JP4574200B2 - インクタンク及びインクジェットカートリッジ - Google Patents

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本発明は、包装材によって密封包装されて物流されるインクタンク及びインクジェットカートリッジに関する。
図4は従来からの一般的なインクジェット記録装置に用いられるインクジェットカートリッジの一例を説明するための斜視図である。図4(a)はインクジェット記録ヘッド42を示し、インクタンクホルダ41は、インクジェット記録ヘッド42に着脱可能に収納されるインクタンクを収納する、ブラックタンク収納部43とカラータンク収納部44から構成される。カラータンク収納部44部にはカラーインク受容部フィルタ45が配備されている。
図4(b)はインクジェット記録ヘッド42にブラックインクタンク30とカラーインクタンク46が取付けられたインクジェットカートリッジ47を示す斜視図である。各インクタンクには大気連通口48が設けられている。図4(c)はインクジェットカートリッジのインクジェット記録ヘッド42のインク吐出部を示す斜視図であり、ブラックインク吐出口52とカラーインク吐出口53はフレキシブルケーブル51を介して配線基板49に接続され、配線基板49上のインクジェット記録ヘッド接続パッド50を介して、不図示の記録装置本体の制御回路と接続され、ブラックインク吐出口52、カラーインク吐出口53を駆動し、記録媒体に記録を行う。
図3(a)及び(b)はそれぞれブラックインクタンク30の正面図と側面図であり、インク供給口31と垂直な側面には記憶素子ユニット1が取付けられている。記憶素子ユニット1は、インクタンク及びインクに関する情報を記憶した記憶素子8と、記憶素子8が表面に実装され、表面にインクジェット記録ヘッドのコネクタの接続端子と接触する複数の接点部7が設けられた配線基板2から成る。配線基板2上の記憶素子8は、封止材12によって封止されている(図3(c)参照)。
図3(c)はブラックインクタンク30の断面図である。インク容器32の中にはインクを保持するインク保持部材33とインクをインク保持部材33からインク供給口31に導出するインク導出部材39が収容され、インクタンク蓋34がインク容器32に溶着されている。インクタンク蓋34にはインクタンク内部と外気を連通する大気連通口35を備える。インク容器32の側面には記憶素子ユニット1が取付けられている。インクタンク30の相対する側面にはキャップ取り付け凹部36が設けられており、物流時のインク供給口31からのインク蒸発を防止するためのタンクキャップ37がキャップシールゴム38を介して係合される。
図3(d)及び(e)はブラックインクタンク30の包装状態を説明する正面図と側面図である。ブラックインクタンク30にはタンクキャップ37が取付けられた状態でポリプロピレンなどのフィルムから構成される包装材40により、物流中の包装材の外へのインク蒸発を抑えるために実質密閉状態で包装される。カラーインクタンク46も同様の形態で包装される。
図6は従来の記憶素子8が実装された配線基板2を説明する模式図である。図6(a)は記憶素子ユニット1の側面断面図であり、配線基板2はガラスエポキシ等から成る基材上に銅箔をエッチングして形成した銅配線3が積層され、その上にソルダーレジスト61等の樹脂が、その後工程でめっきすべき領域である、ボンディングパッド10と接点部7以外の領域に形成されている。
ソルダーレジスト61の形成後、銅配線3は金めっきの下地としてニッケルめっき4がソルダーレジスト61以外の部分に形成され、その上に金めっき5が形成され、接点部7、ボンディングパッド10となる。
配線基板2上にはダイボンディング材11により記憶素子8が接着され、記憶素子8と配線基板2の配線とはボンディングワイヤ9で接続される。記憶素子8とボンディング部は封止材12を塗布することにより、機械的に保護され、またインクから蒸発する水分、溶剤類などの浸入を防ぎ、金属部の腐食を防止している。
図6(b)は記憶素子ユニット1の上面図であり、ソルダーレジスト61は接点部7よりも僅かに大きく窓開き部15を形成して、接点部7を全域めっきするのが一般的である。また、記憶素子8の実装部はボンディングパッド10のみ導体を露出させ、導体露出部は封止材12で覆われている。
特開2000−37880号公報
しかしながら、上記従来例では、図6(c)に示すように接点部7の端部のニッケルめっき4と金めっき5の裾の部分の基板2のガラスエポキシ基材との界面には極微小な間隙16がある。また、接点部7上のソルダーレジスト61とニッケルめっき4及び金めっき5の界面にも極微小な間隙62がある。これらの間隙16、62ではその奥で銅配線3が僅かに露出していることになる。
この状態の配線基板2が設置されたインクタンクが、図3(d)、(e)で示す包装状態で保管されていると、インクタンクの大気連通口が開放されているため、インクに含まれる成分が蒸発し包装材内に充満していく。また、インクジェットカートリッジの場合においても、大気連通口以外にインク吐出口も開放された状態で実質密閉状態で包装されることがあるため、同様にインクに含まれる成分が蒸発し包装材内に充満していく。インクには色材、水、有機溶剤の他に尿素が含まれる場合がある。尿素は分解してアンモニアを発生することが知られており、包装材40内には保管期間とともにアンモニアガスが充満していくことになる。このアンモニアが図6(c)に示すめっき界面の間隙16、62から浸入し、銅配線を腐食させ、断線や腐食反応生成物の付着による接触不良という問題を引き起こすことがあった。
また、めっきに欠陥やピンホールがあってもその部分からアンモニアが浸入し銅配線を腐食させることがある。めっきの欠陥、ピンホールを防止するにはニッケルめっき4の厚みを充分厚くすれば良く、経験的に10μm或いは20μm以上のめっきを施せば欠陥、ピンホールが問題無いレベルに少なくなることが判っている。但しめっき厚は全面に亘って均等ではなく、図6(c)に示すように銅配線3の端部においては銅配線3の肩部のカバレージが充分ではなく、ニッケルめっき4の厚みは薄くなる傾向がある。よってニッケルめっき4を平坦部では厚く形成しても銅配線3の端部では薄くなることがあり、この部分にピンホールが発生し、腐食が発生することがあった。
配線基板の傷、腐食等の損傷を防止する対策として、特許文献1に開示されているように配線基板を剥離可能なフィルム或いはシールで覆う方法が考えられるが、ガスや液体が付着、接触する場合にはフィルム、シールで完全に保護することは困難であり、微小な隙間が存在し、その隙間からガス、液体は浸入してしまう場合が多い。また、シールを貼ってもそのシールの粘着材がアンモニアガスによって変質し、粘着材が配線基板側に転写し、シールを剥がしても粘着材残りが発生して接触不良を起こすことがあった。
本発明は、密封された包装形態で物流や長期間保管された場合でも配線基板の銅配線が腐食しにくく、断線や接触不良を起こす可能性の低い構成とし大気連通口またはインク吐出口を開放した状態で保管あるいは物流することを可能にするインクタンクおよびインクジェットカートリッジを提供することである。
上記目的を達成するための本発明は、以下のとおりである。
(I)内部にインクが収容され、包装材によって密封包装されて物流されるインクタンクにおいて、
前記インクタンクには、大気連通口と、インク供給口と、配線基板とが備えられており、
前記配線基板の基材上に形成されている電気配線は銅配線がニッケルめっき及び金めっきの順で全面覆われて形成され、かつ、前記電気配線として形成されている接点部と前記基材との界面の外縁全周上が樹脂で覆われて構成されており、
前記樹脂は、前記ニッケルめっき及び前記金めっきと前記基材との間隙を覆いつつ前記接点部に乗り上げており、かつ前記接点部よりも小さい窓開き部を形成しており、
前記インク供給口は、タンクキャップによって覆われ、
前記大気連通口が開放された状態であることを特徴とするインクタンク。
(II)インクを吐出するインクジェット記録ヘッドと、内部にインクが収容されたインクタンクとを一体的に備えて構成され、包装材によって密封包装されて物流されるインクジェットカートリッジにおいて、
前記インクジェットカートリッジには、大気連通口と、インク吐出口と、配線基板とが備えられており、
前記配線基板の基材上に形成されている電気配線は銅配線がニッケルめっき及び金めっきの順で全面覆われて形成され、かつ、前記電気配線として形成されている接点部と前記基材との界面の外縁全周上が樹脂で覆われて構成されており、
前記樹脂は、前記ニッケルめっき及び前記金めっきと前記基材との間隙を覆いつつ前記接点部に乗り上げており、かつ前記接点部よりも小さい窓開き部を形成しており、
前記大気連通口またはインク吐出口が開放された状態であることを特徴とするインクジェットカートリッジ。
本発明によれば、電気配線として形成されている接点部と基材との界面の外縁全周上を樹脂で覆う構成としているため、密封された包装形態で物流や長期間保管された場合でも配線基板の銅配線が腐食しにくく、断線や接触不良を起こす可能性の低くなり、大気連通口またはインク吐出口を開放した状態で保管あるいは物流することを可能にするインクタンク及びインクジェットカートリッジを提供することができる
(実施例1)
図1は本発明の第一の実施例の配線基板を有する記憶素子ユニットを表す図面であり、図1(a)は側面断面の模式図である。配線基板2は、ガラスエポキシ等からなる基材上に銅箔をエッチングして形成した銅配線3が積層され、その銅配線3上には全面に金めっき5の下地としてのニッケルめっき4、その上に金めっき5が施されている。このようにして、所定パターンの銅配線にニッケルめっき及び金めっきを施した構成の電気配線が得られる。また、銅配線3の全面をめっきで覆うことで、従来例で発生していた間隙62(図6(c)参照)を無くすことができる。全面金めっきされた銅配線3の金めっき5上には型番や生産ロット番号を記載するのに使用されるマーキングインク6がスクリーン印刷法によって選択的に塗布されている。このとき、電気配線と配線基板2の基材との界面を同様にマーキングインク6で覆う。図1(c)は接点部7の外縁部13を含む断面を説明する模式図である。ニッケルめっき4と金めっき5と配線基板の基材2との僅かな間隙16を覆うようにスクリーン印刷によりマーキングインク6が塗布される。塗布厚は10μm〜20μm程度が、電気配線のカバレージ、印刷品位の点で好適である。このような構成とすることにより、従来例で発生していた間隙16(図6(c)参照)を無くすことができる。
一方、配線基板2上にはダイボンディング材11により記憶素子8が接着され、記憶素子8と配線基板2の配線とはボンディングワイヤ9で接続される。記憶素子8とボンディングパッド10、及びボンディングワイヤ9はエポキシ系の封止材12を塗布し完全に覆うことにより、機械的に保護され、またインクから蒸発する水分、溶剤、アンモニアなどの浸入を防ぎ、金属部の腐食を防止している。
以上のように、銅配線3がニッケルめっき4及び金めっき5の順で全面覆われた電気配線が形成されており、電気配線と配線基板3の基材との界面全周が樹脂で覆われている構成とすることで、従来例で、銅配線を腐食させ、断線や腐食反応生成物の付着による接触不良という問題を引き起こす原因となっていた間隔16及び62を無くすことができる。すなわち、配線基板の銅配線が腐食しにくく、断線や接触不良を起こす可能性の低い、信頼性の高い配線基板となる。
図1(b)は第一の実施例の配線基板を有する記憶素子ユニットの上面図であり、マーキングインク6は接点部7の接点導体部14よりも僅かに小さく窓開き部15を形成している。すなわち、マーキングインク6は接点導体部14に乗り上げて、接点部7の外縁部13上まで覆っている。このため、ニッケルめっき4の厚みの薄い部分もマーキングインク6で覆われることになり、接点導体部14の端部のピンホール等による腐食を防止することができる。また、マーキングインク6は接点部7の外縁部13全周上に亘り形成されており、接点部7の金めっき表面はマーキングインクの塗布厚10〜20μmの分だけ凹んだ状態で露出している。このため、製造時に配線基板2を裏返して搬送するような工程があっても、外縁部13に形成されたマーキングインク6が接点部7の金めっき表面を保護する形となるため、接点部7の金めっき表面には傷が付き難くなり、接点部7の金めっきの傷による銅配線3の腐食を防止できる。
スクリーン印刷されるマーキングインク6はエポキシ樹脂を主材とするものが好適であり、特に熱硬化型エポキシを主材とする樹脂がより好適である。ソルダーレジストとして使用される現像型の紫外線硬化型エポキシ樹脂を含有する樹脂に比べて、耐薬品性が良好であるため、インクから発生するアンモニア等に対しても劣化することなく、銅配線を良好に保護することができる。
マーキングインク6を電気配線端部に塗布するには非常に微細な塗布が必要であり、その精度が重要な設計要素となる。塗布位置精度が悪いと、接点部7の接点導体部14よりもかなり小さい窓開き部15を形成しなくてはならない。即ち、例えば塗布位置精度が±0.5mmである場合には窓開き部15の設計幅は1mm以上、接点導体部14よりも小さくしなければならないため、接点部7の窓開き部15の大きさを確保するにはその分、接点導体部14は大きくする必要があり、配線基板が大きくなってしまう。
そこで、マーキングインクの塗布をスクリーン印刷で行えば、塗布精度は印刷版の位置合わせ精度で決まるため、±0.1〜±0.2mmの精度で塗布が可能であり、配線基板の小さくすることが出来る。このとき、スクリーン印刷のエリアは電気配線に0.2mm程オーバーラップするように設計すれば、確実に電気配線線と基材表面の界面をマーキングインクにより覆うことができる。
スクリーン印刷以外の塗布精度が良好な手段として、従来例でも使用されているソルダーレジストを用いた写真現像も挙げられるが、写真現像の場合は一旦全面にソルダーレジストを金めっき上に塗布して、その後現像液により接点部の樹脂膜を除去するため、現像処理液による金めっきへの影響や、現像残りの薄膜が金めっき上に残存するなど、品質を低下させる可能性がある。前述のようにソルダーレジストに比べてマーキングインクの方が耐薬品性に優れることからも、マーキングインクをスクリーン印刷法により塗布する方が好適である。また、製造ロット番号や製品番号、実装部品番号等の基板への記載のため、スクリーン印刷を施す工程は既に基板の製造工程に含まれているため、工程の追加が無いことも好ましい理由である。
ニッケルめっきを施すためのニッケルめっき液は、一般にスルファミン酸ニッケル、硫酸ニッケル等が使用されるが、硫酸ニッケルによるめっきの方が細かい粒子で硬く腐食にも強いので好ましい。また、硫酸ニッケルのめっき液に光沢を出すための光沢剤を入れることにより、ニッケルの析出状態が更に層状で滑らかな緻密な面を得ることができ、更に銅配線を腐食から守ることができるのでより好ましい。金めっきを施すための金めっき液は、シアン化金カリウム溶液等を使用できる。
(実施例2)
図2は本発明の第二の実施例の配線基板を有する記憶素子ユニットを表す図面であり、(a)は側面断面の模式図、(b)は上面図、(c)は下面図である。以下、実施例1と異なる部分について説明するが、その他の部分に関しては実施例1と同様の構成の構成とすることができ、またその効果も同様である。本実施例では、基材の両面に銅箔がパターニングされた銅配線3が積層され、両面の配線間はスルーホール21により接続された両面配線基板20が使用される。記憶素子8は両面配線基板20の裏面に片面配線基板(実施例1)の場合と同様に実装されている。
スクリーン印刷されたマーキングインク6はこの例では両面に塗布されており、接点部7とボンディングパッド10以外の電気配線を覆っている。両面配線基板の場合、通常スルーホール21が形成されるが、スルーホール内面はめっき液の浸透が悪いとめっき膜厚にばらつきが生じることがあるため、マーキングインク6で完全に覆うのが望ましい。但し、スルーホール内及び裏面の銅配線はインクタンク30等に接着するときに使用する接着材によって覆うことが可能であれば、表側の片面のみスクリーン印刷を行っても良い。この場合は工程も削減でき、コスト面で好適である。
(実施例3)
図7は本発明の第三の実施例の配線基板を有する記憶素子ユニットを表す図面であり、(a)は側面断面の模式図、(b)は上面図、(c)は下面図である。以下、実施例1及び2と異なる部分について説明するが、その他の部分に関しては実施例1及び2と同様の構成の構成とすることができ、またその効果も同様である。本実施例3では、ニッケルめっき及び金めっきを電気めっき法によって形成しており、そのための電極を基板外部に取り出すめっきリード71を有している。本実施例では両面配線基板20の下面からめっきリード71を取り出す例を示しており、基板外形の抜き加工によってリード接続端部72が発生する。
リード接続端部72は銅配線3が剥き出しの状態であり、このままインクタンク又はインクジェットカートリッジに取り付け包装されると、この部分から銅配線の腐食が発生することがある。そこで、このような配線基板を取り付ける際は、シリコーン樹脂やエポキシ樹脂等による封止材によってリード接続端部72を封止することにより銅配線の腐食を防止できる。図8(a)は記憶素子ユニット1がインク容器32に取付けられた状態を示す側面断面の模式図であり、図8(b)は上面図である。記憶素子ユニット1はインク容器32の記憶素子ユニット1の取り付け凹部にエポキシ樹脂、ホットメルト接着材、両面接着フィルムなどによる接着材74で固定される。めっきリード71は両面配線基板20の裏面に配置されているため、インク容器32の記憶素子ユニットの取り付け凹部の封止溝75に液状の封止材73を滴下することにより、容易にめっきリード接続端部72を封止することができ、リード接続端部72で剥き出しになっている銅配線の腐食を防止できる。
(実施例4)
図9は実施例3よりも更に容易にリード接続端部72を封止することができる第四の実施例を示す図面であり、(a)は記憶素子ユニット1がインク容器32に取付けられた状態を示す側面断面の模式図であり、(b)は上面図である。本実施例では、両面配線基板20は端面から内側に切り込まれた切り込み部分を有し、リード接続端部72が切り込み部分の端面に形成されている。このような構成とすることで、接着材74が両面配線基板20の接着押圧時にはみ出し、接着材の粘度と配線基板の厚みを適当に選ぶことで、リード接続端部72を覆うことができるようになる。これにより、封止材73を用いること無く、めっきリード71のリード接続端部72を覆うことができ、リード接続端部72で剥き出しになっている銅配線の腐食を防止することができる。
(実施例5)
図10は実施例3及び4よりも更に確実にリード接続端部72を封止することができる第五の実施例を示す図面であり、(a)は記憶素子ユニット1がインク容器32に取付けられた状態を示す側面断面の模式図であり、(b)は上面図である。図10(c)は両面配線基板20の下面の外形抜き加工前のめっきリード取り出し部を示す図である。本実施例では、両面配線基板20は内側に切り込まれた切り込み部分が弧の形状を形成する切り欠き穴76を有しており、リード接続端部72が切り欠き穴76の端面に形成されている。このような両面配線基板20は、図10(c)に点線で示されたように、切り欠き穴76となる部分と抜き型切断位置77で切断することで形成できる。このような構成とすることで、接着材74が両面配線基板20の接着押圧時に更に大きくはみ出し、接着材の粘度と配線基板の厚みを適当に選ぶことで、容易に切欠き穴76を埋めることができる。これにより、封止材73を用いること無く、めっきリード71のリード接続端部72を覆うことができ、リード接続端部72で剥き出しになっている銅配線の腐食を防止することができる。
(実施例6)
図5(a)及び(b)は本発明に係る配線基板が取付けられる、インクジェット記録ヘッド部59とインクタンク部55が一体となったインクジェットカートリッジ54の斜視図である。また、図5(c)はインクジェット記録ヘッド部の断面模式図である。この場合でも包装材(不図示)の中で大気連通口56或いはインク吐出口60が開放されている場合、インクが蒸発して行き、同様の問題が発生することがあるため、インクジェットカートリッジ54に取付けられる配線基板57として本発明の配線基板を好適に適用できる。配線基板57はベースプレート63の裏面に接着されており、表面にはインクジェット記録装置本体の制御部と接続されるインクジェットカートリッジ接点部58が配置されている。配線基板57の裏面ではインクを吐出する為に電気エネルギーを熱エネルギーに変換するヒータボード64とボンディングワイヤ68により電気的に接続されるボンディングパッド69が配置されている。インクは、インク供給部材66及びノズル付液室部材65により供給される。このとき、配線基板57の銅配線67を全面ニッケルめっき、金めっきで覆い、表面にはインクジェットカートリッジ接点部58の部分だけ窓開けし、電気配線の界面全周を覆うようにスクリーン印刷によりマーキングインク70を塗布することで配線基板上の銅配線の腐食を防止することができる。
本発明はインクジェットプリンタ分野に限らず、アンモニア蒸気などによる化学的な腐食を起こし易い環境において使用されるプリント配線基板の技術分野で利用できる。
(a)は本発明の第一の実施例の配線基板を有する記憶素子ユニットの側面断面構成を説明する模式図(尺度は縦方向拡大)、(b)は上面図、(c)は接点外縁部の断面構造を説明する模式図である(尺度は縦方向拡大)。 (a)は本発明の第二の実施例の配線基板を有する記憶素子ユニットの側面断面構成を説明する模式図(尺度は縦方向拡大)、(b)は上面図、(c)は下面図である。 (a)は配線基板が取付けられたインクタンクの正面図、(b)は側面図、(c)は断面図であり、(d)は包装形態の正面図、(e)は側面図である。 (a)はインクタンクが装着されるインクジェット記録ヘッドを説明する斜視図である。(b)及び(c)はインクタンクが装着されたインクジェットカートリッジを説明する斜視図である。 (a)及び(b)はインクジェットカートリッジを説明する斜視図、(c)はインクジェット記録ヘッド部の断面模式図である。 (a)は従来例の配線基板を有する記憶素子ユニットの側面断面構成を説明する模式図(尺度は縦方向拡大)、(b)は上面図、(c)は接点外縁部の断面構造を説明する模式図である(尺度は縦方向拡大)。 (a)は本発明の第三の実施例の配線基板を有する記憶素子ユニットの側面断面構成を説明する模式図(尺度は縦方向拡大)、(b)は上面図、(c)は下面図である。 (a)は本発明の第三の実施例の配線基板を有する記憶素子ユニットがインクタンクまたはインクジェットカートリッジに取付けられた状態の側面断面構成を説明する模式図(尺度は縦方向拡大)、(b)は上面図である。 (a)は本発明の第四の実施例の配線基板を有する記憶素子ユニットがインクタンクまたはインクジェットカートリッジに取付けられた状態の側面断面構成を説明する模式図(尺度は縦方向拡大)、(b)は上面図である。 (a)は本発明の第五の実施例の配線基板を有する記憶素子ユニットがインクタンクまたはインクジェットカートリッジに取付けられた状態の側面断面構成を説明する模式図(尺度は縦方向拡大)、(b)は上面図、(c)は基板下面の外形抜き加工前のめっきリード取り出し部を示す図である。
符号の説明
1 記憶素子ユニット
2 配線基板
3 銅配線
4 ニッケルめっき
5 金めっき
6 マーキングインク
7 接点部
8 記憶素子
9 ボンディングワイヤ
10 ボンディングパッド
11 ダイボンディング材
12 封止材
13 外縁部
14 接点導体部
15 窓開き部
16 間隙
20 両面配線基板
21 スルーホール
30 ブラックインクタンク
31 インク供給口
32 インク容器
33 インク保持部材
34 インクタンク蓋
35 大気連通口
36 キャップ取付け凹部
37 タンクキャップ
38 キャップシールゴム
39 インク導出部材
40 包装材
41 インクタンクホルダ
42 インクジェット記録ヘッド
43 ブラックタンク収納部
44 カラータンク収納部
45 カラーインク受容部フィルタ
46 カラーインクタンク
47 インクジェットカートリッジ
48 大気連通口
49 配線基板
50 インクジェット記録ヘッド接続パッド
51 フレキシブルケーブル
52 ブラックインク吐出口
53 カラーインク吐出口
54 インクジェットカートリッジ
55 インクタンク部
56 大気連通口
57 配線基板
58 インクジェットカートリッジ接点部
59 インクジェット記録ヘッド部
60 インク吐出口
61 ソルダーレジスト
62 間隙
63 ベースプレート
64 ヒータボード
65 ノズル付き液室部材
66 インク供給部材
67 銅配線
68 ボンディングワイヤ
69 ボンディングパッド
70 マーキングインク
71 めっきリード
72 リード接続端部
73 封止材
74 接着材
75 封止溝
76 切欠き穴
77 抜き型切断位置

Claims (4)

  1. 内部にインクが収容され、包装材によって密封包装されて物流されるインクタンクにおいて、
    前記インクタンクには、大気連通口と、インク供給口と、配線基板とが備えられており、
    前記配線基板の基材上に形成されている電気配線は銅配線がニッケルめっき及び金めっきの順で全面覆われて形成され、かつ、前記電気配線として形成されている接点部と前記基材との界面の外縁全周上が樹脂で覆われて構成されており、
    前記樹脂は、前記ニッケルめっき及び前記金めっきと前記基材との間隙を覆いつつ前記接点部に乗り上げており、かつ前記接点部よりも小さい窓開き部を形成しており、
    前記インク供給口は、タンクキャップによって覆われ、
    前記大気連通口が開放された状態であることを特徴とするインクタンク。
  2. 前記インクが尿素を含有することを特徴とする請求項1に記載のインクタンク。
  3. インクを吐出するインクジェット記録ヘッドと、内部にインクが収容されたインクタンクとを一体的に備えて構成され、包装材によって密封包装されて物流されるインクジェットカートリッジにおいて、
    前記インクジェットカートリッジには、大気連通口と、インク吐出口と、配線基板とが備えられており、
    前記配線基板の基材上に形成されている電気配線は銅配線がニッケルめっき及び金めっきの順で全面覆われて形成され、かつ、前記電気配線として形成されている接点部と前記基材との界面の外縁全周上が樹脂で覆われて構成されており、
    前記樹脂は、前記ニッケルめっき及び前記金めっきと前記基材との間隙を覆いつつ前記接点部に乗り上げており、かつ前記接点部よりも小さい窓開き部を形成しており、
    前記大気連通口またはインク吐出口が開放された状態であることを特徴とするインクジェットカートリッジ。
  4. 前記インクが尿素を含有することを特徴とする請求項3に記載のインクジェットカートリッジ。
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