JP4576042B2 - 鍵盤 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ピアノなどの鍵盤に関し、特に所望のタッチ重さを得るために重りを取り付けた鍵盤に関する。
【0002】
【従来の技術】
鍵盤楽器、特にグランドピアノなどのアコースティックピアノでは一般に、所要の鍵盤のタッチ重さ(静荷重)を得るために、鍵盤に重りが取り付けられている。従来一般に、この重りは、円柱状に成形した所定サイズの鉛で構成されている。一方、鍵盤の木製の鍵盤本体には、その前部の所定位置に、所定サイズの埋設孔が側方に貫通して形成されている。そして、上記重りを、埋設孔に埋め込み、かしめることによって、重りが鍵盤本体に取り付けられる。このように重りとして鉛が採用されているのは、金属の中でも比重が高い(約11.3)こと、安価であることや、柔軟性および延性に富み、上記のような加工を行いやすいことなどによる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、鉛は、有害物質であるとともに、近い将来に枯渇が懸念されている金属材料であるため、鍵盤の重りにもできるだけ使用しないことが望ましく、鉛に代わる代替材料が求められている。また、鉛を使用せず、それに代わる材料、例えば延性に乏しい金属を重りとして用いる場合には、かしめによっては重りが取り付けられず、取り付けが煩雑になるおそれがあり、その場合には、取り付けに手間がかかるため、コストアップの一因となってしまう。
【0004】
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたものであり、重りの材料として鉛に代わる代替材料を用いながら、重りを鍵盤本体に簡単に取り付けることができる鍵盤を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る鍵盤は、埋設孔を有する鍵盤本体と、鉛以外の材料からなり、貫通した圧入孔を有するとともに、埋設孔に挿入された状態で圧入孔から径方向に延びる隙間が形成される重りと、埋設孔に挿入された重りの圧入孔に圧入されることにより、重りを埋設孔の周面に押圧した状態で鍵盤本体に取り付ける取付部材と、を備えていることを特徴とする。
【0006】
この構成によれば、鉛以外の材料からなる重りを鍵盤本体の埋設孔に挿入し、この重りの圧入孔に取付部材を圧入すると、重りが圧入孔から放射状に押圧されることで、重りの上記隙間が広がり、この広がりの分、重りの外形寸法がその広がりの方向(以下「拡大方向」という)に大きくなる。したがって、重りの外形寸法、特に拡大方向の寸法を、これに対応する鍵盤本体の埋設孔の寸法に近似させることにより、埋設孔内の重りの圧入孔に取付部材を圧入するだけで、従来の鉛に代わる重りを、埋設孔の周面に押圧した状態で、鍵盤本体に簡単に取り付けることができる。
【0007】
請求項2に係る発明は、請求項1の鍵盤において、重りは、金属板を打ち抜き加工することによって形成された複数の重りで構成されていることを特徴としている。
【0008】
この構成によれば、適当なプレス機などを用いて、金属板を打ち抜き加工することにより、形状および大きさが同一の重りを大量生産することができ、その結果、重りの製造コストの低減を図ることができる。また、重り自体が複数の重りで構成されているので、重りの数を増減することによって、重り全体の重量の調整を容易に行うことができる。
【0009】
請求項3に係る発明は、請求項2の鍵盤において、複数の重りは、隙間が互いに異なる方向に延びるような角度で、埋設孔に挿入されていることを特徴としている。
【0010】
この構成によれば、隙間が互いに異なる方向に延びるような角度で、複数の重りが埋設孔に挿入されているので、これらの重りの圧入孔に取付部材を圧入することによって隙間が広がる方向、すなわち拡大方向が重りごとに異なる。これにより、各重りが埋設孔の周面に押圧されことによる鍵盤本体への負荷を分散させることができる。その結果、複数の重りを安定した状態で鍵盤本体に取り付けることができるとともに、鍵盤本体の割れを防止することができる。
【0011】
請求項4に係る発明は、請求項2または3の鍵盤において、隙間は、圧入孔を通って延びるとともに、一端が重りの外周面に開口し、かつ、他端が重りの外周面の付近で閉じられたスリットで構成され、複数の重りの各々は、スリットで仕切られた半部同士が捻られた状態で、埋設孔に挿入されていることを特徴としている。
【0012】
この構成によれば、複数の重りの各々が、上記スリットで仕切られた半部同士を捻った状態で、埋設孔に挿入されているので、各重りには、圧入孔の貫通方向にばね性を生じさせることが可能である。したがって、これらの重りの圧入孔に取付部材を圧入し、重りを、ばね性を利用し圧縮させた状態でかしめることが可能であり、そうすることにより、各重りが圧縮の反力で互いに押圧し合う。これにより、複数の重りを、重り間でゆるみやがたつきなく、鍵盤本体に取り付けることができる。
【0013】
請求項5に係る発明は、請求項1ないし4のいずれかの鍵盤において、圧入孔は、取付部材が圧入される際の摩擦抵抗を軽減するための凹凸を周面に有していることを特徴としている。
【0014】
この構成によれば、圧入孔の周面に形成した凹凸により、取付部材を圧入孔に圧入する際の摩擦抵抗を軽減することによって、圧入孔への取付部材の圧入を容易に行うことができる。
【0015】
請求項6に係る発明は、請求項1ないし5のいずれかの鍵盤において、取付部材は、リベットで構成されていることを特徴としている。
【0016】
この構成によれば、取付部材としてリベットを用いるので、鍵盤本体の埋設孔への重りの取付作業を容易に行うことができる。また、リベットを重りの圧入孔に圧入しかしめることにより、鍵盤本体を長期間使用した場合であっても、リベットが重りから抜けてしまうことを確実に防止することができる。さらに、金属板を打ち抜き加工して得られた複数枚の重りを鍵盤本体の埋設孔に取り付ける場合、それらの重り間で、ゆるみやがたつきなく、重りを取り付けることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明の第1実施形態によるグランドピアノの鍵盤(白鍵)の一部を示している。同図に示すように、この鍵盤1は、鍵盤本体2と、この鍵盤本体2の前部に取り付けられた重り3などを備えている。なお、後述する他の重りと区別する場合には、適宜「3A」の符号を付す。
【0018】
鍵盤本体2は、スプルスなどの比較的軽量で、粘り強く、弾力性に富む木質材からなり、矩形の断面を有し、前後方向に延びている。また、鍵盤本体2には、その上面2aの前半部および前面2bを覆うように、アクリルなどのプラスチックからなる白鍵カバー(図示せず)が接着されている。さらに、この鍵盤本体2には、所要のタッチ重さを確保するために、重り3を取り付けるための埋設孔4が形成されている。この埋設孔4は、鍵盤本体2の前側の所定位置に、断面が円形で側方に貫通するように形成されている。
【0019】
この埋設孔4に取り付けられる重り3は、鉛以外の円柱状の金属ブロック(例えば鉄)、または金属粉末を混入して高比重としたプラスチック成型品などからなり、直径が埋設孔4の直径よりも若干短く、かつ、軸線方向の長さが埋設孔4の貫通方向の長さと同じかあるいは若干短くなっている。また、この重り3には、その中央部に、後述するリベット13を圧入するための圧入孔11が軸線方向に貫通するように形成されるとともに、この圧入孔11を通って延びるスリット12(隙間)が形成されている。このスリット12は、一端が重り3の外周面に開口し、かつ、他端が重り3の外周面の付近で閉じるように形成されている。
【0020】
このように構成された重り3を、鍵盤本体2に取り付ける場合には、図1に示すように、埋設孔4の一方の開口から重り3を挿入し、その後、埋設孔4内の重り3の圧入孔11にリベット13(取付部材)を圧入しかしめる。このリベット13は、鉛以外の金属(例えばアルミニウムや銅)からなり、その軸部13aの直径が、重り3の圧入孔11のそれよりも若干大きく形成されている。このように、埋設孔4内の重り3の圧入孔11に、リベット13を圧入することにより、重り3が圧入孔11から放射状に押圧されることで、重り3のスリット12の幅が広がり、この広がりの分、重り3の外形寸法がその広がりの方向(拡大方向)に大きくなる。そして、重り3が埋設孔4の周面を押圧した状態で、鍵盤本体2に取り付けられる。
【0021】
また、木製の鍵盤本体2では一般に、繊維が前後方向に延び、各繊維層が上下方向に積層されているので、重り3をかしめた状態で取り付けたときの鍵盤本体2への負荷による鍵盤本体2の割れを回避すべく、重り3の拡大方向が、繊維層の積層方向(上下方向)とほぼ直交する方向となるように、重り3を取り付けることが好ましい。すなわち、図1に示すように、重り3のスリット12が鍵盤本体2の各繊維層の積層方向(上下方向)とほぼ同じ方向に延びた姿勢となるように、重り3を取り付けることが好ましい。これにより、重り3を鍵盤本体2にかしめた状態で取り付けた場合であっても、鍵盤本体2の割れを防止することができる。
【0022】
以上のように、本実施形態の鍵盤1によれば、上記重り3を鍵盤本体2の埋設孔4に挿入した後、この重り3の圧入孔11にリベット13を圧入しかしめることによって、従来の鉛に代わる重り3を鍵盤本体2に簡単にかしめた状態で取り付けることができる。
【0023】
図2は、本実施形態の重り3Aの変形例を示しており、同図(a)は、圧入孔11の周面に、多数の凹凸を形成した重り3Bを示している。この重り3Bでは、リベット13を圧入孔11に圧入する際に、圧入孔11との接触面積が少ないので、摩擦抵抗が軽減され、これにより、圧入孔11へのリベット13の圧入を容易に行うことができる。一方、同図(b)に示す重り3Cでは、スリット12の両端がいずれも、重り3Cの外周面の付近で閉じられるように形成されている。この重り3Cも、スリット12の一端が重りの外周面に開口する上記重り3Aと同様に、鍵盤本体2に簡単にかしめた状態で取り付けることができる。
【0024】
図3は、本実施形態の重り3Aの他の変形例を示している。なお、同図(a)、(b)では、鍵盤本体2を省略し、リベット13を重り3Dの圧入孔11に圧入しかしめた状態を示しているが、本変形例でも当然、鍵盤本体2の埋設孔4に重り3Dを挿入した後、リベット13をかしめる。同図に示すように、この重り3Dでは、圧入孔11の両端部にそれぞれ、外向きの凹部14、14が形成されている。各凹部14は、リベット13の頭部13bの高さよりも深くかつ頭部13bの直径よりも大きい直径を有するように形成されている。これにより、この重り3Dの圧入孔11にリベット13を挿入しかしめた場合であっても、リベット13の頭部13bや軸部13aの先端が、重り3Dの両端面からはみ出さないようにすることができる。したがって、重り3Dの軸線方向の寸法が鍵盤本体2の左右方向の寸法と同一であっても、その重り3Dのリベット13が鍵盤本体2の側面からはみ出してしまうことがなく、この鍵盤本体2に隣接する他の鍵盤本体に、リベット13が当たってしまうこともない。
【0025】
図4は、本実施形態の重り3Aの他の変形例を示している。同図に示す重り3Eは、形状および大きさが同一の2つの重り片5a、5aで構成されており、各重り片5aは、上記重り3Aのスリット12で仕切られた半部と形状および大きさが同じになっている。すなわち、各重り片5aは、半円柱状に形成されるとともに、その直径部分5bの中央部に、半円柱状の切欠き5cが形成されている。
そして、両重り片5a、5aを、それぞれの直径部分5b、5b同士が向き合うように組み合わせることにより、上記重り3Aとほぼ同じ外形寸法を有するとともに、2つの切欠き5c、5cによる圧入孔11を中央部に有する重り3Eが構成される。なお、同図に示すように、両重り片5a、5aを、上記重り3Aのスリット12の幅と同程度の隙間を存して組み合わせることで得られる重り3Eは、上記重り3Aのスリット12の両端が重り3Aの外周面に開口したものと同等である。
【0026】
この重り3Eを、上記重り3Aと同様に、鍵盤本体2の埋設孔4に挿入し、重り3Eの圧入孔11にリベット13を圧入しかしめることによって、埋設孔4内の両重り片5a、5aが埋設孔4の周面を押圧した状態で、鍵盤本体2に取り付けられる。したがって、本変形例による重り3Eも、上記重り3Aと同様に、鍵盤本体2に簡単にかしめた状態で取り付けることができる。
【0027】
図5は、本発明の第2実施形態によるグランドピアノの鍵盤の一部を示しており、本実施形態では、上記第1実施形態と比較し、重りが複数枚(図5では3枚)の厚みの薄い重りで構成されたものである。この重り3Fは、鉛以外の材料、例えば鉄などからなり、図5に示すように、所定の厚み(例えば6mm)を有する円板状に形成され、その直径が埋設孔4の直径よりも若干小さくなっている。
また、この重り3Fには、第1実施形態の重り3Aと同様に、中央部に圧入孔11が形成されるとともに、スリット12が形成されている。
【0028】
このような重り3Fは、例えば、次のようにして製造される。まず、所定の厚みを有する金属板(例えば鉄板)を、適当なプレス機を用いて、図6(a)あるいは同図(b)に示すような形状に打ち抜く。すなわち、同図(a)に示すように、上記重り3Fのスリット12で仕切られた2つの半円部3a、3aの直径部分3b、3bが、同一直線上に位置するとともに、各半円部3aの直径部分3bの中央部に、上記圧入孔11を構成する半円状の切欠き3cが形成されるように、金属板を打ち抜く。あるいは、同図(b)に示すように、2つの半円部3a、3aの直径部分3b、3bがV字をなすように、金属板を打ち抜く。そして、これらのような形状の打抜き品を、同図(c)に示すように、直径部分3b、3b同士が平行に向かい合うように、半円部3a、3a同士の繋がった部分を曲げる。これにより、上記圧入孔11およびスリット12を有する円板状の重り3Fが得られる。
【0029】
このように、重り3Fの製造過程において、図6(a)、(b)に示す打抜き品が得られるように、金属板を打ち抜き加工することにより、上記のような幅の狭いスリット12を有する重り3Fを、金属板から直接打ち抜く場合に比べて、重り3Fを精度良く製造することができる。また、形状および大きさが同一の重り3Fを大量生産することができ、その結果、重り3Fの製造コストの低減を図ることができる。
【0030】
上記のように形成された重り3Fを、鍵盤本体2に取り付ける場合には、図5に示すように、まず、埋設孔4の一方の開口から重り3Fを順に、あるいは複数枚まとめて挿入する。その後、埋設孔4内のすべての重り3Fの圧入孔11に、リベット13を圧入しかしめる。これにより、上記第1実施形態と同様に、埋設孔4内の各重り3Fのスリット12の幅が広がり、重り3Fの外形寸法が拡大方向に大きくなることで、重り3Fが埋設孔4の周面を押圧した状態で、鍵盤本体2に取り付けられる。
【0031】
また、上記のように、複数枚の重り3Fを鍵盤本体2に取り付ける場合には、図5(a)に示すように、これらの重り3Fのスリット12が互いに異なる方向に延びるような角度で、重り3Fを取り付けることが好ましい。この場合には、各重り3Fの拡大方向が互いに異なることになり、各重り3Fが埋設孔4の周面に押圧されることによる鍵盤本体2への負荷を分散させることができる。その結果、複数枚の重り3Fを安定した状態で鍵盤本体2に取り付けることができるとともに、鍵盤本体2の割れを防止することができる。
【0032】
またこの場合、各重り3Fを、図7に示すように、半円部3a、3a同士を捻った状態にしてから、鍵盤本体2に取り付けてもよい。この場合には、各重り3Fに、圧入孔11の貫通方向にばね性が生じるので、これらの重り3Fの圧入孔11にリベット13を圧入し、これらの重り3Fを、ばね性を利用し圧縮させた状態でかしめることにより、各重り3Fが圧縮の反力で互いに押圧し合う。これにより、複数枚の重り3Fを、重り3F、3F間でゆるみやがたつきなく、鍵盤本体2に取り付けることができる。
【0033】
以上のように、本実施形態の鍵盤1によれば、上記複数枚の重り3Fを鍵盤本体2の埋設孔4に挿入した後、これらの重り3Fの圧入孔11にリベット13を圧入しかしめることによって、従来の鉛に代わる重り3Fを鍵盤本体2に簡単にかしめた状態で取り付けることができる。また、鍵盤本体2に取り付けるべき重り3Fの数を増減することによって、重り全体の重量の調整を容易に行うことができる。
【0034】
図8は、本実施形態の重り3Fの変形例を示している。同図に示す重り3Gは、形状および大きさが同一の2つの重り片6a、6aで構成されており、各重り片6aは、上記重り3Fの半円部3aと形状および大きさが同じになっている。
すなわち、各重り片6aは、半円板状に形成されるとともに、その直径部分6bの中央部に、半円状の切欠き6cが形成されている。そして、両重り片6a、6aを、それぞれの直径部分6b、6b同士が向き合うように組み合わせることによって、上記重り3Fとほぼ同じ外形寸法を有するとともに、2つの切欠き6c、6cによる圧入孔11を中央部に有する重り3Gが構成される。なお、同図に示すように、両重り片6a、6aを、上記重り3Fのスリット12の幅と同程度の隙間を存して組み合わせることで得られる重り3Gは、上記重り3Fのスリット12の両端が重り3Fの外周面に開口したものと同等である。
【0035】
この重り3Gを、上記重り3Fと同様に、鍵盤本体2の埋設孔4に挿入し、重り3Fの圧入孔11にリベット13を圧入しかしめることによって、埋設孔4内の各重り片6aが埋設孔4の周面を押圧した状態で、鍵盤本体2に取り付けられる。したがって、本変形例による重り3Gも、上記重り3Fと同様に、鍵盤本体2に簡単にかしめた状態で取り付けることができる。
【0036】
なお、上記各実施形態では、グランドピアノの鍵盤の例について説明したが、本発明は、アップライトピアノ、電子ピアノや鍵盤楽器玩具の鍵盤など、重りが取り付けられるすべての鍵盤に広く適用することが可能である。
【0037】
また、実施形態では、鍵盤本体2に単一の埋設孔4を形成し、これに重り3を取り付ける場合について説明したが、鍵盤本体2に複数の埋設孔を形成し、それらの各々に重り3を取り付けてもよい。さらに、重り3の外周面に多数の凹凸を形成してもよい。この場合には、それらの外周面が埋設孔4の周面に食い込むことで、重り3を埋設孔4において、より一層強固に取り付けることができる。その他、本発明の趣旨の範囲内で、細部の構成を適宜、変更することが可能である。
【0038】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の鍵盤用重りは、重りの材料として鉛に代わる代替材料を用いながら、重りを鍵盤本体に簡単に取り付けることができるなどの効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態による鍵盤の一部を示す斜視図であり、鍵盤本体への重りの取付前の状態を示す。
【図2】図1の重りの変形例を示す平面図であり、(a)は圧入孔の周面に凹凸を有するものであり、(b)は、スリットの両端が重りの外周面の付近で閉じているものを示す。
【図3】図1の重りの変形例を示す図であり、(a)は圧入孔の両端部にそれぞれ凹部を有する斜視図、(b)はその断面図である。
【図4】図1の重りの変形例を示す平面図であり、2つの重り片を組み合わせて構成された重りを示す。
【図5】本発明の第2実施形態による鍵盤の一部を示す図であり、(a)は鍵盤本体への複数の重りの取付前の状態を示す斜視図、(b)は取付後の状態を示す断面図である。
【図6】(a)、(b)は、金属板を打ち抜いた直後の互いに異なる打抜き品をそれぞれ示す斜視図および平面図であり、(c)は(a)、(b)の打抜き品を曲げ加工して形成した重りを示す平面図である。
【図7】スリットで仕切られた半円部同士を捻った状態の重りを示す斜視図である。
【図8】図5の重りの変形例を示す平面図であり、2つの重り片を組み合わせて構成された重りを示す。
【符号の説明】
1 鍵盤
2 鍵盤本体
3 重り
4 埋設孔
11 圧入孔
12 スリット(隙間)
13 リベット(取付部材)

Claims (6)

  1. 埋設孔を有する鍵盤本体と、
    鉛以外の材料からなり、貫通した圧入孔を有するとともに、前記埋設孔に挿入された状態で前記圧入孔から径方向に延びる隙間が形成される重りと、
    前記埋設孔に挿入された前記重りの前記圧入孔に圧入されることにより、当該重りを前記埋設孔の周面に押圧した状態で前記鍵盤本体に取り付ける取付部材と、
    を備えていることを特徴とする鍵盤。
  2. 前記重りは、金属板を打ち抜き加工することによって形成された複数の重りで構成されていることを特徴とする請求項1に記載の鍵盤。
  3. 前記複数の重りは、前記隙間が互いに異なる方向に延びるような角度で、前記埋設孔に挿入されていることを特徴とする請求項2に記載の鍵盤。
  4. 前記隙間は、前記圧入孔を通って延びるとともに、一端が前記重りの外周面に開口し、かつ、他端が当該重りの外周面の付近で閉じられたスリットで構成され、
    前記複数の重りの各々は、前記スリットで仕切られた半部同士が捻られた状態で、前記埋設孔に挿入されていることを特徴とする請求項2または3に記載の鍵盤。
  5. 前記圧入孔は、前記取付部材が圧入される際の摩擦抵抗を軽減するための凹凸を周面に有していることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の鍵盤。
  6. 前記取付部材は、リベットで構成されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の鍵盤。
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