JP4571174B2 - 倉庫の出入庫口気密装置 - Google Patents
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Description
このことを防止するために、出入庫口とトラックの荷室との間に隙間が生じることがないようにした倉庫の出入庫口気密装置が種々提案されている。
具体的には、出入庫口の周縁に、ヘッドパット、左右のサイドパッド、ボトムパットを四周連続して取付け、トラックの荷室の後端部を各パットの前面に押しつけて出入庫口とトラックの荷室との間に隙間が生じないようにしている。
例えば、トラックの荷室が隙間なくパットに接触するために、各パットを、軟質ポリウレタンフォームを芯材とし、その外面を難燃性樹脂のシートで覆った弾性が優れたパットを用いた出入庫口気密装置を何年も使用した場合に、トラックの荷室を各パレットに長時間連続して押し付けたところ、そのパットが燃焼して火災が発生した。
図8に示すように、パット1は軟質ポリウレタンフォームの芯材2の外面を難燃性樹脂のシート3で被覆したもので、このパット1にトラックの荷室が押しつけられると、その荷室に取付けたテールランプ、サイドランプ等のランプ4がパット1に押しつけられてシート3、芯材2が凹み変形する。
この状態でランプ4が点灯していると、そのランプ4の熱によってシート3、芯材2が加熱され、シート3で密閉された芯材2が次第に蓄熱して温度上昇して軟質ポリウレタンフォームが溶融し、含有していたガスを放出する。
前記軟質ポリウレタンフォームはフリブル構造で空気が流通し易いから、設置したばかりの新しい出入庫口気密装置の場合には、前述のガスが軟質ポリウレタンフォームの内部を通り、シートの長手方向両端面などの穴から外部に逃げ、軟質ポリウレタンフォームの内部にガスが溜ることがない。
このために、前述のように荷室の後端部がパット1の前面に押しつけられると、軟質ポリウレタンフォームがランプ4の熱で溶融し、含有していたガスを放出すると共に、前記シート3、芯材2の溶けたものがランプ4の表面とシート3の溶けない部分に付着してシート3のランプ4が押しつけられた部分に穴があくことがない。
よって、発生したガスが軟質ポリウレタンフォームの内部を通って前述のように外部に放出されないし、シート3のランプ4が押しつけられた部分から外部に放出されないので、軟質ポリウレタンフォームの内部にガス溜りが発生する。
この後にトラックが発進して荷室がパット1から離れる際にシート3がランプ4によって引張られて破れ、空気が流入してガス溜りのガスと接触して引火し、フラッシュバックと呼ばれる現象が発生して芯材2(軟質ポリウレタンフォーム)が急激に燃焼し、火災が発生する。
すなわち、軟質ポリウレタンフォームが溶融してガスを発生しなければガス溜りが発生せずに火災が発生しないのであるから、トラックの荷室をパットに押しつけている時間を短かくして軟質ポリウレタンフォームが溶融してガスが発生しないようにすれば火災の発生を防止できる。
しかし、このようにしたのでは連続して作業できる荷役時間が短かく、トラックの荷室をパットに押しつけたり、離して温度低下させたりを何回か繰り返して行なうことになるから、荷役作業効率が悪い。
前記パット12は、軟質ポリウレタンフォームの芯材40を難燃性樹脂系のシート41で被覆したものとし、
前記パット12の前面における少なくとも前記荷室14のランプと対向した部分に遮蔽体20を設け、
該遮蔽体20は、アルミ箔21を、難燃性樹脂シート22又は不燃性樹脂シート23と、不燃性樹脂シート23とで挟着支持したシート状とし、
前記遮蔽体20の一端縁20aのみをパット12の前面に固着し、その一端縁20a以外の部分はパット12の前面から離れることができる状態としたことを特徴とする倉庫の出入庫口気密装置である。
したがって、ランプの熱によってパット12が燃焼して火災を発生することがない。
しかも、遮蔽体20の一端縁20aのみをパット12の前面に固着し、その一端縁20a以外の部分はパット12の前面から離れることができるので、荷室14が遮蔽体20から離れた時に、その遮蔽体20がパット12の前面から離隔してパット12の前面に空気が流れ込むので、その空気によってパット12を冷却することができる。
運搬車、例えば保冷車13の荷室14の後端部に、テールランプ15、サイドランプ16等のランプが取付けてある。
前記パット12は、ヘッドパット17と左右のサイドパット18とボトムパット19で矩形状としてある。
前記パット12の前面に、アルミ箔を樹脂シートで挟着支持したシート状の遮蔽体20が前記テールランプ15、サイドランプ16等のランプと対向して設けてある。
図1に示す状態から保冷車13を後進して前記荷室14の後端部をパット12の前面に押しつけることで、出入庫口11と荷室14との間に隙間が生じないようにしていると共に、テールランプ15、サイドランプ16等のランプが遮蔽体20に接触する。
前記芯材40は軟質ポリウレタンフォームで、弾性が優れている。
前記シート41は難燃性樹脂系のシートである。
要するに、各パットは従来のパットと同様である。
また、遮蔽板20は荷室4が押しつけられた時に、その荷室14によってパット12とともに変形して出入庫口11と荷室14との間に隙間が生じないようにできる。
また、遮蔽体20は荷室14がパット12から離れえた時に元の形状にスムーズに復元し、次の荷室14が確実に押しつけられる。
この実施の形態では、左右のサイドパット18の上部と下部、つまりサイドランプ16、テールランプ15と対向した部分にのみ遮蔽体20が設けられ、上下中間部分には燃えにくい補助遮蔽体30が設けてある。
これに限ることはなく、各パット17,18,19の前面に遮蔽体20をそれぞれ設けても良いし、補助遮蔽体30を設けなくとも良い。
要するに、パット12の前面における少なくともランプと対向した部分に遮蔽体20を設ければ良い。
また、前記パット12の前面とは荷室14が押しつけられると共に、ランプで加熱される面である。
このようであるから、荷室14がサイドパット18の前面に押しつけられる時には、その荷室14によって遮蔽体20が押され、その遮蔽体20の全面がサイドパット18の前面に押しつけられるので、ランプの熱がサイドパット18に伝わることを抑制できる。
また、荷室14がサイドパット18の前面から離れる時には、荷室14が遮蔽体20と離れることで、その遮蔽体20は、一端縁20aを基準として風などの外力で振れ動き、そのサイドパット18の前面18aと遮蔽体20との間に空気が入り込み、サイドパット18の前面18aに空気が触れてサイドパット18を空気冷却することができる。
したがって、サイドパット18から荷室14が離れることによって、そのサイドパット18を直ちに冷却できる。
そして、上下に隣接した遮蔽体20における上の遮蔽体20の下端縁20bを下の遮蔽体20の上端縁(一端縁)20aに重ね合わせる。
このようにすれば、遮蔽体20をパット12の前面に取付ける際にアルミ箔21が脱落したりすることがない。
このアルミ箔21は1枚〜5枚用いる。
前記アルミ箔21は厚さ0.05mm程度である。
この目印用のシート24,34は光が当ることで反射するもので、トラックを後進して荷室14をパット12に押しつける時に、その荷室14の押しつけの目印となる。
この場合には、遮蔽体20の縦辺部分が重ね合うように上端縁(一端縁20a)を固着して取付ける。また、前記遮蔽体20をヘッドパット17の前面に前述と同様に取付けても良い。
Claims (1)
- 倉庫(10)の出入庫口(11)の周縁にパット(12)を取付け、このパット(12)の前面に運搬車の荷室(14)後端部を押しつけるようにした倉庫の出入庫口気密装置において、
前記パット(12)は、軟質ポリウレタンフォームの芯材(40)を難燃性樹脂系のシート(41)で被覆したものとし、
前記パット(12)の前面における少なくとも前記荷室(14)のランプと対向した部分に遮蔽体(20)を設け、
該遮蔽体(20)は、アルミ箔(21)を、難燃性樹脂シート(22)又は不燃性樹脂シート(23)と、不燃性樹脂シート(23)とで挟着支持したシート状とし、
前記遮蔽体(20)の一端縁(20a)のみをパット(12)の前面に固着し、その一端縁(20a)以外の部分はパット(12)の前面から離れることができる状態としたことを特徴とする倉庫の出入庫口気密装置。
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JPS60126692U (ja) * | 1984-02-06 | 1985-08-26 | 日本ジヤミソン株式会社 | 倉庫等の入口に装備した緩衝装置 |
JP2005016152A (ja) * | 2003-06-26 | 2005-01-20 | Kongo Sangyo Kk | 出入庫口気密装置の改装方法及び改装出入庫口気密装置 |
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