JP4585198B2 - 体重増加抑制剤 - Google Patents

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Description

本発明は、体重増加の抑制剤、特に糖尿病等の治療の際に有用な、PPARγアゴニスト様作用物質に由来する体重増加の抑制剤に関する。
体重の増加により肥満に至ると、美容上望ましいものでないというだけでなく、糖尿病、高血圧症及び高脂血症などの生活習慣病の発生を導く大きな健康リスクとなることから、体重の増加を抑制することが生活習慣病の発生率を抑える上で重要であると考えられている。しかし、体重の増加を抑制するためには、当然ながら十分な運動や偏りのない食生活が重要であるものの、これらだけでは十分な対応が出来ないのが現状であり、体重を適切にコントロールする方法はなかなか見つからないのが実情である。
一方で、糖尿病、高血圧症及び高脂血症などの生活習慣病を患っている患者の体重増加は、かかる疾病の悪化を誘導する場合も多い。体重増加は食事の摂取法に起因するものばかりでなく、生活習慣病治療薬の投与に起因して発生する場合もあり、患者の体重増加を抑制することは糖尿病、高血圧症、高脂血症などの生活習慣病を治療する上でも重要である。
非常に優れた糖尿病治療薬として知られているインスリン抵抗性改善剤(例、トログリタゾン、ピオグリタゾン、ロシグリタゾン等)がPPARγアゴニスト作用を有することが知られている(例えば、非特許文献1)。しかし、これら薬剤は糖尿病治療には有効であるが、なかにはその投与によって患者の体重が増加するという現象が判明しているものもある(特許文献1、非特許文献2)。このような薬剤起因の体重増加は、糖尿病患者にとってはできるだけ避けたい作用の一つである。肥満は糖尿病の増悪に働くからである。
アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物が、高血圧症、心臓病、脳卒中、腎疾患、動脈硬化などの循環器系疾患などに対し優れた治療効果を有することは、例えば、特許文献2、特許文献3などに記載されている。また、アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物とインスリン感受性増強作用を有する化合物等とを組み合わせてなる医薬が、各有効成分を単独で使用する場合の投与量を大幅に減少させることが可能であり、その結果、それぞれを単独で使用する場合と比較すると、薬物の副作用の発現を抑えることが可能となり、アンギオテンシンII介在性諸疾患の予防または治療剤、特に動脈硬化症あるいは高血圧症を合併症とした動脈高血圧症の予防または治療剤などとして有利に用いられることが特許文献4に記載されている。
特許文献2には、アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物の対象疾患として、代謝・栄養障害の一つである肥満症が記載されているが、アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物が肥満(肥満症を含む)に到っているか否かにかかわらず体重増加(特に、PPARγアゴニスト様作用物質由来の体重増加)を抑制することについては何ら報告されていない。
国際公開第93/03724号パンフレット 特開平5−271228号公報 特開2001−316296号公報 特開平9−323940号公報 Journal of Pharmacology and Experimental Therapeutics, 284, 751-759 (1998) Diabetes, 47, suppl. 1, A18, No. 69, 1998
本発明は、体重増加の抑制に優れた効果を奏する薬剤の提供を目的とする。
また、糖尿病やその他の疾患の治療において、治療に有効なPPARγアゴニスト作用物質の投与を行っても、患者の体重が増加しないような薬剤の提供を目的とする。
本発明者らは、アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物、そのプロドラッグまたはその塩(以下、単に「アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物」と略称する場合がある。)が体重増加を抑制することを初めて知見し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物、そのプロドラッグまたはその塩を含有してなる体重増加の抑制剤、
(2)体重増加が、肥満に到る前の体重増加である前記(1)記載の剤、
(3)体重増加が、肥満患者の体重増加である前記(1)記載の剤、
(4)肥満が糖尿病を伴う肥満である前記(3)記載の剤、
(5)さらに、PPARγアゴニスト様作用物質を組み合わせてなる前記(4)記載の剤、
(6)体重増加が、PPARγアゴニスト様作用物質由来の体重増加である前記(1)記載の剤、
(7)PPARγアゴニスト様作用物質由来の体重増加を約80%以下に抑制する前記(6)記載の剤、
(8)アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物が非ペプチド性化合物である前記(1)記載の剤、
(9)アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物が分子内に酸素原子を有する化合物である前記(1)記載の剤、
(10)アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物が分子内にエーテル結合またはカルボニル基を有する化合物である前記(1)記載の剤、
(11)アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物が式(I)
Figure 0004585198
(式中、Rは陰イオンを形成しうる基またはそれに変じうる基を示し、Xはフェニレン基とフェニル基が直接または原子鎖2以下のスペーサーを介して結合していることを示し、nは1または2を示し、環Aはさらに置換基を有していてもよいベンゼン環を示し、Rは陰イオンを形成しうる基またはそれに変じうる基を示し、Rはヘテロ原子を介して結合していてもよく、置換基を有していてもよい炭化水素残基を示す)で表される化合物である前記(1)記載の剤、
(12)アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物が2−エトキシ−1−[[2'−(5−オキソ−2,5−ジヒドロ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]−1H−ベンズイミダゾール−7−カルボン酸である前記(1)記載の剤、
(13)アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物またはその塩がロサルタン、ロサルタンカリウム、エプロサルタン、カンデサルタン シレキセチル、カンデサルタン、バルサルタン、テルミサルタン、イルベサルタン、オルメサルタン、オルメサルタン・メドキソミルまたはタソサルタンである前記(1)記載の剤、
(14)哺乳動物に有効量のアンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物、そのプロドラッグまたはその塩を投与することを特徴とする哺乳動物の体重増加の抑制方法、
(15)体重増加抑制剤の製造のための、アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物、そのプロドラッグまたはその塩の使用、
などに関する。
本発明におけるアンギオテンシンII拮抗作用とは、細胞膜上のアンギオテンシンII受容体へのアンギオテンシンIIの結合を競合的または非競合的に阻害する。かかるアンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物は、アンギオテンシンIIにより誘導される強い血管収縮作用や血管平滑筋増殖作用を減弱し、高血圧の症状を緩和させる作用を有していることが知られている。
本発明で用いられるアンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物はペプチド性でも非ペプチド性でもよいが、例えば作用時間が長い利点がある、非ペプチド性の拮抗作用を有する化合物などが好ましい。アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物としては、分子内に酸素原子を有する化合物が好ましく、なかでもエーテル結合またはカルボニル基(該カルボニル基は、共鳴して水酸基を形成していてもよい)を有する化合物などであることが好ましく、エーテル結合を有する化合物またはケトン誘導体などがさらに好ましく、とりわけエーテル誘導体などが好ましい。
非ペプチド性のアンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物としては、イミダゾール誘導体が特開昭56−71073号公報、特開昭56−71074号公報、特開昭57−98270号公報、特開昭58−157768号公報、USP4,355,040およびUSP4,340,598等に開示され、またEP−253310、EP−291969、EP−324377、EP−403158、WO−9100277、特開昭63−23868号公報および特開平1−117876号公報等には改良されたイミダゾール誘導体が開示され、また、USP5,183,899、EP−323841、EP−409332および特開平1−287071号公報等にはピロール、ピラゾールおよびトリアゾール誘導体が開示され、また、USP4,880,804、EP−0392317、EP−0399732、EP−0400835、EP−425921、EP−459136および特開平3−63264号公報等にはベンズイミダゾール誘導体が開示され、EP−399731等にはアザインデン誘導体が開示され、EP−407342等にはピリミドン誘導体が開示され、EP−411766等にはキナゾリン誘導体が開示され、EP−430300等にはキサンチン誘導体が開示され、EP−434038等には縮合イミダゾール誘導体が開示され、EP−442473等にはピリミジンジオン誘導体が開示され、EP−443568等にはチエノピリドン誘導体が開示され、さらに、EP−445811、EP−483683、EP−518033、EP−520423、EP−588299、EP−603712等には複素環化合物が開示されている。また、ジャーナル オブ メディシナル ケミストリー(Journal of Medicinal Chemistry、39巻、3号、625−656頁、1996年)には、これらのうちの代表的な化合物が記載されている。非ペプチド性のアンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物としては、前記した公知文献に記載の化合物の他、アンギオテンシンII拮抗作用を有する非ペプチド性化合物であれば、何れを用いてもよいが、なかでも、ロサルタン(Losartan (DuP753))、ロサルタンカリウム、エプロサルタン(Eprosartan (SK&F108566))、カンデサルタン シレキセチル(Candesartan cilexetil (TCV−116))、バルサルタン(Valsartan (CGP−48933))、テルミサルタン(Telmisartan (BIBR277))、イルベサルタン(Irbesartan (SR47436))、タソサルタン(Tasosartan (ANA−756))、オルメサルタン メドキソミルおよびこれらの代謝活性物質(カンデサルタン、オルメサルタンなど)等が好ましく用いられる。
また、アンギオテンシンII拮抗作用を有する非ペプチド性化合物としては、例えば、
式(I):
Figure 0004585198
(式中、Rは陰イオンを形成しうる基またはそれに変じうる基を示し、Xはフェニレン基とフェニル基が直接または原子鎖2以下のスペーサーを介して結合していることを示し、nは1または2の整数を示し、環Aはさらに置換基を有していてもよいベンゼン環を示し、Rは陰イオンを形成しうる基またはそれに変じうる基を示し、Rはヘテロ原子を介して結合していてもよく、置換基を有していてもよい炭化水素残基(好ましくは、置換基を有していてもよく、酸素原子を介して結合する炭化水素残基)を示す)で表されるベンズイミダゾール誘導体またはその塩などが好ましく用いられる。
前記式(I)中、Rとしての陰イオンを形成しうる基(プロトンとして遊離しうる水素原子を有する基)としては、例えば、(1)カルボキシル基、(2)テトラゾリル基、(3)トリフルオロメタンスルホン酸アミド基(−NHSOCF)、(4)リン酸基、(5)スルホン酸基、(6)N,S,Oのうちの1個または2個以上を含む5〜7員(好ましくは5〜6員)の単環状の置換されていてもよい複素環残基などが挙げられる。
前記した「N,S,Oのうちの1個または2個以上を含む5〜7員(好ましくは5〜6員)の単環状の置換されていてもよい複素環残基」としては、例えば、
Figure 0004585198
Figure 0004585198
などが挙げられ、また、Rで表される複素環残基と該複素環残基が結合するフェニル基との結合は、前記式中gが−NH−などを示す場合、前記したような炭素−炭素結合だけでなく、複数個存在する窒素原子の1つを介して結合していてもよい。例えば、R
Figure 0004585198
前記式中、gは−CH−,−NH−,−O−または−S(O)m−を示し、>=Z,>=Z’および>=Z’’はそれぞれカルボニル基,チオカルボニル基または酸化されていてもよい硫黄原子(例、S,S(O),S(O)など)(好ましくはカルボニルまたはチオカルボニル基、さらに好ましくはカルボニル基)を示し、mは0,1または2の整数を示す。
で表される複素環残基としては、例えば、オキサジアゾロン環、オキサジアゾロチオン環またはチアジアゾロン環のようなプロトンドナーとしての−NH−や−OH基とプロトンアクセプターとしてのカルボニル基、チオカルボニル基またはスルフィニル基などを同時に有する基などが好ましい。また、Rで示される複素環残基は、環状の置換基が結合して縮合環を形成していてもよいが、Rで表される複素環残基としては、5ないし6員環さらに5員環残基が好ましい。
で表される複素環残基としては、式:
Figure 0004585198
〔式中、iは−O−または−S−を示し、jは>=O,>=Sまたは>=S(O)mを示し、mは前記と同意義を示す〕で表される基(なかでも、2,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル、2,5−ジヒドロ−5−チオキソ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル、2,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル、とりわけ、2,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)が好ましい。
また、前記複素環残基(R)は以下に示すように互変異性体が存在する。例えば、
Figure 0004585198
のようなa’,b’およびc’の3つの互変異性体が存在するが式:
Figure 0004585198
で示される複素環残基は前記のa’,b’およびc’のすべてを含むものである。
としての陰イオンを形成しうる基は、置換可能な位置において、置換されていてもよい低級(C1−4)アルキル基またはアシル基(例、低級(C2−5)アルカノイル,ベンゾイルなど)などで保護されていてもよい。
置換されていてもよい低級(C1−4)アルキル基としては、例えば、(1)ハロゲン原子、ニトロ、低級(C1−4)アルキル、低級(C1−4)アルコキシなどを有していてもよいフェニル基1ないし3個で置換されていてもよい低級(C1−4)アルキル基(例、メチル,トリフェニルメチル,p−メトキシベンジル,p−ニトロベンジルなど)、(2)低級(C1−4)アルコキシ―低級(C1−4)アルキル基(例、メトキシメチル,エトキシメチルなど)、(3)式−CH(R)−OCOR〔式中、Rは(a)水素、(b)炭素数1−6の直鎖もしくは分枝状の低級アルキル基(例、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチルなど)、(c)炭素数2−6の直鎖もしくは分枝状の低級アルケニル基または(d)炭素数3−8のシクロアルキル基(例、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなど)を示し、Rは(a)炭素数1−6の直鎖もしくは分枝状の低級アルキル基(例、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチルなど)、(b)炭素数2−6の直鎖もしくは分枝状の低級アルケニル基、(c)炭素数3−8のシクロアルキル基(例、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなど)もしくは置換されていてもよいアリール基(例、ハロゲン原子、ニトロ、低級(C1−4)アルキル、低級(C1−4)アルコキシなどを有していてもよいフェニルまたはナフチル基など)で置換された炭素数1−3の低級アルキル基(例、ベンジル、p−クロロベンジル、フェネチル、シクロペンチル メチル、シクロヘキシルメチルなど)、(d)炭素数3−8のシクロアルキルもしくは置換されていてもよいアリール基(例、ハロゲン原子、ニトロ、低級(C1−4)アルキル、低級(C1−4)アルコキシなどを有していてもよいフェニルまたはナフチル基など)で置換された炭素数2−3の低級アルケニル基(例、シンナミル等のビニル、プロペニル、アリル、イソプロペニルなどのアルケニル部を持つものなど)、(e)置換されていてもよいアリール基(例、フェニル、p−トリル、ナフチル等のハロゲン原子、ニトロ、低級(C1−4)アルキル、低級(C1−4)アルコキシなどを有していてもよいフェニルまたはナフチル基など)、(f)炭素数1−6の直鎖もしくは分枝状の低級アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、t−ブトキシ、n−ペンチルオキシ、イソペンチルオキシ、ネオペンチルオキシなど)、(g)炭素数2−8の直鎖もしくは分枝状の低級アルケニロキシ基(例、アリロキシ、イソブテニロキシなど)、(h)炭素数3−8のシクロアルキルオキシ基(例、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ、シクロヘプチルオキシなど)、(i)炭素数3−8のシクロアルキル(例、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなど)もしくは置換されていてもよいアリール基(例、ハロゲン原子、ニトロ、低級(C1−4)アルキル、低級(C1−4)アルコキシなどを有していてもよいフェニルまたはナフチル基など)で置換された炭素数1−3の低級アルコキシ基(例、ベンジロキシ、フェネチロキシ、シクロペンチルメトキシ、シクロヘキシルメトキシなどのメトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシなどのアルコキシ部を持つものなど)、(j)炭素数3−8のシクロアルキル(例、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなど)もしくは置換されていてもよいアリール基(例、ハロゲン原子、ニトロ、低級(C1−4)アルキル、低級(C1−4)アルコキシなどを有していてもよいフェニルまたはナフチル基など)で置換された炭素数2−3の低級アルケニロキシ基(例、シンナミロキシ等のビニロキシ、プロペニロキシ、アリロキシ、イソプロペニロキシなどのアルケニロキシ部を持つものなど)または(k)置換されていてもよいアリールオキシ基(例、フェノキシ、p−ニトロフェノキシ、ナフトキシ等のハロゲン原子、ニトロ、低級(C1−4)アルキル、低級(C1−4)アルコキシなどを有していてもよいフェノキシまたはナフトキシ基など)を示す〕で表される基などが挙げられる。
また、Rとしての陰イオンを形成しうる基は、前記した置換されていてもよい低級(C1−4)アルキル基またはアシル基(例、低級(C2−5)アルカノイル,ベンゾイルなど)などの保護基以外に、置換可能な位置において、置換されていてもよい低級(C1−4)アルキル基(前記したRとしての陰イオンを形成しうる基の保護基として例示された「置換されていてもよい低級(C1−4)アルキル基」と同様なものが挙げられる)、ハロゲン原子、ニトロ、シアノ、低級(C1−4)アルコキシ、1ないし2個の低級(C1−4)アルキルで置換されていてもよいアミノなどの置換基を有していてもよい。
前記式中、Rとしての陰イオンを形成しうる基(プロトンとして遊離しうる水素原子を有する基)に変じうる基は、生物学的すなわち生理的条件下(例えば、生体内酵素などによる酸化、還元あるいは加水分解などの生体内反応など)で陰イオンを形成しうる基に変じうる基(いわゆるプロドラッグ)であってもよく、また、シアノ、N−ヒドロキシカルバムイミドイル基(−C(=N−OH)−NH2)、あるいは置換されていてもよい低級(C1−4)アルキル基またはアシル基でそれぞれ保護された(1)カルボキシル基、(2)テトラゾリル基、(3)トリフルオロメタンスルホン酸アミド基(−NHSOCF)、(4)リン酸基、(5)スルホン酸基、(6)N,S,Oのうちの1個または2個以上を含む5〜7員(好ましくは5〜6員)の単環状の置換されていてもよい複素環残基のように、化学的な反応により、Rで表される陰イオンを形成しうる基に変じうる基(いわゆる合成中間体)であってもよい。
としては、置換されていてもよい低級(C1−4)アルキル(例、メチル,トリフェニルメチル,メトキシメチル,エトキシメチル,p−メトキシベンジル,p−ニトロベンジルなど)もしくはアシル基(例、低級(C2−5)アルカノイル,ベンゾイルなど)で保護されていてもよいカルボキシル、テトラゾリルあるいは2,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル(好ましくは、テトラゾリル)またはシアノ、N−ヒドロキシカルバムイミドイル(好ましくはシアノ)が好ましく、とりわけシアノが好ましく用いられる。
前記式中、Xは隣接するフェニレン基とフェニル基が直接または原子鎖2以下のスペーサーを介して結合していること(好ましくは直接結合)を示し、原子鎖2以下のスペーサーとしては、直鎖部分を構成する原子数が1または2である2価の鎖であればいずれでもよく、側鎖を有していてもよい。具体的には直鎖部分を構成する原子数が1または2である低級(C1−4)アルキレン、−CO−,−O−,−S−,−NH−,−CO−NH−,−O−CH−,−S−CH−,−CH=CH−などが挙げられる。
前記式中、nは1または2(好ましくは1)の整数を示す。
前記式中、環Aは置換基R以外にさらに置換基を有していてもよいベンゼン環を示し、該置換基としては、例えば、(1)ハロゲン(例、F,Cl,Brなど),(2)シアノ,(3)ニトロ,(4)置換されていてもよい低級(C1−4)アルキル,(5)低級(C1−4)アルコキシ,(6)置換されていてもよいアミノ基(例、アミノ,N−低級(C1−4)アルキルアミノ(例、メチルアミノなど),N,N−ジ低級(C1−4)アルキルアミノ(例、ジメチルアミノなど),N−アリールアミノ(例、フェニルアミノなど)、脂環式アミノ(例、モルホリノ、ピベリジノ、ピペラジノ、N−フェニルピペラジノなど)など)、(7)式−CO−D′〔式中、D′は水酸基またはアルキル部分が水酸基,低級(C1−4)アルコキシ,低級(C2−6)アルカノイルオキシ(例、アセトキシ,ピバロイルオキシなど)、低級(C1−6)アルコキシカルボニルオキシ(例、メトキシカルボニルオキシ,エトキシカルボニルオキシなど)あるいは低級(C3−6)シクロアルコキシカルボニルオキシ(例、シクロヘキシルオキシカルボニルオキシなど)で置換されていてもよい低級(C1−4)アルコキシを示す〕で表わされる基,または(8)置換されていてもよい低級(C1−4)アルキル(前記したRとしての陰イオンを形成しうる基の保護基として例示された「置換されていてもよい低級(C1−4)アルキル基」と同様なものが挙げられる)もしくはアシル(例、低級(C2−5)アルカノイル、ベンゾイルなど)で保護されていてもよいテトラゾリル、トリフルオロメタンスルホン酸アミド基、リン酸基あるいはスルホン酸基などが挙げられる。
これらの置換基は、ベンゼン環上の置換可能な位置に1〜2個同時に置換されていてもよいが、置換基R以外に環Aがさらに有する置換基としては、置換されていてもよい低級(C1−4)アルキル(例、水酸基、カルボキシル基,ハロゲンなどで置換されていてもよい低級(C1−4)アルキルなど),ハロゲンなどが好ましく、置換基R以外に環Aが置換基を有さないことがより好ましい。
前記式中、Rとしての陰イオンを形成しうる基(プロトンとして遊離しうる水素原子を有する基)としては、例えば、(1)エステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシル基、(2)テトラゾリル基、(3)トリフルオロメタンスルホン酸アミド基(−NHSOCF)、(4)リン酸基、(5)スルホン酸基などが挙げられ、これらの基は置換されていてもよい低級アルキル基(前記したRとしての陰イオンを形成しうる基の保護基として例示された「置換されていてもよい低級(C1−4)アルキル基」と同様なものが挙げられる)もしくはアシル基(例、低級(C2−5)アルカノイル、ベンゾイルなど)で保護されていてもよく、生物学的すなわち生理的条件下(例えば、生体内酵素などによる酸化、還元あるいは加水分解などの生体内反応など)で、または化学的に陰イオンを形成しうる基またはそれに変じうる基であればいずれでもよい。
としてのエステル化またはアミド化されていてもよいカルボキシルとしては、例えば式−CO−D〔式中、Dは(1)水酸基、(2)置換されていてもよいアミノ(例えば、アミノ、N−低級(C1−4)アルキルアミノ、N,N−ジ低級(C1−4)アルキルアミノなど)または(3)置換されていてもよいアルコキシ{例、(i)アルキル部分が水酸基,置換されていてもよいアミノ(例、アミノ、N−低級(C1−4)アルキルアミノ、N,N−ジ低級(C1−4)アルキルアミノ、ピペリジノ、モルホリノなど),ハロゲン,低級(C1−6)アルコキシ、低級(C1−6)アルキルチオ、低級(C3−8)シクロアルコキシあるいは置換されていてもよいジオキソレニル(例、5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イルなど)で置換されていてもよい低級(C1−6)アルコキシ基、または(ii)式−O−CH(R)−OCOR〔式中、Rは(a)水素、(b)炭素数1−6の直鎖もしくは分枝状の低級アルキル基(例、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチルなど)、(c)炭素数2−6の直鎖もしくは分枝状の低級アルケニル基または(d)炭素数3−8のシクロアルキル基(例、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなど)を示し、Rは(a)炭素数1−6の直鎖もしくは分枝状の低級アルキル基(例、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチルなど)、(b)炭素数2−6の直鎖もしくは分枝状の低級アルケニル基、(c)炭素数3−8のシクロアルキル基(例、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなど)もしくは置換されていてもよいアリール基(例、ハロゲン原子、ニトロ、低級(C1−4)アルキル、低級(C1−4)アルコキシなどを有していてもよいフェニルまたはナフチル基など)で置換された炭素数1−3の低級アルキル基(例、ベンジル、p−クロロベンジル、フェネチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチルなど)、(d)炭素数3−8のシクロアルキルもしくは置換されていてもよいアリール基(例、ハロゲン原子、ニトロ、低級(C1−4)アルキル、低級(C1−4)アルコキシなどを有していてもよいフェニルまたはナフチル基など)で置換された炭素数2−3の低級アルケニル基(例、シンナミル等のビニル、プロペニル、アリル、イソプロペニルなどのアルケニル部を持つものなど)、(e)置換されていてもよいアリール基(例、フェニル、p−トリル、ナフチル等のハロゲン原子、ニトロ、低級(C1−4)アルキル、低級(C1−4)アルコキシなどを有していてもよいフェニルまたはナフチル基など)、(f)炭素数1−6の直鎖もしくは分枝状の低級アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、t−ブトキシ、n−ペンチルオキシ、イソペンチルオキシ、ネオペンチルオキシなど)、(g)炭素数2−8の直鎖もしくは分枝状の低級アルケニロキシ基(例、アリロキシ、イソブテニロキシなど)、(h)炭素数3−8のシクロアルキルオキシ基(例、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ、シクロヘプチルオキシなど)、(i)炭素数3−8のシクロアルキル(例、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなど)もしくは置換されていてもよいアリール基(例、ハロゲン原子、ニトロ、低級(C1−4)アルキル、低級(C1−4)アルコキシなどを有していてもよいフェニルまたはナフチル基など)で置換された炭素数1−3の低級アルコキシ基(例、ベンジロキシ、フェネチロキシ、シクロペンチルメトキシ、シクロヘキシルメトキシなどのメトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシなどのアルコキシ部を持つものなど)、(j)炭素数3−8のシクロアルキル(例、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなど)もしくは置換されていてもよいアリール基(例、ハロゲン原子、ニトロ、低級(C1−4)アルキル、低級(C1−4)アルコキシなどを有していてもよいフェニルまたはナフチル基など)で置換された炭素数2−3の低級アルケニロキシ基(例、シンナミロキシ等のビニロキシ、プロペニロキシ、アリロキシ、イソプロペニロキシなどのアルケニロキシ部を持つものなど)または(k)置換されていてもよいアリールオキシ基(例、フェノキシ、p−ニトロフェノキシ、ナフトキシ等のハロゲン原子、ニトロ、低級(C1−4)アルキル、低級(C1−4)アルコキシなどを有していてもよいフェノキシまたはナフトキシ基など)を示す〕で表される基など}を示す〕で表される基などが挙げられる。
としては、エステル化されていてもよいカルボキシルが好ましく、その具体例としては、例えば、−COOH及びその塩、−COOMe、−COOEt、−COOtBu、−COOPr、ピバロイルオキシメトキシカルボニル、1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エトキシカルボニル、5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イルメトキシカルボニル、アセトキシメトキシカルボニル、プロピオニロキシメトキシカルボニル、n−ブチリロキシメトキシカルボニル、イソブチリロキシメトキシカルボニル、1−(エトキシカルボニロキシ)エトキシカルボニル、1−(アセトキシ)エトキシカルボニル、1−(イソブチリロキシ)エトキシカルボニル、シクロヘキシルカルボニルオキシメトキシカルボニル、ベンゾイルオキシメトキシカルボニル、シンナミロキシカルボニル、シクロペンチルカルボニロキシメトキシカルボニルなどが挙げられ、生物学的すなわち生理的条件下(例えば、生体内酵素による酸化・還元あるいは加水分解などの生体内反応など)で、または化学的に陰イオン(例、COO、その誘導体など)を形成しうる基またはそれに変じうる基であればいずれであってもよく、カルボキシル基、またはそのプロドラッグ体であってもよい。
前記Rとしては、式−CO−D〔式中、Dは(1)水酸基または(2)アルキル部分が水酸基、アミノ、ハロゲン、低級(C2−6)アルカノイルオキシ(例、アセトオキシ,ピバロイルオキシなど)、低級(C3−8)シクロアルカノイルオキシ、低級(C1−6)アルコキシカルボニルオキシ(例、メトキシカルボニルオキシ,エトキシカルボニルオキシなど)、低級(C3−8)シクロアルコキシカルボニロキシ(例、シクロヘキシルオキシカルボニルオキシなど)、低級(C1−4)アルコキシまたは低級(C3−8)シクロアルコキシで置換されていてもよい低級(C1−4)アルコキシを示す〕で表わされる基が好ましく、なかでも低級(C1−4)アルキル(好ましくは、メチルまたはエチル)でエステル化されたカルボキシルが好ましい。
前記式中、Rで表される「ヘテロ原子を介して結合していてもよく、置換基を有して炭化水素残基」における「炭化水素残基」としては、例えば、(1)アルキル基、(2)アルケニル基、(3)アルキニル基、(4)シクロアルキル基、(5)アリール基、(6)アラルキル基などが挙げられるが、なかでもアルキル基、アルケニル基およびシクロアルキル基が好ましい。
前記(1)のアルキル基としては、炭素数1〜8程度の低級アルキル基で直鎖状、分枝状のいずれでもよく、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、ペンチル、i−ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチルなどが挙げられる。
前記(2)のアルケニル基としては、炭素数2〜8程度の低級アルケニル基で直鎖状、分枝状のいずれでもよく、例えばビニル、プロペニル、2−ブテニル、3−ブテニル、イソブテニル、2−オクテニルなどが挙げられる。
前記(3)のアルキニル基としては、炭素数2〜8程度の低級アルキニル基で直鎖状、分枝状のいずれでもよく、例えばエチニル、2−プロピニル、2−ブチニル、2−ペンチニル、2−オクチニルなどが挙げられる。
前記(4)のシクロアルキル基としては、炭素数3〜6程度の低級シクロアルキルが挙げられ、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが挙げられる。
前記したアルキル基、アルケニル基、アルキニル基またはシクロアルキル基は水酸基、置換されていてもよいアミノ基(例、アミノ、N−低級(C1−4)アルキルアミノ,N,N−ジ低級(C1−4)アルキルアミノなど)、ハロゲン、低級(C1−4)アルコキシ基,低級(C1−4)アルキルチオ基などで置換されていてもよい。
前記(5)のアラルキル基としては、例えばベンジル、フェネチルなどのフェニル−低級(C1−4)アルキルなどが挙げられ、前記(6)のアリール基としては、例えばフェニルなどが挙げられる。
前記したアラルキル基またはアリール基は、そのベンゼン環上の任意の位置に、例えばハロゲン(例、F,Cl,Brなど)、ニトロ、置換されていてもよいアミノ基(例、アミノ,N−低級(C1−4)アルキルアミノ,N,N−ジ低級(C1−4)アルキルアミノなど)、低級(C1−4)アルコキシ(例、メトキシ、エトキシなど)、低級(C1−4)アルキルチオ(例、メチルチオ,エチルチオなど)、低級(C1−4)アルキル(例、メチル、エチルなど)などを有していてもよい。
前記したなかでも、Rで表される「ヘテロ原子を介して結合していてもよく、置換基を有して炭化水素残基」における「炭化水素残基」としては、置換されていてもよいアルキルまたはアルケニル基(例、水酸基、アミノ基、ハロゲンまたは低級(C1−4)アルコキシ基で置換されていてもよい低級(C1−5)アルキルまたは低級(C2−5)アルケニル基など)が好ましく、とりわけ、低級(C1−5)アルキル(より好ましくは、エチル)が好ましい。
で表される「ヘテロ原子を介して結合していてもよく、置換基を有して炭化水素残基」における「ヘテロ原子」としては、−O−、−S(O)−[mは0ないし2の整数を示す]、−NR’−[R’は水素原子または低級(C1−4)アルキルを示す]などが挙げられ、なかでも−O−が好ましく用いられる。
前記したなかでも、Rとしては、−O−、−S(O)−[mは0ないし2の整数を示す]または−NR’−[R’は水素原子または低級(C1−4)アルキルを示す]を介して結合していてもよく、水酸基、アミノ基、ハロゲンおよび低級(C1−4)アルコキシ基から選ばれる置換基で置換されていてもよい低級(C1−5)アルキルまたは低級(C2−5)アルケニル基などが好ましく、とりわけ、低級(C1−5)アルキルまたは低級(C1−5)アルコキシ(より好ましくは、エトキシ)が好ましい。
式(I)で表されるアンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物のなかでも、式(I'):
Figure 0004585198
(式中、Rは(1)カルボキシル基、(2)テトラゾリル基または(3)式:
Figure 0004585198
〔式中、iは−O−または−S−を示し、jは>=O,>=Sまたは>=S(O)mを示し、mは前記と同意義を示す〕で表される基を示し、環Aは置換基R以外に置換されていてもよい低級(C1−4)アルキル(例、水酸基、カルボキシル基,ハロゲンなどで置換されていてもよい低級(C1−4)アルキルなど)またはハロゲンで置換されていてもよいベンゼン環(好ましくは、置換基R以外に置換基を有さないベンゼン環)を示し、Rは式−CO−D〔式中、Dは(1)水酸基または(2)アルキル部分が水酸基、アミノ、ハロゲン、低級(C2−6)アルカノイルオキシ(例、アセトオキシ,ピバロイルオキシなど)、低級(C3−8)シクロアルカノイルオキシ、低級(C1−6)アルコキシカルボニルオキシ(例、メトキシカルボニルオキシ,エトキシカルボニルオキシなど)、低級(C3−8)シクロアルコキシカルボニロキシ(例、シクロヘキシルオキシカルボニルオキシなど)、低級(C1−4)アルコキシまたは低級(C3−8)シクロアルコキシで置換されていてもよい低級(C1−4)アルコキシを示す〕で表わされる基を示し、
は−O−、−S(O)−[mは0ないし2の整数を示す]または−NR’−[R’は水素原子または低級(C1−4)アルキルを示す]を介して結合していてもよく、水酸基、アミノ基、ハロゲンおよび低級(C1−4)アルコキシ基から選ばれる置換基で置換されていてもよい低級(C1−5)アルキルまたは低級(C2−5)アルケニル基(好ましくは、低級(C1−5)アルキルまたは低級(C1−5)アルコキシ;より好ましくは、エトキシ)を示す。〕で表されるベンズイミダゾール−7−カルボン酸誘導体またはその薬理学的に許容されうる塩などが好ましく、とりわけ、2−エトキシ−1−[[2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]ベンズイミダゾール−7−カルボン酸〔Candesartan〕、1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル 2−エトキシ−1−[[2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]ベンズイミダゾール−7−カルボキシラート〔Candesartan cilexetil〕、ピバロイルオキシメチル 2−エトキシ−1−[[2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]ベンズイミダゾール−7−カルボキシラート、2−エトキシ−1−[[2’−(2,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]ベンズイミダゾール−7−カルボン酸またはその塩などが好ましい。
前記したアンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物の中でも2−エトキシ−1−[[2’−(2,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]ベンズイミダゾール−7−カルボン酸(以下、化合物Aと略称する場合がある。)またはその塩が特に好ましい。
前記したベンズイミダゾール誘導体は、例えば、EP−425921、EP−459136、EP−553879、EP−578125、EP−520423、EP−668272などに記載の公知の方法又はそれに準じた方法などにより合成することが可能である。また、Candesartan cilexetil を用いる場合には、EP−459136に記載された安定なC型結晶を用いるのがよい。
本発明で用いられるアンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物またはそのプロドラッグはそれ自身であっても、薬理学的に許容される塩であってもよい。このような塩としては、該アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物がカルボキシル基等の酸性基を有する場合、無機塩基(例、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属、亜鉛、鉄、銅等の遷移金属等)や有機塩基(例、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミンなどの有機アミン類、アルギニン、リジン、オルニチンなどの塩基性アミノ酸類等)などとの塩が挙げられる。
アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物がアミノ基等の塩基性基を有する場合、無機酸や有機酸(例、塩酸、硝酸、硫酸、燐酸、炭酸、重炭酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、トリフルオロ酢酸、フマール酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等)、アスパラギン酸、グルタミン酸などの酸性アミノ酸等との塩が挙げられる。
本発明で用いられるアンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物[以下、AII拮抗化合物と称することがある。]のプロドラッグは、生体内における生理条件下で酵素や胃酸等による反応によりAII拮抗化合物に変換する化合物、すなわち酵素的に酸化、還元、加水分解等を起こしてAII拮抗化合物に変化する化合物、胃酸等により加水分解などを起こしてAII拮抗化合物に変化する化合物をいう。AII拮抗化合物のプロドラッグとしては、AII拮抗化合物のアミノ基がアシル化、アルキル化、りん酸化された化合物(例、AII拮抗化合物のアミノ基がエイコサノイル化、アラニル化、ペンチルアミノカルボニル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メトキシカルボニル化、テトラヒドロフラニル化、ピロリジルメチル化、ピバロイルオキシメチル化、tert−ブチル化された化合物など);AII拮抗化合物の水酸基がアシル化、アルキル化、りん酸化、ほう酸化された化合物(例、AII拮抗化合物の水酸基がアセチル化、パルミトイル化、プロパノイル化、ピバロイル化、サクシニル化、フマリル化、アラニル化、ジメチルアミノメチルカルボニル化された化合物など);AII拮抗化合物のカルボキシル基がエステル化、アミド化された化合物(例、AII拮抗化合物)のカルボキシル基がエチルエステル化、フェニルエステル化、カルボキシメチルエステル化、ジメチルアミノメチルエステル化、ピバロイルオキシメチルエステル化、エトキシカルボニルオキシエチルエステル化、フタリジルエステル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチルエステル化、シクロヘキシルオキシカルボニルオキシエチルエステル化、メチルアミド化された化合物など);等が挙げられる。これらの化合物は自体公知の方法によってAII拮抗化合物から製造することができる。
また、AII拮抗化合物のプロドラッグは、広川書店1990年刊「医薬品の開発」第7巻分子設計163頁から198頁に記載されているような、生理的条件でAII拮抗化合物に変化するものであってもよい。
また、AII拮抗化合物は水和物および非水和物のいずれであってもよい。
本発明に用いられるPPARγアゴニスト様作用物質は、PPARγに対するアゴニストであればよく、また、同作用を発現する物質であれば如何なる物質であってもよい。
PPARγアゴニスト様作用物質は、例えばイン・ビトロ(in vitro)で10μM以下の濃度で明確なPPARγアゴニスト様作用を示す物質等が好ましい。
PPARγアゴニスト様作用物質の好適な例としては、トログリタゾン、ロシグリタゾン、エングリタゾン、シグリタゾン、ピオグリタゾン、PGJ2、GI−262570、JTT−501、MCC−555、YM−440、KRP−297、CS−011、FK−614等のインスリン抵抗性改善剤が挙げられる。
本発明において、アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物およびPPARγアゴニスト様作用物質は上記の例示に限られるものではなく、このような作用を有する限り、いかなる物質も用いることができる。また、これらは更にPPARα機能調節作用(アゴニストあるいはアンタゴニスト作用)を有していてもよい。
本発明の剤は、アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物とPPARγアゴニスト様作用物質とが組み合わされていてもよく、そのような好ましい組み合わせとしては、例えば、前記PPARγアゴニスト作用を有するインスリン抵抗性改善剤(例、トログリタゾン、ロシグリタゾン、エングリタゾン、シグリタゾン、ピオグリタゾン等)と化合物A等との組み合わせが挙げられる。
PPARγアゴニスト作用を有するインスリン抵抗性改善剤として、例えば、トログリタゾンは2型糖尿病患者において体重増加作用についての報告(Diabetes, 47, suppl. 1, A18, No. 69, 1998)がされている。糖尿病患者における体重増加は浮腫やむくみの発生を誘発し、症状の増悪が心肥大などの重大な循環器系疾患を引き起こす場合もあるので糖尿病を治療する上で深刻な問題となる場合もある。
したがって、化合物Aのような、それ自体がアンギオテンシンII拮抗作用およびインスリン抵抗性改善作用の性質を併せ持つ化合物を用いれば、体重増加を引き起こすインスリン抵抗性改善剤の使用を回避でき、またはインスリン抵抗性改善剤自体の投与量を大幅に減少させることが可能である。インスリン抵抗性改善剤と併用して用いる場合、インスリン抵抗性改善剤を単独で使用する場合と比較すると、体重増加の発現あるいはその可能性を著しく抑えることができ、糖尿病の症状の増悪を回避できるので非常に有用である。
本発明の剤の投与量は、それぞれの物質の有効量の範囲内であればよい。
例えば、成人の糖尿病患者(体重60kg)に経口投与する場合のアンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物の投与量は、投与対象、投与ルート、対象疾患、症状などによっても異なるが、通常1回量として約0.001〜約500mg、好ましくは約0.1〜約100mg、より好ましくは約2.5〜約60mgであり、この量を1日1回〜3回投与するのが望ましい。
糖尿病患者へのPPARγアゴニスト様作用物質の投与量としては、約0.1〜約600mg/日程度、好ましくは約0.5〜約240mg/日、より好ましくは約1.0〜約100mg/日程度である。これらの量は、一日1回投与されてもよいし、2または3回に分割して投与されてもよい。
アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物とPPARγアゴニスト様作用物質の投与比(PPARγアゴニスト様作用物質/アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物)としては、約0.002〜約60000、好ましくは約0.005〜約2400、より好ましくは約0.02〜約40程度、さらに好ましくは約0.4〜約8程度である。
本発明の体重増加抑制剤(以下、単に「本発明の剤」と略称する場合がある。)は、毒性が低く、そのまま、あるいは自体公知の方法により薬理学的に許容される担体と混合して医薬組成物とすることにより、哺乳動物(例、ヒト、マウス、ラット、ウサギ、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ、ブタ、サル等)に対して、後述する各種疾患の予防・治療剤として用いることができる。
ここにおいて、薬理学的に許容される担体としては、製剤素材として慣用の各種有機あるいは無機担体物質が用いられ、固形製剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤;液状製剤における溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、緩衝剤、無痛化剤などとして配合される。また必要に応じて、防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤などの製剤添加物を用いることもできる。
賦形剤の好適な例としては、例えば乳糖、白糖、D−マンニトール、D−ソルビトール、デンプン、α化デンプン、デキストリン、結晶セルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、アラビアゴム、デキストリン、プルラン、軽質無水ケイ酸、合成ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムなどが挙げられる。
滑沢剤の好適な例としては、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、コロイドシリカなどが挙げられる。
結合剤の好適な例としては、例えばα化デンプン、ショ糖、ゼラチン、アラビアゴム、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、白糖、D−マンニトール、トレハロース、デキストリン、プルラン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドンなどが挙げられる。
崩壊剤の好適な例としては、例えば乳糖、白糖、デンプン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、軽質無水ケイ酸、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースなどが挙げられる。
溶剤の好適な例としては、例えば注射用水、生理的食塩水、リンゲル液、アルコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ゴマ油、トウモロコシ油、オリーブ油、綿実油などが挙げられる。
溶解補助剤の好適な例としては、例えばポリエチレングリコール、プロピレングリコール、D−マンニトール、トレハロース、安息香酸ベンジル、エタノール、トリスアミノメタン、コレステロール、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、サリチル酸ナトリウム、酢酸ナトリウムなどが挙げられる。
懸濁化剤の好適な例としては、例えばステアリルトリエタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸、レシチン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、モノステアリン酸グリセリンなどの界面活性剤;例えばポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどの親水性高分子;ポリソルベート類、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油などが挙げられる。
等張化剤の好適な例としては、例えば塩化ナトリウム、グリセリン、D−マンニトール、D−ソルビトール、ブドウ糖などが挙げられる。
緩衝剤の好適な例としては、例えばリン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩などの緩衝液などが挙げられる。
無痛化剤の好適な例としては、例えばベンジルアルコールなどが挙げられる。
防腐剤の好適な例としては、例えばパラオキシ安息香酸エステル類、クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、デヒドロ酢酸、ソルビン酸などが挙げられる。
抗酸化剤の好適な例としては、例えば亜硫酸塩、アスコルビン酸塩などが挙げられる。
着色剤の好適な例としては、例えば水溶性食用タール色素(例、食用赤色2号および3号、食用黄色4号および5号、食用青色1号および2号などの食用色素)、水不溶性レーキ色素(例、前記水溶性食用タール色素のアルミニウム塩など)、天然色素(例、β−カロチン、クロロフィル、ベンガラなど)などが挙げられる。
甘味剤の好適な例としては、例えばサッカリンナトリウム、グリチルリチン酸二カリウム、アスパルテーム、ステビアなどが挙げられる。
医薬組成物の剤形としては、例えば錠剤、カプセル剤(ソフトカプセル、マイクロカプセルを含む)、顆粒剤、散剤、シロップ剤、乳剤、懸濁剤、徐放剤などの経口剤;および注射剤(例、皮下注射剤、静脈内注射剤、筋肉内注射剤、腹腔内注射剤、硝子体内注射剤など)、点滴剤、外用剤(例、経鼻投与製剤、経皮製剤、軟膏剤など)、坐剤(例、直腸坐剤、膣坐剤など)、ペレット、点滴剤等の非経口剤が挙げられ、これらはそれぞれ経口的あるいは非経口的に安全に投与できる。
医薬組成物は、製剤技術分野において慣用の方法、例えば日本薬局方に記載の方法等により製造することができる。以下に、製剤の具体的な製造法について詳述する。
例えば、経口剤は、有効成分に、例えば賦形剤(例、乳糖、白糖、デンプン、D−マンニトールなど)、崩壊剤(例、カルボキシメチルセルロースカルシウムなど)、結合剤(例、α化デンプン、アラビアゴム、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドンなど)または滑沢剤(例、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ポリエチレングリコール6000など)などを添加して圧縮成形し、次いで必要により、味のマスキング、腸溶性あるいは持続性を目的として、コーティング基剤を用いて自体公知の方法でコーティングすることにより製造される。
該コーティング基剤としては、例えば糖衣基剤、水溶性フィルムコーティング基剤、腸溶性フィルムコーティング基剤、徐放性フィルムコーティング基剤などが挙げられる。
糖衣基剤としては、白糖が用いられ、さらに、タルク、沈降炭酸カルシウム、ゼラチン、アラビアゴム、プルラン、カルナバロウなどから選ばれる1種または2種以上を併用してもよい。
水溶性フィルムコーティング基剤としては、例えばヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース系高分子;ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、アミノアルキルメタアクリレートコポリマーE〔オイドラギットE(商品名)、ロームファルマ社〕、ポリビニルピロリドンなどの合成高分子;プルランなどの多糖類などが挙げられる。
腸溶性フィルムコーティング基剤としては、例えばヒドロキシプロピルメチルセルロース フタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロース アセテートサクシネート、カルボキシメチルエチルセルロース、酢酸フタル酸セルロースなどのセルロース系高分子;メタアクリル酸コポリマーL〔オイドラギットL(商品名)、ロームファルマ社〕、メタアクリル酸コポリマーLD〔オイドラギットL−30D55(商品名)、ロームファルマ社〕、メタアクリル酸コポリマーS〔オイドラギットS(商品名)、ロームファルマ社〕などのアクリル酸系高分子;セラックなどの天然物などが挙げられる。
徐放性フィルムコーティング基剤としては、例えばエチルセルロースなどのセルロース系高分子;アミノアルキルメタアクリレートコポリマーRS〔オイドラギットRS(商品名)、ロームファルマ社〕、アクリル酸エチル・メタアクリル酸メチル共重合体懸濁液〔オイドラギットNE(商品名)、ロームファルマ社〕などのアクリル酸系高分子などが挙げられる。
前記したコーティング基剤は、その2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。また、コーティングの際に、例えば酸化チタン、三二酸化鉄等のような遮光剤を用いてもよい。
注射剤は、有効成分を分散剤(例、ポリソルベート80、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウムなど)、保存剤(例、メチルパラベン、プロピルパラベン、ベンジルアルコール、クロロブタノール、フェノールなど)、等張化剤(例、塩化ナトリウム、グリセリン、D−マンニトール、D−ソルビトール、ブドウ糖など)などと共に水性溶剤(例、蒸留水、生理的食塩水、リンゲル液等)あるいは油性溶剤(例、オリーブ油、ゴマ油、綿実油、トウモロコシ油などの植物油、プロピレングリコール等)などに溶解、懸濁あるいは乳化することにより製造される。この際、所望により溶解補助剤(例、サリチル酸ナトリウム、酢酸ナトリウム等)、安定剤(例、ヒト血清アルブミン等)、無痛化剤(例、ベンジルアルコール等)等の添加物を用いてもよい。
医薬組成物中におけるアンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物の含有量は製剤全体に対して通常約0.01〜約99.9重量%、好ましくは約0.1〜約50重量%である。
前述したとおり、化合物Aを代表例とするアンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物は、体重増加を抑制する作用を有していることから、哺乳動物に対し、体重増加抑制剤として使用することができる。適用対象の哺乳動物は体重増加を回避したい動物であればよく、遺伝的に体重増加のリスクを有している動物であってもよいし、糖尿病、高血圧症および/または高脂血症などの生活習慣病を患っている動物であってもよい。体重増加は食事摂取の過多や栄養バランスを欠いた食生活に起因するものであってもよいし、前記生活習慣病の予防・治療剤に由来する体重増加であってもよい。また、体重増加は肥満に至る前の体重増加であってもよいし、肥満患者の体重増加であってもよい。ここで、肥満とは、日本人ではBMI(ボディー・マス・インデックス:体重(kg)÷[身長(m)])が25以上(日本肥満学会の基準による)、欧米人ではBMIが30以上(WHOの基準による)と定義される。
また、本発明の剤は、糖尿病を伴う肥満患者の体重増加抑制剤として好ましく用いられるが、例えば、インスリン抵抗性や耐糖能異常;インスリン非依存性糖尿病、II型糖尿病、インスリン抵抗性を伴うII型糖尿病、耐糖能異常を伴うII型糖尿病などの糖尿病;高インスリン血症;インスリン抵抗性を伴う高血圧症、耐糖能異常を伴う高血圧症、糖尿病(例、II型糖尿病など)を伴う高血圧症、高インスリン血症を伴う高血圧症、高血圧症に合併するインスリン抵抗性、高血圧症の合併症である耐糖能異常、高血圧症に合併する糖尿病、高血圧症に合併する高インスリン血症、糖尿病性合併症[例、細小血管症、糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症、糖尿病性白内障、大血管障害、骨減少症、糖尿病性高浸透圧昏睡、感染症(例、呼吸器感染症、尿路感染症、消化器感染症、皮膚軟部組織感染症、下肢感染症等)、糖尿病性壊疽、口腔乾燥症、聴覚の低下、糖尿病性脳血管障害、糖尿病性末梢血行障害、糖尿病性高血圧症など]、糖尿病性悪液質、糖尿病性ネフロパシーなどの各種合併症を患っている肥満患者の体重増加を抑制する目的で使用することもできる。
生理活性化合物としてのアンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物の適用対象となる疾患としては、アンギオテンシンII受容体を介して発現する血管の収縮および増殖や臓器障害により、アンギオテンシンIIの存在により、あるいはアンギオテンシンIIが存在すると誘発される因子により、発症するまたは発症が促進される疾患などが挙げられる。
このような疾患としては、例えば高血圧症、血圧日内変動異常、心疾患(心肥大、急性心不全およびうっ血性を含む慢性心不全、心筋症、狭心症、心筋炎、不整脈、頻脈、心筋梗塞など)、脳血管障害(無症候性脳血管障害、一過性脳虚血発作、脳卒中、脳血管性痴呆、高血圧性脳症、脳梗塞など)、脳浮腫、脳循環障害、脳血管障害の再発および後遺症(神経症候、精神症候、自覚症状、日常生活動作障害など)、虚血性末梢循環障害、心筋虚血、静脈機能不全、心筋梗塞後の心不全進行、腎疾患(腎炎、糸球体腎炎、糸球体硬化症、腎不全、血栓性微小血管症、透析の合併症、放射線照射による腎症を含む臓器障害など)、アテローム性を含む動脈硬化症(動脈瘤、冠動脈硬化症、脳動脈硬化症、末梢動脈硬化症など)、血管肥厚、インターベンション(経皮的冠動脈形成術、ステント留置、冠動脈内視鏡、血管内超音波、冠注血栓溶解療法など)後の血管肥厚または閉塞および臓器障害、バイパス手術後の血管再閉塞・再狭窄、移植後の赤血球増加症・高血圧・臓器障害・血管肥厚、移植後の拒絶反応、眼疾患(緑内障、高眼圧症など)、血栓症、多臓器不全、内皮機能障害、高血圧性耳鳴り、その他の循環器系疾患(深部静脈血栓症、閉塞性末梢循環障害、閉塞性動脈硬化症、閉塞性血栓性血管炎、虚血性脳循環障害、レイノー病、バージャー病など)、代謝・栄養障害(肥満症、高脂血症、高コレステロール血症、高尿酸血症、高カリウム血症、高ナトリウム血症など)、神経変性疾患(アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、エイズ脳症など)、中枢神経障害(脳出血および脳梗塞等の障害およびその後遺症・合併症、頭部外傷、脊椎損傷、脳浮腫、知覚機能障害、知覚機能異常、自律神経機能障害、自律神経機能異常、多発性硬化症など)、痴呆症、記憶障害、意識障害、健忘症、不安症状、緊張症状、不快精神状態、精神疾患(うつ病、てんかん、アルコール依存症など)、炎症性疾患(慢性関節リウマチ、変形性関節炎、リウマチ様脊髄炎、骨膜炎等の関節炎;手術・外傷後の炎症;腫脹の緩解;咽頭炎;膀胱炎;肺炎;アトピー性皮膚炎;クローン病、潰瘍性大腸炎等の炎症性腸疾患;髄膜炎;炎症性眼疾患;肺炎、珪肺、肺サルコイドーシス、肺結核等の炎症性肺疾患など)、アレルギー疾患(アレルギー性鼻炎、結膜炎、消化管アレルギー、花粉症、アナフィラキシーなど)、慢性閉塞性肺疾患、間質性肺炎、カリニ肺炎、膠原病(例、全身性エリテマトーデス、強皮症、多発動脈炎等)、肝臓疾患(慢性を含む肝炎、肝硬変など)、門脈圧亢進症、消化器疾患(胃炎、胃潰瘍、胃癌、胃手術後障害、消化不良、食道潰瘍、膵炎、大腸ポリープ、胆石症、痔疾患、食道や胃の静脈瘤破裂など)、血液・造血器疾患(赤血球増加症、血管性紫斑病、自己免疫性溶血性貧血、播種性血管内凝固症候群、多発性骨髄症など)、骨疾患(例、骨折、再骨折、骨粗鬆症、骨軟化症、骨ペーチェット病、硬直性脊髄炎、慢性関節リウマチ、変形性膝関節炎およびそれらの類似疾患における関節組織の破壊など)、固形腫瘍、腫瘍(悪性黒色腫、悪性リンパ腫、消化器(例、胃、腸など)癌など)、癌およびそれに伴う悪液質、癌の転移、内分泌疾患(アジソン病、クッシング症候群、褐色細胞腫、原発性アルドステロン症など)、クロイツフェルト−ヤコブ病、泌尿器・男性性器疾患(膀胱炎、前立腺肥大症、前立腺癌、性感染症など)、婦人科疾患(更年期障害、妊娠中毒、子宮内膜症、子宮筋腫、卵巣疾患、乳腺疾患、性感染症など)、環境・職業性因子による疾患(放射線障害、紫外線・赤外線・レーザー光線による障害、高山病など)、呼吸器疾患(かぜ症候群、肺炎、喘息、肺高血圧症、肺血栓・肺塞栓など)、感染症(サイトメガロウイルス、インフルエンザウイルス、ヘルペスウイルス等のウイルス感染症、リケッチア感染症、細菌感染症など)、毒血症(敗血症、敗血症性ショック、内毒素性ショック、グラム陰性敗血症、トキシンショック症候群など)、耳鼻咽喉疾患(メヌエル症候群、耳鳴り、味覚障害、めまい、平衡障害、嚥下障害など)、皮膚疾患(ケロイド、血管腫、乾癬など)、透析低血圧、重症筋無力症、慢性疲労症候群などの全身疾患が挙げられる。
また、長期的にアンジオテンシンIIの作用を抑制することにより、成人病や老化などに伴うさまざまな疾患の原因となる生体機能および生理作用の障害または異常を改善または亢進を抑制し、これらに起因する疾患または病態の一次および二次予防または進展を抑制できる。このような生体機能および生理作用の障害または異常としては、例えば、脳循環・腎循環自動調節能の障害または異常、循環障害(末梢、脳、微小循環など)、脳血液関門の障害、食塩感受性、凝固・線溶系異常、血液・血球成分の性状異常(血小板凝集能亢進、赤血球変形能の異常、白血球粘着能の亢進、血液粘度の上昇など)、増殖因子やサイトカイン(PDGF、VEGF、FGF、インターロイキン、TNF-α、MCP-1など)の産生および作用亢進、炎症系細胞の産生および浸潤亢進、フリーラジカルの産生亢進、脂肪沈着促進、内皮機能障害、内皮、細胞および臓器障害、浮腫、平滑筋などの細胞の形態変化(増殖型などへの形態変化)、血管作動性物質や血栓誘発物質(エンドセリン、トロンボキサンA2など)の産生および機能亢進、血管などの異常収縮、代謝異常(血清脂質異常、血糖異常など)、細胞などの異常増殖、血管新生(粥状動脈硬化巣外膜の異常毛細血管網形成における異常な脈管形成を含む)などが挙げられ、なかでも、種々の疾患に伴う臓器障害(例、脳血管障害およびそれに伴う臓器障害、循環器疾患に伴う臓器障害、糖尿病に伴う臓器障害、インターベンション後の臓器障害など)の一次および二次予防・治療剤として用いることができる。したがって、体重増加を抑制すべき患者が上記疾患を併発している場合にも本発明の剤を有利に用いることができる。
本発明において、アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物がPPARγアゴニスト様作用物質と組み合あわせて用いられる場合、これらを別々の製剤で投与する形態、または、一つの製剤として合剤にする形態のいずれであってもよい。別々の製剤として組み合わせて使用する場合、それぞれの製剤の投与時期は限定されず、これらを投与対象に対し、同時に投与してもよいし、時間差をおいて投与してもよい。また、それぞれの製剤の剤形は異なっていてもよく、各剤形としては通常医薬として用いられる剤形が有効成分毎に適宜選択される。
組み合わせて用いられるPPARγアゴニスト様作用物質をアンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物とは別々の製剤とする場合、PPARγアゴニスト様作用物質を含有してなる剤は、薬理学的に許容される担体を含有していてもよい。このような担体としては、製剤素材として慣用の各種有機あるいは無機担体物質が用いられ、固形製剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤;液状製剤における溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、緩衝剤、無痛化剤などとして配合される。また必要に応じて、防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤などの製剤添加物を用いることもできる。
該担体あるいは配合剤としては、前記したものと同様のものが挙げられる。
PPARγアゴニスト様作用物質を含有してなる医薬組成物中におけるPPARγアゴニスト様作用物質の含有量は製剤全体に対して通常約0.01〜約99.9重量%、好ましくは約0.1〜約50重量%である。
本発明の剤は、PPARγアゴニスト様作用物質(例、インスリン抵抗性改善剤)を服用中の各種疾患(例、糖尿病等)の患者において観察される体重増加の抑制に有効であり、またアンギオテンシンIIに関連する疾患(例、上記の高血圧症等)の治療・予防等に有用である。
本発明の剤は、PPARγアゴニスト様作用物質を服用中の患者(例、糖尿病患者)において観察されるPPARγアゴニスト様作用物質由来の体重増加を、例えば約80%以下に抑制することができる。
PPARγアゴニスト様作用物質の適用疾患は、例えば糖尿病(例、1型糖尿病、2型糖尿病、妊娠糖尿病等)、高脂血症(例、高トリグリセライド血症、高コレステロール血症、低HDL血症、食後高脂血症等)、糖尿病性合併症(例、神経障害、腎症、網膜症、白内障、大血管障害、骨減少症等)、耐糖能不全(IGT)、肥満、骨粗鬆症、悪液質(例、癌性悪液質、結核性悪液質、糖尿病性悪液質、血液疾患性悪液質、内分泌疾患性悪液質、感染症性悪液質または後天性免疫不全症候群による悪液質)、脂肪肝、高血圧、多嚢胞性卵巣症候群、妊娠糖尿病、腎臓疾患(例、糖尿病性ネフロパシー、糸球体腎炎、糸球体硬化症、ネフローゼ症候群、高血圧性腎硬化症、末期腎臓疾患等)、筋ジストロフィー、心筋梗塞、狭心症、脳血管障害(例、脳梗塞、脳卒中)、インスリン抵抗性症候群、シンドロームX、高インスリン血症、高インスリン血症における知覚障害、腫瘍(例、白血病、乳癌、前立腺癌、皮膚癌等)、過敏性腸症候群、急性または慢性下痢、内臓肥満症候群などである。また、インスリン抵抗性改善、インスリン感受性増強、耐糖能不全から糖尿病への移行抑制を目的とした治療においても用いることができる。また、本発明の剤は、糖尿病治療中の患者において、食欲および食物摂取を調整するために用いることができる。
糖尿病の判定基準については、1999年に日本糖尿病学会から新たな判定基準が報告されている。
この報告によれば、糖尿病とは、空腹時血糖値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が126mg/dl以上、75g経口ブドウ糖負荷試験(75gOGTT)2時間値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が200mg/dl以上、随時血糖値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が200mg/dl以上のいずれかを示す状態である。また、上記糖尿病に該当せず、かつ、「空腹時血糖値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が110mg/dl未満または75g経口ブドウ糖負荷試験(75gOGTT)2時間値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が140mg/dl未満を示す状態」(正常型)でない状態を、「境界型」と呼ぶ。
また、糖尿病の判定基準については、1997年にADA(米国糖尿病学会)から、1998年にWHOから、新たな判定基準が報告されている。
これらの報告によれば、糖尿病とは、空腹時血糖値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が126mg/dl以上であり、かつ、75g経口ブドウ糖負荷試験2時間値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が200mg/dl以上を示す状態である。
また、上記報告によれば、耐糖能不全とは、空腹時血糖値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が126mg/dl未満であり、かつ、75g経口ブドウ糖負荷試験2時間値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が140mg/dl以上200mg/dl未満を示す状態である。さらに、ADAの報告によれば、空腹時血糖値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が110mg/dl以上126mg/dl未満の状態をIFG(Impaired Fasting Glucose)と呼ぶ。一方、WHOの報告によれば、該IFG(Impaired Fasting Glucose)のうち、75g経口ブドウ糖負荷試験2時間値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が140mg/dl未満である状態をIFG(Impaired Fasting Glycemia)と呼ぶ。
PPARγアゴニスト様作用物質は、上記した新たな判定基準により決定される糖尿病、境界型、耐糖能異常、IFG(Impaired Fasting Glucose)およびIFG(Impaired Fasting Glycemia)の予防・治療剤としても用いられる。さらに、本発明の剤は、境界型、耐糖能異常、IFG(Impaired Fasting Glucose)またはIFG(Impaired Fasting Glycemia)から糖尿病への進展を防止することもできる。
更に、本発明の剤は、糖尿病治療剤、糖尿病性合併症治療剤、抗高脂血症剤、降圧剤、利尿剤、化学療法剤、免疫療法剤などの薬剤(以下、併用薬剤と略記する)と組み合わせて用いることができる。また、本発明の剤自体がこれら併用薬剤を含有することもできる。本明細書においては、特に断りがない限り、単に「併用」と表現する場合には、別々の薬剤で投与する形態および一つの薬剤として合剤にする形態のいずれであってもよい。別々の薬剤として組み合わせて使用する際、本発明の剤および併用薬剤の投与時期は限定されず、これらを投与対象に対し、同時に投与してもよいし、時間差をおいて投与してもよい。さらに、併用薬剤は、2種以上を適宜の割合で組み合わせて用いてもよい。
併用薬剤の投与量は、各薬剤の臨床上用いられている用量を基準として適宜選択することができる。また、本発明の剤と併用薬剤の配合比は、投与対象、投与ルート、対象疾患、症状、組み合わせなどにより適宜選択することができる。
なお、糖尿病治療剤としては、インスリン製剤(例、ウシ、ブタの膵臓から抽出された動物インスリン製剤;大腸菌、イーストを用い、遺伝子工学的に合成したヒトインスリン製剤など)、α−グルコシダーゼ阻害剤(例、ボグリボース、アカルボース、ミグリトール、エミグリテート等)、ビグアナイド剤(例、フェンホルミン、メトホルミン、ブホルミン等)、インスリン分泌促進剤[例、スルホニルウレア剤(例、トルブタミド、グリベンクラミド、グリクラジド、クロルプロパミド、トラザミド、アセトヘキサミド、グリクロピラミド、グリメピリド、グリビザイド、グリブゾール等)、レパグリニド、セナグリニド、ナテグリニド、ミチグリニドまたはそのカルシウム塩水和物、GLP−1等]、アミリンアゴニスト(例、プラムリンチド等)、フォスフォチロシンフォスファターゼ阻害剤(例、バナジン酸等)等が挙げられる。
糖尿病性合併症治療剤としては、アルドース還元酵素阻害剤(例、トルレスタット、エパルレスタット、ゼナレスタット、ゾポルレスタット、ミナルレスタット、フィダレスタット、SNK−860、CT−112等)、神経栄養因子(例、NGF、NT−3、BDNF等)、神経栄養因子産生促進薬、PKC阻害剤(例、LY−333531等)、AGE阻害剤(例、ALT946、ピマゲジン、ピラトキサチン、N−フェナシルチアゾリウム ブロマイド(ALT766)、EXO−226等)、活性酸素消去薬(例、チオクト酸等)、脳血管拡張剤(例、チアプリド、メキシレチン等)が挙げられる。
抗高脂血剤としては、コレステロール合成阻害剤であるスタチン系化合物(例、プラバスタチン、シンバスタチン、ロバスタチン、アトルバスタチン、フルバスタチン、セリバスタチン、イタバスタチンまたはそれらの塩(例、ナトリウム塩)等)、スクアレン合成酵素阻害剤あるいはトリグリセリド低下作用を有するフィブラート系化合物(例、ベザフィブラート、クロフィブラート、シンフィブラート、クリノフィブラート等)等が挙げられる。
降圧剤としては、アンジオテンシン変換酵素阻害剤(例、カプトプリル、エナラプリル、デラプリル等)、アンジオテンシンII拮抗剤(例、ロサルタン、カンデサルタン シレキセチル、エプロサルタン、バルサンタン、テルミサルタン、イルベサルタン、タソサルタン、オルメサルタン等)、カルシウム拮抗剤(例、マニジピン、ニフェジピン、アムロニジピン、エホニジピン、ニカルジピン等)等が挙げられる。
抗肥満剤としては、例えば中枢性抗肥満薬(例、デキスフェンフルラミン、フェンフルラミン、フェンテルミン、シブトラミン、アンフェプラモン、デキサンフェタミン、マジンドール、フェニルプロパノールアミン、クロベンゾレックス等)、膵リパーゼ阻害薬(例、オルリスタット等)、β3アゴニスト(例、CL−316243、SR−58611−A、UL−TG−307、SB−226552,AJ−9677、BMS−196085、AZ40140等)、ペプチド性食欲抑制薬(例、レプチン、CNTF(毛様体神経栄養因子)等)、コレシストキニンアゴニスト(例、リンチトリプト、FPL−15849等)等が挙げられる。
利尿剤としては、例えばキサンチン誘導体(例、サリチル酸ナトリウムテオブロミン、サリチル酸カルシウムテオブロミン等)、チアジド系製剤(例、エチアジド、シクロペンチアジド、トリクロルメチアジド、ヒドロクロロチアジド、ヒドロフルメチアジド、ベンチルヒドロクロロチアジド、ペンフルチジド、ポリチアジド、メチクロチアジド等)、抗アルドステロン製剤(例、スピロノラクトン、トリアムテレン等)、炭酸脱水酵素阻害剤(例、アセタゾラミド等)、クロルベンゼンスルホンアミド系製剤(例、クロルタリドン、メフルシド、インダパミド等)、アゾセミド、イソソルビド、エタクリン酸、ピレタニド、ブメタニド、フロセミド等が挙げられる。
化学療法剤としては、例えばアルキル化剤(例、サイクロフォスファミド、イフォスファミド等)、代謝拮抗剤(例、メソトレキセート、5−フルオロウラシル等)、抗癌性抗生物質(例、マイトマイシン、アドリアマイシン等)、植物由来抗癌剤(例、ビンクリスチン、ビンデシン、タキソール等)、シスプラチン、カルボプラチン、エトポキシドなどが挙げられる。なかでも5−フルオロウラシル誘導体であるフルツロンあるいはネオフルツロンなどが好ましい。
免疫療法剤としては、例えば微生物または細菌成分(例、ムラミルジペプチド誘導体、ピシバニール等)、免疫増強活性のある多糖類(例、レンチナン、シゾフィラン、クレスチン等)、遺伝子工学的手法で得られるサイトカイン(例、インターフェロン、インターロイキン(IL)等)、コロニー刺激因子(例、顆粒球コロニー刺激因子、エリスロポエチン等)などが挙げられ、中でもIL−1、IL−2、IL−12などが好ましい。
さらに、動物モデルや臨床で悪液質改善作用が認められている薬剤、すなわち、シクロオキシゲナーゼ阻害剤(例、インドメタシン等)〔キャンサー・リサーチ(Cancer Research)、第49巻、5935〜5939頁、1989年〕、プロゲステロン誘導体(例、メゲステロールアセテート)〔ジャーナル・オブ・クリニカル・オンコロジー(Journal of Clinical Oncology)、第12巻、213〜225頁、1994年〕、糖質ステロイド(例、デキサメサゾン等)、メトクロプラミド系薬剤、テトラヒドロカンナビノール系薬剤(文献はいずれも上記と同様)、脂肪代謝改善剤(例、エイコサペンタエン酸等)〔ブリティシュ・ジャーナル・オブ・キャンサー(British Journal of Cancer)、第68巻、314〜318頁、1993年〕、成長ホルモン、IGF−1、あるいは悪液質を誘導する因子であるTNF−α、LIF、IL−6、オンコスタチンMに対する抗体なども本発明医薬と併用することができる。
併用薬剤の好ましい例としては、以下のものが挙げられる。
1)インスリン製剤
2)ビグアナイド剤;
3)スルホニルウレア剤などのインスリン分泌促進剤;
4)ビグアナイド剤;
5)α−グルコシダーゼ阻害剤;
6)インスリン製剤およびビグアナイド剤;
7)インスリン製剤およびα−グルコシダーゼ阻害剤;
8)スルホニルウレア剤などのインスリン分泌促進剤およびビグアナイド剤;
9)スルホニルウレア剤などのインスリン分泌促進剤およびα−グルコシダーゼ阻害剤;
10)ビグアナイド剤およびα−グルコシダーゼ阻害剤;
11)インスリン抵抗性改善剤(例えば、PPARγアゴニスト用作用物質);
12)インスリン抵抗性改善剤と上記1)〜10)記載の剤との組合せ;
13)血糖低下剤およびその他の糖尿病合併症治療剤;
14)他の前記の剤およびそれら2種以上の組合せ;
本発明の剤が併用薬剤と組み合せて使用される場合には、お互いの剤の量は、それらの剤の反対効果を考えて安全な範囲内で低減できる。特に、インスリン製剤、スルホニルウレア剤などのインスリン分泌促進剤およびビグアナイド剤は通常の投与量よりも低減できる。したがって、これらの剤により引き起こされるであろう副作用は安全に防止できる。それに加えて、糖尿病合併症剤、抗高脂血剤、降圧剤の投与量は低減でき、その結果これらの剤により引き起こされるであろう副作用は効果的に防止できる。
本発明の剤は、体重増加の抑制に優れた効果を奏する。例えば、糖尿病やその他の疾患の治療に有効なPPARγアゴニスト様作用物質等の投与を行うと、対象疾患の治癒は進むが患者の体重が増加する傾向を示す例が報告されているが、本発明の剤は、このような患者の体重増加を抑制することができる。
以下に、試験例、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。
なお、実施例として記載された処方において活性成分以外の成分(添加物)は、日本薬局方、日本薬局方外医薬品規格または医薬品添加物規格における収載品などを用いることができる。
試験例1
2−エトキシ−1−[[2’−(2,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]ベンズイミダゾール−7−カルボン酸(化合物A)の肥満マウス体重増加に対する効果
1)実験方法
肥満マウスとして雄性KKAyマウス(10週齢)を用いた。体重を測定して群分けを行った後に、CE-2粉末飼料(control)(n=7)及び化合物A 0.005%混餌飼料(n=7)の給餌を開始した。4日間給餌後に体重を測定して体重の増加量を計算した。また正常対照としてC57BLマウスを用い、CE-2粉末飼料を4日間与えて同週齢の雄性KKAyマウスが肥満状態を呈しているか否かについても検討を行った。
結果は平均値±標準誤差で示した。また有意性の解析にはStudent's t 検定を用いた。
2)結果
10週齢のKKAyマウスおよびC57BLマウスの体重は各々41.4±0.7g及び22.9±0.8gであり、KKAyマウスの体重が有意(p<0.01)に重いことが明らかとなった。従って本週齢でのKKAyマウスは肥満状態にあることが示された。KKAyマウスにおいて実験期間中の体重増加はcontrol群及び化合物A混餌群(約6.5mg/kg/day)でそれぞれ1.2±0.2g及び0.1±0.4gであり、化合物A混餌群では有意に体重増加が抑制された(p<0.05)。
試験例2
化合物AのPPARγアゴニスト様作用物質(ピオグリタゾン)由来体重増加に対する効果
1)実験方法
肥満ラットとして雄性Wistar fatty ラット(16週齢)を用いた。体重を測定して群分けを行った後に、0.5%メチルセルロース液に懸濁した薬物溶液を1日1回7日間にわたって連日反復強制経口投与し、最終投与の24時間後に体重を測定して体重の増加量を計算した。結果は平均値±標準誤差で示した。また有意性の解析にはStudent's t 検定を用いた。
2)結果
Control群の体重の増加量は24.4±2.4gであるのに対して、PPARγアゴニスト様作用物質投与群(塩酸ピオグリタゾン:0.5mg/kg/day, p.o.)の増加量は30.8±1.8gであり、増加する傾向を示した(p<0.05)。PPARγアゴニスト様作用物質(0.5mg/kg/day, p.o.)と化合物A(1mg/kg/day, p.o.)を投与したラットの体重増加量は19.3±2.5gであり、PPARγアゴニスト様作用物質単独投与群に比べて有意に減少した(p<0.05)。
実施例1 カプセル剤
(1)化合物A 5mg
(2)ラクトース 115mg
(3)微結晶セルロース 70mg
(4)ステアリン酸マグネシウム 10mg
1カプセル 200mg
(1)、(2)と(3)および(4)の1/2を混和した後、顆粒化する。これに残りの(4)を加えて全体をゼラチンカプセルに封入する。
実施例2 錠剤
(1)化合物A 10mg
(2)ラクトース 55mg
(3)コーンスターチ 150mg
(4)微結晶セルロース 30mg
(5)ステアリン酸マグネシウム 5mg
1錠 250mg
(1)、(2)、(3)、(4)の2/3および(5)の1/2を混和した後、顆粒化する。残りの(4)および(5)をこの顆粒に加えて錠剤に加圧成型する。
実施例3 カプセル剤
(1)化合物A 5mg
(2)塩酸ピオグリタゾン 30mg
(3)ラクトース 85mg
(4)微結晶セルロース 70mg
(5)ステアリン酸マグネシウム 10mg
1カプセル 200mg
(1)、(2)、(3)と(4)および(5)の1/2を混和した後、顆粒化する。これに残りの(5)を加えて全体をゼラチンカプセルに封入する。
実施例4 錠剤
(1)化合物A 10mg
(2)塩酸ピオグリタゾン 30mg
(3)ラクトース 35mg
(4)コーンスターチ 150mg
(5)微結晶セルロース 30mg
(6)ステアリン酸マグネシウム 5mg
1錠 250mg
(1)、(2)、(3)、(4)、(5)の2/3および(6)の1/2を混和した後、顆粒化する。残りの(5)および(6)をこの顆粒に加えて錠剤に加圧成型する。
実施例5 カプセル剤
(1)カンデサルタン シレキセチル 5mg
(2)塩酸ピオグリタゾン 30mg
(3)ラクトース 90mg
(4)微結晶セルロース 70mg
(5)ステアリン酸マグネシウム 10mg
1カプセル 200mg
(1)、(2)、(3)と(4)および(5)の1/2を混和した後、顆粒化する。これに残りの(5)を加えて全体をゼラチンカプセルに封入する。
実施例6 錠剤
(1)カンデサルタン シレキセチル 10mg
(2)塩酸ピオグリタゾン 30mg
(3)ラクトース 35mg
(4)コーンスターチ 150mg
(5)微結晶セルロース 30mg
(6)ステアリン酸マグネシウム 5mg
1錠 250mg
(1)、(2)、(3)、(4)、(5)の2/3および(6)の1/2を混和した後、顆粒化する。残りの(5)および(6)をこの顆粒に加えて錠剤に加圧成型する。
本発明の剤は、体重増加の抑制に優れた効果を奏する。例えば、糖尿病やその他の疾患の治療に有効なPPARγアゴニスト様作用物質等の投与を行うと、対象疾患の治癒は進むが患者の体重が増加する傾向を示す例が報告されているが、本発明の剤は、このような患者の体重増加を抑制することができる。

Claims (8)

  1. 2−エトキシ−1−[[2’−(2,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]ベンズイミダゾール−7−カルボン酸またはその塩を含有してなる体重増加の抑制剤。
  2. 体重増加が、肥満に到る前の体重増加である請求項1記載の剤。
  3. 体重増加が、肥満患者の体重増加である請求項1記載の剤。
  4. 肥満が糖尿病を伴う肥満である請求項3記載の剤。
  5. さらに、トログリタゾン、ロシグリタゾン、エングリタゾン、シグリタゾンおよびピオグリタゾンから選ばれるPPARγアゴニスト様作用物質を組み合わせてなる請求項4記載の剤。
  6. 体重増加が、トログリタゾン、ロシグリタゾン、エングリタゾン、シグリタゾンおよびピオグリタゾンから選ばれるPPARγアゴニスト様作用物質由来の体重増加である請求項1記載の剤。
  7. トログリタゾン、ロシグリタゾン、エングリタゾン、シグリタゾンおよびピオグリタゾンから選ばれるPPARγアゴニスト様作用物質由来の体重増加を80%以下に抑制する請求項6記載の剤。
  8. 体重増加抑制剤の製造のための、2−エトキシ−1−[[2’−(2,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]ベンズイミダゾール−7−カルボン酸またはその塩の使用。
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