(1.画像表示システム)
はじめに、本実施形態に係る画像表示システム1の構成について、図2に基づいて説明する。
図2は、画像表示システム1の構成を示すブロック図である。画像表示システム1は、ネットワークアルバムサービスを提供するためのシステムであり、図2に示したように、画像表示装置100と、携帯端末200と、画像データ管理サーバ(画像データ管理装置)300とを含んで構成されている。
画像データ管理サーバ300は、写真などの画像データを少なくとも1つ以上のデジタルアルバム(以下、単にアルバムと呼称する)に分類して管理するサーバであり、ネットワークアルバムサービスを提供する事業者の事業所内に設置されている。各アルバムは、少なくとも1つ以上の画像データを含んでおり、アルバムIDにより他のアルバムと識別されている。
一方、画像表示装置100は、画像データ管理サーバ300の管理下にあるアルバムを表示するクライアントであり、ユーザの宅内に設置されている。画像表示装置100は、ユーザにより入力されたアルバムIDを画像データ管理サーバ300に通知することより、そのアルバムIDに対応するアルバムに属する画像データを画像データ管理サーバ300から取得する。そして、取得した画像データの画像をサムネイル一覧表示、あるいは、スライド表示することにより、アルバムを表示する。
ここで、サムネイル一覧表示とは、アルバムに属する各画像データのサムネイル画像を一覧表示する表示方法である。また、スライド表示とは、アルバムに属する各画像データの主画像を順に切り替えながら1枚ずつ順に全画面表示する表示方法である。
画像表示装置100と画像データ管理サーバ300とは、インターネット400を介して互いに接続されており、IP(Internet Protocol)通信により画像データの送受信が可能になっている。画像データ管理サーバ300は、インターネット400を介して接続された複数の画像表示装置100…に対し、自装置の管理下にあるアルバムを閲覧させることができる。なお、画像表示装置100と画像データ管理サーバ300とを接続するための通信ネットワークとしては、インターネットの他に、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網などを利用してもよい。
画像表示装置100は、サムネイル一覧表示あるいはスライド表示によりアルバムを表示する上述したアルバム表示機能の他に、携帯端末200から取り込んだ新たな画像データを、現在表示中の表示対象アルバムに追加するアップロード機能を有している。
画像表示システム1において、携帯端末200は、自装置内に格納されている画像データを、画像表示装置100に供給するための装置として機能する。画像表示装置100は、携帯端末200から供給された新たな画像データを取り込み、取り込んだ画像データを、表示対象アルバムのアルバムIDとともに画像データ管理サーバ300にアップロードする。画像データ管理サーバ300は、アップロードされた画像データを、その画像データとともに取得したアルバムIDに基づいて分類して管理する。これにより、ユーザは、携帯端末200に格納されている画像データを、現在表示中の表示対象アルバムに追加することができる。
携帯端末200から画像表示装置100への画像データの供給は、赤外線を用いたIrSimpleによる近接通信により実現される。ただし、画像表示装置100と携帯端末200との間の通信は、IrDAなど他の通信規格に準拠した赤外線通信により実現してもよいし、あるいは、赤外線通信に限らず、Bluetooth(登録商標)などを用いて他の無線通信により実現してもよい。また、画像表示装置100と携帯端末200とをケーブル等の物理的手段より接続し、携帯端末200から画像表示表示100に画像データを供給するようにしてもよい。
本実施形態において、画像表示装置100は、ユーザの宅内に設置されたテレビジョン受像機(以下、テレビと略記)として実現される。ただし、画像表示装置100は、画像データ管理サーバ300から画像データを取得して表示する機能、および、携帯端末200から新たな画像データを取り込んで画像データ管理サーバ300にアップロードする機能を有するものであれば十分であり、テレビに限らず、パーソナルコンピュータなどとして実現されたものであってもよい。
また、本実施形態において、携帯端末200は、カメラ付き携帯電話機として実現される。ユーザは、カメラ付き携帯電話機である携帯端末200に格納された写真のなかから所望の写真を選択し、選択した写真を画像表示装置100に供給することができる。ただし、携帯端末200は、自装置内に格納されている画像データを画像表示装置100に供給可能なものであれば十分であり、携帯電話機に限らず、画像データ供給機能を備えた、デジタルカメラ、カムコーダ、PDA(personal digital assistant)などとして実現されたものであってもよい。
(2.画像データ管理サーバ)
画像表示システム1に含まれる画像データ管理サーバ300について説明すれば以下の通りである。
まず、画像データ管理サーバ300の構成について、図3に基づいて説明する。
図3は、画像データ管理サーバ300の要部構成を示した機能ブロック図である。図示したように、画像データ管理サーバ300は、記憶部310と、通信部320と、制御部330とを含んで構成されている。
記憶部310は、各種データを格納するための記憶装置である。記憶部310には、全画面表示用の主画像データと、サムネイル表示用のサムネイル画像データとが格納されている。通信部320は、IP通信用の通信インターフェースであり、画像表示装置100との間の各種データの送受信に用いられる。制御部330は、記憶部310に格納されている画像データを、アルバム群管理テーブル、アルバム情報管理テーブル、主画像データ管理テーブル、および、サムネイル画像データ管理テーブルに基づいて分類して管理する。
記憶部310には、各アルバムに対して用意された、アルバム情報管理テーブル、主画像データ管理テーブル、および、サムネイル画像データ管理テーブルが格納されている。また、記憶部310は、各アルバムのアルバムIDに、そのアルバム用の、アルバム情報管理テーブル、主画像データ管理テーブル、および、サムネイル画像データ管理テーブルを関連付けるアルバム群管理テーブルも格納している。
図4(a)は、アルバム群管理テーブルの内容を示した図である。図示したように、アルバム群管理テーブルは、各アルバムID(例えば1234567890123456)に、そのアルバム用のアルバム情報管理テーブルが格納されたファイルへのパス(~/1234567890123456/info.dat)と、そのアルバム用の主画像データ管理テーブルが格納されたファイル(~/1234567890123456/image.dat)へのパスと、そのアルバム用のサムネイル画像管理テーブルが格納されたファイル(~/1234567890123456/list.dat)へのパスと、を対応付けている。
図4(b)は、アルバム情報管理テーブルの内容を示した図である。図示したように、アルバム情報管理テーブルは、アルバムIDに、そのアルバムの、アルバム更新ID、注目画像ID、アルバム所有ユーザID、編集可能ユーザID、および、閲覧可能ユーザIDを関連づけるものである。アルバム更新IDは、そのアルバムが過去何回更新されたかを示す値である。アルバム所有ユーザIDは、そのアルバムの作成者(オーナ)のユーザIDである。編集可能ユーザIDは、そのアルバムを編集することが許可されているユーザのユーザIDである。閲覧可能ユーザIDは、そのアルバムを閲覧することができるユーザのユーザIDである。注目画像IDは、そのアルバムを参照している画像表示装置100が注目表示している画像の管理IDである。なお、編集可能ユーザID、および、閲覧可能ユーザIDは、それぞれ、該当するユーザの数だけ複数設定することができる。また、ユーザIDとしては、クライアントとなる装置のIPアドレスを流用してもよい。
図4(d)は、アルバムの主画像データ管理テーブルの内容を示した図である。図示したように、主画像データ管理テーブルは、そのアルバムに属する各主画像データのファイル名(例えばu.jpg)に、管理ID(例えば003)を関連づけている。管理IDには連続する整数が用いられており、各主画像データには管理ID基づく順序が定義される。このため、各主画像データは、順序により抽象的に参照することができる。例えば、u.jpgであれば、「3番目の画像データ」として参照することができる。
図4(c)は、あるアルバムのサムネイル画像データ管理テーブルの内容を示した図である。図示したように、サムネイル画像データ管理テーブルは、そのアルバムに属するサムネイル画像データのファイル名(例えばTn_u.jpg)に、管理ID(例えば003)を関連付ける。管理IDに連続する整数が用いられ、各サムネイル画像データが順序により抽象的に参照可能である点は、主画像データの場合と同様である。
制御部330は、アルバム群管理テーブル、主画像データ管理テーブル、および、サムネイル画像データ管理テーブルを利用することにより、アルバムID、管理ID、および、画像データの種類(主画像データ/サムネイル画像データ)に基づいて、1つの画像データを特定することができる。
また、制御部330は、主画像データと対応するサムネイル画像データとが新たに記憶部310に格納された際、これらの画像データが属するべきアルバムのアルバムIDと、これらの画像データに付与されるべき管理IDとが指定されれば、これらの画像データを指定されたアルバムIDをもつアルバムに分類し、指定された管理IDをもつ画像データとして管理することができる。
この際、制御部330は、指定されたアルバムIDに対応する主画像データ管理テーブルとサムネイル画像データ管理テーブルとを次のように更新する。(1)主画像データ管理テーブルおよびサムネイル画像データ管理テーブルの双方において、指定された管理IDより大きい管理IDの値を1増やす。(2)主画像データ管理テーブルおよびサムネイル画像データ管理テーブルの双方において、対応する新たな画像データのファイル名と、指定された管理IDとを追加する。
また、以上のように主画像データ管理テーブルとサムネイル画像データ管理テーブルを更新した際、制御部330は、同時に、対応するアルバム情報管理テーブルを更新する。具体的には、アルバム情報管理テーブルのアルバム更新IDを1増加させる。これにより、アルバム更新IDの値は、常に当該アルバムの更新回数を示す、最新の値に更新される。
なお、上記各管理テーブルの更新に際し、制御部330は、更新前の管理テーブルのバックアップ、あるいは、更新履歴を記憶部330に保存し、最新でない状態のアルバムを表示している画像表示装置からの取得要求に備える。この際、保存しておくバックアップは、過去10回分または過去10分間の更新のうちの少ない方など、適宜定めることができる。
画像表示システム1において、画像表示装置100は、画像データ管理サーバ300にて管理されているアルバムを表示するアルバム表示機能と、携帯端末200から取り込んだ新たな画像データを表示対象アルバムに追加するアップロード機能とを備えている。これに対応して、画像データ管理サーバ300は、アルバムを表示するための表示用データを画像表示装置100に提供する処理と、画像表示装置100からアップロードされた新たな画像データを取得する処理とを行う。
また、画像表示システム1において、画像表示装置100は、ユーザにより指定されたアルバムをサムネイル一覧表示、あるいは、スライド表示により表示する。従って、画像データ管理サーバ300が表示用データを提供する処理は、サムネイル一覧表示を行うためにサムネイル一覧表示用データを提供する処理と、スライド表示を行うためにスライド表示用データを提供するとに大別される。
以下、これらの処理について、図5〜図7に基づいて説明する。
図5(a)は、画像データ管理サーバ300から画像表示装置100に、サムネイル一覧表示用データを提供する際の通信処理を示したシーケンス図である。
図5(a)に示したように、画像表示装置100は、サムネイル一覧表示用データ要求1010を画像データ管理サーバ300に送る。画像データ管理装置300は、サムネイル一覧表示用データ要求1010に対する応答として、アルバム不在通知、アルバム閲覧拒否通知、あるいは、サムネイル一覧表示用データ1020のうちのいずれか1つを画像表示装置100に送る。
図5(b)は、サムネイル一覧表示用データ要求1010に含まれるパラーメータを、各パラメータが取り得る値とともに一覧した図である。画像表示装置100は、サーバURL、アルバムID、アルバム更新ID、ユーザID、および、注目画像IDの各パラメータを指定して、サムネイル一覧表示用データ要求1010を画像データ管理サーバ300に送信することができる。
サムネイル一覧表示用データ要求1010を受信すると、画像データ管理サーバ300は、サムネイル一覧表示用データ要求1010に含まれるアルバムIDにより指定された被指定アルバムが、自装置の管理下にあるか否かを、アルバム群管理テーブルを参照して判定する。被指定アルバムが自装置の管理下にない場合、画像データ管理サーバ300は、サムネイル一覧表示用データ要求1010に対する応答として、アルバム不在通知を画像表示装置100に返信する。
被指定アルバムが自装置の管理下にある場合、画像データ管理サーバ300は、サムネイル一覧表示用データ要求1010に含まれるユーザIDに基づいて、画像表示装置100に対して被指定アルバムの閲覧を許可するか否かを判定する。具体的には、画像表示装置100から得たユーザIDが、被指定アルバムのアルバム情報管理テーブルに閲覧可能ユーザIDとして登録されているか否かを判定する。閲覧を許可しない場合、サムネイル一覧表示用データ1010に対する応答として、アルバム閲覧拒否通知を画像表示装置100に返信する。
被指定アルバムの閲覧を許可する場合、画像データ管理サーバ300は、サムネイル一覧表示用データ1010に対する応答として、サムネイル一覧表示用データ1020を画像表示装置100に返信する。また、画像データ管理サーバ300は、このとき同時に、アルバム更新IDと注目画像IDとを画像表示装置100に通知する。画像表示装置100に通知するアルバム更新IDと注目画像IDとの値は、被指定アルバムのアルバム情報管理テーブルを参照して定められる。
サムネイル一覧表示用データ1020は、サムネイル一覧表示用データ要求1010に含まれるアルバムIDにより指定された被指定アルバムに分類されているサムネイル表示用のサムネイル画像データと、被指定アルバムのサムネイル管理テーブルとを含む。
図5(c)は、サムネイル一覧表示用データ1020として画像表示装置100に提供されるサムネイル画像データ管理テーブルの内容を示した図である。図示したように、サムネイル一覧表示用データ1020として画像表示装置100に提供されるサムネイル画像データ管理テーブルの内容は、画像データ管理サーバ300が被指定アルバムのサムネイル画像データの管理に用いているものと同一である。従って、画像表示装置100においても、画像データ管理サーバ300と同一の順序で、サムネイル画像データを管理することが可能になる。
なお、画像表示装置100から取得したアルバム更新IDがアルバム情報管理テーブルの最新のアルバム更新IDと一致しない場合、画像データ管理サーバ300は、取得したアルバム更新IDに対応する過去のサムネイル画像データ管理テーブル(記憶部310にバックアップとして保存されているサムネイル画像データ管理テーブル)に基づいて、送信対象サムネイル画像データを特定する。これにより、アルバムが他の端末により予期せず更新されていた場合でも、画像表示装置100は、要求したサムネイル一覧表示用データを取得することができる。この場合でも、画像データ管理サーバ300は、最新のアルバム更新IDを通知する。これにより、画像表示装置100に、アルバムが他の端末により更新されていることを知らせることができる。
図6(a)は、画像データ管理サーバ300から画像表示装置100に、スライド表示用データを提供する際の通信処理を示したシーケンス図である。
図6(a)に示したように、画像表示装置100は、画像データ管理サーバ300に対してスライド表示用データ要求1030を送信する。画像データ管理装置300は、スライド表示用データ要求1030に対する応答として、スライド表示用データ1040を画像表示装置に送る。
図6(b)は、スライド表示用データ要求1030に含まれるパラーメータを、各パラメータが取り得る値とともに一覧した図である。画像表示装置100は、サーバURL、アルバムID、アルバム更新ID、ユーザID、注目画像ID、および、状態IDの各パラメータを指定して、スライド表示用データ要求1030を画像データ管理サーバ300に送信することができる。
スライド表示用データ要求1030を受信すると、画像データ管理サーバ300は、スライド表示用データ要求1030に含まれている、アルバムID、注目画像ID、および、状態IDに基づいて、送信対象画像データを特定する。
具体的には、まず、画像表示装置100が、現在、サムネイル一覧表示状態にあるのか、または、スライド表示状態にあるのかを、スライド表示用データ要求1030に含まれる状態IDに基づいて判定する。画像表示装置100がサムネイル一覧表示状態にある場合、画像表示装置100は、現在注目表示している(すなわち、サムネイル一覧表示画面のなかで強調表示している)画像の主画像データを要求している。従って、画像データ管理サーバ300は、被指定アルバムの主画像管理テーブルを参照し、管理IDが注目画像IDに一致する主画像データを、送信対象画像データとして特定する。一方、画像表示装置100がスライド表示状態にある場合、画像表示装置100は、現在注目表示している(すなわち、全画面表示している)画像の次の画像の主画像データを要求している。従って、画像データ管理サーバ300は、被指定アルバムの主画像管理テーブルを参照し、管理IDが注目画像IDより1大きい主画像データを、送信対象画像データとして特定する。
送信対象画像データを特定すると、画像データ管理サーバ300は、図6(a)に示したようにスライド表示用データ1040を画像表示装置100に送信する。スライド表示用データ1040には、上述したようにして特定された送信対象画像データが含まれる。また、画像データ管理サーバ300は、このとき同時に、アルバム更新IDと注目画像IDとを画像表示装置100に通知する。画像表示装置100に通知するアルバム更新IDと注目画像IDとの値は、被指定アルバムのアルバム情報管理テーブルを参照して定められる。
なお、画像表示装置100から取得したアルバム更新IDがアルバム情報管理テーブルの最新のアルバムIDと一致しない場合、画像データ管理サーバ300は、取得したアルバム更新IDに対応する過去の主画像データ管理テーブル(記憶部310にバックアップとして保存されている主画像データ管理テーブル)に基づいて、送信対象画像データを特定する。これにより、アルバムが他の端末により予期せず更新されていた場合でも、画像表示装置100は、要求したスライド表示用データを取得することができる。この場合でも、画像データ管理サーバ300は、最新のアルバム更新IDを通知する。これにより、画像表示装置100に、アルバムが他の端末により更新されていることを知らせることができる。
一方、画像表示装置100は、画像データ管理サーバ300から通知されるアルバム更新IDが、前回画像データ管理サーバ300から通知されたアルバム更新IDと一致しない場合、他の端末により表示対象アルバムが更新されていたことを知る。このような場合、画像表示装置100は、「アルバムが別の人により更新されました。更新中です。」のようなメッセージをユーザに提示した上で、サムネイル表示用データを再取得し、最新の状態が反映されたサムネイル一覧表示画面を表示するように構成してもよい。
図7(a)は、画像表示装置100から画像データ管理サーバ300に新たな画像データをアップロードする際の通信処理を示したシーケンス図である。
画像表示装置100は、携帯端末200から新たな画像データを取り込むと、図7(a)に示したように、アップロード要求1050を画像データ管理サーバ300に送信する。具体的には、携帯端末200から取り込んだ新たな主画像データと、その主画像データに対応するサムネイル画像データとを、サーバURL、アルバムID、アルバム更新ID、ユーザID、および、注目画像IDの各パラメータとともに送信する。
図7(b)は、アップロード要求1050に含まれるパラメータを、そのパラメータが取りえる値とともに一覧した図である。画像表示装置100は、例えば、図7(b)に示したように上記各パラメータの値を指定して、アップロード要求1050を画像データ管理サーバ300に送ることができる。
アップロード要求1050を受信すると、画像データ管理サーバ300は、画像表示装置100から提供された主画像データとサムネイル画像データとを記憶部310に格納する。そして、アップロード要求1050に含まれているユーザIDに基づいて、アルバムIDにより指定された被指定アルバムにこれらの画像データを追加することを許可するか否かを判定する。具体的には、アップロード要求に含まれているユーザIDが、被指定アルバムに対応するアルバム情報管理テーブルに編集可能ユーザIDとして登録されているか否かを判定する。
新たな画像データを追加することを許可する場合、画像表示装置100から取得した画像データを被指定アルバムに分類して管理するために、被指定アルバムに対応するアルバム情報管理テーブル、主画像データ管理テーブル、および、サムネイル画像データ管理テーブルを更新する。管理テーブルの更新方法については、既に述べたとおりである。ただし、新たな画像データに付与されるべき管理IDは、画像表示装置100から取得した注目画像IDより1大きい値に設定される。これにより、画像表示装置100がn番目の画像データを注目表示しているとすると、新たな画像データは、n+1番目の画像データとしてアルバムに追加される。
上記管理テーブルの更新が完了すると、画像データ管理サーバ300は、アップロード完了通知1060を画像表示装置100に送る。アップロード完了通知1060には、図7(c)に示したように、アルバム更新IDが含まれている。画像表示装置100に通知するアルバム更新IDは、最新のアルバム情報管理テーブルに基づいて決められる。図7(c)に示した例では、上記管理テーブルの更新が実行されたことに対応して、アルバム更新IDが10から11に増加している。
一方、画像データを追加することを許可しない場合、画像データ管理サーバ300は、上記管理テーブルの更新を行うことなく、アップロード拒否通知1070を画像表示装置100に返信する。アップロード拒否通知1070にも、図7(d)に示したように、アルバム更新IDが含まれている。図7(c)に示した例では、上記管理テーブルの更新が行われなかったことに対応して、アルバム更新IDは10のままである。
なお、画像表示装置100から取得したアルバム更新IDがアルバム情報管理テーブルの最新のアルバムIDと一致しない場合、画像データ管理サーバ300は、取得したアルバム更新IDに対応する過去のサムネイル画像データ管理テーブル(記憶部310にバックアップとして保存されているサムネイル画像データ管理テーブル)を参照して、画像表示装置100から取得した注目画像IDに対応する現在の注目画像ID(同じ画像データに関連付けれた新たな注目画像ID)を特定する。そして、その現在の注目画像IDに基づいて、上述した各種管理テーブルの更新処理を実行する。これにより、アルバムが他の端末により予期せず更新されていた場合でも、画像表示装置100のユーザが予期したとおりに、アルバムが更新される。この場合でも、画像データ管理サーバ300は、最新のアルバム更新IDを通知する。これにより、画像表示装置100に、アルバムが他の端末により更新されていることを知らせることができる。
一方、画像表示装置100は、画像データ管理サーバ300から通知されるアルバム更新IDが、前回画像データ管理サーバ300から通知されたアルバム更新IDと比べて2以上大きい場合、他の端末により表示対象アルバムが更新されていたことを知る。このような場合、画像表示装置100は、「アルバムが別の人により更新されました。更新中です。」のようなメッセージをユーザに提示した上で、最新の状態が反映されたサムネイル表示用データを取得して表示する。
なお、携帯端末200から取り込んだ新たな画像データが、JPEGデータのようにサムネイル画像の画像データを内包するものである場合、画像表示装置100は、アップロード要求1050として画像データ管理サーバ300に送信するサムネイル画像データを、上記新たな画像データから抽出することができる。
また、上記新たな画像データがサムネイル画像の画像データを含まない場合、画像表示装置100内で新たにサムネイル画像の画像データを生成してもよいし、あるいは、アップロード要求1050として上記新たな画像データを画像データ管理サーバ300に送信し、画像データ管理サーバ300にて対応するサムネイル画像の画像データを生成するようにしてもよい。この場合、アップロード完了通知1060とともに、画像データ管理サーバ300にて生成したサムネイル画像の画像データを画像表示装置100に渡すようにすればよい。
また、画像管理サーバ300は、各アルバムに、そのアルバムに含めることができる画像データ数の上限を設けて、画像データを管理するものであってもよい。
この場合、画像データ管理サーバ300は、新たにアップロードされた画像データを追加するとそのアルバムの画像データ数の上限を超えてしまう場合、所定のアルゴリズムに基づいてアルバムの画像データを1つ削除し、各種管理テーブルを更新する。このアルゴリズムとしては、最も古く追加された画像データを削除するものであってもよいし、管理IDが最も大きい画像データ、あるいは、最も小さい画像データを削除するものであってもよい。このような削除処理を実行した場合、画像データ管理サーバは、更新IDの値を、通常の画像データの追加に対応する1と、画像データの削除に対応する1とで、合計2増加させる。
一方、画像表示装置100は、画像データ管理サーバ300から通知されたアルバム更新IDが、前回通知された更新IDより2以上大きいとき、自装置からのアップロード要求以外の理由によるアルバムの更新(他の端末による更新、サーバによる削除処理など)が行われたことを知る。このような場合、画像表示装置100は、「アルバムが別の人により更新されました。更新中です。」のようなメッセージをユーザに提示した上で、サムネイル表示用データを再取得し、最新の状態が反映されたサムネイル一覧表示画面を表示するように構成してもよい。さらに、この間、「アップロード成功、データ更新中です。」のようなメッセージを表示するようにしてもよい。
以上のように、画像データ管理サーバ300は、記憶部(画像データ格納部)310に格納されている画像データを複数のアルバム(画像データ群)に分類して管理する画像データ管理装置として機能する。
また、通信部320は、新たな画像データを画像表示装置100から取得し、記憶部(画像データ格納部)310に格納する新規画像データ取得手段として機能する。
また、通信部320は、上記新たな画像データが属するべき画像データ群を指定するアルバムID(画像データ群指定情報)を画像表示装置100から取得する画像データ群指定情報取得手段として機能する。
また、制御部330は、上記新たな画像データを、上記アルバムID(画像データ群指定情報)により指定された被指定アルバム(画像データ群)に分類して管理する画像データ管理手段として機能する。
さらに、通信部320は、上記被指定アルバム(画像データ群)における上記新たな画像データの順序を指定する注目画像ID(順序指定情報)を外部から取得する順序指定情報取得手段として機能する。
また、制御部330は、上記被指定アルバム(画像データ群)に属する画像データの順序を定義する主画像データ管理テーブルおよびサムネイル画像データ管理テーブル(順序定義情報)を、上記注目画像ID(順序指定情報)に基づいて更新する順序定義情報更新手段として機能する。
また、制御部330は、上記新たな画像データを含む上記被指定アルバム(画像データ群)に属する画像データを、上記注目ID(順序指定情報)に基づいて更新された主画像データ管理テーブルおよびサムネイル画像データ管理テーブル(順序定義情報)に従って管理する画像データ管理手段として機能する。
(3.画像表示装置)
画像表示システム1に含まれる画像表示装置100について説明すれば以下のとおりである。
まず、画像表示装置100の構成について説明する。
図1は、画像表示装置100の概略構成を示したブロック図である。
図1に示すように、画像表示装置100は、制御部110、通信部120、記憶部130、表示部140、第1IIR受信部150、第2IR受信部155を含んで構成されている。
通信部120は、IP通信用の通信インターフェースである。通信部120は、画像データ管理サーバ300から各種表示用データを取得し、取得した表示用データを記憶部130に格納する。また、携帯端末200から取り込まれて記憶部130に格納された画像データを、画像データ管理サーバ300に送信する。
記憶部130は、メモリなどにより構成された記憶装置である。記憶部130は、通信部120により取得された画像データ、および、携帯端末から取り込まれた画像データを記憶する。また、記憶部130は、制御部110により参照されるパラメータおよびテーブルを記憶している。制御部110は、記憶部130に記憶されている画像データ、パラメータ、および、テーブルを任意のタイミングで読み出すことができる。
表示部140は、表示パネルやブラウン管などにより構成された表示装置である。制御部110は、記憶部130に格納されている画像データを用いて各種表示画面を生成し、その表示画面を表示するための表示用信号を表示部140に供給する。表示部140は、制御部110から供給された表示用信号に基づいて、表示画面を表示する。
第1IR受信部150は、リモートコントローラ160との間で赤外線通信を行うための通信インターフェースである。リモートコントローラ160は、ユーザから受け付けた操作の内容を示す操作情報を、赤外線搬送波にのせて第1IR受信部150に送る。第1IR受信部150は、操作情報をリモートコントローラ160から受信すると、受信した操作情報を制御部110に渡す。制御部110は、第1IR受信部にて受信した操作情報に基づいて、実行するべき処理を決定することができる。
第2IR受信部155は、携帯端末200との間で赤外線通信を行うためのIrSimple用通信インターフェースである。携帯端末200は、自装置内に格納されている画像データのうち、ユーザにより所定の方法で選択された画像データを、赤外線搬送波にのせて第2IR受信部155に送る。第2IR受信部155は、携帯端末200から画像データを受信すると、受信した画像データを記憶部130に記憶する。
制御部110は、上記各部を制御することにより、アルバム表示機能およびアップロード機能を実現する。制御部110の構成、および、処理については、他の図面を参照して後に詳しく説明する。
図8は、テレビとして実現された画像表示装置100の概観を示す概観図である。図8に示したように、画像表示装置100をテレビとして実現する場合、テレビに含まれる表示パネルを表示部140として利用することができ、迫力のあるスライド表示を行うことができる。
図8には、リモートコントローラ160の構成例も示されている。リモートコントローラ160は、数字ボタン部161、コマンドボタン部162、および十字ボタン部163を含んで構成されている。
数字ボタン部161は、少なくとも0〜9に対応する数字ボタンを含んでいる。ユーザは、これらのボタンを適宜押下することにより、任意桁数の数字を入力することができる。ユーザは、この数字ボタン部161部を用いて、アルバムIDなどの数値を入力することができる。
コマンドボタン部162は、1つ以上のコマンドボタンを含んでいる。ユーザは、コマンドボタンを押下することにより、そのコマンドボタンに対応付けられている指示を入力することができる。例えば、ユーザは、このコマンド部162を用いて、ネットワークアルバムサービスの利用を開始するネットワークアルバムサービス利用開始指示を画像表示装置100に入力することができる。
十字ボタン部163は、上下左右に対応した4つのボタンと、これらの4つのボタンの中心に配置された決定ボタンとを含んでいる。サムネイル一覧表示状態において、ユーザは、上下左右ボタンを押下することにより、表示部140に一覧表示されているサムネイル画像のなかから注目する画像を指定することができる。また、ある画像が注目されている状態で決定ボタンを押下することにより、その画像を選択することができる。
一方、スライド表示状態において、ユーザは、右ボタンを押下することにより、現在表示中の表示画面の次の表示画面を表示することを指示する次画面表示指示を入力することができる。同様に、左ボタンを押下することにより、現在表示中の表示画面の前の表示画面を表示することを指示する前画面表示指示を入力することができる。
次に、画像表示装置110に含まれる制御部110の構成について、もう少し詳しく説明する。
図9は、制御部110の要部構成を示すブロック図である。図9に示したように、制御部110は、イベント処理部111、データ管理部112、表示画面生成部113、画像データ展開部114、表示制御部115、タイマー部116、ユーザ操作解析部117、および、画像データ受信検出部118を含んで構成されている。
データ管理部112は、イベント処理部111からの表示用データ取得指示に基づいて、通信部120を介して表示用データの取得処理を行う。また、イベント処理部111からのアップロード指示に基づいて、新たな画像データのアップロード処理を通信部120を介して行う。また、データ管理部112は、これらの通信処理により取得した、記憶部130に格納されている画像データを管理する。
表示画面生成部113は、特定の表示画面を生成することを指示する表示画面生成指示をイベント処理部111から受けると、データ管理部112を介して記憶部130に格納されている表示用データを取得する。そして、その表示用データを用いて表示画面を生成し、生成した表示画面を表示制御部115に供給する。
表示画面の生成に用いられる画像データが展開を要する画像データである場合には、画像データ展開部114がその画像データを展開し、展開済みの画像データを表示画面生成部113に供給する。
上記表示制御部115は、表示画面生成部114から供給された表示画面を表示部140に表示するための表示用信号を生成し、表示部140に供給する。
タイマー部116は、イベント処理部111からタイマー起動指示を受け付けた時点で、タイマーを起動する。また、タイマーの起動から予め設定されたスライド表示時間が経過した時点で、タイマー通知をイベント処理部111に渡す。スライドショー表示における表示画面の遷移タイミングは、このタイマー部116により規定される。
ユーザ操作解析部117は、第1IR受信部150が受信した操作情報を解析することによりユーザ操作の内容を特定し、特定した操作内容をイベント処理部111に通知する。
画像データ受信検出部118は、第2IR受信部115を監視し、第2IR受信部115が画像データの受信を開始したことを検出する。受信が開始したことを検出すれば、受信開始をイベント処理部111に通知する。また、画像データ受信検出部118は、受信開始後も第2IR受信部115の監視を継続し、画像データの受信が成功したか否かを検出する。そして、画像データの受信に成功したことを検出すれば受信成功を、失敗したことを検出すれば受信失敗を、それぞれイベント処理部111に通知する。
次に、画像表示装置100のアルバム表示機能を、表示部140に表示される表示画面に即して説明する。
図10は、表示部140に表示される表示画面の、基本的な画面遷移を示す画面遷移図である。図10に示したように、表示部140は、アルバム入力画面P1、アルバムアクセス失敗通知画面E1、サムネイル一覧表示画面Q0、第1画像表示画面Q1、第2画像表示画面Q2、…、および、第36画像表示画面Q36を表示する。なお、ここでは、表示対象アルバムとして、36枚の画像を含むアルバムを仮定しているが、表示対象アルバムに含まれる画像数は任意である。
アルバムID入力画面P1は、ネットワークアルバムサービスの利用開始指示をユーザから受け付けたときに最初に表示される表示画面であり、閲覧したいアルバムのアルバムIDをユーザに入力させるための表示画面である。アルバムID入力画面P1表示中、ユーザは、リモコン160を用いて、閲覧したいアルバムのアルバムIDを画像表示装置100に対して入力することができる。
図11(a)は、アルバムID入力画面P1の構成例を示した画面構成図である。
アルバムID入力画面P1表示中、ユーザによりアルバムIDが入力されると、画像表示装置100は、サムネイル表示用データ要求を、画像データ管理サーバ300に送る。そして、サムネイル表示用データ要求の応答として、アルバムIDにより指定されたアルバムのサムネイル一覧表示用データの取得に成功すると、サムネイル一覧表示画面Q0を表示する。
なお、アルバムIDを画像データ管理サーバ300に送信してから、サムネイル一覧表示用データを取得を取得し、サムネイル一覧表示画面Q0を表示するまでの間に、図11(b)に示したアルバムID確認中画面P1´を表示するようにしてもよい。
サムネイル一覧表示画面Q0は、表示対象アルバムに含まれる36枚のサムネイル画像データの画像を一覧表示する表示画面である。サムネイル一覧表示画面Q0表示中、ユーザは、リモコン160を用いて、一覧表示されているサムネイル画像群から所望の画像を選択することができる。サムネイル一覧表示画面Q0を表示している状態のことを、サムネイル一覧表示状態と呼称する。
一方、サムネイル一覧表示用データの取得処理がタイムアウトにより中止された場合、あるいは、サムネイル表示用データ要求の応答として、アルバム不在通知あるいはアルバム閲覧拒否通知を受信した場合、画像表示装置100は、アルバムアクセス失敗通知画面E1を表示する。
図12(a)は、サムネイル一覧表示用データの取得処理がタイムアウトにより中止された場合に表示されるアルバムアクセス失敗通知画面E1の構成例を示す画面構成図である。図12(b)は、アルバム不在通知を受信した場合に表示されるアルバムアクセス失敗通知画面E1の構成例を示す画面構成図である。図12(c)は、アルバム閲覧拒否通知を受信した場合に表示されるアルバムアクセス失敗通知画面E1の構成例を示す画面構成図である。
アルバムアクセス失敗通知画面E1表示中にユーザから確認操作を受け付けると、画像表示装置100は、再び、アルバムID入力画面P1を表示する。これにより、正しいアルバムIDを入力し直したり、他のアルバムのアルバムIDを入力したりする機会がユーザに与えられる。
上述したサムネイル一覧表示状態において、ユーザがn番目の画像を選択すると、画像表示装置100は、第n表示画面Qnを表示するためのスライド表示用データを画像データ管理サーバ300から取得し、取得したスライド表示用データを用いて第n画像表示画面Qnを表示する(n=1、2、…、36)。第n表示表示画面Qnは、表示対象アルバムのn番目の主画像データを全画面表示する表示画面である。
第n画像表示画面Qn表示中、ユーザは、リモコン160を用いて、次の画像を表示することを指示する次画像表示指示、前の画像を表示することを指示する前画像表示指示、または、サムネイル一覧表示に戻ることを指示するサムネイル一覧表示指示のうち、いずれかを指示することができる。
第n画像表示画面Qn表示中に次画像表示指示を受け付けると、画像表示装置100は、第n+1画像表示画面Qn+1を表示するためのスライド表示用データを画像データ管理サーバ300から取得し、第n+1画像表示画面Qn+1を表示する。
また、第n画像表示画面Qn表示中に前画像表示指示を受け付けると、画像表示装置100は、第n−1画像表示画面Qn−1を表示するためのスライド表示用データが記憶部130にキャッシュされているか否かを確認し、キャッシュされていれば、そのスライド表示用データを用いて、キャッシュされていなければ、新たにそのスライド表示用データを取得して、第nー1画像表示画面Qnー1を表示する。
また、サムネイル一覧表示指示を受け付けると、画像表示装置100は、サムネイル一覧を表示するためのサムネイル一覧表示用データが記憶部130にキャッシュされているか否かを確認し、キャッシュされていれば、そのサムネイル一覧表示用データを用いて、キャッシュされていなければ新たにサムネイル一覧表示用データを取得して、サムネイル一覧表示画面Q0を再度表示する。
なお、第n画像表示画面Qn表示中、ユーザからの上記指示がなかった場合、画像表示装置100は、第n画像表示画面Qnの表示を開始してから所定のスライド表示時間が経過した時点で、表示画面を第n+1画像表示画面Qn+1に自動的に遷移させる。これにより、第1画像表示画面Q1から第36画像表示画面Q36までが所定の時間間隔で自動的に切り替えられながら表示される、所謂スライドショー表示が実現される。
第1画像表示画面Q1から第n画像表示画面Qnのうち、何れか1つの表示画面を表示している状態のことを、スライド表示状態と呼称する。なお、ここで、最後の画像(第36画像)の直後の画像は、最初の画像(第1画像)を指すものとし、最初の画像(第1画像)の直前の画像は、最後の画像(第36画像)を指すものとする。
以上のようなアルバム表示機能を実現するために、画像表示装置100は、記憶部130に格納された、アルバムアクセス基本情報管理テーブル、アルバム表示状態管理テーブル、および、サムネイル画像データ管理テーブルを記憶部130を用いる。
図13(a)は、アルバムアクセス基本情報管理テーブルの内容を示した図である。アルバムアクセス基本情報管理テーブルには、図示したように、サーバURLと、アルバムIDと、ユーザIDとが含まれる。
サーバURLは、アルバム表示機能を実現するための外部から取得する表示用データの取得先である画像データ管理サーバ300のURLである。サーバURLは、出荷時に予め登録されたものであってもよいし、あとからユーザが設定したものであってもよい。アルバムIDは、表示対象アルバムのアルバムIDであり、アルバムID入力画面P1表示中にユーザが入力した値に設定されている。ユーザIDは、予め画像データ管理サーバ300との間でネゴシエーションされた、画像表示装置100のユーザのユーザIDである。
図13(b)は、アルバム表示状態管理テーブルの内容を示した図である。アルバム表示状態管理テーブルは、画像表示装置100における表示対象アルバムの表示状態を管理するためのテーブルであり、アルバム更新ID、状態ID、注目画像ID、および、データ総数を含んでいる。画像表示装置100の制御部110は、上述した画面遷移が発生するたびに、アルバム表示状態管理テーブルの内容を更新し、最新の表示状態を反映させる。
アルバム更新IDは、表示対象アルバムの更新回数を示す数値であり、表示用データ取得時に画像データ管理サーバ300から通知された値に設定される。状態IDは、画像表示装置100の状態を示す値であり、サムネイル表示状態であることを示すThumbnail、スライド表示状態であることを示すSlide、サムネイル一覧表示状態において取り込んだ画像データのアップロード中であることを示すUpload_Thumbnail、または、スライド表示状態において取り込んだ画像データのアップロード中であることを示すUpload_Slideのうちの何れか1つの値に設定される。注目画像IDは、サムネイル一覧表示状態においては、強調表示されている選択されたサムネイル画像の管理IDに設定され、スライド表示状態においては、全画面表示されている主画像の管理IDに設定される。データ総数は、表示対象アルバムに含まれる主画像データの総数を示す数値である。
図13(c)は、サムネイル画像データ管理テーブルの内容を示した図である。サムネイル画像管理テーブルは、サムネイル画像表示用データとして画像データ管理サーバ300から提供されるものであり、画像データ管理サーバ300が被指定アルバムのサムネイル画像データの管理に用いているものと同一である。
図14は、サムネイル一覧表示状態におけるアルバム表示状態管理テーブルの内容の推移を説明する図である。(a)は、サムネイル一覧表示用データを取得した直後の状態である。サムネイル一覧表示表示画面Q0ではデフォルトでは最初の画像が選択されるので、注目画像IDは001に設定されている。(b)は、(a)の状態からユーザが次画像表示指示(たとば右ボタンの押下)を1回入力した後の状態である。次画像表示指示により2番目の画像が選択されたことに対応して、注目画像IDが002に変化している。(c)は、(b)の状態からユーザが次画像表示指示をさらに4回入力した後の状態である。注目画像IDは006に変化している。
図15は、スライド表示状態におけるアルバム表示状態管理テーブルの内容の推移を、各時点で記憶部130に一時的に記憶されている画像データの推移とともに示した図である。図15(a)は、サムネイル一覧表示用データを取得した直後の状態である。この時点では、スライド表示の対象となるスライド対象主画像データはまだ記憶部130に記憶されていない。図15(b)は、図15(a)の状態からユーザが決定ボタンを押下し、第1画像表示画面Q1が表示されているときの状態である。表示状態がスライド表示状態に変化したことに対応し、状態IDがslideに変化している。また、記憶部130には、1番目の画像を表示するためのスライド表示用データとして取得したa.jpgが記憶されている。図15(c)は、図15(b)の状態からユーザが次画像表示指示を入力し、第2画像表示画面Q2が表示されている状態である。図15(d)は、図15(c)の状態からユーザがさらに4回次画像表示指示を入力し、第6画像表示画面Q6が表示されている状態である。
次に、画像表示装置100のアップロード機能について説明する。
まず、画像表示装置100のアップロード機能を、表示部140に表示される表示画面に即して概観する。
図16は、アップロード処理時に表示部140に表示される表示画面の遷移を示す画面遷移図である。
図16に示したように、画像表示装置100は、携帯端末200から新たな画像データを受信すると、画像データ受信中画面R1、画像データ送信確認画面R2、画像データアップ中画面R3、画像データアップ完了画面R4、画像データアップ失敗通知画面E2、画像データアップ中止確認画面E3、および、画像データ受信失敗通知画面E4を表示する。
図16に示したように、画像表示装置100は、サムネイル一覧表示状態において(すなわち、サムネイル一覧表示画面Q0表示中)、携帯端末200から新たな画像データの受信を開始すると、表示画面を画像データ受信中画面R1に遷移させる。そして、画像データを受信する処理が完了すると、画像表示装置100は、表示画面を、受信した新たな画像データを全画面表示する画像データ送信確認画面R2に遷移させる。
画像データ送信確認画面R2表示中、ユーザは、画像表示装置100に取り込まれた画像データを見て、その画像データを実際に画像データ管理サーバ300にアップロードにするか否かを選択することができる。ユーザからアップロード実行指示を受けると、画像表示装置100は、アップロード処理を開始するとともに、表示画面を画像データアップ中画面R3に遷移させる。
取り込んだ画像データのアップロード処理が完了すると、画像表示装置100は、表示画面を画像データアップ完了画面R4に遷移させる。画像データアップ完了画面R4表示中、ユーザは、リモコン160を用いて、確認操作を行うことができる。ユーザが確認操作を行うと、図16に示したように、画像表示装置100は、表示画面をサムネイル一覧表示画面Q0´に遷移させる。
図17は、以上のような画面遷移において表示部140に表示される表示画面Q0、R1,R2,R3,およびR4の構成例を示した画面構成図である。
図17(a)は、サムネイル一覧表示画面Q0の画面構成例を示している。図17(a)に示した例では、36枚のサムネイル画像のうち、12枚のサムネイル画像が一覧表示されており、ユーザにより選択された6番目のサムネイル画像「か」が強調表示(フォーカス)されている。
図17(b)は、図17(a)のサムネイル一覧表示画面Q0から遷移した画像データ受信中画面R1の画面構成例を示している。図17(b)に示したように、画像データ受信中画面R1は、新たな画像データを携帯端末200から受信中であることを示すメッセージと、受信処理の進捗状況を示すプログレスバーとを含んで構成されている。
図17(c)は、画像データ送信確認画面R2の画面構成例を示している。図17(c)に示したように、画像データ送信確認画面R2は、携帯端末200から取り込んだ画像データを全画面表示する表示画面であり、その画像データを画像データ管理サーバ300にアップロードする処理を実行しても良いかをユーザに確認するためのダイアログを含んで構成されている。
図17(d)は、画像データアップ中画面R3の画面構成例を示している。図17(d)に示したように、画像データアップ中画面R3は、携帯端末200から取り込んだ画像データを全画面表示する表示画面であり、画像データを画像データ管理サーバ300にアップロード中であることを示すメッセージを含んで構成されている。
図17(e)は、画像データアップ完了画面R4の画面構成例を示している。図17(e)に示したように、画像データアップ完了画面R4は、携帯端末200から受信した画像データを全画面表示する表示画面であり、画像データを画像データ管理サーバ300にアップロードする処理が完了したことを示すメッセージR4aを含んで構成されている。
図17(f)は、画像データアップ完了画面R4から遷移したサムネイル一覧表示画面Q0´を示している。ここで、注目すべきは、携帯端末から取り込んだ新たな画像データのサムネイル画像「A」がサムネイル一覧表示画面Q0´に追加されている点である。また、サムネイル一覧表示画面Q0´においては、新たなサムネイル画像「A」が、サムネイル一覧表示画面Q0において強調表示されていた「か」の直後に追加され、強調表示されている点である。
サムネイル一覧表示画面Q0´を上記のように構成することにより、表示部140上に開かれたアルバムに、携帯端末200から送信した画像データがあたかも追加されたかのような感覚をユーザに与えることができる。しかも、新たな画像データのサムネイル画像はそれまで強調表示されていたサムネイル画像の直後に追加されるので、画像データ管理サーバ300における表示対象アルバムの管理状態がサムネイル一覧表示画面Q0´に反映される。従って、ユーザは、画像データ管理サーバ300における表示対象アルバムの管理状態を目で見て確認することができる。
図16に示したように、スライド表示状態において携帯端末200から新たな画像データを取り込んだ場合の画面遷移も、サムネイル表示状態において新たな画像データを取り込んだ場合と同様に行われる。違いは画像データアップ完了画面R4の遷移先が、サムネイル一覧表示画面Q0ではなく、第n+1画像表示画面Qn+1´になる点である。ここで、第n+1画像表示画面Qn+1´は、新たな画像データを取り込む前のn+1番目の画像を表示する第n+1画像表示画面Qn+1ではなく、取り込まれた新たな画像データの画像を全画面表示する表示画面である。以後、取り込まれた新たな画像データは、該新たな画像データを含む計37枚の画像のn+1番目の画像として処理される。
図18は、スライド表示状態において携帯端末200から新たな画像データを取り込んだ場合に表示される各表示画面の構成例を示した画面構成図である。図18(a)は、第n画像表示画面Qnを示したものであり(n=6の場合)、図18(b)は、画像データ受信中画面R1を示したものであり、図18(c)は、画像データ送信確認画面R2を示したものであり、図18(d)は、画像データアップ中画面R3を示したものであり、図18(e)は、画像データアップ完了画面R4を示したものであり、図18(f)は、第n+1画像表示画面Qn+1´を示したものである。
なお、新たな画像データのアップロード処理が失敗した場合(すなわち、アップロード処理がタイムアウトにより中止された場合、あるいは、アップロード要求に対する応答としてアップロード拒否通知を受信した場合)、図16に示したように、画像表示装置100は、画像データアップ失敗通知画面E2を表示する。画像データアップ失敗画面E2は、画像データのアップロード処理が失敗したことをユーザに通知する表示画面である。
画像データアップ失敗通知画面E2表示中、ユーザは、アップロード処理を再試行することを指示するアップロード再開指示、または、アップロード処理をキャンセルすることを指示するアップロード中止指示を入力することができる。アップロード再開指示を受け付けると、画像表示装置100は、画像データアップ中画面R3を再度表示し、アップロード処理を再開する。一方、ユーザからアップロード中止指示を受け付けた場合には、画像データアップ中止画面E3を表示する。
画像データアップ中止画面E3表示中、画像表示装置100は、ユーザからの確認操作を待ち受ける。ユーザからの確認操作を受け付けると、第n画像表示画面Qnまたはサムネイル一覧表示画面Q0のうち、画像データ受信中画面R1を表示する前に表示していた方の表示画面を表示させる。
図19は、アップロード処理が失敗した場合に表示される各表示画面の構成例を示した画面構成図である。アップロード処理がタイムアウトにより中止された場合には、図19(a)の画像データアップ中画面R3に続けて、図19(b)示した画像データアップ失敗画面E2、および、図19(d)に示した画像データアップ中止確認画面E3が順に表示される。アップロード要求1070に対する応答としてアップロード拒否通知を受信した場合には、図19(a)の画像データアップ中画面R3に続けて、図19(c)示した画像データアップ失敗画面E2、および、図19(c)に示した画像データアップ中止確認画面E3が順に表示される。
また、画像データ受信中画面R1表示中、新たな画像データを携帯端末200から受信する処理においてエラーが発生したことを検出すると、図16に示したように、画像表示装置100は、画像データ受信失敗通知画面E4を表示する。画像データ受信失敗通知画面E4は、画像データの受信が失敗したことをユーザに通知する表示画面である。
画像データ受信失敗通知画面E4表示中、画像表示装置100は、ユーザからの確認操作を待ち受ける。ユーザからの確認操作を受け付けると、第n画像表示画面Qnまたはサムネイル一覧表示画面Q0のうち、画像データの取り込みを開始する前に表示していた方に表示画面を遷移させる。
図20は、新たな画像データの受信処理中にエラーを検出した場合に表示される各表示画面の構成例を示した画面構成図である。新たな画像データの受信処理中にエラーを検出した場合、図20(a)の画像データ受信中表示画面R1の次に、図20(b)に示した画像データ受信失敗通知画面E4、および、図20(c)に示した第n画像表示画面Qnが順に表示される。
次に、画像表示装置100のアップロード機能を実現するための制御部110の処理について説明する。
図21は、アップロード処理において制御部110が実行する処理の流れを示したフローチャートである。
アップロード処理を開始すると、イベント処理部111は、画像データ受信検出部118からの受信開始通知を待ち受ける。すなわち、第2IR受信部115が新たな画像データの受信を開始することを待ち受ける(S101)。そして、第2IR受信部115が新たな画像データの受信を開始すると(S101:Yes)、イベント処理部111は、画像データ受信中画面R1を生成するよう表示画面生成部113に指示する。この指示に応じて表示画面生成部113は、画像データ受信中画面R1を生成し、表示制御部115に供給する。表示制御部115は、画像データ受信中画面R1を表示部140に表示させる(S102)。
画像データ受信中画面R1が表示された後、イベント処理部111は、画像データ受信検出部118からの受信成功通知または受信失敗通知に基づいて、第2IR受信部115が新たな画像データの受信に成功するか否かを判定する(S103)。
新たな画像データの受信に成功した場合(S103:Yes)、イベント処理部111は、画像データ送信確認画面R2を生成するよう表示画面生成部113に指示する。この指示に応じて表示画面生成部113は、画像データ送信確認画面R2を生成し、表示制御部115に供給する。表示制御部115は、画像データ送信確認画面R2を表示部140に表示させる(S104)。
ここで、第2IR受信部115が受信した新たな画像データは、記憶部130に一時保存される。また、データ管理部112は、該新たな画像データからサムネイル画像データを抽出し、抽出したサムネイル画像の画像データを記憶部130に保存する。該新たな画像データがJPEGデータである場合には、そのEXIF領域に格納されたサムネイル画像データが利用される。
画像データ送信確認画面R2が表示された後、イベント処理部111は、ユーザ操作解析部117からの操作内容通知を待ち受け、その操作内容通知に基づいてアップロード処理を実行するか否かを決定する(S105)。
アップロード処理を実行すると決定した場合(S105:Yes)、イベント処理部111は、データ管理部112にアップロード処理の実行を指示する。この指示を受けたデータ管理部112は、アップロード要求を作成し、記憶部130に一時保存されている新たな画像データとともに、画像データ管理サーバ300に送信する(S106)。
アップロード要求1050が送信された後、イベント処理部111は、画像データアップ中画面R3を表示するよう表示画面生成部113に指示を出す。この指示を受けた表示画面生成部113は、画像データアップ中画面R3を生成し、表示制御部115に供給する。表示制御部115は、画像データアップ中画面R3を表示部140に表示させる(S107)。
画像データアップ中画面R3が表示された後、イベント処理部111は、データ管理部112からのアップロード成功通知またはアップロード失敗通知に基づいて、アップロード処理の成否を判定する(S108)。なお、データ管理部112は、アップロード要求に対する応答として通信部120がアップロード完了通知を受信したことを検出した場合、アップロード成功をイベント処理部111に通知し、通信部120がアップロード処理をタイムアウトにより中止した場合、あるいは、アップロード要求1050にに対する応答としてアップロード拒否通知を受信した場合、データ管理部112は、アップロード失敗をイベント処理部111に通知する。
新たな画像データのアップロードに成功した場合(S108:Yes)、イベント処理部111は、サムネイル画像データ管理テーブルを更新するよう、データ管理部112に指示する。この指示を受けたデータ管理部112は、サムネイル画像データ管理テーブルを更新する(S109)。具体的には、(1)現在の注目画像IDより大きい管理IDを1増加させ、(2)取り込んだ新たな画像データから抽出したサムネイル画像データのファイル名を現在の注目画像ID(更新前のアルバム状態情報から特定)より1大きい管理IDと対応付けて追加する。
サムネイル画像データ管理テーブルの更新が完了した後、イベント処理部111は、画像データアップ完了画面R4を生成するよう表示画面生成部113に指示を出す。表示画面生成部113は、画像データアップ完了画面R4を生成し、表示制御部115に供給する。表示制御部115は、画像データアップ完了画面R4を表示部140に表示させる(S110)。
画像データアップ完了画面R4が表示された後、イベント処理部111は、ユーザ操作解析部117からの操作内容通知を待ち受ける(S111)。そして、確認操作に対応する操作内容通知を受取ると(S111:Yes)、イベント処理部111は、アルバム表示状態管理テーブルの状態IDにより、アップロード開始時の状態がサムネイル一覧表示状態であったのか、あるいは、スライド表示状態であったのかを判定する(S112)。そして、サムネイル一覧表示状態であれば、サムネイル一覧表示画面を生成するよう表示画面生成部113に指示し、スライド表示状態であれば、スライド表示画面を生成するよう表示画面生成部113に指示する。
アップロード開始時の状態がサムネイル一覧表示状態であった場合、表示画面生成部113は、記憶部130に格納されているサムネイル一覧表示用データと、新たに取り込まれた画像データから抽出したサムネイル画像データとを用いて、サムネイル一覧表示画面Q0´を生成し、表示制御部115に供給する。表示制御部115は、サムネイル一覧表示画面Q0´を表示部140に表示させる(S113)。
サムネイル一覧表示画面Q0´が表示された後、イベント処理部111は、アルバム表示状態管理テーブルを更新する(S114)。具体的には、(1)アルバム更新IDを1増やし、(2)注目画像IDを1増やし、(3)データ総数を1増やし、(4)状態IDをThumbnailに設定する。
一方、アップロード開始時の状態がスライド表示状態であった場合、表示画面生成部113は、新たに取り込まれた画像データを全画面表示する第n+1画像表示画面Qn+1´を生成し、表示制御部115に供給する。表示制御部115は、第n+1画像表示画面Qn+1´を表示部140に表示させる(S115)。
第n+1画像表示画面Qn+1´が表示された後、イベント処理部111は、アルバム表示状態管理テーブルを更新する(S116)。具体的には、(1)アルバム更新IDを1増やし、(2)注目画像IDを1増やし、(3)データ総数を1増やし、(4)状態IDをSlideに設定する。
なお、上述した工程S105で、アップロード処理を実行しないと判定された場合、以下のような復帰処理S120を実行して一連のアップロード処理を終了する。ここで、復帰処理とは、制御部110が、アルバム表示状態管理テーブルの状態IDに基づいてアップロード開始時の状態を判定し、サムネイル一覧表示状態であれば、サムネイル一覧表示画面Q0を表示部140に再表示させ、スライド表示状態であれば、第n画像表示画面Qnが表示部140に再表示させる処理を指す。
また、新たな画像データの受信に失敗した場合(S103:No)、第2IR受信部115が新たな画像データの受信に失敗したことを検出した場合(S103:No)、イベント処理部111は、画像データ受信失敗通知画面E4を生成するよう、表示画面生成部113に指示する。この指示を受けた表示画面生成部113は、画像データ受信失敗通知画面E4を生成し、表示制御部115に供給する。表示制御部115は、画像データ受信失敗通知画面E4を表示部140に表示させる(S121)。そして、上述した復帰処理120を実行して一連のアップロード処理を終了する。
また、新たな画像データのアップロード処理に失敗した場合(S108:No)、イベント処理部111は、画像データアップ失敗通知画面E2を表示するよう、表示画面生成部113に指示する。この指示を受けた表示画面生成部113は、画像データアップ失敗通知画面E2を生成し、表示制御部115に供給する。表示制御部115は、画像データアップ失敗通知画面E2を表示部140に表示させる(S122)。
画像データ受信失敗通知画面E4が表示された後、イベント処理部111は、ユーザ操作解析部117からの操作内容通知を待ち受ける(S123)。そして、操作内容通知がアップロード再開指示に対応するものであった場合(S123:Yes)、イベント処理部111は、データ管理部112に再度アップロード処理の実行を指示する。そして、S107からの処理が繰り返される。
一方、操作内用通知がアップロード中止指示に対応するものであった場合(S123:No)、イベント処理部111は、画像データアップ中止画面E3を表示するよう、表示画面生成部113に指示する。この指示を受けた表示画面生成部113は、画像データアップ中止画面E3を生成し、表示制御部115に供給する。表示制御部115は、画像データアップ中止画面E3を表示部140に表示させる(S124)。そして、上述した復帰処理120を実行して、一連のアップロード処理を終了する。
図22は、サムネイル一覧表示状態において新たな画像データを受信した場合について、アルバム表示状態管理テーブルの内容の推移を、記憶部130に一時的に記憶される画像データの推移とともに示した図である。図22(a)は、サムネイル一覧表示画面Q0を表示している状態であって、とくに6番目の画像を強調表示している状態を示す。この時点では、まだ画像データの受信が完了しておらず、記憶部130には画像データが記憶されていない。また、6番目の画像が強調表示されていることに対応して、注目画像IDが006に設定されている。図22(b)は、新たな画像データであるAAA.jpgの受信が完了し、画像データアップ中画面R3が表示されている状態を示す。記憶部130には、主画像データであるAAA.jpgと、AAA.jpgから抽出されたサムネイル画像データあるTN_AAA.jpgとが記憶されている。また、アルバム表示状態管理テーブルの状態IDは、TumbnailからUpload_Tumnbnailに更新されている。図22(c)は、新たな画像データのアップロードが完了し、サムネイル一覧表示画面Q0’が表示されている状態を示す。アップロードが完了した画像データは既に記憶部130から削除されている。また、アルバム表示状態管理テーブルにおいて、アルバム更新IDは010から011に、注目画像IDは006から007に、データ総数は36から37にそれぞれ更新されている。
図23は、以上のようなアップロード処理が完了した後、すなわち、サムネイル一覧表示画面Q0’が表示されている状態における、サムネイル画像データ管理テーブルの内容を示している。サムネイル画像データ管理テーブルには、新たなサムネイル画像のファイル名TN_AAA.jpgが、管理ID007を付与されて追加されている。
図24は、以上のようにしてアップロード処理が完了し、画像表示装置100がサムネイル一覧表示画面Q0’を表示している時点での、画像データ管理サーバ300側の(a)サムネイル画像データ管理テーブル、(b)主画像データ管理テーブル、および、(c)アルバム情報管理テーブルの内容を示す図である。図23と比較してみれば明らかなように、画像表示装置100側のサムネイル画像データ管理テーブルの内容と、画像データ管理サーバ300側のサムネイル画像データ管理テーブルの内容とが一致している。
図25は、スライド表示状態において携帯端末200から新たな画像データを受信した場合について、アルバム表示状態管理テーブルの内容の推移を、各時点で記憶部130に一時的に記憶されている画像データの推移とともに示した図である。図25(a)は、6番目の主画像データを全画面表示する表示画面Q6を表示している状態を示す。この時点ではまだ新たな画像データの受信が完了しておらず、記憶部130には画像データが格納されていない。また、6番目の画像データが全画面表示されていることに対応して注目画像IDには006が設定されている。図25(b)は、新たな画像データであるAAA.jpgの受信が完了し、画像データアップ中画面R3が表示されている状態を示す。記憶部130には、主画像データであるAAA.jpgと、AAA.jpgから抽出されたサムネイル画像データあるTN_AAA.jpgとが記憶されている。また、アルバム表示状態管理テーブルの状態IDは、TumbnailからUpload_Tumnbnailに更新されている。図25(c)は、新たな画像データのアップロードが完了し、新たな画像データを全画面表示する表示画面Q7’が表示されている状態を示す。アップロードが完了した画像データは既に記憶部130から削除されている。また、アルバム表示状態管理テーブルにおいて、アルバム更新IDは010から011に、注目画像IDは006から007に、データ総数は36から37にそれぞれ更新されている。アップロードが完了した後、新たな画像データAAA.jpgが全画面表示されているときのサムネイル画像データ管理テーブルの状態は、図23に示したものと同様である。
なお、画像表示装置100における上述した処理は、状態遷移表に基づくイベント駆動型のプログラムにより実現することも可能である。以下の表1は、そのような状態遷移表の一例を示したものである。以下の状態遷移表において、各行は表中に示した7状態のうちの何れかを表し、各列は状態遷移のトリガーとなるイベントを表す。また、各セルは、それぞれさらに3行に分かれており、第1行は遷移前処理、第2行は遷移する状態、第3行は遷移後処理を表す。表中のNOPは、実行するべき処理、あるいは、遷移するべき処理が定義されていないことを示す。
以上のように、画像表示装置100の制御部110は、表示対象とする表示対象アルバム(画像データ群)を特定する表示対象画像データ群特定手段として機能する。
また、画像表示装置100の通信部120は、上記表示対象アルバム(画像データ群)に属する画像データを画像データ管理サーバ300(外部装置)から取得する画像データ取得手段として機能する。
また、上記制御部110は、上記表示対象アルバム(画像データ群)に属する画像データの画像を表示部140に表示させる表示制御手段として機能する。
また、上記通信部120は、新たな画像データを上記画像データ管理サーバ300(外部装置)に提供する画像データ提供手段として機能する。
また、上記通信部120は、上記表示対象アルバム(画像データ群)を指定するアルバムID(表示対象画像データ群指定情報)を、上記新たな画像データと関連付けて上記画像データ管理装置300(外部装置)に提供する表示対象画像データ群指定情報提供手段として機能する。
また、上記制御部110は、当該制御部110(表示制御手段)が上記表示部140に表示する表示対象画像データを、上記表示対象アルバム(画像データ群)から選択する表示対象画像データ選択手段として機能する。
また、上記通信部120は、上記制御部110(表示対象画像データ選択手段)により選択されている表示対象画像データを指定する注目画像ID(表示対象画像データ指定情報)を、上記新たな画像データと関連付けて上記画像データ管理サーバ300(外部装置)に提供する表示対象画像データ指定情報提供手段として機能する。
また、画像表示装置100は、画像データを外部から取り込む第2IR受信部155(画像データ取り込み手段)を更に備えている。
また、上記通信部120(画像データ提供手段)は、第2IR受信部155(画像データ取り込み手段)が画像データを取り込むと、取り込まれた画像データを新たな画像データとして上記外部装置に提供する。
(付記事項)
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
すなわち、上述した実施形態は、画像表示装置100と画像データ管理サーバ300とを多対一の関係で接続することが可能な、サーバクライアントモデルに従う画像表示システム1を示したものであるが、これは本発明の一様態を例示したものに過ぎず、本発明の技術的範囲はこれに限定されるものではない。
例えば、本発明の画像表示システムは、上記画像表示装置100に相当する画像表示装置と、上記画像データ管理サーバ300に相当する画像データ管理装置とを、ケーブルなどの物理的な接続手段により1対1の関係で直接接続することによって実現してもよい。
また、本発明の画像表示装置は、画像データ管理サーバ300の画像データ管理機能を具備するように構成してもよい。このような構成は、画像表示装置100に、画像データ管理サーバ300の構成を付加し、互いの通信部を介して行っていたデータ通信を画像表示装置100内部で行うようにすることにより、上述した実施形態から容易に導出することができる。
最後に、画像表示装置100の制御部110に含まれる各ブロックは、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
すなわち、画像表示装置100は、各機能を実現する画像表示プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである画像表示装置100の画像表示プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記スライドショー表示装置100に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
また、画像表示装置100を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
また、画像データ管理サーバ300の制御部330も、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、画像表示装置100について上述したのと同様に、CPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。