JP4584211B2 - ダイセットの金型クランプ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ダイセットの上型と下型の取付面に金型を固定するためのクランプ装置に係り、大型の金型であっても容易に取り付けることができるダイセットの金型クランプ装置に関する。
従来の成形機におけるダイセットの構造について、図9を参照しながら説明する。この図において、ダイセット50の上型51と下型52とには、金型57(上金型57a、下金型57b)を保持するクランパ53(53a〜53d)が所定位置に設けられると共に、ダイセット50の後側の左右両端(図9には片側のみが図示してある)には、上型51にブッシュホルダ54と、下型52にガイドポスト55が設けられ、上型51が下型52に対向して上下動する際、ブッシュホルダ54に設けられたガイドブッシュ56にガイドポスト55が嵌入して摺動することにより、上型51と下型52との相対位置精度を確保するようにしている。
このような構造において、成形すべき製品が大型の場合、金型57も大型且つ重量が大になるため、このような金型57を取付面に設置するには、ダイセット50の上型51を昇降して下型52との離間幅を十分にとり、下金型57bに上金型57aを載置した金型57をダイセット50の前方(図9の左方)から下側の取付面58に載置して後方(図9の右方)へ押し込むことにより設置する。このとき、後方の上下のクランパ53b、53dは予めボルト59b、59dで固定した状態にされ、ダイセット50の上型51を下降しながら金型57の側部傾斜面に後方の上下のクランパ53b、53dの傾斜面を当てた状態にして、前方の上下のクランパ53a、53cをボルト59a、59cで固定する。
ところが、このような金型57の取付け作業において、金型57が大型である場合、クランパ53a〜53dも大型で重量が大であるため、特に、前方上方のクランパ53aを人手で持ち上げてボルト59aで締結する作業には非常な労力を要するという問題があった。
そこで、上記のようなダイセットの金型クランプ装置に関する従来の文献を参照すると、特許文献1には、図10に示すように、ダイセットの取付プレート61に固定されたホルダー62を介して、金型60を保持する両側の固定金具63、63を締着するためのクランパレバー64、64がピン65、65で回動自在に設けられ、左右のクランパレバー64、64の一端は両側の固定金具63、63に係合させるようにしたクランプ装置が記載されている。
ところが、このクランプ装置は比較的小型の金型60に適するものであり、金型60が大型であって重量が大である場合、クランパレバー63やピン64が強度不足になるという問題が生じる。
特開2000−140961号公報
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、ダイセットの上型と下型の取付面に金型を固定するためのクランプ装置に係り、大型の金型であっても簡単な作業で金型の取付作業を遂行することができるダイセットの金型クランプ装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の請求項1のダイセットの金型クランプ装置は、上金型と下金型とからなる金型をダイセットの上型と下型の取付面に設けられた複数のクランパで固定するダイセットの金型クランプ装置において、ダイセットの上型前方のクランパが、前記上型の取付面に固設されたクランプハウスの内部空間に設けられたシリンダと、該シリンダのシリンダロッド先端に設けられた楔部材と、前記クランプハウス内に収容された楔受部材と、該楔受部材に形成された後端押圧面と前記上金型の側部傾斜面との間に設けられたスペーサとから成り、前記クランプハウスに設けられた内部空間の天面側前方には前記シリンダ側から前記上金型方向へ上り勾配を有する上り天面が設けられ、該上り天面と前記スペーサの前側の傾斜面との間に設けられた楔受部材は、前記クランプハウスの上り天面に沿って当接する前端押圧面と、前記スペーサの前側の傾斜面に沿って前記上金型方向へ下り勾配を有する後端押圧面と、前記クランプハウスの底面との間に上金型方向へ先細り形状の空間を形成する傾斜状受面とを有し、前記先細り形状の空間に前記シリンダの駆動によって前記楔部材を前記上金型方向へ圧入させることにより前記楔受部材を前記クランプハウスの上り天面に沿って押圧状態で移動し前記楔受部材の後端押圧面が前記スペーサの前側の傾斜面を摺動しながら押圧することによって前記スペーサを前記上金型方向へ移動し、該スペーサの傾斜押圧面が前記上金型の側部傾斜面を押圧状態で係合保持するようにしたことを特徴とする。
また、本発明の請求項2におけるダイセットの金型クランプ装置は、請求項1において、前記ダイセットの後方の上型と下型のクランパは前記ダイセットの上型と下型の取付面に固定された状態で前記上金型と前記下金型の夫々の側部傾斜面に係合可能とされたことを特徴とする。
また、本発明の請求項3におけるダイセットの金型クランプ装置は、請求項1又は2において、前記ダイセットの下型における前方のクランパを前記ダイセットの下型の取付面の内部に収納する構造とすることにより、該下型の取付面の上面を突起のないフラットな状態にすることを特徴とする。
また、本発明の請求項4におけるダイセットの金型クランプ装置は、請求項1、2又は3において、前記上金型の前方側部傾斜面を係合するスペーサが複数個設けられ、夫々のスペーサが長尺の棒部材に移動自在に係止されたことを特徴とする。
また、本発明の請求項5におけるダイセットの金型クランプ装置は、請求項1、2、3又は4において、前記楔受部材と前記クランプハウスの内側面との間に、前記上金型に対する押圧力を解除する方向へ付勢する弾性部材が設けられたことを特徴とする。
本発明のダイセットの金型クランプ装置によれば、従来、特に取付け作業に労力を要していた上型取付面の前方のクランパをシリンダ駆動によって作動させることができるため、金型の保持作業が容易且つ迅速に行うことが可能となる。しかも、そのシリンダ駆動によって楔型クランパを作動することにより、シリンダの直線運動を楔作用による押圧力に換えて金型(上金型)の側部傾斜面を堅固に当接保持することが可能となる。さらに、この上型取付面の前方のクランパは、上型取付面の内部を利用することなく、上型取付面に突出した状態で設けられるため、上型取付面の内部のスペースが確保できないダイセットにも適用可能であって、ダイセットのコンパクト化にも有益となる。
また、ダイセットの後方の上型と下型のクランパはダイセットの上型と下型の取付面に固定された状態で上金型と下金型の夫々の側部傾斜面に係合可能とされることにより、これらのダイセットの後方の上型と下型のクランパは、常時取り付けた状態としておくことができ、その取付け作業に要する労力が不要となる。
また、ダイセットの下型における前方のクランパをダイセットの下型の取付面の内部に収納する構造とすることにより、該下型の取付面の上面を突起のないフラットな状態にすることができ、重量の大なる金型を下型取付面に載置して後方へ滑らせて押し込むだけで金型を所定の取付け位置に設置することが可能となる。
また、上金型の前方側部傾斜面を係合するスペーサが複数個設けられ、夫々のスペーサが長尺の棒部材に移動自在に係止されたことによって、ダイセットの上型を下降する際、スペーサを棒部材に沿って金型に当たらないように一旦横方向に移動しておくことができ、金型の設置の際の便宜を図ることが可能となる。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
図1は本発明によるクランプ装置を備えたダイセットの下型2の平面図であり、図2は本発明による金型のクランプ装置を備えたダイセットの上型3の平面図である。なお、図1は下型2の上面を見下げた状態で図示し、図3は上型3の下面を上方へ向けて逆転した状態で図示したものである。
本発明による金型のクランプ装置について述べる前に、ダイセットのガイドポスト4について述べる。図1に示す下型2において、前側の端部1箇所に設けられたガイドポスト4Fは通常の構成であり、これに対応して、図2の上型3に設けられた前側1箇所のガイドブッシュ11Fもまた通常の構成であり、ガイドポスト4Fをガイドブッシュ11Fに嵌入した状態で上型3は下型2に対して相対的に上下動する。
また、図1に示す下型2において、後側の左右両端に設けられたガイドポスト4、4は、左右対称の構成とされている。夫々のガイドポスト4の下部には、図3に示すように、下型2の隅部に設けられたポスト取付孔6に固定する円柱状のガイドポストホルダ7が形成されている。また、このガイドポストホルダ7の上部には大径部7aが形成され、この大径部7aの外側には互いに直角を成す平面状の取付け面に一対のプレート8、8がネジ8a、8a…で螺締されている(図1参照)。
一方、図2に示す上型3において、後側の左右両端に設けられた左右対称形状のブッシュホルダ5、5は夫々の四隅にてボルト5c、5c…で固定されている。図3に示すように、夫々のブッシュ取付孔9には、ガイドブッシュホルダ10が嵌合され、このガイドブッシュホルダ10の内部には上下方向に中空円筒状のガイドブッシュ11が設けられている。
また、図2に示すように、夫々のブッシュホルダ5は、内側に立上部5aを有すると共に、この立上部5aには互いに直角を成す平面状の立上面12、12が形成され、夫々の立上面12、12には四角形状の鋼板から成る一対のプレート13、13が互いに直角を成してネジ13a、13a…で締結されている。
上記の構成において、左右のガイドポスト4、4は夫々のガイドブッシュ11、11に嵌入され、ダイセットの上型3が下型2に対向して下降すると、ブッシュホルダ5の一対のプレート13、13がガイドポスト4の一対のプレート8、8と位置を合わせた状態に互いに係合しつつ摺動し、成形品の押圧開始から押圧終了までの間、ブッシュホルダ5の一対のプレート13、13とガイドポスト4の一対のプレート8、8との面同士が接触状態で摺動することにより、あらゆる横方向への抵抗力を発揮し、夫々のガイドポスト4とガイドブッシュ11との摺動動作をぶれのない直線状に案内することができる。
次に、本発明に係るダイセットの金型クランプ装置について説明する。本実施例に用いる金型14は、上金型14aと下金型14bとに分離した型式であり、例えば熱間鋳造用の金型やその他の金型に適用可能である。また、上金型14aの側部と下金型14bの側部は、図3又は図4に示すように、夫々の取付面(上型取付面26、下型取付面24)に向かって末広がりの勾配を有する傾斜面(側部傾斜面15と称する)が形成されている。
図1に示すダイセットの下型2において、下金型14b(この金型は図1に図示していない。図3又は図4参照)を下型2の取付面(以下、「下型取付面24」と云う)に左右方向でクランプする手段として、図1の右側に固定クランパ16と左側に油圧シリンダ17で可動する可動クランパ18とが設けられ、夫々のクランパ16、18で金型14の側部傾斜面15を係合すると共に、油圧シリンダ17の押圧によって金型を保持するようにしている。
また、図1に示すダイセットの下型2において、下金型14bをダイセットの下型取付面24に前後方向でクランプする手段として、下型取付面24の後側に横長の固定クランパ19と前側に夫々油圧シリンダ22で可動する複数の回動クランパ21、21…が設けられている。
このうち、後側の固定クランパ19は、図3に示すように、予め、下型取付面24の後方所定位置にボルト19aで固定してあり、この固定状態において前方に傾倒した傾斜面19bを有し、下型取付面24の上面に載置した下金型14bを後方へ押し入れることによって、図4に示すように下金型14bの側部傾斜面15(15d)を固定クランパ19の傾斜面19bに当接した状態に係合することができる。
さらに、図1に示すダイセットの下型取付面24においては、図3又は図4に示すように、その下型取付面24の下部に油圧シリンダ22が収納され、シリンダブロック23の上面と下型取付面24とがフラットな面にされている。また、シリンダロッド22aは金型14の設置方向に向けてストロークを有し、シリンダロッド22aの先端には手動で回動する回動クランパ21が設けられている。
この回動クランパ21は、図4に示すように、一側が他側よりも長尺のアーム21aを有し、アーム21aの両側には顎部21bが形成されている。上記のように、金型14を下型取付面24に載置して所定の設置箇所へ移動する際には、図3に示すように、回動クランパ21を横倒しに回動して下型取付面24の下方に設けられた凹部24a内に収納することにより、下型取付面24の上面を突起のないフラットな状態にすることができ、このフラットな面に沿って金型14を滑り移動することができる。
また、図4に示すように、下金型14bの前方の側部傾斜面15(15c)をクランプするには、回動クランパ21の長尺側の顎部21bを上方に起立する。ただし、図4の下金型14bは回動クランパ21の顎部21bに下金型14bの側部が届かないタイプのものであり、このような場合は、図示のように、金型14の側部傾斜面15(15c)に当接係合し得る傾斜面25aを有する補助スペーサ25をボルト25bで下型取付面24に固定し、この補助スペーサ25の段部25cに回動クランパ21の顎部21bを係合した状態となるように油圧シリンダ22を駆動する。なお、不図示であるが、下金型14bの側部が回動クランパ21の顎部21bで直接クランプすることができる大きさ及び形状を有している場合は、上記の補助スペーサ25は不要となる。
一方、図2に示すダイセットの上型3において、上金型14a(この金型は図2に図示していない。図3又は図4参照)をダイセットの上型3の取付面(以下、「上型取付面26」と云う)に左右方向でクランプする手段として、図2の左側に固定クランパ27と右側に油圧シリンダ28で可動する可動クランパ29とが設けられ、夫々のクランパ27、28で金型14の側部傾斜面15を係合すると共に、油圧シリンダ28の押圧によって上金型14aを保持するようにしている。
また、図2に示すダイセットの上型3において、上金型14aを上型取付面26に前後方向でクランプする手段として、後側に横長の固定クランパ30と前側に油圧シリンダ31で可動する複数の楔型クランパ32、32…が設けられている。このうち、後側の固定クランパ30は、図3に示すように、予め上型取付面26の後方所定位置にボルト30aで固定され、この固定状態において前方にやや傾倒した傾斜面30bを有し、図4に示すように、金型14の上金型14aにおける側部傾斜面15(15b)を固定クランパ30の傾斜面30bに当接した係合状態にすることができる。
ここで、楔型クランパ32の構成について説明する。図5は楔型クランパ32の分解斜視図であり、図6は楔型クランパ32を組み立てた状態の縦断面斜視図であり、図7は楔型クランパ32をダイセットの上型取付面26の前側に取り付けた状態を示す部分拡大図である。なお、図6は、図7に示す取付状態の楔型クランパ32を逆転した状態で斜め向から見たものである。
本実施例の楔型クランパ32は、図6又は図7に示すように、上型取付面26に固設されたクランプハウス33(取付側部材33’を含む)と、該クランプハウス33に連設されると共にシリンダロッド31aの先端に楔部材34を設けた油圧シリンダ31(31bはシリンダブロック)と、クランプハウス33内に収容された楔受部材35と、該楔受部材35に形成された後端押圧面35cと上金型14aの側部傾斜面15(15a)との間(図7参照)に設けられたスペーサ36とから成るものである。
上記の構成において、クランプハウス33は、図7に示すように、その取付側部材33’が上型取付面26から上方に浅い溝深さの凹部26aに埋め込まれた状態で不図示のボルト等で固定されている。このクランプハウス33は、金型14(上金型14a)が設置される方向に貫通した内部空間33a(図7参照)を有すると共に、この内部空間33aにシリンダロッド31aの先端に設けられた楔部材34と、該楔部材34に係合する楔受部材35とが収納されている。
また、クランプハウス33の内部空間33aは、図6又は図7に示すように、楔部材34の平坦面34aを平行に摺動する底面33bを有し、該底面33bの反対側、即ち、内部空間33aの天面側は、油圧シリンダ31側から上金型14a方向へ上り勾配を有する上り天面33cと、該上り天面33cの頂部から上金型14a方向へ下り勾配を有する下り天面33dとを有し、これらの上り天面33cと下り天面33dとの成す隅部空間に楔受部材35が収納されている。
この楔受部材35は、上記のようにクランプハウス33の内部空間33aに収容された状態で、クランプハウス33の上り天面33cに沿って当接する前端押圧面35aと、クランプハウス33の下り天面33dとほぼ同様の勾配を有する上端面35bと、該上端面35bの端部から下り勾配を有する後端押圧面35cと、クランプハウス33の内側面(図7の底面33bに相当する)との間に先細り形状の空間37を形成する傾斜状受面35dとから形成されている。
なお、クランプハウス33の下り天面33dと楔受部材35の上端面35bとの間には、夫々の溝部にコイル形状の弾性部材38が介装され、クランプハウス33の下り天面33dに対して楔受部材35を下方へ押圧する方向、即ち上金型14aに対する押圧力を解除する方向へ付勢するように作用する。
また、シリンダロッド31aの先端に結合された楔部材34は、上記のクランプハウス33の先細り形状の空間37内に嵌合する先細りの形状であって、クランプハウス33の内側面(図7の底面33bに相当する)に当接する平坦面34aと楔受部材35の傾斜状受面35dに当接する傾斜面34bとを有する楔形状とされている。
また、上記の楔受部材35に形成された後端押圧面35cと上金型14aの側部傾斜面15(15a)との間に設けられたスペーサ36は、図2に示すように複数の油圧シリンダ31、31…ごとに設けられているが、上型取付面26からやや離間した位置に沿って横設した長尺の棒部材39の両端を所定部位に固定し(図2参照)、この棒部材39を各スペーサ36に形成された貫通孔36aに挿通して、各スペーサ36を棒部材39に沿って移動自在に係止した構成としている。なお、各スペーサ36の移動に際しては、各スペーサ36に設けられた取手36dを用いて手動で移動する。
上記の構成により、図3に示すように、ダイセットに金型14を設置するに際しては、上金型14aを下金型14bに載置した状態にし、この金型14がダイセットの下型取付面24に載置できるようにダイセットの上型3を昇降して下型2との間隔を開く。なお、このように金型14を載置する際には、予めダイセットの上型3と下型2の夫々の後方の固定クランパ30、19はダイセットの上型取付面26と下型取付面24に固定された状態にされている。このように、ダイセットの上型3と下型2の後方の固定クランパ30、19は常時固定した状態にしてあり、取付作業に要する労力を軽減することができる。
また、図3に示すように、ダイセットの下型2の前方に設けられた回動クランパ21は横倒しに回動して下型取付面24の下方の凹部24aに収納することにより、下型取付面24の上面を突起のないフラットな状態にしておく。この状態で、ダイセットの下型取付面24に載置した金型14を手作業で後方へ押し込んで、先ず下型取付面24の後方の固定クランパ19に近づけ、ダイセットの上型3を下降すると共に、スペーサ36は棒部材39に沿って一旦横方向に移動しておき、上金型14aと下金型14bの後方の側部傾斜面が上型取付面26と下型取付面24の夫々の固定クランパ30、19の傾斜面に当接した状態になったとき、スペーサ36を棒部材39に沿って移動し、図4のように、スペーサ36を楔受部材35の後端押圧面35cと上金型14aの側部傾斜面15(15a)との間に挿入する。
この状態で、図7に示すように、上型取付面26の楔型クランパ32の油圧シリンダ31を駆動して、シリンダロッド31aを上金型14aの方向に移動すると、楔部材34がクランプハウス33の先細り形状の空間37内に進入し、楔受部材35の傾斜状受面35dを上方に摺動しつつ押圧すると、楔受部材35は前端押圧面35aがクランプハウス33の上り天面33cに沿って移動する同時に、楔受部材35の後端押圧面35cがスペーサ36の傾斜面36bを摺動しながら押圧することにより、スペーサ36を上金型14aの方向へ押圧し、該スペーサ36の傾斜押圧面36cが上金型14aの側部傾斜面15(15a)を係合保持することとなる。このように、シリンダ駆動によって楔型クランパ32を作動することにより、シリンダ31の直線運動を楔作用による押圧力に換えて金型(上金型14a)の側部傾斜面15を堅固に押圧状態で保持することが可能となる。
一方、下金型14bの前方の側部傾斜面15(15c)をクランプするには、図4に示すように、下型取付面24に補助スペーサ25をボルト25bで固定し、該補助スペーサ25の傾斜面25aで下金型14bの側部傾斜面15(15c)を当接保持し、この状態で、回動クランパ21の長尺側の顎部21bを上方に起立して、顎部21bで補助スペーサ25の段部25cをクランプする。なお、上記した通り、回動クランパ21の顎部21bで下金型14bの側部を直接クランプすることができる金型の構成である場合は、上記の補助スペーサ25は不要である。
上記によって、上金型14aと下金型14bの四方の側部傾斜面15は、固定クランパ19、30と回動クランパ21と楔型クランパ32とで押圧保持された状態となる。これらのクランパにおいて、固定クランパ19、30は、予めボルトで締結されることにより常設され、回動クランパ21は油圧シリンダ22で駆動することができ、また楔型クランパ32は油圧シリンダ31で駆動することができるため、金型14の取付け作業に労力を要することなく、未熟練者でも容易に遂行することが可能となる。
また、上型取付面26の前方に設けられた楔型クランパ32は、上型取付面26の内部を利用することなく、上型取付面26に突出した状態で設けられているため、上型取付面26の内部のスペースが確保し難いコンパクト化されたダイセットにも適用可能である。
さらに、本実施例においては、上記のシリンダ駆動によるシリンダブロック23、31bやクランプハウス33の温度上昇を防止するために、図8に示すように、油圧シリンダ17とクランプハウス33の周囲に冷却水を流通する冷却水流通路40が設けられている。この冷却水通路40は、シリンダブロック23、31bやクランプハウス33の側部に設けられた管口41、41…に不図示の冷却水供給管を接続することによって冷却水を流通することができる。図8において、各冷却水流通路40はドリル加工の都合で直線通路となっているが、複数の通路が互いに連通して、特に温度上昇の激しい部位を冷却することが可能とされ、これによって油圧シリンダ17に設けられたゴム製リング等の劣化を防止し、耐久性を向上することが可能となる。
本発明のダイセットの金型クランプ装置は、ダイセットの上型と下型の取付面に金型を固定するためのクランプ装置に係り、特に労力を要する上型取付面の前方のクランパをシリンダ駆動によって作動することができ、またそのクランパは上型取付面の内部側を利用することなく取付可能であるため、ダイセットのコンパクト化に有益であり、大型の金型であっても簡単な作業で固定することができるダイセットの金型クランプ装置として利用することが可能である。
本発明に係るダイセットの下型の上面図である。 本発明に係るダイセットの上型の下面図である。 本発明に係るダイセットの縦断面図であり、金型をセットする途中の状態を示す。 本発明に係るダイセットの縦断面図であり、金型をセットした状態を示す。 本発明に係るダイセットの金型クランプ装置の分解斜視図である。 本発明に係るダイセットの金型クランプ装置の組立図であり、実際の取付状況とは逆転した状態を示す。 本発明によるダイセットの金型クランプ装置を取付けた状況の部分拡大図である。 本発明によるダイセットの金型クランプ装置の冷却水通路を示す斜視図である。 従来のダイセットの縦断面図である。 特許文献1の金型のクランプ装置に関する部分正面図である。
符号の説明
2 下型
3 上型
4 ガイドポスト
4F ガイドポスト
5 ブッシュホルダ
5a 立上部
5c ボルト
6 ポスト取付孔
7 ガイドポストホルダ
7a 大径部
8 プレート
8a ネジ
9 ブッシュ取付孔
10 ガイドブッシュホルダ
11 ガイドブッシュ
11F ガイドブッシュ
12 立上面
13 プレート
13a ネジ
14 金型
14a 上金型
14b 下金型
15 側部傾斜面
16 固定クランパ
17 油圧シリンダ
18 可動クランパ
19 固定クランパ
19a ボルト
19b 傾斜面
20 油圧シリンダ
21 回動クランパ
21a アーム
21b 顎部
22 油圧シリンダ
22a シリンダロッド
23 シリンダブロック
24 下型取付面
24a 凹部
25 補助スペーサ
25a 傾斜面
25b ボルト
25c 段部
26 上型取付面
26a 凹部
27 固定クランパ
28 油圧シリンダ
29 可動クランパ
30 固定クランパ
30a ボルト
30b 傾斜面
31 油圧シリンダ
31a シリンダロッド
31b シリンダブロック
32 楔型クランパ
33 クランプハウス
33’ 取付側部材
33a 内部空間
33b 底面
33c 上り天面
33d 下り天面
34 楔部材
34a 平坦面
34b 傾斜面
35 楔受部材
35a 前端押圧面
35b 上端面
35c 後端押圧面
35d 傾斜状受面
36 スペーサ
36a 貫通孔
36b 傾斜面
36c 傾斜押圧面
36d 取手
37 先細り形状の空間
38 弾性部材
39 棒部材
40 冷却水流通路
41 管口

Claims (5)

  1. 上金型と下金型とからなる金型をダイセットの上型と下型の取付面に設けられた複数のクランパで固定するダイセットの金型クランプ装置において、
    ダイセットの上型前方のクランパが、前記上型の取付面に固設されたクランプハウスの内部空間に設けられたシリンダと、該シリンダのシリンダロッド先端に設けられた楔部材と、前記クランプハウス内に収容された楔受部材と、該楔受部材に形成された後端押圧面と前記上金型の側部傾斜面との間に設けられたスペーサとから成り、
    前記クランプハウスに設けられた内部空間の天面側前方には前記シリンダ側から前記上金型方向へ上り勾配を有する上り天面が設けられ、
    該上り天面と前記スペーサの前側の傾斜面との間に設けられた楔受部材は、前記クランプハウスの上り天面に沿って当接する前端押圧面と、前記スペーサの前側の傾斜面に沿って前記上金型方向へ下り勾配を有する後端押圧面と、前記クランプハウスの底面との間に上金型方向へ先細り形状の空間を形成する傾斜状受面とを有し、
    前記先細り形状の空間に前記シリンダの駆動によって前記楔部材を前記上金型方向へ圧入させることにより前記楔受部材を前記クランプハウスの上り天面に沿って押圧状態で移動し
    前記楔受部材の後端押圧面が前記スペーサの前側の傾斜面を摺動しながら押圧することによって前記スペーサを前記上金型方向へ移動し、該スペーサの傾斜押圧面が前記上金型の側部傾斜面を押圧状態で係合保持するようにしたことを特徴とするダイセットの金型クランプ装置。
  2. 前記ダイセットの後方の上型と下型のクランパは前記ダイセットの上型と下型の取付面に固定された状態で前記上金型と前記下金型の夫々の側部傾斜面に係合可能とされたことを特徴とする請求項1記載のダイセットの金型クランプ装置。
  3. 前記ダイセットの下型における前方のクランパを前記ダイセットの下型の取付面の内部に収納する構造とすることにより、該下型の取付面の上面を突起のないフラットな状態にすることを特徴とする請求項1又は2記載のダイセットの金型クランプ装置。
  4. 前記上金型の前方側部傾斜面を係合するスペーサが複数個設けられ、夫々のスペーサが長尺の棒部材に移動自在に係止されたことを特徴とする請求項1、2又は3記載のダイセットの金型クランプ装置。
  5. 前記楔受部材と前記クランプハウスの内側面との間に、前記上金型に対する押圧力を解除する方向へ付勢する弾性部材が設けられたことを特徴とする請求項1、2、3又は4記載のダイセットの金型クランプ装置。
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