JP4573734B2 - 保温搬送庫および保温搬送方法 - Google Patents

保温搬送庫および保温搬送方法 Download PDF

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Description

本発明は、保温を要する保温対象物を搬送するための保温搬送庫に関する。
保温を要する保温対象物として、例えば医療機関等で採取された血液等の冷凍又は冷蔵状態に保つ医療検体がある。
このような医療検体を冷凍又は冷蔵保存するために、例えば、魔法瓶などの密閉容器にドライアイスを入れることが考えられるが、ドライアイスは固体から気体に昇華するため体積が急激に増大し、容器が破裂する問題がある。そのため、従来、ドライアイスを使用するにしても、血液等の医療検体を搬送する際には、発泡スチロール製またはウレタンフォーム製の箱が通常用いられていた。しかし、これらの箱は、輸送中の温度変動が大きく、かつ冷蔵物と冷凍物を同一の箱で搬送する場合、冷凍槽のドライアイスによる冷蔵槽内の検体が凍結する等の事故が発生するおそれがあった。
そこで医療検体を搬送する保冷搬送庫として、冷蔵槽と冷凍槽の間仕切り部分に、真空断熱パネルを内蔵した持ち運びが可能な冷蔵・冷凍2槽式の医療検体輸送用ボックスが既に市販されている(例えば非特許文献1)。
この真空断熱パネルは、ガスバリア性フィルムで支持(コア)材を挟み内部を真空化したものであり、断熱性は同じ厚さで、発泡スチロールの約10倍、ウレタンフォームの約5倍であり、外気30℃で検体温度10℃以下を8時間以上保持することができる。
また、小型冷凍機を内蔵した血液・ワクチン運搬庫が既に市販されている(例えば非特許文献2)。この血液・ワクチン運搬庫は、車両電源(直流12V又は24V)で駆動する小型冷凍機と温度制御装置を内蔵し、長時間精密な温度制御ができる特徴がある。
また、断熱性能に優れた真空断熱パネルとして、特許文献1が開示されている。
特許文献1の「金属製高真空断熱パネル」は、図15に示すように、金属製板よりなる保持プレート64と、該保持プレートの端部にそれぞれの面が当接するように対向して配置された一対の板状の金属製メインプレート62と、該一対のメインプレートをその周縁部全域において気密的に連結した細長状の金属製気密プレート63と、前記メインプレートあるいは気密プレートの任意の箇所に具備したエアー抜き手段66とを備え、前記エアー抜き手段66を介して内部の空気を吸引することによって、内部を真空状態にすることを可能としたものである。
日清紡−ニュース、「高性能真空断熱材を使った医療検体輸送用ボックス」、[平成17年7月21日検索]、インターネット<URL:http://www.nissinbo.co.jp/press/20040623Ns%20BOX%202.html> FPSC製品情報、「血液・ワクチン運搬庫」、[平成17年7月8日検索]、インターネット<URL:http://fpsc.twinbird.jp/sc _med_box.html>
特願2003−147872号公報、「金属製高真空断熱パネル」
例えば医療機関等で採取された血液等の医療検体を保温対象物とする場合、検体輸送時に、その検査対象により、室温(約20℃前後)、冷蔵(約5℃前後)、冷凍(約−20℃)のいずれかに温度保持する必要がある。
上述した非特許文献1の医療検体輸送用ボックスの場合、冷蔵・冷凍2槽式であるため、冷蔵物と冷凍物を同一ボックスで搬送できるが、ドライアイスによる冷却でありため、正確な温度管理ができず、かつ保冷時間も8時間程度に限られていた。
しかし、近年の臨床検査業務では、多数の医療機関等から医療検体を受け入れて、臨床検査センタで集中的に検体検査を行うため、多数の医療機関等から検体を受け入れ、これを臨床検査センタに搬入するまでの集荷、仕分、搬送に要する時間が長く、例えば12〜14時間の保冷が必要となる。
上述した非特許文献2の血液・ワクチン運搬庫の場合、車両電源(12Vまたは24V)で駆動する小型冷凍機と温度制御装置を内蔵するため、長時間の保冷ができるが、保温温度が一種類(この例では、4℃)に限られるため、室温、冷蔵、冷凍の3種の保温対象物を搬送する場合には、3台の装置を必要とする。
しかし、医療検体の搬送の際には、室温、冷蔵、冷凍の3種の保温対象物を一体で搬送することが望まれているため、3台の装置を一体化したものが必要となる。この場合、この装置の単体重量は空の場合で約15kgに達するため、3台分を一体化した場合、装置重量が少なくとも40kgを超えてしまい、病院内での移動が困難となる問題点があった。
また、従来の保冷搬送庫の場合、集荷、仕分、搬送時の温度記録が残らないため、途中で保温温度に異常があってもそれに気づかず、結果として保温対象物の品質が変化し、検査結果等に悪影響を及ぼすことがあった。
本発明は、上述した種々の問題点を解決するために創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、保温対象物を室温、冷蔵、冷凍等に保温することができ、精密な温度制御ができ、室温、冷蔵、冷凍等の複数種の保温対象物を一体で搬送する場合でも軽量化ができ、移動が容易であり、搬送中の温度履歴を記録でき、温度異常を早期に発見でき、これにより保温対象物の品質変化を低減することができる保温搬送庫および保温搬送方法を提供することにある。
本発明によれば、内部に保温対象物を収容し冷却または加熱する箱型保温室と、
該箱型保温室を保温温度に冷却または加熱する冷却加熱機と、
箱型保温室内の温度を制御する制御装置とを有する搬送庫本体を備え、
前記箱型保温室は、中空真空断熱構造を有し、
前記中空真空断熱構造は、箱型冷凍室を囲む内壁及び外壁とその間に挟持された中空真空断熱パネルを有し、
該中空真空断熱パネルは、外縁部が互いに気密に接合され内部が真空に減圧された2枚の薄いコルゲート板からなり、
該2枚のコルゲート板は、大気圧を支持できるピッチにおいて波形の突起部を有し、
該波形の突起部を互いに交叉するように重ね合わせ、該波形の頂部において互いに接触する複数の接触点を有する、ことを特徴とする記載の保温搬送庫が提供される。
本発明の好ましい実施形態によれば、前記接触点において、断熱材を挟持することで熱伝導を抑制する
また、前記搬送庫本体に着脱可能に構成され、内部に保温対象物を収容し所定の温度に保温する箱型温度保持室を備え、該箱型温度保持室は、該室内を囲む内壁及び外壁とその間に挟持された前記中空真空断熱パネルを有する、ことが好ましい。
前記冷却加熱機は、箱型保温室内に位置し内部を保温温度に冷却または加熱する保温室冷却加熱器と、箱型温度保持室と連通し該室内の空気を循環して冷却する保冷室保温器を備える、ことが好ましい。
前記制御装置は、箱型保温室の温度履歴を記憶する温度記憶装置と、自己の位置を検出するGPS受信機と、外部とデータを双方向通信する双方向通信装置とを備え、温度異常を検出してアラーム信号を発信する、ことが好ましい。
また、本発明によれば、請求項1に記載の保温搬送庫を用いた保温搬送方法であって、保温対象物を前記保温搬送庫に収めるステップと、前記保温対象物が収められた保温搬送庫を搬送中に、前記保温搬送庫内の温度変化を検知するステップと、検知した温度変化に基づいて、前記保温対象物の温度状況を判断するステップと、を含むことを特徴とする保温搬送方法が提供される。なお、温度変化の検知は、例えば温度センサにより温度を測定して行うことができる。
本発明の好ましい実施形態によると、前記保温搬送方法は、検知した前記温度変化の情報を保温搬送庫の外部に無線送信するステップと、前記温度変化の情報の無線送信に対して外部から無線送信された温度設定指示を受信し、この温度設定指示に基づいて保温搬送庫内の温度制御を前記制御装置により行うステップと、を含む。
また、本発明の好ましい実施形態によると、前記保温搬送方法は、前記保温対象物の管理データと前記温度変化の情報とを関連付けるステップを含み、
前記保温対象物の搬送後に、関連付けられた管理データ及び温度変化の情報に基づいて、前記保温対象物が正常かどうかを判断する。
上記本発明の保温搬送庫の構成によれば、箱型保温室、冷却加熱機及び制御装置を有する搬送庫本体を備えるので、制御装置により箱型保温室内の温度を精密に制御できる。
また、箱型保温室が、中空真空断熱構造を有するので、高い断熱性能を有する。
前記空真空断熱構造は、箱型保温室が室内を囲む内壁及び外壁とその間に挟持された中空真空断熱パネルを有するので、高い断熱性能を維持したまま内壁と外壁間の厚さを薄くでき、搬送庫本体を小型にできる。
また、中空真空断熱パネルが、外縁部が互いに気密に接合され内部が真空に減圧された2枚の薄いコルゲート板からなるので、中空真空断熱パネルを極めて軽量にでき、かつ内壁と外壁間の熱伝導を極めて小さくできる。
また、2枚のコルゲート板は大気圧を支持できるピッチで互いに接触してその隙間を一定に保持し、かつその間の熱伝導に抑制する複数の接触点を有するので、コルゲート板を薄くしても、大気圧による潰れを防ぐことができ、かつ熱伝導は接触点のみで生じるので、薄い材料でこれを大幅に低減できる。
また、コルゲート板は、大気圧を支持できるピッチで波形又は半球状の突起部を有し、該波形の頂部又は突起部のみで、互いに接触するので、2枚のコルゲート板同士の接触面積が小さくなり、その間の熱伝導を大幅に抑制することができる。
前記中空真空断熱構造は、箱型保温室を囲み外縁部が互いに気密に接合され内部が真空に減圧された内壁及び外壁を有し、該内壁と外壁の少なくとも一方は、大気圧を支持できるピッチで他方に接触してその隙間を一定に保持し、かつその間の熱伝導を抑制する複数の接触点を有するので、内壁及び外壁を薄くしても大気圧による潰れを防ぐことができ、かつ熱伝導は接触点のみで生じるので、薄い材料でこれを大幅に低減できる。
また、箱型温度保持室が、搬送庫本体に着脱可能に構成されているので、病院内で搬送庫本体から取り外して独立に移動でき、取り扱いが非常に容易となる。
また、箱型温度保持室は、内壁と外壁の間に挟持された前記中空真空断熱パネルを有するので、高い断熱性能を維持したまま内壁と外壁間の厚さを薄くでき、箱型温度保持室を小型かつ軽量にできる。
また、箱型温度保持室は、搬送庫本体の冷凍機に設けられた保温器で空気を循環して冷却するので、取り外した箱型温度保持室を一層軽量化でき、かつ搬送中に保温室温度を精密に制御できる。
また、箱型保温室と箱型温度保持室の両方が、中空真空断熱構造を有しているので、例えば室温、冷蔵、冷凍の3種の保温対象物を一体で搬送する場合でも軽量化ができる。
また、制御装置が記憶装置、GPS受信機、及び双方向通信装置を備えるので、搬送中の温度履歴を記録でき、温度異常を検出してアラーム信号を発信し、これにより保温対象物の品質変化を未然に防止することができる。
また、上記本発明の保温搬送方法では、搬送中に温度変化を検知して、温度状況を判断するので、早期に温度異常を検知できる。
また、温度変化の情報を保温搬送庫の外部に無線送信し、温度変化の情報の無線送信に対して外部から無線送信された温度設定指示を受信し、この温度設定指示に基づいて保温搬送庫内の温度制御を行うので、搬送中でも、外部から温度変化を知ることができ、温度変化状況に応じて、温度調整を外部から遠隔制御することができる。
また、保温対象物の管理データと温度変化情報とを関連付け、保温対象物の搬送後に、関連付けられた管理データ及び温度変化の情報に基づいて、前記保温対象物が正常かどうかを判断するので、的確に保温対象物の異常を検知することができる。
以下、本発明の好ましい実施形態を、図面を参照して説明する。なお、各図において、共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
図1は、本発明の保温搬送庫の全体斜視図である。この図は、その一部を分離した状態で示している。
この例において保温対象物1は、医療機関等で採取された血液等の医療検体である。しかし本発明はこれに限定されず、その他の冷凍又は冷蔵等を要する物、例えばマグロ等の鮮魚や医薬品、化学薬品、引火点又は発火点の低い化合物、定温培養中の細菌、臓器類、生体物質、ワクチンなどであってもよい。さらに、冷凍、冷蔵、室温等の多温度帯に保持したまま、スーパーやコンビニエンスストア等の店舗へ同時に搬送する必要のある食品等であってもよい。
以下、保温対象物1が血液等の医療検体である場合について説明する。
この図において、本発明の保温搬送庫は、1つの搬送庫本体10と2つの箱型温度保持室20からなる。なお、箱型温度保持室20は、2つに限定されず、1つでも3つ以上でもよい。
また、この図において、13は操作表示警報部、16はGPSアンテナ、17は通信アンテナ、18は冷気通気孔接続部、19は電気接続部、21は保温室基台、24は冷気通気孔接続部、25は蓋スイッチである。
搬送庫本体10は、箱型保温室(この例では、箱型冷凍室)を内蔵し、その内部に保温対象物1を収容し冷凍する。この冷凍温度は例えば約−20℃に設定されている。
箱型温度保持室20は、その内部に保温対象物1を収容し保温する。この保温温度は冷蔵温度(例えば約5℃前後)または室温(例えば約20℃前後)に設定されている。
搬送庫本体10及び箱型温度保持室20は、開閉可能な蓋を有し、この蓋には図示しないパッキンがあり気密性を高め、かつ結露・霜の発生を抑制し、保温性能を高めている。また、搬送庫本体10及び箱型温度保持室20には、結露、霜を防止するため、強制的にその内部を乾燥させる乾燥手段が設けられていてもよい。
なお、本発明において、保温の設定温度は任意であり、例えば−60℃以下の温度から約+50℃の範囲で自由に設定することができる。また、本発明において、保温とは、例えば−60℃以下の温度から0℃に温度保持する冷凍と、例えば約1℃から10℃の冷蔵と、例えば約10℃から50℃の室温、常温に保持する場合を意味する。
またこの図に示すように、箱型温度保持室20は、搬送庫本体10に着脱可能に構成されている。この着脱は、保温室基台21に設けられたレールに沿って行い、連結により冷気通気孔接続部18、24が気密に接続し、同時に電気接続部19が図示しない相手側の電気接続部と接続するようになっている。
図2は、本発明の保温搬送庫の全体断面図であり、その一部を分離した状態で示している。この図に示すように、搬送庫本体10は、箱型保温室(この例では、箱型冷凍室)12、冷却加熱機(この例では、冷凍機)14、及び制御装置30を内蔵している。
箱型保温室12は、保温対象物1を内部に収容する冷凍容器12aと、箱型保温室全体を囲む内壁2及び外壁3を含む中空真空断熱構造11とを有する。この中空真空断熱構造11は、その間に挟持された中空真空断熱パネル11aを有する。中空真空断熱パネル11aは、外縁部が互いに気密に接合され内部が真空に減圧された2枚の薄いコルゲート板4からなる。
2枚のコルゲート板4は大気圧を支持できるピッチで互いに接触してその隙間を一定に保持し、かつその間の熱伝導に抑制する複数の接触点を有する。
なおこの図で26は脱気弁であり、中空真空断熱パネル11aの真空度をこの弁を介して調整できるようになっている。
冷却加熱機14は、この例では圧縮機14a、凝縮器14b、膨張弁(図示せず)、及び蒸発器14cを有する。圧縮機14a、凝縮器14b、及び膨張弁(図示せず)は、箱型保温室12の外側に設置される。また蒸発器14cは、箱型保温室12の内部に冷凍容器12aに接した状態で設置され、冷凍容器12aを冷凍温度に冷却する「冷凍室冷却器」として機能する。また、冷却加熱機(この例では、冷凍機)14として、熱伝送のヒートパイプや、キャピラリーチューブを含むコンプレッサの低温配管や、エチレングリコール等の凍結防止剤が混ぜられた水などによる液体循環などを利用したものを用いることができる。
また、この冷却加熱機14は、箱型保温室12の内部で冷凍容器12aの外側に保温器(この例では、冷却器)15a、15bを有する。
上述した冷気通気孔接続部18、24の内側には、この接続部を開閉可能な閉鎖板18a,24aが設けられている。この閉鎖板18a,24aは上辺が蝶番で揺動可能に構成された断熱板であり、冷気通気孔接続部18、24が連結すると自動的に開放し、分離すると自動的に閉鎖するようになっている。
保温器15a、15bは、冷気通気孔接続部18、24を介して箱型温度保持室20と連通し箱型温度保持室内の空気を循環して冷却する。この保温器15a、15bは、それぞれ独立した送風ファン15cと熱交換器15dを有し、独立して空気を循環して冷却するようになっている。
制御装置30は、図示しない温度センサを各室内に備え、箱型保温室12及び箱型温度保持室20内の温度を制御する。
図3は、本発明による中空真空断熱構造の第1実施形態図である。この図において、(A)(B)(C)は2枚のコルゲート板4の重ね合わせ形態を示し、(D)は重ね合わせた中空真空断熱パネル11aの斜視図である。
この図において、(D)に示すように、中空真空断熱パネル11aは、外縁部が互いに気密に接合され内部が真空に減圧された2枚の薄いコルゲート板4からなる。
また、2枚のコルゲート板4は、(A)(B)(C)に示すように、大気圧を支持できるピッチで形成した半球状の突起部5を有する。2枚のコルゲート板4の突起部5は、(A)では互いにオフセットして重ね合わせ、(B)では突起部5の頂部が向かい合って重なるように重ね合わせ、(C)では(B)の頂部の間に断熱材6(例えば発泡ウレタン)を挟持している。
これらの構成により、複数の接触点すなわち、この例では突起部5のみが互いに接触してその隙間を一定に保持するので、その間の熱伝導が突起部5のみで生じ、その間の熱伝導を大幅に抑制することができる。
図4は、本発明による中空真空断熱構造の第2実施形態図である。この図において、(A)はコルゲート板4の形状、(B)はその重ね合わせ形態を示し、(C)は重ね合わせた中空真空断熱パネル11aの斜視図である。
この図において、(C)に示すように、中空真空断熱パネル11aは、外縁部が互いに気密に接合され内部が真空に減圧された2枚の薄いコルゲート板4からなる。
また、(A)(B)に示すように、2枚のコルゲート板4は、大気圧を支持できるピッチで形成した波形を有する。(B)では、2枚のコルゲート板4の波形を互いに交叉して重ね合わせている。
この構成により、複数の接触点すなわち、この例では波形の頂部7のみで互いに接触してその隙間を一定に保持し、かつその間の熱伝導が波形頂部7のみで生じるので、その間の熱伝導を大幅に抑制することができる。
図5は、本発明による中空真空断熱構造の第3実施形態図である。この図において、(A)はコルゲート板4の形状、(B)はコルゲート板4と平板8の重ね合わせ形態を示し、(C)は重ね合わせた中空真空断熱パネル11aの斜視図である。
この図において、(C)に示すように、中空真空断熱パネル11aは、外縁部が互いに気密に接合され内部が真空に減圧された1枚の薄いコルゲート板4と平板8とからなる。
(C)に示すように、コルゲート板は、その波形の頂部7のみで平板8に接触してその隙間を一定に保持し、かつその間の熱伝導が波形頂部7のみで生じるので、その間の熱伝導を大幅に抑制することができる。
図3〜図5の場合には、複数の中空真空断熱パネル11aを互いに接合することで、図2の中空真空断熱構造を作製することができる。また、図4〜図5の場合には、波状板を用いて、中空真空断熱パネルを作製するので、後述のように平板8に突起を形成する必要がない。
上述した構成により、箱型保温室12が、内壁2と外壁3の間に挟持された中空真空断熱パネル11aを有するので、高い断熱性能を維持したまま内壁と外壁間の厚さを薄くでき、搬送庫本体を小型にできる。
また、中空真空断熱パネル11aが、外縁部が互いに気密に接合され内部が真空に減圧された2枚の薄いコルゲート板4からなるので、中空真空断熱パネル11aを極めて軽量にでき、かつ内壁と外壁間の熱伝導を極めて小さくできる。
また、箱型温度保持室20も、同様の中空真空断熱構造により構成されるので、箱型温度保持室20も、高い断熱性能を維持したまま内壁と外壁間の厚さを薄くでき、搬送庫本体を小型軽量にできる。
さらに、図6〜図12を参照して中空真空断熱構造の別の実施形態について説明する。
図6は、中空真空断熱構造の第4実施形態図である。この場合、内部が真空に減圧され外部から密閉されている複数の中空真空断熱パネル11aを接合して、中空真空断熱構造を作製する。
まず、平板8に金型などのプレスで複数の半球状突起を形成して突起板を作製し、互いに半球状突起が対向接触するように2枚の突起板を張り合わせて中空真空断熱パネルを作製する。このように作製したパネル11aを図6の作製手順において使用する。図6において、(A)は、左右側面パネル11aの底面パネル11aへの接合、(B)は、前後側面パネル11aの接合、(C)は、底面、左右前後側面パネル11aを接合して作製された中空真空断熱槽11bを示している。さらに、(C)の中空真空断熱槽11bの上面側に、上面パネルを接合することで、中空真空断熱構造11を作製することができる。
図6の場合には、パネル同士、底部と側部で接合部ができるが、パネル寸法の規格化を最初にしておいて互いに接合して中空真空断熱槽11bを作製できる。また、プラスチックの箱に発泡ウレタンと共にパネルを張り合わせるようにしてもよい。
図7は、中空真空断熱壁の第5実施形態図である。この図に示すように(A)において、半球状突起がプレスされたステンレスまたはチタンなどからなる突起板9を用意し、(B)において、この突起板9を折り曲げる。同様に、(C)において、半球状突起がプレスされたステンレスまたはチタンなどの別の突起板9を用意し、(D)において、この突起板9を折り曲げる。そして、(E)において、(B)で折り曲げられた突起板9を内壁として、(D)で折り曲げられた突起板9と外壁とするように、両突起板9を張り合わせ、そして、これに、上述のいずれかの中空真空断熱パネル11aを前後に接合して、中空真空断熱パネル槽11bを作製する。さらに、(D)の中空真空断熱パネルの上面側に、上面パネルを張り合わせることで、中空真空断熱構造11を作製することができる。
図7の場合には、中空真空断熱パネルと、突起板9を折り曲げる一体加工とを組み合わせている。
さらに、図8は、中空真空断熱壁の第6実施形態図である。この図において、(A)において、半球状突起がプレスされたステンレスまたはチタンなどの突起板9を用意し、(B)において、この突起板9の不要部分を取り除き、(C)において、突起板9を折り曲げて、(D)のように、箱状にする。図8の(E)〜(G)においても、同様に突起板9を箱状にして、(H)において、これを外壁とし、(D)の部材を内壁とするように、両者を合わせて半球状突起を互いに対向させて中空真空断熱槽11bを図9のように作製できる。
図8、図9の場合には、1枚の半球状突起板9を折り曲げる一体加工により、接合面がなくなり、断熱効果は最大になる。
図7の例の場合には、突起板9の折り曲げ箇所が直角となっているが、図10のように、突起板9の折り曲げ箇所が曲線状に滑らかになっていてもよい。
また、図6、図7の場合は、半球状突起を対向させるように、中空真空断熱壁11を作製したが、図11、図12のように、内側に半球状突起を形成し、外側が平板状になるように中空真空断熱壁11を作製してもよく、内側を平板状にし、外側に半球状突起を形成するように中空真空断熱壁11を作製してもよい。
また、図6〜図12の例では、突起部分を金型などのプレスで平板材に形成、加工できるので、特許文献1の真空断熱パネルと比較して、製作コストが低減され、かつ、軽量化される。
なお、図12において、突起板9の代わりに、コルゲート板4を用いて、これと平板8を組み合わせることもできる。すなわち、図12の場合と同様に、コルゲート板4と平板8をそれぞれ折り曲げ、両者を合わせて中空真空断熱槽11bを作製することもできる。
上述した図6〜図12の中空真空断熱構造11により箱型保温室12が構成され、この中空真空断熱構造では、複数の半球状突起の接触により内部の隙間を一定に保持し、かつその間の熱伝導を抑制するので、内壁及び外壁を薄くしても大気圧による潰れを防ぐことができる箱型保温室12が実現される。また、上記中空真空断熱構造では、熱伝導は接触点のみで生じるので、薄い材料でこれを大幅に低減できる箱型保温室12が実現される。
また、箱型温度保持室20も、同様の中空真空断熱構造11により構成されるので、箱型温度保持室20も、高い断熱性能を維持したまま内壁と外壁間の厚さを薄くでき、搬送庫本体を小型軽量にできる。
図13は、本発明による制御装置の構成図である。この図に示すように、制御装置30は、内蔵コンピュータ31、記憶装置32、GPS受信機34、双方向通信装置36を備え、温度異常を検出してアラーム信号を発信する。なお、この図で35は電源(車載電源または屋内電源)、37は保冷加熱デバイスである。保冷加熱デバイス37は、上述した冷却加熱機14を制御する。
記憶装置32は、箱型保温室12及び箱型保冷室20の温度履歴を記憶する。GPS受信機34は、自己の位置を検出する。双方向通信装置36は、外部とデータを双方向通信するようになっている。
またこの図において、内蔵コンピュータ31は、温度センサ41、A/D変換器42、CPU43、プログラム記憶部44、RAM45、インターフェース部46、操作スイッチ47、蓋スイッチ48、警報器49、デバイスインターフェース部50、及びデータ表示部51を備える。
以下、各機器の構成を更に詳しく説明する。
(本発明の中空真空断熱構造について)
ステンレス等金属板の2重化による中空真空断熱構造は高真空度を実現しその高い断熱効果から保温瓶などの用途で用いられている。しかし、その形状は、通常、円筒形であるため、固形物の保温には収納効率が劣る問題点がある。そのため、矩形箱型の中空真空断熱構造が望まれるが、矩形箱型の場合、中空部の真空と大気圧との圧力差(約1気圧)で潰れる問題点がある。
そこで本発明では、使用する中空真空断熱パネル11aとして波板や半球上の突起のある薄いコルゲート板4を2枚張り合わせ、気密を保つ袋状に封止し内部を脱気することにより真空の断熱構造とした(図3(D)、図4(C)参照)。
この構成により、2枚のコルゲート板4は突起部のみの接触となり、大気圧による潰れを防止しつつ、熱の伝達を最小限にしかつ真空による断熱効果をもたらす。最も断熱効果の高いとされる真空であるため、断熱材としての断面を薄くでき、かつ軽量で、従来の真空断熱材の欠点である−60℃以下での材料の劣化や経年変化による真空度の低下がない。
コルゲート板4、平板8、突起板9の材料には熱伝導率の低いステンレスやチタンが好ましいが、プラスチックでもよい。また、突起部に発泡ウレタンなどの断熱材6を塗布し伝熱効果をさらに高めることもできる(図3(C)参照)。
外縁部を互いに気密に接合する手段として、金属の場合には溶接、プラスチックの場合には加熱シールや接着剤を用いる。
また、外縁部を互いに気密に接合して気密袋構造を形成した後、内部を真空にするために脱気パイプを取り付け、この脱気パイプに脱気弁26を設け、脱気後に脱気弁を閉鎖する。なお、脱気弁を省略し脱気パイプを封止してもよい。
脱気弁を設けることにより、製造時脱気、真空度測定、経年後の再脱気が行え、真空度の一定水準の維持を可能とし、断熱・保温性能の維持・管理がおこなえる。また、この真空断熱により、雰囲気からの断熱ばかりでなく、複数の箱型温度保持室間の断熱も行える。
図1、2に示したように、同時にいくつかの異なる温度帯の箱型温度保持室20を用意し輸送する場合、各箱型温度保持室20を脱着できるように構成する。
また熱源との熱伝達経路を閉ざし、箱型保温室12と各箱型温度保持室20の温度変化を最小にする構造とするのがよい(図1、2参照)。
冷却加熱機14は、上述の例では、冷媒ガスを凝縮・気化する冷凍サイクルを用いているが、ペルチェ素子やスターリングエンジンを用いたものでもよい。
また、本発明は、冷却加熱機14により保温対象物1を室温、冷蔵、又は冷凍等に保温することを主目的としているが、それに保温や凍結防止を行うヒーター等の加熱手段を組み合わせてもよい。
制御装置30は、内蔵コンピュータ31を備え、温度情報を温度センサ41で感知・測定し経時的に記憶装置32に記録保存する。また、内蔵のデータ表示部51に表示する機能をする。
また、あらかじめ指示した温度データと現時点の測定結果を比較し差がある場合は是正のための加温・冷却を随時行う。
内蔵コンピュータ31はさらに、温度センサ41と接続し温度信号の取り込み、データ処理を行う。その結果を保温室パネルからの直接の指示値、又は輸送元のホストコンピュータから転送され保存された指示値との比較を行い、必要に応じて(帰還制御)加温・冷却を実行し温度を一定水準に保つ。
測定結果の保存データは搬送後に輸送先でホストパーソナルコンピュータへの転送を行うことができる。また輸送中の保温室の温度指示値との大きな相違がある場合や蓋スイッチ48を備えたものは蓋忘れなどの警報を内蔵のデータ表示部51や警報器49で輸送中の運転者や輸送元あるいは輸送先担当者に知らせ、早期の対処ができるようになっている。
さらにGPS受信機34で自己の位置を検出し、位置データを内蔵コンピュータ31へ取り込み、そのデータを有効利用する機能を有する。
制御装置30は、データ処理に関し、内蔵コンピュータ31と輸送元あるいは輸送先のホストコンピュータと双方向通信装置36により双方向通信を行い温度の指示・報告・再指示データを実行する。このための双方向通信装置36として、無線装置・携帯無線電話・有線接続装置などの一つあるいは複数を有する。
輸送中の保温室の温度指示値との大きな相違、蓋忘れなどの警報を双方向通信装置36で輸送運転者や輸送元あるいは輸送先担当者に知らせ、早期の対処を可能とする。また、制御装置30への直接遠隔指示も可能となっている。
この場合、制御装置30から双方向通信装置36を用いて担当者を呼び出し、あるいは携帯電話へ電子メールを送ることや、これら装置を介してホストコンピュータへ送ることができる。また逆に担当者から制御装置30へ双方向通信装置36を介して指示することや双方向通信装置36を介してホストコンピュータから直接指示することもできる。
また、輸送元のホストコンピュータより搬送中の保温対象物1の管理データを制御装置30に転送し、輸送中の温度の経時データを関連付けし、輸送先へ到着後、輸送先ホストコンピュータに転送することにより、内容物の輸送 状況履歴の保管・管理を可能とする。
制御装置30は、GPS受信機34でGPS(衛星位置検出システム)からの位置データを得て輸送中の保温搬送庫の現在位置を知り、輸送元担当者や輸送先担当者は現在位置に即した指示や、あらかじめ指示したデータで現在位置に即した各室の温度の指示を可能とする。
例えば、制御装置30で、位置データから実際の到着時間を割り出し、輸送先の予想到着時に合わせた解凍を行うため、冷却停止あるいは加温を輸送元や輸送先担当者が内蔵コンピュータ31に遠隔操作できる。
上記保温搬送庫を使用した保温対象物の保温搬送方法の好ましい実施例について図14を参照して説明する。この実施例において、保温対象物は血液であり、病院で採取した血液を検査センターへ搬送する。
まず、病院110において患者から血液を採取して検体容器(例えば、試験管)1110に収める。そして、ホストコンピュータ1101に接続されたプリンタ1107により、その病院名、患者名、検査種別、日付等の情報が含まれたバーコード1108を印刷して、このバーコード1108を管理データとして検体容器に貼り付ける。バーコード1108の代わりに、ICタグなどの他の適切な手段により管理データを検体容器に取り付けてもよい。なお、ICタグを用いたデータ転送は、例えば5m程度の距離で無線通信により行うことができる。
その後、検体容器1110に貼り付けられたバーコード1108をバーコードリーダ(ICタグの場合には、ICタグリーダ)を用いて、管理データをホストコンピュータ1101へ読み取る。そして、ホストコンピュータ1101から保温搬送庫1112の制御装置30のメモリに管理データを転送し、検体血液が収められた検体容器1110を保温搬送庫1112の箱型温度保持室20に収めて保温搬送庫1112を輸送元の病院110から、搬送車などの輸送者130によって輸送先である検査センター120へ搬送する。
なお、制御装置30には、ホストコンピュータ1101又は後述のホストコンピュータ1201との間でデータ転送を行うためのシリアル通信手段(例えば、USB)が設けられている。
保温搬送庫1112には箱型保温室12、箱型温度保持室20の温度を測定する温度センサ41が設けられており、搬送中に、この温度センサ41により箱型温度保持室20の温度を測定する。制御装置30は、温度センサ41により測定された温度と設定温度とを比較し、必要に応じて、保冷加熱デバイス37や送風ファン15c等を制御して箱型温度保持室20の温度を調節する。
また、制御装置30は、搬送中の温度変化データを病院110又は検査センター120へ無線送信する。病院110又は検査センター120はこれを受信して、新たな温度設定等の指示を無線送信できる。制御装置30は、病院110又は検査センター120から新たな温度設定等の指示を受信すると、この指示に基づいて、新たな温度制御を実行する。このようにして、搬送中の温度変化に応じて、病院側又は検査センター側の担当者は、搬送中の検体血液の温度を遠隔調整することができる。
また、搬送中に温度センサ41が測定した温度の経時データを、検体血液の管理データと関連付ける。そして、検査センターへ到着後、この関連付けられたデータを検査センターのホストコンピュータ1201へ読み出すとともに、検体容器1110のバーコード1108も読み取る。これらのデータに基づき、検体血液が正常がどうかを判断して管理を行う。異常であると判断した場合には、病院側のホストコンピュータ1101へ通信ケーブル1116を介してその旨を知らせる。
報告を受けた病院は、異常である場合、検体の再採取などの手段をとる。
上述した構成により、血液などの保温対象物の管理データと測定温度データを関連付けて保存、転送ができる。また、搬送中の温度変化を輸送元や輸送先に知らせ、その結果によって新たな温度指示が輸送元や輸送先からできる。従って、輸送依頼者または受領者は一定温度でのあらゆる輸送物品を一般輸送業者に委ねてもきめ細かい温度の状態の把握、維持、指示、状況変化による再指示が可能となる。
輸送業者の輸送車に冷凍機器がなくても、輸送車に電源(例えば、図13の電源35)があれば、輸送業者は、この電源を使用して保温対象物の温度を一定に維持して搬送を行うことができる。
また、搬送保温庫に燃料電池等の発電、蓄電手段を設けてもよい。この場合には 輸送車に電源がなくてもよい。
このように、輸送業者は保温専用車を設けなくても一般輸送車の一部スペースを保温空間として、保温・保湿品を高度に維持し輸送物の品質を高度に保てる。
本出願は血液・ワクチン等の検体の冷凍・冷蔵・室温の一定温度のケースで例示しているが、あらゆる定温度輸送に適用できる。また、本発明の保温搬送庫は、上述以外にも航空機、船舶、鉄道などでも使用できる。
例えば、本発明は、冷凍マグロを保温対象物1としても適用できる。すなわち、冷凍マグロは、−60℃以下の冷凍レベルが保たれず、一部でも解凍されると商品にならないが、本発明により、搬送中であっても、この冷凍レベルに保持する管理が容易になる。
この場合には、マグロの捕獲者、産地、日付、マグロ種別、重量、識別番号等の管理データが入ったICタグを、マグロに埋め込んでもよい。このICタグ内の管理データと搬送中の測定温度データとを関連付けて輸送先で、この関連付けデータを読み出すことが可能である。よって、この関連付けデータにより、冷凍マグロの品質を保証することができる。
なお、本発明は上述した実施例及び実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更できることは勿論である。
本発明の保温搬送庫の全体斜視図である。 本発明の保温搬送庫の全体断面図である。 本発明による中空真空断熱構造の第1実施形態図である。 本発明による中空真空断熱構造の第2実施形態図である。 本発明による中空真空断熱構造の第3実施形態図である。 本発明による中空真空断熱構造の第4実施形態図である。 本発明による中空真空断熱構造の第5実施形態図である。 本発明による中空真空断熱構造の第6実施形態図である。 本発明による中空真空断熱構造の第6実施形態図である。 本発明による中空真空断熱構造の別の例を示す図である。 本発明による中空真空断熱構造の別の例を示す図である。 本発明による中空真空断熱構造の別の例を示す図である。 本発明による制御装置の構成図である。 本発明の保温搬送方法の説明図である。 特許文献1の金属製高真空断熱パネルの構成図である。
符号の説明
1 保温対象物、2 内壁、3 外壁、4 コルゲート板、
5 突起部、6 断熱材、7 波形頂部、8 平板、9 突起板
10 搬送庫本体、11 中空真空断熱パネル、12 箱型保温室、
13 操作表示警報部、14 冷却加熱機、14a 圧縮機、
14b 凝縮器、14c 蒸発器、15a、15b 保温器、
15c 送風ファン、15d 熱交換器、
16 GPSアンテナ、17 通信アンテナ、
18 冷気通気孔接続部、19 電気接続部、
20 箱型温度保持室、21 保温室基台、
24 冷気通気孔接続部、25 蓋スイッチ、26 脱気弁、
30 制御装置、31 内蔵コンピュータ、
32 記憶装置、34 GPS受信機、35 電源(車載電源または屋内電源)、
36 双方向通信装置、37 保冷加熱デバイス、
41 温度センサ、42 A/D変換器、43 CPU、
44 プログラム記憶部、45 RAM、46 インターフェース部、
47 操作スイッチ、48 蓋スイッチ、49 警報器、
50 デバイスインターフェース部、51 データ表示部
110 病院内診察システム(輸送元)、A 医師、B 看護婦、
1101 ホストコンピュータa(輸送元)、1102 バーコードリーダー、
1103 ホストコンピュータ画面、1104 キーボード、
1105 帳票類印字用プリンタ、1106 マウス、
1107 バーコードシール印字用プリンタ、1108 バーコード、
1109 サーバーコンピュータ、1110 検体容器、
1111 データ通信ケーブル、1112 保温搬送庫、
1113 検体容器保持具a、1114 無線機または携帯無線電話(輸送元)、
1115 データ通信用モデム、1116 通信ケーブル、
120 病院内外検査部署・検査センター(輸送先)、
C 検査担当者、1201 ホストコンピュータb(輸送先)、
1202 マウス、1203 キーボード、1204 保温状況出力用プリンタ、
1205 データ通信用モデム、1206 検体検査装置、
1207 バーコードリーダー、1208 検体採取容器、
1209 データ通信ケーブル、1210 検体容器保持具、
1211 保温搬送庫、1212 無線機または携帯無線電話(輸送先)、
130 輸送者、D 輸送車運転者、1301 輸送車、
1302 無線機または携帯無線電話(輸送車)



Claims (8)

  1. 内部に保温対象物を収容し冷却または加熱する箱型保温室と、
    該箱型保温室を保温温度に冷却または加熱する冷却加熱機と、
    箱型保温室内の温度を制御する制御装置とを有する搬送庫本体を備え、
    前記箱型保温室は、中空真空断熱構造を有し、
    前記中空真空断熱構造は、箱型冷凍室を囲む内壁及び外壁とその間に挟持された中空真空断熱パネルを有し、
    該中空真空断熱パネルは、外縁部が互いに気密に接合され内部が真空に減圧された2枚の薄いコルゲート板からなり、
    該2枚のコルゲート板は、大気圧を支持できるピッチにおいて波形の突起部を有し、
    該波形の突起部を互いに交叉するように重ね合わせ、該波形の頂部において互いに接触する複数の接触点を有する、ことを特徴とする記載の保温搬送庫。
  2. 前記接触点において、断熱材を挟持することで熱伝導を抑制する、ことを特徴とする請求項1に記載の保温搬送庫。
  3. 前記搬送庫本体に着脱可能に構成され、内部に保温対象物を収容し所定の温度に保温する箱型温度保持室を備え、該箱型温度保持室は、前記中空真空断熱構造を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の保温搬送庫。
  4. 前記冷却加熱機は、箱型保温室内に位置し内部を保温温度に冷却または加熱する保温室冷却加熱器と、箱型温度保持室と連通し該室内の空気を循環して冷却する保温器を備える、ことを特徴とする請求項に記載の保温搬送庫。
  5. 前記制御装置は、箱型保温室の温度履歴を記憶する温度記憶装置と、自己の位置を検出するGPS受信機と、外部とデータを双方向通信する双方向通信装置とを備え、温度異常を検出してアラーム信号を発信する、ことを特徴とする請求項1に記載の保温搬送庫。
  6. 請求項1に記載の保温搬送庫を用いた保温搬送方法であって、
    保温対象物を前記保温搬送庫に収めるステップと、
    前記保温対象物が収められた保温搬送庫を搬送中に、前記保温搬送庫内の温度変化を検知するステップと、
    検知した温度変化に基づいて、前記保温対象物の温度状況を判断するステップと、を含むことを特徴とする保温搬送方法。
  7. 検知した前記温度変化の情報を保温搬送庫の外部に無線送信するステップと、
    前記温度変化の情報の無線送信に対して外部から無線送信された温度設定指示を受信し、この温度設定指示に基づいて保温搬送庫内の温度制御を前記制御装置により行うステップと、を含むことを特徴とする請求項に記載の保温搬送方法。
  8. 前記保温対象物の管理データと前記温度変化の情報とを関連付けるステップを含み、
    前記保温対象物の搬送後に、関連付けられた管理データ及び温度変化の情報に基づいて、前記保温対象物が正常かどうかを判断する、ことを特徴とする請求項に記載の保温搬送方法。
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