系を1対用い、双眼鏡に適用したときの光学系の要部断面図である。
【0057】
同図では正立光学系PとしてポロII型プリズムを用いた場合を示している。同図では対物レンズOBJR(OBJL)によって形成した物体像を正立光学系PR(PL)を介して正立像として正の屈折力の接眼レンズOCLR(OCLL)を介して観察している。
【0058】
図5において、左右2つの正立光学系PR、PLはそれぞれ3つの直角プリズムを接合して構成されるポロII型プリズムにより構成されており、常時固定の左右2つの対物レンズOBJR、OBJLの光軸OAR、OAL(回転中心CR、CL)を中心として、左右2つの正立光学系PR、PLおよび左右2つの接眼レンズOCLR、OCLLを回転させて眼幅調整を行なうよう構成されている。左右2つの対物レンズOBJR、OBJLの光軸OAR、OALを常時固定とすることで、左右2つの対物レンズの第1群L1、第2群L2の不図示の可動連動機構を構成容易としている。
【0059】
更に、左右2つの正立光学系PR、PLの大直角プリズムDPR、DPLの頂点AとBを互いに向き合うように配置することにより、正立光学系PR、PLの出っ張りが少ない全体として小型な双眼鏡を構成している。
【0060】
本実施例の双眼鏡において、防振機能を有した左右2つの対物レンズの該第1群、該第2群、該第3群のうちの少なくともいずれか一つの群を光軸と垂直な方向に移動して、左右の光軸調整を行なっている。
【0061】
更に、前記双眼鏡において、防振機能を有した左右2つの前記対物レンズの該正立光学系は入射光軸と射出光軸がずれている。
【0062】
図6は本発明の数値実施例1の手ブレ補正を作動させないときの縦収差図を示す。図7は本発明の数値実施例2の手ブレ補正を作動させないときの縦収差図を示す。図8は本発明の数値実施例3の手ブレ補正を作動させないときの縦収差図を示す。図9は本発明の数値実施例4の手ブレ補正を作動させないときの縦収差図を示す。
【0063】
図10は本発明の数値実施例1の各群を光軸に対して垂直な方向に移動したときの中心の横収差図の比較を示したもので、(a)は基準位置、(b)は第1群を0.5mm平行偏心させたとき、(c)は第2群を0.5mm平行偏心させたとき、(d)は物体側の光線フレ角が0.3°となるときの第2群を平行偏心させた場合、(e)は第3群を0.5mm平行偏心させた場合である。
【0064】
ここで、第1群の偏心時の光学性能の評価を第1群のシフト量0.5mmで行なうのは、光軸調整を行なう際の偏心群のシフト量が最大0.5mm程度であることからであり、また、第2群の偏心時の光学性能の評価を物体側で光線フレ角が0.3°となるときで行なうのは、人間の手ブレの90%が0.3°以内に収まるという過去の実験データからである。
【0065】
図11は数値実施例2の各群を光軸に対して垂直な方向に移動したときの中心の横収差図の比較を示したもので、(a)は基準位置、(b)は第1群を0.5mm平行偏心させたとき、(c)は第2群を0.5mm平行偏心させたとき、(d)は物体側の光線フレ角が0.3°となるときの第2群を平行偏心させた場合、(e)は第3群を0.5mm平行偏心させた場合である。
【0066】
図12は数値実施例3の各群を光軸に対して垂直な方向に移動したときの中心の横収差図の比較を示したもので、(a)は基準位置、(b)は第1群を0.5mm平行偏心させたとき、(c)は第2群を0.5mm平行偏心させたとき、(d)は物体側の光線フレ角が0.3°となるときの第2群を平行偏心させた場合、(e)は第3群を0.5mm平行偏心させた場合である。
【0067】
本発明の目的とする対物レンズ及びそれを用いた双眼鏡は以上の構成により達成されるが、更に好ましくは次の構成のうち少なくとも一つを満足させるのが良い。
【0068】
(ア−1)全系の焦点距離をf、第1群の焦点距離をf1としたとき
0.8<f1/f<1.2 ‥‥‥(1)
の条件式を満足することである。
【0069】
条件式(1)は本発明の対物レンズの全系の焦点距離fと第1群の焦点距離f1の比について限定したもので、条件式(1)の下限値を超える領域では、第1レンズ群の焦点距離が短くなりすぎ、その結果第1レンズ群で高次収差の発生が大きくなって不都合であり、また、上限を超える領域では、第1レンズ群の正のパワーが弱くなりすぎ、第1レンズ群から射出される軸外光線の収束範囲が大きくなり、第2群の有効径が大きくなってしまい好ましくない。
【0070】
(ア−2)第2群の焦点距離をfとしたとき
0.639≦/f<0.9 ・・・・・(2)
の条件式を満足することである。
【0071】
条件式(2)は本発明の対物レンズの全系の焦点距離fと第2群の焦点距離f2の比について限定したもので、条件式(2)の下限値を超える領域では、第2レンズ群の焦点距離が短くなりすぎ、その結果第2レンズ群で高次収差の発生が大きくなって不都合であり、また、上限を超える領域では、第2レンズ群の正のパワーが弱くなりすぎ、防振作動時の第2群のシフト量が大きくなってしまい好ましくない。
【0072】
(ア−3)第3群の焦点距離をf3としたとき
0.2<|f3/f|<0.6 ‥‥‥(3)
の条件式を満足することである。
【0073】
条件式(3)は本発明の対物レンズの全系の焦点距離fと第3群の焦点距離f3の比について限定したもので、条件式(3)の下限値を超える領域では、第3レンズ群のパワーが強くなって第3群の横倍率が大きくなり、第1群、第2群で発生した収差が大きな横倍率で拡大されてしまうため、全体として無偏心時の収差の発生が大きくなり、また、上限を超える領域では、第3群の負のパワーが弱くなりすぎ、防振作動時の第2群のシフト量が大きくなってしまい好ましくない。
【0074】
(ア−4)第1群と第2群の主点間隔即ち第1群の像側主点と第2群の物側主点の主点間隔をe12としたとき
0.15<e12/f<0.35 ‥‥‥(4)
の条件式を満足することである。
【0075】
条件式(4)は本発明の対物レンズの全系の焦点距離fと、第1群と第2群の主点間隔e12の比について限定したもので、条件式(4)の下限値を超える額域では、第2レンズ群の物体側のレンズの有効径が大きくなって重量が増加してしまい、また、上限を超える領域では、バックフォーカスが短くなり正立光学系を配置するのに不都合となる。
【0076】
(ア−5)第2群と第3群の主点間隔即ち第2群の像側主点と第3群の物側主点の主点間隔をe23としたとき
0.1<e23/f<0.3 ‥‥‥(5)
の条件式を満足することである。
【0077】
条件式(5)は本発明の対物レンズの全系の焦点距離fと、第2群と第3群の主点間隔e23の比について限定したもので、条件式(5)の下限値を超える領域では、第3レンズ群の有効径が大きくなるために対物レンズ全体の重量が増加してしまい、更に、手ブレ補正作動時の第2群のシフト量が大きくなってしまい、また、上限を超える領域では、バックフォーカスが短くなり正立光学系を配置するのに不都合となる。
【0078】
(ア−6)前記正立光学系の長さを空気換算したときの物体側の第1面から近軸像面までの距離をL、全系の焦点距離をfとするとき
L/f<0.9 ‥‥‥(6)
なる条件を満足することである。
【0079】
条件式(6)は本発明の対物レンズのテレ比について限定したもので、条件式(6)の上限を超えると全長が長くなって好ましくないため、条件式(6)を満たすことが望ましい。
【0080】
(ア−7)前記第1群、第2群、第3群の3次の球面収差係数をI1,I2,I3、該第1群、第2群、第3群の3次のコマ収差係数をII1,II2,II3とするとき、
|I1|<3 |II1|<4
|I2|<3および|II2|<4
|I3|<3 |II3|<4
‥‥‥(7)
なる条件を満足することである。
【0081】
次に条件式(7)の意味について説明を行なう。
【0082】
松居吉哉氏の「偏心の存在する光学系の3次収差論」(JOEM技術テキスト)には次のようなことが書かれている。
【0083】
任意のエレメントが平行移動することによって発生する収差について述べる。図14のように第νエレメントが微小量Eνだけ平行移動したとする。
【0084】
偏心により横収差に付け加わる項は次のように表される。
【0085】
【数1】
Figure 0004585638
【0086】
α’:レンズ最終面通過後の物体近軸光線の光軸とのなす角
R :物体側主平面上に換算した入射瞳半径
φR :Rのazimuth
ω :物点と物体側主点Hとを結ぶ直線が基準軸となす角
φω:ωのazimuth
N :物界の屈折率
および、
【0087】
【数2】
Figure 0004585638
【0088】
である。
【0089】
IからVは3次収差係数、Pはペッツヴァール和、kはエレメントの個数を表す。上記の(ΔE)νから(IIE)νは偏心による影響を表す偏心収差係数で、それぞれ次のような内容の結像の欠陥を代弁する働きをする。
【0090】
(ΔE)ν:プリズム作用(像の横ずれ)
(VE1)ν ,(VE2)ν:回転対称な歪曲
(IIIE)ν ,(PE)ν:回転非対称な非点収差、像面の傾き
(IIE)ν:軸上にも現れる回転非対称なコマ収差
条件式(8)から明らかなように偏心量Eνは右辺全体にかかるので、偏心によって発生する収差の量はEνに比例する。
【0091】
双眼鏡は画角が狭いため、特に中心の偏心コマ収差に着目し、以下では偏心コマ収差係数の絶対値の大きさについて考察する。
【0092】
偏心コマ収差係数(IIE)νは次のようにまとめることができる。
【0093】
【数3】
Figure 0004585638
【0094】
ここで、
【0095】
【数4】
Figure 0004585638
【0096】
であり、また、φνは第νエレメントのパワー、hν
【0097】
【外1】
Figure 0004585638
【0098】
はそれぞれ第νエレメントにおける物体近軸光線の入射高、瞳近軸光線の入射高である。
【0099】
条件式(10)の絶対値が小さくなるための条件として次のことが考えられる。
【0100】
i)各群の3次収差係数I、IIの絶対値がそれぞれ小さいこと
ii)αν ,hν
【0101】
【外2】
Figure 0004585638
【0102】
の絶対値がそれぞれ小さいことにより▲1▼式と▲2▼式のそれぞれの絶対値がともに小さくなっていること
である。
【0103】
ii)の条件について説明する。▲1▼式の絶対値を小さくするためαν
【0104】
【外3】
Figure 0004585638
【0105】
の絶対値を小さくすることを考えると、レンズ構成が物体側から正正負であることから、α2
【0106】
【外4】
Figure 0004585638
【0107】
の絶対値をそれぞれ小さくしたとき、第1群のパワーが弱くなり、したがってh2
【0108】
【外5】
Figure 0004585638
【0109】
の絶対値がそれぞれ大きくなり、第2群の偏心コマ収差係数の▲2▼式の項の絶対値が大きくなる可能性が強くなるため、第2群の偏心コマ収差係数の絶対値を小さくできるとは限らない。
【0110】
また、▲2▼式の絶対値を小さくするためにhν
【0111】
【外6】
Figure 0004585638
【0112】
の絶対値をそれぞれ小さくすることを考えると、レンズ構成が物体側から正正負であることから、h2
【0113】
【外7】
Figure 0004585638
【0114】
の絶対値をそれぞれ小さくしたとき、第1群のパワーが大きくなり、したがって第1群の偏心コマ収差係数の▲2▼式の項の絶対値が大きくなる可能性が強くなり、第1群の偏心コマ収差係数が大きくなる可能性が強くなる。
【0115】
以上のことから、ii)の条件式を満足させることは容易ではないと言える。
【0116】
i)の条件について説明する。偏心コマ収差係数の式(10)から、各群の3次収差係数I、IIの絶対値をそれぞれ小さくすれば偏心コマ収差係数の絶対値は小さくできると考えられる。
【0117】
ここで、条件式(1)から(3)により、各群のパワーはある値より小さくとることができないため、3次収差係数I、IIをある値より小さくすることができない。また、3次収差係数IとIIには次の従属関係がある。
【0118】
IIν =J・Iν
ここで係数のJは近軸追跡から計算される値である。このため、Iの絶対値を小さくすればIIの絶対値も小さくなる。
【0119】
以上のことから、3次収差係数I、IIは条件式(7)を満足するできるだけ小さい値であることが望ましいことがわかる。
【0120】
以上のように本発明によれば、対物レンズを構成する一部のレンズ群を平行偏心させることにより光軸調整を行ない、また、それとは別のレンズ群を平行偏心させることにより防振を行ない、それぞれのレンズ群の平行偏心時に光学性能の劣化が小さい該対物レンズを有した双眼鏡を達成することができる。
【0121】
この他本発明によれば、手ブレ補正時に光学性能の劣化が小さい防振機能を有した対物レンズが実現できる。また、左右2つの前記対物レンズと左右2つの正屈折力の接眼レンズから構成される双眼鏡に関して、前記対物レンズの第1群を平行偏心させることにより左右の光軸調整を行なうことができ、また、第2群を平行偏心させることにより手ブレ補正を行なうことができ、更に、第1群、第2群をそれぞれ平行偏心させたときの光学性能の劣化の小さい防振機能を有した双眼鏡が実現できる。
【0122】
次に数値実施例を示す。数値実施例においてriは物体側より順に第i番目の面の曲率半径、diは物体側より順に第i番目の面と第(i+1)番目の面の間隔、niとνiは各々物体側より順に第i番目の光学部材のガラスの屈折率とアッベ数である。又、前述の各条件式と数値実施例における諸数値との関係を各表に示す。
【0123】
Figure 0004585638
Figure 0004585638
Figure 0004585638
【0124】
【表1】
Figure 0004585638
【0125】
【表2】
Figure 0004585638
【0126】
【表3】
Figure 0004585638
【0127】
【表4】
Figure 0004585638
【0128】
【発明の効果】
本発明によれば、Fnoが明るく、防振機能を有し、防振を行なわないときの基本の光学性能の改善を実現し、また、防振作動時において光学性能の劣化が小さく、更に、あるレンズ構成においては偏心群のシフト量が小さい対物レンズを達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の対物レンズの数値実施例1のレンズ断面図
【図2】本発明の対物レンズの数値実施例2のレンズ断面図
【図3】本発明の対物レンズの数値実施例3のレンズ断面図
【図4】本発明の対物レンズの数値実施例4のレンズ断面図
【図5】本発明の数値実施例4のポロII型プリズムを挿入した場合のレンズの形状の説明図
【図6】本発明の数値実施例1の手ブレ補正を作動させないときの縦収差図
【図7】本発明の数値実施例2の手ブレ補正を作動させないときの縦収差図
【図8】本発明の数値実施例3の手ブレ補正を作動させないときの縦収差図
【図9】本発明の数値実施例4の手ブレ補正を作動させないときの縦収差図
【図10】本発明の数値実施例1の光軸調整時および手ブレ補正時の光軸上の横収差比較図
【図11】本発明の数値実施例2の光軸調整時および手ブレ補正時の光軸上の横収差比較図
【図12】本発明の数値実施例3の光軸調整時および手ブレ補正時の光軸上の横収差比較図
【図13】本発明の対物レンズの屈折力配置の説明図
【図14】本発明に係る防振光学系の光学原理の説明図
【符号の説明】
L1 対物レンズの第1群
L2 対物レンズの第2群
L3 対物レンズの第3群
P 展開された正立光学系
4 接眼レンズ
OBJR 右の対物レンズ群
OBJL 左の対物レンズ群
PR 右用ポロII型プリズム
PL 左用ポロII型プリズム
OCLR 右の接眼レンズ群
OCLL 左の接眼レンズ群
OAR 右の対物レンズ群の光軸
OAL 左の対物レンズ群の光軸
DPR 右用ダハプリズム
DPL 左用ダハプリズム
IP 像面
OB 対物レンズ
EB 接眼レンズ

Claims (5)

  1. 物体側から順に、正の屈折力の第1群、正の屈折力の第2群、負の屈折力の第3群と、該3つのレンズ群を介して形成される物体像を正立正像とする正立光学系とで構成される対物レンズであって、該第2群は、物体側から順に、正レンズ、負レンズの2枚の単レンズよりなること、または、物体側から順に、1枚の正レンズと、負レンズ、正レンズが接合された1枚の接合レンズよりなること、該第2群を光軸と垂直な方向に移動させて像ブレを補正すること、該対物レンズ全系の焦点距離をf、該第1群の焦点距離をf 、該第2群の焦点距離をf 、該第3群の焦点距離をf としたとき、
    0.8<f /f<1.2
    0.639≦f /f<0.9
    0.2<|f /f|<0.6
    の条件式を満足することを特徴とする防振機能を有した対物レンズ。
  2. 対物レンズ全系の焦点距離をf、前記第1群の像側主点と前記第2群の物側主点の主点間隔をe12としたとき、
    0.15<e12/f<0.35
    の条件式を満足することを特徴とする請求項1の防振機能を有した対物レンズ。
  3. 対物レンズ全系の焦点距離をf、前記第2群の像側主点と前記第3群の物側主点の主点間隔をe23としたとき、
    0.1<e23/f<0.3
    の条件式を満足することを特徴とする請求項1又は2の防振機能を有した対物レンズ。
  4. 前記正立光学系の長さを空気換算したときの物体側の第1面から近軸像面までの距離をL、対物レンズ全系の焦点距離をfとするとき、
    L/f<0.9
    なる条件を満足することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項の防振機能を有した対物レンズ。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項の防振機能を有した対物レンズと正の屈折力の接眼レンズから構成されるレンズ系を観察者の左右眼用に1対有することを特徴とする双眼鏡。
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