JP4570885B2 - V溝基板の製造方法 - Google Patents
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まず、図2(a)に示すように、多数本の光ファイバ3を並列状態で並べ、位置決めするための多数のV溝2が設けられたV溝基板1を用意し、これに多数本の光ファイバ3をセットする。
これらの光ファイバ3は、図2(b)に示すように、先端をV溝基板1の端面に揃えた状態でそれぞれのV溝2に入れて並べ、位置決めする。
次いで、図2(c)に示すように、V溝2部分の光ファイバ3に付着するように紫外線硬化型接着剤等の接着剤4を塗布する。
次いで、図2(d)に示すように、V溝2の開口側に蓋5を被せて光ファイバ3をV溝2と蓋5とで挟持する。この時、接着剤4は、蓋5によって押し広げられ、V溝基板1のV溝2形成部分に広がるとともに、蓋5から溢れた分がテラス部1Aに押し出されて広がる。なお、接着剤として紫外線硬化型接着剤を用いる場合、蓋5は紫外線透過率が良好な石英ガラスなどを用いる。
次いで、図2(e)に示すように、接着剤4に紫外線6を照射し、硬化させる。接着剤4の硬化後、光ファイバ3はV溝基板1に固定される。
次いで、図2(f)に示すように、V溝基板1の端面7(V溝2側の端面)を光ファイバ3の端面と共に研磨し、端面処理を行い、光ファイバアレイ8を作製する。
この問題を解決するため、光ファイバとエッジ部が接しないようにV溝を設計することが行われているが、アレイ長(特にハーフピッチファイバアレイのアレイ長)が大きくなってしまう弊害がある。これは最近のモジュール小型化の流れからは好ましくない。
また、本発明は、複数本の光ファイバを並列させる光ファイバ位置決め用の多数のV溝と、該V溝の深さより低いテラス部が上面に設けられたV溝基板において、前記V溝と前記テラス部とをつなぐエッジ部に滑らかに加工した曲面状加工部と、前記V溝にテーパー状加工部とを共に形成するV溝基板の製造方法であって、前記エッジ部にレーザ光を照射して前記曲面状加工部を形成し、前記V溝に、そのエッジ部側から途中までエッチング液を塗布して前記テーパー状加工部を形成することを特徴とするV溝基板の製造方法を提供する。
また、本発明は、複数本の光ファイバを並列させる光ファイバ位置決め用の多数のV溝と、該V溝の深さより低いテラス部が上面に設けられたV溝基板において、前記V溝と前記テラス部とをつなぐエッジ部に滑らかに加工した曲面状加工部と、前記V溝にテーパー状加工部とを共に形成するV溝基板の製造方法であって、前記エッジ部を、砥粒を付けた柔軟な材料で研磨して前記曲面状加工部を形成し、前記V溝に、そのエッジ部側から途中までエッチング液を塗布して前記テーパー状加工部を形成することを特徴とするV溝基板の製造方法を提供する。
また、本発明は、複数本の光ファイバを並列させる光ファイバ位置決め用の多数のV溝と、該V溝の深さより低いテラス部が上面に設けられたV溝基板において、前記V溝と前記テラス部とをつなぐエッジ部に滑らかに加工した曲面状加工部と、前記V溝にテーパー状加工部とを共に形成するV溝基板の製造方法であって、前記エッジ部に砥粒を含む研削液を吹き付けて前記曲面状加工部を形成し、前記V溝に、そのエッジ部側から途中までエッチング液を塗布して前記テーパー状加工部を形成することを特徴とするV溝基板の製造方法を提供する。
本発明のV溝基板の製造方法は、光ファイバと曲面状加工部又はテーパー状加工部との接点で光ファイバを傷付けることがないV溝基板を簡単に製造することができる。
本発明の光ファイバアレイは、エッジ部に曲面状加工部とテーパー状加工部の一方又は両方を設けた前記V溝基板と、該V溝に並列された複数本の光ファイバとを備えてなるものなので、光ファイバに鋭角的なエッジ部が当たることがなく、光ファイバと曲面状加工部又はテーパー状加工部との接点で光ファイバが傷付くことがなく、光ファイバの破断を生じ難い信頼性の高い光ファイバアレイを提供することができる。
また図6(b)に示すCO2レーザ集光光学系は、CO2レーザ光源14と、レーザ光15を反射するミラー16と、ビームエキスパンダー19と、集光レンズ20とを備えて構成されている。このビームエキスパンダー19と集光レンズ20は、CO2レーザを透過する材質、例えばZnSe単結晶などで作られたレンズを用いている。
これらのCO2レーザ集光光学系におけるCO2レーザの調整項目としては、平均照射強度、照射時間、照射回数、集光位置が挙げられ、加工して得られる曲面状加工部21が光ファイバ3を傷付けることのない良好な曲面形状となるように、最適な条件を調整によって設定することが望ましい。
この曲面状加工部21を設けたV溝基板1は、V溝2に光ファイバ3を収容し、その被覆11をテラス部1Aに置いた状態で固定した際に、光ファイバ3に鋭角的なエッジ部13が当たることがなく、光ファイバ3と曲面状加工部21との接点で光ファイバ3を傷付けることがない。
また、このV溝基板1と、該V溝2に並列された複数本の光ファイバ3とを備えてなる光ファイバアレイ8は、光ファイバ3と曲面状加工部21との接点で光ファイバ3が傷付くことがなく、光ファイバ3の破断を生じ難い信頼性の高いものとなる。
また本例により曲面状加工部21を設けたV溝基板1は、V溝2に光ファイバ3を収容し、その被覆11をテラス部1Aに置いた状態で固定した際に、光ファイバ3に鋭角的なエッジ部13が当たることがなく、光ファイバ3と曲面状加工部21との接点で光ファイバ3を傷付けることがない。
また、このV溝基板1と、該V溝2に並列された複数本の光ファイバ3とを備えてなる光ファイバアレイ8は、光ファイバ3と曲面状加工部21との接点で光ファイバ3が傷付くことがなく、光ファイバ3の破断を生じ難い信頼性の高いものとなる。
この状態で放置すると、V溝2上のエッチング液23の量の違いから、図9(b)に示すように、V溝2からテラス部1Aにかけて緩やかに広がるテーパ状加工部25が形成される。また、エッジ部13は前述した第2の例と同じく、滑らかな曲面を有する曲面状加工部21となる。
この第3の例によりテーパー状加工部25及び曲面状加工部21を設けたV溝基板1は、V溝2に光ファイバ3を収容し、その被覆11をテラス部1Aに置いた状態で固定した際に、光ファイバ3に鋭角的なエッジ部13が当たることがなく、光ファイバ3と曲面状加工部21との接点で光ファイバ3を傷付けることがない。またテーパー状加工部25によって光ファイバ3に加わる応力をさらに低減させることが可能である。
また、このV溝基板1と、該V溝2に並列された複数本の光ファイバ3とを備えてなる光ファイバアレイ8は、光ファイバ3と曲面状加工部21との接点で光ファイバ3が傷付くことがなく、光ファイバ3の破断を生じ難い信頼性の高いものとなる。
また本例により曲面状加工部21を設けたV溝基板1は、V溝2に光ファイバ3を収容し、その被覆11をテラス部1Aに置いた状態で固定した際に、光ファイバ3に鋭角的なエッジ部13が当たることがなく、光ファイバ3と曲面状加工部21との接点で光ファイバ3を傷付けることがない。
また、このV溝基板1と、該V溝2に並列された複数本の光ファイバ3とを備えてなる光ファイバアレイ8は、光ファイバ3と曲面状加工部21との接点で光ファイバ3が傷付くことがなく、光ファイバ3の破断を生じ難い信頼性の高いものとなる。
また本例により曲面状加工部21を設けたV溝基板1は、V溝2に光ファイバ3を収容し、その被覆11をテラス部1Aに置いた状態で固定した際に、光ファイバ3に鋭角的なエッジ部13が当たることがなく、光ファイバ3と曲面状加工部21との接点で光ファイバ3を傷付けることがない。
また、このV溝基板1と、該V溝2に並列された複数本の光ファイバ3とを備えてなる光ファイバアレイ8は、光ファイバ3と曲面状加工部21との接点で光ファイバ3が傷付くことがなく、光ファイバ3の破断を生じ難い信頼性の高いものとなる。
図12(a)〜(c)は、その研削の一例を示す。この例では、まず、図12(a)に示すように、先端が尖った砥石30を用いてV溝基板1の溝切り加工を行い、V溝2を形成する。図12(b)に示すように、V溝基板1に多数のV溝2を形成した後、同じ砥石30を用いて、図12(c)に示すように、砥石30の位置をずらしてエッジ部13のみを研削加工し、テーパー状加工部25を形成する。図12(c)に置いて、符号30aを付した破線は、溝切り加工時の砥石30の位置を示している。
図12(d)は、研削の別な例を示す。この例では、前記と同様にV溝基板1の溝切り加工を行った後、砥石30をエッジ部13側からV溝2に挿入させて、エッジ部13を研削し、エッジ部13の角を削ってテーパー状加工部25を形成する。
このテーパー状加工部25を設けたV溝基板1は、V溝2に光ファイバ3を収容し、その被覆11をテラス部1Aに置いた状態で固定した際に、光ファイバ3に鋭角的なエッジ部13が当たることがなく、光ファイバ3とテーパー状加工部25との接点で光ファイバ3を傷付けることがない。
また、このV溝基板1と、該V溝2に並列された複数本の光ファイバ3とを備えてなる光ファイバアレイ8は、光ファイバ3とテーパー状加工部25との接点で光ファイバ3が傷付くことがなく、光ファイバ3の破断を生じ難い信頼性の高いものとなる。
このテーパー状加工部25を設けたV溝基板1は、V溝2に光ファイバ3を収容し、その被覆11をテラス部1Aに置いた状態で固定した際に、光ファイバ3に鋭角的なエッジ部13が当たることがなく、光ファイバ3とテーパー状加工部25との接点で光ファイバ3を傷付けることがない。
また、このV溝基板1と、該V溝2に並列された複数本の光ファイバ3とを備えてなる光ファイバアレイ8は、光ファイバ3とテーパー状加工部25との接点で光ファイバ3が傷付くことがなく、光ファイバ3の破断を生じ難い信頼性の高いものとなる。
Claims (4)
- 複数本の光ファイバを並列させる光ファイバ位置決め用の多数のV溝と、該V溝の深さより低いテラス部が上面に設けられたV溝基板において、前記V溝と前記テラス部とをつなぐエッジ部に滑らかに加工した曲面状加工部と、前記V溝にテーパー状加工部とを共に形成するV溝基板の製造方法であって、
前記エッジ部にエッチング液を塗布して前記曲面状加工部を形成し、前記V溝に、そのエッジ部側から途中までエッチング液を塗布して前記テーパー状加工部を形成することを特徴とするV溝基板の製造方法。 - 複数本の光ファイバを並列させる光ファイバ位置決め用の多数のV溝と、該V溝の深さより低いテラス部が上面に設けられたV溝基板において、前記V溝と前記テラス部とをつなぐエッジ部に滑らかに加工した曲面状加工部と、前記V溝にテーパー状加工部とを共に形成するV溝基板の製造方法であって、
前記エッジ部にレーザ光を照射して前記曲面状加工部を形成し、前記V溝に、そのエッジ部側から途中までエッチング液を塗布して前記テーパー状加工部を形成することを特徴とするV溝基板の製造方法。 - 複数本の光ファイバを並列させる光ファイバ位置決め用の多数のV溝と、該V溝の深さより低いテラス部が上面に設けられたV溝基板において、前記V溝と前記テラス部とをつなぐエッジ部に滑らかに加工した曲面状加工部と、前記V溝にテーパー状加工部とを共に形成するV溝基板の製造方法であって、
前記エッジ部を、砥粒を付けた柔軟な材料で研磨して前記曲面状加工部を形成し、前記V溝に、そのエッジ部側から途中までエッチング液を塗布して前記テーパー状加工部を形成することを特徴とするV溝基板の製造方法。 - 複数本の光ファイバを並列させる光ファイバ位置決め用の多数のV溝と、該V溝の深さより低いテラス部が上面に設けられたV溝基板において、前記V溝と前記テラス部とをつなぐエッジ部に滑らかに加工した曲面状加工部と、前記V溝にテーパー状加工部とを共に形成するV溝基板の製造方法であって、
前記エッジ部に砥粒を含む研削液を吹き付けて前記曲面状加工部を形成し、前記V溝に、そのエッジ部側から途中までエッチング液を塗布して前記テーパー状加工部を形成することを特徴とするV溝基板の製造方法。
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