JP4583994B2 - スクロール型流体機械 - Google Patents
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Description
より詳しくは、インバータ回路を構成する部品のうち、発熱量が大であるパワートランジスタやコンデンサ等の発熱量が大となる発熱部品は、モータハウジングの外周面に形成した溝(特許文献1)や、その外周面に熱伝導シート(特許文献2)を介して側に取付けられている。それ故、発熱部品からの熱がモータハウジングの外周壁を介してモータハウジング内の冷媒中に放熱され、これにより、発熱部品の発熱量を抑制できるものと考えられる。
このため、特許文献1,2のインバータ回路は発熱部品自体の放熱能力、つまり、その表面積を増大させるため、発熱部品に大形のものを使用せねばならず、インバータ回路に要求される設置スペース、即ち、回路筐体全体が大形化してし、圧縮機の小形化を図ることができない。
ハウジングの外側に設けられ、吸入口に連なるスペースを確保し且つ前記スペースへの作動流体の流入孔を有したカバー部材と、スペースに配置され、電動子の回転を制御するインバータ回路とを更に備え、
カバー部材は、吸入口側のハウジングの端部を囲繞する有底角筒状の回路筐体であり、
スペースは回路筐体の角部とハウジングの外周面との間及び回路筐体の内底面とハウジングの端面との間にそれぞれ確保され、
インバータ回路及び電動子は、回路筐体がハウジングに外側から嵌め合わされたとき、インバータ回路及び電動子を互いに電気的に接続する雌雄のコネクタをそれぞれ含んでいる(請求項1)。
好ましくは、インバータ回路は、スペースに分散して配置された回路部品を含むことができる(請求項2)。
スクロール圧縮機は円筒形状のハウジング10を備え、このハウジング10はその内部に仕切壁12を有する。仕切壁12はハウジング10内をモータ室14及びスクロール収容室16に区画する。
ハウジング10の外周壁にはその他端壁10bの近傍に吐出口36が形成され、この吐出口36は冷凍回路の冷媒循環経路に接続されている。冷媒循環経路には吐出口36側から凝縮器、レシーバ、膨張弁及び蒸発器等(何れも図示せず)が順次配置されている。
なお、回路筐体38の開口端は円形であり、ハウジング10における外周壁の外径と略同一の内径を有し、シール部材(図示しない)を介してハウジング10の外周壁に密着している。
更に、ハウジング10の外周壁の上部には吸入口46が貫通して形成され、この吸入口46はハウジング10の一端壁10aの近傍にて、前述したアキシャルスペースACに開口している。
図1から明らかなように制御基板52は回路筐体38内の前述したエンドスペースESに配置され、第1実施例の場合、ハウジング10における一端壁10aの外面に取付けられている。また、制御基板52は電動子18におけるステータ24のコイルにも電気的に接続されている。
更に、制御基板52は雌型のコネクタ、即ち、ソケット56を有し、このソケット56は回路筐体38の底壁42に向けて突出している。一方、底壁42にはその内面に雄型のコネクタ、即ち、プラグ58を有し、このプラグ58がソケット56に差し込まれ、これらプラグ58及びソケット56は互いに電気的に接続されている。なお、プラグ58は回路筐体38から突出し、外部の給電回路に電気的に接続される。
電動子18がインバータ回路50を介して駆動されると、その回転軸22の回転がスクロールユニット26の可動スクロール28に伝達される。従って、可動スクロール28はその自転が阻止された状態で、固定スクロール30に対して旋回運動する。可動スクロール28の旋回運動に伴い、スクロール収容室16、即ち、吸入室からスクロールユニット26内の圧縮室に冷媒が吸入され、吸入された冷媒は圧縮された後、吐出孔から吐出室34に吐出される。この後、高圧の冷媒は吐出室34から冷媒循環経路を通じて凝縮器、レシーバ、膨張弁及び蒸発器を通過し、そして、蒸発器から回路筐体38の冷媒流入孔44に戻される。
蒸発器から冷媒流入孔44に戻される冷媒はその温度が低いので、冷媒が冷媒経路の上流部分を流れるとき、電動子18が冷却される。また、冷媒流入孔44から流入した冷媒は回路筐体38内、つまり、前述したエンドスペースEC及びコーナスペースCSに流れ込むので、コーナスペースCSに配置された発熱部品54は低温の冷媒に晒される。それ故、発熱部品54からの熱は低温の冷媒に直接的に放出され、発熱部品54の発熱量を効果的に抑制することができる。
本発明は、上述した第1実施例に制約されるものでなく、種々の変形が可能である。
例えば、図3及び図4は第2実施例のスクロール圧縮機を示す。
第2実施例の場合、図3及び図4から明らかなように、インバータ回路50の制御基板52は回路筐体38における底壁42の内底面に取付けられ、そして、その発熱部品54はコーナスペースCSに分散して配置された状態で、回路筐体38の内面に取付けられている。
上述したように第2実施例のスクロール圧縮機にあっては、インバータ回路50の構成要素が全て回路筐体38の内面に取付けられているので、制御基板52と発熱部品54との間の電気接続が容易になり、しかも、この電気接続がハウジング10に対する回路筐体38の取付け時、回路筐体38と干渉することはなく、スクロール圧縮機の組立性及び生産性が更に向上する。
更に、ハウジング10の一端壁10aに別の吸入口を貫通して形成し、冷媒流入孔44から流入する冷媒が回路筐体38内にて滞留することなく、回路筐体38内を流れるようにすれば、発熱部品54の冷却効果を一層高めることができる。
18 電動子
14 モータ室(流体経路)
16 スクロール収容室(流体経路)
22 回転軸
26 スクロールユニット
34 吐出室(流体経路)
36 吐出口
38 回路筐体(カバー部材)
44 冷媒流入孔(流入孔)
46 吸入口
48 連通孔(流体経路)
50 インバータ回路
52 制御基板
54 発熱部品(回路部品)
56,60 ソケット(雌コネクタ)
58,62 プラグ(雄コネクタ)
AS アキシャルスペース
CS コーナースペース
ES エンドスペース
Claims (4)
- 作動流体の吸入口及び吐出口をそれぞれ有した円筒形状のハウジングと、
前記ハウジング内に収容され、回転軸を有する電動子と、
前記ハウジング内に前記回転軸に連結された状態で収容され、前記回転軸により駆動されたとき、作動流体の吸入から吐出までの一連のプロセスを実行するスクロールユニットと、
前記ハウジング内に確保され、前記吸入口から流入した作動流体を前記電動子及び前記スクロールユニットの順に通過させ、この後、前記吐出口に導く流体経路と
を具備し、作動流体である冷媒を圧縮する冷凍回路の圧縮機として使用されるスクロール型流体機械において、
前記ハウジングの外側に設けられ、前記吸入口に連なるスペースを確保し且つ前記スペースへの作動流体の流入孔を有したカバー部材と、
前記スペースに配置され、前記電動子の回転を制御するインバータ回路と
を更に備え、
前記カバー部材は、前記吸入口側の前記ハウジングの端部を囲繞する有底角筒状の回路筐体であり、
前記スペースは回路筐体の角部と前記ハウジングの外周面との間及び前記回路筐体の内底面と前記ハウジングの端面との間にそれぞれ確保され、
前記インバータ回路及び前記電動子は、前記回路筐体が前記ハウジングに外側から嵌め合わされたとき、前記インバータ回路及び前記電動子を互いに電気的に接続する雌雄のコネクタをそれぞれ含む
ことを特徴とするスクロール型流体機械。 - 前記インバータ回路は、前記スペースに分散して配置された回路部品を含むことを特徴とする請求項1に記載のスクロール型流体機械。
- 前記回路部品は前記回路筐体の内面に取付けられていることを特徴とする請求項2に記載のスクロール型流体機械。
- 前記インバータ回路は、前記ハウジングの一端面及び前記回路筐体の内底面の少なくとも一方に取付けられた前記回路部品のための基板を含むことを特徴とする請求項3に記載のスクロール型流体機械。
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