JP4571605B2 - ノイズ低減装置および方法 - Google Patents

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この発明は、ノイズ低減装置および方法に関するものである。
ディジタルカメラなどに用いられるCCDセンサーまたはMOSセンサーなどのイメージセンサーは、高密度化、高感度化の一途をたどっている。そのために、ノイズの影響がますます大きな問題となってきている。
従来の技術ではノイズを除去する場合、元の画像の情報をなるべく損なわずに、ノイズを精度よく抽出して除去を行う試みがなされており、ノイズ除去の対象となる画像の箇所が画像のエッジ部分であるかノイズであるかを判別し、エッジ部分はノイズ除去を行わないようにしていた(例えば、特許文献1)。また、対象箇所の周辺画素との相関を判別し、水平垂直方向の相関に応じてノイズ除去の量を変え、画像のエッジに影響を与えないようにしていた(例えば、特許文献2)。
また、画像を周波数帯域ごとに分類し、それぞれの周波数帯域に応じてノイズの除去量を変えることで効率よくノイズを除去し、ノイズ以外の帯域にはなるべく画像に影響を与えないようにしていた(例えば、特許文献3)。
また、赤外除去波長を変えた複数の赤外カットフィルターを切り替えて高感度化と色再現性の両立を図ろうとする従来技術も提案されている(例えば特許文献2)。
特開2001−76134(第3図) 特開2001−189944(段落0036) 特開2006−50109(段落0035)
しかしながら、特許文献1および特許文献2に示される従来技術では、ノイズが多くなるとエッジ判別の誤差が大きくなるため、ノイズ除去の効果が十分でないか、または元の画像に影響を与えてしまうという問題があった。
また、特許文献3に示される従来技術では、ノイズがすべての周波数帯域にわたって存在している場合に、いずれかの周波数帯域の信号レベルが低減する。すなわち、画像のエッジが、フィルタを通される(フィルタリングされる)ことによってボケるため、ぼんやりとした画像となるという問題があり、元の画像がボケるのを避けるために、フィルタによる信号の減衰を、ある程度に制限した場合には、十分なノイズ除去の効果が得られないという問題があった。
本発明は、
第1の色成分を表す第1の色信号と第2の色成分を表す第2の色信号との差の信号において、信号の変化が急激である特異点を除去するフィルタリングを行う第1のフィルタリング手段と、
第3の色成分を表す第3の色信号と前記第2の色信号との差の信号において、信号の変化が急激である特異点を除去するフィルタリングを行う第2のフィルタリング手段と、
前記第1のフィルタリング手段の出力信号に前記第2の色信号を加算することで、補正された第1の色成分の信号を生成する第1の信号生成手段と、
前記第2のフィルタリング手段の出力信号に前記第2の色信号を加算することで、補正された第3の色成分の信号を生成する第2の信号生成手段と、
前記第2の信号と前記補正された第1の色成分の信号との差の信号において、信号の変化が急激である特異点を除去するフィルタリングを行う第3のフィルタリング手段と、
前記第2の信号と、前記補正された第3の色成分の信号との差の信号において、信号の変化が急激である特異点を除去するフィルタリングを行う第4のフィルタリング手段と、
前記補正された第1の色成分の信号と、前記第3のフィルタリング手段の出力信号と、前記補正された第3の色成分の信号と、前記第4のフィルタリング手段の出力信号の総和の略半分を求めることで、補正された第2の色成分の信号を生成する第3の信号生成手段とを
具備したことを特徴とするノイズ低減装置を提供する。
本発明によれば、画像の周波数特性を劣化させることなく、高いノイズ除去効果が得られる。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1のノイズ低減装置の概略構成図である。
本実施の形態のノイズ低減装置は、それぞれ第1、第2及び第3の色成分を表す第1、第2及び第3の色信号を受けて、それらのノイズ成分を低減するものであり、減算器1、2、9、10、加算器5、6、フィルタ3、4、11、12、総和演算器13、及び半減器14を備えている。本実施の形態では、第1の色成分は赤、第2の色成分は緑、第3の色成分は青である。
減算器1は、第1の色成分の信号(第1の色信号)Rから第2の色成分の信号(第2の色信号)Gを減算し、両者の差を表す第1の差信号(R−G)を生成する。減算器2は、第3の色成分の信号(第3の色信号)Bから第2の色信号Gを減算し、両者の差を表す第2の差信号(B−G)を生成する。
フィルタ3は、第1の差信号(R−G)をフィルタリングする。フィルタ4は、第2の差信号(B−G)をフィルタリングする。フィルタ3の出力を「第1のフィルタ出力」と呼び、符号med(R−G)で表し、フィルタ4の出力を「第2のフィルタ出力」と呼び、符号med(B−G)で表す。
フィルタ3、4は入力された信号の高周波数の変動成分を除去するフィルタであり、特に信号の変化が急激である特異点を除去するフィルタである。例えば、そのような特性を有するフィルタとして、メディアンフィルタが挙げられる。ここで述べるメディアンフィルタとは、処理対象である画素についての信号と、処理対象の画素を中心として上下及び左右に(垂直方向及び水平方向に)並んだ複数個、例えば9行×9列の画素についての信号の中央値を、処理対象についての画素の、フィルタリング後の信号の値として出力するフィルタであり、ソルト・アンド・ペッパーノイズなどの特異点のノイズを除去するに有効なフィルタである。
メディアンフィルタを用いる場合、med(A)は、処理対象画素を中心として所定数の行及び列(例えば9行9列)の範囲内の複数の画素についてのA(上記の例では、A=R−G、又はA=B−G)の値の中央値を演算結果として与える演算を意味する。
加算器5は、フィルタ3の出力(第1のフィルタ出力)med(R−G)に、第2の色信号Gを加算して、補正された第1の色成分の信号R’を生成する。
加算器6は、フィルタ4の出力(第2のフィルタ出力)med(B−G)に、第2の色信号Gを加算して、補正された第3の色成分の信号B’を生成する。
減算器9は、第2の色信号Gから加算器5の出力(補正された第1の色成分の信号)R’を減算し、第3の差信号(G−R’)を生成する。
減算器10は、第2の色信号Gから加算器6の出力(補正された第3の色成分の信号)B’を減算し、第4の差信号(G−B’)を生成する。
フィルタ11は、第3の差信号(G−R’)をフィルタリングする。フィルタ12は、第4の差信号(G−B’)をフィルタリングする。フィルタ11の出力を「第3のフィルタ出力」と呼び、符号med(G−R’)で表し、フィルタ12の出力を「第4のフィルタ出力」と呼び、符号med(G−B’)で表す。
フィルタ11、12はフィルタ3、4と同様の特性を有するフィルタである。
総和演算器13は、フィルタ11の出力(第3のフィルタ出力)med(G−R’)、フィルタ12の出力(第4のフィルタ出力)med(G−B’)、補正された第1の色成分の信号R’、及び補正された第3の色成分の信号B’の総和を求め、半減器14は総和演算器13の出力の略1/2を求め、半減器14の出力が補正された第2の色成分の信号G’として出力される。
補正された第1、第2及び第3の色成分の信号R’、G’、B’を、それぞれ第1、第2及び第3の補正色信号と呼び、第1、第2及び第3の色信号R、G、Bを、それぞれ第1、第2及び第3の処理対象色信号と呼ぶこともある。
なお、総和演算器9と半減器10の組合せの代わりに、例えば、加算器5、6及びフィルタ9、10をそれぞれ略1/2にする4つの半減器と、この4つの半減器の出力の総和を求める総和演算器の組合せを用いても良く、要は、これらと等価な演算、即ち、フィルタ11の出力(第3のフィルタ出力)med(G−R’)、フィルタ12の出力(第4のフィルタ出力)med(G−B’)、補正された第1の色成分の信号R’、補正された第3の色成分の信号B’の総和の略1/2を求める演算を行う回路であればどのようなものを用いても良い。
以上の処理により得られる補正された第1の色成分の信号R’、補正された第2の色成分の信号G’、補正された第3の色成分の信号B’は次式(1)、(2)、(3)で表される。
R’= G+med(R−G) …(1)
B’= G+med(B−G) …(2)
G’={R’+med(G−R’)+B’+med(G−B’)}/2 …(3)
実施の形態1では、このようにして得られた、補正された第1、第2及び第3の色成分の信号R’、G’、B’がノイズ低減された色信号として出力される。
実施の形態2.
図2はこの発明の実施の形態2のノイズ低減装置の概略構成図である。このノイズ低減装置は、図1に示される減算器1、2、9、10、フィルタ3、4、11、12、加算器5、6、総和演算器13、及び半減器14で構成される補正演算ブロック20のほかに、スイッチ21、22、23、制御器24及びメモリ25を備えている。
スイッチ21、22及び23は、ノイズ低減装置への第1、第2及び第3の色成分の入力信号(入力色信号)R0、G0、B0と、補正された第1、第2及び第3の色成分の信号(補正色信号)R’、G’、B’を入力として、いずれかを選択して、第1、第2及び第3の色信号(処理対象色信号)R、G、Bとして出力し、補正演算ブロック20に供給する。
制御器24は、補正演算ブロック20の減算器1、2、9、10、フィルタ3、4、11、12、加算器5、6、総和演算器13、半減器14の動作の開始、終了、及び動作のタイミング、並びにメモリ25への書込み、読出しを制御するとともに、スイッチ21、22、23の動作を制御する。
例えば、一組の画素、例えば1フレーム分の画素について、ノイズ低減装置に入力色信号が供給されたとき、最初は、スイッチ21、22、23により、ノイズ低減装置への入力色信号R0、G0、B0を選択し、入力色信号R0、G0、B0が選択された状態で補正演算ブロックに補正演算を行わせ、入力色信号R0、G0、B0に対応する補正色信号R’、G’、B’が順次生成される際、これらをメモリ25に順次書込んで記憶させ、上記一組の画素についての補正演算処理が終わり、これに伴い一組分の補正色信号R’、G’、B’が記憶されたら、メモリ25から補正色信号R’、G’、B’を順次読出し、スイッチ21、22、23に、補正色信号R’、G’、B’を選択させ、補正色信号R’、G’、B’が選択された状態で補正演算ブロックに補正演算を行わせる。
このようにして、補正色信号R’、G’、B’が選択された状態で補正演算ブロックに補正演算を行わせた結果生成される補正色信号(同じ符号R’、G’、B’で表すが、補正演算が繰り返された結果得られる信号である)をノイズ低減された信号として出力しても良いが、この補正色信号を再度メモリ25に記憶させ、以下上記と同様に補正演算を繰り返させても良い。
このように、補正色信号をフィードバック(巡回)させ、補正演算ブロック20による補正演算(式(1)〜(3)で表される)を繰り返すことで、より高いノイズ除去効果が得られる。繰り返し回数を予め設定しておくこととしても良く、補正色信号中のノイズ量を検出して所定値以下になるまで、繰り返すこととしても良い。
図3は実施の形態2のノイズ除去の方法を示すフローチャートを示したものである。まず、ノイズ低減装置への入力である入力色信号R0、G0、B0を処理対象色信号R、G、Bとして選択し(ST0)、処理対象色信号R、G、Bから補正色信号R’、B’を算出する(ST1)。この算出は減算器1、2、フィルタ3、4、加算器5、6の処理に対応するものであり、式(1)、(2)で表されるものである。
次に、補正色信号R’、B’と処理対象色信号Gから補正された色信号G’を算出する(ST2)。この算出は、減算器9、10、フィルタ11、12、総和演算器13、半減器14の処理に対応するものであり、式(3)で表されるものである。
一組の画素についてステップST1、ST2の処理(式(1)〜(3)の演算による処理)が終わったら、処理を終了するか再び繰り返すか判断する(ST3)。ステップST3の処理は、制御器24により行われるもので、例えば、ステップST1およびST2の処理回数を予め設定して制御器24内に記憶しておき、処理の回数がその回数(設定処理回数)に達していない場合、補正色信号R’、G’、B’を処理対象色信号R、G、Bとして選択して(ST4)、ふたたび上記一組の画素についてステップST1以降の演算を行う。演算の回数が予め定められた回数に達した場合、演算を完了し最終的な補正色信号R’、G’、B’を得て、ノイズ低減された色信号として出力する。
補正演算処理の回数の計数は、計数結果に基づくスイッチ21、22、23の制御、装置各部の動作の開始、終了の制御とともに制御器24により行われる。なお、図3において、設定処理回数を1とすれば、実施の形態1の動作となる。
以下、本発明の原理及び効果について説明する。
ノイズとは元来得られるべき原画に対して、元信号とは異なった信号が加わることを意味し、それにより、画像の品質を損なったり、元来あるべき信号が正しく認識できなかったりする信号である。予め定まった位置、または予め定められた周波数成分として加わったノイズは、その信号だけを検出して除去すればよいが、イメージセンサーの暗電流から生じるショットノイズや、回路から生じるアンプノイズは、画像が伝送される帯域全般にわたり発生することがほとんどであり、周波数上ではノイズか元信号かを区別することが困難である。ローパスフィルタなどによってノイズを除去すると対象とする周波数領域の元来の映像信号まで損なわれ、画像がボケてしまうという問題がある。この問題への対処法として、画像を複数の周波数領域に分けて、ノイズの多い周波数領域だけを低減するような処理を行い、なるべく元画像に影響を与えないようにする従来手法があるが、その周波数帯域の元画像が劣化してしまうことに変わりはなく、またノイズが先に述べたように帯域全般にわたる場合は、現画像の周波数特性を劣化させず(画像をボケさせることなく)ノイズを除去することは極めて困難である。
一方、ノイズ信号のみを精度よく分離して除去するのではなく、見た目の画像品質が良くなったかのように感じる処理、すなわち人間の視覚特性を利用し効率よくノイズ除去を行うことで実際上十分満足できるノイズ低減を行い得る場合がある。例えば、図4に示すように人間は、画像中の、高い周波数領域に発生するノイズ(図4中の符号NH)よりも、低い周波数領域に発生するノイズ(図4中の符号NL)の方が気になる。図4において、小さい丸NGや、細く短い横棒NBなど異なる形状で示しているのは異なる色のノイズを示している。
画像中の高い周波数成分である画像のエッジなどではノイズ除去をほとんど行わず、エッジのない箇所のノイズ除去を多く行うのはこの特性を利用したものである。
これらの従来の技術はすべて元信号以外の信号誤差はノイズが加算したものとみなし、除去の対象としている。しかし、ハードコピーやプリンターなどでは階調の少ない画像において見た目上の階調を増やす処理として元信号を配列しなおすディザ処理などがある。ディザ処理後の画像は対象とする画素位置における信号値が元来の真値とは異なるが、この場合は画像の品位を損なうのではなく逆に画像の品位を上げる処理となっている。このように画像の真値からの誤差がすべて画質の品位を損なうノイズとみなし除去すべき対象とするものではないことがわかる。
また、カラー画像では、ノイズはノイズ信号の信号量そのものより、むしろ色ノイズなどに表されるように、元来の色と異なる色がノイズとして現れていることが画像の品位として問題となることが多い。例えば、図4に示すように、赤いりんごにノイズが加わっているとき、りんごの赤い部分に対応する赤色成分を表す信号が元信号に対し、同じ赤色成分を表す号成分の誤差を含んで表示されているよりも、赤いりんごの赤の部分の中に緑や青のノイズ信号がちらちらと現れるほうが視覚的に品位のない画像と感じられる。すなわち、カラー画像においてはノイズにおける各色の元信号の値の変動よりも、色相が変化したノイズ、すなわち、カラーノイズと呼ばれるものが画像の品位を落とすことが多いといえる。この場合カラーノイズを最も目立たない無彩色に置換えれば、あたかもノイズが低減したように感じ、効率よく画像の品位を改善することが出来る。
図5に、図4に示した赤いりんごの一部の一本の水平ラインに沿う画素の赤、緑、青(R、G、B)の信号レベルとその信号(画素)位置(水平方向の画素位置)を示した図を示す。赤、緑、青の信号のいずれにもそれぞれノイズが加わっており、それぞれの信号が細かく変動している。元来色信号はそれぞれ赤、緑、青の信号間の相関が強いため、すべての信号が同じような変化を行う。しかし、図5に示すようにノイズはそれぞれの信号にランダムに重畳されているため、色信号に重畳されているノイズはそれぞれ相関がなく、それぞれの信号の差の変動が色ノイズとして画面上に現れる。よって、それぞれの信号のノイズによる変動を同じにすれば、等価的に色ノイズは低減される。
図6に本実施の形態に示した式(1)〜(3)の演算を行った結果を示す。また、図7には入力信号のそれぞれの色信号R、G、Bの差(G−R)及び(G−B)の交流成分(G−R)ac及び(G−B)acを示す。図7に示したそれぞれの色信号の差の交流成分が、色ノイズとして現われる信号量である。よって、この信号量が0に近づくとノイズは無彩色となり、色ノイズが低減したこととなる。また、図6に示す信号処理後の色信号R’、G’、B’の差の交流成分(G’−R’)ac及び(G’−B’)acを図8に示す。図8に示される値は、補正演算ブロック20により補正演算処理を2回繰り返すことにより得られた値である。
図6に示されるノイズ除去後の出力波形を、図5と比べると信号のそれぞれの変化の先鋭度は周波数的に変わっていないことがわかる。従来技術に挙げられるローパスフィルタなどの高周波数成分を除去するフィルタを介したときは、ノイズの変調度も低減されるが、信号の変化自体も滑らかとなり、すなわち元信号のエッジなどが劣化することになる。図6では例えば、補正された第1の色成分の信号R’は信号の変化具合が図5と比べ大きくは変わっていない。一方、図8に示す差の交流成分(G’−R’)ac及び(G’−B’)acは図7に比べ著しく減少しており、色ノイズが低減していることがわかる。なお、図7に示した色信号の差の交流成分(G−R)ac及び(G−B)acの標準偏差σはそれぞれ2.49および1.41であり、図8に示した色信号の差の交流成分(G’−R’)ac及び(G’−B’)acの標準偏差σはそれぞれ1.26および0.75であり、約半分に低減されている。
なお、図8ではステップST1およびST2の処理を2回繰り返した場合の効果を示したが、ノイズの量に応じてステップST1およびST2の処理回数を予め決めておけばよく、処理回数が多いほどノイズの除去率は高くなる。
また、緑の信号は人間の視感度特性に最も近い感度特性を有した信号であるので、赤の信号、青の信号に重畳されたノイズの変動を緑の成分に重畳されたノイズの変動に合わせることで人間が感じるノイズ低減の効果は大となる。すなわち、実施の形態1及び2に示すように、フィルタ3およびフィルタ4を用いて最初に赤の成分および青の成分に重畳されたノイズ成分の変動を緑の成分の変動に合わせることで、得られる効果は最大となる。
実施の形態3.
図9はこの発明の実施の形態3のノイズ低減装置の概略構成図である。図9に示されるノイズ低減装置は、図2に示される実施の形態1のノイズ低減装置と概して同じであるが、図1の減算器9、10の代わりに反転器15、16が設けられている。反転器15は、フィルタ3の出力med(R−G)を符号反転したもの{−med(R−G)}を出力する。反転器16は、フィルタ4の出力med(B−G)を符号反転したもの{−med(B−G)}を出力する。フィルタ11は、反転器15の出力をフィルタリングする。フィルタ12は、反転器16の出力をフィルタリングする。
半減器14の出力G’は、
G’={R’+med(−med(R−G)+B’+med(−med(B−G)}/2 …(4)
で表される。
実施の形態1において、加算器5の出力R’は、上記の式(1)で与えられ、減算器9の出力即ちフィルタ11の入力(G−R’)は、
G−R’=G−{G+med(R−G)}=−med(R−G) …(5)
であり、フィルタ3の出力med(R−G)を符号反転したものと等しい。
同様に、フィルタ12の入力(B−R’)は、
B−R’=G−{G+med(B−G)}=−med(B−G) …(6)
であり、フィルタ4の出力med(B−G)を符号反転したものと等しい。
従って、図9の回路を図2の回路の代わりに用いても同じ結果が得られること、及び式(3)と式(4)は同じ内容を異なる形で表したものであることが分かる。
なお、フィルタ3の出力med(R−G)を符号反転したもの{−med(R−G)}を、フィルタ11でフィルタリングする代わりに、フィルタ3の出力med(R−G)をフィルタ11でフィルタリングした後、符号反転しても良い。同様に、フィルタ4の出力med(B−G)を符号反転したもの{−med(B−G)}を、フィルタ12でフィルタリングする代わりに、フィルタ4の出力med(R−G)をフィルタ12でフィルタリングした後、符号反転しても良い。
本発明の実施の形態1のノイズ低減装置を示すブロック図である。 本発明の実施の形態2のノイズ低減装置を示すブロック図である。 本発明によるノイズ除去の処理手順を示したフローチャートである。 ノイズが重畳した画像の一例を示した図である。 図4に示した画像の一部の信号レベルを示した図である。 本発明によるノイズ除去処理を加えた後の信号レベルを示した図である。 図5に示した信号のそれぞれの差を示した図である。 図6に示した信号のそれぞれの差を示した図である。 本発明の実施の形態3のノイズ低減装置を示すブロック図である。
符号の説明
1 減算器、 2 減算器、 3 フィルタ、 4 フィルタ、 5 加算器、 6 加算器、 9 減算器、 10 減算器、 11 フィルタ、 12 フィルタ、 13 総和演算器、 14 半減器、 15、16 反転器、 20 補正演算ブロック、 21、22、23 スイッチ、 24 制御器。

Claims (9)

  1. 第1の色成分を表す第1の色信号と第2の色成分を表す第2の色信号との差の信号において、信号の変化が急激である特異点を除去するフィルタリングを行う第1のフィルタリング手段と、
    第3の色成分を表す第3の色信号と前記第2の色信号との差の信号において、信号の変化が急激である特異点を除去するフィルタリングを行う第2のフィルタリング手段と、
    前記第1のフィルタリング手段の出力信号に前記第2の色信号を加算することで、補正された第1の色成分の信号を生成する第1の信号生成手段と、
    前記第2のフィルタリング手段の出力信号に前記第2の色信号を加算することで、補正された第3の色成分の信号を生成する第2の信号生成手段と、
    前記第2の信号と前記補正された第1の色成分の信号との差の信号において、信号の変化が急激である特異点を除去するフィルタリングを行う第3のフィルタリング手段と、
    前記第2の信号と、前記補正された第3の色成分の信号との差の信号において、信号の変化が急激である特異点を除去するフィルタリングを行う第4のフィルタリング手段と、
    前記補正された第1の色成分の信号と、前記第3のフィルタリング手段の出力信号と、前記補正された第3の色成分の信号と、前記第4のフィルタリング手段の出力信号の総和の略半分を求めることで、補正された第2の色成分の信号を生成する第3の信号生成手段とを
    具備したことを特徴とするノイズ低減装置。
  2. 第1の色成分を表す第1の色信号と第2の色成分を表す第2の色信号との差の信号において、信号の変化が急激である特異点を除去するフィルタリングを行う第1のフィルタリング手段と、
    第3の色成分を表す第3の色信号と前記第2の色信号との差の信号において、信号の変化が急激である特異点を除去するフィルタリングを行う第2のフィルタリング手段と、
    前記第1のフィルタリング手段の出力信号に前記第2の色信号を加算することで、補正された第1の色成分の信号を生成する第1の信号生成手段と、
    前記第2のフィルタリング手段の出力信号に前記第2の色信号を加算することで、補正された第3の色成分の信号を生成する第2の信号生成手段と、
    前記第1のフィルタリング手段の出力信号を符号反転した信号において、信号の変化が急激である特異点を除去するフィルタリングを行う第3のフィルタリング手段と、
    前記第2のフィルタリング手段の出力信号を符号反転した信号において、信号の変化が急激である特異点を除去するフィルタリングを行う第4のフィルタリング手段と、
    前記補正された第1の色成分の信号と、前記第3のフィルタリング手段の出力信号と、前記補正された第3の色成分の信号と、前記第4のフィルタリング手段の出力信号の総和の略半分を求めることで、補正された第2の色成分の信号を生成する第3の信号生成手段とを
    具備したことを特徴とするノイズ低減装置。
  3. 前記第2の色信号は、人間の視感度特性に最も近い感度特性を有した色信号であることを特徴とする請求項1又は2に記載のノイズ低減装置。
  4. 前記第1の色成分は赤、前記第2の色成分は緑、前記第3の色成分は青であることを特徴とする請求項1又は2に記載のノイズ低減装置。
  5. 前記第1乃至第4のフィルタリング手段は、メディアンフィルタであることを特徴とする請求項1又は2に記載のノイズ低減装置。
  6. それぞれ前記第1、第2及び第3の色成分を表す第1、第2及び第3の入力色信号と、前記補正された第1、第2及び第3の色成分の信号を入力として、いずれかを選択して前記第1、第2及び第3の色信号として出力するスイッチと、
    前記第1、第2及び第3の入力色信号が供給されたときに、前記スイッチに、前記第1、第2及び第3の入力色信号を選択させ、該第1、第2及び第3の入力色信号が選択された状態で、前記第1乃至第4のフィルタリング手段及び前記第1乃至第3の信号生成手段を動作させて、前記補正された第1、第2及び第3の色成分の信号を生成させ、前記第1、第2及び第3の入力色信号に対応する補正された第1、第2及び第3の色成分の信号が生成された後に、前記スイッチに、前記補正された第1、第2及び第3の色成分の信号を選択させ、該補正された第1、第2及び第3の色成分の信号が選択された状態で、前記第1乃至第4のフィルタリング手段及び前記第1乃至第3の信号生成手段を動作させて、さらに補正された第1、第2及び第3の色成分の信号を生成させる制御器と
    をさらに有することを特徴とする請求項1又は2に記載のノイズ低減装置。
  7. 前記制御器は、前記補正された第1、第2及び第3の色成分の信号が選択された状態で、前記第1乃至第4のフィルタリング手段及び前記第1乃至第3の信号生成手段の動作を所定回数繰り返させることを特徴とする請求項6に記載のノイズ低減装置。
  8. 第1の色成分を表す第1の色信号と第2の色成分を表す第2の色信号との差の信号において、信号の変化が急激である特異点を除去するフィルタリングを行う第1のフィルタリングステップと、
    第3の色成分を表す第3の色信号と前記第2の色信号との差の信号において、信号の変化が急激である特異点を除去するフィルタリングを行う第2のフィルタリングステップと、
    前記第1のフィルタリングステップの出力信号に前記第2の色信号を加算することで、補正された第1の色成分の信号を生成する第1の信号生成ステップと、
    前記第2のフィルタリングステップの出力信号に前記第2の色信号を加算することで、補正された第3の色成分の信号を生成する第2の信号生成ステップと、
    前記第2の信号と前記補正された第1の色成分の信号との差の信号において、信号の変化が急激である特異点を除去するフィルタリングを行う第3のフィルタリングステップと、
    前記第2の信号と、前記補正された第3の色成分の信号との差の信号において、信号の変化が急激である特異点を除去するフィルタリングを行う第4のフィルタリングステップと、
    前記補正された第1の色成分の信号と、前記第3のフィルタリングステップの出力信号と、前記補正された第3の色成分の信号と、前記第4のフィルタリングステップの出力信号の総和の略半分を求めることで、補正された第2の色成分の信号を生成する第3の信号生成ステップとを
    具備したことを特徴とするノイズ低減方法。
  9. 第1の色成分を表す第1の色信号と第2の色成分を表す第2の色信号との差の信号において、信号の変化が急激である特異点を除去するフィルタリングを行う第1のフィルタリングステップと、
    第3の色成分を表す第3の色信号と前記第2の色信号との差の信号において、信号の変化が急激である特異点を除去するフィルタリングを行う第2のフィルタリングステップと、
    前記第1のフィルタリングステップの出力信号に前記第2の色信号を加算することで、補正された第1の色成分の信号を生成する第1の信号生成ステップと、
    前記第2のフィルタリングステップの出力信号に前記第2の色信号を加算することで、補正された第3の色成分の信号を生成する第2の信号生成ステップと、
    前記第1のフィルタリングステップの出力信号を符号反転した信号において、信号の変化が急激である特異点を除去するフィルタリングを行う第3のフィルタリングステップと、
    前記第2のフィルタリングステップの出力信号を符号反転した信号において、信号の変化が急激である特異点を除去するフィルタリングを行う第4のフィルタリングステップと、
    前記補正された第1の色成分の信号と、前記第3のフィルタリングステップの出力信号と、前記補正された第3の色成分の信号と、前記第4のフィルタリングステップの出力信号の総和の略半分を求めることで、補正された第2の色成分の信号を生成する第3の信号生成ステップとを
    具備したことを特徴とするノイズ低減方法。
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