JP4574642B2 - 充填金属部付き部材 - Google Patents
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この金属充填方法では、前記微細孔が前記ワークを貫通する貫通孔であり、この貫通孔の軸方向両端の内の少なくとも一端部の内面に前記金属層を形成し、溶融金属中に浸潰して前記貫通孔に溶融金属を充填せしめた前記ワークの溶融金属からの取り出しに際して、微細孔の軸方向一方の端部として、貫通孔の軸方向他端部の開口部を封止材で塞いでおく構成も採用可能である。さらに、前記微細孔の前記ワーク外面に開口する端部の内面とともに、この微細孔の前記金属層が形成された端部の周囲に延在するワーク外面にも金属層を形成し、このワークを溶融金属槽内の溶融金属中に浸潰して前記微細孔に溶融金属を充填せしめた後、ワークの冷却前に、前記溶融金属から取り出したワークの微細孔の前記ワーク外面に開口する端部の内面及び前記ワーク外面に開口する端部の周囲に形成した金属層の存在部位上に前記微細孔に充填された溶融金属を肉盛りしておき、次いで、ワークを冷却することで、前記微細孔内の溶融金属の固化によって形成される充填金属部と前記溶融金属の肉盛り部分の固化によって形成される外部金属部とを一体形成することも可能である。
また、上述した金属充填方法では、溶融金属中へのワークの浸漬前に、ワーク外面における微細孔の開口部の周囲の金属層を、形成する目的の外部金属部の形状に対応してパターニングすることも可能である。
本発明の請求項1に記載の充填金属部付き部材は、ワークに形成された微細孔内に、前記微細孔への溶融金属の充填によって形成された充填金属部を有し、前記微細孔の内面の、少なくとも前記微細孔のワーク外面に開口する端部に位置する内面を含む範囲に金属層が形成されており、前記充填金属部は、前記微細孔の前記金属層が形成されている端部を含む前記微細孔の内部を満たし、電気的な導通が確保されるように設けられており、一端が肉盛りを、他端が平坦をなすように構成され、前記微細孔の内部を満たしてなる貫通電極と前記肉盛りからなるバンプとが一体形成され連続しているであることを特徴とする。
本発明の請求項2に記載の充填金属部付き部材は、請求項1において、前記ワークが半導体基板であり、前記貫通電極が接する微細孔の内面には、絶縁層が設けられていることを特徴とする。
本発明の請求項3に記載の充填金属部付き部材は、請求項1において、前記ワークが半導体基板であり、前記貫通電極が接する微細孔の内面、および、前記肉盛り部が接する一方の面には、絶縁層が設けられていることを特徴とする。
本発明に係るワークに微細孔(貫通孔、非貫通孔のいずれでも良い)を形成する手法としては、ICP−RIE(Inductively Coupled Plasma-Ractive Ion Etching)法に代表されるDeep−Ractive(DRIE)法、エッチング溶液を用いたウェットエッチング法、マイクロドリルによる機械加工法、光励起電解研磨法などが挙げられる。微細孔の直径、ワーク寸法、微細孔の深さ等は用途等に応じて適宜設定され、さらに、微細孔の断面形状(軸方向に垂直な断面の形状)も、円形、楕円形、三角形、矩形(四角形を含む)などいかなる形状であっても良い。
なお、溶融金属中からのワークの取り出しの際に、「微細孔の軸方向一端を塞いだまま」にすることとは、微細孔が貫通孔の場合であれば、貫通孔の軸方向に沿った一端の開口部を封止材を用いて塞ぐことなどによって実現できる。また、微細孔が非貫通孔である場合は、この非貫通孔自体が、軸方向に沿った一端が開口され、他端が塞がれた構成であるので、封止材を用いる必要が無いことは言うまでも無い。
本発明において、ワークの溶融金属中への浸潰とは、ワークを溶融金属中に埋没させることであり、換言すれば、溶融金属中へのワークの挿入である。但し、ここで言う浸潰は、槽(以下、溶融金属槽とも言う)内に貯留された溶融金属へのワークの没入に限定されず、ワークを収容した容器(前述の溶融金属槽も含む)内への溶融金属の注入なども含む。ここで、微細孔への「充填」とは、微細孔の内部全体に隙間無く充填することに限らず、例えば微細孔の軸方向の一部分に空隙を残したり(インナービアホール等の非貫通孔への金属充填の場合)、充填金属内に若干の空間が存在する構成も「充填」に含まれる。本発明では、特に、微細孔の開口部付近での金属充填がしっかりとなされることで、充填金属部の電気的、機械的特性の確保を充分に行える。また、溶融金属中からのワークの「取り出し」とは、槽内に貯留された溶融金属中から上方への引き上げの他、横方向への取り出しなどの他、槽内の溶融金属中に浸潰したワークを槽内からの溶融金属の排出によって露出させることなども含む。
本発明では、微細孔において、ワークの溶融金属からの取り出し(引き上げなどによる取り出し)時に上側となる側の端部の内面に形成した金属層によって、微細孔に充填した溶融金属との濡れ性が確保されるようにした。これにより、溶融金属中からのワークの取り出し時に、微細孔の開口部からの溶融金属の流出が生じにくく、微細孔の開口部付近での段差の形成等の不都合を防止できる。金属層は微細孔の開口部付近の内面の出来るだけ広範囲に形成することがより好ましい。微細孔が貫通孔である場合、貫通孔の両端の内面に金属層を形成すれば、必ずしも貫通孔の軸方向に沿った全長にわたって内面全体に金属層を形成しなくても、貫通孔全体に溶融金属を効果的に馴染ませることができ、貫通孔内での空隙の形成防止等に有効である。
また、外部金属部と充填金属部とが異種材料である場合に生じるような熱膨張係数の違いや材料の拡散等に起因する接合部(外部金属部と充填金属部との間の接合部)の脆性化といった問題も無い。
さらに、前記充填金属部と一体に形成され前記ワーク外面に突出するように肉盛りされた形状の外部金属部が、微細孔の前記金属層が形成された端部の周囲に延在するワーク外面に形成された金属層を覆うように形成された構成では、微細孔内の充填金属部と外部金属部とが一体形成できるから、異種金属の接合による接合不良や、熱膨張係数の違いや材料の拡散等に起因する接合部の脆性化等の問題が無い。
外部金属部が、微細孔から連続して、ワーク外面における微細孔の開口部及び該開口部の周囲に形成した金属層の存在部位上に肉盛りされた溶融金属を冷却、固化させたものであれば、微細孔内で固化される溶融金属によって形成される充填金属部と一体形成されるから、充填金属部との接合不良等の問題が生じないといった利点がある。また、外部金属部と充填金属部とが異種材料である場合に生じるような熱膨張係数の違いや材料の拡散等に起因する接合部(外部金属部と充填金属部との接合部)の脆性化といった問題も無く、長期信頼性が向上する。
ワーク外面における微細孔の開口部の周囲の金属層を形成するにあたり、該金属層を、形成する目的の外部金属部の形状(バンプ形状等)に対応してパターニングすることで、目的サイズのバンプ等を簡単に形成できる。この場合、ワーク外面における微細孔の開口部の周囲での金属層の形成範囲をパターニングによって調整することで、バンプの高さ、大きさ等を簡単に調整できるといった利点がある。
まず、本発明に係る第1実施形態の金属充填方法及び充填金属部付き部材を説明する。
この実施形態の金属充填方法は、ワークとしての基板(以下、ワークを「基板」と称する場合がある)の表裏両面(表面、裏面共に、ワーク外面に相当する)の配線パターンを繋ぐための貫通配線及びバンプを形成する方法(以下、この実施形態の金属充填方法を「貫通配線の形成方法」と称する場合がある)である。
さらに、例えば、エポキシ樹脂等の有機材料をガラスやシリコン製の基板と積層、一体化した複合基板なども採用可能である。また、基板としては、一方又は両方の主面(表面、裏面)に電気回路が直接形成されるものや、一方又は両方の主面に回路形成用のプラットフォームが形成されるもの、これらの複合など、各種構成が採用可能である。なお、基板10の厚さは数百μm程度である。
基板10に形成する貫通配線は本発明に係る充填金属部、バンプは本発明に係る外部金属部に相当するものである。この実施の形態において「基板」はワーク、貫通孔は微細孔、貫通配線は充填金属部、バンプは外部金属部と読み替えることができる。また、「貫通配線の形成方法」との記載箇所は金属充填方法と読み替えることができる。
まず、図1に示すように基板10を用意し、この基板10を熱酸化処理して基板10全体に電気絶縁層12としての酸化膜(以下、電気絶縁層を「酸化膜」と称する場合がある)を形成する(図2)。
貫通孔11は、基板10を貫通する径数十μm程度(例えば50μm)の微細孔であり、基板10の表面13と裏面14とに開口されている。基板10の熱酸化処理によって形成される酸化膜12は、基板10の表面13及び裏面14のみならず、貫通孔11内面にも形成される。
なお、ここで「表面」とは、後述の溶融金属充填工程(図9〜図13参照)にて上側に向けられる面(一方の面)であり、「裏面」は下側に向けられる面(他方の面)である。
この実施形態では、ワーク(基板10)に微細孔(貫通孔11)を形成する手法として、DRIE法を用いた場合を例に説明する。この実施形態のDRIE法は、エッチングガスに六フッ化硫黄(SF6)を用い、高密度プラズマによるエッチングと、基板壁面へのパッシベーション製膜とを交互に行うことにより(Boschプロセス)、基板10を深堀エッチングして、基板10の両側の主面(表面13と裏面14)とに貫通する貫通孔11を形成するものである。
また、ワーク(基板10)に微細孔(貫通孔11)を形成する手法としては、DRIE法以外に、前述のエッチング溶液を用いたウェットエッチング法、マイクロドリルによる機械加工法なども採用可能であることは、言うまでも無い。ウェットエッチング法をシリコン基板10への微細孔の形成に適用する場合は、エッチング液として水酸化カリウム(KOH)水溶液等が採用される。
具体的には、図4に示すように、まず、厚さ300Å程度のクロム(Cr)層である第1層15aをスパッタリングにより形成し、次いで、厚さ5000Å程度の金(Au)層である第2層15bを前記第1層15a上に積層形成する。貫通孔11内面に形成する金属層15は、基板10の表面13又は裏面14から貫通孔11の軸方向中央部に向かって少なくとも数十μm程度入った所まで形成する。
また、スパッタリングを利用した金属層15の形成では、スパッタリングによって金属原子が到達できる範囲であれば金属層15の形成が可能であるため、貫通孔11内面への金属層15の形成を容易に行える利点がある。
なお、金属層15の第1層15a、第2層15bを形成する金属は、前述のクロムや金に限定されず、他の金属であっても良い。
なお、基板10の表面13及び裏面14におけるパターニングによる金属層15の成形は、形成するバンプサイズに適合させることに限定されず、例えば、表面13や裏面14に形成されるパターン配線のグランドに適合する形状等であっても良く、また、パターン配線の一部を形成する形状であっても良い。
メタライズ工程が完了したら、図8に示すように、基板10の裏面14に封止材17として耐熱性フィルム(以下、封止材を「耐熱性フィルム」と称する場合がある)を貼り付けて、裏面14における貫通孔11の開口部を塞ぐ。
耐熱性フィルムとしては例えばポリイミドフィルムなどが採用可能であり、中でも好適なポリイミドフィルムとしてカプトン(登録商標)などが挙げられる。
カプトンの場合、溶融金属の温度(融点)では固くならないグレードのものを採用することが好ましく、この場合、後述する冷却固化工程で溶融金属20から取り出し(具体的には引き上げ。図13参照)た基板10からの耐熱性フィルムの剥がし作業を容易に行える等の利点がある。また、耐熱性フィルムとしては、カプトンなどのポリイミドフィルム同士、あるいは別の樹脂フィルムをシリコン系接着剤を用いて張り合わせた複合フィルムや、テープなども採用可能である。カプトンを用いたフィルムやテープである封止材(カプトン単体からなるフィルムを含む)は、片面にワークに対する接着用の粘着剤が塗布されたものを用いることが貫通孔の封止作業性の上で好ましい。但し、前記粘着剤としては、溶融金属の温度(融点)では固くならず、溶融金属中から取り出したワークからの剥がす作業を容易に行えるものを採用する。
この封止材17の取り付け作業は大気圧環境下で行うため、封止材17の取り付けによって貫通孔11の軸方向片端を塞いだときに、貫通孔11内の気圧は大気圧になっていることは言うまでも無い。
封止材としては、耐熱性フィルムに限定されず、基板裏面14における貫通孔11の開口部を封止可能なものであれば良く、その形状も、前述の耐熱性フィルム17のように基板裏面14全体を覆うように接着される構成に限定されない。
ここでは、溶融金属20は、具体的には金−錫共晶ハンダ(Au−20wt%Sn)を加熱溶融したものであるが、本発明に係る溶融金属としてはこれに限定されず、異なる組成の金−錫合金や、錫(Sn)、インジウム(In)などの金属、また、錫鉛(Sn−Pb)系、錫(Sn)基、鉛(Pb)基、金(Au)基、インジウム(In)基、アルミニウム(Al)基などのハンダを使用することもできる。但し、金属層(特にその表層)と溶融金属とは、濡れ性を充分に確保できる組み合わせを選択する。
減圧チャンバー18内の加圧は、減圧チャンバー18内への窒素ガス等の不活性ガスの送り込みなどによって行うことも可能であり、この場合は、不活性ガス雰囲気によって、固化前の溶融金属への酸素の巻き込み等を防止して、基板10上や貫通孔11内の溶融金属の特性劣化を防げる利点がある。
貫通孔11への溶融金属20の充填が完了したら、図13に示すように基板10を溶融金属20から引き上げる。このとき、貫通孔11の基板裏面14側の開口部が耐熱性フィルム17によって塞がれた状態が維持されているので、貫通孔11内の溶融金属20が基板裏面14から抜け落ちない。また、貫通孔11の基板表面13側の開口部付近の内面と開口部の周囲とに形成されている金属層15に対する溶融金属20の濡れ性によって、貫通孔11内に充填された溶融金属20が、貫通孔11の基板表面13側の開口部から溶融金属20が流出するといった不都合も生じない。
例えば図7に示すように、バンプ形状に対応して貫通孔11の開口部の周囲に環状の金属層15を形成した場合は、この金属層15と前記貫通孔11の開口部との存在領域(基板表面13における金属層15の存在領域及び貫通孔11の開口部の存在領域)上に、前記貫通孔11から連続する溶融金属20が肉盛り状態となる。
前述のように、溶融金属20中からの基板10の引き上げに伴う貫通孔11からの溶融金属20流出が防止され、貫通孔11に対する溶融金属20の充填状態を確実に維持できることから、内部の空隙等の不良の無い貫通配線22が確実に得られる。また、金属層15及び前記貫通孔11の開口部の存在領域上に肉盛り状態になっている溶融金属20はその表面張力等によって山形になるため、これを冷却、固化させることで、基板表面13上に突出する山形のバンプ23が形成される。
図15中、基板3は、本実施の形態で説明した基板10と同じものである。図15中、符号2を付した溶融金属は、本実施の形態にて説明した溶融金属20と同じものを採用している。この場合も、溶融金属充填工程にて基板3の貫通孔1内全体に溶融金属2を充填できたが、溶融金属槽19内の溶融金属中から基板3を引き上げる際に貫通孔1から溶融金属が流出して、結果的に貫通孔1の溶融金属2が充填不足となり、溶融金属2上面が、引き上げ時に上側となっている基板3の面4から下方に数μm〜数十μm程度低くなっている段差Dを形成するケースが確認された。このことから、本発明に係る貫通配線の形成方法では、貫通孔の開口部付近の内面及び基板表面における貫通孔の開口部の周囲に形成した金属層15によって、溶融金属の流出防止効果が発揮されていることが明らかである。
次に、本発明の第2実施形態を説明する。
この実施形態の金属充填方法は、ワーク50として、非貫通孔51(微細孔)が形成されている基板(以下、ワークを「基板」と称する場合がある)を採用し、前記非貫通孔51に充填した溶融金属を固化した充填金属部及びバンプを形成する方法である。
基板50に形成されている複数の非貫通孔51はインナービアホール等として機能するものである。この非貫通孔51の内径は、第1実施形態の基板10の貫通孔11(微細孔)と同様のもので良い。基板50に形成されている非貫通孔51は、全て、基板50の一方の面(ここでは表面53)に開口されており、この表面53における開口部からほぼ真っ直ぐに基板50の裏面54に向けて延びるように形成されている。
さらに、ここで説明する金属充填方法では、冷却固化工程の後に、基板裏面側に充填金属部を露出させる充填金属部露出工程(後述)を追加している。
図18は、金属充填工程にて基板50を溶融金属中に浸潰した状態を示す図であり、減圧チャンバー18内に設置されている溶融金属槽19内の溶融金属20中に浸潰した状態を示す。金属充填工程は、第1実施形態と同様であるが、但し、この図に示すように、封止材の使用を省略できる。
図19は、冷却固化工程にて、溶融金属20から取り出した基板50を冷却して、微細孔51内に充填されている溶融金属20及び該微細孔51の開口部付近に基板50上に突出するように肉盛りされた溶融金属20の固化によって、充填金属部56と、これに一体の外部金属部57(バンプ等)とを形成した状態を示す。図19に示す基板50、つまり、充填金属部56及び外部金属部57が形成された基板50が、この実施形態に係る充填金属部付き部材である。
図20は、充填金属部露出工程を示す図であり、冷却固化工程を完了した基板50の裏面側を研磨して、微細孔51内の充填金属部56を露出させた状態を示す。これにより、充填金属部56は、基板50の貫通配線等としても機能し得る。図20に示す基板も、この実施形態に係る充填金属部付き部材である。
基板50裏面側に充填金属部56を露出させる手法としては、研磨以外、例えば、ウェットエッチングによる基板50の一部除去など、各種手法が採用可能である。
次に、本発明の第3実施形態を説明する。
図21は、ワーク24として棒状の部材(以下、ワークを「棒状部材」と称する場合がある)を採用し、この棒状部材24の軸方向(図21上下)に沿って穿設した径0.1mm、全長5mmの貫通孔25に、第1実施形態と同様の手法(前述と同様にメタライズ工程と、溶融金属充填工程と、冷却固化工程とを順に行う。このワーク24の後述する上側の面28を基板表面、逆側の面を基板裏面に対応させれば良い)により溶融金属として錫を充填して、充填金属部26と外部金属部27とを形成した例を示す。ワーク24に貫通孔を形成する手法は、前述のDRIE法等、各種採用可能である。
ワーク24(棒状部材)としては、ここではガラス棒であるが、これに限定されず、例えば、セラミック、シリコン、各種合成樹脂などから選択される1種の材料によって形成されたもの、あるいは、ガラス、セラミック、シリコン、合成樹脂などから選択される2種以上の材料を複合した材料によって形成されたものを採用できる。金属層15の種類、形成方法、耐熱性フィルム17等は、前述と同様のものを採用している。但し、金属層15の形成範囲は、貫通孔25の軸方向両端から軸方向中央部に向かって貫通孔25径の2〜3倍程度の範囲、棒状部材24の軸方向に対向する両側面における貫通孔25の開口部の周囲に該開口部の外周部から数mm程度の範囲とした。
得られた充填金属部付き部材の内部には、空隙の無い中実な充填金属部26を形成できた。また、貫通孔25の径(内径)は前述の基板10の貫通孔11に比べてかなり大きいが、充填金属部26は、貫通孔25の軸方向一端部も含めて貫通孔25全体に充填状態になっており、貫通孔25の軸方向一端部にて充填金属部26先端がワーク24側面から落ち込むような段差が形成されていないことから、この例でも、溶融金属槽19からの棒状部材24の引き上げ時における貫通孔25からの溶融金属の流出が防止されているものと考えられる。
次に、本発明の第4実施形態を説明する。
この実施形態は、ワーク30として第3実施形態と同様の棒状部材(以下、ワークを棒状部材と称する場合がある)を採用することは同じであるが、図11に示すように、棒状部材の軸方向に沿って形成された微細孔31が、棒状部材30の軸方向一端部のみに開口し、軸方向他端部には開口していない非貫通孔(以下、微細孔を非貫通孔と称する場合がある)である点が異なる。
図23は、冷却固化工程を完了したワーク30を示すものであり、図23に示すように充填金属部26及び外部金属部27が形成されたワーク30が、この実施形態に係る充填金属部付き部材である。また、この実施形態の金属充填方法では、冷却固化工程の後に充填金属部露出工程を追加して、棒状部材30の軸方法他端側にも充填金属部26を露出させることができる。つまり、図23に示す充填金属部付き部材(あるいはワーク30のみ)の、図23中、仮想線32から下側を研磨等によって除去することで、金属充填部26を露出させれば、金属充填部26を貫通配線等として利用することが可能になる。
例えば、金属層の形成手法としては、前述のスパッタリングに限定されず、メッキ法(基板をメッキ液に浸潰)等を採用することも可能である。
本発明に係る金属充填方法について、前記実施の形態では、ワークとして基板と棒状部材を例示したが、本発明はこれに限定されず、ワークの具体的形状、素材等は各種採用可能である。
基板やワークの溶融金属中への浸潰、溶融金属中からの取り出しは、図面等に例示したように封止材である耐熱性フィルムによって貫通孔を塞いだ側を下にした姿勢で行うことに限定されず、例えば、貫通孔の開口部付近内面等に形成した金属層と貫通孔内に流入した溶融金属との濡れ性や、溶融金属の流動性等の条件によっては、溶融金属中への浸潰時の姿勢並びに取り出し(引き上げ等)時の姿勢の自由度を大きく確保できる。
Claims (4)
- ワーク(10、24)に形成された微細孔(11、25)内に、前記微細孔への溶融金属の充填によって形成された充填金属部(22、26)を有し、前記微細孔の内面の、少なくとも前記微細孔のワーク外面に開口する端部に位置する内面を含む範囲、及び前記ワーク外面における前記微細孔の開口部周囲に金属層(15)が形成されており、前記充填金属部は、前記微細孔の前記金属層が形成されている端部を含む前記微細孔の内部を満たし、電気的な導通が確保されるように設けられており、一端が肉盛りを、他端が平坦をなすように構成され、前記微細孔の内部を満たしてなる貫通電極と前記肉盛りからなるバンプとが同一種類の金属によって一体形成され連続していることを特徴とする充填金属部付き部材。
- 前記微細孔の内面に形成された金属層は、前記微細孔の内部に向かってその厚さが薄くなっていることを特徴とする請求項1に記載の充填金属部付き部材。
- 前記ワークが半導体基板であり、前記貫通電極が接する微細孔の内面には、絶縁層が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の充填金属部付き部材。
- 前記ワークが半導体基板であり、前記貫通電極が接する微細孔の内面、および、前記肉盛り部が接する一方の面には、絶縁層が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の充填金属部付き部材。
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