JP2001302512A - TNF−α抑制剤 - Google Patents

TNF−α抑制剤

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JP2001302512A
JP2001302512A JP2001039562A JP2001039562A JP2001302512A JP 2001302512 A JP2001302512 A JP 2001302512A JP 2001039562 A JP2001039562 A JP 2001039562A JP 2001039562 A JP2001039562 A JP 2001039562A JP 2001302512 A JP2001302512 A JP 2001302512A
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heterocyclic compound
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Application number
JP2001039562A
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English (en)
Inventor
Kazumasa Iketani
一晟 池谷
Masato Kitayoshi
正人 北吉
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】炎症性疾患等の予防・治療薬として有用なTN
F−α抑制剤の提供。 【解決手段】下記一般式(1)で表され、アンギオテン
シンII拮抗作用を有する複素環化合物(但し、5,7
−ジメチル−1−{[2′−(1H−テトラゾール−5
−イル)−1,1′−ビフェニル−4−イル]メチル}
−3,4−ジヒドロ−1,6−ナフチリジン−2(1
H)−オンを除く)、そのブロドラッグ又はそれらの塩
を含有してなるTNF−α抑制剤。 (式中、環Bは置換されいてもよい含窒素複素環を示
し、Rは陰イオンを形成しうる基又はそれに変じうる
基を示し、Xはフェニレン基とフェニル基が直接又は原
子鎖2以下のスペーサーを介して結合していることを示
し、nは1又は2の整数を示す)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アンギオテンシン
II拮抗作用を有する複素環化合物、そのプロドラッグま
たはそれらの塩を含有し、炎症性疾患などの予防・治療
剤として有用なTNF−α抑制剤に関する。
【0002】
【従来の技術】TNF(腫瘍壊死因子)−αは、各種疾
患において重要な役割を果たしていると考えられてい
る。例えば炎症性疾患である慢性関節リウマチにおいて
は、TNF−αの産生が亢進し、これが関節組織の破壊
をもたらすと考えられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】炎症性疾患などの予防
・治療効果が優れており、かつ副作用が見られないな
ど、医薬として十分に優れた性質を有するTNF−α抑
制剤の開発が切望されている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記した
ような事情に鑑み、TNF−α抑制に有用な薬剤につい
て鋭意研究した結果、アンギオテンシンII拮抗作用を有
する複素環化合物、殊に特定の構造式で表されるアンギ
オテンシンII(AII)拮抗作用を有する化合物が、TN
F−α抑制にきわめて有効であることを見い出し、これ
らの知見に基づいて更に研究を重ねた結果、本発明を完
成するに至った。
【0005】すなわち、本発明は、(1)式
【化5】 (式中、環Bは置換されていてもよい含窒素複素環を示
し、R1は陰イオンを形成しうる基またはそれに変じう
る基を示し、Xはフェニレン基とフェニル基が直接また
は原子鎖2以下のスペーサーを介して結合していること
を示し、nは1または2の整数を示す)で表され、アン
ギオテンシンII拮抗作用を有する複素環化合物(アンギ
オテンシンII受容体拮抗作用を有する複素環化合物)
(ただし、式
【化6】 で表される化合物〔5,7-ジメチル-1-{[2'-(1H-テトラゾ
ール-5-イル)-1,1'-ビフェニル-4-イル]メチル}-3,4-ジ
ヒドロ-1,6-ナフチリジン-2(1H)-オン〕を除く)、その
プロドラッグまたはそれらの塩を含有してなるTNF−
α抑制剤; (2)複素環化合物が分子内に酸素原子を有する化合物
である前記(1)記載の剤; (3)複素環化合物がエーテル結合またはカルボニル基
を有する化合物である前記(1)記載の剤; (4)環Bが置換されていてもよい含窒素芳香族複素環
である前記(1)記載の剤; (5)環Bが置換されていてもよい5〜6員の含窒素複
素環である前記(1)記載の剤; (6)環Bが置換されていてもよいイミダゾール環であ
る前記(1)記載の剤; (7)複素環化合物が式(I)
【化7】 (式中、R1は陰イオンを形成しうる基またはそれに変
じうる基を示し、Xはフェニレン基とフェニル基が直接
または原子鎖2以下のスペーサーを介して結合している
ことを示し、nは1または2の整数を示し、環Aはさら
に置換基を有していてもよいベンゼン環を示し、R2
陰イオンを形成しうる基またはそれに変じうる基を示
し、R3はヘテロ原子を介して結合していてもよく、置
換基を有していてもよい炭化水素残基を示す)で表され
る化合物である前記(1)記載の剤; (8)複素環化合物がロサルタン、エプロサルタン、カ
ンデサルタン シレキセチル、カンデサルタン、テルミ
サルタン、イルベサルタン、オルメサルタンまたはタソ
サルタンである前記(1)記載の剤; (9)複素環化合物が2−エトキシ−1−[[2’−
(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イ
ル]メチル]ベンズイミダゾール−7−カルボン酸であ
る前記(1)記載の剤; (10)複素環化合物が1−(シクロヘキシルオキシカ
ルボニルオキシ)エチル2−エトキシ−1−[[2’−
(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イ
ル]メチル]ベンズイミダゾール−7−カルボキシラー
トである前記(1)1記載の剤; (11)複素環化合物が2−エトキシ−1−[[2’−
(2,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,4−オキサ
ジアゾール−3−イル)ビフェニル−4−イル]メチ
ル]ベンズイミダゾール−7−カルボン酸である前記
(1)記載の剤; (12)TNF−αが関与する疾患(例、TNF−αの
存在により発症または増悪する疾患など)の予防治療剤
である前記(1)記載の剤; (13)抗炎症剤である前記(1)記載の剤; (14)アンギオテンシンII拮抗作用を有する複素環化
合物、そのプロドラッグまたはそれらの塩のTNF−α
抑制のための使用; (15)アンギオテンシンII拮抗作用を有する複素環化
合物、そのプロドラッグまたはそれらの塩のTNF−α
抑制用医薬の製造のための使用; (16)式
【化8】 (式中、環Bは置換されていてもよい含窒素複素環を示
し、R1は陰イオンを形成しうる基またはそれに変じう
る基を示し、Xはフェニレン基とフェニル基が直接また
は原子鎖2以下のスペーサーを介して結合していること
を示し、nは1または2の整数を示す)で表され、アン
ギオテンシンII拮抗作用を有する複素環化合物(ただ
し、5,7-ジメチル-1-{[2'-(1H-テトラゾール-5-イル)-
1,1'-ビフェニル-4-イル]メチル}-3,4-ジヒドロ-1,6-ナ
フチリジン-2(1H)-オンを除く)、そのプロドラッグま
たはそれらの塩の有効量を哺乳動物に投与することを特
徴とする哺乳動物におけるTNF−α抑制方法; (17)TNF−α抑制剤の製造のための式
【化9】 (式中、環Bは置換されていてもよい含窒素複素環を示
し、R1は陰イオンを形成しうる基またはそれに変じう
る基を示し、Xはフェニレン基とフェニル基が直接また
は原子鎖2以下のスペーサーを介して結合していること
を示し、nは1または2の整数を示す)で表され、アン
ギオテンシンII拮抗作用を有する複素環化合物(ただ
し、5,7-ジメチル-1-{[2'-(1H-テトラゾール-5-イル)-
1,1'-ビフェニル-4-イル]メチル}-3,4-ジヒドロ-1,6-ナ
フチリジン-2(1H)-オンを除く)、そのプロドラッグま
たはそれらの塩の使用;などに関する。
【0006】本発明におけるアンギオテンシンII拮抗作
用を有する複素環化合物、そのプロドラッグまたはそれ
らの塩は、TNF−α抑制(例、TNF−α産生抑制、
TNF−α受容体阻害等によるTNF−α抑制など)な
どに有利に使用することができる。本発明におけるアン
ギオテンシンII拮抗作用とは、細胞膜上のアンギオテン
シンII受容体へのアンギオテンシンIIの結合を競合的、
または非競合的に阻害し、アンギオテンシンIIにより誘
導される強い血管収縮作用や血管平滑筋増殖作用を減弱
させる作用のことを言う。本発明で用いられるアンギオ
テンシンII拮抗作用を有する複素環化合物としては、作
用時間が長い利点がある非ペプチド性の拮抗作用を有す
る複素環化合物が好ましい。アンギオテンシンII拮抗作
用を有する複素環化合物としては、分子内に酸素原子を
有する化合物が好ましく、なかでもエーテル結合または
カルボニル基(該カルボニル基は、共鳴して水酸基を形
成していてもよい)を有する化合物であることが好まし
く、エーテル結合を有する化合物またはケトン誘導体が
さらに好ましく、とりわけエーテル誘導体が好ましい。
上記式中、環Bで示される「置換されていてもよい含窒
素複素環」としては、置換されていてもよい含窒素芳香
族複素環が好ましい。また、環Bで示される「置換され
ていてもよい含窒素複素環」としては、置換されていて
もよい5〜6員の含窒素複素環が好ましく、とりわけ、
置換されていてもよい5〜6員の含窒素芳香複素環
(例、置換されていてもよいベンゼン環などの芳香環
(後述の環Aの置換基として例示されるものと同様な置
換基を有していてもよい)と縮合していてもよく、置換
基を有していてもよいイミダゾール環など;具体的に
は、置換基を有していてもよいイミダゾール環、置換基
を有していてもよいベンズイミダゾール環など)が好ま
しい。環Bで示される「置換されていてもよい含窒素複
素環」における「含窒素複素環」が有していてもよい置
換基としては、後述の環Aの置換基として例示されるも
のと同様な置換基などが挙げられる。非ペプチド性のア
ンギオテンシンII拮抗作用を有する複素環化合物として
は特に限定されないが、イミダゾール誘導体が特開昭5
6−71073号公報、特開昭56−71074号公
報、特開昭57−98270号公報、特開昭58−15
7768号公報、USP4,355,040およびUS
P4,340,598等に開示され、またEP−253
310、EP−291969、EP−324377、E
P−403158、WO−9100277、特開昭63
−23868号公報および特開平1−117876号公
報等には改良されたイミダゾール誘導体が開示され、ま
た、USP5,183,899、EP−323841、
EP−409332および特開平1−287071号公
報等にはピロール、ピラゾールおよびトリアゾール誘導
体が開示され、また、USP4,880,804、EP
−0392317、EP−0399732、EP−04
00835、EP−425921、EP−459136
および特開平3−63264号公報等にはベンズイミダ
ゾール誘導体が開示され、EP−399731等にはア
ザインデン誘導体が開示され、EP−407342等に
はピリミドン誘導体が開示され、EP−411766等
にはキナゾリン誘導体が開示され、EP−430300
等にはキサンチン誘導体が開示され、EP−43403
8等には縮合イミダゾール誘導体が開示され、EP−4
42473等にはピリミジンジオン誘導体が開示され、
EP−443568等にはチエノピリドン誘導体が開示
され、さらに、EP−445811、EP−48368
3、EP−518033、EP−520423、EP−
588299、EP−603712等には複素環化合物
が開示されている。また、ジャーナル オブ メディシ
ナル ケミストリー(Journal of Medicinal Chemistr
y、39巻、3号、625−656頁、1996年)に
は、これらのうちの代表的な化合物が記載されている。
非ペプチド性のアンギオテンシンII拮抗作用を有する複
素環化合物としては、上述した公知文献に記載の化合物
の他、アンギオテンシンII拮抗作用を有する非ペプチド
性複素環化合物であれば、何れを用いてよいが、なかで
も、ロサルタン(Losartan (DuP753))、エプロサルタ
ン(Eprosartan (SK&F108566))、カンデサルタン シ
レキセチル(Candesartan cilexetil (TCV−116))、テ
ルミサルタン(Telmisartan (BIBR277))、イルベサル
タン(Irbesartan (SR47436))、タソサルタン(Tasosa
rtan (ANA−756))、オルメサルタンおよびこれらの代
謝活性物質(カンデサルタンなど)等が好ましく用いら
れる。
【0007】また、アンギオテンシンII拮抗作用を有す
る複素環化合物としては、例えば、式(I)
【化10】 (式中、R1は陰イオンを形成しうる基またはそれに変
じうる基を示し、Xはフェニレン基とフェニル基が直接
または原子鎖2以下のスペーサーを介して結合している
ことを示し、nは1または2の整数を示し、環Aはさら
に置換基を有していてもよいベンゼン環を示し、R2
陰イオンを形成しうる基またはそれに変じうる基を示
し、R3はヘテロ原子を介して結合していてもよく、置
換基を有していてもよい炭化水素残基(好ましくは、置
換基を有していてもよく、酸素原子を介して結合する炭
化水素残基)を示す)で表されるベンズイミダゾール誘
導体またはその塩などが好ましく用いられる。上記式
中、R1としての陰イオンを形成しうる基(プロトンと
して遊離しうる水素原子を有する基)としては、例え
ば、(1)カルボキシル基、(2)テトラゾリル基、
(3)トリフルオロメタンスルホン酸アミド基(−NH
SO2CF3)、(4)リン酸基、(5)スルホン酸基、
(6)N,S,Oのうちの1個または2個以上を含む5
〜7員(好ましくは5〜6員)の単環状の置換されてい
てもよい複素環残基などが挙げられる。
【0008】上記した「N,S,Oのうちの1個または
2個以上を含む5〜7員(好ましくは5〜6員)の単環
状の置換されていてもよい複素環残基」としては、例え
ば、
【化11】
【化12】 などが挙げられ、また、R1で表される複素環残基と該
複素環残基が結合するフェニル基との結合は、上記式中
gが−NH−などを示す場合、上記に示すような炭素−
炭素結合だけでなく、複数個存在する窒素原子の1つを
介して結合していてもよい。例えば、R1
【化13】 上記式中、gは−CH2−,−NH−,−O−または−
S(O)m−を示し、>=Z,>=Z’および>=
Z’’はそれぞれカルボニル基,チオカルボニル基また
は酸化されていてもよい硫黄原子(例、S,S(O),
S(O)2など)(好ましくはカルボニルまたはチオカル
ボニル基、さらに好ましくはカルボニル基)を示し、m
は0,1または2の整数を示す。
【0009】R1で表される複素環残基としては、例え
ば、オキサジアゾロン環、オキサジアゾロチオン環また
はチアジアゾロン環のようなプロトンドナーとしての−
NH−や−OH基とプロトンアクセプターとしてのカル
ボニル基、チオカルボニル基またはスルフィニル基など
を同時に有する基などが好ましい。また、R1で示され
る複素環残基は、環状の置換基が結合して縮合環を形成
していてもよいが、R 1で表される複素環残基として
は、5ないし6員環さらに5員環残基が好ましい。R1
で表される複素環残基としては、式
【化14】 〔式中、iは−O−または−S−を示し、jは>=O,
>=Sまたは>=S(O)mを示し、mは前記と同意義
を示す〕で表される基(なかでも、2,5−ジヒドロ−
5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イ
ル、2,5−ジヒドロ−5−チオキソ−1,2,4−オ
キサジアゾール−3−イル、2,5−ジヒドロ−5−オ
キソ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル、とりわ
け、2,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,4−オキ
サジアゾール−3−イル)が好ましい。
【0010】また、上記複素環残基(R1)は下記に示
すように互変異性体が存在する。例えば、
【化15】 のようなa’,b’およびc’の3つの互変異性体が存
在するが式
【化16】 で示される複素環残基は上記のa’,b’およびc’の
すべてを含むものである。
【0011】R1としての陰イオンを形成しうる基は、
置換可能な位置において、置換されていてもよい低級
(C1-4)アルキル基またはアシル基(例、低級
(C2-5)アルカノイル,ベンゾイルなど)などで保護
されていてもよい。置換されていてもよい低級
(C1-4)アルキル基としては、例えば、(1)ハロゲ
ン原子、ニトロ、低級(C1-4)アルキル、低級
(C1-4)アルコキシなどを有していてもよいフェニル
基1ないし3個で置換されていてもよい低級(C1-4)ア
ルキル基(例、メチル,トリフェニルメチル,p−メト
キシベンジル,p−ニトロベンジルなど)、(2)低級
(C1-4)アルコキシ―低級(C1-4)アルキル基(例、
メトキシメチル,エトキシメチルなど)、(3)式−C
H(R4)−OCOR5〔式中、R4は(a)水素、
(b)炭素数1−6の直鎖もしくは分枝状の低級アルキ
ル基(例、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピ
ル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル、n−ペンチ
ル、イソペンチル、ネオペンチルなど)、(c)炭素数
2−6の直鎖もしくは分枝状の低級アルケニル基または
(d)炭素数3−8のシクロアルキル基(例、シクロペ
ンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなど)を示
し、R5は(a)炭素数1−6の直鎖もしくは分枝状の
低級アルキル基(例、メチル、エチル、n−プロピル、
イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、
t−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル
など)、(b)炭素数2−6の直鎖もしくは分枝状の低
級アルケニル基、(c)炭素数3−8のシクロアルキル
基(例、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプ
チルなど)もしくは置換されていてもよいアリール基
(例、ハロゲン原子、ニトロ、低級(C1-4)アルキ
ル、低級(C1-4)アルコキシなどを有していてもよい
フェニルまたはナフチル基など)で置換された炭素数1
−3の低級アルキル基(例、ベンジル、p−クロロベン
ジル、フェネチル、シクロペンチル メチル、シクロヘ
キシルメチルなど)、(d)炭素数3−8のシクロアル
キルもしくは置換されていてもよいアリール基(例、ハ
ロゲン原子、ニトロ、低級(C1-4)アルキル、低級
(C1-4)アルコキシなどを有していてもよいフェニル
またはナフチル基など)で置換された炭素数2−3の低
級アルケニル基(例、シンナミル等のビニル、プロペニ
ル、アリル、イソプロペニルなどのアルケニル部を持つ
ものなど)、(e)置換されていてもよいアリール基
(例、フェニル、p−トリル、ナフチル等のハロゲン原
子、ニトロ、低級(C1-4)アルキル、低級(C1-4)ア
ルコキシなどを有していてもよいフェニルまたはナフチ
ル基など)、(f)炭素数1−6の直鎖もしくは分枝状
の低級アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、n−プ
ロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキ
シ、sec−ブトキシ、t−ブトキシ、n−ペンチルオキ
シ、イソペンチルオキシ、ネオペンチルオキシなど)、
(g)炭素数2−8の直鎖もしくは分枝状の低級アルケ
ニロキシ基(例、アリロキシ、イソブテニロキシな
ど)、(h)炭素数3−8のシクロアルキルオキシ基
(例、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ、
シクロヘプチルオキシなど)、(i)炭素数3−8のシ
クロアルキル(例、シクロペンチル、シクロヘキシル、
シクロヘプチルなど)もしくは置換されていてもよいア
リール基(例、ハロゲン原子、ニトロ、低級(C1-4
アルキル、低級(C1-4)アルコキシなどを有していて
もよいフェニルまたはナフチル基など)で置換された炭
素数1−3の低級アルコキシ基(例、ベンジロキシ、フ
ェネチロキシ、シクロペンチルメトキシ、シクロヘキシ
ルメトキシなどのメトキシ、エトキシ、n−プロポキ
シ、イソプロポキシなどのアルコキシ部を持つものな
ど)、(j)炭素数3−8のシクロアルキル(例、シク
ロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなど)も
しくは置換されていてもよいアリール基(例、ハロゲン
原子、ニトロ、低級(C1-4)アルキル、低級(C1-4
アルコキシなどを有していてもよいフェニルまたはナフ
チル基など)で置換された炭素数2−3の低級アルケニ
ロキシ基(例、シンナミロキシ等のビニロキシ、プロペ
ニロキシ、アリロキシ、イソプロペニロキシなどのアル
ケニロキシ部を持つものなど)または(k)置換されて
いてもよいアリールオキシ基(例、フェノキシ、p−ニ
トロフェノキシ、ナフトキシ等のハロゲン原子、ニト
ロ、低級(C1-4)アルキル、低級(C1-4)アルコキシ
などを有していてもよいフェノキシまたはナフトキシ基
など)を示す〕で表される基などが挙げられる。また、
1としての陰イオンを形成しうる基は、上記した置換
されていてもよい低級(C1-4)アルキル基またはアシ
ル基(例、低級(C2-5)アルカノイル,ベンゾイルな
ど)などの保護基以外に、置換可能な位置において、置
換されていてもよい低級(C1-4)アルキル基(前記し
たR1としての陰イオンを形成しうる基の保護基として
例示された「置換されていてもよい低級(C1-4)アル
キル基」と同様なものが挙げられる)、ハロゲン原子、
ニトロ、シアノ、低級(C1-4)アルコキシ、1ないし2
個の低級(C1-4)アルキルで置換されていてもよいア
ミノなどの置換基を有していてもよい。
【0012】前記式中、R1としての陰イオンを形成し
うる基(プロトンとして遊離しうる水素原子を有する
基)に変じうる基は、生物学的すなわち生理的条件下
(例えば、生体内酵素などによる酸化、還元あるいは加
水分解などの生体内反応など)で陰イオンを形成しうる
基に変じうる基(いわゆるプロドラッグ)であってもよ
く、また、シアノ、N−ヒドロキシカルバムイミドイル
基(−C(=N−OH)−NH2)、あるいは置換され
ていてもよい低級(C1-4)アルキル基またはアシル基
でそれぞれ保護された(1)カルボキシル基、(2)テ
トラゾリル基、(3)トリフルオロメタンスルホン酸ア
ミド基(−NHSO2CF3)、(4)リン酸基、(5)
スルホン酸基、(6)N,S,Oのうちの1個または2
個以上を含む5〜7員(好ましくは5〜6員)の単環状
の置換されていてもよい複素環残基のように、化学的な
反応により、R1で表される陰イオンを形成しうる基に
変じうる基(いわゆる合成中間体)であってもよい。
【0013】R1としては、置換されていてもよい低級
(C1-4)アルキル(例、メチル,トリフェニルメチ
ル,メトキシメチル,エトキシメチル,p−メトキシベ
ンジル,p−ニトロベンジルなど)もしくはアシル基
(例、低級(C2-5)アルカノイル,ベンゾイルなど)
で保護されていてもよいカルボキシル、テトラゾリルあ
るいは2,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,4−オ
キサジアゾール−3−イル(好ましくは、テトラゾリ
ル)またはシアノ、N−ヒドロキシカルバムイミドイル
(好ましくはシアノ)が好ましく、とりわけテトラゾリ
ルが好ましく用いられる。
【0014】前記式中、Xは隣接するフェニレン基とフ
ェニル基が直接または原子鎖2以下のスペーサーを介し
て結合していること(好ましくは直接結合)を示し、原
子鎖2以下のスペーサーとしては、直鎖部分を構成する
原子数が1または2である2価の鎖であればいずれでも
よく、側鎖を有していてもよい。具体的には直鎖部分を
構成する原子数が1または2である低級(C1-4)アル
キレン、−CO−,−O−,−S−,−NH−,−CO
−NH−,−O−CH2−,−S−CH2−,−CH=C
H−などが挙げられる。前記式中、nは1または2(好
ましくは1)の整数を示す。
【0015】前記式中、環Aは置換基R2以外にさらに
置換基を有していてもよいベンゼン環を示し、該置換基
としては、例えば、(1)ハロゲン(例、F,Cl,Br
など),(2)シアノ,(3)ニトロ,(4)置換され
ていてもよい低級(C1-4)アルキル,(5)低級(C
1-4)アルコキシ,(6)置換されていてもよいアミノ
基(例、アミノ,N−低級(C1-4)アルキルアミノ
(例,メチルアミノなど),N,N−ジ低級(C1-4
アルキルアミノ(例,ジメチルアミノなど),N−アリ
ールアミノ(例、フェニルアミノなど)、脂環式アミノ
(例、モルホリノ、ピベリジノ、ピペラジノ、N−フェ
ニルピペラジノなど)など)、(7)式−CO−D′
〔式中、D′は水酸基またはアルキル部分が水酸基,低
級(C1-4)アルコキシ,低級(C2-6)アルカノイルオ
キシ(例、アセトキシ,ピバロイルオキシなど)、低級
(C1-6)アルコキシカルボニルオキシ(例、メトキシ
カルボニルオキシ,エトキシカルボニルオキシなど)あ
るいは低級(C3-6)シクロアルコキシカルボニルオキ
シ(例、シクロヘキシルオキシカルボニルオキシなど)
で置換されていてもよい低級(C1-4)アルコキシを示
す〕で表わされる基,または(8)置換されていてもよ
い低級(C1-4)アルキル(前記したR1としての陰イオ
ンを形成しうる基の保護基として例示された「置換され
ていてもよい低級(C1-4)アルキル基」と同様なもの
が挙げられる)もしくはアシル(例、低級(C2-5)ア
ルカノイル、ベンゾイルなど)で保護されていてもよい
テトラゾリル、トリフルオロメタンスルホン酸アミド
基、リン酸基あるいはスルホン酸基などが挙げられる。
これらの置換基は、ベンゼン環上の置換可能な位置に1
〜2個同時に置換されていてもよいが、置換基R2以外
に環Aがさらに有する置換基としては、置換されていて
もよい低級(C1-4)アルキル(例、水酸基、カルボキ
シル基,ハロゲンなどで置換されていてもよい低級(C
1-4)アルキルなど),ハロゲンなどが好ましく、置換
基R2以外に環Aが置換基を有さないことがより好まし
い。
【0016】前記式中、R2としての陰イオンを形成し
うる基(プロトンとして遊離しうる水素原子を有する
基)としては、例えば、(1)エステル化またはアミド
化されていてもよいカルボキシル基、(2)テトラゾリ
ル基、(3)トリフルオロメタンスルホン酸アミド基
(−NHSO2CF3)、(4)リン酸基、(5)スルホ
ン酸基などが挙げられ、これらの基は置換されていても
よい低級アルキル基(前記したR1としての陰イオンを
形成しうる基の保護基として例示された「置換されてい
てもよい低級(C1-4)アルキル基」と同様なものが挙
げられる)もしくはアシル基(例、低級(C2-5)アル
カノイル、ベンゾイルなど)で保護されていてもよく、
生物学的すなわち生理的条件下(例えば、生体内酵素な
どによる酸化、還元あるいは加水分解などの生体内反応
など)で、または化学的に陰イオンを形成しうる基また
はそれに変じうる基であればいずれでもよい。
【0017】R2としてのエステル化またはアミド化さ
れていてもよいカルボキシルとしては、例えば式−CO
−D〔式中、Dは(1)水酸基、(2)置換されていて
もよいアミノ(例えば、アミノ、N−低級(C1-4)ア
ルキルアミノ、N,N−ジ低級(C1-4)アルキルアミ
ノなど)または(3)置換されていてもよいアルコキシ
{例、(i)アルキル部分が水酸基,置換されていても
よいアミノ(例、アミノ、N−低級(C1-4)アルキル
アミノ、N,N−ジ低級(C1-4)アルキルアミノ、ピ
ペリジノ、モルホリノなど),ハロゲン,低級
(C1-6)アルコキシ、低級(C1-6)アルキルチオ、低
級(C3-8)シクロアルコキシあるいは置換されていて
もよいジオキソレニル(例、5−メチル−2−オキソ−
1,3−ジオキソレン−4−イルなど)で置換されてい
てもよい低級(C1-6)アルコキシ基、または(ii)
式−O−CH(R6)−OCOR7〔式中、R6は(a)
水素、(b)炭素数1−6の直鎖もしくは分枝状の低級
アルキル基(例、メチル、エチル、n−プロピル、イソ
プロピル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル、n−ペ
ンチル、イソペンチル、ネオペンチルなど)、(c)炭
素数2−6の直鎖もしくは分枝状の低級アルケニル基ま
たは(d)炭素数3−8のシクロアルキル基(例、シク
ロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなど)を
示し、R7は(a)炭素数1−6の直鎖もしくは分枝状
の低級アルキル基(例、メチル、エチル、n−プロピ
ル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチ
ル、t−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペン
チルなど)、(b)炭素数2−6の直鎖もしくは分枝状
の低級アルケニル基、(c)炭素数3−8のシクロアル
キル基(例、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロ
ヘプチルなど)もしくは置換されていてもよいアリール
基(例、ハロゲン原子、ニトロ、低級(C1-4)アルキ
ル、低級(C1-4)アルコキシなどを有していてもよい
フェニルまたはナフチル基など)で置換された炭素数1
−3の低級アルキル基(例、ベンジル、p−クロロベン
ジル、フェネチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキ
シルメチルなど)、(d)炭素数3−8のシクロアルキ
ルもしくは置換されていてもよいアリール基(例、ハロ
ゲン原子、ニトロ、低級(C1-4)アルキル、低級(C
1-4)アルコキシなどを有していてもよいフェニルまた
はナフチル基など)で置換された炭素数2−3の低級ア
ルケニル基(例、シンナミル等のビニル、プロペニル、
アリル、イソプロペニルなどのアルケニル部を持つもの
など)、(e)置換されていてもよいアリール基(例、
フェニル、p−トリル、ナフチル等のハロゲン原子、ニ
トロ、低級(C1-4)アルキル、低級(C1-4)アルコキ
シなどを有していてもよいフェニルまたはナフチル基な
ど)、(f)炭素数1−6の直鎖もしくは分枝状の低級
アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、n−プロポキ
シ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、sec
−ブトキシ、t−ブトキシ、n−ペンチルオキシ、イソペ
ンチルオキシ、ネオペンチルオキシなど)、(g)炭素
数2−8の直鎖もしくは分枝状の低級アルケニロキシ基
(例、アリロキシ、イソブテニロキシなど)、(h)炭
素数3−8のシクロアルキルオキシ基(例、シクロペン
チルオキシ、シクロヘキシルオキシ、シクロヘプチルオ
キシなど)、(i)炭素数3−8のシクロアルキル
(例、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチ
ルなど)もしくは置換されていてもよいアリール基
(例、ハロゲン原子、ニトロ、低級(C1-4)アルキ
ル、低級(C1-4)アルコキシなどを有していてもよい
フェニルまたはナフチル基など)で置換された炭素数1
−3の低級アルコキシ基(例、ベンジロキシ、フェネチ
ロキシ、シクロペンチルメトキシ、シクロヘキシルメト
キシなどのメトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソ
プロポキシなどのアルコキシ部を持つものなど)、
(j)炭素数3−8のシクロアルキル(例、シクロペン
チル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなど)もしくは
置換されていてもよいアリール基(例、ハロゲン原子、
ニトロ、低級(C1-4)アルキル、低級(C1-4)アルコ
キシなどを有していてもよいフェニルまたはナフチル基
など)で置換された炭素数2−3の低級アルケニロキシ
基(例、シンナミロキシ等のビニロキシ、プロペニロキ
シ、アリロキシ、イソプロペニロキシなどのアルケニロ
キシ部を持つものなど)または(k)置換されていても
よいアリールオキシ基(例、フェノキシ、p−ニトロフ
ェノキシ、ナフトキシ等のハロゲン原子、ニトロ、低級
(C1-4)アルキル、低級(C1-4)アルコキシなどを有
していてもよいフェノキシまたはナフトキシ基など)を
示す〕で表される基など}を示す〕で表される基などが
挙げられる。
【0018】R2としては、エステル化されていてもよ
いカルボキシルが好ましく、その具体例としては、例え
ば、−COOH及びその塩、−COOMe、−COOE
t、−COOtBu、−COOPr、ピバロイルオキシメト
キシカルボニル、1−(シクロヘキシルオキシカルボニ
ルオキシ)エトキシカルボニル、5−メチル−2−オキ
ソ−1,3−ジオキソレン−4−イルメトキシカルボニ
ル、アセトキシメトキシカルボニル、プロピオニロキシ
メトキシカルボニル、n−ブチリロキシメトキシカルボ
ニル、イソブチリロキシメトキシカルボニル、1−(エ
トキシカルボニロキシ)エトキシカルボニル、1−(ア
セトキシ)エトキシカルボニル、1−(イソブチリロキ
シ)エトキシカルボニル、シクロヘキシルカルボニルオ
キシメトキシカルボニル、ベンゾイルオキシメトキシカ
ルボニル、シンナミロキシカルボニル、シクロペンチル
カルボニロキシメトキシカルボニルなどが挙げられ、生
物学的すなわち生理的条件下(例えば、生体内酵素によ
る酸化・還元あるいは加水分解などの生体内反応など)
で、または化学的に陰イオン(例、COO-、その誘導
体など)を形成しうる基またはそれに変じうる基であれ
ばいずれであってもよく、カルボキシル基、またはその
プロドラッグ体であってもよい。
【0019】上記R2としては、式−CO−D〔式中、
Dは(1)水酸基または(2)アルキル部分が水酸基、
アミノ、ハロゲン、低級(C2-6)アルカノイルオキシ
(例、アセトオキシ,ピバロイルオキシなど)、低級
(C3-8)シクロアルカノイルオキシ、低級(C1-6)ア
ルコキシカルボニルオキシ(例、メトキシカルボニルオ
キシ,エトキシカルボニルオキシなど)、低級
(C3-8)シクロアルコキシカルボニロキシ(例、シク
ロヘキシルオキシカルボニルオキシなど)、低級(C1-
4)アルコキシまたは低級(C3-8)シクロアルコキシで
置換されていてもよい低級(C1-4)アルコキシを示
す〕で表わされる基が好ましく、なかでも低級
(C1 -4)アルキル(好ましくは、メチルまたはエチ
ル)でエステル化されたカルボキシルが好ましい。
【0020】前記式中、R3で表される「ヘテロ原子を
介して結合していてもよく、置換基を有して炭化水素残
基」における「炭化水素残基」としては、例えば、
(1)アルキル基、(2)アルケニル基、(3)アルキ
ニル基、(4)シクロアルキル基、(5)アリール基、
(6)アラルキル基などが挙げられるが、なかでもアル
キル基、アルケニル基およびシクロアルキル基が好まし
い。前記(1)のアルキル基としては、炭素数1〜8程
度の低級アルキル基で直鎖状、分枝状のいずれでもよ
く、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、
ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、ペン
チル、i−ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチルな
どがあげられる。前記(2)のアルケニル基としては、
炭素数2〜8程度の低級アルケニル基で直鎖状、分枝状
のいずれでもよく、例えばビニル、プロペニル、2−ブ
テニル、3−ブテニル、イソブテニル、2−オクテニル
などがあげられる。前記(3)のアルキニル基として
は、炭素数2〜8程度の低級アルキニル基で直鎖状、分
枝状のいずれでもよく、例えばエチニル、2−プロピニ
ル、2−ブチニル、2−ペンチニル、2−オクチニルな
どがあげられる。前記(4)のシクロアルキル基として
は、炭素数3〜6程度の低級シクロアルキルがあげら
れ、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペン
チル、シクロヘキシルなどがあげられる。上記したアル
キル基、アルケニル基、アルキニル基またはシクロアル
キル基は水酸基、置換されていてもよいアミノ基(例、
アミノ、N−低級(C1-4)アルキルアミノ,N,N−ジ
低級(C1-4)アルキルアミノなど)、ハロゲン、低級
(C1-4)アルコキシ基,低級(C1-4)アルキルチオ基
などで置換されていてもよい。前記(5)のアラルキル
基としては、例えばベンジル、フェネチルなどのフェニ
ル−低級(C1-4)アルキルなどがあげられ、前記
(6)のアリール基としては、例えばフェニルなどがあ
げられる。
【0021】上記したアラルキル基またはアリール基
は、そのベンゼン環上の任意の位置に、例えばハロゲン
(例、F,Cl,Brなど)、ニトロ、置換されていて
もよいアミノ基(例、アミノ,N−低級(C1-4)アル
キルアミノ,N,N−ジ低級(C 1-4)アルキルアミノな
ど)、低級(C1-4)アルコキシ(例、メトキシ、エト
キシなど)、低級(C1-4)アルキルチオ(例、メチル
チオ,エチルチオなど)、低級(C1-4)アルキル
(例、メチル、エチルなど)などを有していてもよい。
上記したなかでも、R3で表される「ヘテロ原子を介し
て結合していてもよく、置換基を有して炭化水素残基」
における「炭化水素残基」としては、置換されていても
よいアルキルまたはアルケニル基(例、水酸基、アミノ
基、ハロゲンまたは低級(C1-4)アルコキシ基で置換
されていてもよい低級(C1-5)アルキルまたは低級
(C2-5)アルケニル基など)が好ましく、とりわけ、
低級(C1-5)アルキル(より好ましくは、エチル)が
好ましい。R3で表される「ヘテロ原子を介して結合し
ていてもよく、置換基を有して炭化水素残基」における
「ヘテロ原子」としては、−O−、−S(O)m−[m
は0ないし2の整数を示す]、−NR’−[R’は水素
原子または低級(C1-4)アルキルを示す]などが挙げ
られ、なかでも−O−が好ましく用いられる。上記した
なかでも、R3としては、−O−、−S(O)m−[m
は0ないし2の整数を示す]または−NR’−[R’は
水素原子または低級(C1-4)アルキルを示す]を介し
て結合していてもよく、水酸基、アミノ基、ハロゲンお
よび低級(C1-4)アルコキシ基から選ばれる置換基で
置換されていてもよい低級(C1 -5)アルキルまたは低
級(C2-5)アルケニル基などが好ましく、とりわけ、
低級(C1-5)アルキルまたは低級(C1-5)アルコキシ
(より好ましくは、エトキシ)が好ましい。
【0022】式(I)で表されるアンギオテンシンII拮
抗作用を有する複素環化合物のなかでも、式(I')
【化17】 (式中、R1は(1)カルボキシル基、(2)テトラゾ
リル基または(3)式
【化18】 〔式中、iは−O−または−S−を示し、jは>=O,
>=Sまたは>=S(O)mを示し、mは前記と同意義
を示す〕で表される基を示し、環Aは置換基R2以外に
置換されていてもよい低級(C1-4)アルキル(例、水
酸基、カルボキシル基,ハロゲンなどで置換されていて
もよい低級(C1-4)アルキルなど)またはハロゲンで
置換されていてもよいベンゼン環(好ましくは、置換基
2以外に置換基を有さないベンゼン環)を示し、R2
式−CO−D〔式中、Dは(1)水酸基または(2)ア
ルキル部分が水酸基、アミノ、ハロゲン、低級
(C2-6)アルカノイルオキシ(例、アセトオキシ,ピ
バロイルオキシなど)、低級(C3-8)シクロアルカノ
イルオキシ、低級(C1-6)アルコキシカルボニルオキ
シ(例、メトキシカルボニルオキシ,エトキシカルボニ
ルオキシなど)、低級(C3-8)シクロアルコキシカル
ボニロキシ(例、シクロヘキシルオキシカルボニルオキ
シなど)、低級(C1-4)アルコキシまたは低級
(C3-8)シクロアルコキシで置換されていてもよい低
級(C1-4)アルコキシを示す〕で表わされる基を示
し、R3は−O−、−S(O)m−[mは0ないし2の
整数を示す]または−NR’−[R’は水素原子または
低級(C1-4)アルキルを示す]を介して結合していて
もよく、水酸基、アミノ基、ハロゲンおよび低級(C
1-4)アルコキシ基から選ばれる置換基で置換されてい
てもよい低級(C1-5)アルキルまたは低級(C2 -5)ア
ルケニル基(好ましくは、低級(C1-5)アルキルまた
は低級(C1-5)アルコキシ;より好ましくは、エトキ
シ)を示す。〕で表されるベンズイミダゾール−7−カ
ルボン酸誘導体またはその薬理学的に許容されうる塩な
どが好ましく、とりわけ、2−エトキシ−1−[[2’
−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−
イル]メチル]ベンズイミダゾール−7−カルボン酸
〔Candesartan〕、1−(シクロヘキシルオキシカルボ
ニルオキシ)エチル 2−エトキシ−1−[[2’−
(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イ
ル]メチル]ベンズイミダゾール−7−カルボキシラー
ト〔Candesartan cilexetil〕、ピバロイルオキシメチ
ル 2−エトキシ−1−[[2’−(1H−テトラゾー
ル−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチル]ベンズ
イミダゾール−7−カルボキシラート、2−エトキシ−
1−[[2’−(2,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,
2,4−オキサジアゾール−3−イル)ビフェニル−4
−イル]メチル]ベンズイミダゾール−7−カルボン酸
またはその塩などが好ましい。上記したベンズイミダゾ
ール誘導体は、例えば、EP−425921、EP−4
59136、EP−553879、EP−57812
5、EP−520423、EP−668272などに記
載の公知の方法又はそれに準じた方法などにより合成す
ることが可能である。また、Candesartan cilexetil を
用いる場合には、EP−459136に記載された安定
なC型結晶を用いるのがよい。
【0023】本発明で用いられるアンギオテンシンII拮
抗作用を有する複素環化合物またはそのプロドラッグは
それ自身であっても、薬理学的に許容される塩であって
もよい。このような塩としては、該アンギオテンシンII
拮抗作用を有する複素環化合物がカルボキシル基等の酸
性基を有する場合、無機塩基(例、ナトリウム、カリウ
ム等のアルカリ金属、カルシウム、マグネシウム等のア
ルカリ土類金属、亜鉛、鉄、銅等の遷移金属等)や有機
塩基(例、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリ
ジン、ピコリン、エタノールアミン、ジエタノールアミ
ン、トリエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、
N,N’−ジベンジルエチレンジアミンなどの有機アミ
ン類、アルギニン、リジン、オルニチンなどの塩基性ア
ミノ酸類等)などとの塩が挙げられる。アンギオテンシ
ンII拮抗作用を有する複素環化合物がアミノ基等の塩基
性基を有する場合、無機酸や有機酸(例、塩酸、硝酸、
硫酸、燐酸、炭酸、重炭酸、ギ酸、酢酸、プロピオン
酸、トリフルオロ酢酸、フマール酸、シュウ酸、酒石
酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタ
ンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスル
ホン酸等)、アスパラギン酸、グルタミン酸などの酸性
アミノ酸等との塩が挙げられる。本発明で用いられるア
ンギオテンシンII拮抗作用を有する複素環化合物[以
下、AII拮抗化合物と称することがある。]のプロド
ラッグは、生体内における生理条件下で酵素や胃酸等に
よる反応によりAII拮抗化合物に変換する化合物、す
なわち酵素的に酸化、還元、加水分解等を起こしてAI
I拮抗化合物に変化する化合物、胃酸等により加水分解
などを起こしてAII拮抗化合物に変化する化合物をい
う。AII拮抗化合物のプロドラッグとしては、AII
拮抗化合物のアミノ基がアシル化、アルキル化、りん酸
化された化合物(例、AII拮抗化合物のアミノ基がエ
イコサノイル化、アラニル化、ペンチルアミノカルボニ
ル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレ
ン−4−イル)メトキシカルボニル化、テトラヒドロフ
ラニル化、ピロリジルメチル化、ピバロイルオキシメチ
ル化、tert−ブチル化された化合物など);AII
拮抗化合物の水酸基がアシル化、アルキル化、りん酸
化、ほう酸化された化合物(例、AII拮抗化合物の水
酸基がアセチル化、パルミトイル化、プロパノイル化、
ピバロイル化、サクシニル化、フマリル化、アラニル
化、ジメチルアミノメチルカルボニル化された化合物な
ど);AII拮抗化合物のカルボキシル基がエステル
化、アミド化された化合物(例、AII拮抗化合物)の
カルボキシル基がエチルエステル化、フェニルエステル
化、カルボキシメチルエステル化、ジメチルアミノメチ
ルエステル化、ピバロイルオキシメチルエステル化、エ
トキシカルボニルオキシエチルエステル化、フタリジル
エステル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオ
キソレン−4−イル)メチルエステル化、シクロヘキシ
ルオキシカルボニルオキシエチルエステル化、メチルア
ミド化された化合物など);等が挙げられる。これらの
化合物は自体公知の方法によってAII拮抗化合物から
製造することができる。また、AII拮抗化合物のプロ
ドラッグは、広川書店1990年刊「医薬品の開発」第
7巻分子設計163頁から198頁に記載されているよ
うな、生理的条件でAII拮抗化合物に変化するもので
あってもよい。また、AII拮抗化合物は水和物および
非水和物のいずれであってもよい。
【0024】本発明で用いられるアンギオテンシンII拮
抗作用を有する複素環化合物およびそれらの薬学的に許
容される塩は、毒性も低く、そのまま、あるいは薬学的
に許容される担体と混合して医薬組成物とすることによ
り、哺乳動物(例、ヒト、マウス、ラット、ウサギ、イ
ヌ、ネコ、ウシ、ウマ、ブタ、サルなど)に対して、T
NF−α抑制剤として用いることができる。ここにおい
て、薬理学的に許容される担体としては、製剤素材とし
て慣用の各種有機あるいは無機担体物質が用いられ、固
形製剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤;液状
製剤における溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、
緩衝剤、無痛化剤などとして配合される。また必要に応
じて、防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤などの製剤添
加物を用いることもできる。賦形剤の好適な例として
は、例えば乳糖、白糖、D−マンニトール、D−ソルビ
トール、デンプン、α化デンプン、デキストリン、結晶
セルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、
カルボキシメチルセルロースナトリウム、アラビアゴ
ム、デキストリン、プルラン、軽質無水ケイ酸、合成ケ
イ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム
などが挙げられる。滑沢剤の好適な例としては、例えば
ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、
タルク、コロイドシリカなどが挙げられる。結合剤の好
適な例としては、例えばα化デンプン、ショ糖、ゼラチ
ン、アラビアゴム、メチルセルロース、カルボキシメチ
ルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウ
ム、結晶セルロース、白糖、D−マンニトール、トレハ
ロース、デキストリン、プルラン、ヒドロキシプロピル
セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポ
リビニルピロリドンなどが挙げられる。崩壊剤の好適な
例としては、例えば乳糖、白糖、デンプン、カルボキシ
メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシ
ウム、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチ
ルスターチナトリウム、軽質無水ケイ酸、低置換度ヒド
ロキシプロピルセルロースなどが挙げられる。溶剤の好
適な例としては、例えば注射用水、生理的食塩水、リン
ゲル液、アルコール、プロピレングリコール、ポリエチ
レングリコール、ゴマ油、トウモロコシ油、オリーブ
油、綿実油などが挙げられる。溶解補助剤の好適な例と
しては、例えばポリエチレングリコール、プロピレング
リコール、D−マンニトール、トレハロース、安息香酸
ベンジル、エタノール、トリスアミノメタン、コレステ
ロール、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウム、クエ
ン酸ナトリウム、サリチル酸ナトリウム、酢酸ナトリウ
ムなどが挙げられる。懸濁化剤の好適な例としては、例
えばステアリルトリエタノールアミン、ラウリル硫酸ナ
トリウム、ラウリルアミノプロピオン酸、レシチン、塩
化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、モノステア
リン酸グリセリンなどの界面活性剤;例えばポリビニル
アルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチル
セルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシ
メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒド
ロキシプロピルセルロースなどの親水性高分子;ポリソ
ルベート類、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油などが挙
げられる。等張化剤の好適な例としては、例えば塩化ナ
トリウム、グリセリン、D−マンニトール、D−ソルビ
トール、ブドウ糖などが挙げられる。緩衝剤の好適な例
としては、例えばリン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、クエン酸
塩などの緩衝液などが挙げられる。無痛化剤の好適な例
としては、例えばベンジルアルコールなどが挙げられ
る。
【0025】防腐剤の好適な例としては、例えばパラオ
キシ安息香酸エステル類、クロロブタノール、ベンジル
アルコール、フェネチルアルコール、デヒドロ酢酸、ソ
ルビン酸などが挙げられる。抗酸化剤の好適な例として
は、例えば亜硫酸塩、アスコルビン酸塩などが挙げられ
る。着色剤の好適な例としては、例えば水溶性食用ター
ル色素(例、食用赤色2号および3号、食用黄色4号お
よび5号、食用青色1号および2号などの食用色素、水
不溶性レーキ色素(例、前記水溶性食用タール色素のア
ルミニウム塩など)、天然色素(例、β−カロチン、ク
ロロフィル、ベンガラなど)などが挙げられる。甘味剤
の好適な例としては、例えばサッカリンナトリウム、グ
リチルリチン二カリウム、アスパルテーム、ステビアな
どが挙げられる。
【0026】医薬組成物の剤形としては、例えば錠剤、
カプセル剤(ソフトカプセル、マイクロカプセルを含
む)、顆粒剤、散剤、シロップ剤、乳剤、懸濁剤などの
経口剤;および注射剤(例、皮下注射剤、静脈内注射
剤、筋肉内注射剤、腹腔内注射剤、硝子体内注射剤な
ど)、点滴剤、外用剤(例、経鼻投与製剤、経皮製剤、
軟膏剤など)、坐剤(例、直腸坐剤、膣坐剤など)、ペ
レット、点滴剤等の非経口剤が挙げられ、これらはそれ
ぞれ経口的あるいは非経口的に安全に投与できる。医薬
組成物は、製剤技術分野において慣用の方法、例えば日
本薬局方に記載の方法等により製造することができる。
以下に、製剤の具体的な製造法について詳述する。
【0027】例えば、経口剤は、有効成分に、例えば賦
形剤(例、乳糖,白糖,デンプン,D−マンニトールな
ど)、崩壊剤(例、カルボキシメチルセルロースカルシ
ウムなど)、結合剤(例、α化デンプン,アラビアゴ
ム,カルボキシメチルセルロース,ヒドロキシプロピル
セルロース,ポリビニルピロリドンなど)または滑沢剤
(例、タルク,ステアリン酸マグネシウム,ポリエチレ
ングリコール6000など)などを添加して圧縮成形
し、次いで必要により、味のマスキング、腸溶性あるい
は持続性を目的として、コーティング基剤を用いて自体
公知の方法でコーティングすることにより製造される。
該コーティング基剤としては、例えば糖衣基剤、水溶性
フィルムコーティング基剤、腸溶性フィルムコーティン
グ基剤、徐放性フィルムコーティング基剤などが挙げら
れる。糖衣基剤としては、白糖が用いられ、さらに、タ
ルク、沈降炭酸カルシウム、ゼラチン、アラビアゴム、
プルラン、カルナバロウなどから選ばれる1種または2
種以上を併用してもよい。水溶性フィルムコーティング
基剤としては、例えばヒドロキシプロピルセルロース、
ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチ
ルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロースなど
のセルロース系高分子;ポリビニルアセタールジエチル
アミノアセテート、アミノアルキルメタアクリレートコ
ポリマーE〔オイドラギットE(商品名)、ロームファ
ルマ社〕、ポリビニルピロリドンなどの合成高分子;プ
ルランなどの多糖類などが挙げられる。
【0028】腸溶性フィルムコーティング基剤として
は、例えばヒドロキシプロピルメチルセルロース フタ
レート、ヒドロキシプロピルメチルセルロース アセテ
ートサクシネート、カルボキシメチルエチルセルロー
ス、酢酸フタル酸セルロースなどのセルロース系高分
子;メタアクリル酸コポリマーL〔オイドラギットL
(商品名)、ロームファルマ社〕、メタアクリル酸コポ
リマーLD〔オイドラギットL−30D55(商品
名)、ロームファルマ社〕、メタアクリル酸コポリマー
S〔オイドラギットS(商品名)、ロームファルマ社〕
などのアクリル酸系高分子;セラックなどの天然物など
が挙げられる。徐放性フィルムコーティング基剤として
は、例えばエチルセルロースなどのセルロース系高分
子;アミノアルキルメタアクリレートコポリマーRS
〔オイドラギットRS(商品名)、ロームファルマ
社〕、アクリル酸エチル・メタアクリル酸メチル共重合
体懸濁液〔オイドラギットNE(商品名)、ロームファ
ルマ社〕などのアクリル酸系高分子などが挙げられる。
上記したコーティング基剤は、その2種以上を適宜の割
合で混合して用いてもよい。また、コーティングの際
に、例えば酸化チタン、三二酸化鉄等のような遮光剤を
用いてもよい。
【0029】注射剤は、有効成分を分散剤(例、ポリソ
ルベート80,ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60な
ど),ポリエチレングリコール,カルボキシメチルセル
ロース,アルギン酸ナトリウムなど)、保存剤(例、メ
チルパラベン,プロピルパラベン,ベンジルアルコー
ル,クロロブタノール,フェノールなど)、等張化剤
(例、塩化ナトリウム,グリセリン,D−マンニトー
ル,D−ソルビトール,ブドウ糖など)などと共に水性
溶剤(例、蒸留水,生理的食塩水,リンゲル液等)ある
いは油性溶剤(例、オリーブ油,ゴマ油,綿実油,トウ
モロコシ油などの植物油、プロピレングリコール等)な
どに溶解、懸濁あるいは乳化することにより製造され
る。この際、所望により溶解補助剤(例、サリチル酸ナ
トリウム,酢酸ナトリウム等)、安定剤(例、ヒト血清
アルブミン等)、無痛化剤(例、ベンジルアルコール
等)等の添加物を用いてもよい。
【0030】本発明で用いられるアンギオテンシンII拮
抗作用を有する複素環化合物およびそれらの薬学的に許
容される塩の投与量は、投与対象、投与ルート、対象疾
患、症状などによっても異なるが、例えば哺乳動物、特
に成人(体重50kg)に経口投与する場合、有効成分
であるアンギオテンシンII拮抗作用を有する複素環化合
物およびそれらの薬学的に許容される塩を通常1回量と
して約0.001〜1000mg、好ましくは0.1〜
50mgであり、この量を1日1回〜3回投与するのが
望ましい。
【0031】本発明のTNF−α抑制剤は、哺乳動物
(例、ヒト、マウス、ラット、ウサギ、イヌ、ネコ、ウ
シ、ウマ、ブタ、サル等)に対し、TNF−αが関与す
る疾患の予防および治療剤として用いられる。ここで、
TNF−αが関与する疾患として、TNF−αの存在に
より発症または増悪し、TNF−αの抑制効果を介して
治療される疾患である。このような疾患としては、例え
ば炎症性疾患〔例、網膜症、腎症、神経障害、大血管障
害等の糖尿病性合併症、糖尿病性腎症;慢性関節リウマ
チ、変形性関節炎、リウマチ様脊髄炎、骨膜炎等の関節
炎;手術・外傷後の炎症;腫脹の緩解;咽頭炎;膀胱
炎;肺炎;心筋炎;心筋症;アトピー性皮膚炎;クロー
ン病、潰瘍性大腸炎等の炎症性腸疾患;髄膜炎;炎症性
眼疾患;肺炎、珪肺、肺サルコイドーシス、肺結核等の
炎症性肺疾患等〕、循環器系疾患(例、不整脈、狭心
症、心筋梗塞、心不全、うっ血性心不全を含む慢性心不
全、アテローム性を含む動脈硬化症、高血圧症、深部静
脈血栓症、閉塞性末梢循環障害、虚血性脳循環障害、播
種性血管内凝固症候群、レイノー病、バージャー病)、
門脈圧亢進症、肺高血圧、喘息、アレルギー性鼻炎、結
膜炎、消化管アレルギー、花粉症、アナフィラキシーな
どのアレルギー疾患、慢性閉塞性肺疾患、膠原病(例、
全身性エリテマトーデス、強皮症、多発動脈炎等)、ク
ローン病、自己免疫性溶血性貧血、乾癬、慢性を含む肝
炎、肝硬変などの肝臓疾患、膵炎などの膵臓疾患、神経
変性疾患(例、アルツハイマー病、パーキンソン病、筋
萎縮性側索硬化症、エイズ脳症等)、中枢神経障害
(例、脳出血および脳梗塞等の脳血管障害およびその後
遺症、頭部外傷、脊椎損傷、脳浮腫、痴呆症、記憶障
害、意識障害、多発性硬化症等)、毒血症(例、敗血
症、敗血症性ショック、内毒素性ショック、グラム陰性
敗血症、トキシンショック症候群等)、更年期障害、妊
娠中毒、肥満症、高脂血症、高コレステロール血症、耐
糖能異常、固形腫瘍、腫瘍(例、悪性黒色腫、悪性リン
パ腫、消化器(例、胃、腸など)癌など)、癌およびそ
れに伴う悪液質、内分泌疾患(アジソン病、クッシング
症候群、褐色細胞種、原発性アルドステロン症など)、
クロイツフェルト−ヤコブ病、ウイルス感染症(例、サ
イトメガルウイルス、インフルエンザウイルス、ヘルペ
スウイルス等のウイルス感染症)、経皮的冠動脈形成術
後の血管肥厚または閉塞、PTCA・ステント留置・バ
イパス手術後の血管再閉塞・再狭窄、インターベンショ
ン後の血管肥厚または閉塞、移植時の血管障害および拒
絶反応の抑制、透析低血圧、緑内障、高眼圧症、重症筋
無力症、慢性疲労症候群、骨疾患(例、骨折,再骨折,
骨粗鬆症,骨軟化症,骨ペーチェット病,硬直性脊髄
炎,慢性関節リウマチ,変形性膝関節炎およびそれらの
類似疾患における関節組織の破壊など)などが挙げられ
る。本発明のTNF−α抑制剤は、単独で治療のために
使用されてもよく、またはその他の脂質低下薬またはコ
レステロール低下薬、HMG−Co A還元酵素(3-hy
droxy-3-methylglutaryl coenzyme A reductase)阻害
薬、心筋保護薬、冠動脈疾患治療薬、他の高血圧治療
薬、慢性心不全治療薬、糖尿病治療薬、他のインシュリ
ン感受性改善薬、甲状腺機能低下治療薬、ネフローゼ症
候群治療薬、抗炎症薬(NSAIDSなど)、骨疾患治療薬
(骨粗鬆症治療薬など)または慢性腎不全治療薬を含む
他の医薬成分と共に使用されてもよく、この場合、これ
らの化合物は経口製剤として投与されることが好まし
く、また必要により直腸製剤として坐薬の形態で投与さ
れてもよい。この場合の可能な組み合わせ成分は、例え
ばフィブレート類〔例、クロフィブレート、ベンザフィ
ブレート、ジェムフィプロジル等〕,ニコチン酸、その
誘導体および類縁体〔例、アシピモックスおよびプロブ
コール〕,胆汁酸結合樹脂〔例、コレスチラミン、コレ
スチポール等〕,コレステロール吸収を抑制する化合物
〔例、シトステロールやネオマイシン等〕,スクアレン
エポキシダーゼ阻害薬〔例、NB−598および類縁化
合物等〕が挙げられる。更に別の可能な組み合わせ成分
は、オキシドスクアレン−ラノステロールサイクラー
ゼ、例えばデカリン誘導体、アザデカリン誘導体および
インダン誘導体である。 高血圧治療薬:利尿薬〔例、フロセミド(ラシック
ス),ブメタニド(ルネトロン),アゾセミド(ダイア
ート)〕,降圧薬〔例、ACE阻害薬、(マレイン酸エ
ナラプリル(レニベース)など)及びCa 拮抗薬(マニ
ジピン、アムロジピンなど)、αまたはβ受容体遮断薬
など〕 慢性心不全治療薬:強心薬〔例、強心配糖体(ジゴキシ
ンなど)、β受容体刺激薬(デノパミンおよびドブタミ
ンなどのカテコラミン製剤)およびPDE阻害薬な
ど〕,利尿薬〔例、フロセミド(ラシックス)、スピロ
ノラクトン(アルダクトン)など〕,ACE阻害薬、
〔例、マレイン酸エナラプリル(レニベース)など〕、
Ca 拮抗薬〔例、アムロジピンなど〕およびβ受容体遮
断薬 抗不整脈薬:ジソピラミド、リドカイン、硫酸キニジ
ン、酢酸フレカイニド、塩酸メキシレチン、塩酸アミオ
ダロン、およびβ遮断薬、Ca拮抗薬など 糖尿病治療薬:アクトス、ロジグリダソン、キネダッ
ク,ベンフィル,ヒューマリン,オイグルコン,グリミ
クロン,ダオニール,ノボリン,モノタード,インシュ
リン類,グルコバイ,ジメリン,ラスチノン,バシルコ
ン,デアメリンS,イスジリン類; 甲状腺機能低下症治療薬:乾燥甲状腺(チレオイド),
レボチロキシンナトリウム(チラージンS),リオチロ
ニジンナトリウム(サイロニン、チロミン); ネフローゼ症候群治療薬:通常、第一選択として採用さ
れるステロイド療法には、プレドニゾロン(プレドニ
ン),コハク酸プレドニゾロンナトリウム(プレドニ
ン),コハク酸メチルプレドニゾロンナトリウム(ソル
・メドロール),ベタメタゾン(リンデロン)等が用い
られる。又抗凝固療法にはジピリダモール(ベルサンチ
ン),塩酸ジラゼプ(コメリアン)、チロピジン、クロ
ビドグレル、FXa阻害剤等の抗血小板薬ならびに抗凝
固薬が用いられる; HMG−Co A還元酵素阻害薬:セリバスタチン、ア
トロバスタチン、プラバスタチン、シンバスタチン、イ
タバスタチン、ロバスタチン、フルバスタチン、(+)
−3R,5S−7−[4−(4−フルオロフェニル)−
6−イソプロピル−2−(N−メチル−N−メタンスル
ホニルアミノ)ピリミジン−5−イル]−3,5−ジヒ
ドロキシ−6(E)−ヘプテン酸など; 骨疾患治療薬:カルシウム製剤(例、炭酸カルシウム
等)、カルシトニン製剤、活性型ビタミンD3製剤
(例、アルファカルシドール(アルファロールなど)カ
ルシトリオール(ロカルトロール)等)、性ホルモン類
(例、エストロゲン,エストランジオール等)、ホルモ
ン製剤〔例、結合型エストロゲン(プレマリン)な
ど〕、イブリフラボン製剤(オステンなど)、ビタミン
2、ビタミンK2製剤〔例、メナテトレノン(グラケ
ー)など〕、ビスホスホン酸系製剤(エチドロネートな
ど)、プロスタグランジンA1、フッ素化合物(例、フ
ッ化ナトリウム等)、骨形成タンパク(BMP)、線維
芽細胞増殖因子(FGF)、血小板由来増殖因子(PD
GF)、トランスフォーミング成長因子(TGF−
β)、インスリン様成長因子−1及び2(IGF−1,
−2)、副甲状腺ホルモン(PTH)、ヨーロッパ出願
公開EP−A1−376197号公報,EP−A1−4
60488号公報およびEP−A1−719782号公
報記載の化合物(例、(2R.4S)-(-)-N-[4-(diethoxyphos
phorylmethyl)phenyl]-1,2,4,5-tetrahydro-4-methyl-
7,8-methylenedioxy-5-oxo-3-benzothiepin-2-carboxam
ide等)など; 慢性腎不全治療薬:利尿薬〔例、フロセミド(ラシック
ス),ブメタニド(ルネトロン),アゾセミド(ダイア
ート)〕,降圧薬(例、ACE阻害薬、(マレイン酸エ
ナラプリル(レニベース))及びCa 拮抗薬(マニジピ
ン)、α受容体遮断薬などと組み合わせて、投与する
際、好ましくは経口投与で使用し得る。 さらに、本発明のTNF−α抑制剤は血栓形成の予防お
よび治療に適している。その際それらは単独で、または
既知の下記治療薬と組み合わせて、好ましくは経口投与
で使用し得る。 血栓形成予防治療薬:血液凝固阻止薬〔例、ヘパリンナ
トリウム,ヘパリンカルシウム,ワルファリンカルシウ
ム(ワーファリン),血液凝固因子Xa阻害薬ならびに
凝固線溶系のバランス是正機能を有する薬剤〕,血栓溶
解薬〔例、tPA,ウロキナーゼ〕,抗血小板薬〔例、
アスピリン,スルフィンピラゾロ(アンツーラン),ジ
ピリダモール(ペルサンチン),チクロピジン(パナル
ジン),シロスタゾール(プレタール),GPIIb/IIIa
拮抗薬(レオプロ)〕など 冠血管拡張薬:ニフェジピン,ジルチアゼム,ニコラジ
ル,唖硝酸剤など 心筋保護薬:心臓ATP−K開口薬、Na-H交換阻害
薬、エンドセリン拮抗薬、ウロテンシン拮抗薬など 抗炎症薬:アスピリン、アセトアミノフェン、非ステロ
イド抗炎症剤〔例、インドメタシンなど〕、ステロイド
剤〔例、デキサメタゾンなど〕など 抗アレルギー薬:抗ヒスタミン薬〔例、マレイン酸クロ
ルフェニラミンなど〕、刺激療法剤〔例、ブシラミンな
ど〕、その他塩酸アゼラスチン、セラトロダスト、トラ
ニラスト、オキサトミド、強力ネオミノファーゲンシ
ー、トラネキサム酸、フマル酸ケトチフェンなど 抗腫瘍薬:アルキル化剤、代謝拮抗剤、抗腫瘍性抗生物
質製剤、抗腫瘍性植物成分製剤およびその他の抗腫瘍薬 中枢神経系作用薬:抗不安薬、催眠鎮静薬、麻酔薬、鎮
けい薬、自律神経薬、抗パーキンソン薬およびその他の
精神神経用薬 その他に抗肥満薬、抗リューマチ薬などさらには、生体
由来の各種因子またはその遺伝子導入による治療(例、
HGF、VEGF等の血管新生促進因子またはそれらの遺伝子
導入による虚血性疾患治療など)など本発明のTNF−
α抑制剤は、上記した薬物と同時にまたは時間をおいて
併用することができる。これらの薬剤を組み合わせて用
いる場合、各薬物を別々にあるいは同時に、薬理学的に
許容されうる担体、賦形剤、結合剤、希釈剤などと混合
して製剤化し、医薬組成物として経口的にまたは非経口
的に投与することができる。薬物を別々に製剤化した場
合、別々に製剤化したものを使用時に希釈剤などを用い
て混合して投与することができるが、別々に製剤化した
個々の製剤を、同時に、あるいは時間差をおいて別々
に、同一対象に投与してもよい。別々に製剤化したもの
を使用時に希釈剤などを用いて混合して投与するための
キット製品(例えば、粉末状の個々の薬物を含有するア
ンプルと2種以上の薬物を用時に混合して溶解するため
の希釈剤などを含有する注射用キットなど)、別々に製
剤化した個々の製剤を、同時に、あるいは時間差をおい
て別々に、同一対象に投与するためのキット製品(例え
ば、個々の薬物を含有する錠剤を同一または別々の袋に
入れ、必要に応じ、薬物を投与する時間の記載欄を設け
た、2種以上の錠剤を同時にあるいは時間差をおいて別
々に投与するための錠剤用キットなど)なども本発明の
医薬に含まれる。本発明で用いられるアンギオテンシン
II拮抗作用を有する複素環化合物は経口的に、あるいは
非経口的に、注射、点滴、吸入法、直腸投入、あるいは
局所投与により用いることができ、そのまま、あるいは
医薬品組成物の製剤(例えば、粉末、顆粒、錠剤、ピル
剤、カプセル剤、注射剤、シロップ剤、エマルジョン
剤、エリキシル剤、懸濁剤、溶液剤など)として用いる
ことができる。すなわち、本発明のアンギオテンシンII
拮抗作用を有する複素環化合物を単独で、あるいは医薬
として許容される担体(アジュバンド剤、賦形剤、補形
剤及び/又は希釈剤など)と混合して用いることができ
る。医薬用の組成物は通常の方法に従って製剤化するこ
とができる。かかる製剤は通常活性成分を賦型剤、希釈
剤,担体等の添加剤と混合/練合することにより製造す
ることができる。本明細書において、非経口とは、皮下
注射、静脈内注射、筋肉内注射、腹腔内注射あるいは点
滴法などを含むものである。注射用調剤、例えば、無菌
注射用水性懸濁物あるいは油性懸濁物は、適当な分散化
剤または湿化剤及び懸濁化剤を用いて当該分野で知られ
た方法で調製されうる。その無菌注射用調剤は、また、
例えば水溶液などの非毒性の非経口投与することのでき
る希釈剤あるいは溶剤中の無菌の注射のできる溶液また
は懸濁液であってよい。使用することのできるベーヒク
ルあるいは溶剤として許されるものとしては、水、リン
ゲル液、等張食塩液などがあげられる。さらに、通常溶
剤または懸濁化溶媒として無菌の不揮発性油も用いられ
うる。このためには、いかなる不揮発性油も脂肪酸も使
用でき、天然あるいは合成あるいは半合成の脂肪性油又
は脂肪酸、そして天然あるいは合成あるいは半合成のモ
ノあるいはジあるいはトリグリセリド類も含められる。
直腸投与用の座剤は、その薬物と適当な非刺激性の補形
剤、例えば、ココアバターやポリエチレングリコール類
といった常温では固体であるが腸管の温度では液体で、
直腸内で融解し、薬物を放出するものなどと混合して製
造されることができる。経口投与用の固形投与剤型とし
ては、粉剤、顆粒剤、錠剤、ピル剤、カプセル剤などの
上記したものがあげられる。そのような剤型の製剤は、
活性成分化合物と、少なくとも一つの添加物、例えば、
ショ糖、乳糖(ラクトース)、セルロース糖、マンニト
ール(D−マンニトール)、マルチトール、デキストラ
ン、デンプン類(例、コーンスターチ)、微結晶セルロ
ース、寒天、アルギネート類、キチン類、キトサン類、
ペクチン類、トラガントガム類、アラビアゴム類、ゼラ
チン類、コラーゲン類、カゼイン、アルブミン、合成又
は半合成のポリマー類又はグリセリド類とを混合及び/
又は練合することにより製造することができる。そのよ
うな剤型物はまた、通常の如く、さらなる添加物を含む
ことができ、例えば不活性希釈剤、ステアリン酸マグネ
シウムなどの滑沢剤、パラベン類、ソルビン酸などの保
存剤、アスコルビン酸、α−トコフェロール、システイ
ンなどの抗酸化剤、崩壊剤(例、クロスカルメロースナ
トリウム)、結合剤(例、ヒドロキシプロピルセルロー
ス)、増粘剤、緩衝化剤、甘味付与剤、フレーバー付与
剤、パーフューム剤などがあげられる。錠剤及びピル剤
はさらにエンテリックコーティングされて製造されるこ
ともできる。経口投与用の液剤は、医薬として許容され
るエマルジョン剤、シロップ剤、エリキシル剤、懸濁
剤、溶液剤などがあげられ、それらは当該分野で普通用
いられる不活性希釈剤、例えば水及び必要により添加物
を含んでいてよい。これら経口用液剤は、活性成分化合
物と不活性希釈剤、及び必要により他の添加剤を混合す
る等慣用方法に従い製造することができる。経口投与剤
では、剤形にもよるが、通常0.01〜99W%、好ま
しくは0.1〜90W%通常0.5〜50W%の本発明の
活性成分化合物を配合するのがよい。ある特定の患者の
投与量は、年令、体重、一般的健康状態、性別、食事、
投与時間、投与方法、排泄速度、薬物の組み合わせ、患
者のその時に治療を行っている病状の程度に応じ、それ
らあるいはその他の要因を考慮して決められる。本発明
で用いられるアンギオテンシンII拮抗作用を有する複素
環化合物またはその塩を含有してなるTNF−α抑制剤
の1日の投与量は患者の状態や体重、化合物の種類、投
与経路等によって異なるが、例えば、炎症性疾患の予防
・治療剤として使用する場合、成人(体重約60kgとし
て)1日当たりの投与量は、経口剤の場合、有効成分と
して約0.01〜1000mg、好ましくは約0.1〜5
0mgであり、非経口剤の場合、有効成分として約0.0
01〜100mg、好ましくは約0.01〜50mg、通常
約0.1〜20mgである。
【0032】
【発明の実態の形態】以下に実施例を挙げて本発明をさ
らに具体的に説明するが、これらは本発明を限定するも
のではない。
【0033】
【実施例】本発明におけるアンギオテンシンII拮抗作用
を有する複素環化合物またはその塩を有効成分として含
有するTNF−α抑制剤は、例えば次のような処方によ
って製造することができる。 実施例1.カプセル剤 (1)、(2)と(3)および(4)の1/2を混和し
た後、顆粒化する。これに残りの(4)を加えて全体を
ゼラチンカプセルに封入する。 実施例2.錠剤 (1)、(2)、(3)、(4)の2/3および(5)
の1/2を混和した後、顆粒化する。残りの(4)およ
び(5)をこの顆粒に加えて錠剤に加圧成型する。
【0034】実験例1 TNF−α抑制作用 K. Murase et al., Diabetologia 41: 257-264, 1998
に記載の方法に準じて、肥満および糖尿病病態モデル動
物に被験薬を投与し、TNF−αの血中または組織中含
量の変化を測定し、本発明化合物のTNF−α抑制作用
を確認する。
【0035】
【発明の効果】本発明のTNF−α抑制剤は、優れたT
NF−α抑制作用を有し、炎症性疾患などの予防・治療
剤として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07D 235/04 C07D 235/04 403/10 403/10

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 【化1】 (式中、環Bは置換されていてもよい含窒素複素環を示
    し、R1は陰イオンを形成しうる基またはそれに変じう
    る基を示し、Xはフェニレン基とフェニル基が直接また
    は原子鎖2以下のスペーサーを介して結合していること
    を示し、nは1または2の整数を示す)で表され、アン
    ギオテンシンII拮抗作用を有する複素環化合物(ただ
    し、5,7-ジメチル-1-{[2'-(1H-テトラゾール-5-イル)-
    1,1'-ビフェニル-4-イル]メチル}-3,4-ジヒドロ-1,6-ナ
    フチリジン-2(1H)-オンを除く)、そのプロドラッグま
    たはそれらの塩を含有してなるTNF−α抑制剤。
  2. 【請求項2】複素環化合物が分子内に酸素原子を有する
    化合物である請求項1記載の剤。
  3. 【請求項3】複素環化合物がエーテル結合またはカルボ
    ニル基を有する化合物である請求項1記載の剤。
  4. 【請求項4】環Bが置換されていてもよい含窒素芳香族
    複素環である請求項1記載の剤。
  5. 【請求項5】環Bが置換されていてもよい5〜6員の含
    窒素複素環である請求項1記載の剤。
  6. 【請求項6】環Bが置換されていてもよいイミダゾール
    環である請求項1記載の剤。
  7. 【請求項7】複素環化合物が式(I) 【化2】 (式中、R1は陰イオンを形成しうる基またはそれに変
    じうる基を示し、Xはフェニレン基とフェニル基が直接
    または原子鎖2以下のスペーサーを介して結合している
    ことを示し、nは1または2の整数を示し、環Aはさら
    に置換基を有していてもよいベンゼン環を示し、R2
    陰イオンを形成しうる基またはそれに変じうる基を示
    し、R3はヘテロ原子を介して結合していてもよく、置
    換基を有していてもよい炭化水素残基を示す)で表され
    る化合物である請求項1記載の剤。
  8. 【請求項8】複素環化合物がロサルタン、エプロサルタ
    ン、カンデサルタン シレキセチル、カンデサルタン、
    テルミサルタン、イルベサルタン、オルメサルタンまた
    はタソサルタンである請求項1記載の剤。
  9. 【請求項9】複素環化合物が2−エトキシ−1−
    [[2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニ
    ル−4−イル]メチル]ベンズイミダゾール−7−カル
    ボン酸である請求項1記載の剤。
  10. 【請求項10】複素環化合物が1−(シクロヘキシルオ
    キシカルボニルオキシ)エチル 2−エトキシ−1−
    [[2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニ
    ル−4−イル]メチル]ベンズイミダゾール−7−カル
    ボキシラートである請求項1記載の剤。
  11. 【請求項11】複素環化合物が2−エトキシ−1−
    [[2’−(2,5−ジヒドロ−5−オキソ−1,2,
    4−オキサジアゾール−3−イル)ビフェニル−4−イ
    ル]メチル]ベンズイミダゾール−7−カルボン酸であ
    る請求項1記載の剤。
  12. 【請求項12】TNF−αが関与する疾患の予防治療剤
    である請求項1記載の剤。
  13. 【請求項13】抗炎症剤である請求項1記載の剤。
  14. 【請求項14】式 【化3】 (式中、環Bは置換されていてもよい含窒素複素環を示
    し、R1は陰イオンを形成しうる基またはそれに変じう
    る基を示し、Xはフェニレン基とフェニル基が直接また
    は原子鎖2以下のスペーサーを介して結合していること
    を示し、nは1または2の整数を示す)で表され、アン
    ギオテンシンII拮抗作用を有する複素環化合物(ただ
    し、5,7-ジメチル-1-{[2'-(1H-テトラゾール-5-イル)-
    1,1'-ビフェニル-4-イル]メチル}-3,4-ジヒドロ-1,6-ナ
    フチリジン-2(1H)-オンを除く)、そのプロドラッグま
    たはそれらの塩の有効量を哺乳動物に投与することを特
    徴とする哺乳動物におけるTNF−α抑制方法。
  15. 【請求項15】TNF−α抑制剤の製造のための式 【化4】 (式中、環Bは置換されていてもよい含窒素複素環を示
    し、R1は陰イオンを形成しうる基またはそれに変じう
    る基を示し、Xはフェニレン基とフェニル基が直接また
    は原子鎖2以下のスペーサーを介して結合していること
    を示し、nは1または2の整数を示す)で表され、アン
    ギオテンシンII拮抗作用を有する複素環化合物(ただ
    し、5,7-ジメチル-1-{[2'-(1H-テトラゾール-5-イル)-
    1,1'-ビフェニル-4-イル]メチル}-3,4-ジヒドロ-1,6-ナ
    フチリジン-2(1H)-オンを除く)、そのプロドラッグま
    たはそれらの塩の使用。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002034263A1 (fr) * 2000-10-25 2002-05-02 Takeda Chemical Industries, Ltd. Agents preventifs/remedes destines a l'hypertension portale
JP2006514649A (ja) * 2003-12-17 2006-05-11 アミリン・ファーマシューティカルズ,インコーポレイテッド 腎症の治療および予防のための組成物
JP2015519381A (ja) * 2012-06-11 2015-07-09 ユーシービー バイオファルマ エスピーアールエル Tnf−アルファ調節ベンゾイミダゾール

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