JP4574200B2 - インクタンク及びインクジェットカートリッジ - Google Patents
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(I)内部にインクが収容され、包装材によって密封包装されて物流されるインクタンクにおいて、
前記インクタンクには、大気連通口と、インク供給口と、配線基板とが備えられており、
前記配線基板の基材上に形成されている電気配線は銅配線がニッケルめっき及び金めっきの順で全面覆われて形成され、かつ、前記電気配線として形成されている接点部と前記基材との界面の外縁全周上が樹脂で覆われて構成されており、
前記樹脂は、前記ニッケルめっき及び前記金めっきと前記基材との間隙を覆いつつ前記接点部に乗り上げており、かつ前記接点部よりも小さい窓開き部を形成しており、
前記インク供給口は、タンクキャップによって覆われ、
前記大気連通口が開放された状態であることを特徴とするインクタンク。
(II)インクを吐出するインクジェット記録ヘッドと、内部にインクが収容されたインクタンクとを一体的に備えて構成され、包装材によって密封包装されて物流されるインクジェットカートリッジにおいて、
前記インクジェットカートリッジには、大気連通口と、インク吐出口と、配線基板とが備えられており、
前記配線基板の基材上に形成されている電気配線は銅配線がニッケルめっき及び金めっきの順で全面覆われて形成され、かつ、前記電気配線として形成されている接点部と前記基材との界面の外縁全周上が樹脂で覆われて構成されており、
前記樹脂は、前記ニッケルめっき及び前記金めっきと前記基材との間隙を覆いつつ前記接点部に乗り上げており、かつ前記接点部よりも小さい窓開き部を形成しており、
前記大気連通口またはインク吐出口が開放された状態であることを特徴とするインクジェットカートリッジ。
図1は本発明の第一の実施例の配線基板を有する記憶素子ユニットを表す図面であり、図1(a)は側面断面の模式図である。配線基板2は、ガラスエポキシ等からなる基材上に銅箔をエッチングして形成した銅配線3が積層され、その銅配線3上には全面に金めっき5の下地としてのニッケルめっき4、その上に金めっき5が施されている。このようにして、所定パターンの銅配線にニッケルめっき及び金めっきを施した構成の電気配線が得られる。また、銅配線3の全面をめっきで覆うことで、従来例で発生していた間隙62(図6(c)参照)を無くすことができる。全面金めっきされた銅配線3の金めっき5上には型番や生産ロット番号を記載するのに使用されるマーキングインク6がスクリーン印刷法によって選択的に塗布されている。このとき、電気配線と配線基板2の基材との界面を同様にマーキングインク6で覆う。図1(c)は接点部7の外縁部13を含む断面を説明する模式図である。ニッケルめっき4と金めっき5と配線基板の基材2との僅かな間隙16を覆うようにスクリーン印刷によりマーキングインク6が塗布される。塗布厚は10μm〜20μm程度が、電気配線のカバレージ、印刷品位の点で好適である。このような構成とすることにより、従来例で発生していた間隙16(図6(c)参照)を無くすことができる。
図2は本発明の第二の実施例の配線基板を有する記憶素子ユニットを表す図面であり、(a)は側面断面の模式図、(b)は上面図、(c)は下面図である。以下、実施例1と異なる部分について説明するが、その他の部分に関しては実施例1と同様の構成の構成とすることができ、またその効果も同様である。本実施例では、基材の両面に銅箔がパターニングされた銅配線3が積層され、両面の配線間はスルーホール21により接続された両面配線基板20が使用される。記憶素子8は両面配線基板20の裏面に片面配線基板(実施例1)の場合と同様に実装されている。
図7は本発明の第三の実施例の配線基板を有する記憶素子ユニットを表す図面であり、(a)は側面断面の模式図、(b)は上面図、(c)は下面図である。以下、実施例1及び2と異なる部分について説明するが、その他の部分に関しては実施例1及び2と同様の構成の構成とすることができ、またその効果も同様である。本実施例3では、ニッケルめっき及び金めっきを電気めっき法によって形成しており、そのための電極を基板外部に取り出すめっきリード71を有している。本実施例では両面配線基板20の下面からめっきリード71を取り出す例を示しており、基板外形の抜き加工によってリード接続端部72が発生する。
図9は実施例3よりも更に容易にリード接続端部72を封止することができる第四の実施例を示す図面であり、(a)は記憶素子ユニット1がインク容器32に取付けられた状態を示す側面断面の模式図であり、(b)は上面図である。本実施例では、両面配線基板20は端面から内側に切り込まれた切り込み部分を有し、リード接続端部72が切り込み部分の端面に形成されている。このような構成とすることで、接着材74が両面配線基板20の接着押圧時にはみ出し、接着材の粘度と配線基板の厚みを適当に選ぶことで、リード接続端部72を覆うことができるようになる。これにより、封止材73を用いること無く、めっきリード71のリード接続端部72を覆うことができ、リード接続端部72で剥き出しになっている銅配線の腐食を防止することができる。
図10は実施例3及び4よりも更に確実にリード接続端部72を封止することができる第五の実施例を示す図面であり、(a)は記憶素子ユニット1がインク容器32に取付けられた状態を示す側面断面の模式図であり、(b)は上面図である。図10(c)は両面配線基板20の下面の外形抜き加工前のめっきリード取り出し部を示す図である。本実施例では、両面配線基板20は内側に切り込まれた切り込み部分が弧の形状を形成する切り欠き穴76を有しており、リード接続端部72が切り欠き穴76の端面に形成されている。このような両面配線基板20は、図10(c)に点線で示されたように、切り欠き穴76となる部分と抜き型切断位置77で切断することで形成できる。このような構成とすることで、接着材74が両面配線基板20の接着押圧時に更に大きくはみ出し、接着材の粘度と配線基板の厚みを適当に選ぶことで、容易に切欠き穴76を埋めることができる。これにより、封止材73を用いること無く、めっきリード71のリード接続端部72を覆うことができ、リード接続端部72で剥き出しになっている銅配線の腐食を防止することができる。
図5(a)及び(b)は本発明に係る配線基板が取付けられる、インクジェット記録ヘッド部59とインクタンク部55が一体となったインクジェットカートリッジ54の斜視図である。また、図5(c)はインクジェット記録ヘッド部の断面模式図である。この場合でも包装材(不図示)の中で大気連通口56或いはインク吐出口60が開放されている場合、インクが蒸発して行き、同様の問題が発生することがあるため、インクジェットカートリッジ54に取付けられる配線基板57として本発明の配線基板を好適に適用できる。配線基板57はベースプレート63の裏面に接着されており、表面にはインクジェット記録装置本体の制御部と接続されるインクジェットカートリッジ接点部58が配置されている。配線基板57の裏面ではインクを吐出する為に電気エネルギーを熱エネルギーに変換するヒータボード64とボンディングワイヤ68により電気的に接続されるボンディングパッド69が配置されている。インクは、インク供給部材66及びノズル付液室部材65により供給される。このとき、配線基板57の銅配線67を全面ニッケルめっき、金めっきで覆い、表面にはインクジェットカートリッジ接点部58の部分だけ窓開けし、電気配線の界面全周を覆うようにスクリーン印刷によりマーキングインク70を塗布することで配線基板上の銅配線の腐食を防止することができる。
2 配線基板
3 銅配線
4 ニッケルめっき
5 金めっき
6 マーキングインク
7 接点部
8 記憶素子
9 ボンディングワイヤ
10 ボンディングパッド
11 ダイボンディング材
12 封止材
13 外縁部
14 接点導体部
15 窓開き部
16 間隙
20 両面配線基板
21 スルーホール
30 ブラックインクタンク
31 インク供給口
32 インク容器
33 インク保持部材
34 インクタンク蓋
35 大気連通口
36 キャップ取付け凹部
37 タンクキャップ
38 キャップシールゴム
39 インク導出部材
40 包装材
41 インクタンクホルダ
42 インクジェット記録ヘッド
43 ブラックタンク収納部
44 カラータンク収納部
45 カラーインク受容部フィルタ
46 カラーインクタンク
47 インクジェットカートリッジ
48 大気連通口
49 配線基板
50 インクジェット記録ヘッド接続パッド
51 フレキシブルケーブル
52 ブラックインク吐出口
53 カラーインク吐出口
54 インクジェットカートリッジ
55 インクタンク部
56 大気連通口
57 配線基板
58 インクジェットカートリッジ接点部
59 インクジェット記録ヘッド部
60 インク吐出口
61 ソルダーレジスト
62 間隙
63 ベースプレート
64 ヒータボード
65 ノズル付き液室部材
66 インク供給部材
67 銅配線
68 ボンディングワイヤ
69 ボンディングパッド
70 マーキングインク
71 めっきリード
72 リード接続端部
73 封止材
74 接着材
75 封止溝
76 切欠き穴
77 抜き型切断位置
Claims (4)
- 内部にインクが収容され、包装材によって密封包装されて物流されるインクタンクにおいて、
前記インクタンクには、大気連通口と、インク供給口と、配線基板とが備えられており、
前記配線基板の基材上に形成されている電気配線は銅配線がニッケルめっき及び金めっきの順で全面覆われて形成され、かつ、前記電気配線として形成されている接点部と前記基材との界面の外縁全周上が樹脂で覆われて構成されており、
前記樹脂は、前記ニッケルめっき及び前記金めっきと前記基材との間隙を覆いつつ前記接点部に乗り上げており、かつ前記接点部よりも小さい窓開き部を形成しており、
前記インク供給口は、タンクキャップによって覆われ、
前記大気連通口が開放された状態であることを特徴とするインクタンク。 - 前記インクが尿素を含有することを特徴とする請求項1に記載のインクタンク。
- インクを吐出するインクジェット記録ヘッドと、内部にインクが収容されたインクタンクとを一体的に備えて構成され、包装材によって密封包装されて物流されるインクジェットカートリッジにおいて、
前記インクジェットカートリッジには、大気連通口と、インク吐出口と、配線基板とが備えられており、
前記配線基板の基材上に形成されている電気配線は銅配線がニッケルめっき及び金めっきの順で全面覆われて形成され、かつ、前記電気配線として形成されている接点部と前記基材との界面の外縁全周上が樹脂で覆われて構成されており、
前記樹脂は、前記ニッケルめっき及び前記金めっきと前記基材との間隙を覆いつつ前記接点部に乗り上げており、かつ前記接点部よりも小さい窓開き部を形成しており、
前記大気連通口またはインク吐出口が開放された状態であることを特徴とするインクジェットカートリッジ。 - 前記インクが尿素を含有することを特徴とする請求項3に記載のインクジェットカートリッジ。
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