JP4580644B2 - バチルスリケニフォルミス由来の新規アミノペプチダーゼ、該アミノペプチダーゼをコードする遺伝子、該遺伝子を含む発現ベクター、該発現ベクターによる形質転換体及び該発現ベクターを利用する天然型蛋白質の製造方法 - Google Patents

バチルスリケニフォルミス由来の新規アミノペプチダーゼ、該アミノペプチダーゼをコードする遺伝子、該遺伝子を含む発現ベクター、該発現ベクターによる形質転換体及び該発現ベクターを利用する天然型蛋白質の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、バチルスリケニフォルミス由来の新規アミノペプチダーゼ、該アミノペプチダーゼをコードする遺伝子、該遺伝子を含む発現ベクター、該発現ベクターによる形質転換体及び該発現ベクターを利用する天然型蛋白質の製造方法に係るものである。より詳しくは、単離され、組換えDNA技術により製造されたアミノペプチダーゼをコードする遺伝子、該遺伝子を含む発現ベクター、該発現ベクターによる形質転換体、及び天然型で組換え型ヒト成長ホルモンを製造するのに必要なアミノペプチダーゼを遺伝子組換えにより生成することによって、アミノペプチダーゼを既存の精製方法と比較してより安定的に多量に得られるという利点を有する組換え型アミノペプチダーゼに関するものである。
一般に蛋白質を遺伝子操作により微生物から大量生産する場合、非天然型蛋白質が得られる。詳細には、組換え蛋白質の大部分が、アミノ末端の最初(initiator)のメチオニン(Met)を有する、不適当に処理された状態で生産される。アミノ末端にメチオニンが含まれた組換え蛋白質がヒトやその他動物に適用される場合、免疫原性反応が誘発され又は不安定で、本来の蛋白質機能を遂行することができない場合が生じることがある。よって、組換え蛋白質を天然型蛋白質と同じ形態に製造する方法を開発することは非常に重要である(Nature,1987,326,315;J.Bacteriol.,1987,169, 751-757;Bio/Technology,1990,8,1036-1040;Appl.Microbiol.Biotechnol.,1991,36,211-215)。
ヒト成長ホルモンは、ヒトの脳下垂体から分泌される191個のアミノ酸から構成され、アミノ末端にフェニルアラニン-プロリン-スレオニンの配列を含む分子量22,125Daのポリペプチドホルモンであって、主に下垂体性小人症の治療に使用されてきた(Raben,M.S.,J. Clin. Endoc., 1958, 18, 901)。ヒト成長ホルモンは、従来、死んだヒトの脳下垂体から抽出及び精製して使用されてきたが、供給量が大きく制限されて全ての患者に提供することは難しかった。最近、遺伝子操作により大腸菌及び酵母などでヒト成長ホルモンを発現させて精製しようとする多くの試みがなされた。実際に、DNA技術により生産されたヒト成長ホルモンが臨床で利用されている(大腸菌の場合、大韓民国特許公告第89-1244号及び第87-701号、特許公開第87-2258号及び第84-8695号参照;酵母の場合、大韓民国特許公告第92-99号、特許公開第90-9973号及び第90-9976号参照)。
然し、前記遺伝子組換え方法によりヒト成長ホルモンを生産する場合、天然型ヒト成長ホルモンに存在する191個のアミノ酸残基の他に、そのアミノ末端にアミノ酸の合成が開始されるコドン(codon)のメチオニンがもう一つ添加されて、アミノ末端がメチオニン-フェニルアラニン-プロリン-スレオニンから始まる192個のアミノ酸残基からなるメチオニルヒト成長ホルモンが生産される。メチオニルヒト成長ホルモンは、生物学的活性面で天然型ヒト成長ホルモンと同様な性質を示し(Moore,J.A.,Endocrinology,1988, 122, 2920-2926)、これにメチオニンが添加されて発生する副作用に対しては未だ報告されていない。然し、メチオニンが添加されることによって、まれに抗体が生成されることがあり、体内で抗体が生成される比率が天然型蛋白質より高いという報告がある(Lancet,1986,March29,697)。
従って、ヒト成長ホルモンをアミノ末端にメチオニンを含まない天然型に製造しようとする多くの試みがあった。具体的には、ヒト成長ホルモンのアミノ末端と他の蛋白質のカルボキシル末端とを融合させた後、特殊なプロテアーゼを利用して切断する方法(PCT国際出願WO89/12678、ヨーロッパ特許出願EP20209、ヨーロッパ特許EP321940)、及び(1)成長ホルモンを細胞内で発現し、(2)宿主細胞外に分泌される過程でメチオニンが切断され、(3)培地から天然型ヒト成長ホルモンを得る、という方法などがヒト成長ホルモンを製造するために試みられた(ヨーロッパ特許EP008832、米国特許US4755465、日本国特許JP01273591、ヨーロッパ特許出願EP306673、大韓民国特許出願第92-10932号)。然し、これらの方法には、新たな発現ベクターの複雑な設計及び宿主細胞を形質転換する操作を経なければならず、このとき発現の条件を最適化するための付加的な努力が必要とされるという欠点がある。
一方、組換えDNA技術により生産された外生の蛋白質のアミノ末端に付加的なアミノ酸が含まれる場合、アミノペプチダーゼによりこのような付加的なアミノ酸を除去することができ、その結果、天然型蛋白質と同じ構造を有する蛋白質を容易に生産することができる。具体的に、天然型ヒト成長ホルモンを生産するため、既存の方法により精製されたメチオニルヒト成長ホルモンのアミノ末端のメチオニンのみを選択的に除去する特殊なアミノペプチダーゼを使用することで、天然型ヒト成長ホルモンを製造することができる(PCT国際出願WO86/04609、WO86/204527A1)。
現在まで、様々な種類の天然型ヒト成長ホルモンを製造するために使用された。詳しくは、エロモナスプロテオリティカ(proteolytica)から精製されたアミノペプチダーゼ(国際出願WO86/01229;ヨーロッパ特許EP0489711、A3、BTG社;PrescottandWikes,Methodin Enzymology,1976, 44, 530-543)、豚の腎臓から精製されたアミノペプチダーゼ(国際出願WO86/204527A1;Bio/Technology、1987、5、824-827、Takeda社)、キイロタマホコリカビ(Dictyosteliumdiscoidium)から精製されたジペプチジルアミノペプチダーゼ(ヨーロッパ特許EP557076、米国特許US5126249、A1、EliLilly社)、ストレプトミセスサーモニトリピカン(thermonitripican)から精製されたアミノペプチダーゼ(ヨーロッパ特許EP6296695;米国特許US5569598、Lucky社)が報告された。
アミノペプチダーゼが前記の目的に使用されるためには、組換え蛋白質のアミノ末端に存在する不必要なアミノ酸残基を除去するが、天然型蛋白質のアミノ酸配列には作用しない特性を有しなければならない。即ち、天然型蛋白質がアミノ末端にX-Y-Z-から始まるアミノ酸配列を有し、遺伝子組換え方法により生産された蛋白質がアミノ末端に付加的なメチオニンを含むMet-X-Y-Z-のアミノ酸配列を有する場合、アミノペプチダーゼが、メチオニン残基のみを除去し、その以後のアミノ酸(X-Y-Z-)には作用しないことにより、天然型蛋白質と同じアミノ酸配列を有する蛋白質を製造することができる。従って、このような目的に利用できるアミノペプチダーゼは、目的蛋白質による基質特異性が符合しなければ産業上適用することができない。前記の特性を有する酵素であっても、酵素自体内の内在活性度が顕著に高いことが有利となる。
現在、アミノペプチダーゼは、微生物などから数十種以上が抽出されて報告されている。大部分の酵素が共通的に活性化のためにカルシウムまたは亜鉛のような金属イオンを必要とする。これらアミノペプチダーゼは、アミノ末端でアミノ酸残基を切断する側面では共通的な活性を示すが、分子量、必要な金属イオン、反応の最適条件及び基質特異性などの側面では、微生物によって非常に多様な活性を示す(FEMS Microbiol.Rev.,1996,18, 319-344)。このようなアミノペプチダーゼは、エクソペプチダーゼ(exopeptidase)に分類され、基質蛋白質のアミノ末端からアミノ酸を順次遊離させる性質を有している。
正確には、これらアミノペプチダーゼは、特にバチルス属(Bacilus sp)で報告され、分類されている。例えば、バチルススブチリス(Bacillus subtilis)(Arch.Biochem.Biophys.,1979,197,63-77;Arch.Biochem. Biophys.,202, 540-545,1980;J.Biochem.,1994, 107,603-607;日本国特許JP03285684、Diacel-Chem社)、バチルスステアロサーモフィルス(Bacillus stearothermophilus)(Meth.Enzymol.,1970,19,544-552;Biochem.Biophys. Acta, 1976,438,212-220;ヨーロッパEP101653、Unitika社)、バチルスチューリンゲンシス(Bacillus thuringensis)(Biokhimiya,1984,491899-1907)、バチルスリケニフォルミス(Bacillus licheniformis)(Arch.Biochem.Biophys.,1978,186,383-391;Mikrobiol.Zh.,1989, 51,49-52)などがある。
以上言及した文献によると、アミノペプチダーゼを精製し、その酵素的特性をロイシン-パラ-ニトロアニリド及び数種のジペプチドなどを基質として分析した。然し、アミノ末端がメチオニン-X-プロリンの配列から始まるオリゴペプチド、またはアミノ末端がメチオニン-X-プロリンから始まる蛋白質を基質として使用し、その酵素活性は測定しなかった。従って、これらアミノペプチダーゼがアミノ末端にメチオニン-X-プロリン配列を有する組換え蛋白質からメチオニンを除去する反応に利用できる可能性は見られなかった。
さらに、バチルスリケニフォルミス由来のアミノペプチダーゼにについて以下に説明する。ロドリゲスら(Rodriguez-AbsiJ.andPrescottJ.M.,Arch. Biochem.Biophys,1978,186(2),383-391)は、バチルスリケニフォルミスATCC 12759由来のアミノペプチダーゼの精製及び酵素的特性を報告した。同様に、本発明者らは、バチルスリケニフォルミス由来のアミノペプチダーゼを利用した天然型ヒト成長ホルモンの製造方法、並びに精製されたアミノペプチダーゼについての特性及びアミノ末端のアミノ酸配列の解析について報告した(大韓民国特許公開番号1998-071239)。前記報告で発明者らは、組換えDNA技術により天然型蛋白質を大量生産するため、バチルスリケニフォルミス菌株から由来したアミノペプチダーゼが、合成基質、オリゴペプチド及び蛋白質などからメチオニン残基のみを除去することができ、特に、メチオニン-X-プロリン(ここで、Xは何れのアミノ酸でもよいことを示す)のアミノ酸配列を認知するので、天然型ヒト成長ホルモンの製造に適しているということを報告(大韓民国特許公開番号1998-071239)した。これらの従来技術は、バチルスリケニフォルミスからアミノペプチダーゼが生産され、該アミノペプチダーゼを天然型蛋白質の製造に利用できることを示したが、アミノ末端の部分的アミノ酸配列についての情報のみを提供するだけで、未だアミノペプチダーゼの遺伝子全体について決定されていない。
よって、本発明者らは、天然型組換え蛋白質を生産する新規のアミノペプチダーゼを得ることを試みた。具体的には、バチルスリケニフォルミス由来のアミノペプチダーゼ遺伝子を単離して、その塩基配列及びアミノ酸配列を明らかにし、クローニングされたアミノペプチダーゼ遺伝子を組換え微生物菌株で発現させた。そして、発現された蛋白質がアミノペプチダーゼ活性を有していることを明らかにし、前記アミノペプチダーゼが天然型蛋白質の製造に有用であり、他の酵素反応に簡便に使用できるということを確認することで本発明を完成した。
大韓民国特許公告第89-1244号 大韓民国特許公告第87-701号 特許公開第87-2258号 特許公開第84-8695号 大韓民国特許公告第92-99号 特許公開第90-9973号 特許公開第90-9976号 PCT国際出願WO89/12678 ヨーロッパ特許出願EP20209 ヨーロッパ特許EP321940 ヨーロッパ特許EP008832 米国特許US4755465 日本国特許JP01273591 ヨーロッパ特許出願EP306673 大韓民国特許出願第92-10932号 PCT国際出願WO86/04609 WO86/204527A1 国際出願WO86/01229 ヨーロッパ特許EP0489711 国際出願WO86/204527A1 ヨーロッパ特許EP557076 米国特許US5126249 ヨーロッパ特許EP6296695 米国特許US5569598 日本国特許JP03285684 ヨーロッパEP101653 大韓民国特許公開番号1998-071239 大韓民国特許公開番号1998-071239 Nature,1987,326, 315 J.Bacteriol., 1987, 169, 751-757 Bio/Technology,1990, 8, 1036-1040 Appl.Microbiol.Biotechnol., 1991, 36, 211-215 J. Clin. Endoc.,1958, 18, 901 Endocrinology, 1988, 122, 2920-2926 Method in Enzymology,1976, 44,530-543 Bio/Technology、1987、5、824-827 FEMS Microbiol.Rev.,1996, 18, 319-344 Arch.Biochem.Biophys., 1979,197, 63-77 Arch. Biochem.Biophys.,202, 540-545, 1980 J.Biochem., 1994, 107, 603-607 Meth.Enzymol., 1970, 19, 544-552 Biochem. Biophys.Acta,1976, 438, 212-220 Biokhimiya,1984,49 1899-1907 Arch.Biochem. Biophys.,1978,186, 383-391 Mikrobiol. Zh.,1989, 51, 49-52 Arch. Biochem.Biophys,1978, 186(2), 383-391
本発明の目的は、天然型蛋白質の製造に有用であるだけでなく、他の酵素反応に有用であるバチルスリケニフォルミス由来の新規アミノペプチダーゼ、該アミノペプチダーゼをコードする遺伝子、該遺伝子を含む発現ベクター、該発現ベクターにより形質転換された形質転換体及びそれを利用する天然型蛋白質の製造方法を提供することである。
前記目的を達成するため、本発明は、バチルスリケニフォルミス由来であるアミノペプチダーゼを提供する。
正確には、配列番号1の全長のアミノ酸配列、または該配列の一つ以上の欠失よりなるアミノ酸配列を含む群から選択される何れか一つの配列を有するアミノペプチダーゼである。
望ましくは、アミノ酸配列の一部の欠失が、アミノ末端、カルボキシル末端または両側の末端に生じるアミノ酸配列を含む群から選択される何れか一つの配列を有するアミノペプチダーゼである。
さらに望ましくは、前記アミノ末端のアミノ酸の一部の欠失が、配列番号1の30番目のアラニンと31番目のアラニンとの間、39番目のリシンと40番目のアスパラギンとの間、40番目のアスパラギンと41番目のバリンとの間、41番目のバリンと42番目のグルタミンとの間、または42番目のグルタミンと43番目のリシンとの間で部分的に生じるアミノ酸配列を含む群から選択される何れか一つの配列を有するアミノペプチダーゼである。
加えて、前記カルボキシル末端のアミノ酸の一部の欠失が、配列番号1の443番目のセリンと444番目のチロシンとの間で部分的に生じるアミノ酸配列を有するアミノペプチダーゼである。
また、本発明はバチルスリケニフォルミス由来の該アミノペプチダーゼをコードする遺伝子を提供する。
正確には、配列番号2の全長の塩基配列、または該配列の一つ以上の欠失よりなる塩基配列を含む群から選択される何れか一つの配列を有するアミノペプチダーゼをコードする遺伝子である。
また、本発明は、配列番号2の全長の塩基配列のアミノペプチダーゼをコードする遺伝子を含んでなることを特徴とする発現ベクターpLAP132を提供する。
加えて、発現ベクターpLAP132により形質転換された大腸菌XLOLR/LAP132(寄託番号:KCTC 1000 BP)を提供する。
また、本発明は、発現ベクターpLAP132により形質転換された大腸菌XLOLR/LAP132を提供する。
また、本発明は、天然型蛋白質の製造方法において、(1)アミノ末端のメチオニン-X-プロリンを含有する組換え蛋白質の精製段階、(2)前記アミノペプチダーゼの添加段階、(3)前記アミノペプチダーゼによる組換え蛋白質のアミノ末端のメチオニン-X-プロリン配列の切断段階、を含む天然型蛋白質の製造方法を提供する。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明のアミノペプチダーゼポリペプチドは、シグナルペプチド(配列番号1の1番目のアミノ酸から30番目のアミノ酸までの配列)の存在下でも酵素活性を示し、信号ペプチドが除去された後にも酵素活性を示した。且つ、シグナルペプチドが除去された後、追加的にアミノ末端のアミノ酸の一部が切断された場合も酵素活性を示し、更には、カルボキシル末端の一部アミノ酸が除去されても酵素活性が維持された。よって、本発明のアミノペプチダーゼには、配列番号1のアミノ酸配列を有するアミノペプチダーゼだけでなく、配列番号1のアミノ酸配列でアミノ末端またはカルボキシル末端が一部欠失された形態も含まれる。
前記の場合、配列番号1のアミノ酸配列で、アミノ末端において、配列番号1の30番目のアラニンと31番目のアラニンとの間、39番目のリシンと40番目のアスパラギンとの間、40番目のアスパラギンと41番目のバリンとの間、41番目のバリンと42番目のグルタミンとの間、または42番目のグルタミンと43番目のリシンとの間で欠失されることが好ましい。さらに、30番目のアラニンと31番目のアラニンとの間、または42番目のグルタミンと43番目のリシンとの間で欠失されることがより好ましい。
カルボキシル末端は、配列番号1の443番目のセリンと444番目のチロシンとの間で欠失されることが好ましい。
以上から、最も好ましい欠失された形態のアミノペプチダーゼは、アミノ末端が配列番号1の42番目のグルタミンと43番目のリシンとの間で欠失され、カルボキシル末端が配列番号1の443番目のセリンと444番目のチロシンとの間で欠失された場合である。
一方、本発明のバチルスリケニフォルミス由来のアミノペプチダーゼをコードする遺伝子には、配列番号1のアミノ酸をコードする遺伝子、前記言及した欠失された全ての形態のアミノペプチダーゼをコードする遺伝子、及び配列番号2の遺伝子が含まれる。
以下、本発明において、配列番号1のアミノ酸配列を有する蛋白質及び該蛋白質をコードする遺伝子がアミノペプチダーゼの機能を有することを確認した過程、並びに前期欠失された形態のポリペプチドがアミノペプチダーゼ活性を有することを確認した過程を説明する。
本発明においては、バチルスリケニフォルミス由来のアミノペプチダーゼ活性を有するポリペプチドを解析するため、バチルスリケニフォルミスの染色体DNAからアミノペプチダーゼ遺伝子を単離した。単離法としては、まず、バチルスリケニフォルミスからアミノペプチダーゼ活性を有するポリペプチドを精製し、精製されたアミノペプチダーゼをトリプシンで切断して複数個のペプチド断片を得た後、それらペプチド断片のアミノ酸配列を明らかにした。明らかになったアミノ酸の配列情報をもとにプライマーとして使用するオリゴヌクレオチドを合成し、アミノペプチダーゼ遺伝子の一部に該当するDNA切片を増幅させた。その後、該DNA断片をプローブとして使用してバチルスリケニフォルミス由来の染色体ライブラリーからアミノペプチダーゼの遺伝子を検出した。
検出されたアミノペプチダーゼ遺伝子に対し、DNA塩基分析器によりヌクレオチド配列を解明し(配列番号2)、配列番号1の遺伝子情報から類推されたDNA配列は、自然宿主から精製されたアミノペプチダーゼの配列情報と正確に一致した。その結果、本発明で得られたアミノペプチダーゼポリペプチドを遺伝情報データベースで検索し、この遺伝子が今まで報告されたことのない新規遺伝子であることを確認し、該遺伝子を組換え微生物菌株で発現させたときアミノペプチダーゼの酵素活性を示すことを確認することができた。
また、本発明のアミノペプチダーゼを組換えバチルス菌株で発現させて培養液からアミノペプチダーゼを分離したとき、分泌される間に信号ペプチドが除去された後にもアミノ末端の一部が追加で除去された形態が存在することを発見した。よって、本発明のアミノペプチダーゼは、ポリペプチドが発現された後、細胞外に分泌される過程でアミノ末端のシグナルペプチドが切断された成熟アミノペプチダーゼが得られることが明らかになった。
また、成熟アミノペプチダーゼは、アミノ末端の一部が切断されることができることを発見した。カルボキシル末端のアミノペプチダーゼの構成を把握するため、組換え菌株及び自然宿主のバチルスリケニフォルミスから精製されたアミノペプチダーゼの質量を質量分析により分析した。その結果、両方とも6個のアミノ酸がカルボキシル末端から切断された結果を得た。
本発明のアミノペプチダーゼは、発現された後、細胞外に分泌される過程でアミノ末端のシグナルペプチドが除去されて成熟アミノペプチダーゼが得られることが明らかになった。また、成熟アミノペプチダーゼは、アミノ末端の一部が除去されることができることを発見した。
従って、本発明のアミノペプチダーゼポリペプチドは、シグナルペプチドの存在下でも酵素活性を示し、シグナルペプチドの欠失とともにアミノ末端のアミノ酸が部分的に除去されるか、またはカルボキシル末端のアミノ酸が部分的に除去されても酵素活性があることが分かる。
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。
但し、下記実施例は、本発明を例示するためのもので、本発明の内容が下記実施例に限定されることはない。
バチルスリケニフォルミス由来のアミノペプチダーゼ遺伝子のクローニング
<1-1>
バチルスリケニフォルミスから精製されたアミノペプチダーゼのアミノ酸配列情報の部分的把握
本発明者らは、バチルスリケニフォルミスからアミノペプチダーゼ蛋白質を精製するため、下記のような方法を用いた。
1リットル当たりトリプトン10g、酵母エキス5g、塩化ナトリウム10gを含む滅菌された培地をフラスコに用意して、バチルスリケニフォルミスKCTC3058を接種し、40℃で120rpmで約16時間種培養した。前記種培養から得た培養液を本培養培地に接種し、40℃で攪拌速度200-400rpm、溶存酸素30以上にして培養を進めた。そして、ブトウ糖の濃度を1時間間隔で測定して、アミノペプチダーゼの活性が35U/ml以上に到達すると培養を終了した。本培養は、450リットルの発酵器で200リットル精製水当たりペプトン2kg、酵母エキス6kg、リン酸カリウム4kg、塩化ナトリウム1kg、消泡剤(SAG)、MgSO4.7H2O15g、FeSO4.7H2O1.53g、ZnSO4.7H2O1.53g、MnSO41.53g及びブトウ糖10kgを含む培地を滅菌された状態で用意して使用した。培養が終了した後、連続遠心分離器により菌体を除去し上澄液を回収した。回収された上澄液は、濃縮器により濃縮した後、ZnSO4を約0.3mMになるように加えた。濃縮液から3段階のカラムクロマトグラフィー工程を通じてアミノペプチダーゼを精製した。このとき用いたクロマトグラフィーは、SP-セファロースFF(SP-SepharoseFF)、セファクリルS-200(SephacrylS-200)、DEAE-セファロースFFを順次用いた。前記方法により精製されたアミノペプチダーゼの純度を逆相高圧クロマトグラフィーにより分析した結果、95%以上純粋なものと判明された。
前記精製されたアミノペプチダーゼを10%トリクロロ酢酸(TCA)を用いて沈殿させた後アセトンで洗浄して乾燥させた。乾燥された蛋白質沈殿物を8モル尿素(8Murea)及び0.4Mアンモニウムバイカーボネイト(0.4Mammoniumbicarbonate)で溶解させ、ジチオスレイトール(dithiothreitol、DTT)及びヨードアセトアミド(iodoacetamide)で順次処理してジスルフィド(disulfide)結合を切断させた。処理された試料を蒸溜水に再び溶解させ、アミノペプチダーゼ2mg当たり約0.05mgトリプシンを添加して37℃で約8時間処理した。トリプシンを処理した試料を高圧逆相クロマトグラフィー(RP-HPLC)のカラムに注入して、主(major)ペプチドピークを分画、収集した。逆相クロマトグラフィーで、カラムとしてはバイダックC18逆相カラム(VydacC18reversephasecolumn)を使用し、溶媒A(0.05%TFA(Trifluoroaceticacid)を含む超精製水)及び溶媒B(0.05%TFA及び80%アセトニトリルを含む超精製水)を使用した線形濃度勾配を適用した。このとき流速は0.5ml/分で分析し、クロマトグラムは214nmでの紫外線吸光度により得られた。本方法により10個以上のピークが得られた。得られた各ペプチド試料を質量分析により各々分析して、15個以上のアミノ酸からなるペプチドを選別し、選別された試料に対してはアミノ酸配列分析装置によりアミノ酸配列を決定した。図1は、アミノ酸の1文字表記を使用して選別されたペプチドに対するアミノ酸配列分析の結果を示している。各ペプチドは、逆相クロマトグラフィーで溶出される時間によって任意に番号が付され、図1において矢印で表示された部分をオリゴヌクレオチドプライマ合成のための情報として使用した。ペプチド試料のうちT4と表示した試料は、アミノ酸配列分析の結果、各サイクルで二つのアミノ酸が同時に現れたことから二つの異なるペプチドを含んでいることが推定された。加えて、分析したペプチドのうち、T6はT9と、T11はT13と、T16はT17と互いに同じアミノ酸配列を含んでいた。正確には、前記T4は配列番号4及び5、T6は配列番号6、T7は配列番号7、T9は配列番号8、T11は配列番号9、T13は配列番号10、T16は配列番号11、T17は配列番号12にそれぞれ記載されている。
<1-2> アミノペプチダーゼ遺伝子の単離及び塩基配列の決定
実施例<1-1>で決定されたペプチド情報からアミノペプチダーゼ遺伝子のPCRのためのオリゴヌクレオチドプライマを合成した。配列番号13に記載される5´-上流プライマー(5´-upstreamprimer、LAP-5)、及び配列番号14に記載される3´-下流プライマー(3´-downstreamprimer、LAP-3)を使用したが、これは、実施例<1-1>で決定されたアミノ酸配列のうち、配列番号15及び配列番号16に記載されたアミノ酸配列により製造されたものである。PCRは、バチルスリケニフォルミスの染色体DNAを鋳型としてDNAサーマルサイクラー(DNAthermalcycler)で32回行い、94℃で30秒間の変性(denaturation)、40℃で45秒間のアニーリング(annealing)、72℃で1分間の伸長反応(extension)を行った。その結果、約390bpサイズのDNA切片が得られた。
一方、バチルスリケニフォルミスのゲノムDNAは、ミューレイとトンプソン(Murray and Thompson)の方法により用意し、用意されたゲノムDNAをSau3A切断酵素で部分的に消化した後、2〜3kbに該当するDNA切片を0.8%アガロースゲル(agarosegel)で分離した。用意された切片は、BamH1で切断したλZAP発現ベクター(Stratagene、LaJolla、米国)に結合させた後、パッケージ抽出物(packagingextract)に添加した。その後、パッケージ抽出物は、大腸菌XL-1BlueMRF´に移転させた。このように用意されたライブラリーのフィルターを32PとラベリングされたPCR断片でスクリーンしてアミノペプチダーゼ遺伝子を含んでいるクローンを検出した。その結果、検出されたクローンは、約2.6kbのDNA挿入物を含み、これを´LAP132´クローンと命名された。
LAP132のDNA塩基配列分析を行い、その結果を配列番号2に記載した。詳しくは、LAP132はヌクレオチド192番位置の開始コドンATGより始まって1,539ベース位置のTAA終止コドンからなり、1,347bp ORF(Openreadingframe)を含む(配列番号2及び配列番号3)。前記ヌクレオチドは、449アミノ酸配列をエンコードしている。前記遺伝情報にエンコードされたアミノ酸配列は、精製されたアミノペプチダーゼ由来のペプチド断片のアミノ酸配列分析の結果と全て一致した。本発明のアミノペプチダーゼのアミノ末端側のドメインは、分泌に必要なシグナル配列と類似の、陽イオンアミノ酸残基に隣接する疏水性アミノ酸残基を含んでいた。このことから、アミノペプチダーゼは、分泌されるとき、30番目のアラニンと31番目のアラニンとの間で切断されることが推定される。然し、大韓民国特許公開番号1998-071239には、本アミノペプチダーゼのアミノ末端は主に配列番号17に記載されるアミノ酸配列から始まり、アミノ末端が切断された部位が本発明と若干異なる異種の形態が存在すると報告されている。このような差は、該アミノペプチダーゼが本来の菌株から分泌された後、他の細胞外プロテアーゼにより切断されることによって生じた結果と推定される。本発明のアミノペプチダーゼのアミノ酸配列を、BLAST検索により、Genbankに記録された他のアミノペプチダーゼと比較した。その結果、本発明のアミノペプチダーゼのアミノ酸配列はバチルススブチリス(Bacillus subtilis)由来のアミノペプチダーゼと62%の類似性を示し、バチルスハロデュランス(Bacillus halodurans)由来のアミノペプチダーゼと58%の類似性を示したが、既存に報告されない新しいアミノペプチダーゼであることが確認された。
本発明者らは、前記バチルスリケニフォルミス由来のアミノペプチダーゼ遺伝子の"LAP132"を大腸菌XLOLRに形質転換させ、その形質転換体を"大腸菌XLOLR/LAP132"と命名し、これを2001年4月26日付で韓国科学技術研究院付設生命工学研究所遺伝子銀行に寄託した(受託番号:KCTC1000BP)。
大腸菌形質転換体におけるアミノペプチダーゼ遺伝子の発現
本発明で単離されたアミノペプチダーゼ遺伝子を米国pBK-CMVベクター(Stratagene、米国)にサブクローニングした後、発現ベクターを"pLAP32"と命名し、これをアミノペプチダーゼ遺伝子源として使用した。アミノペプチダーゼのコーディング部位を含む約1.2kbのPCR断片をpET11a(Stratagene、米国)によりサブクローニングした後の発現ベクターを"pETLAP45"と命名した。該ベクターを大腸菌BL21(DE3)に形質転換させてHis-タグペプチドが付いた融合蛋白質を発現させた。前記発現システムでのアミノペプチダーゼの発現は、SDS-PAGEにより確認することができた。図2に示されたように、発現されたアミノペプチダーゼの分子量は、SDS-PAGE上で約45kDaに該当し、これは、遺伝子から推定された分子量と一致した。図2でレーンMは標準分子量試料で、レーン1は発現ベクターpET11aにより形質転換された大腸菌(発現を誘導しない場合)で、レーン2は発現ベクターpET11aにより形質転換された大腸菌(T7プロモーターの活性化を誘導した場合)で、レーン3は発現ベクターpETLAP45により形質転換された大腸菌(発現を誘導しない場合)で、レーン4は発現ベクターpETLAP45により形質転換された大腸菌(T7プロモーターの活性化を誘導した場合)である。また、図2に表示された矢印はアミノペプチダーゼである。
本発明者らは、前記アミノペプチダーゼを組換え大腸菌で発現させたとき分泌される蛋白質のアミノペプチダーゼ活性を確認した。特に、組換え大腸菌の粉砕物を分析することで、水溶性分画でアミノペプチダーゼの酵素活性が確認された。よって、本発明のアミノペプチダーゼを大腸菌で発現させたとき、遺伝子から推定されたサイズと同じ蛋白質が発現され、且つ発現された蛋白質がアミノペプチダーゼの活性を有していることを確認することができた。
バチルススブチリス形質転換体におけるアミノペプチダーゼ遺伝子の発現、分離されたアミノペプチダーゼのアミノ末端配列の解析及びアミノペプチダーゼの分子量の決定
<3-1> バチルススブチリス形質転換体におけるアミノペプチダーゼ遺伝子の発現
本発明のアミノペプチダーゼのコーディング部位だけでなく、プロモーター及び3?-非翻訳(untranlated)部位を含む約2.6kbのHind3-Sac1切片をバチルスベクターpRB373のHind3-Sac1部位にサブクローニングした発現ベクターを"pRB373-LAP"と命名した。該発現ベクターをバチルススブチリスに形質転換させた後、培養して培養液をSDS-PAGEにより分析した。アミノペプチダーゼが前記培養液から分泌されることが確認され、分泌されたアミノペプチダーゼの分子量は約45kDaで、バチルスリケニフォルミスから精製したものと一致した(図3)。図3において、レーンMは標準分子量試料で、レーン1は発現ベクターpRB373により形質転換されたバチルススブチリスで、レーン2は発現ベクターpRB373-LAPにより形質転換されたバチルススブチリスで、レーン3はバチルスリケニフォルミスから精製したアミノペプチダーゼである。また、図3において矢印はアミノペプチダーゼである。
<3-2> バチルススブチリス形質転換体で発現されたアミノペプチダーゼポリペプチドのアミノ末端配列の解析
本発明のアミノペプチダーゼ遺伝子を含む組換えバチルススブチリス形質転換体の培養液をSP-セファロースクロマトグラフィをによりアミノペプチダーゼを精製した。精製されたアミノペプチダーゼのアミノ末端配列をアミノ酸組成分析装置を使用して分析した。分析の結果、アミノペプチダーゼのアミノ末端配列は、自然宿主細胞から由来のアミノペプチダーゼと同様に不均一(heterogeneous)で、アミノペプチダーゼのアミノ末端部位で配列番号18に記載されるもののうち、配列番号17に記載されるものから始まるものが主な形態であった。さらに、アミノペプチダーゼにはAsn、Val及びGluから始まる形態も存在することが明らかになった。
<3-3> バチルススブチリス形質転換体で発現されたアミノペプチダーゼポリペプチドの分子量の決定
アミノペプチダーゼ遺伝子を含む組換えバチルス菌株の培養液をSP-セファロースクロマトグラフィを行ってアミノペプチダーゼを精製した。精製されたアミノペプチダーゼの分子量を質量分析により分析した結果、42,965Da、43,241Da、43,468Daに該当する物質が存在することが明らかになった。これを実施例<3-2>で分析したアミノ酸配列分析結果と比較すると、カルボキシル末端(C-terminal)で追加の6つのアミノ酸が除去されたことが推定された。即ち、配列番号1でアミノ末端が配列番号17に記載の配列から始まりカルボキシル末端が配列番号19に記載されるもので終わるポリペプチドの理論的な分子量が約43,241Daに該当する。これよりアミノ末端に二つのアミノ酸が追加的に存在するときは43,468Da、二つのアミノ酸がさらに除去されたとは42、965Daに該当する分子量を有しており、これは、質量分析の結果と正確に一致した。一方、前記実施例<1-1>と同様の方法により自然宿主細胞のバチルスリケニフォルミスから精製したアミノペプチダーゼに対して質量分析を行ったときも、組換え菌株と同じ結果が得られた。
組換え大腸菌及びバチルススブチリスで発現されたアミノペプチダーゼ及びその欠失形態の活性測定
本発明者らは、形質転換された組換え大腸菌の場合は、細胞粉砕液のアミノペプチダーゼ活性を測定し、形質転換された組換えバチルススブチリスの場合は、前記実施例<3-1>での培養液の活性を測定した。
前記実施例2及び実施例3で得られたアミノペプチダーゼの活性を測定する方法としては、Pflleidererの方法を用いた(Pflleiderer,Meth.Enzymol., 1970,19,514-521)。1MTris (pH8.5) 950&micro;l、0.1Mleucine-p-nitroanilideinDMSO 20&micro;lを培養液50&micro;lに添加して60℃で3分間反応させた後、70%酢酸100&micro;lを添加して反応を終了し、405nmで吸光度を測定した。
その結果、アミノペプチダーゼに形質転換されたバチルススブチルスと発現ベクターのみを含むバチルススブチルス間に差が発生した(図4)。加えて、組換えバチルススブチリスから精製されたアミノペプチダーゼは、アミノ末端またはカルボキシル末端が切断された形態から構成されることが実施例<3-2>及び実施例<3-3>で明らかになり、且つその試料もアミノペプチダーゼ活性を示すことを確認することができた。図4において■はpRB373-LAP(アミノペプチダーゼ遺伝子が含まれた発現ベクターにより形質転換されたバチルススブチリス)で、△はLG(バチルススブチリスをLB培養液で培養した場合)で、◆はpRB373(アミノペプチダーゼが含まれないベクターにより形質転換されたバチルススブチリス)である。
本発明においては、バチルスリケニフォルミスから由来したアミノペプチダーゼを遺伝子の単離及び組換え菌株での発現を行い、前記アミノペプチダーゼは、既存に報告されたことのない新規遺伝子であることを確認した。本発明により解明されたアミノペプチダーゼは、天然型蛋白質の製造だけでなく、他の酵素反応に広く適用することができる。
トリプシン処理により得られたアミノペプチダーゼのペプチド断片のアミノ酸配列の解析結果を示した表である。 大腸菌形質転換体に発現されたバチルスリケニフォルミス由来のアミノペプチダーゼの発現をSDS-PAGEにより分析した結果である。 バチルススブチリス形質転換体に発現されたバチルスリケニフォルミス由来のアミノペプチダーゼの発現をSDS-PAGEにより分析した結果である。 バチルススブチリス形質転換体に発現されたバチルスリケニフォルミス由来のアミノペプチダーゼの酵素活性の測定結果を示したグラフである。

Claims (6)

  1. 配列番号1の全長のアミノ酸配列を有することを特徴とするアミノペプチダーゼ。
  2. 請求項1記載のアミノペプチダーゼをコードする遺伝子。
  3. 配列番号2の全長の塩基配列を含むアミノペプチダーゼをコードする遺伝子を有することを特徴とする発現ベクター。
  4. 請求項3の発現ベクターにより形質転換された大腸菌XLOLR/LAP132(寄託番号:KCTC 1000 BP)。
  5. 天然型蛋白質の製造方法において、
    (1)アミノ末端のメチオニン-X-プロリン配列を含有する組換え蛋白質の精製段階、
    (2)請求項1記載のアミノペプチダーゼの添加段階、
    (3)前記アミノペプチダーゼによる組換え蛋白質のアミノ末端のメチオニン-X-プロリン配列の切断段階、
    を含む天然型蛋白質の製造方法。
  6. メチオニン-X-プロリン配列において、Xは何れのアミノ酸でもよいことを特徴とする請求項5記載の天然型蛋白質の製造方法。
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