JP2001010975A - 単純網膜症・前増殖網膜症の予防・治療・進展抑制剤 - Google Patents

単純網膜症・前増殖網膜症の予防・治療・進展抑制剤

Info

Publication number
JP2001010975A
JP2001010975A JP2000134243A JP2000134243A JP2001010975A JP 2001010975 A JP2001010975 A JP 2001010975A JP 2000134243 A JP2000134243 A JP 2000134243A JP 2000134243 A JP2000134243 A JP 2000134243A JP 2001010975 A JP2001010975 A JP 2001010975A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
group
angiotensin
retinopathy
antagonistic activity
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000134243A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4276768B2 (ja
Inventor
Shizue Nakagawa
静枝 中河
Yasutaka Nagisa
渚  康貴
Hitoshi Ikeda
衡 池田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Takeda Chemical Industries Ltd filed Critical Takeda Chemical Industries Ltd
Priority to JP2000134243A priority Critical patent/JP4276768B2/ja
Publication of JP2001010975A publication Critical patent/JP2001010975A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4276768B2 publication Critical patent/JP4276768B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】有用な単純網膜症あるいは前増殖網膜症の予
防、治療または進展抑制剤を提供する。 【解決手段】アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合
物またはその塩を含有してなる単純網膜症あるいは前増
殖網膜症の予防、治療または進展抑制剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、アンギオテンシン
II拮抗作用を有する化合物またはその塩を有効成分とし
て含有する単純網膜症の予防、治療または進展抑制剤お
よび前増殖網膜症の予防、治療または進展抑制剤に関す
る。
【0002】
【従来の技術】糖尿病網膜症は高血糖による細小血管障
害に起因する糖尿病合併症であり、糖尿病罹病期間に依
存して糖尿病網膜症を併発する患者が増加し続け、糖尿
病罹病期間が20年までには80%以上が網膜症を併発
すると言われている。糖尿病網膜症は、単純網膜症、前
増殖網膜症、増殖網膜症へと進展する。単純網膜症では
血管透過性の亢進、網膜浮腫、基底膜の肥厚、血管内皮
細胞の障害、周皮細胞の脱落などがみられる。網膜電位
(視機能)が悪化し、血管閉塞が認められると、前増殖
網膜症と診断され、最終的には結合組織性増殖膜や新生
血管が観察される増殖網膜症となり、場合によっては網
膜剥離を引き起こすこととなる。また、自覚症状が無い
ため目に異常が感じられたときには、手遅れとなってい
る場合が多く、初期の段階で予防、治療または進展抑制
することが極めて重要である。また、成人の失明原因の
第一位となっており、快適な社会生活を送るという観点
からも、大きな社会問題となっている。現在の糖尿病網
膜症に対する治療は、眼底検査で新生血管が観察された
場合に行われるレーザーによる光凝固治療あるいは結合
組織性増殖膜、網膜剥離が観察されるようなさらに病状
が進展した場合に行われる硝子体手術が主である。しか
しながら、病変部位によっては光凝固治療や硝子体手術
を施行できない場合や、手術が成功しても視力が回復し
ない場合が少なくなく、糖尿病網膜症の初期より治療可
能な治療薬の開発が期待されている。アンギオテンシン
II拮抗作用を有する化合物は、高血圧症、心臓病(心肥
大、心不全、心筋梗塞など)、脳卒中、腎炎などの循環
器系疾患治療剤として知られており(特開平4−364
171号など)、その作用機序については、強い血管収
縮作用を有するアンギオテンシンIIのアンギオテンシン
II受容体への結合を阻害することよるものと考えられて
いる。糖尿病患者が高血圧を併発している頻度は非糖尿
病患者に比べて高く、高血圧は網膜症の発症、進展の重
要な危険因子の一つとなっている。網膜症を併発してい
る糖尿病患者では、強い血管収縮作用を有するアンギオ
テンシンIIを産生するアンギオテンシン変換酵素の血中
レベルが非糖尿病患者より高く、糖尿病患者のうちで
も、増殖網膜症患者は非増殖網膜症患者に比べ高い傾向
が認められている。近年、糖尿病網膜症病態解明の研究
が進展し、強力な内皮細胞増殖作用と血管透過性亢進作
用を有する血管内皮増殖因子(VEGF)が、その生理学的作
用と増殖網膜症患者における硝子体中VEGFレベルの上
昇、動物モデルにおける網膜でのVEGF発現亢進がみられ
ることから、糖尿病網膜症の末期症状である増殖網膜症
を惹起させると考えられている。さらに、VEGFは強力な
血管透過性亢進作用を合わせ持ち、単純網膜症あるいは
前増殖網膜症でみられる網膜浮腫の原因とも考えられて
いる。網膜では独自のレニン−アンギオテンシン系の存
在が報告され、アンギオテンシンIIが網膜組織における
VEGFの産生を亢進していることが明らかになっている。
これらのことから、糖尿病網膜症へのレニン−アンギオ
テンシン系の関与が示唆される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、単純網膜症
あるいは前増殖網膜症の予防、治療または進展抑制剤に
有用である薬剤を提供する。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記した
ような事情に鑑み、単純網膜症あるいは前増殖網膜症を
予防、治療または進展抑制する薬剤について鋭意研究し
た結果、アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物、
殊に特定の構造式で示されるアンギオテンシンII拮抗作
用を有する化合物が、網膜電位(視機能)改善および網
膜浮腫(組織障害)改善に極めて有効であること、なら
びに単純網膜症あるいは前増殖網膜症の予防、治療また
は進展抑制剤に極めて有効であることを見い出し、これ
らの知見に基づいて更に研究を重ねた結果、本発明を完
成するに至った。
【0005】すなわち本発明は、 (1)アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物(ア
ンギオテンシンII受容体拮抗作用を有する化合物)もし
くはそのプロドラッグまたはその塩を含有してなる単純
網膜症あるいは前増殖網膜症の予防、治療または進展抑
制剤; (2)前記(1)アンギオテンシンII拮抗作用を有する
化合物が非ペプチド性化合物である前記(1)記載の
剤; (3)アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物が分
子内に酸素原子を有する化合物である前記(1)記載の
剤; (4)アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物がエ
ーテル結合またはカルボニル基を有する化合物である前
記(1)記載の剤; (5)アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物が式
(I)
【化2】 (式中、R1は陰イオンを形成しうる基またはそれに変
じうる基を示し、Xはフェニレン基とフェニル基が直接
または原子鎖2以下のスペーサーを介して結合している
ことを示し、nは1または2の整数を示し、環Aはさら
に置換基を有していてもよいベンゼン環を示し、R2
陰イオンを形成しうる基またはそれに変じうる基を示
し、R3はヘテロ原子を介して結合していてもよく、置
換基を有していてもよい炭化水素残基を示す)で表され
る化合物である前記(1)記載の剤; (6)アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物がロ
サルタン、エプロサルタン、カンデサルタン シレキセ
チル、カンデサルタン、バルサルタン、テルミサルタ
ン、イルベサルタンまたはタソサルタンである前記
(1)記載の剤; (7)アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物が2
−エトキシ−1−[[2’−(1H−テトラゾール−5
−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]ベンズイミダ
ゾール−7−カルボン酸である前記(1)記載の剤; (8)アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物が1
−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル
2−エトキシ−1−[[2’−(1H−テトラゾール−
5−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]ベンズイミ
ダゾール−7−カルボキシラートである前記(1)1記
載の剤; (9)アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物が2
−エトキシ−1−[[2’−(2,5−ジヒドロ−5−
オキソ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)ビ
フェニル−4−イル]メチル]ベンズイミダゾール−7
−カルボン酸である前記(1)記載の剤; (10)網膜電位または網膜浮腫の改善剤である前記
(1)記載の剤;などに関する。
【0006】本発明におけるアンギオテンシンII拮抗作
用とは、細胞膜上のアンギオテンシンII受容体へのアン
ギオテンシンIIの結合を競合的、または非競合的に阻害
し、アンギオテンシンIIにより誘導される強い血管収縮
作用や血管平滑筋増殖作用を減弱し、高血圧の症状を緩
和させる作用のことを言う。本発明で用いられるアンギ
オテンシンII拮抗作用を有する化合物はペプチド性でも
非ペプチド性でもよいが、作用時間が長い利点がある、
非ペプチド性の拮抗作用を有する化合物が好ましい。ア
ンギオテンシンII拮抗作用を有する化合物としては、分
子内に酸素原子を有する化合物が好ましく、なかでもエ
ーテル結合またはカルボニル基(該カルボニル基は、共
鳴して水酸基を形成していてもよい)を有する化合物で
あることが好ましく、エーテル結合を有する化合物また
はケトン誘導体がさらに好ましく、とりわけエーテル誘
導体が好ましい。非ペプチド性のアンギオテンシンII拮
抗作用を有する化合物としては特に限定されないが、イ
ミダゾール誘導体が特開昭56−71073号公報、特
開昭56−71074号公報、特開昭57−98270
号公報、特開昭58−157768号公報、USP4,
355,040およびUSP4,340,598等に開
示され、またEP−253310、EP−29196
9、EP−324377、EP−403158、WO−
9100277、特開昭63−23868号公報および
特開平1−117876号公報等には改良されたイミダ
ゾール誘導体が開示され、また、USP5,183,8
99、EP−323841、EP−409332および
特開平1−287071号公報等にはピロール、ピラゾ
ールおよびトリアゾール誘導体が開示され、また、US
P4,880,804、EP−0392317、EP−
0399732、EP−0400835、EP−425
921、EP−459136および特開平3−6326
4号公報等にはベンズイミダゾール誘導体が開示され、
EP−399731等にはアザインデン誘導体が開示さ
れ、EP−407342等にはピリミドン誘導体が開示
され、EP−411766等にはキナゾリン誘導体が開
示され、EP−430300等にはキサンチン誘導体が
開示され、EP−434038等には縮合イミダゾール
誘導体が開示され、EP−442473等にはピリミジ
ンジオン誘導体が開示され、EP−443568等には
チエノピリドン誘導体が開示され、さらに、EP−44
5811、EP−483683、EP−518033、
EP−520423、EP−588299、EP−60
3712等には複素環化合物が開示されている。また、
ジャーナル オブ メディシナル ケミストリー(Jour
nal of Medicinal Chemistry、39巻、3号、625−
656頁、1996年)には、これらのうちの代表的な
化合物が記載されている。非ペプチド性のアンギオテン
シンII拮抗作用を有する化合物としては、上述した公知
文献に記載の化合物の他、アンギオテンシンII拮抗作用
を有する非ペプチド性化合物であれば、何れを用いてよ
いが、なかでも、ロサルタン(Losartan (DuP753))、
エプロサルタン(Eprosartan (SK&F108566))、カンデ
サルタン シレキセチル(Candesartan cilexetil (TCV
−116))、バルサルタン(Valsartan (CGP−48933))、
テルミサルタン(Telmisartan (BIBR277))、イルベサ
ルタン(Irbesartan (SR47436))、タソサルタン(Taso
sartan(ANA−756))およびこれらの代謝活性物質(カン
デサルタンなど)等が好ましく用いられる。
【0007】また、アンギオテンシンII拮抗作用を有す
る非ペプチド性化合物としては、例えば、式(I)
【化3】 (式中、R1は陰イオンを形成しうる基またはそれに変
じうる基を示し、Xはフェニレン基とフェニル基が直接
または原子鎖2以下のスペーサーを介して結合している
ことを示し、nは1または2の整数を示し、環Aはさら
に置換基を有していてもよいベンゼン環を示し、R2
陰イオンを形成しうる基またはそれに変じうる基を示
し、R3はヘテロ原子を介して結合していてもよく、置
換基を有していてもよい炭化水素残基(好ましくは、置
換基を有していてもよく、酸素原子を介して結合する炭
化水素残基)を示す)で表されるベンズイミダゾール誘
導体またはその塩などが好ましく用いられる。上記式
(I)中、R1としての陰イオンを形成しうる基(プロ
トンとして遊離しうる水素原子を有する基)としては、
例えば、(1)カルボキシル基、(2)テトラゾリル
基、(3)トリフルオロメタンスルホン酸アミド基(−
NHSO2CF3)、(4)リン酸基、(5)スルホン酸
基、(6)N,S,Oのうちの1個または2個以上を含
む5〜7員(好ましくは5〜6員)の単環状の置換され
ていてもよい複素環残基などが挙げられる。
【0008】上記した「N,S,Oのうちの1個または
2個以上を含む5〜7員(好ましくは5〜6員)の単環
状の置換されていてもよい複素環残基」としては、例え
ば、
【化4】
【化5】 などが挙げられ、また、R1で表される複素環残基と該
複素環残基が結合するフェニル基との結合は、上記式中
gが−NH−などを示す場合、上記に示すような炭素−
炭素結合だけでなく、複数個存在する窒素原子の1つを
介して結合していてもよい。例えば、R1
【化6】 上記式中、gは−CH2−,−NH−,−O−または−
S(O)m−を示し、>=Z,>=Z’および>=
Z’’はそれぞれカルボニル基,チオカルボニル基また
は酸化されていてもよい硫黄原子(例、S,S(O),
S(O)2など)(好ましくはカルボニルまたはチオカル
ボニル基、さらに好ましくはカルボニル基)を示し、m
は0,1または2の整数を示す。
【0009】R1で表される複素環残基としては、例え
ば、オキサジアゾロン環、オキサジアゾロチオン環また
はチアジアゾロン環のようなプロトンドナーとしての−
NH−や−OH基とプロトンアクセプターとしてのカル
ボニル基、チオカルボニル基またはスルフィニル基など
を同時に有する基などが好ましい。また、R1で示され
る複素環残基は、環状の置換基が結合して縮合環を形成
していてもよいが、R1で表される複素環残基として
は、5ないし6員環さらに5員環残基が好ましい。R1
で表される複素環残基としては、式
【化7】 〔式中、iは−O−または−S−を示し、jは>=O,
>=Sまたは>=S(O)mを示し、mは前記と同意義
を示す〕で表される基(なかでも、2,5−ジヒドロ−
5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イ
ル、2,5−ジヒドロ−5−チオキソ−1,2,4−オ
キサジアゾール−3−イル、2,5−ジヒドロ−5−オ
キソ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル、とりわ
け、2,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,4−オキ
サジアゾール−3−イル)が好ましい。
【0010】また、上記複素環残基(R1)は下記に示
すように互変異性体が存在する。例えば、
【化8】 のようなa’,b’およびc’の3つの互変異性体が存
在するが式
【化9】 で示される複素環残基は上記のa’,b’およびc’の
すべてを含むものである。
【0011】R1としての陰イオンを形成しうる基は、
置換可能な位置において、置換されていてもよい低級
(C1-4)アルキル基またはアシル基(例、低級
(C2-5)アルカノイル,ベンゾイルなど)などで保護
されていてもよい。置換されていてもよい低級
(C1-4)アルキル基としては、例えば、(1)ハロゲ
ン原子、ニトロ、低級(C1-4)アルキル、低級
(C1-4)アルコキシなどを有していてもよいフェニル
基1ないし3個で置換されていてもよい低級(C1-4)ア
ルキル基(例、メチル,トリフェニルメチル,p−メト
キシベンジル,p−ニトロベンジルなど)、(2)低級
(C1-4)アルコキシ―低級(C1-4)アルキル基(例、
メトキシメチル,エトキシメチルなど)、(3)式−C
H(R4)−OCOR5〔式中、R4は(a)水素、
(b)炭素数1−6の直鎖もしくは分枝状の低級アルキ
ル基(例、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピ
ル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル、n−ペンチ
ル、イソペンチル、ネオペンチルなど)、(c)炭素数
2−6の直鎖もしくは分枝状の低級アルケニル基または
(d)炭素数3−8のシクロアルキル基(例、シクロペ
ンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなど)を示
し、R5は(a)炭素数1−6の直鎖もしくは分枝状の
低級アルキル基(例、メチル、エチル、n−プロピル、
イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、
t−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル
など)、(b)炭素数2−6の直鎖もしくは分枝状の低
級アルケニル基、(c)炭素数3−8のシクロアルキル
基(例、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプ
チルなど)もしくは置換されていてもよいアリール基
(例、ハロゲン原子、ニトロ、低級(C1-4)アルキ
ル、低級(C1-4)アルコキシなどを有していてもよい
フェニルまたはナフチル基など)で置換された炭素数1
−3の低級アルキル基(例、ベンジル、p−クロロベン
ジル、フェネチル、シクロペンチル メチル、シクロヘ
キシルメチルなど)、(d)炭素数3−8のシクロアル
キルもしくは置換されていてもよいアリール基(例、ハ
ロゲン原子、ニトロ、低級(C1-4)アルキル、低級
(C1-4)アルコキシなどを有していてもよいフェニル
またはナフチル基など)で置換された炭素数2−3の低
級アルケニル基(例、シンナミル等のビニル、プロペニ
ル、アリル、イソプロペニルなどのアルケニル部を持つ
ものなど)、(e)置換されていてもよいアリール基
(例、フェニル、p−トリル、ナフチル等のハロゲン原
子、ニトロ、低級(C1-4)アルキル、低級(C1-4)ア
ルコキシなどを有していてもよいフェニルまたはナフチ
ル基など)、(f)炭素数1−6の直鎖もしくは分枝状
の低級アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、n−プ
ロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキ
シ、sec−ブトキシ、t−ブトキシ、n−ペンチルオキ
シ、イソペンチルオキシ、ネオペンチルオキシなど)、
(g)炭素数2−8の直鎖もしくは分枝状の低級アルケ
ニロキシ基(例、アリロキシ、イソブテニロキシな
ど)、(h)炭素数3−8のシクロアルキルオキシ基
(例、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ、
シクロヘプチルオキシなど)、(i)炭素数3−8のシ
クロアルキル(例、シクロペンチル、シクロヘキシル、
シクロヘプチルなど)もしくは置換されていてもよいア
リール基(例、ハロゲン原子、ニトロ、低級(C1-4
アルキル、低級(C1-4)アルコキシなどを有していて
もよいフェニルまたはナフチル基など)で置換された炭
素数1−3の低級アルコキシ基(例、ベンジロキシ、フ
ェネチロキシ、シクロペンチルメトキシ、シクロヘキシ
ルメトキシなどのメトキシ、エトキシ、n−プロポキ
シ、イソプロポキシなどのアルコキシ部を持つものな
ど)、(j)炭素数3−8のシクロアルキル(例、シク
ロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなど)も
しくは置換されていてもよいアリール基(例、ハロゲン
原子、ニトロ、低級(C1-4)アルキル、低級(C1-4
アルコキシなどを有していてもよいフェニルまたはナフ
チル基など)で置換された炭素数2−3の低級アルケニ
ロキシ基(例、シンナミロキシ等のビニロキシ、プロペ
ニロキシ、アリロキシ、イソプロペニロキシなどのアル
ケニロキシ部を持つものなど)または(k)置換されて
いてもよいアリールオキシ基(例、フェノキシ、p−ニ
トロフェノキシ、ナフトキシ等のハロゲン原子、ニト
ロ、低級(C1-4)アルキル、低級(C1-4)アルコキシ
などを有していてもよいフェノキシまたはナフトキシ基
など)を示す〕で表される基などが挙げられる。また、
1としての陰イオンを形成しうる基は、上記した置換
されていてもよい低級(C1-4)アルキル基またはアシ
ル基(例、低級(C2-5)アルカノイル,ベンゾイルな
ど)などの保護基以外に、置換可能な位置において、置
換されていてもよい低級(C1-4)アルキル基(前記し
たR1としての陰イオンを形成しうる基の保護基として
例示された「置換されていてもよい低級(C1-4)アル
キル基」と同様なものが挙げられる)、ハロゲン原子、
ニトロ、シアノ、低級(C1-4)アルコキシ、1ないし2
個の低級(C1-4)アルキルで置換されていてもよいア
ミノなどの置換基を有していてもよい。
【0012】前記式中、R1としての陰イオンを形成し
うる基(プロトンとして遊離しうる水素原子を有する
基)に変じうる基は、生物学的すなわち生理的条件下
(例えば、生体内酵素などによる酸化、還元あるいは加
水分解などの生体内反応など)で陰イオンを形成しうる
基に変じうる基(いわゆるプロドラッグ)であってもよ
く、また、シアノ、N−ヒドロキシカルバムイミドイル
基(−C(=N−OH)−NH2)、あるいは置換され
ていてもよい低級(C1-4)アルキル基またはアシル基
でそれぞれ保護された(1)カルボキシル基、(2)テ
トラゾリル基、(3)トリフルオロメタンスルホン酸ア
ミド基(−NHSO2CF3)、(4)リン酸基、(5)
スルホン酸基、(6)N,S,Oのうちの1個または2
個以上を含む5〜7員(好ましくは5〜6員)の単環状
の置換されていてもよい複素環残基のように、化学的な
反応により、R1で表される陰イオンを形成しうる基に
変じうる基(いわゆる合成中間体)であってもよい。
【0013】R1としては、置換されていてもよい低級
(C1-4)アルキル(例、メチル,トリフェニルメチ
ル,メトキシメチル,エトキシメチル,p−メトキシベ
ンジル,p−ニトロベンジルなど)もしくはアシル基
(例、低級(C2-5)アルカノイル,ベンゾイルなど)
で保護されていてもよいカルボキシル、テトラゾリルあ
るいは2,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,4−オ
キサジアゾール−3−イル(好ましくは、テトラゾリ
ル)またはシアノ、N−ヒドロキシカルバムイミドイル
(好ましくはシアノ)が好ましく、とりわけシアノが好
ましく用いられる。
【0014】前記式中、Xは隣接するフェニレン基とフ
ェニル基が直接または原子鎖2以下のスペーサーを介し
て結合していること(好ましくは直接結合)を示し、原
子鎖2以下のスペーサーとしては、直鎖部分を構成する
原子数が1または2である2価の鎖であればいずれでも
よく、側鎖を有していてもよい。具体的には直鎖部分を
構成する原子数が1または2である低級(C1-4)アル
キレン、−CO−,−O−,−S−,−NH−,−CO
−NH−,−O−CH2−,−S−CH2−,−CH=C
H−などが挙げられる。前記式中、nは1または2(好
ましくは1)の整数を示す。
【0015】前記式中、環Aは置換基R2以外にさらに
置換基を有していてもよいベンゼン環を示し、該置換基
としては、例えば、(1)ハロゲン(例、F,Cl,Br
など),(2)シアノ,(3)ニトロ,(4)置換され
ていてもよい低級(C1-4)アルキル,(5)低級(C
1-4)アルコキシ,(6)置換されていてもよいアミノ
基(例、アミノ,N−低級(C1-4)アルキルアミノ
(例,メチルアミノなど),N,N−ジ低級(C1-4
アルキルアミノ(例,ジメチルアミノなど),N−アリ
ールアミノ(例、フェニルアミノなど)、脂環式アミノ
(例、モルホリノ、ピベリジノ、ピペラジノ、N−フェ
ニルピペラジノなど)など)、(7)式−CO−D′
〔式中、D′は水酸基またはアルキル部分が水酸基,低
級(C1-4)アルコキシ,低級(C2-6)アルカノイルオ
キシ(例、アセトキシ,ピバロイルオキシなど)、低級
(C1-6)アルコキシカルボニルオキシ(例、メトキシ
カルボニルオキシ,エトキシカルボニルオキシなど)あ
るいは低級(C3-6)シクロアルコキシカルボニルオキ
シ(例、シクロヘキシルオキシカルボニルオキシなど)
で置換されていてもよい低級(C1-4)アルコキシを示
す〕で表わされる基,または(8)置換されていてもよ
い低級(C1-4)アルキル(前記したR1としての陰イオ
ンを形成しうる基の保護基として例示された「置換され
ていてもよい低級(C1-4)アルキル基」と同様なもの
が挙げられる)もしくはアシル(例、低級(C2-5)ア
ルカノイル、ベンゾイルなど)で保護されていてもよい
テトラゾリル、トリフルオロメタンスルホン酸アミド
基、リン酸基あるいはスルホン酸基などが挙げられる。
これらの置換基は、ベンゼン環上の置換可能な位置に1
〜2個同時に置換されていてもよいが、置換基R2以外
に環Aがさらに有する置換基としては、置換されていて
もよい低級(C1-4)アルキル(例、水酸基、カルボキ
シル基,ハロゲンなどで置換されていてもよい低級(C
1-4)アルキルなど),ハロゲンなどが好ましく、置換
基R2以外に環Aが置換基を有さないことがより好まし
い。
【0016】前記式中、R2としての陰イオンを形成し
うる基(プロトンとして遊離しうる水素原子を有する
基)としては、例えば、(1)エステル化またはアミド
化されていてもよいカルボキシル基、(2)テトラゾリ
ル基、(3)トリフルオロメタンスルホン酸アミド基
(−NHSO2CF3)、(4)リン酸基、(5)スルホ
ン酸基などが挙げられ、これらの基は置換されていても
よい低級アルキル基(前記したR1としての陰イオンを
形成しうる基の保護基として例示された「置換されてい
てもよい低級(C1-4)アルキル基」と同様なものが挙
げられる)もしくはアシル基(例、低級(C2-5)アル
カノイル、ベンゾイルなど)で保護されていてもよく、
生物学的すなわち生理的条件下(例えば、生体内酵素な
どによる酸化、還元あるいは加水分解などの生体内反応
など)で、または化学的に陰イオンを形成しうる基また
はそれに変じうる基であればいずれでもよい。
【0017】R2としてのエステル化またはアミド化さ
れていてもよいカルボキシルとしては、例えば式−CO
−D〔式中、Dは(1)水酸基、(2)置換されていて
もよいアミノ(例えば、アミノ、N−低級(C1-4)ア
ルキルアミノ、N,N−ジ低級(C1-4)アルキルアミ
ノなど)または(3)置換されていてもよいアルコキシ
{例、(i)アルキル部分が水酸基,置換されていても
よいアミノ(例、アミノ、N−低級(C1-4)アルキル
アミノ、N,N−ジ低級(C1-4)アルキルアミノ、ピ
ペリジノ、モルホリノなど),ハロゲン,低級
(C1-6)アルコキシ、低級(C1-6)アルキルチオ、低
級(C3-8)シクロアルコキシあるいは置換されていて
もよいジオキソレニル(例、5−メチル−2−オキソ−
1,3−ジオキソレン−4−イルなど)で置換されてい
てもよい低級(C1-6)アルコキシ基、または(ii)
式−O−CH(R6)−OCOR7〔式中、R6は(a)
水素、(b)炭素数1−6の直鎖もしくは分枝状の低級
アルキル基(例、メチル、エチル、n−プロピル、イソ
プロピル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル、n−ペ
ンチル、イソペンチル、ネオペンチルなど)、(c)炭
素数2−6の直鎖もしくは分枝状の低級アルケニル基ま
たは(d)炭素数3−8のシクロアルキル基(例、シク
ロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなど)を
示し、R7は(a)炭素数1−6の直鎖もしくは分枝状
の低級アルキル基(例、メチル、エチル、n−プロピ
ル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチ
ル、t−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペン
チルなど)、(b)炭素数2−6の直鎖もしくは分枝状
の低級アルケニル基、(c)炭素数3−8のシクロアル
キル基(例、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロ
ヘプチルなど)もしくは置換されていてもよいアリール
基(例、ハロゲン原子、ニトロ、低級(C1-4)アルキ
ル、低級(C1-4)アルコキシなどを有していてもよい
フェニルまたはナフチル基など)で置換された炭素数1
−3の低級アルキル基(例、ベンジル、p−クロロベン
ジル、フェネチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキ
シルメチルなど)、(d)炭素数3−8のシクロアルキ
ルもしくは置換されていてもよいアリール基(例、ハロ
ゲン原子、ニトロ、低級(C1-4)アルキル、低級(C
1-4)アルコキシなどを有していてもよいフェニルまた
はナフチル基など)で置換された炭素数2−3の低級ア
ルケニル基(例、シンナミル等のビニル、プロペニル、
アリル、イソプロペニルなどのアルケニル部を持つもの
など)、(e)置換されていてもよいアリール基(例、
フェニル、p−トリル、ナフチル等のハロゲン原子、ニ
トロ、低級(C1-4)アルキル、低級(C1-4)アルコキ
シなどを有していてもよいフェニルまたはナフチル基な
ど)、(f)炭素数1−6の直鎖もしくは分枝状の低級
アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、n−プロポキ
シ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、sec
−ブトキシ、t−ブトキシ、n−ペンチルオキシ、イソペ
ンチルオキシ、ネオペンチルオキシなど)、(g)炭素
数2−8の直鎖もしくは分枝状の低級アルケニロキシ基
(例、アリロキシ、イソブテニロキシなど)、(h)炭
素数3−8のシクロアルキルオキシ基(例、シクロペン
チルオキシ、シクロヘキシルオキシ、シクロヘプチルオ
キシなど)、(i)炭素数3−8のシクロアルキル
(例、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチ
ルなど)もしくは置換されていてもよいアリール基
(例、ハロゲン原子、ニトロ、低級(C1-4)アルキ
ル、低級(C1-4)アルコキシなどを有していてもよい
フェニルまたはナフチル基など)で置換された炭素数1
−3の低級アルコキシ基(例、ベンジロキシ、フェネチ
ロキシ、シクロペンチルメトキシ、シクロヘキシルメト
キシなどのメトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソ
プロポキシなどのアルコキシ部を持つものなど)、
(j)炭素数3−8のシクロアルキル(例、シクロペン
チル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなど)もしくは
置換されていてもよいアリール基(例、ハロゲン原子、
ニトロ、低級(C1-4)アルキル、低級(C1-4)アルコ
キシなどを有していてもよいフェニルまたはナフチル基
など)で置換された炭素数2−3の低級アルケニロキシ
基(例、シンナミロキシ等のビニロキシ、プロペニロキ
シ、アリロキシ、イソプロペニロキシなどのアルケニロ
キシ部を持つものなど)または(k)置換されていても
よいアリールオキシ基(例、フェノキシ、p−ニトロフ
ェノキシ、ナフトキシ等のハロゲン原子、ニトロ、低級
(C1-4)アルキル、低級(C1-4)アルコキシなどを有
していてもよいフェノキシまたはナフトキシ基など)を
示す〕で表される基など}を示す〕で表される基などが
挙げられる。
【0018】R2としては、エステル化されていてもよ
いカルボキシルが好ましく、その具体例としては、例え
ば、−COOH及びその塩、−COOMe、−COOE
t、−COOtBu、−COOPr、ピバロイルオキシメト
キシカルボニル、1−(シクロヘキシルオキシカルボニ
ルオキシ)エトキシカルボニル、5−メチル−2−オキ
ソ−1,3−ジオキソレン−4−イルメトキシカルボニ
ル、アセトキシメトキシカルボニル、プロピオニロキシ
メトキシカルボニル、n−ブチリロキシメトキシカルボ
ニル、イソブチリロキシメトキシカルボニル、1−(エ
トキシカルボニロキシ)エトキシカルボニル、1−(ア
セトキシ)エトキシカルボニル、1−(イソブチリロキ
シ)エトキシカルボニル、シクロヘキシルカルボニルオ
キシメトキシカルボニル、ベンゾイルオキシメトキシカ
ルボニル、シンナミロキシカルボニル、シクロペンチル
カルボニロキシメトキシカルボニルなどが挙げられ、生
物学的すなわち生理的条件下(例えば、生体内酵素によ
る酸化・還元あるいは加水分解などの生体内反応など)
で、または化学的に陰イオン(例、COO-、その誘導
体など)を形成しうる基またはそれに変じうる基であれ
ばいずれであってもよく、カルボキシル基、またはその
プロドラッグ体であってもよい。
【0019】上記R2としては、式−CO−D〔式中、
Dは(1)水酸基または(2)アルキル部分が水酸基、
アミノ、ハロゲン、低級(C2-6)アルカノイルオキシ
(例、アセトオキシ,ピバロイルオキシなど)、低級
(C3-8)シクロアルカノイルオキシ、低級(C1-6)ア
ルコキシカルボニルオキシ(例、メトキシカルボニルオ
キシ,エトキシカルボニルオキシなど)、低級
(C3-8)シクロアルコキシカルボニロキシ(例、シク
ロヘキシルオキシカルボニルオキシなど)、低級(C
1-4)アルコキシまたは低級(C3-8)シクロアルコキシ
で置換されていてもよい低級(C1-4)アルコキシを示
す〕で表わされる基が好ましく、なかでも低級
(C1-4)アルキル(好ましくは、メチルまたはエチ
ル)でエステル化されたカルボキシルが好ましい。
【0020】前記式中、R3で表される「ヘテロ原子を
介して結合していてもよく、置換基を有して炭化水素残
基」における「炭化水素残基」としては、例えば、
(1)アルキル基、(2)アルケニル基、(3)アルキ
ニル基、(4)シクロアルキル基、(5)アリール基、
(6)アラルキル基などが挙げられるが、なかでもアル
キル基、アルケニル基およびシクロアルキル基が好まし
い。前記(1)のアルキル基としては、炭素数1〜8程
度の低級アルキル基で直鎖状、分枝状のいずれでもよ
く、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、
ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、ペン
チル、i−ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチルな
どがあげられる。前記(2)のアルケニル基としては、
炭素数2〜8程度の低級アルケニル基で直鎖状、分枝状
のいずれでもよく、例えばビニル、プロペニル、2−ブ
テニル、3−ブテニル、イソブテニル、2−オクテニル
などがあげられる。前記(3)のアルキニル基として
は、炭素数2〜8程度の低級アルキニル基で直鎖状、分
枝状のいずれでもよく、例えばエチニル、2−プロピニ
ル、2−ブチニル、2−ペンチニル、2−オクチニルな
どがあげられる。前記(4)のシクロアルキル基として
は、炭素数3〜6程度の低級シクロアルキルがあげら
れ、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペン
チル、シクロヘキシルなどがあげられる。上記したアル
キル基、アルケニル基、アルキニル基またはシクロアル
キル基は水酸基、置換されていてもよいアミノ基(例、
アミノ、N−低級(C1-4)アルキルアミノ,N,N−ジ
低級(C1-4)アルキルアミノなど)、ハロゲン、低級
(C1-4)アルコキシ基,低級(C1-4)アルキルチオ基
などで置換されていてもよい。前記(5)のアラルキル
基としては、例えばベンジル、フェネチルなどのフェニ
ル−低級(C1-4)アルキルなどがあげられ、前記
(6)のアリール基としては、例えばフェニルなどがあ
げられる。
【0021】上記したアラルキル基またはアリール基
は、そのベンゼン環上の任意の位置に、例えばハロゲン
(例、F,Cl,Brなど)、ニトロ、置換されていて
もよいアミノ基(例、アミノ,N−低級(C1-4)アル
キルアミノ,N,N−ジ低級(C1-4)アルキルアミノな
ど)、低級(C1-4)アルコキシ(例、メトキシ、エト
キシなど)、低級(C1-4)アルキルチオ(例、メチル
チオ,エチルチオなど)、低級(C1-4)アルキル
(例、メチル、エチルなど)などを有していてもよい。
上記したなかでも、R3で表される「ヘテロ原子を介し
て結合していてもよく、置換基を有して炭化水素残基」
における「炭化水素残基」としては、置換されていても
よいアルキルまたはアルケニル基(例、水酸基、アミノ
基、ハロゲンまたは低級(C1-4)アルコキシ基で置換
されていてもよい低級(C1-5)アルキルまたは低級
(C2-5)アルケニル基など)が好ましく、とりわけ、
低級(C1-5)アルキル(より好ましくは、エチル)が
好ましい。R3で表される「ヘテロ原子を介して結合し
ていてもよく、置換基を有して炭化水素残基」における
「ヘテロ原子」としては、−O−、−S(O)m−[m
は0ないし2の整数を示す]、−NR’−[R’は水素
原子または低級(C1-4)アルキルを示す]などが挙げ
られ、なかでも−O−が好ましく用いられる。上記した
なかでも、R3としては、−O−、−S(O)m−[m
は0ないし2の整数を示す]または−NR’−[R’は
水素原子または低級(C1-4)アルキルを示す]を介し
て結合していてもよく、水酸基、アミノ基、ハロゲンお
よび低級(C1-4)アルコキシ基から選ばれる置換基で
置換されていてもよい低級(C1-5)アルキルまたは低
級(C2-5)アルケニル基などが好ましく、とりわけ、
低級(C1-5)アルキルまたは低級(C1-5)アルコキシ
(より好ましくは、エトキシ)が好ましい。
【0022】式(I)で表されるアンギオテンシンII拮
抗作用を有する化合物のなかでも、式(I')
【化10】 (式中、R1は(1)カルボキシル基、(2)テトラゾ
リル基または(3)式
【化11】 〔式中、iは−O−または−S−を示し、jは>=O,
>=Sまたは>=S(O)mを示し、mは前記と同意義
を示す〕で表される基を示し、環Aは置換基R2以外に
置換されていてもよい低級(C1-4)アルキル(例、水
酸基、カルボキシル基,ハロゲンなどで置換されていて
もよい低級(C1-4)アルキルなど)またはハロゲンで
置換されていてもよいベンゼン環(好ましくは、置換基
2以外に置換基を有さないベンゼン環)を示し、R2
式−CO−D〔式中、Dは(1)水酸基または(2)ア
ルキル部分が水酸基、アミノ、ハロゲン、低級
(C2-6)アルカノイルオキシ(例、アセトオキシ,ピ
バロイルオキシなど)、低級(C3-8)シクロアルカノ
イルオキシ、低級(C1-6)アルコキシカルボニルオキ
シ(例、メトキシカルボニルオキシ,エトキシカルボニ
ルオキシなど)、低級(C3-8)シクロアルコキシカル
ボニロキシ(例、シクロヘキシルオキシカルボニルオキ
シなど)、低級(C1-4)アルコキシまたは低級
(C3-8)シクロアルコキシで置換されていてもよい低
級(C1-4)アルコキシを示す〕で表わされる基を示
し、R3は−O−、−S(O)m−[mは0ないし2の
整数を示す]または−NR’−[R’は水素原子または
低級(C1-4)アルキルを示す]を介して結合していて
もよく、水酸基、アミノ基、ハロゲンおよび低級(C
1-4)アルコキシ基から選ばれる置換基で置換されてい
てもよい低級(C1-5)アルキルまたは低級(C2-5)ア
ルケニル基(好ましくは、低級(C1-5)アルキルまた
は低級(C1-5)アルコキシ;より好ましくは、エトキ
シ)を示す。〕で表されるベンズイミダゾール−7−カ
ルボン酸誘導体またはその薬理学的に許容されうる塩な
どが好ましく、とりわけ、2−エトキシ−1−[[2’
−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−
イル]メチル]ベンズイミダゾール−7−カルボン酸
〔Candesartan〕、1−(シクロヘキシルオキシカルボ
ニルオキシ)エチル 2−エトキシ−1−[[2’−
(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イ
ル]メチル]ベンズイミダゾール−7−カルボキシラー
ト〔Candesartan cilexetil〕、ピバロイルオキシメチ
ル 2−エトキシ−1−[[2’−(1H−テトラゾー
ル−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]ベンズ
イミダゾール−7−カルボキシラート、2−エトキシ−
1−[[2’−(2,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,
2,4−オキサジアゾール−3−イル)ビフェニル−4
−イル]メチル]ベンズイミダゾール−7−カルボン酸
またはその塩などが好ましい。上記したベンズイミダゾ
ール誘導体は、例えば、EP−425921、EP−4
59136、EP−553879、EP−57812
5、EP−520423、EP−668272などに記
載の公知の方法又はそれに準じた方法などにより合成す
ることが可能である。また、Candesartan cilexetil を
用いる場合には、EP−459136に記載された安定
なC型結晶を用いるのがよい。
【0023】本発明で用いられるアンギオテンシンII拮
抗作用を有する化合物またはそのプロドラッグはそれ自
身であっても、薬理学的に許容される塩であってもよ
い。このような塩としては、該アンギオテンシンII拮抗
作用を有する化合物がカルボキシル基等の酸性基を有す
る場合、無機塩基(例、ナトリウム、カリウム等のアル
カリ金属、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類
金属、亜鉛、鉄、銅等の遷移金属等)や有機塩基(例、
トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコ
リン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエ
タノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N’−
ジベンジルエチレンジアミンなどの有機アミン類、アル
ギニン、リジン、オルニチンなどの塩基性アミノ酸類
等)などとの塩が挙げられる。アンギオテンシンII拮抗
作用を有する化合物がアミノ基等の塩基性基を有する場
合、無機酸や有機酸(例、塩酸、硝酸、硫酸、燐酸、炭
酸、重炭酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、トリフルオロ
酢酸、フマール酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、ク
エン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベン
ゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等)、アスパ
ラギン酸、グルタミン酸などの酸性アミノ酸等との塩が
挙げられる。本発明で用いられるアンギオテンシンII拮
抗作用を有する化合物[以下、AII拮抗化合物と称す
ることがある。]のプロドラッグは、生体内における生
理条件下で酵素や胃酸等による反応によりAII拮抗化
合物に変換する化合物、すなわち酵素的に酸化、還元、
加水分解等を起こしてAII拮抗化合物に変化する化合
物、胃酸等により加水分解などを起こしてAII拮抗化
合物に変化する化合物をいう。AII拮抗化合物のプロ
ドラッグとしては、AII拮抗化合物のアミノ基がアシ
ル化、アルキル化、りん酸化された化合物(例、AII
拮抗化合物のアミノ基がエイコサノイル化、アラニル
化、ペンチルアミノカルボニル化、(5−メチル−2−
オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メトキシカ
ルボニル化、テトラヒドロフラニル化、ピロリジルメチ
ル化、ピバロイルオキシメチル化、tert−ブチル化
された化合物など);AII拮抗化合物の水酸基がアシ
ル化、アルキル化、りん酸化、ほう酸化された化合物
(例、AII拮抗化合物の水酸基がアセチル化、パルミ
トイル化、プロパノイル化、ピバロイル化、サクシニル
化、フマリル化、アラニル化、ジメチルアミノメチルカ
ルボニル化された化合物など);AII拮抗化合物のカ
ルボキシル基がエステル化、アミド化された化合物
(例、AII拮抗化合物)のカルボキシル基がエチルエ
ステル化、フェニルエステル化、カルボキシメチルエス
テル化、ジメチルアミノメチルエステル化、ピバロイル
オキシメチルエステル化、エトキシカルボニルオキシエ
チルエステル化、フタリジルエステル化、(5−メチル
−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチ
ルエステル化、シクロヘキシルオキシカルボニルエチル
エステル化、メチルアミド化された化合物など);等が
挙げられる。これらの化合物は自体公知の方法によって
AII拮抗化合物から製造することができる。また、A
II拮抗化合物のプロドラッグは、広川書店1990年
刊「医薬品の開発」第7巻分子設計163頁から198
頁に記載されているような、生理的条件でAII拮抗化
合物に変化するものであってもよい。また、AII拮抗
化合物は水和物および非水和物のいずれであってもよ
い。
【0024】アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合
物もしくはそのプロドラッグまたはその塩〔好ましく
は、式(I)で表される化合物およびそれらの薬学的に
許容される塩〕は、毒性も低く、そのまま、あるいは薬
学的に許容される担体と混合して医薬組成物とすること
により、哺乳動物(例、ヒト、マウス、ラット、ウサ
ギ、イヌ、ネコ、ウシ、ブタ、サルなど)に対して、単
純網膜症あるいは前増殖網膜症の予防、治療または進展
抑制剤として用いることができる。ここにおいて、薬理
学的に許容される担体としては、製剤素材として慣用の
各種有機あるいは無機担体物質が用いられ、固形製剤に
おける賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤;液状製剤にお
ける溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、緩衝剤、
無痛化剤などとして配合される。また必要に応じて、防
腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤などの製剤添加物を用
いることもできる。賦形剤の好適な例としては、例えば
乳糖、白糖、D−マンニトール、D−ソルビトール、デ
ンプン、α化デンプン、デキストリン、結晶セルロー
ス、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキ
シメチルセルロースナトリウム、アラビアゴム、デキス
トリン、プルラン、軽質無水ケイ酸、合成ケイ酸アルミ
ニウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムなどが挙げ
られる。滑沢剤の好適な例としては、例えばステアリン
酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、コ
ロイドシリカなどが挙げられる。結合剤の好適な例とし
ては、例えばα化デンプン、ショ糖、ゼラチン、アラビ
アゴム、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セル
ロース、白糖、D−マンニトール、トレハロース、デキ
ストリン、プルラン、ヒドロキシプロピルセルロース、
ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロ
リドンなどが挙げられる。崩壊剤の好適な例としては、
例えば乳糖、白糖、デンプン、カルボキシメチルセルロ
ース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、クロス
カルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナ
トリウム、軽質無水ケイ酸、低置換度ヒドロキシプロピ
ルセルロースなどが挙げられる。溶剤の好適な例として
は、例えば注射用水、生理的食塩水、リンゲル液、アル
コール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、ゴマ油、トウモロコシ油、オリーブ油、綿実油など
が挙げられる。溶解補助剤の好適な例としては、例えば
ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、D−
マンニトール、トレハロース、安息香酸ベンジル、エタ
ノール、トリスアミノメタン、コレステロール、トリエ
タノールアミン、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウ
ム、サリチル酸ナトリウム、酢酸ナトリウムなどが挙げ
られる。懸濁化剤の好適な例としては、例えばステアリ
ルトリエタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラ
ウリルアミノプロピオン酸、レシチン、塩化ベンザルコ
ニウム、塩化ベンゼトニウム、モノステアリン酸グリセ
リンなどの界面活性剤;例えばポリビニルアルコール、
ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロースナ
トリウム、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロ
ース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピ
ルセルロースなどの親水性高分子;ポリソルベート類、
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油などが挙げられる。等
張化剤の好適な例としては、例えば塩化ナトリウム、グ
リセリン、D−マンニトール、D−ソルビトール、ブド
ウ糖などが挙げられる。緩衝剤の好適な例としては、例
えばリン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩などの緩衝
液などが挙げられる。無痛化剤の好適な例としては、例
えばベンジルアルコールなどが挙げられる。
【0025】防腐剤の好適な例としては、例えばパラオ
キシ安息香酸エステル類、クロロブタノール、ベンジル
アルコール、フェネチルアルコール、デヒドロ酢酸、ソ
ルビン酸などが挙げられる。抗酸化剤の好適な例として
は、例えば亜硫酸塩、アスコルビン酸塩などが挙げられ
る。着色剤の好適な例としては、例えば水溶性食用ター
ル色素(例、食用赤色2号および3号、食用黄色4号お
よび5号、食用青色1号および2号などの食用色素、水
不溶性レーキ色素(例、前記水溶性食用タール色素のア
ルミニウム塩など)、天然色素(例、β−カロチン、ク
ロロフィル、ベンガラなど)などが挙げられる。甘味剤
の好適な例としては、例えばサッカリンナトリウム、グ
リチルリチン二カリウム、アスパルテーム、ステビアな
どが挙げられる。
【0026】医薬組成物の剤形としては、例えば錠剤、
カプセル剤(ソフトカプセル、マイクロカプセルを含
む)、顆粒剤、散剤、シロップ剤、乳剤、懸濁剤などの
経口剤;および注射剤(例、皮下注射剤、静脈内注射
剤、筋肉内注射剤、腹腔内注射剤、硝子体内注射剤、眼
球内ないし網膜上への注射剤など)、点滴剤、外用剤
(例、経鼻投与製剤、経皮製剤、軟膏剤など)、坐剤
(例、直腸坐剤、膣坐剤など)、ペレット(例、網膜状
に留置するためのペレット剤など)、点滴剤、眼局所投
与剤(例、点眼剤、眼軟膏など)等の非経口剤が挙げら
れ、これらはそれぞれ経口的あるいは非経口的に安全に
投与できる。医薬組成物は、製剤技術分野において慣用
の方法、例えば日本薬局方に記載の方法等により製造す
ることができる。以下に、製剤の具体的な製造法につい
て詳述する。
【0027】例えば、経口剤は、有効成分に、例えば賦
形剤(例、乳糖,白糖,デンプン,D−マンニトールな
ど)、崩壊剤(例、カルボキシメチルセルロースカルシ
ウムなど)、結合剤(例、α化デンプン,アラビアゴ
ム,カルボキシメチルセルロース,ヒドロキシプロピル
セルロース,ポリビニルピロリドンなど)または滑沢剤
(例、タルク,ステアリン酸マグネシウム,ポリエチレ
ングリコール6000など)などを添加して圧縮成形
し、次いで必要により、味のマスキング、腸溶性あるい
は持続性を目的として、コーティング基剤を用いて自体
公知の方法でコーティングすることにより製造される。
該コーティング基剤としては、例えば糖衣基剤、水溶性
フィルムコーティング基剤、腸溶性フィルムコーティン
グ基剤、徐放性フィルムコーティング基剤などが挙げら
れる。糖衣基剤としては、白糖が用いられ、さらに、タ
ルク、沈降炭酸カルシウム、ゼラチン、アラビアゴム、
プルラン、カルナバロウなどから選ばれる1種または2
種以上を併用してもよい。水溶性フィルムコーティング
基剤としては、例えばヒドロキシプロピルセルロース、
ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチ
ルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロースなど
のセルロース系高分子;ポリビニルアセタールジエチル
アミノアセテート、アミノアルキルメタアクリレートコ
ポリマーE〔オイドラギットE(商品名)、ロームファ
ルマ社〕、ポリビニルピロリドンなどの合成高分子;プ
ルランなどの多糖類などが挙げられる。
【0028】腸溶性フィルムコーティング基剤として
は、例えばヒドロキシプロピルメチルセルロース フタ
レート、ヒドロキシプロピルメチルセルロース アセテ
ートサクシネート、カルボキシメチルエチルセルロー
ス、酢酸フタル酸セルロースなどのセルロース系高分
子;メタアクリル酸コポリマーL〔オイドラギットL
(商品名)、ロームファルマ社〕、メタアクリル酸コポ
リマーLD〔オイドラギットL−30D55(商品
名)、ロームファルマ社〕、メタアクリル酸コポリマー
S〔オイドラギットS(商品名)、ロームファルマ社〕
などのアクリル酸系高分子;セラックなどの天然物など
が挙げられる。徐放性フィルムコーティング基剤として
は、例えばエチルセルロースなどのセルロース系高分
子;アミノアルキルメタアクリレートコポリマーRS
〔オイドラギットRS(商品名)、ロームファルマ
社〕、アクリル酸エチル・メタアクリル酸メチル共重合
体懸濁液〔オイドラギットNE(商品名)、ロームファ
ルマ社〕などのアクリル酸系高分子などが挙げられる。
上記したコーティング基剤は、その2種以上を適宜の割
合で混合して用いてもよい。また、コーティングの際
に、例えば酸化チタン、三二酸化鉄等のような遮光剤を
用いてもよい。
【0029】注射剤は、有効成分を分散剤(例、ポリソ
ルベート80,ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60な
ど),ポリエチレングリコール,カルボキシメチルセル
ロース,アルギン酸ナトリウムなど)、保存剤(例、メ
チルパラベン,プロピルパラベン,ベンジルアルコー
ル,クロロブタノール,フェノールなど)、等張化剤
(例、塩化ナトリウム,グリセリン,D−マンニトー
ル,D−ソルビトール,ブドウ糖など)などと共に水性
溶剤(例、蒸留水,生理的食塩水,リンゲル液等)ある
いは油性溶剤(例、オリーブ油,ゴマ油,綿実油,トウ
モロコシ油などの植物油、プロピレングリコール等)な
どに溶解、懸濁あるいは乳化することにより製造され
る。この際、所望により溶解補助剤(例、サリチル酸ナ
トリウム,酢酸ナトリウム等)、安定剤(例、ヒト血清
アルブミン等)、無痛化剤(例、ベンジルアルコール
等)等の添加物を用いてもよい。眼局所投与剤として
は、点眼剤、眼軟膏などが好ましく、点眼剤としては、
水性、非水性の何れでもよく、溶液であっても懸濁液で
あってもよい。また、眼軟膏やゲル剤および徐放性ポリ
マーに分散あるいは吸着させた形態でも用いることがで
きる。水性点眼剤には、通常点眼液に用いられる等張化
剤、緩衝剤、pH調整剤、保存剤、キレート剤等の各種
添加剤を適宜含有させてもよい。等張化剤としては、例
えば塩化ナトリウム、マンニトール、ソルビトール、グ
リセリン等が挙げられ、緩衝剤としては、例えばリン酸
塩、ホウ酸、酢酸塩、クエン酸塩等が挙げられ、pH調
整剤としては、例えば塩酸、酢酸、水酸化ナトリウム等
が挙げられ、保存剤としては、例えばパラオキシ安息香
酸エステル類、塩化ベンザルコニウム、クロロヘキシジ
ン、ベンジルアルコール、ソルビン酸またはその塩、チ
メロサール、クロロブタノール等が挙げられ、キレート
剤としては、例えばエデト酸ナトリウム、クエン酸ナト
リウム、縮合リン酸ナトリウム等が挙げられる。また、
水性点眼剤には、増粘剤または/および沈殿防止剤など
を配合してもよく、増粘剤または/および沈殿防止剤と
しては、例えばメチルセルロース、カルメロ−スまたは
その塩、ヒドロキシエチルセルロース、アルギン酸ナト
リウム、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルアルコ
ール、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。さらに、
水性点眼剤には、界面活性剤(例、ポリエチレングリコ
ール、プロピレングリコール、ポリオキシエチレン硬化
ヒマシ油、ポリソルベート80等)などを配合してもよ
い。水性懸濁点眼剤とするときには、上記の高分子増粘
剤、界面活性剤等を適宜選択して用いることができる。
非水性点眼剤とするときの溶剤としては、例えば、ヒマ
シ油、ゴマ油、ダイズ油、オリーブ油等の植物油の他、
流動パラフィン、プロピレングリコール、β−オクチル
ドデカノール等を適宜選択して用いることができる。非
水性懸濁点眼剤とするときの溶剤としては、例えば、モ
ノステアリン酸アルミニウム等の揺変膠質等を適宜選択
して用いることができる。上述の点眼剤のpHは点眼に
通常使用されるpHの範囲内であればよく、通常4.0
〜9.0、好ましくは5.0〜8.0の範囲に調整する
のがよい。眼軟膏として調製するときの軟膏基剤として
は、例えばワセリン、プラスチベース、流動パラフィン
等を適宜選択して用いることができる。点眼剤のゲル剤
として調製するときの基剤としては、例えば、カルボキ
シビニルポリマー、メチルセルロース、アルギン酸ナト
リウム、ヒドロキシプロピルセルロース、エチレン無水
マレイン酸ポリマー等を適宜選択して用いることができ
る。
【0030】アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合
物もしくはそのプロドラッグまたはその塩〔好ましく
は、式(I)で表される化合物およびそれらの薬学的に
許容される塩〕は、哺乳動物(例、ヒト、マウス、ラッ
ト、ウサギ、イヌ、ネコ、ウシ、ブタ、サルなど)に対
して、単純網膜症あるいは前増殖網膜症の予防、治療ま
たは進展抑制剤として用いることができる。アンギオテ
ンシンII拮抗作用を有する化合物もしくはそのプロドラ
ッグまたはその塩〔好ましくは、式(I)で表される化
合物およびそれらの薬学的に許容される塩〕は、優れた
網膜電位(視機能)改善効果および網膜浮腫(組織障
害)改善効果に基づいて、新生血管が観察されない初期
の段階から、血管障害性網膜症、動脈硬化性網膜症、高
血圧性網膜症、糖尿病性網膜症、未熟児網膜症、腎性網
膜症、網膜静脈閉塞症、加齢黄斑変性症などの網膜症を
予防、治療または進展抑制するのに有用であり、単純網
膜症あるいは前増殖網膜症の予防、治療または進展抑制
剤として有効である。また、アンギオテンシンII拮抗作
用を有する化合物もしくはそのプロドラッグまたはその
塩〔好ましくは、式(I)で表される化合物およびそれ
らの薬学的に許容される塩〕は、降圧剤(カルシウム拮
抗薬、利尿薬、ベータ遮断薬、アンギオテンシン変換酵
素(ACE)阻害薬など)、血糖低下剤(インシュリン、
インシュリン分泌促進薬、インシュリン感受性改善薬、
αグルコシダーゼ阻害薬など)、各種増殖因子阻害薬、
血流改善薬(ビタミンE、プロスタグランディン、抗血
小板薬〔例、アスピリン,スルフィンピラゾロ(アンツ
ーラン),ジピリダモール(ペルサンチン),チクロピ
ジン(パナルジン),シロスタゾール(プレタール),
GPIIb/IIIa拮抗薬(レオプロ)など〕、血液凝固阻止
薬〔例、ヘパリンナトリウム,ヘパリンカルシウム,ワ
ルファリンカルシウム(ワーファリン),血液凝固因子
Xa阻害薬ならびに凝固線溶系のバランス是正機能を有
する薬剤など〕、血栓溶解薬〔例、tPA,ウロキナー
ゼなど〕など)などと併用してもよい。これらの薬剤と
本発明の製剤とを組み合わせて用いる場合、各薬物を一
つの製剤に配合してもよいが、上記の薬剤を薬理学的に
許容されうる担体、賦形剤、結合剤、希釈剤などと混合
して製剤化し、本発明の製剤と別々にあるいは同時に投
与することができる。薬物を別々に製剤化した場合、別
々に製剤化したものを使用時に希釈剤などを用いて混合
して投与することができるが、別々に製剤化した個々の
製剤を、同時に、あるいは時間差をおいて別々に、同一
対象に投与してもよい。
【0031】アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合
物もしくはそのプロドラッグまたはその塩〔好ましく
は、式(I)で表される化合物およびそれらの薬学的に
許容される塩〕の投与量は、投与対象、投与ルート、対
象疾患、症状などによっても異なるが、例えば哺乳動
物、特に成人(体重50kg)に経口投与する場合、有
効成分であるアンギオテンシンII拮抗作用を有する化合
物もしくはそのプロドラッグまたはその塩〔好ましく
は、式(I)で表される化合物およびそれらの薬学的に
許容される塩〕を通常1回量として約0.001〜50
0mg、好ましくは1〜50mgであり、この量を1日
1回〜3回投与するのが望ましい。点眼剤として使用す
る場合、通常0.001〜10w/v%程度、好ましく
は0.01〜5w/v%程度、さらに好ましくは0.1
〜2w/v%程度とし、例えば、成人の患者では、1回
量1ないし数滴、好ましくは1ないし2滴(1滴量は約
50μlである)を、1日3〜6回程度、好ましくは4
〜5回程度投与するのが望ましい。また、眼軟膏とする
場合は、通常0.001〜10w/w%程度、好ましく
は0.01〜5w/w%程度、さらに好ましくは0.1
〜2w/w%程度とし、1回量0.1ないし0.2g程
度を、1日1〜4回、結膜嚢に点入するのが望ましい。
【0032】
【発明の実態の形態】以下に実施例および試験例を挙げ
て本発明をさらに具体的に説明するが、これらは本発明
を限定するものではない。
【0033】
【実施例】試験例1 糖尿病ラットにおける網膜VEGF産生抑制ならびに網膜電
位改善作用 化合物1:(±)−1−(シクロヘキシルオキシカルボ
ニルオキシ)エチル−2−エトキシ−1−〔〔2‘−
(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イ
ル〕メチル〕−1H−ベンズイミダゾール−7−カルボ
キシラート(化合物1) 方法:10週齢雄性(脳卒中易発症系高血圧自然発症:SH
RSP)ラットにストレプトゾトシン(STZ)を30mg/kgの容
量で静脈内投与した。STZ投与9週間後に血糖値を測定
し、投薬前群、溶媒投与対照群および化合物1の3 mg/k
g/day,p.o.群の3群に群分けした。4週間後に、血糖値
および網膜電位を測定後、エーテル深麻酔下にて腹部大
動脈を切開することにより放血致死させ、眼球を摘出し
た。化合物1は0.5%メチルセルロース含有生理食塩水の
懸濁液として1日1回、4週間経口投与した。また、無
処置群として23週齢SHRSPを用いた。血糖値測定は以
下に示す方法で行った。血液を尾静脈よりヘパリン採血
し、遠心後、血漿を採取した。自動分析装置(7070:日
立製作所)を用いて血漿中グルコース量を測定した。網
膜電位測定は以下に示す方法で行った。被験動物を90〜
120分間、暗室で暗順応させた後、塩酸ケタミン(50 mg/
kg,i.m.)で麻酔し、キシラジン(2mg/kg.i.m.)で不動化
し、四肢および頭部を固定紐を用いて固定した。左眼球
に散瞳剤を点眼し散瞳させ、コンタクトレンズ型電極を
コンタクトレンズ角膜装着補助剤を用いて装着した。キ
セノンランプ(1.2 joule)を被検眼(左眼)前方10cmの
位置に設置し、光刺激装置(日本光電 SLS-3100)で光
刺激を制御した。光刺激(0.5Hz、16回)によって生じ
た網膜電位はニューロパック(日本光電 MEB-5100: Low
cut 0.5Hz、掃引時間200 msec)で増幅および加算平均
した。得られた波形から、律動様小波(O1、O2、O
3)の潜時を計測した。網膜中のVEGF mRNA定量的測定は
以下に示す方法で行った。摘出眼球からISOGEN(ニッポ
ンジーン)を用いて、RNAを抽出した。抽出されたRNAか
ら2種の蛍光プローブ(FAM: VEGF, VIC: β-actin)
を用いた半定量的RT-PCR法(ABI PRISM7700:パーキン
エルマー)でVEGF mRNA量を測定した。VEGF mRNA量はβ
-actinmRNA量で補正し、SDラットの網膜のVEGF mRNA量
を1として算出した。統計学的有意差検定はDunnett検
定を用いた。 成績:〔表1〕に示す。血漿中glucose濃度は、投与前
群、対照群および化合物1投与群で顕著な高血糖を示し
ており、3群間に差は見られなかった。律動様小波の潜
時は、投薬前群および対照群は無処置群に比べO1、O
2、O3いずれも潜時の延長がみられた。化合物1投与群
ではO1、O2、O3いずれも潜時の短縮がみられ、特に
O1において対照群と比較し有意な改善が認められた。
網膜組織中のVEGF mRNA量は、投薬前群および対照群で
は正常値(SDラットの網膜組織中のVEGF mRNA量を1と
した)と比較し顕著に増加していた。化合物1投与群で
は有意に減少し、正常レベルまで回復していた。
【表1】
【0034】本発明におけるアンギオテンシンII拮抗作
用を有する化合物もしくはそのプロドラッグまたはその
塩〔好ましくは、式(I)で表される化合物およびそれ
らの薬学的に許容される塩〕を有効成分として含有する
単純網膜症あるいは前増殖網膜症の予防、治療または進
展抑制剤は、例えば次のような処方によって製造するこ
とができる。 (1)、(2)と(3)および(4)の1/2を混和し
た後、顆粒化する。これに残りの(4)を加えて全体を
ゼラチンカプセルに封入する。
【0035】 (1)、(2)、(3)、(4)の2/3および(5)
の1/2を混和した後、顆粒化する。残りの(4)およ
び(5)をこの顆粒に加えて錠剤に加圧成型する。
【0036】 実施例3.懸濁点眼剤 (1)化合物1 1.0g (2)リン酸二水素ナトリウム 0.2g (3)塩化ナトリウム 0.9g (4)ポリソルベート80 0.1g (5)塩化ベンザルコニウム 0.005g (6)エデト酸ナトリウム 0.01g (7)1N水酸化ナトリウム 適量 (8)滅菌精製水 全量 100ml (8)の約80mlに(2)、(3)、(4)、(5)
および(6)を溶解後、(7)でpH7に調整する。
(8)で全量100mlとし、0.2μmのメンブラン
フィルターでろ過する。この液に予め滅菌した(1)を
懸濁させ、懸濁点眼剤を調製する。
【0037】
【発明の効果】本発明の薬剤は、優れた網膜電位(視機
能)改善および網膜浮腫(組織障害)改善作用を示し、
単純網膜症あるいは前増殖網膜症の予防、治療または進
展抑制に有利に利用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 27/02 A61P 27/02

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合
    物もしくはそのプロドラッグまたはその塩を含有してな
    る単純網膜症あるいは前増殖網膜症の予防、治療または
    進展抑制剤。
  2. 【請求項2】アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合
    物が非ペプチド性化合物である請求項1記載の剤。
  3. 【請求項3】アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合
    物が分子内に酸素原子を有する化合物である請求項1記
    載の剤。
  4. 【請求項4】アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合
    物がエーテル結合またはカルボニル基を有する化合物で
    ある請求項1記載の剤。
  5. 【請求項5】アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合
    物が式(I) 【化1】 (式中、R1は陰イオンを形成しうる基またはそれに変
    じうる基を示し、Xはフェニレン基とフェニル基が直接
    または原子鎖2以下のスペーサーを介して結合している
    ことを示し、nは1または2の整数を示し、環Aはさら
    に置換基を有していてもよいベンゼン環を示し、R2
    陰イオンを形成しうる基またはそれに変じうる基を示
    し、R3はヘテロ原子を介して結合していてもよく、置
    換基を有していてもよい炭化水素残基を示す)で表され
    る化合物である請求項1記載の剤。
  6. 【請求項6】アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合
    物がロサルタン、エプロサルタン、カンデサルタン シ
    レキセチル、カンデサルタン、バルサルタン、テルミサ
    ルタン、イルベサルタンまたはタソサルタンである請求
    項1記載の剤。
  7. 【請求項7】アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合
    物が2−エトキシ−1−[[2’−(1H−テトラゾー
    ル−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]ベンズ
    イミダゾール−7−カルボン酸である請求項1記載の
    剤。
  8. 【請求項8】アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合
    物が1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エ
    チル 2−エトキシ−1−[[2’−(1H−テトラゾ
    ール−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]ベン
    ズイミダゾール−7−カルボキシラートである請求項1
    記載の剤。
  9. 【請求項9】アンギオテンシンII拮抗作用を有する化合
    物が2−エトキシ−1−[[2’−(2,5−ジヒドロ
    −5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イ
    ル)ビフェニル−4−イル]メチル]ベンズイミダゾー
    ル−7−カルボン酸である請求項1記載の剤。
  10. 【請求項10】網膜電位または網膜浮腫の改善剤である
    請求項1記載の剤。
JP2000134243A 1999-04-28 2000-04-28 単純網膜症・前増殖網膜症の予防・治療・進展抑制剤 Expired - Lifetime JP4276768B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000134243A JP4276768B2 (ja) 1999-04-28 2000-04-28 単純網膜症・前増殖網膜症の予防・治療・進展抑制剤

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12149899 1999-04-28
JP11-121498 1999-04-28
JP2000134243A JP4276768B2 (ja) 1999-04-28 2000-04-28 単純網膜症・前増殖網膜症の予防・治療・進展抑制剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001010975A true JP2001010975A (ja) 2001-01-16
JP4276768B2 JP4276768B2 (ja) 2009-06-10

Family

ID=26458854

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000134243A Expired - Lifetime JP4276768B2 (ja) 1999-04-28 2000-04-28 単純網膜症・前増殖網膜症の予防・治療・進展抑制剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4276768B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004091659A1 (ja) 2003-04-15 2004-10-28 Sankyo Company, Limited 眼内血管新生性疾患の予防又は治療のための医薬
WO2005079792A1 (ja) * 2004-02-20 2005-09-01 Sanwa Kagaku Kenkyusho Co., Ltd. 重症糖尿病網膜症の予防又は治療剤
WO2009087900A1 (ja) * 2008-01-11 2009-07-16 Daiichi Sankyo Company, Limited 眼内血管透過性亢進を伴う疾患の予防または治療のための医薬

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004091659A1 (ja) 2003-04-15 2004-10-28 Sankyo Company, Limited 眼内血管新生性疾患の予防又は治療のための医薬
JPWO2004091659A1 (ja) * 2003-04-15 2006-07-06 三共株式会社 眼内血管新生性疾患の予防又は治療のための医薬
JP4489020B2 (ja) * 2003-04-15 2010-06-23 第一三共株式会社 眼内血管新生性疾患の予防又は治療のための医薬
JP2010143933A (ja) * 2003-04-15 2010-07-01 Daiichi Sankyo Co Ltd 眼内血管新生性疾患の予防又は治療のための医薬
EP2517728A1 (en) 2003-04-15 2012-10-31 Daiichi Sankyo Company, Limited Drug for preventing or treating angiogenic eye diseases
WO2005079792A1 (ja) * 2004-02-20 2005-09-01 Sanwa Kagaku Kenkyusho Co., Ltd. 重症糖尿病網膜症の予防又は治療剤
WO2009087900A1 (ja) * 2008-01-11 2009-07-16 Daiichi Sankyo Company, Limited 眼内血管透過性亢進を伴う疾患の予防または治療のための医薬

Also Published As

Publication number Publication date
JP4276768B2 (ja) 2009-06-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20100120800A1 (en) Agent for preventing recurrence of cerebrovascular disorder and agent for ameliorating troubles following cerebrovascular disorder and inhibiting progress thereof
US20060189669A1 (en) Pharmaceutical composition for preventing, treating or development-inhibiting simple retinopathy and preproliferative retinopathy
US20060173059A1 (en) Agent for preventing or treating portal hypertension
US20040097565A1 (en) Analgesic and antiinflammatory drugs
WO2002015935A1 (fr) Agents de reduction du fibrinogene
US5639773A (en) Ocular hypotensive agent
JP4276768B2 (ja) 単純網膜症・前増殖網膜症の予防・治療・進展抑制剤
JP2000159671A (ja) 血管新生阻害剤
JP2002212101A (ja) 歯肉肥厚抑制剤
EP1579872B1 (en) Body weight gain inhibitor
JPH0867674A (ja) 眼圧降下剤
JP2002138054A (ja) フィブリノーゲン低下剤
JP2002201128A (ja) 門脈圧亢進症予防・治療剤
JP2001302512A (ja) TNF−α抑制剤
JP2007077095A (ja) 腫瘍治療方法および抗腫瘍剤

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20061225

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070124

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090113

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090129

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090224

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090309

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120313

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120313

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120313

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130313

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130313

Year of fee payment: 4