JP4574846B2 - シナプス反応を向上させるアクリルベンゾキサジン - Google Patents

シナプス反応を向上させるアクリルベンゾキサジン Download PDF

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Description

【0001】
発明の分野。
【0002】
この発明は脳の不全症の予防と治療に関するものであり、高級挙動に関わる脳組織中のシナプスにおいて機能する受容体の向上を含むものである。特にここに開示された化合物の使用方法およびその調整方法に関するものである。
【0003】
発明の背景。
【0004】
哺乳動物の前脳の多くの部位におけるシナプスでのグルタメートの放出は2種類のポストシナプス・イオノトロピー的受容体を刺激する。これらの種類は通常AMPA/クイスクワレート(quisqualate)受容体およびN−メチル−D−アスパラギン酸(NMDA)受容体と呼ばれている。AMPA/クイスクワレート受容体は電圧とは独立の迅速な刺激ポストシナプス電流(迅速なepsc)を与えるが、NMDA受容体は電圧に依存する遅い刺激電流を発生する。海馬または大脳皮質の小片において行われた研究によると、AMPA受容体により与えられた迅速なepscは殆どの場合グルタミン・シナプスにおいて優勢な成分である。
【0005】
AMPA受容体は、大脳内で均等に分布しているわけではなく、逆に端脳および小脳にほとんど限定されている。MonaghanらがBrain Research 324:160−164(1984)で報告したように、これらの受容体は、海馬の主シナプス・ゾーン、および細かい溝を有する複合体のそれぞれの、新皮質の表面層内で高濃度で見つかる。動物および人間についての諸研究により、これらの構造が、複雑な知覚運動系プロセスを有機的に構成し、高級な挙動の基質を提供することが示される。かくして、AMPA受容体が、これらの脳組織内で、知的活動のホストをつかさどる伝達をもたらす。
【0006】
上述の理由から、AMPA受容体の機能を向上させる薬が、知的行動に対して顯著な利点を有する可能性がある。そのような薬はまた、記憶符号化にも機能する筈である。AraiおよびLynch,Brain Research,598:173−184(1992)のような実験的研究により、AMPA受容体がもたらすシナプス反応のサイズが増加すると、長期的効能(LTP)の誘導が強くなるということが示される。LTPは、学習中に大脳内で発生することが知られているタイプの、生理学的な繰り返し活動に続く、シナプス接点強度の持続的増加である。
【0007】
グルタメート受容体のAMPA形式の機能を向上する化合物は、幾多の実例によって測定されたように、LTPの誘導、および学習した仕事の習得を促進する。
【0008】
Grangerら,Synapse 15:326−329(1993);Staubliら,PNAS 91:777−781(1994);Araiら,Brain Res.638:343−346(1994);Staubliら,PNAS 91:11158−1162(1994);Shorsら,Neurosci.Let.186:153−156(1995);Larsonら,J.Neurosci.15:8023−8030(1995);Grangerら,Synapse 22:332−337(1996);Araiら,JPET278:627−638(1996);Lynchら,Internat.Clin.Psychopharm.11:13−19(1996);Lynchら,Exp.Neurology 145:89−92(1997);Ingvarら,Exp.Neurology 146:553−559(1997);Hampsonら,J.Neurosci.,18:2740−2747(1998);Hampsonら,J.Neurosci.18:2748−2763(1998);および国際特許出願公告第WO94/02475号(PCT/US93/06916)(LynchおよびRogers,リージェンツ オブ ザ ユニバーシティ オブ カルフォルニア)。
【0009】
LTPが記憶の基質であるということを示す、実証例がかなりある。例えば、del CerroおよびLynch,Neuroscience 49:1−6(1992)に報告されたように、動物において、LTPをブロックする化合物が、記憶の形成に干渉したり、人間の学習を中断させるある薬が、LTPの安定性を相殺するなど。AMPA受容体を選択的に促進する、化合物として可能性があるプロトタイプが、Itoら,J.Physiol.424:533−543(1990)によって開示された。
【0010】
これらの著者は、ヌートロピック(nootropic)薬アニラセタム(aniracetam)(N−アンイソリル1−2−ピロリジノン)が、カエルの一種ゼノプスの卵母細胞において、γ−アミノブチル酸(GABA)、カイニン酸(KA)、またはNMDA受容体による影響を受けることなく、脳AMPA受容体によってもたらされる電流を増加させる、と云うことを表現することにより発見した。スライスした海馬に、アニラセタムを注入すると、他の細胞膜特性を変えることなく、迅速なシナプス効能のサイズが実質的に増加する、と云うこともまた示されている。従って次のことが確認された。アニラセタムが、海馬の各場所でシナプス反応を向上させるが、NMDA受容体によりもたらされる効能には影響を及ぼさない。例えば次ぎを参照されたい。Staubliら,Psychobiologyにおいて18:377−381(1990)およびXiaoら,Hippocampus 1:373−380(1991)。
【0011】
アニラセタムが、極めて迅速に反応して流出し、明白な残留効果なく繰り返し使用できる、ということもまた発見された。これらは、行動に関係する薬には、貴重な特色である。残念ながら、アニラセタムを周辺部に投与したのでは、大脳受容体に影響を及ぼさないようである。この薬は、高濃度(〜1.0mM)のときだけ作用する。また、人間に周辺投与した後には、その薬の約80%が加水分解してアニソイル−GABAになる、ということをGuenziおよびZanettiがJ.Chromatogr.530:397−406(1990)で報告した。代謝産物であるアニソイル−GABAは、ただ弱いアニラセタム類似の効果を有するにすぎないことが分かった。
【0012】
低い効能を示さず、アニラセタム固有の加水分解性不安定性を示さない、一群の化合物が最近開示された。「アンパキンズ」(Ampakines)と称するこれらの化合物は、国際特許出願公告第WO94/02475号(PCT/US93/06916)(LynchおよびRogers,リージェンツ オブ ザ ユニバーシティ オブ カルフォルニア)で開示された。
【0013】
アンパキンズは、通例、ベンザミドに置換され、アニラセタムよりも化学的に安定で、陽電子放射断層写真(PET)による実験結果から判断すると、生化学的利用量の改善が見られる[例えば、Staubliら,PNAS 91:11158−1162(1994)を参照されたい。]。
【0014】
ベンゾイル・ピペリジンおよびピロリジン形式の、さらなるアンパキンズもまた発見され、出願中の米国特許出願第08/458,967号、受付1995年6月2日の主題となっている。新しい一群のアンパキンズ、ベンゾキサジンが、知的活動を向上させる可能性のある物質を評価するための、生体外および生体内での数々のモデルにおいて、予期以上に高度の活性を有することが最近発見された。RogersおよびLynch「シナプス反応を向上させるベンゾキサジン」1998年4月7日発行の米国特許第5,736,543号。
【0015】
さらなる、構造活性開発により、AMPA受容体活動の生体外での評価において効能レスポンスを発揮し、ベンゾキサジン異性体に比べて顕著な生化学的安定性を示す、新しいシリーズの化合物、アシル・ベンゾキサジンが解明された。これらの化合物を、ここにおいて開示する。
【0016】
発明の概要。
【0017】
アシル・ベンゾキサジン派生物の、新規な一群を投与することにより、AMPA受容体によってもたらされる、シナプス反応が増加することが、今般発見された。この発明による新規化合物の、AMPA受容体によってもたらされる反応を増加させる能力が、該化合物を様々な目的に使うのに役立つようにする。その目的に含まれるのは、AMPA受容体に依存する行動の学習を促進する目的、AMPA受容体またはこれらの受容体を使うシナプスの数または効能が低減した状況下の、あるいはこれらの環境で刺激シナプス活動を向上させるのが有益な状況下の、治療薬として使う目的である。
【0018】
この発明による化合物が、従来技術による化合物よりも、生化学的利用量を向上させ、代謝の安定性を増加させるということが予期せず発見された。加えて、もともと完全に不活性であると、あるいは、従来技術による化合物よりもこの発明による化合物は、顯著に低い活性を立証すると、考えられていたが、従来技術による化合物よりも、活性が向上することを予期せず示した。
【0019】
次の実施例において、この発明による化合物が、ラットの海馬スライスにおけるAMPA受容体機能を増加させる、その能力として実証されたように、驚くべき生物学的活性を有することが示され、また該化合物が、構造的に関連するアンパキンズよりも、実質的に一層生理学的に安定であり、放射状の8本腕迷路におけるパフォーマンスのような、関連する記憶という仕事の改善を促進することが示される。この発明のこれらの、およびその他の態様ならびに利点は、次の記述により明瞭になるであろう。
【0020】
この発明の詳細な説明、および望ましい実施態様。
【0021】
この発明による化合物は、アシル・ベンゾキサジンであって、次の構造式を有する。
【0022】
【化6】
Figure 0004574846
【0023】
ここで:RとRは、単独の一価の部分か、互いに連結されて1つの2価の部分を形成するか、のいずれかである。単独の一価の部分としての、RとRは、同一であるか、異なるかのいずれかであり、それらは、それぞれH、CHORまたは ORのいずれかである。ただし、少なくともRとRの内の1つは、Hではなく、ここでRは、H、C−Cアルキル、C−Cフルオロアルキル、C−C12アリルアルキル、またはC−C10ヘテロアリルアルキルのいずれかである。1つの2価の部分としての、RとRは一緒に、次のものから選ばれるものと、グループを形成する。
【0024】
【化7】
Figure 0004574846
【0025】
ここで:Rは、(CR、CRCR、またはCR=CRで、Rは、H、ハロゲン、シアノ、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−C12アリルアルキル、またはC−C10ヘテロアリルアルキルであって、任意のRにおいて、同一であるか,異なるかのいずれかである。;Rは、H、シアノ、OH、C−Cアルキル、C−Cフルオロアルキル、C−C12アリルアルキル、またはC−C10ヘテロアリルアルキル、C−C10ヘテロアリルアルキル、またはOR、またRは、上記と同じである。;Rは、H、C−Cアルキル、C−Cフルオロアルキル、C−C12アリルアルキル、またはC−C10ヘテロアリルアルキルである。;Rは、H、C−Cアルキル、またはC−Cフルオロアルキルである。;Qは、置換された、または非置換の低級アルキレン、シクロアルキル、アリル、アリルアルキル、またはヘテロアリルアルキルである。;XおよびYは、両方とも独立にH、または一緒に共有原子価結合またはベンゾキサジン・リングに対して(CHリンクQを形成する。;mは、1または2である。;そして、nは、1または2である。
【0026】
次の用語が、この発明を述べるために用いられる。
【0027】
「アルキル」という用語は、ここでは、直鎖および分岐した鎖、ならびにシクロアルキル種を含めて用いられる。「フルオロアルキル」という用語は、ここでは、好ましくは、パーフルオリネイトされたC−C部分によるシングル、およびマルチプルのフルオライン置換基の、両方に対して用いられる。「アリル」という用語は、置換された、または非置換の、カーボサイクリックおよびヘテロサイクリックの芳香族の両方で、次のようなものを含む。フェニル、トリル、ピリジル、イミダゾイル、アルキレンジオキシフェニルなど。
【0028】
このように、RとRが単独の一価部分である化合物については、望ましい化合物は、これら2つの部分の片方がHで、他方がORのものである。ここでRは、C−Cアルキル、またはC−Cフルオロアルキルのいずれかであり、より望ましくは、Rが、C−Cアルキル、またはC−Cフルオロアルキルのいずれかであり、さらに望ましくは、CH(CH、またはCFであり、最も望ましくは、CH(CHである。Rは、望ましくはHであり、Qは、望ましくは低級アルキレンである。そして、XおよびYは、一緒に共有原子価結合を形成する。
【0029】
「有効な量」または「治療に有効な量」という用語は、この発明を通じて、患者や主体における特定条件下で、所望の効果や治療を実現するために用いられる、この発明による化合物の、量または濃度を表現するために用いられる。この発明による化合物は、知覚運動系に問題がある患者の挙動を改善する目的、AMPA受容体を用いる脳組織に依存する知的作業の性能を向上させる目的、および刺激シナプスの数の不足、またはAMPA受容体の数の不足という不全がある主体の、記憶符号化の強度を改善する、または脳の機能を改善する目的で用いることができる。
【0030】
この発明による化合物はまた、主体が知的、運動的、または知覚の仕事を学ぶための必要時間を短縮する目的、あるいは、主体が知的、運動的、または知覚の仕事を思い出すことにおける、エラーの量および/または程度を軽減する目的で有効な量を用いることができる。
【0031】
この発明による化合物はまた、人間主体の治療として、AMPA受容体でもたらされる、シナプス反応を向上させるためにも有益である。加えて、この発明による化合物は、人間患者または主体における、精神分裂病、精神分裂病的挙動、またはうつ病の治療にも用いることができる。この化合物が用いられるときは、所望の効果、または患者のある状況を治療するのに、効果的な量または濃度を用いる。
【0032】
「患者」または「主体」という用語は、この明細書を通じて、この発明による化合物または組成物を使って、治療または処方する対象としての、人間を含む動物を表現するために用いられる。これらの状況または病気に対する治療または処方について、特定動物を述べる場合(特に、例えば、人間の主体つまり患者)、患者または主体という用語は、その特定動物をさす。
【0033】
「知覚運動系の問題」という用語は、運動または行動を含む適切な物理的反応を目指すための、五感に感知される外部情報を集積することが不可能となる、患者または主体に発生する問題を表現するために用いられる。
【0034】
「知的作業」という用語は、思考または認識を含む、患者または主体による努力を表現するために用いられる。人間の大脳組織の約75%を占める、頭頂皮質結合、側頭、および前頭葉の別の機能は、知覚系インプットと運動系アウトプットの間を行き来する情報プロセスの多くに責任を負うことである。
【0035】
皮質結合の別の機能は、しばしば認識と呼ばれる。その厳密な意味は、それによって我々が世の中を知るようになるプロセスということである。ある特定の刺激に注目し、これらに関連する刺激形態を確認および識別し、そのレスポンスを計画し経験することは、認識に関連する人間の大脳によってもたらされる、プロセスまたは能力の1部である。
【0036】
「脳組織」という用語は、神経単位細胞のシナプス活動を通じて、互いに伝達し合う、大脳の解剖学的に異なる部位、を表現するために用いられる。
【0037】
「AMPA受容体」という用語は、ある種の薄膜内で見つかる、たんぱく質の集団を称するものである。これは、グルタメート(glutamate)またはAMPA(DL−α−アミノ−3−ヒドロキシ−5−メチル−4−イソキサゾルプロピオニック酸)の結合に対応して、ポジティブ・イオンが該薄膜を通過することを許すが、NMDAではない。
【0038】
「刺激シナプス」という用語は、片方の細胞によって化学的メッセンジャーが解き放たれると、他方の細胞の外部薄膜を解消させるような、細胞−細胞結合を表現するために用いられる。刺激シナプスは、閾値の効能よりも効能が強く、逆向きの効能を有し、従ってそのようなシナプスにおいては、神経単位を伝達するものが、刺激ポストシナプスの効能をもたらす、可能性を高めるような、ポストシナプスの神経単位、を表現するために用いられる(神経単位が活動能力を創り出す引き金になる。)。
【0039】
逆向きの効能および閾値の効能が、刺激ポストシナプスの刺激と抑制を決定する。もし、ポストシナプスの効能(「PSP」)に対する逆向きの効能が、活動能力の閾値よりもポジティブであれば、伝達するものの効果は刺激的で、刺激ポストシナプスの刺激効能(「EPSP」)を創り出し、神経単位による活動能力の引き金が引かれる。もし、ポストシナプスの効能(「PSP」)に対する逆向きの効能が、活動能力の閾値よりもネガティブであれば、伝達するものの効果は抑制的で、刺激ポストシナプスの抑制効能(「IPSP」)を創り出し、活動能力の引き金が引かれる可能性を減らす。
【0040】
ポストシナプスの活動についての共通規則は:逆向きの効能が、閾値よりもポジティブであれば、伝達するものの効果は刺激的となる。;逆向きの効能が、閾値よりもネガティブであれば、伝達するものの効果は抑制的となる。例えば、次ぎを参照されたい。NEUROSCIENCE,1997年版 第7章 著者Dale Purves,Sinnauer Associates,Inc.,Sunderland,MA。
【0041】
「運動系の仕事」という用語は、患者または主体が行なう、運動または行動を含む努力を表現するために用いられる。
【0042】
「知覚の仕事」という用語は、患者または主体が行なう、知覚系インプットに注意を向ける、行動を表現するために用いられる。
【0043】
「シナプス反応」という用語は、密着しているもう1つの細胞によって化学的メッセンジャーが解き放たれた結果としての、1つの細胞における生物物理学的反応を表現するために用いられる。
【0044】
「精神分裂病」という用語は、精神病に共通するタイプの状況であって、次のような特徴をもつ、思考過程の混乱を表現するために用いられる。例えば、妄想、幻覚、他人および外界からの、個人的興味の甚だしい禁断症状、並びに彼または彼女自身のそれへの没入など。精神分裂病は、現在、1つの存在よりも、むしろ一群のメンタルな混乱と考えられており、反応的精神分裂病と、プロセス精神分裂病とが区別されている。
【0045】
精神分裂病または精神分裂病状態という用語は、ここでは、全てのタイプの精神分裂病をさし、次のものを含む。徘徊精神分裂病、緊張型精神分裂病、破瓜病精神分裂病、潜伏性精神分裂病、プロセス精神分裂病、擬似神経症精神分裂病、反応的精神分裂病、単純精神分裂病、および精神分裂病類似の関連する精神的混乱を含む。ただし、必ずしもそれ自体が精神分裂病と診断される必要は無い。精神分裂病およびその他の精神的混乱は、例えば次の著書で確立された、ガイドラインを用いて診断することができる。精神混乱の診断並びに統計のマニュアル。第4篇(DSM IV)セクション293.81,293.82,295.10,295.20,295.30,295.40,295.60,295.70,295.90,297.1,297.3,298.8。
【0046】
「脳の機能」という用語は、外部刺激および内的動機付けプロセスに対する、知覚・統合・篩い分け、および反応を、結合した仕事を表現するために用いられる。
【0047】
この発明による化合物は、既存の合成化学技術を用い、様々な方法で合成できる。この発明による化合物を調整する1手法は、次の構成から成る:不活性溶液中で、例えば、アリルまたはアルキルスルホン酸のような、適切な触媒を用いて、または当業技術者に周知のルイス酸触媒を用いて、適切に置換したフェノールを、ヒドロキシメチルフタルイミド、と接触させることにより、オルソ・ヒドロキシ置換したベンジル・アミンを調整する。
【0048】
このベンジル・アミンが、エタノール中でヒドラジン処理により遊離された後、適切に活性化されたカルボキシル酸で、アクリレート化されてアミンを生成する。リングを閉じて下記のような構造のアシルベンゾキサジンにすることは、フォルムアルデヒド、または、適切に置換した高級アルデヒドで処理することにより、達成できる。
【0049】
【化8】
Figure 0004574846
【0050】
ここでRとRは、それぞれ前記したように定義され、さらに加えて、アロマチック・カルボキシリック、アロマチック・ヘテロキシリック、またはベンジル・グループでもよく、これらのいずれかが、逆構造に置換されたものであってもよい。
【0051】
この発明による化合物を調整するもう1つの手法は、次の構成から成る:ベンジル・アミンを、アセタールまたはケタール形態の、初期アルデヒドまたはケトン、または酸化できるアルコールを含む活性化した酸と接触させる。該アルデヒドまたはケトンは、低塩基性溶液中で強酸によって、生成または触媒化され、アミン・ニトロゲンおよびフェノールを用いて、下記に示すようなタイプの構造で、回転を規制された環状体になる。
【0052】
【化9】
Figure 0004574846
【0053】
ここでRとRは、それぞれ前記したように定義され、さらに加えて、アロマチック・カルボキシリック、アロマチック・ヘテロキシリック、またはベンジル・グループでもよく、これらのいずれかが、逆構造に置換されたものであってもよい。
【0054】
この実施例は、1998年4月7日発行の米国特許第5,736,543号に関連し、特許出願番号PCT/US93/06916 出願日1993年7月23日、1994年2月3日 WO94/02475として発行された。この特許が教える内容を、参照としてここに組み入れる。
【0055】
上記化合物は、望ましくは、患者に投与するための受容できる担体、腑形剤または添加剤と共に、様々な腑形、(例えば、カプセル、タブレット、時限開放カプセル、シラップ、座薬、噴射形式、経皮性パッチなど)に組み入れることができる。
【0056】
同様に様々な投薬モード(例えば、経口、ほお、直腸、非経口、腹腔内、皮膚など)が採用できる。 採用できる服用量レベルは、広範囲に変化させることができ、普通の当業技術者が直ちに決定できる。
【0057】
典型的に、ミリグラムないしデシグラムの量が採用される。経口投与(毎日1〜4回)が明らかに望ましい。この発明による化合物の、予期せず恵まれた生物学的利用能および安定性の故に、毎日2回あるいは1回経口投与するだけでよい。本発明化合物による治療を意図する主体には、人間、家畜、研究用動物その他を含む。
【0058】
本発明化合物は、例えば、AMPA受容体の生物物理学的または生物化学的性質、および神経回路動作に及ぼす刺激伝達の選択的向上、を研究するための研究道具として使うことができる。何故なら、本発明化合物は、中枢シナプスに届くので、AMPA受容体電流の向上による、挙動効果をテストできるようになるためである。
【0059】
AMPA電流のポジティブな調整物である、代謝的に安定な化合物は、人間に対する多くの応用可能性を有する。例えば、刺激シナプスの強さを増加させることは、加齢または脳の病気(例えば、アルツハイマー)による、シナプスまたは受容体の減滅を、補償することができる。
【0060】
AMPA受容体を向上させることは、大脳の上部領域で発見された、マルチ・シナプス回路のプロセスを一層高速化させ、かくして、知覚運動系および知的行動の増加を創り出す。もう1例として、AMPA受容体がもたらす反応の増加が、記憶を符号化すると信じられているタイプの、シナプス変化を促進するので、代謝的に安定なAMPA調整物が、記憶向上剤として機能するであろうと期待される。
【0061】
この発明による化合物の、さらなる応用として意図されていることには、脳組織に由来する知覚運動系に問題がある主体の行動を、AMPA受容体を用いて改善すること;脳組織に由来する知的仕事に障害がある主体の行動を、AMPA受容体を用いて改善すること;記憶不全症がある主体の行動を改善すること;その他上記の類似事項が含まれる。
【0062】
さらに意図されている、本発明化合物の用途には、精神分裂病のような精神医学的混乱に伴なう行動に責任がある、大脳領域相互間および内部における、次善のシステム・レベル伝達を修正することが含まれる。
【0063】
従って、適切な形態の本発明化合物が、知的、運動系の、あるいは知覚系の仕事を学習する所要時間短縮のために、活用が可能である。これとは別に、適切な形態の本発明化合物が、知的、運動系の、あるいは知覚系の仕事を維持する時間を延ばすために、活用が可能である。
【0064】
さらに別に、適切な形態の本発明化合物が、知的、運動系の、あるいは知覚系の仕事を思い出すに際しての、間違いの量および/または程度を軽減するために、活用が可能である。
【0065】
そのような治療が、神経システムを損傷した個人、神経システムの病気を患った個人に対して、または、神経システムにおけるAMPA受容体数に影響を及ぼす病気に対して、特に有益であると実証されるであろう。
【0066】
本発明化合物が影響を受けた個人に投与され、その後、知的、運動系の、あるいは知覚系の仕事を与えられる。各段階で治療の必要に応じて、本発明化合物を患者または主体に対して、該化合物の有効量を投与できる。
【0067】
この発明の全般的説明が終わったので、ここから次の実施例を説明する。実施例は、望ましい実施態様および比較を例示したい。ここに含まれる例は、この発明の範囲を限定するためのものではなく、上記および特許請求の範囲に述べるように、より広い範囲におよぶ。
【0068】
化学的合成。
【0069】
実施例1
【0070】
5a,6,7,8,−テトラヒドロ−1,3−ジオキソロ[4,5−g]ピロロ[2,1−b][1,3]ベンゾキサジン−8(10H)−オン p−トルエンスルホン酸モノハイドレート(3.61g,19.0mmol)が、クロロホルム溶液(100mL)中で共沸混合物蒸留によって乾燥された。
【0071】
残留溶液(50mL)が冷却され、9.14g(66.2mmol)のセサモル(sesamol)、10.01g(57mmol)のN−(ヒドロキシメチル)−フタルアミド、および100mLのクロロフォルムを加え、そのグリーン溶液を一晩還流した。その黒色反応混合物は、室温に冷やし、クロロフォルムで500mLに希釈し、飽和ナトリウム重炭酸塩で3回洗った。プールされた水性相は、エチル・アセテートで逆抽出された。それをクロロフォルム溶液と混ぜ、ナトリウム硫酸塩上で乾燥した。
【0072】
回転蒸発機で溶剤を飛ばして得た残渣をジクロロメタン中で取り上げ、シリカゲルのショートコラムでろ過した。シリカゲルのジクロロメタン・リンスが溶離液(eluent)と混ぜられ、蒸留して黄色い固体(55%)、9.3gのN−(2−ヒドロキシ−4,5−メチレンジオキシベンジル)−フタルイミドを得た。それは、TLC(R=0.6;ジクロロ−メタン)上で1スポットを示した。IR:1768および1699cm−1HNMR(200MHz):δ7.81−7.90(2H,m);7.70−7.79(2H,m);7.76(1H,s);6.86(1H,s);6.52(1H,s);5.88(2H,s)および4.73ppm(2H,s)。
【0073】
N−(2−ヒドロキシ−4,5−メチレンジオキシベンジル)フタルイミド(2.0g;6.7mmol)を、アルゴン雰囲気下で20mLのテトラヒドロフラン(THF)に溶かした。ミネラルオイル中に60%に拡散した、水素化ナトリウム(0.27g;6.78mmol)を、攪拌中のその溶液に部分的に添加し、30分後に0.65mL(7.01mmol)のクロロメチル・エチル・エーテルを加えた。該混合物を一晩放置し、その後さらに等量の水素化ナトリウムとクロロメチル・エチル・エーテルを加え、さらに4時間反応させた。
【0074】
その溶液の体積を回転乾燥機で減らし、その残渣を水とジクロロメタンの間で分離した。水の相はさらにジクロロメタンで抽出し(3回)、プールされた有機層は、10%水酸化ナトリウムと混ぜて洗浄し(3回)、飽和塩水と混ぜて洗浄した後、ナトリウム硫酸塩上で乾燥した。該溶液を蒸発させ、その茶色の液をエチル・エーテルに溶かして得た結晶をろ過し、エチルエーテル/石油エーテル(1:1)で洗浄した。
【0075】
該浮遊物および洗浄液はプールされ、シリカゲル・クロマトグラフィ(10%−20%エチル・アセテート/ヘキサン)により、さらなる生成物、全収量1.70gのN−(2−エトキシメトキシ−4,5−メチレン−ジオキシベンジル)フタルイミド(71%)、が分離された。IR(薄膜):1770および1709cm−1HNMR(200MHz):δ7.80−7.90(2H,m);7.67−7.77(2H,m);6.77(2H,s);5.88(2H,s);5.19(2H,s);4.86(2H,s);3.73(2H,q,J=7.04Hz);および1.21ppm(3H,t,J=7.15Hz)。
【0076】
N−(2−エトキシメトキシ−4,5−メチレンジオキシベンジル)フタルイミド(1.70g,4.77mmol)が、0.5mL(16mmol)のヒドラジン中で、90mLエタノール還流中で4時間処理された。該反応混合物は冷却され、ろ過、およびエチル・エーテルで3回洗浄して、フタルヒドラジドが除去された。該有機溶液は、混ぜて回転乾燥機で蒸発させ残渣を得て、ジクロロメタン中で取り出した。該有機溶液は、10%水酸化ナトリウムで3回洗浄し、該混合水性溶液は、2回ジクロロメタンで逆抽出された。該混合有機溶液は、塩水で洗浄し、ナトリウム硫酸塩/カリウム炭酸塩上で乾燥した。該溶液を乾燥すると、淡黄色液(0.98g,92%収量)、2−エトキシメトキシ−4,5−メチレンジオキシベンジルアミンを得た。IR:3298cm−1HNMR(200MHz):δ6.77(1H,s);6.75(1H,s);5.91(2H,s);5.18(2H,s);3.74(2H,q,J=7.1Hz);3.73(2H,s);1.45(2H,br s)および1.24ppm(3H,t,J=7.1Hz)。
【0077】
4,4−ジエトキシブチル酸(716mg,4.06mmol)が、10mLのジクロロメタン中に、カルボニル・イミダゾル613mg(3.78mmol)の溶液を、添加することにより活性化された。該溶液を2時間攪拌し、その後、2−エトキシメトキシ−4,5−メチレンジオキシベンジルアミンの溶液978mg(4.35mmol)を添加し、3日間放置した。該溶液を、リン酸塩バッファー(0.1M,pH6.8)で3回洗い、塩水で1回洗ってから、ナトリウム硫酸塩上で乾燥した。
【0078】
該溶液を乾燥すると、黄色溶液1.42g(98%収量)を得た。IR:1644cm−1HNMR(200MHz):δ6.78(1H,s);6.75(1H,s);5.95−6.08(1H,br t);5.91(2H,s);5.17(2H,8);4.49(1H,t,J=5.5Hz);4.34(2H,d,J=5.8Hz);3.78−3.89(6H,m);2.26(2H,t,J=5.8Hz)1.94(2H,dt,J=7.5&5.4Hz);および1.13−1.30ppm(9H,t,J=7.0Hz)。
【0079】
上記による、アミド/アセタール(1.20g,3.12mmol)を、4mLの2−プロパノール、および20mLのTHF中の、200μLの濃塩酸と混ぜて1晩室温で放置した。該溶液を蒸発して得た残渣を、水とジクロロメタンの間で分離した。水の相はジクロロメタンで3回抽出し、プールされた成分は、10%HClで2回洗浄し、10%水酸化ナトリウムで3回洗浄し、塩水で、1回洗浄してから、ナトリウム硫酸塩上で乾燥した。
【0080】
溶剤を除去すると、オフホワイトの固体を得、これをシリカゲル(20%エチルアセテート/ヘキサン)で精製し、ジクロロメタン/エチル・エーテルから結晶化させると、301mg(41%)のm.p.=163−164℃を有する、アシルベンゾキサジンを得た。IR:1697cm−1HNMR(200MHz):δ6.51(1H,s);6.40(1H,s);5.91(2H,s);5.31(1H,dd,J=5.3&1.6Hz);4.85(1H,d,J=16.5Hz);4.20(1H,d,J=16.4Hz);および2.14−2.69ppm(4H,m)。
【0081】
実施例2
【0082】
6a,7,8,9−テトラヒドロ−1,4−ジオキサン[2,3−g]ピロロ[2,1−b][1,3]ベンゾキサジン−9(11H)−オン N−(ヒドロキシメチル)フタルイミド(97.46g,42.1mmol),3,4−エチレンジオキシフェノール(96.4g,42.1mmol),およびp−トルエンスルホン酸モノハイドレート(0.87g,4.6mmol)が、80mLのクロロフォルムに溶解され、該混合物がディーン−スタルク(Dean−Stark)トラップ下で、時々水を取り除きながら、3日間還流された。
【0083】
該茶色溶液をシリカ・プラグでろ過し、そのシリカ・プラグは、クロロフォルムで洗浄した。その有機混合液を蒸発させて黄色い固体を得、それを瞬間クロマトグラフィーで、ジクロロメタンを溶離液として精製した。その中間生成物は、異性体混合物から成る黄色の固体(5.8g)として得られ、これはそれ以上精製せずに使われた。
【0084】
上記で得た固体(1.4g,4.5mmol)を、15mLのテトラヒドロフラン(THF)に溶かし、0.7g(7.4mmol)のクロロメチル・エチル・エーテルで処理し、アルゴン雰囲気下で1時間、ミネラルオイル中に60%に拡散した、0.3g(7.5mmol)の水素化ナトリウムで処理した。水を添加し水の相は、ジクロロメタンで3回抽出した。混ぜられた有機相は、10%水酸化ナトリウムで3回洗浄し、塩水で1回洗ってから、ナトリウム硫酸塩上で乾燥した。該溶液を蒸発して得たオイルを、エチル・エーテルに溶かし、結晶させると0.63g(38%)の白い結晶を得た。M.P.=97−98.5℃。IR:1771および1709cm−1HNMR(200MHz):δ7.6−7.9(4H,m);6.70(2H,s);6.69(1H,s);5.17(2H,s);4.82(2H,s);4.18(4H,m);3.71(2H,q,J=7.2Hz);および1.2ppm(3H,t,J=7.1Hz)。
【0085】
N−(2−エトキシメトキシ−4,5−メチレンジオキシベンジル)フタルイミド(625mg,1.69mmol) が、30mLのエタノール中の0.2mL(6.4mmol)のヒドラジンと混ぜられ、3時間還流された。該反応混合物を冷やし、30mLのエチル・エーテルを該混合物に添加し、ろ過により白い沈殿物を除去した。そのフィルター・ケーキを3回ジエチル・エーテルで洗い、該混合有機溶液を蒸発させて残渣を得、該残渣をエチル・エーテルと10%水酸化ナトリウムの間で分離した。その有機相は、10%水酸化ナトリウムで3回洗い、水性の洗浄液は混ぜられ、ジクロロメタンで2回逆抽出した。該有機溶液は塩水と混ぜて洗浄され、ナトリウム硫酸塩/カリウム炭酸塩上で乾燥した。引続き該溶液を蒸発させると、明黄色のオイルとして、2−エトキシ・メトキシ−4,5−メチレンジオキシベンジルアミンを得た(346g,86%生)。IR:3375cm−1
【0086】
4,4−ジエトキシブチル酸(270mg,1.53mmol)が、5mLのジクロロメタン中に、カルボニル・イミダゾル213mg(1.31mmol)の溶液を、添加することにより活性化された。該溶液を30分間攪拌し、その後、1mLのジクロロメタン中の、2−エトキシメトキシ−4,5−メチレンジオキシベンジルアミンの溶液347mg(1.45mmol)を添加し、1晩放置した。
【0087】
該溶液を、リン酸塩バッファー(0.1M,pH6.8)で3回洗い、塩水で1回洗ってから、ナトリウム硫酸塩上で乾燥した。該溶液をシリカゲルの小さなプラグでろ過し、蒸発させると436mg(84%生)のオイルを得た。IR:3293および1644cm−1
【0088】
上記による、アミド/アセタール(436mg,1.1mmol)を、2mLの2−プロパノールおよび10mLのTHF中の、100μLの濃塩酸と混ぜて1晩室温で放置した。該溶液を蒸発して得た残渣を、ジクロロメタン中で取り上げ、10%HClで3回洗浄し、10%水酸化ナトリウムで3回洗浄し、塩水で、1回洗浄してから、ナトリウム硫酸塩上で乾燥した。
【0089】
溶剤を除去すると、白い固体を得、これをジクロロメタン/エチル・エーテルから結晶化させ、エチル・エーテルおよび石油エーテルで2回洗浄して、123mg(45%)のm.p.=151−152℃を有する、アシルベンゾキサジンを得た。IR:1708および1689(sh)cm−1HNMR(200MHz):δ6.58(1H,s);6.41(1H,s);5.32(1H,dd);4.86(1H,d,J=16.7Hz);4.22(4H,m);4.20(1H,d,J=16.3Hz);および2.12−2.70ppm(4H,m)。
【0090】
実施例3
【0091】
6a,7,8,9−テトラヒドロ−1,4−ジオキサン[2,3−g]ピリド[2,1−b][1,3]ベンゾキサジン−10(10H,12H)−ジオン
トリメチルアルミニウム(2.3mL,4.6mmol)が、トルエン中の2M溶液として、アルゴン雰囲気下の、−5℃〜−10℃に冷やされた、2−ネックのフラスコに加えられた。5mLのドライ・クロロフォルム中の、2−エトキシメトキシ−4,5−メチレンジオキシベンジルアミン(1.0g,4.18mmol;異性体の混合物として)がそのフラスコに加えられ、その結果の溶液が、同じ温度に20分間保たれた。該溶液が、雰囲気温度まで昇温後、0.81g(4.6mmol)の5,5−ジメトキシバレレートが加えられ、その結果の溶液が、1晩還流された。
【0092】
その反応は、メタノールおよびリン酸塩バッファー(0.1M,pH6.8)を用いて抑制され、ジクロロメタンで3回抽出された。プールされた有機相は、リン酸塩バッファーで3回、塩水で1回洗浄してから、ナトリウム硫酸塩上で乾燥された。そのアミドは、溶離液としてのジクロロメタン/エチル・エーテル(4:1)によるシリカゲルで、精製されて淡黄色のオイルとなり、これ以上精製せずに使える、フリーでプロテクトされたリン酸塩化合物の、混合物であることが(NMRによって)実証された。IR:3279および1632cm−1
【0093】
上記で得たオイルを、10mLのTHF、2mLの2−プロパノール、および100μLの濃塩酸に溶かし、24時間放置した。真空下でその溶媒を飛ばし、その残渣をジクロロメタン中で取り上げ、それを10%HClで3回洗浄し、10%水酸化ナトリウムで3回洗浄し、塩水で1回洗浄してから、ナトリウム硫酸塩上で乾燥した。
【0094】
溶剤を蒸発させると白い固体を得、それをジクロロメタン/エチル・エーテルから結晶化させると、141mgのε−ラクタムを得た。生成物としての結晶を加熱すると、147℃で変質が発生し、新形態では163℃で溶けるようになる。IR:1647および1639cm−1(分解されない2重線)。HNMR(200MHz):δ6.58(1H,s);6.39(1H,s);5.31(1H,d,J=16.4Hz);5.16(1H,t,J=3.4Hz);4.22(4H,m);4.12(1H,d,J=16.7Hz);2.30−2.60(2H,m);1.00−2.20(3H,m);および1.70−1.90ppm(1H,m)。
【0095】
実施例4
【0096】
5a,6,7,8−テトラヒドロ−1,3−ジオキソロ[4,5−g]ピロロ[2,1−b][1,3]ベンゾキサジン−8,10(10H)−ジオン
4,5−メチレンジオキサリシルアミド(496mg,2.74mmol)が、10mLのトリフルオロ酢酸に溶解され、そこへ、4,4−ジエトキシブチル酸が加えられた。24時間後に、該反応溶液は、回転蒸留機で5mLに濃縮され、4,4−ジエトキシブチル酸を526mg追加すると、白い沈殿が生じた。
【0097】
トリフルオロ酢酸を蒸発除去し、代わりにその固体をエチル・アセテートおよびエタノール中で取り上げ、再び溶剤を蒸発させて分離した。最後にその固体を高真空にさらした。IR:1720,1657,1617,1470,1260および1177cm−1HNMR(200MHz;dDMSO/CDCl):δ8.32(1H,br,s);7.17(1H,s);6.47(1H,s);6.02(2H,s);5.25(1H,t,J=4.5Hz);2.48−2.6(2H,m);および2.06−2.2ppm(2H,m)。
【0098】
この中間生成物の酸が、20mLのメチレン・ジクロライド中の、1.09g(6.17mmol)のカーボニル・ジイミダゾル溶液に添加された。24時間後に白いミルク状の縣濁液が観察された。TLC分析により、開始時の原料が若干残っていることが分かったので、474mgのCDIを該縣濁液に加えた。それ以上の反応は観察されず、ろ過で白い固体を分離し、ジクロロメタンで洗浄した。
【0099】
UVおよびIRスペクトルが、この中間生成物(310mg)がアシル・イミダゾルであることを示したので、それを10mLのジクロロメタンに縣濁させ、105mgのトリチルアミンで4日間処理した。このとき、該反応溶液は均質であった。該溶液を10%HClで洗浄し(3回)、塩水で1回洗浄してから、NaSO上で乾燥した。
【0100】
溶剤を蒸発させると白い固体205.6mgを得た。その固体をトリフルオロ酢酸に溶かしたが、数日経過しても何も変化が発生しなかった(TLCによる)。該生成物を再分離し、CHCl/EtOから結晶化させると、m.p.=224−225℃の材料を得た。IR:1750(s),1673(s),および1625(m)cm−1HNMR(500MHz):δ7.4(1H,s);6.47(1H,s);6.05(2H,s);5.77(1H,dd,J=5.0&7.1Hz);2.69−2.78(1H,m);2.53−2.64(2H,m);および2.29−2.39ppm(1H,m)。FAB MS:m/z=248(P+1)。
【0101】
生物学的データ。
【0102】
実施例5
【0103】
生体外での生理学的試験
【0104】
本発明化合物の生理学的効果は、次の手順により、スライスしたラットの海馬を用いて、生体外で試験することができる。刺激反応(フィールドEPSPs)は記録室で、継続的に人工的脳脊髄液(ACSF)を振りかけられている、スライスした海馬で測定される。
【0105】
15〜30分間のインターバルの間、振りかける媒質は、試験化合物の様々な濃度を含有したものの1つを切り替えて用いる。試薬振りかけ直前および終了時に採取された両反応が、の大きさにおけるパーセント増分、およびピーク高さの1/2高さの値を示す部分の反応幅(1/2−幅)におけるパーセント増分、の両方を計算する目的で重ね合わせられる。
【0106】
これらの試験のために、麻酔をかけた生後2ヶ月のSprague−Dawleyラットから海馬を取り出し、生体外スライス(400ミクロン厚さ)を準備し、従来技術通り35℃のインターフェース・チャンバーに置いた[参照 例、Dunwiddie and Lynch,J.Physiol.276:353−367(1978)]。
【0107】
該チャンバーでは、(mM単位で)NaCl 124,KCl 3,KHPO 1.25,MgSO 2.5,CaCl 3.4,NaHCO 26,グルコース 10,およびL−アスコルビン酸塩2を含む、ACSFを0.5mL/分ずつコンスタントに振りかけ続けた。双極のニクロム刺激電極が、部分体CA3の境界近くの、海馬部分体CA1の樹枝状層(放射状の薄層)に置かれた。
【0108】
刺激電極からの電流パルス(0.1msec)が、細分CA3の神経単位から始まって、CA1神経単位の樹枝状突起上のシナプスで終わる、数々のSchaffer−継ぎ目(SC)ファイバーを活性化する。これらのシナプスを活性化すると、これらシナプスに伝達グルタメートを解放させる。グルタメートはポストシナプスのAMPA受容体に結びつき、それらは次に一時的に結合されたイオンチャンネルを開いて、ナトリウムの流れがポストシナプスの細胞に流入できるようにする。この流れが、細胞外スペースの電圧(ポストシナプスの電界刺激効能、または電界「EPSP」)に帰結する。該電圧が、CA1の放射状薄層の中央に置かれた、ハイインピーダンス記録電極により記録される。
【0109】
表1に要約された実験に対し、刺激電流の強さは、最大EPSPsの1/2(典型的には約1.5−2.0mV)を生ずるように調整された。1対になった刺激パルスが、パルス間インターバル200msec(下記参照)で、40秒毎に与えられた。その第2反応のフィールドEPSPsは、大きさ、1/2幅、反応領域を、決定するためにデジタル化され分析された。もし反応が15−30分間(ベースライン)安定ならば、テスト化合物が約15分間振りかけラインに加えられた。該振りかけは、次に正規のACSFに戻された。
【0110】
1対化パルス刺激が、SCファイバー刺激以降用いられ、部分的に介在神経を活性化し、それがCA1のピラミッド状細胞における抑制ポストシナプス効能(IPSP)を発生させる。この先供給IPSPは典型的に、EPSPがピークに到達した後に進行し始める。そのことが再分極を加速し、EPSPの消滅相を短縮する。このようにして、テスト化合物の効果を部分的にマスクすることができる。
【0111】
先供給IPSPの関連形態の1つは、刺激パルスの後に続く数百ミリセカンドの間は、再活性化され得ないということである。この現象は、200ミリセカンド離れた1対化パルスを供給し、第2の「用意が出来た」反応を分析データとして用いれば、IPSPを除去するための利点として、役立てることが出来る。
【0112】
CA3神経突起を刺激後に、フィールドCA1に記録されるフィールドEPSPが、AMPA受容体によってもたらされることが知られている。:該受容体がシナプス中に存在し、[Kesslerら,Brain Res.560:337−341(1991)]。選択的に受容体をブロックする薬は、フィールドEPSPを選択的にブロックする[Mullerら,Science,supra]。
【0113】
アニラセタムは、AMPA受容体チャンネルの平均オープン時間を増加させる。そしてこのことから期待されるように、シナプス電流の大きさ、および持続時間を延長させる[Tangら,Science,supra]。これらの効果は、次の文献報告のように、フィールドEPSPに反映される[参照例、Staubliら,Psychbiology,supra;Xiaoら,Hippocampus supra;Staubliら,Hippocampus2:49−58(1992)]。同様の結果が先に開示した、アニラセタムの安定なベンザミド派生物、に対して報告されている[国際特許出願公告第WO94/02475号(PCT/US93/06916)(LynchおよびRogers,リージェンツ オブ ザ ユニバーシティ オブ カルフォルニア)]。
【0114】
本発明化合物は、下記表1に掲載のデータ採取のため、上記生理学的テストで分析された。加えて、本発明のベンゾキサジンのような剛性を欠く、1化合物もまた、5番目にリストされている。これは、ベンジル・ピロリジノンに固有の、回転の自由度を2度取り除くことによって引き出される、活性の有意な増加を説明する比較のためになる(300μMの化合物1に対応して20%増加するのと、2mMのベンジル・ピロリジノンに対応して20%増加することとを比較されたい。)。
【0115】
また次のことを認識することも重要である。アニラセタムの剛性を有するモデルと考えることが出来る、化合物4のイミド構造は、300μMのスライス・モデルにおいては不活性である。シングルのカーボニル部分が芳香環に隣接する(Rogersら,米国特許第5,650,409号)、ベンザミドについて示された生理学的活性のことを考えると、本発明のアシルベンゾキサジンからの活性は、誰しもほとんど、あるいは全く期待しないであろう。
【0116】
しかしながら今、次のことが明らかになった。剛性を有するベンゾキサジン構造(イミドを提供する)中に、2つのカーボニル・グループが存在することは、生理学的活性に対して不利ではあるが、それぞれのポジションにシングルのカーボニル部分があれば充分である。それどころか、次のことは予期せぬことであった。カーボニルが、(米国特許第5,650,409号で開示された化合物とは対照的に)窒素のアルファ・ポジション、および芳香環のガンマ・ポジションに有ると、顯著に大きな生物学的利用能を創りだし、活性が向上した。
【0117】
表1の最初の2つの欄は、プラズマ・クリアランス(58min)のハーフ・ライフを示し、実施例1の化合物に対するラットの生物学的利用能(100%)を示す。これらのデータは、対応するベンツアミドのデータ(米国特許第5,736,543号 発行1998年4月7日の実施例1)と対比できる。それは、ハーフ・ライフが31分で、生物学的利用能が35%であることを示している。
【0118】
3番目のデータ欄は、有意の増加を創り出した最小濃度における、EPSPの大きさにおける増分を報告している。EPSP反応における増加を創り出すという該化合物の特性は、8本腕の放射状迷路での記憶改善能力についての、信頼できる予言者であった。表1の最終欄は、Staubliら,PNAS 91:11158−1162(1994)に記載の、8本腕放射状迷路使用での学習実例においてテストされたラットの記憶向上に最も効能が有る化合物の、閾値服用量についての記述である。
【0119】
【化10】
Figure 0004574846
【0120】
【表1】
Figure 0004574846
【0121】
*ラットに4回投与後のプラズマ・クリアランス。
#4回投与分のAUCパーセンテージとしての、経口投与AUC。
†EPSP反応領域のパーセンテージ増分。
‡8本腕の放射状迷路でラットの行動を改善するための、最小有効服用量。
∝NT=テストせず。
【0122】
この発明は、特定の実施例に基づき詳細に記述した。しかし、次に述べる特許請求範囲の精神と視野の限度において、種々の応用的変化、変更についても効果が及ぶことを理解願いたい。

Claims (8)

  1. 構造式
    Figure 0004574846
    を有しており:
    ここでX1とX2とが独立にH、−NR2 2、−OR3から選ばれるか:またはX1とX2とがともに−O(CH2mO−または−O−CR=CR−O−であって、mは1または2であり:
    −O−CR=CR−O−または−CR2−中の各RがHであり:
    各R1がHであり:
    各R2が独立にH、C1−C6アルキルまたはC1−C3フルオロアルキルであ
    各R3が独立にH、C1−C6アルキル、C1−C3フルオロアルキル、C2−C6アルコキシアルキル、C7−C12アリルオキシアルキル、C7−C12アリルアルキル、またはC4−C12ヘテロアリルアルキルであり:
    nが1、2、3、または4であることを特徴とする化合物。
  2. 前記nが2または3であることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
  3. 5a,6,7,8−テトラヒドロ−1,3−ジオキソロ[4,5−g]ピロロ[2,1−b][1,3]ベンゾキサジン−8(10H)−オンであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
  4. 6a,7,8,9−テトラヒドロ−1,4−ジオキサン[2,3−g]ピロロ[2,1−b][1,3]ベンゾキサジン−9(11H)−オンであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
  5. AMPA受容体を用いる脳組織に依存する知覚運動系の問題または知的作業についての患者の挙動を改善する、患者を治療する薬剤の製造における化合物の使用であって、
    前記患者による記憶符号化の強度が改善され、または刺激シナプスまたはAMPA受容体の数における不足を有した前記患者の脳機能が改善される薬剤の製造における請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物の使用。
  6. 薬剤の製造における化合物の使用であって、
    前記患者が、知的、運動的または知覚作業を学習するのに必要な時間を低減させるか、または前記患者が知的、運動的または知覚作業を持続する時間を増加させるか、または前記患者が知的、運動的または知覚作業を思い出す際のエラーの量及び/または厳しさを低減させる薬剤の製造における請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物の使用。
  7. 患者の分裂症、分裂症性挙動または鬱病を治療する薬剤の製造における請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物の使用。
  8. 請求項1〜4に記載の化合物のうちの少なくとも1つの化合物の有効量を含んでいることを特徴とする薬剤組成物。
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