JP4580084B2 - チタン含有合成スメクタイトおよびその製法 - Google Patents

チタン含有合成スメクタイトおよびその製法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規なチタン含有合成スメクタイトおよびその製法に関するもので、より詳細には、4配位のチタンをスメクタイトの基本骨格中に含有するスメクタイトおよびその製法に関する。
【0002】
【従来の技術】
スメクタイトは代表的な粘土鉱物であり、天然に産出するもののほか、合成によるものや、化学的変性によるものなど、多くの種類のものが知られている。
【0003】
本出願人の出願に係る特開昭63−190705号公報には、金属成分が実質上マグネシウム、ナトリウムおよびケイ素のみから成るスチブンサイト型フィロケイ酸マグネシウムナトリウムから成り且つエチレングリコール処理した状態で面間隔16乃至26ÅにX線回折ピークを有することを特徴とする合成スチブンサイトが記載され、この合成スチブンサイトは、塩基性炭酸マグネシウムとケイ酸ナトリウムまたは非晶質シリカおよび水酸化ナトリウムの組合せとを含有する水性混合物を水熱処理に付することにより製造されることも記載されている。
【0004】
また、スメクタイトを酸化チタンで変性することについても多くの提案があり、特開昭61−295222号公報には、含水酸化チタンをスメクタイトの層間に含有していることを特徴とする多孔質構造を有する粘土誘導体が記載されている。
さらに、特開昭62−12611号公報には、シリカ・酸化チタン水和物をスメクタイトの層間に含有していることを特徴とする多孔質構造を有する粘土誘導体が記載されている。
【0005】
特開昭61−164638号公報には、スメクタイトと、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化ハフニウム、酸化トリウム、酸化ウラン、酸化ケイ素および酸化アルミニウムよりなる群から選定される酸化物とを含むことを特徴とする高表面積コゲル組成物が記載されている。
【0006】
特開平11−164877号公報には、水膨潤性のトリオクタヘドラル型スメクタイトと、酸化チタンのような光反応性半導体とを含有する無機組成物からなることを特徴とする有害物質除去剤が記載されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
前述した従来技術は何れも、既存のスメクタイトを利用し、スメクタイトの層間に酸化チタンを組み込むか、あるいはスメクタイトに酸化チタンを組み合わせることにより、スメクタイトの改質を行なうものである。
【0008】
本発明者らは、4配位のチタンをスメクタイトの基本骨格中に含有する新規なスメクタイトの合成に成功し、この新規スメクタイトは紫外光吸収剤や特異な選択性をもつ光触媒として有用であることを見出した。
即ち、本発明の目的は、4配位のチタンを含有する新規スメクタイトおよびその製造方法を提供するにある。
本発明のほかの目的は、紫外光吸収剤や特異な選択性をもつ光触媒として有用な新規スメクタイトおよびその製造方法を提供するにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、4配位のチタン成分を基本骨格に組み込んだことを特徴とするチタン含有合成スメクタイトが提供される。
本発明のチタン含有合成スメクタイトにおいては、
1.スメクタイトがトリオクタヘドラル亜群に属すること、
2.トリオクタヘドラル亜群スメクタイトがスチブンサイトまたはヘクトライトの何れかであること、
3.酸化物基準で、下記組成
O 1 〜12 重量%
MgO 22 〜35 重量%
SiO 60 〜67 重量%
TiO 0.5〜10 重量%
但し、Mはアルカリ金属を表す、
で表される組成を有すること、
4.Ti/Si原子比が0.005乃至0.15の範囲にあること、
が好ましい。
本発明によればまた、塩基性炭酸マグネシウムと、ケイ酸アルカリと、水溶性チタニウム塩、チタニウム塩のEDTA錯体或いは有機チタネートとを含有する水性組成物を水熱処理に付することを特徴とするチタン含有合成スメクタイトの製法が提供される。
本発明によればさらに、塩基性炭酸マグネシウムと、非晶質のシリカおよびチタニア共沈物と水酸化アルカリとを含有する水性組成物を水熱処理に付することを特徴とするチタン含有合成スメクタイトの製法が提供される。
本発明によればまたさらに、上記チタン含有合成スメクタイトからなることを特徴とする紫外光吸収剤、光安定剤および日焼け防止剤が提供される。
【0010】
【発明の実施形態】
[作用]
本発明の合成スメクタイトはチタン成分を基本骨格に組み込んでおり、このチタン成分の少なくとも一部が4配位の状態で含有されていることが顕著な特徴である。
【0011】
一般に、チタンと酸素との結合は、6配位の正八面体的結合をとるのが普通である(TiO)。これに対して、本発明の合成スメクタイトでは、チタンが4配位の状態で酸素と正四面体的結合をとる(TiO)状態で含有されている。
【0012】
チタン成分が4配位の状態でスメクタイトに組み込まれているという事実は、放射光や回転対陰極型X線発生装置を用いて測定して得られるX線吸収スペクトルから、X線吸収微細構造(XAFS、X-ray absorption fine structure)を解析することによって確認できる。
添付図面の図1は、本発明によるチタン含有合成スメクタイトについて放射光を用いて測定して得られたX線吸収端近傍微細構造(XANES、X-ray absorption near edge structure)スペクトルとフーリエ変換広域X線吸収端微細構造(FT−EXAFS、Fourier transformed extended X-ray absorption fine structure)からの動径構造関数を示す。
【0013】
一般に、物質に照射するX線のエネルギーを変えて吸光度を測定すると、特定のエネルギーにおいて吸光度が急激に増加する点が存在する。これは、その物質を構成する原子の内核電子における結合エネルギーを超えてX線が照射されると、原子はそのエネルギーを吸収して内核電子を光電子として放出するためであり、どの内核電子が放出されたかによってK吸収端などと呼ばれている。
【0014】
ところで、チタンと酸素の結合において、4配位の結合をとる場合には、このTiK吸収端(4965eV付近)の低エネルギー側にプレ−エッジ(pre-edge)が表れることが知られている。
図1のXANESスペクトルでは、このプレ−エッジが鋭いピークとして明瞭に表れており、4配位のチタンの存在が立証される。
【0015】
また、図1のEXAFS領域からフーリエ変換で得た動径構造関数においては、原子間距離1.6Å付近に隣接酸素原子の存在を示すTi−Oのピークとともに隣接チタン原子の存在を示すTi−O−Tiのピークが存在するが、Ti−OのピークがTi−O−Tiのピークに比してかなり高いことから、次の構造が示唆される。
即ち、Ti−O−Tiのピークは凝集した酸化チタン種に特有のものであるとともに、凝集した酸化チタン種は6配位の構造をとることが知られており、一方4配位のチタンは高分散チタン種に特有のものであるから、本発明のスメクタイトにおける少なくとも4配位のチタンはスメクタイトの基本骨格中に存在するものと考えられる。
【0016】
本発明のチタン含有合成スメクタイトは、スメクタイトに特有の層状結晶構造を有する。
図2(A)は、本発明のチタン含有合成スメクタイト(後述する実施例1)のX線回折像であり、図2(B)はこのチタン含有合成スメクタイトをエチレングリコール処理したもののX線回折像である。
図3(A)は、チタンを含有しない通常の合成スメクタイト(後述する比較例1)のX線回折像であり、図3(B)はこのチタン非含有合成スメクタイトをエチレングリコール処理したもののX線回折像である。
これらのX線回折像から、本発明のチタン含有合成スメクタイトは、通常の合成スメクタイトと同様な層状結晶構造を有していることが理解される。
【0017】
一方、スメクタイトは4配位のシリカ(SiO)から成る四面体層の2枚が6配位の酸化マグネシウム(MgO)および/または酸化アルミニウム(AlO)から成る八面体層をサンドイッチした三層構造を基本骨格とし、この基本骨格がC軸方向に積層された結晶構造を有している。
シリカ四面体層は4配位の酸化アルミニウムで同型置換されていることもあり、また酸化マグネシウムおよび/または酸化アルミニウムの八面体層にはアルカリ金属、他のアルカリ土類金属の金属酸化物等で同型置換されていることもあり、基本骨格の層間にはアルカリ金属あるいはアルカリ土類金属、あるいはその他のカチオンが水和した形で存在している。
【0018】
本発明のチタン含有合成スメクタイトでは、少なくとも4配位のチタン成分は4配位のシリカ四面体層に組み込まれていると考えられる。これは、XANESスペクトルで鋭いピークとして明瞭に表れたプレ−エッジが4配位の高分散状態にある酸化チタンに特有のものであり、しかも4配位のチタンでは、四面体層中のシリカと酸素の配位数が同じであることから、4配位のチタンが高分散状態でシリカ四面体層に組み込まれているとするのが合理的だからである。
【0019】
前述した従来技術にみられる粘土誘導体では、スメクタイトの層間に含水チタン酸化物が組み込まれていることを特徴としており、スメクタイトの基本骨格自体は変性されることなく、そのままの形で存在していると推定される。これは、予め形成されたスメクタイトをチタンアルコキシドなどで処理することからみても、容易に首肯しうるところである。
【0020】
これに対して、本発明では既に述べたとおり、チタン化合物の存在下にスメクタイトを合成するものであり、これによりチタン成分を基本骨格自体に取り込むことが可能となったものである。
【0021】
一般に、スメクタイトの層間距離はエチレングリコール処理したものについての底面反射によるX線回折ピークから求めることができる。即ち、本発明によるチタン含有合成スメクタイトでは、チタン非含有の通常の合成スメクタイトと同様に、1/d=0.38乃至0.63nm- にこのピークが表れ、これから層間距離は1.6乃至2.6nmの範囲にあり、このことからも組み込まれ得る範囲内の量のチタン成分をシリカ四面体層に組み込んでスメクタイト結晶構造が形成されていることが了解される。
【0022】
一方、ある範囲を超えた量のチタン成分はスメクタイト層間に存在すると了解される。何となれば、FT−EXAFSからTi−O−Tiのピークが検出されたが、図4および5に示した高次凝集した酸化チタン種であるアナターゼまたはルチル型二酸化チタンに帰属される回折ピークが、XRDから検出されなかったことに拠り、ある範囲を超えた量のチタン成分から非晶質酸化チタンが形成された空間が狭く限定された場であったと考えられるからである。なお、本発明でいう「層間」とは、スメクタイト結晶構造から成る結晶子内部の基本骨格同士の層間のみならず、結晶子間相互の層間も含めた概念である。
【0023】
本発明におけるチタン含有合成スメクタイトは、ジオクタヘドラル亜群乃至トリオクタヘドラル亜群に属する粘土鉱物の構造をとりうる。
粘土鉱物の分類学では、大分類として3種類の型がある。スメクタイトはその内の2:1型に含まれる中分類の群名である。粘土鉱物の八面体層において、八面体陽イオンの位置が3個所に対して1個所の割合で空隙になっているものをジオクタヘドラル亜群と呼び、八面体陽イオンの位置が全て満たされているものをトリオクタヘドラル亜群と小分類して呼ぶ。
スメクタイトの場合、ジオクタヘドラル亜群に属する粘土鉱物種としては、モンモリロナイト、バイデライト、ノントロナイトなどが例示され、またトリオクタヘドラル亜群に属する粘土鉱物種としては、スチブンサイト、サポナイト、ヘクトライト、ソーコナイトなどが例示され、本発明は勿論これらの何れにも適用できる。
【0024】
本発明の好適なチタン含有合成スメクタイトは、トリオクタヘドラル亜群に属するものであることが合成操作上好ましく、スチブンサイトおよびヘクトライトの何れかに属するものであることが特に好ましく、酸化物基準で、下記組成
Figure 0004580084
但し、Mはアルカリ金属を表す、
で表される組成を有することが好ましい。
これらスチブンサイトとヘクトライトは、層間電荷の発生がスチブンサイトの場合は八面体Mgイオンの部分的欠損にヘクトライトの場合は八面体Mgイオンに対するLiの部分的な同形置換に起因するといわれているものである。
【0025】
また、本発明のチタン含有合成スメクタイトでは、Ti/Si原子比が0.005乃至0.15、特に0.01乃至0.1の範囲にあることが好ましい。
このTi/Si原子比が上記範囲を下回ると、紫外光吸収性や、特異な選択性をもつ光触媒としての作用が低下する傾向があり、一方この原子比が上記範囲を上回るとスメクタイトの合成が困難となる傾向がある。
【0026】
本発明のチタン含有合成スメクタイトは、紫外光吸収作用を示しており、特に有害な波長280nm以下のUVA、波長280乃至315nmのUVBに対して比較的高い吸収性を示す。
添付図面の図6は、本発明によるチタン含有合成スメクタイト(A)、通常の合成スメクタイト(B)およびチタニアゾル(C)についての紫外光吸収スペクトルを示したものである。
これらの吸収スペクトルから、通常の合成スメクタイトは上記紫外領域の光線に対して殆ど吸収を示さないのに対して、このチタン含有合成スメクタイトではチタニアゾルにほぼ匹敵する紫外光(UVAおよびUVB)吸収性を示すことが分かる。
【0027】
さらに、本発明のチタン含有合成スメクタイトは、上記のとおり紫外光を吸収するが、酸素雰囲気下でもNOの酸化分解反応を抑制するという特異な選択的作用を示す。それを示す一例として、メチレンブルーの水溶液にアナターゼ型二酸化チタンあるいはチタニアゾルを添加し、紫外光照射を行った場合には、特有の青色が消失する。これは上記チタン成分の光触媒作用による色素の完全酸化分解が生じたためと思われる。
これに対して、本発明によるチタン含有合成スメクタイトを上記メチレンブルー水溶液に添加し、紫外光を照射した場合には、特有の青色が消失することなく、保持される。このことから酸素雰囲気中において紫外光による色素の酸化分解反応が抑制されたことが明らかであると思われる。
【0028】
本発明のチタン含有合成スメクタイトが、酸素雰囲気下でも酸化反応を生じないという特異な選択的作用の例をもう一つ示す。
一般に、高次凝集したアナターゼ型等の酸化チタン種である二酸化チタンは光触媒として知られているが、この光触媒としての作用には還元作用と同時に酸化作用もあるため、酸素含有雰囲気での窒素酸化物の分解は、一部還元による窒素の生成を伴うが、酸化によって硝酸などを生じることが問題となっている。
前記窒素酸化物とはいわゆるNOxのことであり、NO、NO2、N24、N2O等を包含する。
【0029】
しかし、チタン成分が4配位構造をとる光触媒は、酸素共存下において従来の酸化チタン含有光触媒では達成することができなかった窒素酸化物の還元反応に対して光照射による選択的な触媒作用を示すことが知られている(特開平11−342344号公報)。
【0030】
したがって、本発明におけるチタン含有合成スメクタイトは、前述したスメクタイトの基本骨格に4配位チタンを組み込んだ特定の構成を有することから、酸素共存下においても、従来のアナターゼ型酸化チタンのような高酸化力はなく、完全酸化反応を抑制する光触媒として有用である。
この光触媒機能は、特に限定されないが、本発明におけるチタン含有合成スメクタイトは、特に酸素共存下においてもNOxのN2とO2への直接分解反応を行なうことができる。
このことは、一般にNaを含むチタン化合物は触媒活性を示さないのに対して、本発明のチタン含有合成スメクタイトが活性を示すのは、Ti原子がNa原子から隔離された状態に置かれているためと考える。
【0031】
また、本発明のチタン含有合成スメクタイトにおいて、このスメクタイト中に含有される4配位のチタン成分が酸素雰囲気中で、紫外光等による光酸化を抑制するのに選択的に作用していることから光酸化抑制作用を有する紫外光吸収剤として、日焼け止め、樹脂および塗料用光安定剤などの各種用途に有用である。
【0032】
さらに、本発明のチタン含有合成スメクタイトは、通常の合成スメクタイトと同様に、水あるいは水と水混和性有機溶媒との混合溶液により膨潤し、増粘液或いはゲルを形成する作用を有する。
即ち、このチタン含有合成スメクタイトに水を混和すると、基本骨格同士の層間に水が入り、膨潤するが、やがて層状結晶構造がバラバラに分散し、流動状態となる。これを静置すると、基本骨格同士の主として電気的吸引反撥によりカード・ハウスが形成され、高度に増粘され、あるいはゲル化された状態となる。
この特徴を利用して、本発明のチタン含有合成スメクタイトは、各種コーティング剤などの分野に用いることができる。
【0033】
[製造法]
まず本発明に用いるチタン化合物の合成について説明する。合成に使用する水溶性チタニウム塩は、たとえば塩化チタン、硫酸チタンなどのチタン塩の水溶液に、過酸化水素を加えて均一な水溶液にすることで調製する。チタニウム塩のEDTA錯体は、水溶性チタニウム塩にEDTAを加えることで調製する。また、有機チタネートは、市販品を用いる。
【0034】
チタン含有の合成スメクタイトは、(a)上記水溶性チタニウム塩、チタニウム塩のEDTA錯体或いは有機チタネートから選ばれたチタン化合物、(b)ケイ酸ナトリウム(c)塩基性炭酸マグネシウム(4MgCO・Mg(OH)・4HO)と、場合によってはさらに(d)水酸化アルカリとを含有する水性混合物を水熱処理に付することにより得られる。
【0035】
水性混合物の調合に先立って、(b)のケイ酸ナトリウムと(a)のチタン化合物から非晶質のシリカ−チタニア共沈物を形成させておいてから、残りの成分原料を加える。用いる原料を可及的に均一混合させて、均質化した水性スラリーを形成させることが、収率及び純度向上の見地から望ましい。この均質混合は強剪断撹拌下に行なうのがよく、この目的に、高速剪断ミキサー、ボールミル、サンドミル、コロイドミル、超音波照射等を用いることができる。水性混合物中の固形分濃度は、一般に1乃至30重量%の範囲内にあることが望ましい。
【0036】
この混合物をオートクレーブに仕込み、水熱処理を行なう。水熱処理条件は、従来法に比して比較的温和な条件であってよく、たとえば一般に100乃至300℃、特に150乃至200℃の温度で、0.1乃至10MPa、特に0.6乃至4MPaの圧力下に行なうのがよい。反応時間は一般に0.5乃至20時間のオーダーで十分である。反応により得られる合成スメクタイトは母液から固−液分離し、水洗し、乾燥して製品とする。
【0037】
このチタン含有合成スメクタイトは、微細な層状化合物の特性として、トリオクタヘドラル亜群スメクタイトの中でも特に大きな比表面積を有しており、BET比表面積は一般に300乃至600m/g、特に350乃至550m/gの範囲内にある。このためチタン含有合成スメクタイトは、気体状物質に対する吸着性能が高く、有害物質を吸着除去する効果が特に大きい。
【0038】
チタン含有合成スメクタイトが粘土鉱物の分類で何れの亜群に属するかは、XRDにおいて(06)の回折ピークが6.67nm−1以上ならジオクタヘドラル亜群、6.58nm−1以下ならトリオクタヘドラル亜群として分類することができる。
【0039】
[用途]
本発明におけるチタン含有合成スメクタイトは、安全性の高い無機成分のみで構成された層状微結晶のスメクタイト構造を形成しているため、分散性に優れるとともに長期安定性、耐光性にも優れている。
【0040】
また、本発明におけるチタン含有合成スメクタイトは、チタンがスメクタイトの基本骨格中に原子レベルで均一分散された状態にあることと関連して特定の光学的特性を有しており、紫外光遮蔽効果および透明性に関しても、優れた特性を備えている。
【0041】
したがって、本発明のチタン含有合成スメクタイトをプラスチックの配合剤として用いれば、プラスチックの紫外光による変質防止など種々の効果が期待でき、食品包装用のプラスチックシートに配合すれば、従来の包装材に比較して長期保存が可能となる。
【0042】
また、ガラス、プラスチックなどの透明基材の表面コート剤として用いれば、基材との密着性に優れ、しかも透明性、紫外光遮蔽効果に優れた高屈折率の塗膜が得られる。
【0043】
本発明に係るチタン含有合成スメクタイトは、紫外光吸収作用を示すと共に、化粧料配合剤としても優れた効果をもっており、たとえば水分散ゾルあるいは有機溶媒分散ゾルを、チタニア成分として約0.005重量%以上の量で日焼け防止剤として化粧料に配合すれば、透明性、紫外光遮蔽効果に優れ、仕上り感などの良好な化粧料が得られる。
【0044】
本発明におけるチタン含有スメクタイトでは、水に分散させると層状結晶構造がバラバラに分散されて流動状態となるので、この特徴を利用して種々の用途に用いることができる。たとえば、触媒担体などの成型体に用いる場合には、成型時に加えられる力により粒子は規則正しく配列し非常に成型性が向上するとともに、得られる成型体は乾燥あるいは焼成時にクラックが発生することがなく、圧縮強度、摩耗強度が向上する。また本発明におけるチタン含有合成スメクタイトのゾルを予めチタニア、シリカ、アルミナなどのゾルあるいは液で処理して、これらを凝集させた原料を用いると、細孔容積が大きく、軽質であるにもかかわらず圧縮強度、摩耗強度、衝撃強度に優れた成型体を得ることができる。
【0045】
本発明のチタン含有合成スメクタイトは、上記特定の構成を有することにより、酸素非共存下のみならず、酸素共存下においても窒素酸化物の直接分解反応を選択的に行なうことができるので、窒素酸化物を選択的に窒素へ還元する光触媒として用いることができる。
【0046】
【実施例】
以下に実施例を示し、本発明を説明する。実施例で用いた測定方法は以下のとおりである。
【0047】
[1]化学組成
二酸化ケイ素(SiO)の分析はJIS.M.8855に準拠して測定した。また、MgOはキレート滴定法、TiO、LiOおよびNaOは原子吸光法を用いた。
【0048】
[2]X線回折
理学電機(株)製X線回折装置を用いた。
ターゲット Cu
フィルター Ni
検出器 SC
電圧 35kVP
電流 15mA
カウントフルスケール 8000c/s
時定数 1sec
走査速度 2°/min
チャート速度 2cm/min
スリット DS1° RS0.3mm
SS1°
照角 6°
【0049】
[3]窒素吸着測定
カルロエルバ社製Sorptomatic Series 1900を使用し、比表面積はBET法により算出した。
[4]紫外光吸光度
日本分光(株)製可視紫外分光光度計Ubest V−560型を用いて吸光度を測定した。
【0050】
[5]XANESとEXAFS
試料は、50℃で真空排気処理して用いた。
KEK−PFのBL−7Cを使用し、蛍光法または透過法にて測定した。モノクロ分光器はSi(lll)単結晶、検出器はHe70/Ar30混合ガス電離箱をそれぞれ用い、ビームエネルギー2.5GeVの条件で測定した。
なお、FT-EXAFS測定結果は位相シフト未補正である。
【0051】
(チタン原料の合成例)
オキシ塩化チタン水溶液(TiO2:31%)は、市販の四塩化チタン360gを氷で冷却しながら、撹拌下に水を添加希釈して得た。このオキシ塩化チタン水溶液200gに市販の30%過酸化水素水88gを添加して、ペルオキソチタン酸水溶液(TiO3Cl2)を得た。さらにこのペルオキソチタン酸水溶液83gに市販のEDTA-2Naを34g添加撹拌してTiO2・EDTA錯体(TiO2: 2.7%)を得た。
【0052】
(実施例1)
300mLの水を300rpmで撹拌し、そこへケイ酸ソーダ(Si: 0.54mol)を加えて溶解させた。続いて上記合成例で得られたTiO2・EDTA(Ti: 0.012mol)を加え、黄色均一溶液を得た。さらに、撹拌しながら塩基性炭酸マグネシウム(Mg: 0.38mol)を添加混合した。80℃に加熱して、液全体をゲル化させた。その後、内容物を取り出し水に分散させ、ろ過し、1Lの水で水洗した。得られたケーキをオートクレーブで160℃5時間処理してから60℃で乾燥し、さらに粉砕して白色微粉末を得た。これをEX−1とする。
EX−1のX線回折像を図2(A)に示す。この図からスメクタイトの結晶構造を有することが示された。
この試料は水に分散し無色半透明なゲルを形成した。
得られた試料の組成分析結果を表1に、窒素吸着測定結果を表2に示す。
【0053】
(実施例2)
ケイ酸とTiO2・EDTAの配合割合を表1のように変えたほかは、実施例1と同様にして反応、処理をほどこし、それぞれの微粉末を得た。これをそれぞれEX−2−1からEX−2−3とする。
この試料は水に分散し無色半透明なゲルを形成した。
得られた試料の組成分析結果を表1に、窒素吸着測定結果を表2に示す。また、図6に示したEX−2−2についてのUV吸収スペクトルから、とくにUVBを吸収する紫外光吸収剤として有効なことがわかる。
【0054】
(実施例3)
ケイ酸とチタン化合物の配合割合(Ti/8Si)を表1のように変えたほかは、実施例1と同様にして反応、処理をほどこし、微粉末を得た。これをEX−3−1およびEX−3−2とする。
この試料は水に分散し無色半透明なゲルを形成した。
得られた試料の組成分析を行ない結果を表1に示す。
【0055】
(実施例4)
6Lの水を300rpmで撹拌し、そこへケイ酸ソーダ(Si: 16mol)を加えて溶解させた。続いてTiO2・EDTA(Ti: 0.6mol)を加え、黄色均一溶液を得た。さらに、撹拌しながら塩基性炭酸マグネシウム (Mg: 11mol)を添加混合した。80℃に加熱して、液全体をゲル化させた。その後、内容物を取り出し水に分散させ、ろ過し、1Lの水で水洗した。得られたケーキを水に再分散させ、水酸化リチウム(Li2O:0.7mol)を添加混合後、得られたゲルをオートクレーブで160℃5時間処理してから60℃で乾燥し、さらに粉砕して白色微粉末を得た。これをEX−4とする。
この試料は水に分散し無色半透明なゲルを形成した。
得られた試料の組成分析を行ない結果を表1に示す。
【0056】
(比較例1)
300mLの水を300rpmで撹拌し、そこへケイ酸ソーダとシリカヒドロゲル(Si: 1.8mol)を加えて溶解させた。さらに、撹拌しながら塩基性炭酸マグネシウム (Mg: 1.2mol)を添加混合した。80℃に加熱して、液全体をゲル化させた。その後、得られたゲルをオートクレーブで160℃5時間処理してから60℃で乾燥し、さらに粉砕して白色微粉末を得た。これをH−1とする。
この固形物のX線回折像を図3(A)に示す。この図からスメクタイトの結晶構造を有することが示された。
得られた試料の組成分析結果を表1に、窒素吸着測定結果を表2に示す。
【0057】
表2に示す窒素吸着測定結果から、いずれの試料も多孔質材料であることが示された。
【0058】
【表1】
Figure 0004580084
【0059】
【表2】
Figure 0004580084
【0060】
【発明の効果】
本発明によれば、4配位のチタンをスメクタイトの基本骨格中に含有する新規なチタン含有合成スメクタイトおよびその製造方法を提供でき、更に、当該チタン含有合成スメクタイトが紫外光吸収剤や特異な選択性をもつ光触媒および日焼け防止剤としての用途に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による実施例2のチタン含有合成スメクタイト(aとA:EX−2−3、bとB:EX−2−1)のX線吸収端近傍微細構造(XANES、X-ray absorption near edge structure)スペクトルと、フーリエ変換広域X線吸収端微細構造(FT−EXAFS、Fourier transformed extended X-ray absorption fine structure)からの動径構造関数である。
【図2】本発明による実施例1のチタン含有フィロケイ酸マグネシウムナトリウム(EX−1)のX線回折像(A)と、エチレングリコール処理したもののX線回折像(B)である。
【図3】チタンを含有しない通常の合成スメクタイト(H−1)のX線回折像(A)と、エチレングリコール処理したもののX線回折像(B)である。
【図4】チタニアの一種であるアナターゼのX線回折像である。
【図5】チタニアの一種であるルチルのX線回折像である。
【図6】本発明によるチタン含有合成スメクタイト(EX−2−2)、通常の合成スメクタイト(H−1)およびチタニアゾルについての紫外部吸収分光曲線である。

Claims (11)

  1. 4配位のチタン成分をスメクタイトの基本骨格に組み込んだことを特徴とするチタン含有合成スメクタイト。
  2. トリオクタヘドラル亜群に属することを特徴とする請求項1に記載のチタン含有合成スメクタイト。
  3. トリオクタヘドラル亜群スメクタイトがスチブンサイトまたはヘクトライトの何れかであることを特徴とする請求項1または2に記載のチタン含有合成スメクタイト。
  4. 酸化物基準で、下記組成
    O 1 〜12 重量%
    MgO 22 〜35 重量%
    SiO 60 〜67 重量%
    TiO 0.5〜10 重量%
    但し、Mはアルカリ金属を表す、
    で表される組成を有することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のチタン含有合成スメクタイト。
  5. Ti/Siの原子比が0.005乃至0.15の範囲にあることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のチタン含有合成スメクタイト。
  6. 非晶質酸化チタンを層間に含有することを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載のチタン含有合成スメクタイト。
  7. 塩基性炭酸マグネシウムと、ケイ酸アルカリと、水溶性チタニウム塩、チタニウム塩のEDTA錯体或いは有機チタネートとを含有する水性組成物を水熱処理に付することを特徴とするチタン含有合成スメクタイトの製法。
  8. 塩基性炭酸マグネシウムと、非晶質のシリカおよびチタニア共沈物と水酸化アルカリとを含有する水性組成物を水熱処理に付することを特徴とするチタン含有合成スメクタイトの製法。
  9. 請求項1乃至6の何れかに記載のチタン含有合成スメクタイトからなることを特徴とする紫外光吸収剤。
  10. 請求項1乃至6の何れかに記載のチタン含有合成スメクタイトからなることを特徴とする光安定剤。
  11. 請求項1乃至6の何れかに記載のチタン含有合成スメクタイトからなることを特徴とする日焼け防止剤。
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