JP4581383B2 - 硬化性樹脂組成物およびそれを含有する印刷インキ - Google Patents

硬化性樹脂組成物およびそれを含有する印刷インキ Download PDF

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Description

本発明は空気(酸素)と接触して酸化重合により硬化する樹脂組成物および該樹脂組成物を含有し、酸化重合乾燥する印刷インキ組成物に関する。
硬化性樹脂組成物は、各種基材に塗工されてその表面に硬化した被膜を形成する性質を持ち、塗料、プライマー及びアンカー剤等の表面処理剤や、接着剤、粘着剤、印刷インキ等の種々の用途に用いられている。乾性油等の酸化重合を促進するために触媒として主に遷移金属塩が用いられている。遷移金属には有害なものもあり、その使用は環境保全上あまり好ましくないため、安全性の面からその使用量を減らす事が望まれている。しかしながら、有害性の低い金属である鉄等の塩は、単独で使用した場合にその触媒としての効果が非常に低い(被膜形成に長時間を要する)ことが知られている。
酸化重合乾燥型印刷インキ組成物である平版枚葉印刷インキにおいても、印刷後の乾燥を促進するためにドライヤーとして、コバルト、マンガン、鉄、亜鉛等の金属、および、オクチル酸、ナフテン酸、ネオデカン酸等を用いた脂肪酸から成る金属塩(金属石鹸)をインキ中に添加する方法が一般的に用いられている。現在のところ、主としてコバルト塩マンガン塩が使用されているが、今後、環境負荷を低減していくためには、金属の種類をより安全性の高いものに切り替えることや、それら金属の含有量を低減していくことが望ましい。
特許文献1には、乾性油、ポルフィリン誘導体及び金属ドライヤーからなる硬化性樹脂組成物、ワニスおよび印刷インキが記載されている。該文献においてポルフィリン誘導体は活性線の照射により活性酸素を発生するものとして使用されており、その使用時には各種水銀灯、ランプ、レーザなどの光源からの活性線の照射や暴露を必要としており、空気と接触して酸化重合乾燥をするものでは無い。
特許文献2には、植物油をポルフィリン誘導体等の酸化剤で重合して硬化性樹脂組成物を得て、さらにそれを金属塩(金属石鹸)存在下で架橋硬化させることが記載されているが、植物油はアナカルド酸、カルダノール、カルドール等のフェノール化合物を含有する植物油(具体的にはカシュー樹より得られるカシューナット殻液)に限定されている。また、生成した硬化性樹脂組成物はインキや塗料等の原材料として用いられるものの、そのインキや塗料の酸化重合において、ポルフィリン鉄錯体を単独で、又は脂肪酸の金属塩と併用して利用することの記載や示唆はない。
このように、乾性油、乾性油の変成物、半乾性油および半乾性油の変成物から成る群から選ばれる一種以上の酸化重合を促進するために、ポルフィリン鉄錯体を単独又は脂肪酸の金属塩と併用し、活性線を照射することなく酸化重合する硬化性組成物、ワニスまたは印刷インキは報告されていない。
特開平9−249811号公報 特開2002−194076号公報
環境や人間の健康への負荷の小さい、安全性の高いドライヤーを含有する硬化性樹脂組成物およびそれを含有する印刷インキ組成物を提供する。
本発明は、乾性油、乾性油の変成物、半乾性油および半乾性油の変成物から成る群から選ばれる一種以上(以下、乾性油等とも記載する)に、ポルフィリン鉄錯体を単独で又は脂肪酸の金属塩と併用させて含有させ、その相互作用により空気中の酸素を利用する系の乾燥・硬化速度を向上させるものである。ここで乾性油および半乾性油とは不飽和度の高い脂肪酸を含有する油をいう。色材工学ハンドブック(朝倉書店発行、2000年4月1日第4刷、p.988)にはインキに用いられる乾性油としてアマニ油、桐油が例示され、半乾性油として大豆油が例示されている。
遷移金属の中で安全性の高いものとして鉄及びその錯体又は塩が挙げられるが、従来用いられている脂肪酸の鉄塩を単体で使用した場合、乾性油等の乾燥・硬化速度は遅く、実用性に乏しい。
発明者らは種々の鉄錯体を評価する中で、ポルフィリン鉄錯体を単独で、又は脂肪酸の鉄塩と併用して使用することで、実用上の乾燥性及び硬化性などが従来の乾燥促進剤に比べても遜色のない硬化性樹脂組成物を得ることが出来ることを見出した。また鉄化合物のみから構成される系であるため、従来の遷移金属の系よりも安全性が高く、環境負荷を低減することが可能となる。
またポルフィリン鉄錯体を、コバルトやマンガンの各錯体など従来から使用されて来ている遷移金属錯体と組み合わせることで、酸化重合組成物の乾燥・硬化速度を実用上十分なレベルに維持しながらコバルトやマンガンの使用量を低減できることも見出した。
本発明の工業的な応用例としては、塗料、プライマー及びアンカー剤等の表面処理剤や、接着剤、粘着剤、酸化重合乾燥型印刷インキ(平版枚葉インキ)に代表される印刷インキ、印刷インキを被覆するオーバープリントニス、コーティングニス等の乾燥促進剤としての用途が挙げられる。前記したように、ポルフィリン鉄錯体は単独で、又は脂肪酸の金属塩と併用して使用することが可能であり、より環境負荷の低い(環境にやさしい)製品を提供することが可能となる。
ポルフィリン鉄錯体は着色力が強く、特に白色や黄色などの淡色インキに混合する場合には変色や着色の原因となる。淡色インキに混合する場合は、本発明に示されるように脂肪酸の金属塩と併用させて使用することで、ポルフィリン鉄錯体の添加量を低く抑えられ、変色を防ぐ効果が得られる。
本発明により、酸化重合触媒としての遷移金属添加量を減らして実用上十分な重合速度を有する硬化性樹脂組成物を得ることができる。この組成物はポルフィリン鉄錯体を単独で又は脂肪酸の金属塩とを併用させて使用することにより、従来のコバルト、マンガンなどの遷移金属塩を用いた場合と同等の乾燥促進性を示す。
(一)
本明細書において、特に説明のない限り%表記は質量%とする。
本発明で使用される乾性油、乾性油の変成物、半乾性油および半乾性油の変成物としては、酸素の存在下で重合するものであれば特に限定しないが、例えば、アマニ油、大豆油、桐油、ヒマシ油、トール油、サフラワー油、シナキリ油、パーム油、エノ油、麻実油、カラシ油、ヌカ油、オイチシカ油、キョウニン油、ククイ油、ダイコン種油、大風子油、ニガー油、ブドウ種子油、ヘントウ油、グレープヒップ油、ゴマ油、コーン油、レイプシード油(ナタネ油)、ヒマワリ油、綿実油、アボガド油(オレイン酸69%)、オリーブ油、ホホバ油(不飽和脂肪酸と不飽和アルコール含有)、落花生油、(カポック油、ツバキ油、茶油)及び又はそれらの変成物を用いることができる。
ポルフィリン鉄錯体とは、乾性油等を酸化重合させる能力を備える化合物であれば特に限定しないが、次式[I]又は[II]で示される骨格を基本とするポルフィリン化合物を平面四座配位子としてもつ鉄錯体を指す。平面配位子の垂直方向である軸位の片方又は両方には離脱可能な配位子又は対イオンをもつ。平面配位子であるポルフィリン化合物の例としては、ポルフィリン、プロトポルフィリン、メソポルフィリン、テトラフェニルポルフィリン、ベンゾポルフィリン、ピケットフェンスポルフィリン(メソ位フェニル基に長鎖の置換基を付加したもの)、ナフトポルフィリン、シトポルフィリン、ヘマトポルフィリン、ピロポルフィリン、ジュウテロポルフィリン、ロドポルフィリン、エチオポルフィリン I、エチオポルフィリン II、エチオポルフィリン III、エチオポルフィリン IV、ウロポルフィリン I、ウロポルフィリン II、ウロポルフィリン III、ウロポルフィリン IV、コプロポルフィリン I、コプロポルフィリン II、コプロポルフィリン III、コプロポルフィリン IV、クロリン(2,3−ジヒドロポルフィリン)、バクテリオクロリン、イソバクテリオクロリン、ポルフィリノゲン、ホルビン、フィトポルフィリン、ポルフィラジン(テトラアザポルフィリン)、ポルフィン、フタロシアニンおよび又はその誘導体などが挙げられる。
Figure 0004581383
Figure 0004581383
軸位の配位子又は対イオンとしては、過塩素酸イオン、塩化物イオン、水などがあげられる。上記のポルフィリン鉄錯体は単独で用いても、2種類以上を組み合わせて用いても効果を得ることができる。
ポルフィリン鉄錯体を乾性油等に添加するには、該乾性油等を酸化重合させる能力を発現する方法であれば特に限定しないが、例えば、水、メタノール、エタノール、その他のアルコール類、アセトン及びTHF(テトラヒドロフラン)など、錯体が溶解する溶媒に溶かしておき、乾性油等と混合する方法や、ワニスや乾性油等に直接添加してロールミル、ビーズミル等の分散練肉機により分散して混合する方法などが挙げられる。以上の添加の方法は、以下に説明していくポルフィリン鉄錯体以外の化合物、例えば脂肪酸の金属塩を併用する場合についても同様に適用できる。
(二)
本発明で用いる脂肪酸の金属塩は、乾性油等を酸化重合させる能力を備える化合物であれば特に限定しないが、種々の金属と、種々の脂肪酸との塩を用いることができる。またポルフィリン鉄錯体を併用することで、金属錯体の総使用量を大幅に低減することができ、金属使用量を低減することによる安全性の向上、環境負荷の低減に有用となる。併用する金属脂肪酸塩として、例えば、コバルト、マンガン、鉛、カルシウム、セリウム、ジルコニウム、亜鉛、鉄、銅等の金属と、オクチル酸、ナフテン酸、ネオデカン酸、ステアリン酸、樹脂酸、トール油脂肪酸、桐油脂肪酸、アマニ油脂肪酸、大豆油脂肪酸等との塩を用いることができる。また、これらの脂肪酸の金属塩を単独で用いても、2種類以上を組み合わせて用いても効果を得ることができる。
(三)
上記の酸化重合により硬化する樹脂組成物に、必要な塗布性能や印刷性能などを付与する為に適応する樹脂を添加し、ワニス組成物として各種工業用途に使用することができる。添加する樹脂としては該組成物に分離することなく相溶する樹脂であれば特に限定しないが、例えばロジン変性フェノール樹脂や、ポリエステル、アルキッド樹脂、石油樹脂、PET、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル等を組み合わせることが可能である。更に必要に応じてポリエチレンワックス、フルオンワックス、シリコン化合物などの表面改質剤や、酸化重合速度、あるいは該ワニス組成物の表面皮張り特性を調節するために、ハイドロキノン、t−ブチルハイドロキノン等の乾燥遅延剤などを併用することも可能である。
更に上記のワニス組成物に着色剤として顔料、染料等を加えることで、空気中の酸素により自然乾燥する酸化重合乾燥型印刷インキを作ることができる。平版オフセットインキ、平版水なしインキ、凸版インキ等への応用が考えられるが、平版オフセットインキの場合にはその乳化性能を調節するために各種界面活性剤を添加しても良い。
本発明の硬化性樹脂組成物、或いは、その硬化性樹脂組成物を構成要素とするワニス組成物を酸化重合乾燥型印刷インキ組成物に利用する場合において、乾性油等は一般にインキ中に5〜40質量%の範囲で使用される。
酸化重合乾燥型印刷インキ組成物中にポルフィリン鉄錯体を単体で利用する場合には、鉄分の含有量として0.001〜0.3質量%、好ましくは0.001〜0.1質量%の範囲で使用されることが望ましい。0.001%未満では効果がほとんど確認できず、0.3質量%を越える範囲では乾燥性能は向上しても、塗布や印刷の適性に不具合を生じ、かつ、高コストとなり、工業的に実用することが難しい。
(四)
脂肪酸の金属塩の中でも、脂肪酸の鉄塩との併用は、安全性の向上、環境負荷低減の為には特に有効である。ポルフィリン鉄錯体は単体で使用しても、その酸化重合を速める効果は著しく高いが、使用量が多過ぎると使用された酸化重合乾燥型印刷インキ組成物の十分な成膜、或いは、完全な硬化が起こらない。なお、一般的な脂肪酸の鉄塩の反応速度は非常に遅いが、この脂肪酸の鉄塩とポルフィリン鉄錯体を組み合わせることで、工業的に利用する上で十分な重合速度を有し、かつ、ポルフィリン鉄錯体のみを利用するよりも架橋密度が上がり皮膜強度が増し、さらに、はるかにコストを下げることが可能であることが判った。これにより工業的に利用し易い、かつ、従来には無かったドライヤーとして鉄化合物のみを用いる酸化重合乾燥型印刷インキ組成物を提供できることが判った。乾性油等の酸化重合の過程において、ポルフィリン鉄錯体は、酸素取込みやハイドロパーオキサイドの形成に対する活性が非常に高いが、その後のラジカル分解や架橋反応に対する活性が低いのに対し、脂肪酸の金属塩は後者の働きを補助するため、両者を併用した場合に十分な重合速度が得られるとともに、架橋密度が上がり皮膜強度が増すと推測される。
このポルフィリン鉄錯体と併用すべき脂肪酸鉄塩として、ナフテン酸、オクチル酸、ネオデカン酸、ステアリン酸、樹脂酸、トール油脂肪酸、桐油脂肪酸、アマニ油脂肪酸又は大豆油脂肪酸の鉄塩があげられる。これら脂肪酸の鉄塩はその複数種類を併用することもできる。
酸化重合乾燥型印刷インキ組成物中にポルフィリン鉄錯体と脂肪酸の鉄塩とを併用して利用する場合には、ポルフィリン鉄錯体は鉄含有率として0.001〜0.3質量%、好ましくは0.001〜0.1質量%の範囲で使用されることが望ましく、同時に脂肪酸の鉄塩は鉄含有率として0.005〜0.5質量%、好ましくは0.005〜0.2質量%の範囲で使用されることが望ましい。
(五)
一方、従来から工業的に多く使用される脂肪酸との塩であり、単体でも硬化性能に優れ、コスト面からも代表的なものとしてマンガン塩が挙げられる。マンガン塩もポルフィリン鉄錯体を併用することで、マンガン塩の使用量を大幅に低減することが可能であり、組み合わせによっては従来の1/5かそれ以下のマンガン量にて従来と同等の硬化性能が得られる。本発明で用いる脂肪酸のマンガン塩としては、ナフテン酸、オクチル酸、ネオデカン酸、ステアリン酸、樹脂酸、トール油脂肪酸、桐油脂肪酸、アマニ油脂肪酸又は大豆油脂肪酸のマンガン塩があげられる。これら脂肪酸のマンガン塩はその複数種類を併用することもできる。
酸化重合乾燥型印刷インキ組成物中にポルフィリン鉄錯体と脂肪酸のマンガン塩とを含有させる場合、ポルフィリン鉄錯体は鉄含有率として0.001〜0.3質量%、好ましくは0.001〜0.1質量%の範囲で使用されることが望ましく、同時に脂肪酸のマンガン塩はマンガン含有率として0.001〜0.2質量%、好ましくは0.001〜0.1質量%の範囲で使用されることが望ましい。
(六)
ポルフィリン鉄錯体の中でもテトラフェニルポルフィリン鉄錯体は効果が高い。4つのフェニル基が存在しており、共役系がさらに広がる、あるいは乾性油等への溶解性が上がるために酸化触媒の機能が上がると推測される。
(七)
また、フタロシアニン鉄錯体は、工業的に広く利用されている銅フタロシアニンなどのフタロシアニン化合物から合成可能なため、ポルフィリン鉄錯体の中でも入手しやすく、コストを抑えるのに有用である。
次に、本発明を実施例により説明するが、本発明はここで挙げる実施例のみに限定されるものではない。実施例中の部及び%は、特に記載しない限り質量基準である。
[硬化性樹脂組成物の調製]
(a)大日本インキ化学工業株式会社製ロジン変性フェノール樹脂ワニス15X0056(桐油36%含有)・・・90質量部、
(b)桐油・・・・・・・10質量部、
以上の合計100質量部を混合し、更にテトラフェニルポルフィリン鉄(III)錯体(THF3質量部に溶解)及び各々使用する脂肪酸の金属塩の所定量を加えた後、ガラス板上でへらにて均一に混合し、以下に示す実施例及び比較例の、酸化重合により硬化する樹脂組成物を調製した。各実施例、比較例における硬化性樹脂組成物中のポルフィリン鉄錯体の添加率および鉄の含有量は表1〜表3に示されている。
[乾燥性の確認方法]
乾燥性の確認は、試料をガラス板上に塗布して均一なフィルム状とした後、剛体振り子型粘度計による硬化開始時の誘導期間にて判断した。株式会社エー・アンド・デイ社製の剛体振り子型物性試験器RPT−3000を用いた測定においては、弾性項は樹脂同士の反応による架橋である網目の大きさに依存し、架橋反応が進行して網目が小さくなると検出される周期値が小さくなる。周期値が大きく変わり始める変極点までにかかる時間を誘導期間とした。誘導期間が短いほど、架橋反応の開始時期が速く、試験サンプルの乾燥は速いこととなる。
[実験1]
ポルフィリン鉄錯体と、従来使われている脂肪酸の鉄塩とを比較する。
(1)テトラフェニルポルフィリン鉄(III)錯体ClO塩(Fe-TPP-ClO4と表記する)、
(2)テトラフェニルポルフィリン鉄(III)錯体Cl塩(Fe-TPP-Clと表記する)、
(3)フタロシアニン鉄(III)錯体Cl塩(Fe-Pht-Clと表記する)、
(4)プロトポルフィリン鉄(III)錯体Cl塩(Fe-PP-Clと表記する)、
(5)ナフテン酸鉄であって、金属含有率が6%である鉄系ドライヤー(Fe-6と表記する)、
の5種類について、それぞれを前記の硬化性樹脂組成物に表1に示す量混合し、剛体振り子型粘度計により誘導期測定を実施した。(1)〜(4)は実施例1−1〜1−4の4点に該当し、(5)は比較例1に該当する。
(1)〜(5)の化合物の添加量(硬化性樹脂組成物全体中の割合)は硬化性樹脂組成物中の鉄濃度を0.06質量%で統一するように添加量を算定した。各化合物の実際の添加量を表1に示す。また誘導期間測定結果も表1に示す。
Figure 0004581383
表1(実験1における剛体振り子か多年時計による測定結果)
Fe-TPP-ClO4、Fe-TPP-Cl、Fe-Pht-Cl、Fe-PP-Clを添加した実施例1−1〜1−4は、従来使われているFe-6を添加した比較例1に比べ大幅に短い誘導期間が示されており、従来の鉄系ドライヤーと比較してポルフィリン鉄錯体が非常に速い乾燥性能を示す結果が示唆されている。
また平面配位子(ポルフィリン化合物)および軸位の配位子又は対イオンの種類によって乾燥性・硬化性に違いがあり、用途、コストに応じて配位子を変更できる可能性について示唆される結果となっている。更に乾燥能力を向上させたり、使用されるワニス・塗料・印刷インキなどへの適応性を向上させたりするために、該配位子を化学修飾することも連想される。具体的には使用される樹脂や溶剤の極性、溶解性などを考慮して、例えばアルキル長鎖基等を官能基付加することなどが考えられる。
[実験2]
ポルフィリン鉄錯体と脂肪酸の鉄塩との混合効果を検証する。
(1)テトラフェニルポルフィリン鉄(III)錯体ClO塩(Fe-TPP-ClO4と表記する)、
(2)ナフテン酸鉄であって、金属含有率が6%である鉄系ドライヤー(Fe-6と表記する)、
の2種類について、前記の硬化性樹脂組成物に表2に示す量を添加し、剛体振り子型粘度計により誘導期間測定を実施した。
テトラフェニルポルフィリン鉄(III)錯体ClO塩の使用量(硬化性樹脂組成物全体中の割合)は0.068%、0.136%の2点とし、ナフテン酸鉄溶液の使用量は0%および1%の2点として表中の組み合わせにて検討を実施した。比較例2にはFe-TPP-ClO4が添加されていない。誘導期間測定結果も表2に示した。
Figure 0004581383
実施例2−1(Fe-TPP-ClO4 0.068%(鉄:0.005%))は、比較例2(Fe-6 1%(鉄:0.06%))より大幅に短い誘導期間を示しており、単独でも鉄量を1/10に減らすことが可能である。また、実施例2−2(Fe-TPP-ClO4 0.068%(鉄:0.005%)とFe-6 1%(鉄:0.06%)とを組み合わせたもの)は、実施例2−1よりも短い誘導期を示し、乾燥性・硬化性がさらに向上している。またFe-TPP-ClO4を0.136%まで増加することで更に乾燥性は向上している。
このように、従来の鉄脂肪酸塩と比較してポルフィリン鉄錯体を使用することにより、該硬化性樹脂組成物の乾燥性は大幅に向上する。また、一般に高価なポルフィリン鉄錯体をコスト面から一定量以上使用できない場合には鉄脂肪酸塩を組み合わせることで、乾燥性を確保することが可能であることもわかる。
[実験3]
ポルフィリン誘導体鉄錯体と、従来使用されている脂肪酸のマンガン塩との混合効果を検証する。
(1)テトラフェニルポルフィリン鉄(III)錯体ClO塩(Fe-TPP-ClO4と表記する)、
(2)ナフテン酸マンガンであって、金属含有率が6%であるマンガン系ドライヤー(Mn-6と表記する)、
の2種類を前記の酸化重合性組成物に表3に示す量混合し、剛体振り子型粘度計による周期の測定を実施した。
テトラフェニルポルフィリン鉄(III)錯体ClO塩の使用量(硬化性樹脂組成物全体中の割合)は0.068%、0.136%の2点とし、ナフテン酸マンガン溶液の使用量は0%、0.073%、0.5%、1%の4点とした。比較例3はテトラフェニルポルフィリンを配位子に持つ鉄錯体を含んでいない。誘導期間測定結果も表3に示す。
Figure 0004581383
実施例3−1(Fe-TPP-ClO4 0.068%(鉄:0.005%))は、比較例3(Mn-6 1%(マンガン:0.06%))より短い誘導期間を示しており、単独でも良好な乾燥性を示し、金属量を1/10まで減らすことが可能な結果となっている。また通常の使用量の半分まで減らしたMn-6 0.5%(マンガン:0.03%)でも、実施例3−2および実施例3−5に示されるように、Fe-TPP-ClO4 0.068%(鉄:0.005%)または0.136%(鉄:0.01%)を組み合わせることで、比較例3(Mn-6 1%(マンガン:0.06%))よりも短い誘導期間を示し、乾燥性・硬化性が向上している。マンガン量を1/10以下に減らしたMn-6 0.073%(マンガン:0.005%)の場合にも、実施例3−4に示されるようにFe-TPP-ClO4 0.136%(鉄:0.01%)との組み合わせでは十分な乾燥性・硬化性が得られる。
[実験4:酸化重合乾燥型印刷インキ組成物について]
酸化重合乾燥型印刷インキ組成物は、
(1)大日本インキ化学工業株式会社製紅ベースインキ・・・99質量部、
(2)大日本インキ化学工業株式会社製ハイドロキノン25%コンパウンド・・・0.5質量部、
の合計99.5質量部を混合し、さらにテトラフェニルポルフィリン鉄(III)錯体ClO塩(THF3質量部に溶解)又はテトラフェニルポルフィリン鉄(III)錯体Cl塩(THF3質量部に溶解)の所定量、及び各々使用する脂肪酸の金属塩の所定量を加えた後、ガラス板上でインキへらにて均一に混合し、以下に示す実施例及び比較例の組成物を調製し、調製されたインキにて乾燥試験を実施した。インキ全量中の各化合物の割合を表4に示す。
乾燥試験はJIS K5701−1「平版インキ試験方法(第一部)」の「4.4乾燥性」に記載の方法に準じてC型乾燥試験機(朝陽会式硫酸紙乾燥試験機)を用いて、雰囲気温度は25℃、湿度は60%にて測定を実施したが、結果である乾燥時間を表4に示している。なお、試験用紙には硫酸紙を用いた。
Figure 0004581383
表4の中で、酸化重合乾燥型印刷インキ組成物に最も一般的に使用されるのが比較例4−1に示した脂肪酸マンガン塩である。なお、乾燥時間は金属塩量を増減させる事で調節可能だが、一般的には1600分以下が実用範囲である。マンガン脂肪酸塩の場合に対して、テトラフェニルポルフィリン鉄(III)錯体を単独で0.38%(鉄:0.03%)使用した実施例4−1は、金属添加量が同等である比較例4−1よりも乾燥時間が非常に早く、鉄錯体の単独使用、かつ、金属添加量の削減が可能であることが示されている。また、テトラフェニルポルフィリン鉄(III)錯体と脂肪酸マンガンとの併用(実施例4−2、3、7、8)では、組み合わせにもよるが、マンガンを通常使用量の1/5以下に減らしても乾燥時間を維持できることが示されている。この結果、乾燥性能を低下させることなく酸化重合乾燥型印刷インキ組成物のマンガン使用量削減が可能となり、環境負荷低減を図ることが可能であることがわかる。
一方、テトラフェニルポルフィリン鉄(III)錯体と脂肪酸鉄とを併用(実施例4−4、5、6、9)すると、金属含有量はマンガンの場合よりも多い傾向となるが、十分に速い乾燥時間を得ながら、鉄以外の金属塩を含まない酸化重合乾燥型印刷インキ組成物の設計が可能となる。
ところで、総合的に見てテトラフェニルポルフィリン鉄(III)錯体は高い乾燥性、硬化性を示すが、対イオン種類がClのもの(実施例4−2、4−5)とClOのもの(実施例4−8、4−9)を比較すると、ClO塩の方が高い触媒活性を示しており、対イオンが鉄から離脱しやすい方が高効率である可能性が高いことが推察される。
本発明により、酸化重合触媒としての遷移金属錯体添加量を減らして実用上十分な重合速度を有する硬化性樹脂組成物を得ることができる。この組成物はポルフィリン鉄錯体を単独又は脂肪酸の金属塩と併用させて使用することにより、従来のコバルト、マンガンなどの遷移金属錯体を用いた場合と同等の乾燥促進性を示す。また、酸化重合反応を利用して乾燥する塗料、プライマー及びアンカー剤等の表面処理剤や、印刷インキ、OPニス等の種々の用途に利用できる。

Claims (5)

  1. 乾性油、乾性油の変性物、半乾性油および半乾性油の変性物から成る群から選ばれる一種以上と、ポルフィリン鉄錯体とを含有する硬化性樹脂組成物であって、該乾性油又は半乾性油が、アマニ油、大豆油及び桐油から選ばれる一種以上であり、該ポルフィリン鉄錯体が、テトラフェニルポルフィリン鉄錯体又はフタロシアニン鉄錯体であることを特徴とする硬化性樹脂組成物。
  2. 脂肪酸の金属塩を含有する請求項1に記載の硬化性樹脂組成物。
  3. 請求項1または請求項2に記載の硬化性樹脂組成物を含有する酸化重合乾燥型印刷インキ組成物であって、ポルフィリン鉄錯体の鉄分を0.01〜0.3質量%含有する酸化重合乾燥型印刷インキ組成物。
  4. 脂肪酸の鉄塩の鉄分を0.005〜0.5質量%含有する請求項3に記載の酸化重合乾燥型印刷インキ組成物。
  5. 脂肪酸のマンガン塩のマンガン分を0.001〜0.2質量%含有する請求項3または請求項4のいずれかに記載の酸化重合乾燥型印刷インキ組成物。
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