JP4570374B2 - ゴルフクラブヘッド - Google Patents

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Description

本発明は、ヘッド本体とは別体の金属製部材が装着されたゴルフクラブヘッドに関するものである。
金属製ゴルフクラブヘッドにおいては、重心位置の調整、慣性モーメントの向上、ヘッド重量の調整等を目的として、ヘッド本体とは別体の金属製部材をヘッドに固定装着することがある。ゴルフクラブヘッドには、打球時に強い衝撃力が作用することから、金属製部材の固定は極めて強固になされる必要がある。
溶接により金属製部材を固定する場合、ヘッド本体と金属製部材とが互いに溶接可能な材質か否かが問題となり、特に金属製部材の材料選択自由度が著しく低下することになる。また、溶接による熱の影響でヘッド本体の金属特性が変化したりヘッド本体が変形したりしてゴルフクラブヘッドとしての特性に重大な悪影響を及ぼすことがある。さらに、溶接工程自体が面倒であり、且つ高度な技術を必要とする工程ともなるため、製造コストが増大する。
また、ヘッド本体及び金属製部材の他にリベットピン等のピン状部材を装着し、この別部材を塑性変形させて金属製部材を挟み込んで固定するという手法も考えられるが、この場合にはピン状部材が別途必要となるほか、金属製部材に該ピン状部材を挿通する挿通部を設ける必要が生じ、該金属製部材の作製や加工が面倒となる。
また、ピン状部材を用いる場合、ピン状部材をその両側から挟み込んで押圧する必要があるから押圧作業が面倒であり、且つヘッド中空部が開放された段階で接合作業を行う必要が生じてヘッド作製工程上の制約となる。この点は、金属製部材自体をその両側から押圧して塑性変形させヘッド本体を挟み込むようにする場合も同様である。
このため、金属製部材のヘッド本体に対する固定手法として、ヘッド本体の挿入口の内奥に底部に向かって拡径する拡大腔部を設けるとともに、金属製部材の底部にかしめ用突出部を設け、該金属製部材を圧入して前記かしめ用突出部を前記拡大腔部に侵入させることにより金属製部材を固定したゴルフクラブヘッドが提案されている(特許文献1参照。)。
特開平7−328151号公報(請求項1、図1)
特許文献1のゴルフクラブヘッドでは、ヘッド本体に拡大腔部を設けたり、金属製部材にかしめ用突出部を設ける必要があり、それらの成形や加工が面倒である。特に、ヘッド本体の拡大腔部はいわゆるアンダーカット形状であるから、例えばヘッドをロストワックス鋳造により作製する際に水溶性の中子を用いたりする必要が生じる等、その成形が極めて面倒であり、ヘッドの製造コストが著しく上昇することになる。
本発明は、ヘッド本体及び金属製部材の成形を容易とでき、両者の接合作業を極めて容易としつつ接合強度を高めることのできるゴルフクラブヘッドを提供することを目的としている。
本発明のゴルフクラブヘッドは、ヘッド本体の表面に設けられ且つ金属製の底面を有する筒状の開口部と、前記開口部に装着されている金属製部材と、を備えたゴルフクラブヘッドであって、前記金属製部材は、前記開口部の底面と面接触する端面を有する本体部と、前記端面の周縁部から前記底面側に向けて一体に突設された突起部とを有し、前記突起部は、前記底面の角部分に対してアンダーカット状態で前記ヘッド本体に突き刺さっていることを特徴とする。
この場合、金属製部材の突起部が開口部の底面の角部分に対してアンダーカット状態で突き刺さっているためアンカー効果(物理的係止効果)が生じ、金属製部材とヘッド本体との間の接合強度が高まる。
また、ヘッド本体の開口部の底面側に突起部を向けた状態で開口部に挿入した金属製部材を、その一方側からヘッド本体底面に押圧するだけで金属製部材とヘッド本体との接合状態が形成できるから、接合作業が極めて容易である。
さらに、金属製部材の突起部が開口部の底面の角部分に対してアンダーカット状態で突き刺さる固定構造を採用したので、金属製部材に突起部を設けておけばよく、ヘッド本体において金属製部材の突起部に対応した凹部を設ける必要がないから、ヘッド本体及び金属製部材の成形が容易である。
前記突起部の高さは1mm以上4mm以下であり、前記突起部の個数は2個以上4個以下であるのが好ましい。突起部が高すぎると開口部底面と金属製部材との間の隙間が大きくなり金属製部材が振動して外れやすくなる場合があり、突起部が低すぎるとヘッド本体への突き刺さり深さが小さくなってアンカー効果が低下する場合があるので、突起部の高さを上記範囲とするのが好ましい。また、突起部の個数が少ないとアンカー効果が減少する場合があり、突起部の個数が多いと突起部を突き刺す際に突起部先端に作用する面圧が減少して突き刺さりにくくなりアンカー効果が減少する場合があるので、突起部個数を上記範囲とするのが好ましい。
前記ヘッド本体と前記金属製部材との間に接着剤が介在していてもよい。この場合は、前記アンカー効果に加えて接着剤による接着効果により、金属製部材の接合強度がさらに高まる。
前記開口部は円柱形状であり、前記金属製部材は、円柱形状の本体部と、この本体部の端面に突設された前記突起部とを有し、且つヘッド本体よりも高比重の材料からなる構成としてもよい。この場合、開口部及び金属製部材の本体部が円柱形状であるから両者の加工精度が高まるので、両者間の隙間やしめしろ(重ね代)の寸法精度が向上し、接合強度が高まる。また、金属製部材がヘッド本体よりも高比重であるから、金属製部材の設置によるヘッドの重心設計自由度や重量調整自由度が高まる。
また、前記開口部の底面における前記突起部の突き刺さり深さが0.5mm以上であると、アンカー効果が高まり好ましい。
本発明によれば、金属製部材の突起部がヘッド本体の開口部底面の角部分に対してアンダーカット状態で突き刺さる固定構造を採用したので、ヘッド本体及び金属製部材の成形を容易とでき、両者の接合作業を極めて容易としつつ接合強度を高めることのできるゴルフクラブヘッドを提供することができる。
以下に、本発明の実施形態を図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るウッド型のゴルフクラブヘッド(以下、単にヘッドともいう)1の断面図である。このヘッド1は、中空部tを備えた中空構造であり、ボールを打球するためのフェース部2と、フェース部2の上縁部からヘッド後方に延びヘッド1の上面を形成するクラウン部3と、フェース部2の下縁部からヘッド後方に延びヘッド1の下面を形成するソール部4と、フェース部2以外の部分でクラウン部3とソール部4との間に延びるサイド部5と、シャフト(図示せず)を挿入するためのシャフト穴(図示されず)を備えたホーゼル部6と、を有している。
ヘッド1のソール部4には、底面7を備えた凹状の開口部8が設けられている。そして、開口部8の内部には金属製部材9が収容装着されている。ヘッド1のうち金属製部材9以外の部分がヘッド本体hである。即ち、ヘッド1はヘッド本体hと金属製部材9とからなる。ヘッド本体hは金属製であり、例えばチタン、6Al−4Vチタン、15V−3Cr−3Al−3Snチタン、15Mo−5Zr−3Alチタン、13V−11Cr−3Alチタン等の各種チタン合金、ステンレス、鉄系金属、マレージング鋼、銅、銅系合金、マグネシウム、マグネシウム合金、等よりなる。なお、ヘッド本体hが金属と非金属(例えば炭素繊維強化プラスチック)の複合でもよく、ヘッド本体hのうち開口部8の底面7が金属製であればよい。また、ヘッド本体hは2部材以上の複数部材を接合したものであってもよい。
金属製部材9の材料は、ヘッド本体hの材料よりも高比重とされており、金属製部材9の設置によるヘッド1の重心位置調整の自由度やヘッド総重量調整の自由度が高まる。このように、ヘッド本体hよりも高比重としやすい材料としては、タングステン、タングステン−ニッケル合金等のタングステン合金などが挙げられる。なお、タングステン合金では、比重を11〜15程度の範囲で変更することができ、重心位置設定の自由度が更に高まる。一方、金属製部材9の比重を軽くしたい場合には、アルミニウムやアルミニウム合金等の比較的低比重の材料を用いるのが好ましい。
図1(a)はヘッド1全体の断面図であり、図1(b)は図1(a)の金属製部材9付近(図1(a)の破線円内)を拡大した断面図である。金属製部材9は、ヘッド本体hの底面7側に突設された突起部9aを有している。図1(c)はこの突起部9a付近(図1(b)の破線円内)を拡大した断面図であり、同図に示すように、金属製部材9の突起部9aがヘッド本体hの底面7に突き刺さった状態となっている。
図2(a)〜(c)は、金属製部材9を装着する前におけるヘッド本体hの断面図である。また、図3(b1)は、ヘッド本体hに装着される前における金属製部材9の斜視図であり、図3(b2)はこの金属製部材9を上方(突起部9a設置側)から見た平面図である。図3(b1)に示すように、金属製部材9は、円柱形状の本体部9bと、この本体部9bの2つの端面のうち一の端面(ヘッド本体hに装着された状態においてヘッド本体hの底面7側となる端面)10に突設された突起部9aとを備えている。突起部9aは、端面10の外周縁部に2個設けられており、その位置は端面10の外周縁部において周方向に均等となるように(即ち当該周方向で180度おきに)設けられている。
図3(b1)に示すように、突起部9aは略三角錐状をなしており、先端に向かって徐々に細くなる形状となっている。このように突起部9aは尖った形状であるから、ヘッド本体hに突き刺さりやすくなっている。
開口部8の形状(開口部8の内面の形状)は、金属製部材9の本体部9bの形状と略同一の円柱形状とされている。また、図1において図示省略するが、開口部8(の内面)と金属製部材9との間には接着剤が介在している。接着剤としては、ウレタン樹脂系の接着剤(例えば東立化成工業株式会社製の製品名エスプレンH−25B)や、アクリル樹脂系の接着剤(例えば電気化学工業株式会社製の登録商標である製品名ハードロックG−55−03)、その他エポキシ系接着剤等が好適に用いられる。
ヘッド本体hに金属製部材9を装着するには、接着剤を開口部8又は金属製部材9に塗布した後、金属製部材9を突起部9a設置側(即ち上述の端面10側)から開口部8に挿入(又は圧入)し、突起部9aの先端を開口部8の底面7に当接させる。そして金属製部材9の一方側の端面11(端面10とは反対側の端面であって、突起部9aが設けられていない端面11)側から金属製部材9をヘッド本体hに向かって押圧し、突起部9aをヘッド本体hに突き刺す(侵入させる)。その後に接着剤を硬化させて接合が完了する。なお、ヘッドの美観を向上させるため、必要に応じて金属製部材9の端面11がヘッド1のソール部4の外面と面一となるように研磨処理を行っても良い。
このように、図1の実施形態では、金属製部材9の一方側の端面11からのみ金属製部材9を押圧するだけで金属製部材9とヘッド本体hとを接合できる。これに対して、ヘッド本体hに金属部材挿通用貫通孔を設けて、この貫通孔に金属製部材を挿通後、該金属製部材を両側から押圧して当該両側が拡張するように塑性変形させる固定方法も考えられるが、この場合金属製部材を両側から押圧しなければならず、従来技術として上述したピン状部材を用いる場合と同様両側から挟み込んで押圧する必要があるから、押圧作業が面倒である。またこの場合、ヘッド内部側からも金属製部材を押圧しなければならず、ヘッド中空部が開放された段階で接合作業を行う必要が生じるから、ヘッド作製工程上の制約となる。しかし本実施形態では金属製部材9の一方側の端面11から押圧すればよいので、押圧作業が容易であり、且つヘッド中空部が閉じた状態でも接合作業を行うことができる。
ヘッド本体hの開口部8は、図2(b),(c)に示すように、金属製部材9が装着される前においては略単純な円柱形状をなし、金属製部材9の突起部9aに対応した凹部は設けられていない。金属製部材9を開口部8に装着する際に、金属製部材9の突起部9aをヘッド本体hに突き刺すことによりヘッド本体h(の底面7)が塑性変形して変形凹部12(図1(c)参照)が形成されたものである。
なお、図3(b1)に示すように、金属製部材9の突起部9aは、ヘッド本体hに装着する前は略本体部9bの軸線方向に略沿って立設されていたが、ヘッド本体hを突き刺した際に若干変形し、図1(b)に示すように突起部9aは本体部9bの円柱の径方向外側に向かって傾斜した状態となっている。このように、金属製部材9の突起部9aがアンダーカット状態でヘッド本体hに突き刺さっていると、アンカー効果が高まるので好ましい。なお、ここで「アンダーカット状態」とは、ヘッド本体hが変形しない条件下において、突起部9aが変形又は欠落しない限り金属製部材9をヘッド本体hから引き抜くことが不可能である状態を意味する。
図1の実施形態では、ヘッド本体hの底面7と金属製部材9の端面10とが(図示省略した薄い接着剤の膜を介して)略当接しているのに対し、図4に示す変形例では、ヘッド本体hにおける開口部8の底面7と金属製部材9の端面10との間に隙間sが存在している。図4の変形例では、図1の実施形態のように突起部9aの全部がヘッド本体hに突き刺さっているのではなく、突起部9aの一部のみがヘッド本体hに突き刺さった(侵入した)状態であるため、結果として隙間sが存在している。本発明のヘッド1では、このように底面7と端面10との間に隙間sが存在していてもよい。また、接合強度の観点より、隙間sの一部が接着剤により充填されているのが好ましく、隙間sの全部が接着剤により充填されているのが更に好ましい。
本発明では、図1(b),(c)及び図4に示すように、金属製部材9の突起部9aが金属製部材9の底面7側端面10の周縁部に設けられており、且つ突起部9aが開口部8の底面7の周縁部に突き刺さっているのが好ましい。この場合、開口部8の底面7の角部分k(図2(b)及び(c)参照)に突起部9aの先端が当たりやすくなるから、突起部9aがヘッド本体hに突き刺さりやすくなる。また、突起部9aが金属製部材9の底面7側端面10の周縁部に設けられる場合、突起部9aは当該周縁部の周方向角度範囲の一部のみ(360度より小さい角度範囲)に存在するのが好ましい。突起部9aが当該周縁部の周方向角度範囲の全部即ち360度の範囲に設けられた場合、突起部9aを突き刺す際に突起部9aの先端部分に作用する面圧が小さくなり、突起部9aが突き刺さりにくくなるため、突き刺さり深さが少なくなりアンカー効果が減少する場合があるからである。かかる観点より、金属製部材9の底面7側端面10の周縁部において、突起部9aが存在する周方向角度範囲の合計は、突起部9aが存在しない周方向角度範囲の合計よりも小さくされるのが好ましい。
突起部9aの数は特に限定されず、少なくとも1個以上の突起部9aがあればよいが、突起部9aが少ないとアンカー効果が小さくなる場合があるので、2個以上の突起部9aを設けるのが好ましい。また突起部9aの数が多すぎると、突起部9aを突き刺す際に突起部9a先端に作用する面圧が小さくなり、突き刺さり深さが少なくなってアンカー効果が減少する場合があるから、突起部9aは10個以下が好ましく、6個以下が更に好ましく、4個以下が特に好ましい。
図1(b)及び図4に示す突起部9aの底面7における突き刺さり深さdは、0.5mm以上であることが好ましい。突き刺さり深さdが浅いとアンカー効果が少ない傾向となるからである。また突き刺さり深さdが深すぎると、ヘッド本体hの強度が低下する恐れがあるから、突き刺さり深さdは3mm以下が好ましく、2mm以下が更に好ましい。また、特に中空構造のヘッド等のようにヘッド本体hの肉厚が比較的薄い場合もあるから、突き刺さり深さdはヘッド本体h(の底面7)の肉厚よりも浅くするのがヘッド強度を維持する上で好ましい。
開口部8と金属製部材9の本体部9bとの間には、しめしろ(重ね代)を設けても良い。この場合は、金属製部材9の突起部9aによるアンカー効果や接着剤による接着効果以外に該しめしろによる効果で金属製部材9の接合強度が更に大きくなる。ただし、しめしろ(重ね代)を設けると金属製部材9の開口部8内への挿入(圧入)が困難となったり、該挿入(圧入)時の圧力が過大となりヘッド本体hの内部応力が増大してヘッド1の強度が低下したりする場合があるから、金属製部材9の寸法を開口部8の寸法よりも若干小さくするのが好ましい。具体的には、金属製部材9の本体部9bと開口部8との間の寸法上の隙間は、0.01mm以上が好ましく、0.015mm以上が更に好ましく、0.02mm以上が特に好ましい。この隙間が狭すぎると、金属製部材9を開口部8に挿入しにくくなる場合がある他、接着剤を用いた場合に接着剤の行き渡る面積が減少する傾向となり接着強度が低下することがあるからである。また、金属製部材9の本体部9bと開口部8との間の寸法上の隙間は、0.05mm以下が好ましく、0.045mm以下が更に好ましく、0.04mm以下が特に好ましい。該隙間が広すぎると、接着剤を用いた場合に、該接着剤が硬化する課程において金属製部材9が開口部8内で動きやすくなり硬化不良が起こったり接着位置が安定しなかったりする場合があるからである。また、前記寸法上の隙間が0.05mm以下であれば、本体部9bや開口部8の形状誤差等により本体部9bが開口部8に対して圧入状態となる場合があり、これにより接合強度が更に向上しうる。
同様に、金属製部材9の本体部9b及び開口部8がいずれも円柱形状の場合には、該本体部9bの外径をφ9とし、開口部8の内径をφ8とすると、これら本体部9bと開口部8との間の隙間である(φ8−φ9)/2の値は0.01mm以上が好ましく、0.015mm以上が更に好ましく、0.02mm以上が特に好ましい。この隙間が狭すぎると、金属製部材9を開口部8に挿入しにくくなる場合がある他、接着剤を用いた場合に接着剤の行き渡る面積が減少する傾向となり接着強度が低下することがあるからである。また、(φ8−φ9)/2は、0.05mm以下が好ましく、0.045mm以下が更に好ましく、0.04mm以下が特に好ましい。該隙間が広すぎると、接着剤を用いた場合に、該接着剤が硬化する課程において金属製部材9が開口部8内で動きやすくなり硬化不良が起こったり接着位置が安定しなかったりする場合があるからである。また、(φ8−φ9)/2が0.05mm以下であれば、本体部9bや開口部8の形状誤差等により本体部9bが開口部8に対して圧入状態となる場合があり、これにより接合強度が更に向上しうる。
金属製部材9における本体部9bの高さ(円柱の中心軸線の長さ)kh(図1(b)及び図4参照)と突起部9aの高さthとの比(th/kh)は、0.02以上が好ましく、0.03以上が更に好ましく、0.05以上が特に好ましい。この比(th/kh)が小さいと、突起部9aがヘッド本体h側に突き刺さりにくくなり、アンカー効果が減少することがあるからである。またこの比(th/kh)は0.15以下が好ましく、0.1以下がより好ましい。比(th/kh)が大きいと、開口部8の底面7と金属製部材9の端面10との間の隙間s(図4参照)が大きくなって接合強度が低下することがあり、又は金属製部材9が開口部8に対して傾いた状態で装着されて開口部8と金属製部材9との間の隙間が増大し、接合強度が更に低下する場合があるからである。
図1(b)及び図4に示す突起部9aの高さthは、0.5mm以上が好ましく、1mm以上が更に好ましい。高さthが低すぎると突き刺さり深さdが浅くなってアンカー効果が減少する傾向となる。また高さthが高すぎると突き刺さり深さdが深くなりすぎてヘッド本体hにダメージを与えたり、突起部9aの剛性が低下してヘッド本体hに突き刺さらずに折れたり曲がったりしてしまう場合があるので、高さthは5mm以下が好ましく、4mm以下が更に好ましい。
なお、開口部8又は金属製部材9に空気抜き用の貫通孔13(図1(b)及び図4に破線にて示す)を設けても良い。図1(b)は開口部8に貫通孔13を設けた例であり、開口部8の底面7においてヘッド本体hを貫通している。また図4は金属製部材9に貫通孔13を設けた例であり、この貫通孔13は一の端面10から他の端面11にまで貫通している。かかる貫通孔13を設けると、金属製部材9の開口部8への挿入(圧入)を円滑に行うことができ、また開口部8と金属製部材9との間に溜まった圧縮空気により金属製部材9が動いて接着不良を招くといったことがない。また、貫通孔13は接着剤の逃げ孔ともなり、余分に塗布された接着剤が除去されて接着強度の向上にも寄与しうる。
次に、8種類の実施例1〜8及び1種類の比較例1によりテストを行い、本発明の効果を確認した。各実施例及び比較例の仕様及び評価結果を纏めたのが表1である。
Figure 0004570374
全実施例及び比較例において開口部8の形状や寸法は共通であり、その内径φ8は14.02mmであり、その深さは20mmである。
実施例1,5,6,7の金属製部材9は、図3(b1),(b2)に示すように、円柱形状の本体部9bと、該本体部9bの一の端面10の周縁部において180度おきに合計2個設けられた突起部9aとからなる。各突起部9aは略三角錐形状をなし、先端ほど細くなった形状である。実施例4の金属製部材9は、図3(a1),(a2)に示すように突起部9aが1個のみである。実施例2,3は、図3(c1),(c2)に示すように突起部9aが4個設けられている。また図示省略するが、実施例8には突起部9aが10個設けられている。全実施例とも、本体部9bの形状や寸法及び個々の突起部9aの寸法や形状は共通であり、突起部9aが本体部9bの一端面10の周縁部に設けられていることも全実施例共通である。そして、実施例4を除くすべての実施例では、突起部9aがその一端面10の周縁部において周方向に均等に配置されている。一方、比較例の金属製部材9の形状は、実施例の金属製部材9における本体部9bの形状と同一であり、突起部9aは設けられていない。なお、全実施例及び比較例には、接着剤として東立化成工業株式会社の製品名エスプレンH−25Bを用いた。
評価結果について説明すると、表1中の「打球回数」とは、各実施例及び比較例のヘッドが装着されたゴルフクラブを作製し、スイングロボットによりヘッドスピード54m/sでフェースセンターにて繰り返し打球させた耐久テストにおいて、金属製部材9が外れるまでに要した打球回数を示す。打球は最大5000回まで行ったが、実施例1〜3では5000回打球後も金属製部材9が外れなかった。表1中の「耐久テスト時の不具合」における「外れ」とは、前記耐久テストにて「打球回数」に記載の回数だけ打球させた結果金属製部材9がヘッド本体hから外れたことを意味している。
表1に示すように、突起部9aによるアンカー効果で、全実施例は比較例よりも金属製部材9が外れにくくなっている。なお、比較例4は突起部9aが1個と比較的少ないためアンカー効果が小さくなり、実施例1〜3よりも金属製部材9が外れやすくなっている。また、実施例5では突起部9aの高さthが比較的高いため開口部8の底面7と金属製部材9の突起部9a設置側端面10との間の隙間sが比較的広くなり、打球時に金属製部材9が振動しやすい状態であるため、実施例1〜3よりも金属製部材9が外れやすくなっている。実施例6では突起部9aの高さthが低いため突き刺さり深さdが比較的浅く、アンカー効果が小さくなって金属製部材9が実施例1〜3よりも外れやすくなっている。
(a)は、本発明の一実施形態におけるゴルフクラブヘッドの断面図であり、(b)は図1(a)の破線円内の拡大断面図であり、(c)は図1(b)の破線円内の拡大断面図である。 (a)は、図1のゴルフクラブヘッドに金属製部材が装着される前の状態のヘッド本体の断面図であり、(b)は図2(a)の破線円内の拡大断面図であり、(c)は図2(b)の破線円内の拡大断面図である。 (a1)は実施例4における金属製部材の斜視図であり、(a2)は同金属製部材を突起部設置面側からみた平面図である。(b1)は実施例1,5,6,7における金属製部材の斜視図であり、(b2)は同金属製部材を突起部設置面側からみた平面図である。(c1)は実施例2,3における金属製部材の斜視図であり、(c2)は同金属製部材を突起部設置面側からみた平面図である。 本発明の変形例のゴルフクラブヘッドにおける金属製部材付近の拡大断面図である。
符号の説明
1 ゴルフクラブヘッド
7 底面(開口部の底面)
8 開口部
9 金属製部材
9a 突起部
9b 本体部
10 端面(金属製部材におけるヘッド本体底面側端面)
h ヘッド本体
d 突き刺さり深さ
th 突起部の高さ

Claims (5)

  1. ヘッド本体の表面に設けられ且つ金属製の底面を有する筒状の開口部と、
    前記開口部に装着されている金属製部材と、
    を備えたゴルフクラブヘッドであって、
    前記金属製部材は、前記開口部の底面と面接触する端面を有する本体部と、前記端面の周縁部から前記底面側に向けて一体に突設された突起部とを有し、
    前記突起部は、前記底面の角部分に対してアンダーカット状態で前記ヘッド本体に突き刺さっていることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
  2. 前記突起部の高さは1mm以上4mm以下であり、前記突起部の個数は2個以上4個以下であることを特徴とする請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。
  3. 前記ヘッド本体と前記金属製部材との間に接着剤が介在していることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載のゴルフクラブヘッド。
  4. 前記開口部は円柱形状であり、
    前記金属製部材は、円柱形状の前記本体部と、この本体部の前記端面に突設された前記突起部とを有するとともに、前記ヘッド本体よりも高比重の材料からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のゴルフクラブヘッド。
  5. 前記開口部の底面における前記突起部の突き刺さり深さは、0.5mm以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のゴルフクラブヘッド。
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