JP4583625B2 - 画像表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像表示装置に関し、特に、観察者の頭部又は顔面に保持することを可能とする頭部又は顔面装着式画像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
本発明者等は、3つの光学面からなり、その中の第3面から画像表示素子からの表示光を入射させ、第1面で第3面から入射した表示光を全反射させ、第2面でその反射光を裏面反射させ、その反射光を今度は第1面で屈折させて射出する偏心プリズムを用いた画像表示装置に関して多くの提案をしている。
【0003】
その中、特開平10−75407号においては、そのような偏心プリズムの観察者の瞳を配置する射出瞳側に両面共回転非対称な面からなるレンズを配置するものが提案されている。なお、このレンズは、上記偏心プリズムを通して外界をシースルーするときの収差補正を行うために配置されたものである。
【0004】
また、特開平11−194295号においては、そのような偏心プリズムの射出瞳側に、画像表示素子の画素を目立たなくするローパスフィルターを配置したものが提案されている。
【0005】
また、特開平2000−10042においては、そのような偏心プリズムの射出瞳側に、表示像を拡大する拡大レンズを配置するものが提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
特開平10−75407号のように、上記のような偏心プリズムの射出瞳側に両面共回転非対称な面からなるレンズを配置したものの場合、両者の組み立て誤差により大きな偏心収差が発生しやすく、その偏心プリズムの射出瞳側に特開平11−194295号のようなローパスフィルターをさらに組み合わせた場合、偏心収差がより顕著になってしまう。
【0007】
また、特開平10−75407号のように、偏心プリズムの射出瞳側にレンズを配置するものにおいて、特開平2000−10042のように、そのレンズにより表示像を拡大させる場合、そのレンズのパワーを大きくせざるを得ない。すると、画像表示素子と偏心プリズムの間にローパスフィルターを配置するスペースがなくなるので、画像表示素子の画素を目立たなくするためのローパスフィルターは特開平11−194295号のように偏心プリズムの射出瞳側に配置せざるを得ない。その場合も、上記と同様に、組み立て誤差に偏心収差が顕著になってしまう。
【0008】
なお、特開平2000−10042のように、拡大レンズとして両面回転対称なレンズを用いることも考えられるが、偏心プリズムで発生する偏心収差を必ずしも十分には補正できない。したがって、特開平10−75407号のように、拡大レンズの少なくとも1面に回転非対称面を用いる必要があるが、上記のように、ローパスフィルターをさらに組み合わせた場合、偏心収差がより顕著になってしまう。
【0009】
本発明は従来技術のこのような問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、偏心プリズムを観察光学系として用いる画像表示装置において、ローパスフィルターを配置しても組み立て誤差等による偏心収差の悪化が少ない構成を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明の画像表示装置は、観察者が観察する画像を表示する画像表示素子と、前記画像表示素子によって形成された画像を観察者眼球に投影する観察光学系とを備えた画像表示装置において、
前記観察光学系は、少なくとも3つの面を持ち、前記少なくとも3つの面によって形成される空間は屈折率が1より大きい媒質で満たされており、前記観察者眼球から前記画像表示素子に到る逆光線追跡の順に、屈折面でかつ内部反射面である第1面、前記第1面に対向し、光軸に対して偏心するかあるいは傾いて配置された正のパワーを有する反射面である第2面、前記第1面で屈折され、前記第2面で内部反射され、前記第1面で内部反射された光線を屈折する屈折面である第3面を備え、前記第1面から前記第3面の少なくとも1面は回転非対称な曲面形状にて構成された偏心プリズムを備えており、
前記偏心プリズムの前記第1面と観察者眼球が位置すべき射出瞳の間に少なくとも1面の回転非対称面を有する正レンズが配備され、前記正レンズの回転非対称面は2以下の対称面を有し、前記正レンズの少なくとも1つの対称面は前記偏心プリズムを構成する少なくとも1面の回転非対称面の唯一の対称面と同一の面からなり、
さらに、前記正レンズの少なくとも1面に、回折型の光学的ローパスフィルターが設けられていることを特徴とするものである。
【0011】
以下、本発明において上記構成をとった理由と作用を説明する。
【0012】
少なくとも3つの面を持ち、その少なくとも3つの面によって形成される空間は屈折率が1より大きい媒質で満たされており、観察者眼球から画像表示素子に到る逆光線追跡の順に、屈折面でかつ内部反射面である第1面、第1面に対向し、光軸に対して偏心するかあるいは傾いて配置された正のパワーを有する反射面である第2面、第1面で屈折され、第2面で内部反射され、第1面で内部反射された光線を屈折する屈折面である第3面を備え、第1面から第3面の少なくとも1面は回転非対称な曲面形状にて構成された偏心プリズムの第1面と観察者眼球が位置すべき射出瞳の間に、少なくとも1面の回転非対称面を有する正レンズを配備し、その正レンズの回転非対称面は2以下の対称面を有し、その正レンズの少なくとも1つの対称面はその偏心プリズムを構成する少なくとも1面の回転非対称面の唯一の対称面と同一の面からなるようにすることで、観察画角を大きくし、観察者により大きい画面を画面の隅々までクリアーな画像として観察可能にすることができる。
【0013】
上記のような偏心プリズムだけで観察光学系を構成する場合に比べて、偏心プリズムの他に正レンズを光路中に配備することで、観察光学系の焦点距離をより短くすることができるため、観察画角が大きくなる。
【0014】
観察光学系の焦点距離をf、画像表示素子の高さをY、観察画角をωとすると、
ω/2=tan-1(Y/f)
で与えられる。したがって、焦点距離fが短くなると観察画角ωは大きくなり、観察者により大きい画像を呈示することが可能となる。
【0015】
そして、本発明に基づいて、その正レンズの少なくとも1面に、回折型の光学的ローパスフィルターを設ける。
【0016】
すなわち、画像表示素子の画素を目立たなくする光学的ローパスフィルターとして異なる回折次数光の間で画素ずらしを行わせる回折型のローパスフィルターを用い、それを観察画角拡大用の正レンズのレンズ面と一体化して、組み立て誤差による偏心収差の発生を抑止するものである。
【0017】
なお、この正レンズは、正の単レンズに限られず、全体のパワーが正の接合レンズや、負レンズを含み全体として正のパワーの正レンズ群も含むものとする。
【0018】
部品点数の削減に着目し、小型、軽量、安価を目的とする場合は、正の単レンズが望ましい。
【0019】
また、収差性能の向上及び組立時の工数削減や生産性向上の両面のバランスに着目すれば、接合レンズが望ましい。この場合、光学的ローパスフィルターは負レンズ側の面に設けても、接合型の正レンズの1面に設けてもよい。
【0020】
さらに、より高い収差性能を目的とする場合は、複数のレンズからなり、全体として正パワーの正レンズ群として構成することが望ましい。この場合、正レンズ群のどのレンズ面に光学的ローパスフィルターを設けてもよい。
【0021】
図6は、本発明による画像表示装置を両眼用に構成した場合であって観察者に装着した状態を上から見た平面図である。図中、10が偏心プリズム、20が正レンズ、30が画像表示素子であり、40が筐体であり、左右の眼EL、ER用の各要素を符号の後にL、Rを付与して区別する。そして左右の眼EL、ERの視軸を2L、2Rとし、その視軸2L、2Rは左右の光学系の射出光軸に一致する。したがって、左右の光学系の光軸も2L、2Rとする。また、座標は、X軸を右眼ERから左眼ELの方向に向かう水平方向とし、Z軸を左右の眼EL、ERから出る視軸2L、2Rの方向とする。したがって、図6の平面はX−Z面である。
【0022】
このような構成において、正レンズ20L、20Rの回転非対称面は2つ以下の対称面を有し、その正レンズ20L、20Rの少なくとも1つの対称面は偏心プリズム10L、10Rを構成する面の少なくとも1面の回転非対称面の唯一の対称面と同一とすることが重要である。このように、正レンズ20L、20Rの少なくとも1面を回転非対称面にすることによって、偏心した面で構成された偏心プリズム10L、10Rで補正し切れない残存収差を補正することが可能となる。
【0023】
また、正レンズ20L、20Rの少なくとも1つの対称面を偏心プリズム10L、10Rの少なくとも1つの回転非対称面の唯一の対称面とすることで、画像表示素子30L、30Rの画像の水平又は垂直の基準軸に対して対称な光学系となる。そのため、観察光学系は水平又は垂直方向に対して対称な光学性能を有することになり、収差補正を行うために有利な系となる。
【0024】
正レンズ20L、20Rの対称面と偏心プリズム10L、10Rの対称面が一致していない場合には、2つの光学素子の光学面がずれているために互いの素子の偏心による収差が発生する。そのため、偏心プリズム10L、10R、正レンズ20L、20R共にさらに複雑な収差補正のために負担が大きくなり、高い光学性能を維持することが困難となる。
【0025】
また、画像表示素子30L、30Rの中心から出た光は、偏心プリズム10L、10Rの基準軸上を透過又は反射し、さらに、正レンズ20L、20Rの対称面上を介して観察者眼球EL、ERに到達する。したがって、観察者眼球に入射される観察光学系の光軸と観察者視軸は略一致するため、光軸ずれがなく安定した画像を観察できる。
【0026】
正レンズ20L、20Rの対称面と偏心プリズム10L、10Rの対称面が一致していない場合には、光軸と観察者視軸が1平面内にないものとなり、偏心プリズム10L、10Rと正レンズ20L、20Rを互いにシフト又はチルトさせることで光軸と視軸を一致させる必要がある。そのため、偏心収差が生じ、偏心収差補正を行う必要が生じる結果、光学系全体に偏心収差補正の負担がかかり、十分な観察画角を得ることができない。
【0027】
また、視軸(光軸)2L、2Rと正レンズ20L、20Rのパワーを有する面の中心を一致させることが重要である。正レンズ20L、20Rの中心が視軸2L、2Rと一致していることで、観察画面の中心が視野の中心となり観察しやすい光学系となる。さらに、画面中心が光学系の中心となり、水平、垂直方向それぞれにおいて対称な広がりを持つ。したがって、中心から周辺になるに従って水平、垂直それぞれに光学性能は略対称な変化を示し、自然な観察像を呈示することができる。一般に、光学性能は像高に相当する画面の広がりが大きい程収差が大きくなる傾向にある。それは、本発明の偏心系においても同様であり、収差が非対称になると観察者は不自然に感じ、不快な印象を与える。
【0028】
ところで、図6の場合は、正レンズ20L、20RはX−Z面内において偏心することなく、かつ、X−Z面内において左右対称な形状を有する場合の図であるが、このような場合には、左右の光学素子10L、20L、10R、20Rは観察者の中心の面に対称であるため、左の正レンズ20Lと右の正レンズ20Rは全く同じものを用いればよい。
【0029】
また、正レンズ20L、20Rが2つの対称面を有している場合で、X−Z面内において傾いている場合、つまり、観察者の上方から見て正レンズ20L、20Rが図7のように傾いて配備されているとき、例えば左眼用の正レンズ20Lの鼻側(内側)と耳側(外側)では、軸外光線の観察光束が正レンズ20Lを通過する距離が異なる。したがって、同じ部品を左右に同様に配備しただけでは、左右眼用の光学系の対称性が失われ、左右の観察像が異なることになる。したがって、この場合には、左の正レンズ20Lを視軸2Lの周りで180°回転して右眼用に配備することで、左右の光学系10L、20L、10R、20Rの対称性が保たれる。したがって、同一の正レンズ20L、20Rによって左右眼EL、ERそれぞれに使用することができるため、コストを大幅に削減することができる。
【0030】
図8(a)、(b)はそれぞれ図6、図7と同様の図である。図8(a)のように、各正レンズ20L、20RがX−Z面内において偏心していない場合、観察者の側面側からの外来光が正レンズ20L、20R(図の場合は正レンズ20Lのみについて示してある。)の観察者側の面で反射し、観察者眼球EL、ERに到達し、ゴーストとなる。そこで、図8(b)のように、各正レンズ20L、20RがX−Z面内において傾いて配備されていると(Y軸の周りで回転していると)、観察者の側面側からの外来光は正レンズ20L、20Rの観察者側の面が傾いているため、正レンズ20L、20R(図の場合は正レンズ20Lのみについて示してある。)の観察者側の面で反射した光は観察者鼻側に反射するため、観察者眼球に到達するおそれが少なくなり、ゴーストの低減ができる。X軸の周りで回転していても、同様の効果が得られる。
【0031】
ところで、正レンズ20L、20Rの少なくとも1面は自由曲面形状であることが望ましい。
【0032】
ここで、回転非対称面として、本発明で使用する自由曲面とは以下の式で定義されるものである。この定義式のZ軸が自由曲面の軸となる。
【0033】
ここで、(a)式の第1項は球面項、第2項は自由曲面項である。
【0034】
球面項中、
c:頂点の曲率
k:コーニック定数(円錐定数)
r=√(X2 +Y2 )
である。
【0035】
自由曲面項は、
ただし、Cj (jは2以上の整数)は係数である。
【0036】
上記自由曲面は、一般的には、X−Z面、Y−Z面共に対称面を持つことはないが、Xの奇数次項を全て0にすることによって、Y−Z面と平行な対称面が1つだけ存在する自由曲面となる。また、Yの奇数次項を全て0にすることによって、X−Z面と平行な対称面が1つだけ存在する自由曲面となる。
【0037】
また、上記の回転非対称な曲面形状の面である自由曲面の他の定義式として、Zernike多項式により定義できる。この面の形状は以下の式(b)により定義する。その定義式(b)のZ軸がZernike多項式の軸となる。回転非対称面の定義は、X−Y面に対するZの軸の高さの極座標で定義され、RはX−Y面内のZ軸からの距離、AはZ軸回りの方位角で、X軸から測った回転角で表せられる。
【0038】
ただし、Dm (mは2以上の整数)は係数である。なお、X軸方向に対称な光学系として設計するには、D4 ,D5 ,D6 、D10,D11,D12,D13,D14,D20,D21,D22…を利用する。
【0039】
上記定義式は、回転非対称面の例示のために示したものであり、他のいかなる定義式に対しても同じ効果が得られることは言うまでもない。
【0040】
このように、正レンズ20L、20Rの少なくとも1面に自由曲面形状を用いることで、偏心プリズムで補正し切れないで残っている偏心収差を非常に良好に補正することが可能になる。
【0041】
また、逆光線追跡で観察光学系の射出瞳中心を通り画像表示素子の表示中心に到る光線を軸上主光線とし、軸上主光線が偏心プリズムで折り曲げられる平面をY−Z面とし、射出瞳から前記正レンズに向かう軸上主光線の方向をZ軸方向、Z軸に直交し光学系の偏心方向をY軸方向、X軸、Z軸と右手直交座標系を構成する軸をY軸とするとき、正レンズの少なくとも1面はY−Z面内において非対称な形状あるいは対称な形状を有するようにすることができる。
【0042】
さらに、正レンズの少なくとも1面はX−Z面内において対称な形状を有するようにすることができる。
【0043】
また、正レンズの少なくとも1面はアナモフィック非球面であるようにすることができる。
【0044】
なお、後記の実施例のように、正レンズの1面を平面で構成してもよい。
【0045】
ところで、正レンズの1面に設ける回折型の光学的ローパスフィルターとしては、1次元回折格子からなるものを用いてもよいが、2次元回折格子からなるものを用いることが望ましい。
【0046】
図9〜図11は、本発明において使用できる2次元回折格子からなる光学的ローパスフィルターの例を示す図であり、各図の(a)は平面図、(b)は図(a)の上下方向の断面図(ただし、図10においては、穴に沿った断面を上下方向へ投影した図)、(c)は図(a)の左右方向の断面図であり、図9は、四角柱(正方形、長方形、平行四辺形、菱形)が2次元方向へアレー状に並んでいる形態であり、図10は、四角形(正方形、長方形、平行四辺形、菱形)又は円形(円形、楕円形)の穴が2次元方向へアレー状に並んでいる形態であり、後記の全ての実施例においてこの形態の光学的ローパスフィルターを用いており、また、図11は、円柱又は楕円柱が2次元方向へアレー状に並んでいる形態である。なお、図9、図10では、位相部の断面形状(図の(b)、(c))が矩形となっているが、その矩形を研磨又はエッチングすることで肩の部分を落とした形状、サイン形状、台形形状でも、同様の光学的ローパスフィルター効果を示す。図11の場合は、さらには半円状でも可能である。
【0047】
また、回折型の光学的ローパスフィルターは正レンズ(単レンズに限らず、接合レンズあるいは複数のレンズからなる正レンズ群も含む)の1面のみに設けることに限らず、その2面以上に設けてもよい。その場合、例えは1枚の正レンズの第1面と第2面の両方に1次元回折格子を設け、各1次元回折格子の格子の向きを相互に交差させることにより、2次元回折格子の作用を得るように構成してもよい。また、2次元回折格子を2面以上設けてもよいし、2次元回折格子と1次元回折格子とを別々のレンズ面に設けてもよい。
【0048】
また、上記の正レンズの少なくとも1面には、保護コーティングを施すことが望ましい。
【0049】
また、上記の正レンズの少なくとも1面には、反射防止コーティングを施すことが望ましい。
【0050】
また、上記の正レンズの2面を互いに傾いて配置してもよい。
【0051】
また、上記の正レンズの2面の面の中心を互いにシフトして配置してもよい。
【0052】
また、その正レンズが画像表示装置の射出窓を兼ねるようにすることが望ましい。
【0053】
さて、正レンズと偏心プリズムの第1面(最も正レンズに近接した面)との空気間隔の最小値をAGとしたとき、
0.1<AG<10 (mm) ・・・(1)
を満たすように配置することが望ましい。
【0054】
上記の条件式(1)の下限の0.1(mm)以下では、正レンズと偏心プリズムが干渉する恐れがある。上限の10(mm)以上では、偏心プリズムと正レンズの間隔が大きくなりすぎ、装置が大型化してしまう。
【0055】
さらに好ましくは、上記条件式(1)は、
0.1<AG<5 (mm) ・・・(1−1)
を満たすことが望ましい。
【0056】
この条件式(1)に関して、後記の実施例1〜5のAGの値は次の通りである。
【0057】
【0058】
次に、正レンズの偏心プリズム側の面の逆光線追跡での正レンズの第1面の面中心における法線と軸上主光線とのなす角度をφとした場合、
−20°<φ<40° ・・・(2)
を満たすことが望ましい。ただし、角度φの符号は、上記軸上主光線に対する正レンズの偏心プリズム側の面の法線が反時計回りの場合を正とする。
【0059】
上記の条件式(2)の下限の−20°以下では、偏心プリズムの第3面側において偏心プリズムと正レンズが干渉する恐れがある。上限の40°以上では、偏心プリズムの第3面と反対側で偏心プリズムと正レンズが干渉する恐れが生じる。
【0060】
この条件式(2)に関して、後記の実施例1〜5のφの値は次の通りである。
【0061】
【0062】
また、正レンズの焦点距離をFrとするとき、
50<Fr<350 (mm) ・・・(3)
を満たすことが望ましい。
【0063】
上記の条件式(3)の下限の50(mm)以下では、光学系全体の焦点距離が短くなりすぎるため、画像表示素子と光学系が干渉する恐れが生じる。上限の350(mm)以上では、光学系全系の焦点距離は変化が小さく、十分な画角の変化、倍率の変化を得ることができない。
【0064】
この条件式(3)に関して、後記の実施例1〜5のFr(mm)の値は次の通りである。
【0065】
【0066】
ところで、偏心プリズムの第2面の反射面は、偏心プリズムの主な正のパワーを有しており、観察者に対向した第1面は負のパワーを有し、特にこの面は反射時において大きなパワーを有する。したがって、この偏心プリズムは第2面よりも観察者側に主点位置が存在する。また、正レンズが偏心プリズムと観察者の間に配置されても、光学系全系の主点位置は大きな変化を与えない。つまり、正レンズの位置が光学系全系の主点位置の近くに配備される。その場合、偏心プリズムの第2面から正レンズの偏心プリズム側の面までの逆光線追跡での正レンズの第1面に入射する軸上主光線に沿った空気換算長をDbとすると、Dbは短い方が観察光学系のアイリリーフを長いものにすることができ、観察者にとって使いやすい装置にすることができる。観察光学系全系の焦点距離をFとするとき、
0.2<Db/F<0.55 (mm) ・・・(4)
を満たすことが望ましい。
【0067】
上記の条件式(4)の下限の0.2(mm)以下では、Dbが短すぎ、偏心プリズムと正レンズが干渉するか、又は、偏心プリズムの肉厚が薄くなりすぎ、十分な観察画角を確保することが困難となる。上限の0.55(mm)以上では、焦点距離に対してDbが長くなるため、偏心プリズム自体が大型化してしまう。
【0068】
この条件式(4)に関して、後記の実施例1〜5のDb/Fの値は次の通りである。
【0069】
【0070】
ところで、正レンズの1面に設ける回折型の光学的ローパスフィルターは、回折格子の格子ピッチと画像表示素子から光学的ローパスフィルターの距離によって光学的ローパスフィルターのレスポンス関数の周期が決まるが、本発明の場合、偏心プリズムの第2面の反射面は偏心プリズムの主な正のパワーを有している。また、観察者に対向した第1面は負のパワーを有し、特に反射時において大きなパワーを有する。したがって、上記のようにこの偏心プリズムは第2面よりも観察者側に主点位置が存在する。また、正レンズが偏心プリズムと観察者の間に配置されているため、光学系全系の主点位置の近傍に配備され、主点位置に大きな変化を与えない。その場合、全系焦点距離Fと光学的ローパスフィルターの回折格子ピッチPDとの関係は、
0.006<PD/F<0.15 ・・・(5)
を満たすことが望ましい。
【0071】
上記の条件式(5)の下限の0.006以下では、光学的ローパスフィルターの遮断周波数又はレスポンスの極小値与える周波数が小さくなりすぎ、画像表示素子の低周波帯域のレスポンスまでもカットしてしまうため、ボケた画像となる。上限の0.15以上では、逆に光学的ローパスフィルターの遮断周波数又はレスポンスの極小値与える周波数が大きくなり、光学的ローパスフィルターの効果を得ることが難しい。
【0072】
この条件式(5)に関して、後記の実施例1〜5のPD/Fの値は次の通りである。
【0073】
【0074】
ところで、本発明においては、画像表示素子から離れた位置に光学的ローパスフィルターを配備するため、光学的ローパスフィルターの格子ピッチはかなり大きいものになる(実施例においては、0.3から1.2mmの格子ピッチ)。観察者の瞳孔径が2mmから4mm程度であると考えられる。したがって、瞳孔径を3mmとして、光学的ローパスフィルターの格子は、瞳孔径当たり3/1.2本から3/0.3本であり、この格子自体がムラとなって観察される場合がある。そのムラをあまり感じさせないようにするためには、以下の条件が重要となる。回折型の光学的ローパスフィルターは2次元構造であり、水平方向に回折光を生じる格子の垂直方向からの回転角をθH、垂直方向に回折光を生じる格子の水平方向からの回転角をθVとするとき、
−40°<θH<40° ・・・(6)
−40°<θV<30° ・・・(7)
を満たすことが望ましい。
【0075】
上記条件式(6)、(7)の範囲を超えると、光学的ローパスフィルターの回折格子の傾きが大きくなり、画像表示素子の画素配列から逸脱した方向になるため、光学的ローパスフィルターの効果を発揮することが困難となる。。
【0076】
この条件式(6)〜(7)に関して、後記の実施例1〜5のθH、θVの値は次の通りである。
【0077】
【0078】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の画像表示装置を図面を参照しながら実施例に基づいて説明する。
【0079】
図1〜図5は、それぞれ実施例1〜5の画像表示装置の光学系の構成を示すY−Z断面図である。逆光線追跡で、何れの実施例も、観察者の瞳が位置すべき射出瞳1と、少なくとも1面の回転非対称面を有する正レンズ20と、偏心プリズム10と、画像表示素子3とからなり、正レンズ20は、射出瞳1側の面(第1面)21と偏心プリズム10側の面(第2面)22とを持ち、偏心プリズム10は、第1面11から第3面13で構成された屈折率が1より大きい透明媒質からなり、その第1面11は正レンズ20を経た射出瞳1側からの光束をプリズム10内に入射させると共に第2面12で反射された光束をプリズム内で反射し、第2面12は第1面11から入射した光束をプリズム内で反射し、第3面13は第1面11で反射された光束をプリズム外へ射出するように構成されており、第1面11は透過作用と反射作用を併せ持つ同一の光学作用面となっている。その偏心プリズム10の第3面13に面して像面が位置し、その像面に画像表示素子3が配置されている。
【0080】
これら実施例1〜5の構成パラメータは後記するが、各実施例の構成パラメータにおいては、図1に示すように、逆光線追跡で、軸上主光線2を、射出瞳1の中心を垂直に通り、画像表示素子3中心に至る光線で定義する。そして、逆光線追跡において、瞳1の中心を偏心光学系の偏心光学面の原点として、軸上主光線2に沿う方向をZ軸方向とし、瞳1から正レンズ20に向かう方向をZ軸正方向とし、偏心プリズム10内で光軸が折り曲げられる平面をY−Z平面とし、原点を通りY−Z平面に直交する方向をX軸方向とし、図1の紙面の表から裏へ向かう方向をX軸正方向とし、X軸、Z軸と右手直交座標系を構成する軸をY軸とする。
【0081】
偏心面については、光学系の原点の中心からその面の面頂位置の偏心量(X軸方向、Y軸方向、Z軸方向をそれぞれX,Y,Z)と、その面の中心軸(自由曲面については、前記の(a)式のZ軸、非球面については、後記の(c)式のZ軸)のX軸、Y軸、Z軸それぞれを中心とする傾き角(それぞれα,β,γ(°))とが与えられている。その場合、αとβの正はそれぞれの軸の正方向に対して反時計回りを、γの正はZ軸の正方向に対して時計回りを意味する。なお、面の中心軸のα,β,γの回転のさせ方は、面の中心軸とそのXYZ直交座標系を、まずX軸の回りで反時計回りにα回転させ、次に、その回転した面の中心軸を新たな座標系のY軸の回りで反時計回りにβ回転させると共に1度回転した座標系もY軸の回りで反時計回りにβ回転させ、次いで、その2度回転した面の中心軸を新たな座標系の新たな座標系のZ軸の回りで時計回りにγ回転させるものである。
【0082】
また、各実施例の光学系を構成する光学作用面の中、特定の面とそれに続く面が共軸光学系を構成する場合には面間隔が与えられており、その他、媒質の屈折率、アッベ数が慣用法に従って与えられている。
【0083】
また、本発明で用いられる自由曲面の面の形状は、前記の(a)式により定義される自由曲面であり、その定義式のZ軸が自由曲面の軸となる。
【0084】
また、非球面は、以下の定義式で与えられる回転対称非球面である。
【0085】
ただし、Zを光の進行方向を正とした光軸(軸上主光線)とし、yを光軸と垂直な方向にとる。ここで、Rは近軸曲率半径、Kは円錐定数、A、B、C、D、…はそれぞれ4次、6次、8次、10次の非球面係数である。この定義式のZ軸が回転対称非球面の軸となる。
【0086】
なお、データの記載されていない自由曲面、非球面に関する項は0である。屈折率については、d線(波長587.56nm)に対するものを表記してある。
長さの単位はmmである。
【0087】
実施例1は、図1にY−Z断面図を示す構成であり、正レンズ20の第1面21は平面、第2面22はアナモフィック非球面からなり、その第1面21に2次元回折格子からなる光学的ローパスフィルターが一体に成形されている。その格子ピッチPD(図10参照)は、水平方向0.86mm、垂直方向0.755mmであり、デューティ比ID/PD(図10参照)は0.55、格子高さ(図10参照)は550nmである。
【0088】
また、偏心プリズム10の第1面11は回転対称非球面、第2面12、第3面13は回転非対称な自由曲面からなる。
【0089】
実施例2は、図2にY−Z断面図を示す構成であり、正レンズ20の第1面21は平面、第2面22はアナモフィック非球面からなり、その第1面21に2次元回折格子からなる光学的ローパスフィルターが一体に成形されている。その格子ピッチPDは、水平方向0.915mm、垂直方向0.83mmであり、デューティ比ID/PDは0.5、格子高さは570nmである。
【0090】
また、偏心プリズム10の第1面11は回転対称非球面、第2面12、第3面13は回転非対称な自由曲面からなる。
【0091】
実施例3は、図3にY−Z断面図を示す構成であり、正レンズ20の第1面21は平面、第2面22は回転非対称な自由曲面からなり、その第1面21に2次元回折格子からなる光学的ローパスフィルターが一体に成形されている。その格子ピッチPDは、水平方向0.895mm、垂直方向0.69mmであり、デューティ比ID/PDは0.6、格子高さは430nmである。
【0092】
また、偏心プリズム10の第1面11は回転対称非球面、第2面12、第3面13は回転非対称な自由曲面からなる。
【0093】
実施例4は、図4にY−Z断面図を示す構成であり、正レンズ20の第1面21、第2面22共回転非対称な自由曲面からなり、その第2面22に2次元回折格子からなる光学的ローパスフィルターが一体に成形されている。その格子ピッチPDは、水平方向0.3mm、垂直方向0.3mmであり、デューティ比ID/PDは0.79、格子高さは500nmである。
【0094】
また、偏心プリズム10の第1面11は回転対称非球面、第2面12、第3面13は回転非対称な自由曲面からなる。
【0095】
実施例5は、図5にY−Z断面図を示す構成であり、正レンズ20の第1面21、第2面22共回転非対称な自由曲面からなり、その第1面21に2次元回折格子からなる光学的ローパスフィルターが一体に成形されている。その格子ピッチPDは、水平方向1.2mm、垂直方向1.05mmであり、デューティ比ID/PDは水平方向0.4、垂直方向0.37、格子高さは水平方向540nm、垂直方向430nmである。
【0096】
また、偏心プリズム10の第1面11、第2面12、第3面13は全て回転非対称な自由曲面からなる。
【0097】
上記のように、実施例1〜3は平面上に光学的ローパスフィルターを設けており、作製しやすいメリットがある。また、実施例4〜5は回転非対称な面上に光学的ローパスフィルターを設けており、この場合は、光学的ローパスフィルターを設ける面でも収差補正の一部を担えるメリットがある。
【0098】
なお、全ての実施例の観察画角は、水平画角33°、垂直画角25°で、画像表示素子3の大きさは11.2mm×8.4mm、瞳径4mmである。
【0099】
以下に各実施例の数値データを示すが、以下の表中の“FFS”は自由曲面、“ASS”は非球面、“RE”は反射面、“LPF”は光学的ローパスフィルター面をそれぞれ示す。
【0100】
【0101】
【0102】
【0103】
【0104】
【0105】
なお、上記実施例は何れも正レンズの一方の面に光学的ローパスフィルターを直接設ける構成をとっているが、本発明においては、さらに以下のような構成を採用してもよい。
【0106】
例えば、正レンズを平凸形状に構成し、その平面側に、平板に2次元回折格子を設けたローパスフィルター素子を貼り合わせたものであってもよい。さらに、ローパスフィルター素子の構成を、両面に1次元回折格子を格子の並び方向を交差するように構成し、2次元ローパスフィルター効果を達成するローパスフィルター素子としてもよい。この場合、平凸レンズと両面1次元ローパスフィルター素子とを接合することができないため、接触する(間隔ゼロ)ように配置するとよい。さらに、正レンズから多少離して配置してもよく、その距離Sは、
0≦S≦10mm ・・・(8)
の範囲が望ましい。その上限の10mmを超えると、観察者とのアイリリーフが短くなり、メガネが入るスペースが狭くなり、望ましくない。下限を越えることは物理的に不可能である。
【0107】
また、このように分離形態の場合には、正レンズの平面部にも曲率を設け、両凸レンズ形状や正メニスカス形状に構成してもよい。
【0108】
さて、以上に説明したような画像表示装置を1組用意し、片眼装着用に構成しても、また、そのような組を左右一対用意し、それらを眼輻距離だけ離して支持することにより、両眼装着用に構成してもよい。そのようにして、片眼あるいは両眼で観察できる据え付け型又はポータブル型の画像表示装置として構成することができる。
【0109】
片眼に装着する構成にした場合の様子を図12に(この場合は、左眼に装着)、両眼に装着する構成にした場合の様子を図13にそれぞれ示す。また、その状態での断面図を図14に示す。図12〜図14中、131は表示装置本体を示し、図12の場合は観察者の顔面の左眼の前方に、図13の場合は観察者の顔面の両眼の前方に保持されるよう支持部材が頭部を介して固定している。
【0110】
これらの例においては、表示装置本体131の筐体40中には、図14に示すように、画像表示素子30と偏心プリズム10と正レンズ20とからなる本発明の画像表示装置が取り付けられ、正レンズ20の何れかの面に図10に示したような回折型光学的ローパスフィルターが一体に設けられており、この正レンズ20が画像表示装置の射出窓を兼ねている。また、偏心プリズム10の第2面12(図1〜図5)には半透過ミラーが設けられ、その半透過ミラーを介してシースルー用補償プリズム50が貼り付けられ、その前方に液晶シャッター60が配置されている。ここで、シースルー用補償プリズム50は液晶シャッター60を通った外界光に対して光学系のパワーが略ゼロになるように設定されているものである。したがって、液晶シャッター60を閉じて画像表示素子30に映像を表示することにより電子映像が、液晶シャッター60を開いて画像表示素子30の表示を切るか継続することにより、外界像を選択的に又は画像表示素子30の映像と重畳して観察できるようになっている。
【0111】
さて、表示装置本体131の支持部材としては、一端を表示装置本体131に接合し、観察者のこめかみから耳の上部にかけて延在する左右の前フレーム132と、前フレーム132の他端に接合され、観察者の側頭部を渡るように延在する左右の後フレーム133とから(図12の場合)、あるいは、さらに、左右の後フレーム133の他端に挟まれるように自らの両端を一方ずつ接合し、観察者の頭頂部を支持する頭頂フレーム134とから(図13の場合)構成されている。
【0112】
また、前フレーム132における上記の後フレーム133との接合近傍には、弾性体からなり例えば金属板バネ等で構成されたリヤプレート135が接合されている。このリヤプレート135は、上記支持部材の一翼を担うリヤカバー136が観察者の後頭部から首のつけねにかかる部分で耳の後方に位置して支持可能となるように接合されている(図13の場合)。リヤプレート135又はリヤカバー136内の観察者の耳に対応する位置にスピーカー139が取り付けられている。
【0113】
映像・音声信号等を外部から送信するためのケーブル141が表示装置本体131から、頭頂フレーム134(図13の場合)、後フレーム133、前フレーム132、リヤプレート135の内部を介してリヤプレート135あるいはリヤカバー136の後端部より外部に突出している。そして、このケーブル141はビデオ再生装置140に接続されている。なお、図中、140aはビデオ再生装置140のスイッチやボリュウム調整部である。
【0114】
なお、ケーブル141は先端をジャックして、既存のビデオデッキ等に取り付け可能としてもよい。さらに、TV電波受信用チューナーに接続してTV鑑賞用としてもよいし、コンピュータに接続してコンピュータグラフィックスの映像や、コンピュータからのメッセージ映像等を受信するようにしてもよい。また、邪魔なコードを排斥するために、アンテナを接続して外部からの信号を電波によって受信するようにしても構わない。
【0115】
以上の本発明の画像表示装置は例えば次のように構成することができる。
【0116】
〔1〕 観察者が観察する画像を表示する画像表示素子と、前記画像表示素子によって形成された画像を観察者眼球に投影する観察光学系とを備えた画像表示装置において、
前記観察光学系は、少なくとも3つの面を持ち、前記少なくとも3つの面によって形成される空間は屈折率が1より大きい媒質で満たされており、前記観察者眼球から前記画像表示素子に到る逆光線追跡の順に、屈折面でかつ内部反射面である第1面、前記第1面に対向し、光軸に対して偏心するかあるいは傾いて配置された正のパワーを有する反射面である第2面、前記第1面で屈折され、前記第2面で内部反射され、前記第1面で内部反射された光線を屈折する屈折面である第3面を備え、前記第1面から前記第3面の少なくとも1面は回転非対称な曲面形状にて構成された偏心プリズムを備えており、
前記偏心プリズムの前記第1面と観察者眼球が位置すべき射出瞳の間に少なくとも1面の回転非対称面を有する正レンズが配備され、前記正レンズの回転非対称面は2以下の対称面を有し、前記正レンズの少なくとも1つの対称面は前記偏心プリズムを構成する少なくとも1面の回転非対称面の唯一の対称面と同一の面からなり、
さらに、前記正レンズの少なくとも1面に、回折型の光学的ローパスフィルターが設けられていることを特徴とする画像表示装置。
【0117】
〔2〕 前記正レンズの少なくとも1面が自由曲面形状であることを特徴とする上記1記載の画像表示装置。
【0118】
〔3〕 逆光線追跡で観察光学系の射出瞳中心を通り画像表示素子の表示中心に到る光線を軸上主光線とし、前記軸上主光線が前記偏心プリズムで折り曲げられる平面をY−Z面とし、射出瞳から前記正レンズに向かう軸上主光線の方向をZ軸方向、Z軸に直交し光学系の偏心方向をY軸方向、X軸、Z軸と右手直交座標系を構成する軸をY軸とするとき、前記正レンズの少なくとも1面はY−Z面内において非対称な形状を有することを特徴とする上記1又は2記載の画像表示装置。
【0119】
〔4〕 逆光線追跡で観察光学系の射出瞳中心を通り画像表示素子の表示中心に到る光線を軸上主光線とし、前記軸上主光線が前記偏心プリズムで折り曲げられる平面をY−Z面とし、射出瞳から前記正レンズに向かう軸上主光線の方向をZ軸方向、Z軸に直交し光学系の偏心方向をY軸方向、X軸、Z軸と右手直交座標系を構成する軸をY軸とするとき、前記正レンズの少なくとも1面はY−Z面内において対称な形状を有することを特徴とする上記1又は2記載の画像表示装置。
【0120】
〔5〕 逆光線追跡で観察光学系の射出瞳中心を通り画像表示素子の表示中心に到る光線を軸上主光線とし、前記軸上主光線が前記偏心プリズムで折り曲げられる平面をY−Z面とし、射出瞳から前記正レンズに向かう軸上主光線の方向をZ軸方向、Z軸に直交し光学系の偏心方向をY軸方向、X軸、Z軸と右手直交座標系を構成する軸をY軸とするとき、前記正レンズの少なくとも1面はX−Z面内において対称な形状を有することを特徴とする上記1から3の何れか1項記載の画像表示装置。
【0121】
〔6〕 前記正レンズの少なくとも1面はアナモフィック非球面であることを特徴とする上記1から5の何れか1項記載の画像表示装置。
【0122】
〔7〕 逆光線追跡で観察光学系の射出瞳中心を通り画像表示素子の表示中心に到る光線を軸上主光線とするとき、前記正レンズのパワーを有する面の面中心が軸上主光線と一致することを特徴とする上記1から6の何れか1項記載の画像表示装置。
【0123】
〔8〕 前記正レンズの1面は平面であることを特徴とする上記1から7の何れか1項記載の画像表示装置。
【0124】
〔9〕 前記光学的ローパスフィルターは、前記正レンズの前記第1面側あるいは前記射出瞳側の面、又は、その両側の面に設けられていることを特徴とする上記1から8の何れか1項記載の画像表示装置。
【0125】
〔10〕 前記光学的ローパスフィルターは1次元回折格子からなることを特徴とする上記1から9の何れか1項記載の画像表示装置。
【0126】
〔11〕 前記光学的ローパスフィルターは2次元回折格子からなることを特徴とする上記1から9の何れか1項記載の画像表示装置。
【0127】
〔12〕 前記正レンズの2面に1次元回折格子からなる前記光学的ローパスフィルターが設けられ、その1次元回折格子の格子の向きが相互に交差するように設けられていることを特徴とする上記1から9の何れか1項記載の画像表示装置。
【0128】
〔13〕 前記正レンズの少なくとも1面には保護コーティングが施されていることを特徴とする上記1から12の何れか1項記載の画像表示装置。
【0129】
〔14〕 前記正レンズの少なくとも1面には反射防止コーティングを施されていることを特徴とする上記1から12の何れか1項記載の画像表示装置。
【0130】
〔15〕 逆光線追跡で観察光学系の射出瞳中心を通り画像表示素子の表示中心に到る光線を軸上主光線とし、前記軸上主光線が前記偏心プリズムで折り曲げられる平面をY−Z面とし、射出瞳から前記正レンズに向かう軸上主光線の方向をZ軸方向、Z軸に直交し光学系の偏心方向をY軸方向、X軸、Z軸と右手直交座標系を構成する軸をY軸とするとき、前記正レンズはX軸周りに傾いて配置されていることを特徴とする上記1から14の何れか1項記載の画像表示装置。
【0131】
〔16〕 逆光線追跡で観察光学系の射出瞳中心を通り画像表示素子の表示中心に到る光線を軸上主光線とし、前記軸上主光線が前記偏心プリズムで折り曲げられる平面をY−Z面とし、射出瞳から前記正レンズに向かう軸上主光線の方向をZ軸方向、Z軸に直交し光学系の偏心方向をY軸方向、X軸、Z軸と右手直交座標系を構成する軸をY軸とするとき、前記正レンズはY軸周りに傾いて配置されていることを特徴とする上記1から15の何れか1項記載の画像表示装置。
【0132】
〔17〕 前記正レンズの2面は互いに傾いて配置されていることを特徴とする上記1から16の何れか1項記載の画像表示装置。
【0133】
〔18〕 前記正レンズの2面の面の中心は互いにシフトして配置されていることを特徴とする上記1から17の何れか1項記載の画像表示装置。
【0134】
〔19〕 前記正レンズは画像表示装置の射出窓を兼ねることを特徴とする上記1から18の何れか1項記載の画像表示装置。
【0135】
〔20〕 前記正レンズと前記偏心プリズムの第1面との空気間隔の最小値をAGとしたとき、
0.1<AG<10 (mm) ・・・(1)
を満たすことを特徴とする上記1から19の何れか1項記載の画像表示装置。
【0136】
〔21〕 前記正レンズと前記偏心プリズムの第1面との空気間隔の最小値をAGとしたとき、
0.1<AG<5 (mm) ・・・(1−1)
を満たすことを特徴とする上記20記載の画像表示装置。
【0137】
〔22〕 逆光線追跡で観察光学系の射出瞳中心を通り画像表示素子の表示中心に到る光線を軸上主光線とするとき、前記正レンズの偏心プリズム側の面の面中心における法線と軸上主光線とのなす角度をφとした場合、
−20°<φ<40° ・・・(2)
を満たすことを特徴とする上記1から21の何れか1項記載の画像表示装置。
【0138】
〔23〕 前記正レンズの焦点距離をFrとするとき、
50<Fr<350 (mm) ・・・(3)
を満たすことを特徴とする上記1から22の何れか1項記載の画像表示装置。
【0139】
〔24〕 前記偏心プリズムの第2面から前記正レンズの偏心プリズム側の面までの逆光線追跡での正レンズの第1面に入射する軸上主光線に沿った空気換算長をDbとするとき、
0.2<Db/F<0.55 (mm) ・・・(4)
を満たすことを特徴とする上記1から23の何れか1項記載の画像表示装置。
【0140】
〔25〕 前記回折型の光学的ローパスフィルターの回折格子ピッチをPD、全系の焦点距離をFとするとき、
0.006<PD/F<0.15 ・・・(5)
を満たすことを特徴とする上記1から24の何れか1項記載の画像表示装置。
【0141】
〔26〕 前記回折型の光学的ローパスフィルターは2次元構造であり、水平方向に回折光を生じる格子の垂直方向からの回転角をθH、垂直方向に回折光を生じる格子の水平方向からの回転角をθVとするとき、
−40°<θH<40° ・・・(6)
−40°<θV<30° ・・・(7)
を満たすことを特徴とする上記1から25の何れか1項記載の画像表示装置。
【0142】
〔27〕 観察者が観察する画像を表示する画像表示素子と、前記画像表示素子によって形成された画像を観察者眼球に投影する観察光学系とを備えた画像表示装置において、
前記観察光学系は、少なくとも3つの面を持ち、前記少なくとも3つの面によって形成される空間は屈折率が1より大きい媒質で満たされており、前記観察者眼球から前記画像表示素子に到る逆光線追跡の順に、屈折面でかつ内部反射面である第1面、前記第1面に対向し、光軸に対して偏心するかあるいは傾いて配置された正のパワーを有する反射面である第2面、前記第1面で屈折され、前記第2面で内部反射され、前記第1面で内部反射された光線を屈折する屈折面である第3面を備え、前記第1面から前記第3面の少なくとも1面は回転非対称な曲面形状にて構成された偏心プリズムを備えており、
前記偏心プリズムの前記第1面と観察者眼球が位置すべき射出瞳の間に少なくとも1面の回転非対称面を有する正レンズが配備され、前記正レンズの回転非対称面は2以下の対称面を有し、前記正レンズの少なくとも1つの対称面は前記偏心プリズムを構成する少なくとも1面の回転非対称面の唯一の対称面と同一の面からなり、
さらに、前記正レンズと分離配置された回折型の光学的ローパスフィルター素子が、両面に1次元回折格子を設け、該両面の回折格子の並び方向が相互に交差するように構成され、前記光学的ローパスフィルター素子と前記正レンズとが下記の条件を満足する間隔Sで配置されていることを特徴とする画像表示装置。
【0143】
0≦S≦10mm ・・・(8)
【0144】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によると、偏心プリズムを観察光学系として用いる画像表示装置において、ローパスフィルターを配置しても組み立て誤差等による偏心収差の悪化が少ない構成を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の画像表示装置の光学系の構成を示すY−Z断面図である。
【図2】本発明の実施例2の画像表示装置の光学系の構成を示すY−Z断面図である。
【図3】本発明の実施例3の画像表示装置の光学系の構成を示すY−Z断面図である。
【図4】本発明の実施例4の画像表示装置の光学系の構成を示すY−Z断面図である。
【図5】本発明の実施例5の画像表示装置の光学系の構成を示すY−Z断面図である。
【図6】本発明による画像表示装置を両眼用に構成した場合に観察者に装着した状態を上から見た平面図である。
【図7】本発明による画像表示装置を両眼用に構成した場合に両眼の正レンズが傾いて配備されている場合の上から見た平面図である。
【図8】両眼の正レンズを傾いて配備することによりゴーストが低減できる様子を示す図である。
【図9】本発明において使用できる2次元回折格子からなる光学的ローパスフィルターの1例を示す図である。
【図10】本発明において使用できる2次元回折格子からなる光学的ローパスフィルターの別の例を示す図である。
【図11】本発明において使用できる2次元回折格子からなる光学的ローパスフィルターの別の例を示す図である。
【図12】本発明の画像表示装置を片眼装着用に構成した場合の様子を示す図である。
【図13】本発明の画像表示装置を両眼装着用に構成した場合の様子を示す図である。
【図14】図12、図13の状態での断面図である。
【符号の説明】
EL…左眼
ER…右眼
1…射出瞳
2、2L、2R…(光軸)視軸
3…画像表示素子
10、10L、10R…偏心プリズム
11…偏心プリズムの第1面
12…偏心プリズムの第2面
13…偏心プリズムの第3面
20、20L、20R…正レンズ
21…正レンズの第1面
22…正レンズの第2面
30、30L、30R…画像表示素子
40…筐体
50…シースルー用補償プリズム
60…液晶シャッター
131…表示装置本体
132…前フレーム
133…後フレーム
134…頭頂フレーム
135…リヤプレート
136…リヤカバー
139…スピーカー
141…ケーブル
140…ビデオ再生装置
140a…ビデオ再生装置のスイッチ、ボリュウム調整部
Claims (5)
- 観察者が観察する画像を表示する画像表示素子と、前記画像表示素子によって形成された画像を観察者眼球に投影する観察光学系とを備えた画像表示装置において、
前記観察光学系は、少なくとも3つの面を持ち、前記少なくとも3つの面によって形成される空間は屈折率が1より大きい媒質で満たされており、前記観察者眼球から前記画像表示素子に到る逆光線追跡の順に、屈折面でかつ内部反射面である第1面、前記第1面に対向し、光軸に対して偏心するかあるいは傾いて配置された正のパワーを有する反射面である第2面、前記第1面で屈折され、前記第2面で内部反射され、前記第1面で内部反射された光線を屈折する屈折面である第3面を備え、前記第1面から前記第3面の少なくとも1面は回転非対称な曲面形状にて構成された偏心プリズムを備えており、
前記偏心プリズムの前記第1面と観察者眼球が位置すべき射出瞳の間に少なくとも1面の回転非対称面を有する正レンズが配備され、前記正レンズの回転非対称面は2以下の対称面を有し、前記正レンズの少なくとも1つの対称面は前記偏心プリズムを構成する少なくとも1面の回転非対称面の唯一の対称面と同一の面からなり、
さらに、前記正レンズの少なくとも1面に、回折型の光学的ローパスフィルターが設けられていることを特徴とする画像表示装置。 - 前記光学的ローパスフィルターは2次元回折格子からなることを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
- 逆光線追跡で観察光学系の射出瞳中心を通り画像表示素子の表示中心に到る光線を軸上主光線とし、前記軸上主光線が前記偏心プリズムで折り曲げられる平面をY−Z面とし、射出瞳から前記正レンズに向かう軸上主光線の方向をZ軸方向、Z軸に直交し光学系の偏心方向をY軸方向、X軸、Z軸と右手直交座標系を構成する軸をY軸とするとき、前記正レンズはX軸周りに傾いて配置されていることを特徴とする請求項1又は2記載の画像表示装置。
- 前記回折型の光学的ローパスフィルターの回折格子ピッチをPD、全系の焦点距離をFとするとき、
0.006<PD/F<0.15 ・・・(5)
を満たすことを特徴とする請求項1から3の何れか1項記載の画像表示装置。 - 前記回折型の光学的ローパスフィルターは2次元構造であり、水平方向に回折光を生じる格子の垂直方向からの回転角をθH、垂直方向に回折光を生じる格子の水平方向からの回転角をθVとするとき、
−40°<θH<40° ・・・(6)
−40°<θV<30° ・・・(7)
を満たすことを特徴とする請求項1から4の何れか1項記載の画像表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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