JP4570269B2 - Semiconductive belt and method of manufacturing the same - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式の複写機、プリンタ、ファクシミリおよびこれらの複合機等の画像形成装置に用いられる半導電性ベルトに関する。より詳しくは、上記画像形成装置の機能性ベルトとして、中間転写部、転写搬送部、転写定着部等に好適に用いられる半導電性ベルトに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来よりカラー用電子写真方式の画像形成方式として、シームレス形状の半導電性ベルトを用いた中間転写方式が知られている。この方式は、中間転写体である半導電性ベルトの上に複数の色のトナー像を転写(一次転写)して中間転写体上にフルカラー画像を得た後、紙やプラスチックシートからなる被転写材上へ一括転写(二次転写)する方式である。中間転写方式は、ドラム上に被転写材を巻き付けて転写を行う転写ドラム方式に比べ、被転写剤を選ばないというメリットがある。近年、画像形成の高速化に鑑み、複数の現像器を中間転写体上に並べて設置したタンデム型転写方式が検討されている。この方式は、上記の中間転写方式に比べ、各色毎に中間転写体上に像形成を行う必要がなく、転写ベルトを1回転させる間に像形成をすることができるものである。
【0003】
このような半導電性ベルトを用いる転写方式を利用した画像形成装置においては、二次転写後の転写ベルト上にトナ−が残存し、次の像形成を行う前に残存トナーを除去するためのクリーニング工程が必要であり、この工程にはクリーニングブレードを用いた方式が一般的に採用されている。上記クリーニングブレードを用いた転写方式においては、転写ベルトの表面性が画像欠陥やブレードめくれ等の問題を生じさせる。
【0004】
特開2000−206798号公報には、搬送転写体の画像担持面にフィラーによる突起を形成させることにより、クリーニングブレードのめくれや画像欠陥の発生を押える搬送転写体および画像形成装置が提案されている。しかしながら、このような転写搬送体の突起は抵抗値のバラツキの原因となり、特に添加する導電性微粉末であるカーボンブラックの粒子により突起を形成する場合、この突起に過大な電流が集中するため転写ベルトの抵抗の低下を引き起こす要因となりうる。
【0005】
このような用途に用いられるベルトとして、ゴム材料からなるベルトが知られている。しかしながら、ゴム材料からなる半導電性ベルトは、導電性微粉末の均一な混合が困難なために、バラツキの少ない抵抗値の発現が難しい上に、表面が粗面となりやすく、かつ摩擦抵抗値が高い。このため、ゴム材料からなる半導電性ベルトを画像形成装置に用いると、ベルト上に残存したトナーをクリーニングするブレードのめくれが発生したり磨耗が進みやすくなるために、ベルトやブレードのメンテナンスや交換を頻繁に行う必要が生じたり、装置寿命が短くなるという問題点があった。また、ゴム材料からなる半導電性ベルトは、その弾性のため、特に従来のベルトより口径の大きいタンデム式の転写搬送ベルトや中間転写ベルトに用いた場合に、伸縮が起こりやすく、色ズレ等の位置合わせ精度に問題があり、実用的ではなかった。
【0006】
特許第2560727号や特開平5−77252号公報には、導電性物質を含有させた熱硬化性ポリイミド樹脂を用いたシームレスベルトが提案されている。しかしながら、これらには抵抗バラツキの改善や機械特性に関しては言及されているが、表面摩擦係数やベルトの形状精度に関しては何ら言及されていない。
【0007】
一方、特開平7−156287号公報や特開2000−271946号公報には、シリンダ内周面から取り外された成形体を、棒体を挿入あるいは収縮により挿置する製造方法が開示されている。しかしながら、これらの例においては、ベルトの外周面の摩擦係数に関しては、言及されていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明の目的は、実際に画像形成装置に用いても高い機械特性を有する上に、抵抗の面内バラツキが小さく、電気的な負荷や経時による抵抗低下が小さく、形状精度が良好で、表面摩擦抵抗の小さい半導電性ベルト、およびその製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、下記の如き本発明により達成できる。すなわち、本発明の半導電性ベルトは、カーボンブラックを含有するポリイミド系樹脂からなる半導電性ベルトであって、ベルト外周面のJIS B0601(1994)による表面粗さRaは0. 5μm以下であり、表面動摩擦係数は0.8以下であることを特徴とする。
【0010】
前記ベルト外周面の表面粗さRaは、画像形成装置で転写ベルトとして用いた場合に画像欠陥やクリーニングブレードのめくれを抑制するという観点から0. 5μm以下、好ましくは0.3μm以下、より好ましくは0.25μm以下である。
【0011】
前記ベルト外周面の表面粗さRaは、JIS B0601(1994)に準じて、実施例に示す方法により測定した値である。
【0012】
前記表面動摩擦係数は、クリーニングブレードとの摺擦性またはクリーニングブレードのめくれ抑制という観点から0.8以下であり、より好ましくは0.7以下である。
【0013】
前記表面動摩擦係数は、実施例に示す方法により測定した値である。
【0014】
本発明の半導電性ベルトに含まれるカーボンブラックとしては、市販品を好適に使用することができ、チャンネルブラック、ファーネスブラック等が挙げられる。ファーネスブラックについては、酸化処理を施したものを用いると溶媒への分散性が向上されるため、適宜酸化処理を行ったものが好ましく、カーボンブラックは、チャンネルブラックまたは酸化処理を行ったファーネスブラックであることが好ましい。
【0015】
本発明の半導電性ベルトは、前記ポリイミド系樹脂中に含有されるカーボンブラックが実質的に0. 5μm以上の粒子径を有する粒子を含まないことが好ましく、0. 3μm以上の粒子径の粒子を含まないとさらに好ましい。ここでいうところの粒子径は、一次粒子が凝集した粒子径のことを指し、SEM(走査型電子顕微鏡)やTEM(透過型電子顕微鏡)により測定した値である。
【0016】
また、本発明の半導電性ベルトは、画像形成装置で転写ベルトとして用いるものであるため、前記ベルトの外周面の表面抵抗率の常用対数値が9〜13(logΩ/□)であることが好ましく、より好ましくは10〜13(logΩ/□)である。
【0017】
前記表面抵抗率の常用対数値の最大値と最小値の差は、画像欠陥を抑制するためには1. 0(logΩ/□)以内であることが好ましく、より好ましくは0.8(logΩ/□)以内である。
【0018】
前記表面抵抗率は、実施例に示す方法にて測定した値である。
【0019】
また、本発明の半導電性ベルトは、前記カーボンブラックの含有量が前記ポリイミド系樹脂の固形分に対して5〜30重量%であることが好ましく、より好ましくは10〜30重量%である。含有量が5%未満であると、半導電性ベルトとして所望の抵抗を得られにくく、抵抗の安定性を得ることが難しくなる。また、30重量%を越えると、ベルトの表面性に与える影響が大きくなり、ベルト自体も脆くなる傾向がある。
【0020】
本発明の半導電性ベルトの製造方法は、前記本発明の半導電性ベルトの製造に好適に用いられる方法である。すなわち、当該製造方法は、表面粗さRaが1. 0μm以下である円筒状金型の内面に、カーボンブラックを均一に分散したポリアミド酸溶液を供給し、前記円筒状金型をその軸方向に回転することにより膜を成形する工程、前記成形後の金型を加熱し、溶媒を除去してそれ自身支持できるまで硬化させた膜を剥離する工程、および剥離した膜を表面粗さRaが0. 2〜3. 0μmである金属製シリンダの外面に差し替え、前記シリンダごと加熱し、イミド転化させる工程を含むことを特徴とする。
【0021】
前記円筒状金型の表面粗さRaは、金型表面の凹凸がベルト外面または内面の表面性に影響を与えないためには1.0μm以下であり、好ましくは0.8μm以下であり、より好ましくは0.7μm以下である。
【0022】
前記金属製シリンダの表面粗さRaは、加熱時に蒸発する残存溶媒や閉環水がシリンダとベルトの間にこもらず、かつシリンダ表面の凹凸がベルト内面又は外面の表面性に影響を与えないためには0.2〜3.0μmであり、より好ましくは0.5〜2.5μmである。
【0023】
前記表面粗さRaは、実施例に示す方法により測定した値である。
【0024】
[作用効果]
本発明の半導電性ベルトは、表面粗さRaや表面動摩擦係数が所定の範囲内にあるため、形状精度が良好で表面摩擦抵抗が小さく、画像形成装置における転写ベルト等として好適に用いることができる。
【0025】
また、本発明の半導電性ベルトは、カーボンブラックの凝集が少なく、ベルト外周面の表面抵抗率が所定範囲内にあるため、カーボンブラックの分散が均一であって、抵抗の面内バラツキが小さく、抵抗値電気的な負荷や経時による抵抗低下が小さく、画像形成装置における転写ベルト等として好適に用いることができる。
【0026】
また、本発明の半導電性ベルトの製造方法によると、画像形成装置における転写ベルト等として好適な半導電性ベルトを製造することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
本発明の半導電性ベルトは、少なくとも表面層に導電性微粉末としてカーボンブラックを均一に分散させたポリイミド樹脂層を有する半導電性ベルトであり、単層であっても2層以上の複数層を有していてもよい。カーボンブラックとしては、ポリイミド樹脂中に含有されている状態において、実質的に0. 5μm以上の粒子径を有する粒子を含まないものであり、0. 3μm以上の粒子径の粒子を含まないとさらに好ましい。
【0028】
一般的にカーボンブラックの一次粒子径は10nm〜1μmであるが、分散液や樹脂中に混入する場合、カーボンブラックの分散時に凝集を発生することがある。本発明では、半導電性ベルトとしてポリイミド樹脂中に分散されているカーボンブラックの粒子径が0. 5μm以上であると、半導電性ベルトの製造工程中に表面層に存在する粒子径の大きなカーボンブラックがベルト表面の突起となり、表面精度の悪化や抵抗の不均一化、さらには半導電性ベルトの電気的負荷による抵抗の低下を引き起こす原因となることがある。
【0029】
カーボンブラックとしては、チャンネルブラックまたはファーネスブラックが好ましい。ファーネスブラックについては、酸化処理を施したものを用いると、溶媒への分散性が向上されるため、適宜酸化処理を行ったものが好ましい。さらに、酸化処理を施したファーネスブラックは、処理によってその表面に酸素を含有した官能基(カルボキシル基、ケトン基、ラクトン基、水酸基等)が付与されるため、極性溶媒との親和性がよく、かつ電気的負荷等によりカーボンブラック表面が酸化劣化を受け難くなる。そのようなカーボンブラックを半導電性ベルトに使用すると、導電経路の形成が起き難くなって、抵抗低下を防ぐことができる。
【0030】
本発明に用いられるチャンネルブラックとしては、デグサ社製カラーブラックFW200、カラーブラックFW2、カラーブラック2V、カラーブラックFW1、カラーブラックFW18、スペシャルブラック6、カラーブラックS170、カラーブラックS160、スペシャルブラック5、スペシャルブラック4、スペシャルブラック4A、プリンテックス150T、プリンテックスU、プリンテックスV、プリンテックス140U、プリンテックス140V等が挙げられ、酸化処理したファーネスブラックとしては、デグサ社製スペシャルブラック550、スペシャルブラック350、スペシャルブラック250、スペシャルブラック100、三菱化学社製MA100、MA100R、MA100S、MA11、MA230、MA220、MA7、MA8、MA77、キャボット社製MONARCH1000、MONARCH1400、MONARCH1300、MOGUL−L、REGAL400R等が挙げられる。
【0031】
本発明では、上記カーボンブラックをポリイミド系樹脂中に分散して半導電性ベルトを作製する。ポリイミド系樹脂の原材料としては、テトラカルボン酸二無水物またはその誘導体とジアミンとを溶媒中で重合反応させてなるポリアミド酸溶液を用いることができる。前記ポリアミド酸は、テトラカルボン酸二無水物またはその誘導体とジアミンとの略等モルを有機溶媒中で反応させることにより、通常溶液状で得られる。
【0032】
好適なテトラカルボン酸二無水物またはその誘導体の例として、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,2’−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン酸二無水物、ペリレン−3,4,9,10−テトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、エチレンテトラカルボン酸二無水物等が挙げられる。
【0033】
一方、ジアミンの例として、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジクロロベンジジン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジアミノジフェニルスルフォン、1,5−ジアミノナフタレン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、3,3’−ジメチル−4,4’−ビフェニルジアミン、ベンジジン、3,3’−ジメチルベンジジン、3,3’−ジメトキシベンジジン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフォン、4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、2,4−ビス(β−アミノ−t−ブチル)トルエン、ビス(p−β−アミノ−t−ブチルフェニル)エーテル、ビス(p−β−メチル−δ−アミノフェニル)ベンゼン、ビス−p−(1,1−ジメチル−5−アミノ−ベンチル)ベンゼン、1−イソプロピル−2,4−m−フェニレンジアミン、m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミン、ジ(p−アミノシクロへキシル)メタン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ジアミノプロピルテトラメチレン、3−メチルへプタメチレンジアミン、4,4−ジメチルヘプタメチレンジアミン、2,11−ジアミノドデカン、1,2−ビス−3−アミノプロポキシエタン、2,2−ジメチルプロピレンジアミン、3−メトキシヘキサメチレンジアミン、2,5−ジメチルヘプタメチレンジアミン、3−メチルへプタメチレンジアミン、5−メチルノナメチレンジアミン、2,17−ジアミノエイコサデカン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,10−ジアミノ−1,1O −ジメチルデカン、1,12−ジアミノオクタデカン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、ピペラジン、H2 N(CH23 O(CH22 O(CH2 )NH2 、H2 N(CH23 S(CH23 NH2 、H2 N(CH23 N(CH32 (CH23 NH2 等が挙げられる。
【0034】
テトラカルボン酸二無水物とジアミンを重合反応させる際の溶媒としては、溶解性等の点より極性溶媒が好適に挙げられる。極性溶媒としては、N,N−ジアルキルアミド類が好ましく、具体的には、例えば、これの低分子量のものであるN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N,N−ジメチルメトキシアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルトリアミド、N−メチル−2 −ピロリドン、ピリジン、テトラメチレンスルホン、ジメチルテトラメチレンスルホン等が挙げられる。これらは単数または複数併用することができる。
【0035】
以下、本発明における半導電性ベルトの製造方法は、(a)カーボンブラックを均一に分散したポリアミド酸溶液を製造する工程、(b)円筒状金型内面に前記ポリアミド酸溶液を供給した後、その軸方向に回転して膜を成形する工程、(c)成形後の金型を加熱し、溶媒を除去して、それ自身支持できるまで硬化させた膜を剥離する工程、(d)前記剥離した膜を金属製シリンダの外面に差し替え、シリンダごと加熱し、イミド転化させる工程を経る。以下、詳細に説明する。
【0036】
(a) カーボンブラックを均一に分散したポリアミド酸溶液を得るには、予め上記極性溶媒中に上記カーボンブラックを分散させた後、酸無水物成分とジアミン成分を混合後、重合反応させてポリアミド酸溶液を得る方法や、上記極性溶媒中に酸無水物成分とジアミン成分を混合し、重合反応させてポリアミド酸溶液を得た後、上記カーボンブラックまたはカーボンブラックを分散した分散液を混合する方法等が挙げられる。カーボンブラックを極性溶媒に分散する方法としては、ボールミルやバスケットミル等の各種分散装置を用いる方法や超音波で分散する方法が挙げられる。カーボンブラックをポリアミド酸溶液に混合・分散する方法としては、プラネタリーミキサ−、ビーズミル、三本ロールミル等で混合・分散する方法が挙げられる。この際、カーボンブラックと溶媒との親和性を高め、カーボンブラックをより均一に分散させるために、高分子分散剤を使用してもよく、具体例として、ポリ(N−ビニル−2 −ピロリドン)、ポリ(N,N' −ジエチルアクリルアジド)、ポリ(N−ビニルホルムアミド)、ポリ(N−ビニルアセトアミド)、ポリ(N−ビニルフタルアミド)、ポリ(N−ビニルコハク酸アミド)、ポリ(N−ビニル尿素)、ポリ(N−ビニルピペリドン)、ポリ(N−ビニルカプロラクタム)、ポリ(N−ビニルオキサゾリドン)等が挙げられる。またこの時、本発明の目的を損なわない程度に、シリコーン系またはフッ素系有機化合物、カップリング剤、滑剤、酸化防止剤、その他の添加剤を含有してもよく、他のポリマー成分が共重合されたり、ブレンドされたりしたものであってもよい。
【0037】
カーボンブラックが均一に分散されているかどうかの確認は、透過型顕微鏡等により目視にて確認する等の手法で行う。
【0038】
カーボンブラックの含有量は、前記したように、ポリイミド系樹脂の固形分に対して5〜30重量%、より好ましくは10〜30重量%となるようにする。
【0039】
カーボンブラックを分散したポリアミド酸溶液の粘度としては、0.01〜1000Pa・s、より好ましくは0.1〜500Pa・sである。0.01Pa・s未満であると、厚膜化が困難で数回供給成形する必要が生じるため、工程が増えて製造コストが上がるばかりでなく、厚み精度等が低下する傾向がある。1000Pa・sを越えると、ポリアミド酸溶液の取り扱い性が悪く、下記ポリアミド酸の供給や成形に支障をきたす恐れがある。
【0040】
(b) このようにして得られたカーボンブラック分散ポリアミド酸溶液を、円筒状金型の内面に供給する。このとき用いられる円筒状金型の内周面の表面粗さRaは、1.0μm以下であり、0.8μm以下であるとさらに好ましい。供給方法としては、ダイスによる方法、ディスペンサーによる方法、スプレー状にして供給する方法が考えられ、ポリアミド酸溶液の粘度等の性状により選択することができる。
【0041】
供給されたポリアミド酸溶液を均一な膜とするために、円筒状金型を軸方向に回転して成形する。このとき、溶媒の除去、粘度の低下等を目的として、円筒状金型および膜を加熱しながら成形してもよい。
【0042】
(c) 続いて、成形後の円筒状金型を加熱して、溶媒を除去し、それ自身ポリアミド酸のベルト状部材として支持できるまで硬化させた後、前記金型から剥離する。この際の加熱条件は、本発明の範囲内で、ベルト状部材として速やかに加熱・硬化することができれば特に制限されないが、加熱温度は100〜250℃であり、加熱時間は0. 2〜5時間程度が好ましい。本発明においては、このときの溶媒残存率は、低い方が好ましく、ポリアミド酸溶液の溶媒重量に対し50重量%以下であると好ましい。
【0043】
前記金型から剥離するためには、公知の方法を使用することができ、例えば金型端部の周壁に予め設けられた微小貫通孔に空気を圧送する方法等が挙げられる。金型から剥離しやすいように、予め円筒状金型内面にシリコーン樹脂等からなる離型材層を形成していてもよい。
【0044】
本発明に用いられるポリイミド系樹脂の場合、イミド化後まで金型内面に保持させようとした場合、円筒形状の保持性は良好となるが、膜の金型内面からの脱型が困難となることがある。この金型よりカッター刃のエッジ等で一部を剥離して樹脂を剥がす手法が考えられるが、金型内面に傷がつく等の問題がある。一方、金型内面に前記のような離型材層を形成し、脱型しやすくしてイミド化まで行う方法も考えられるが、溶媒除去とイミド化に伴う膜の収縮のため、金型からの全体または部分的な剥離によりベルト円筒体として良好な形状を保つことが困難となることがある。したがって、本発明では、イミド転化完結前に金型から剥離する工程を経て、下記工程を採用する。
【0045】
(d) 続いて、上記剥離したベルト状部材を金属製シリンダの外面に差し替え、このシリンダごと加熱して、イミド転化させた後、室温まで冷却する。金属製シリンダの材質としては、半導電性ベルトの形状を最終的に決定するため、ベルト材質の熱膨張係数よりも大きいことが必要であり、その具体例として、銅、アルミニウム、ステンレス等が挙げられる。金属製シリンダの外面の表面粗さRaは0.2〜3.0 μm、より好ましくは0.2〜2.5μmである。表面粗さが0.2μm未満であると、残存溶媒やイミド転化の際の閉環の際に生じる閉環水が、ベルト内面と金属製シリンダの間に閉じ込められ、ベルト内周面の表面性が不均一となるだけでなく、膨れ等の原因となることがある。また、表面粗さが3.0μmを越えると、上記蒸発溶媒の発散は好ましく行われるが、シリンダ表面の粗さが半導電性ベルトの内面および外面に転写される傾向がある。この際の加熱条件は、速やかにイミド転化することができれば特に制限されないが、加熱温度は円筒状金型の加熱温度以上450℃以下、加熱時間は0.5〜5時間程度である。
【0046】
以上のようにして得られたベルトを、シリンダより取り出す。通常、室温まで冷却してシリンダが熱収縮した後に取り出せばよい。
【0047】
本発明の製造方法によると、ベルト外表面は金型内周面から転写された精度を有し、ベルト内表面が加熱工程において一度差し替えたシリンダと接触することにより、ベルトの円筒形状の保持性も良好である半導電性ベルトを得ることができる。
【0048】
本発明の半導電性ベルトは、クリーニングブレードのめくれの発生を抑制するだけでなく、カーボンの凝集による突起がなく、表面抵抗の変動も最小限に押えられる。
【0049】
【実施例】
以下、本発明の構成と効果を具体的に示す実施例等について説明する。
【0050】
[実施例1]
N−メチル−2−ピロリドン(以下、NMP)726g中に乾燥したPRINTEX V(デグサ社製、平均粒子径25nm、未酸化処理チャンネルブラック)を35g(ポリイミド系樹脂の固形分に対し、24重量%)入れ、ボールミルにより8時間室温で混合した。このカーボンブラック分散NMP液に、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物118gとp−フェニレンジアミン43gを溶解し、窒素雰囲気下において、室温で6時間攪拌しながら重合反応させ、カーボンブラック入りポリアミド酸溶液(固形分20重量%、粘度200Pa・s)を得た。
【0051】
このポリアミド酸溶液を、内表面の表面粗さRaが0.2μmに鏡面仕上げされた内径300mm、長さ500mmの円筒状金型の内面に、ディスペンサーを介して400μmの厚さに塗布し、1800rpmで15分間回転させて均一な膜厚を有する被膜層とした後、250rpmで回転させながら、金型の外側より60℃の熱風を30分間あて、150℃で60分間加熱した後、室温まで冷却した。前記金型内面より、自己支持できるまで硬化したポリアミド酸ベルトを該ベルト端部に空気を圧送することによって剥離し、表面粗さRaが1. 8μmの金属製シリンダの外面に差し替えた後、3℃/分の昇温速度で360℃まで昇温後、360℃で30分間保持し、脱水閉環水の除去およびイミド転化の完結反応を行った。その後室温まで冷却し、目的とする厚さ76μmの半導電性ベルトを得た。
【0052】
[実施例2]
実施例1におけるPRINTEX Vの代わりに、SPECIAL BLACK 250(デグサ社製、平均粒子径56nm、酸化処理ファーネスブラック)を使用した以外は、同様にして厚さ75μmの半導電性ベルトを作製した。
【0053】
[比較例1]
実施例1におけるPRINTEX Vの代わりに、PRINTEX 55(デグサ社製、平均粒子径25nm、未酸化処理ファーネスブラック)を使用した以外は、同様にして厚さ76μmの半導電性ベルトを作製した。
【0054】
[比較例2]
実施例1における円筒状金型内面の表面粗さRaを2. 5μmとした以外は、同様にして厚さ74μmの半導電性ベルトを作製した。
【0055】
[比較例3]
実施例1における金属製シリンダ表面の表面粗さRaを3. 2μmとした以外は、同様にして77μmの半導電性ベルトを作製した。
【0056】
[比較例4]
実施例1における金属製シリンダ表面を鏡面仕上げとし、表面粗さRaを0.1μmとした以外は、同様にして76μmの半導電性ベルトを作製した。この半導電性ベルトの内周面には、脱水閉環水等の蒸発によると思われる跡が残っていた。
【0057】
(評価方法)
1.表面粗さ(Ra)
JIS B 0601に準じ、ベルトの任意の8点よりサンプルを採取し、その周方向に関して、表面粗さ計(サーフコム554A(東京精密社製))にてカットオフ0.32mm、測定長さ2.5mm、駆動速度0.12mm/sec、触針荷重70mgにて測定を行い、平均値を求めた。
【0058】
円筒状金型の内面および金属製シリンダ表面の表面粗さ(Ra)は、カットオフ4mm、測定長さ20mm、駆動速度1.5mm/sec、触針荷重70mgにて測定を行い、平均値を求めた。
【0059】
2.表面動摩擦係数
ベルトの任意の8点よりサンプリングし、各々ベルトの周方向について、往復動摩擦試験機(オリエンテック社製AFT−15B)にて、φ10mmの鋼球を用い、試験荷重200g、試験速度150mm/min.の条件下での動摩擦係数を測定し、平均値を求めた。
【0060】
3 .カーボンブラック凝集粒子径
得られたベルトをミクロトームで切断し、この断面をSEM(走査型顕微鏡)にて観察し、0. 5μm以上の凝集粒子径を含まないものを○、含むものを×とした。
【0061】
4.表面抵抗率とそのバラツキ
ハイレスタIP、MCP−HT260(三菱油化社製、プローブ:HR−100)にて印加電圧100V、1分後、測定条件25℃、60%RHでの表面抵抗率を測定した。測定は、ベルト外周面に関して12点測定し、この平均値をベルトの表面抵抗率とし、最大値と最小値の差をそのバラツキとした。
【0062】
5.画像・ベルト駆動性
得られた半導電性ベルトをタンデム式中間転写ベルトとして、実際の複写機に組み込み、普通紙による5000枚の画像形成テストを行った。画像およびベルト駆動性の良好なものは○、若干の画像欠損または駆動性不具合のあるものは△、画像欠陥が目視で認識できるものあるいは駆動不具合のあるものは×とした。
【0063】
6.クリーニング性
上記、5の画像形成テストを通じて、良好なクリーニング性を示したものを○、トナ−残存が見られたものを△、クリーニングブレードのめくれが発生したものを×とした。
【0064】
【表1】

Figure 0004570269
表1より、実施例品の半導電性ベルトは、表面粗さRaや表面動摩擦係数が小さく、表面抵抗率のバラツキも少なかった。このような半導電性ベルトを複写機に用いると、クリーニングブレードのめくれを防ぎながら、良好なクリーニング性が得られ、被転写体やトナー像の搬送を精度よく行うことができ、高品位の画像形成を行うことができる。一方、比較例品の半導電性ベルトは、画像形成およびベルト駆動性に問題を生じ、クリーニング性にも劣るものであった。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a semiconductive belt used in an image forming apparatus such as an electrophotographic copying machine, a printer, a facsimile machine, and a multifunction machine of these. More specifically, the present invention relates to a semiconductive belt suitably used for an intermediate transfer unit, a transfer conveyance unit, a transfer fixing unit, and the like as a functional belt of the image forming apparatus.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art Conventionally, an intermediate transfer method using a seamless semiconductive belt is known as an electrophotographic image forming method for color. In this method, a toner image of a plurality of colors is transferred (primary transfer) onto a semiconductive belt as an intermediate transfer member to obtain a full color image on the intermediate transfer member, and then transferred to paper or a plastic sheet. This is a method of batch transfer (secondary transfer) onto a material. The intermediate transfer method has an advantage that a transfer agent is not selected as compared with a transfer drum method in which a transfer material is wound around a drum to perform transfer. In recent years, in view of speeding up of image formation, a tandem transfer system in which a plurality of developing devices are arranged side by side on an intermediate transfer member has been studied. Compared with the above-described intermediate transfer method, this method does not require image formation on the intermediate transfer member for each color and can form an image while the transfer belt is rotated once.
[0003]
In an image forming apparatus using such a transfer method using a semiconductive belt, the toner remains on the transfer belt after the secondary transfer, and the residual toner is removed before the next image formation. A cleaning process is required, and a method using a cleaning blade is generally employed in this process. In the transfer system using the cleaning blade, the surface property of the transfer belt causes problems such as image defects and blade turning.
[0004]
Japanese Laid-Open Patent Publication No. 2000-206798 proposes a conveyance transfer body and an image forming apparatus that can suppress the turning of the cleaning blade and the occurrence of image defects by forming protrusions with fillers on the image carrying surface of the conveyance transfer body. . However, such protrusions on the transfer carrier cause variations in resistance, and particularly when the protrusions are formed of carbon black particles, which are conductive fine powders to be added, excessive current is concentrated on the protrusions. It can be a factor causing a decrease in belt resistance.
[0005]
A belt made of a rubber material is known as a belt used for such applications. However, a semiconductive belt made of a rubber material is difficult to uniformly mix conductive fine powder, so that it is difficult to develop a resistance value with little variation, and the surface tends to be rough and has a frictional resistance value. high. For this reason, if a semiconductive belt made of a rubber material is used in an image forming apparatus, the blade that cleans the toner remaining on the belt can be turned over or wear can easily occur. There is a problem that it is necessary to perform the operation frequently or the life of the apparatus is shortened. In addition, due to its elasticity, the semiconductive belt made of rubber material tends to expand and contract easily when used in a tandem transfer conveyance belt or intermediate transfer belt having a larger diameter than conventional belts. There was a problem in alignment accuracy and it was not practical.
[0006]
Japanese Patent No. 2560727 and JP-A-5-77252 propose a seamless belt using a thermosetting polyimide resin containing a conductive substance. However, although these refer to improvement in resistance variation and mechanical characteristics, they do not refer to surface friction coefficient and belt shape accuracy.
[0007]
On the other hand, JP-A-7-156287 and JP-A-2000-271946 disclose a manufacturing method in which a molded body removed from a cylinder inner peripheral surface is inserted by inserting or contracting a rod body. However, in these examples, no mention is made regarding the friction coefficient of the outer peripheral surface of the belt.
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
Therefore, the object of the present invention is to have high mechanical characteristics even when actually used in an image forming apparatus, to have small in-plane variation in resistance, to reduce an electrical load and resistance with time, and to have good shape accuracy. Another object of the present invention is to provide a semiconductive belt having a low surface frictional resistance and a method for manufacturing the same.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
The above object can be achieved by the present invention as described below. That is, the semiconductive belt of the present invention is a semiconductive belt made of a polyimide resin containing carbon black, and the surface roughness Ra of the belt outer peripheral surface according to JIS B0601 (1994) is 0.5 μm or less. The surface dynamic friction coefficient is 0.8 or less.
[0010]
The surface roughness Ra of the outer peripheral surface of the belt is 0.5 μm or less, preferably 0.3 μm or less, more preferably from the viewpoint of suppressing image defects and turning of the cleaning blade when used as a transfer belt in an image forming apparatus. It is 0.25 μm or less.
[0011]
The surface roughness Ra of the outer peripheral surface of the belt is a value measured by the method shown in the examples according to JIS B0601 (1994).
[0012]
The surface dynamic friction coefficient is 0.8 or less, and more preferably 0.7 or less, from the viewpoint of rubbing with the cleaning blade or suppressing turning of the cleaning blade.
[0013]
The surface dynamic friction coefficient is a value measured by the method shown in the examples.
[0014]
As the carbon black contained in the semiconductive belt of the present invention, a commercially available product can be suitably used, and examples thereof include channel black and furnace black. The furnace black is preferably subjected to an oxidation treatment because it is improved in dispersibility in a solvent when an oxidation treatment is used, and carbon black is a channel black or furnace black subjected to an oxidation treatment. Preferably there is.
[0015]
In the semiconductive belt of the present invention, it is preferable that the carbon black contained in the polyimide resin does not substantially contain particles having a particle size of 0.5 μm or more, and particles having a particle size of 0.3 μm or more. It is more preferable not to contain. The particle diameter here refers to the diameter of primary particles aggregated, and is a value measured by SEM (scanning electron microscope) or TEM (transmission electron microscope).
[0016]
In addition, since the semiconductive belt of the present invention is used as a transfer belt in an image forming apparatus, the common logarithmic value of the surface resistivity of the outer peripheral surface of the belt is 9 to 13 (log Ω / □). More preferably, it is 10-13 (logΩ / □).
[0017]
The difference between the maximum value and the minimum value of the common logarithm of the surface resistivity is preferably within 1.0 (log Ω / □), more preferably 0.8 (log Ω / □) in order to suppress image defects. □) is within.
[0018]
The surface resistivity is a value measured by the method shown in the examples.
[0019]
In the semiconductive belt of the present invention, the carbon black content is preferably 5 to 30% by weight, more preferably 10 to 30% by weight, based on the solid content of the polyimide resin. When the content is less than 5%, it is difficult to obtain a desired resistance as a semiconductive belt, and it becomes difficult to obtain stability of resistance. On the other hand, if it exceeds 30% by weight, the influence on the surface properties of the belt becomes large, and the belt itself tends to become brittle.
[0020]
The method for producing a semiconductive belt of the present invention is a method suitably used for producing the semiconductive belt of the present invention. That is, in the manufacturing method, a polyamic acid solution in which carbon black is uniformly dispersed is supplied to the inner surface of a cylindrical mold having a surface roughness Ra of 1.0 μm or less, and the cylindrical mold is moved in the axial direction. The step of forming a film by rotating, the step of heating the mold after the forming, removing the solvent until the solvent is removed and supporting itself, and the surface roughness Ra of the peeled film is 0 The method includes a step of replacing the outer surface of a metal cylinder having a thickness of 2 to 3.0 μm and heating the cylinder together with imide conversion.
[0021]
The surface roughness Ra of the cylindrical mold is 1.0 μm or less, preferably 0.8 μm or less, so that the unevenness of the mold surface does not affect the surface properties of the outer surface or inner surface of the belt. Preferably it is 0.7 micrometer or less.
[0022]
The surface roughness Ra of the metal cylinder is such that residual solvent or ring-closing water that evaporates during heating is not trapped between the cylinder and the belt, and irregularities on the cylinder surface do not affect the surface properties of the inner or outer surface of the belt. Is 0.2 to 3.0 μm, more preferably 0.5 to 2.5 μm.
[0023]
The surface roughness Ra is a value measured by the method shown in the examples.
[0024]
[Function and effect]
Since the semiconductive belt of the present invention has a surface roughness Ra and a surface dynamic friction coefficient within predetermined ranges, it has good shape accuracy and low surface friction resistance, and is preferably used as a transfer belt in an image forming apparatus. it can.
[0025]
In addition, the semiconductive belt of the present invention has little carbon black aggregation, and the surface resistivity of the belt outer peripheral surface is within a predetermined range, so that the dispersion of carbon black is uniform and the resistance in-plane variation is small. The resistance value is less likely to cause an electrical load or a decrease in resistance with time, and can be suitably used as a transfer belt in an image forming apparatus.
[0026]
Further, according to the method for producing a semiconductive belt of the present invention, a semiconductive belt suitable as a transfer belt or the like in the image forming apparatus can be produced.
[0027]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The semiconductive belt of the present invention is a semiconductive belt having a polyimide resin layer in which carbon black is uniformly dispersed as a conductive fine powder on at least a surface layer. You may have. Carbon black contains substantially no particles having a particle diameter of 0.5 μm or more in the state of being contained in the polyimide resin, and further does not include particles having a particle diameter of 0.3 μm or more. preferable.
[0028]
Generally, the primary particle diameter of carbon black is 10 nm to 1 μm, but when mixed in a dispersion or resin, aggregation may occur when carbon black is dispersed. In the present invention, when the particle size of carbon black dispersed in the polyimide resin as the semiconductive belt is 0.5 μm or more, carbon having a large particle size present in the surface layer during the production process of the semiconductive belt. Black becomes a protrusion on the belt surface, which may cause deterioration of surface accuracy, non-uniform resistance, and a decrease in resistance due to an electrical load of the semiconductive belt.
[0029]
As carbon black, channel black or furnace black is preferable. About furnace black, what used the oxidation process improves the dispersibility to a solvent, Therefore The thing which performed the oxidation process suitably is preferable. Furthermore, the furnace black subjected to the oxidation treatment is given a functional group containing oxygen (carboxyl group, ketone group, lactone group, hydroxyl group, etc.) on the surface by the treatment, so the affinity with a polar solvent is good, In addition, the carbon black surface is less susceptible to oxidative degradation due to an electrical load or the like. When such carbon black is used for a semiconductive belt, it is difficult to form a conductive path, and resistance reduction can be prevented.
[0030]
The channel black used in the present invention includes Degussa Color Black FW200, Color Black FW2, Color Black 2V, Color Black FW1, Color Black FW18, Special Black 6, Color Black S170, Color Black S160, Special Black 5, Special Black Black 4, Special Black 4A, Printex 150T, Printex U, Printex V, Printex 140U, Printex 140V, etc., and oxidation black furnace black include Degussa Special Black 550, Special Black 350, Special Black 250, Special Black 100, Mitsubishi Chemical Corporation MA100, MA100R, MA100S, MA11, MA230, MA220 MA7, MA8, MA77, manufactured by Cabot Corporation MONARCH1000, MONARCH1400, MONARCH1300, MOGUL-L, REGAL400R, and the like.
[0031]
In the present invention, the carbon black is dispersed in a polyimide resin to produce a semiconductive belt. As a raw material for the polyimide resin, a polyamic acid solution obtained by polymerizing tetracarboxylic dianhydride or its derivative and diamine in a solvent can be used. The polyamic acid is usually obtained in the form of a solution by reacting approximately equimolar amounts of tetracarboxylic dianhydride or its derivative and diamine in an organic solvent.
[0032]
Examples of suitable tetracarboxylic dianhydrides or derivatives thereof include pyromellitic dianhydride, 3,3 ′, 4,4′-benzophenone tetracarboxylic dianhydride, 3,3 ′, 4,4′- Biphenyltetracarboxylic dianhydride, 2,3,3 ′, 4-biphenyltetracarboxylic dianhydride, 2,3,6,7-naphthalenetetracarboxylic dianhydride, 1,2,5,6-naphthalene Tetracarboxylic dianhydride, 1,4,5,8-naphthalenetetracarboxylic dianhydride, 2,2′-bis (3,4-dicarboxyphenyl) sulfonic dianhydride, perylene-3,4, 9,10-tetracarboxylic dianhydride, bis (3,4-dicarboxyphenyl) ether dianhydride, ethylenetetracarboxylic dianhydride and the like can be mentioned.
[0033]
On the other hand, as examples of diamines, 4,4′-diaminodiphenyl ether, 4,4′-diaminodiphenylmethane, 3,3′-diaminodiphenylmethane, 3,3′-dichlorobenzidine, 4,4′-diaminodiphenyl sulfide, 3, 3'-diaminodiphenylsulfone, 1,5-diaminonaphthalene, m-phenylenediamine, p-phenylenediamine, 3,3'-dimethyl-4,4'-biphenyldiamine, benzidine, 3,3'-dimethylbenzidine, 3 , 3′-dimethoxybenzidine, 4,4′-diaminodiphenylsulfone, 4,4′-diaminodiphenylpropane, 2,4-bis (β-amino-t-butyl) toluene, bis (p-β-amino-t -Butylphenyl) ether, bis (p-β-methyl-δ-aminophenyl) benzene, bis-p (1,1-dimethyl-5-amino-benzyl) benzene, 1-isopropyl-2,4-m-phenylenediamine, m-xylylenediamine, p-xylylenediamine, di (p-aminocyclohexyl) methane , Hexamethylenediamine, heptamethylenediamine, octamethylenediamine, nonamethylenediamine, decamethylenediamine, diaminopropyltetramethylene, 3-methylheptamethylenediamine, 4,4-dimethylheptamethylenediamine, 2,11-diaminododecane, 1,2-bis-3-aminopropoxyethane, 2,2-dimethylpropylenediamine, 3-methoxyhexamethylenediamine, 2,5-dimethylheptamethylenediamine, 3-methylheptamethylenediamine, 5-methylnonamethylenediamine 2,17 -Diaminoeicosadecane, 1,4-diaminocyclohexane, 1,10-diamino-1,1O-dimethyldecane, 1,12-diaminooctadecane, 2,2-bis [4- (4-aminophenoxy) phenyl] propane , Piperazine, H 2 N (CH 2 ) Three O (CH 2 ) 2 O (CH 2 ) NH 2 , H 2 N (CH 2 ) Three S (CH 2 ) Three NH 2 , H 2 N (CH 2 ) Three N (CH Three ) 2 (CH 2 ) Three NH 2 Etc.
[0034]
As the solvent for the polymerization reaction of tetracarboxylic dianhydride and diamine, a polar solvent is preferably used from the viewpoint of solubility. As the polar solvent, N, N-dialkylamides are preferable, and specific examples thereof include N, N-dimethylformamide, N, N-dimethylacetamide, N, N-diethylformamide, which are low molecular weight compounds thereof. N, N-diethylacetamide, N, N-dimethylmethoxyacetamide, dimethyl sulfoxide, hexamethylphosphortriamide, N-methyl-2-pyrrolidone, pyridine, tetramethylenesulfone, dimethyltetramethylenesulfone and the like. These can be used singly or in combination.
[0035]
Hereinafter, the method for producing a semiconductive belt in the present invention includes (a) a step of producing a polyamic acid solution in which carbon black is uniformly dispersed, (b) after supplying the polyamic acid solution to the inner surface of a cylindrical mold, A step of forming a film by rotating in the axial direction, (c) a step of heating the mold after forming, removing the solvent, and removing the cured film until it can support itself, (d) the peeling The obtained film is replaced with the outer surface of a metal cylinder, and the whole cylinder is heated to undergo imide conversion. Details will be described below.
[0036]
(A) In order to obtain a polyamic acid solution in which carbon black is uniformly dispersed, the carbon black is dispersed in the polar solvent in advance, and then the acid anhydride component and the diamine component are mixed, followed by polymerization reaction to obtain a polyamic acid. A method of obtaining a solution, a method of mixing an acid anhydride component and a diamine component in the polar solvent, polymerizing to obtain a polyamic acid solution, and then mixing the carbon black or a dispersion in which carbon black is dispersed, etc. Is mentioned. Examples of a method for dispersing carbon black in a polar solvent include a method using various dispersing devices such as a ball mill and a basket mill, and a method using ultrasonic waves. Examples of the method of mixing and dispersing carbon black in the polyamic acid solution include a method of mixing and dispersing with a planetary mixer, a bead mill, a three-roll mill or the like. At this time, in order to increase the affinity between the carbon black and the solvent and to disperse the carbon black more uniformly, a polymer dispersant may be used. As a specific example, poly (N-vinyl-2-pyrrolidone) , Poly (N, N′-diethylacrylazide), poly (N-vinylformamide), poly (N-vinylacetamide), poly (N-vinylphthalamide), poly (N-vinylsuccinamide), poly (N -Vinylurea), poly (N-vinylpiperidone), poly (N-vinylcaprolactam), poly (N-vinyloxazolidone) and the like. Further, at this time, it may contain a silicone-based or fluorine-based organic compound, a coupling agent, a lubricant, an antioxidant, and other additives as long as the object of the present invention is not impaired, and other polymer components are copolymerized. Or may be blended.
[0037]
Whether or not carbon black is uniformly dispersed is confirmed by a method such as visual confirmation with a transmission microscope or the like.
[0038]
As described above, the carbon black content is 5 to 30% by weight, more preferably 10 to 30% by weight, based on the solid content of the polyimide resin.
[0039]
The viscosity of the polyamic acid solution in which carbon black is dispersed is 0.01 to 1000 Pa · s, more preferably 0.1 to 500 Pa · s. If it is less than 0.01 Pa · s, it is difficult to increase the film thickness and it is necessary to carry out supply molding several times. Therefore, not only the number of processes increases but the production cost increases, and the thickness accuracy and the like tend to decrease. When it exceeds 1000 Pa · s, the handling property of the polyamic acid solution is poor, and there is a risk of hindering the supply and molding of the following polyamic acid.
[0040]
(B) The carbon black-dispersed polyamic acid solution thus obtained is supplied to the inner surface of the cylindrical mold. The surface roughness Ra of the inner peripheral surface of the cylindrical mold used at this time is 1.0 μm or less, and more preferably 0.8 μm or less. As a supply method, a method using a die, a method using a dispenser, and a method of supplying in a spray form are conceivable and can be selected depending on properties such as the viscosity of the polyamic acid solution.
[0041]
In order to make the supplied polyamic acid solution into a uniform film, the cylindrical mold is rotated in the axial direction and molded. At this time, for the purpose of removing the solvent, lowering the viscosity, etc., the cylindrical mold and the film may be molded while being heated.
[0042]
(C) Subsequently, the molded cylindrical mold is heated to remove the solvent, and is cured until it can be supported as a polyamic acid belt-shaped member, and then peeled from the mold. The heating conditions in this case are not particularly limited as long as the belt-like member can be quickly heated and cured within the scope of the present invention, but the heating temperature is 100 to 250 ° C., and the heating time is 0.2 to 5. About hours are preferred. In the present invention, the solvent remaining rate at this time is preferably low, and is preferably 50% by weight or less based on the solvent weight of the polyamic acid solution.
[0043]
In order to peel from the mold, a known method can be used, for example, a method in which air is pumped into a minute through-hole provided in advance on the peripheral wall of the mold end. A release material layer made of silicone resin or the like may be formed in advance on the inner surface of the cylindrical mold so that it can be easily peeled off from the mold.
[0044]
In the case of the polyimide-based resin used in the present invention, when it is intended to be held on the inner surface of the mold until after imidation, the cylindrical shape retainability is good, but it is difficult to remove the film from the inner surface of the mold. Sometimes. Although a method of peeling a part of the mold from the mold with the edge of the cutter blade and the like can be considered, there is a problem that the inner surface of the mold is damaged. On the other hand, a method of forming the release material layer as described above on the inner surface of the mold and performing imidization by making it easy to demold is also conceivable. It may be difficult to maintain a good shape as a belt cylindrical body by whole or partial peeling. Therefore, in this invention, the following process is employ | adopted through the process peeled from a metal mold | die before imide conversion completion.
[0045]
(D) Subsequently, the peeled belt-like member is replaced with the outer surface of a metal cylinder, and the whole cylinder is heated to be converted into an imide, and then cooled to room temperature. The material of the metal cylinder needs to be larger than the thermal expansion coefficient of the belt material in order to finally determine the shape of the semiconductive belt. Specific examples thereof include copper, aluminum, and stainless steel. It is done. The surface roughness Ra of the outer surface of the metal cylinder is 0.2 to 3.0 μm, more preferably 0.2 to 2.5 μm. When the surface roughness is less than 0.2 μm, the remaining solvent or ring-closing water generated during ring closure during imide conversion is confined between the belt inner surface and the metal cylinder, and the surface properties of the inner peripheral surface of the belt are not good. In addition to being uniform, it may cause swelling. When the surface roughness exceeds 3.0 μm, the evaporation solvent is preferably diffused, but the cylinder surface tends to be transferred to the inner and outer surfaces of the semiconductive belt. The heating conditions in this case are not particularly limited as long as the imide conversion can be performed quickly, but the heating temperature is not less than the heating temperature of the cylindrical mold and not more than 450 ° C., and the heating time is about 0.5 to 5 hours.
[0046]
The belt obtained as described above is taken out from the cylinder. Usually, it should be taken out after the cylinder is cooled to room temperature and the cylinder is thermally contracted.
[0047]
According to the manufacturing method of the present invention, the belt outer surface has accuracy transferred from the inner peripheral surface of the mold, and the belt inner surface comes into contact with the cylinder once replaced in the heating process, so that the cylindrical shape of the belt can be retained. Can be obtained.
[0048]
The semiconductive belt of the present invention not only suppresses the occurrence of turning of the cleaning blade, but also has no protrusion due to carbon aggregation, and the variation in surface resistance is minimized.
[0049]
【Example】
Examples and the like specifically showing the configuration and effects of the present invention will be described below.
[0050]
[Example 1]
24% by weight of PRINTEX V (manufactured by Degussa, average particle size 25 nm, non-oxidized channel black) dried in 726 g of N-methyl-2-pyrrolidone (hereinafter referred to as NMP) is 24% by weight based on the solid content of the polyimide resin. ) And mixed with a ball mill for 8 hours at room temperature. In this carbon black-dispersed NMP solution, 118 g of 3,3 ′, 4,4′-biphenyltetracarboxylic dianhydride and 43 g of p-phenylenediamine are dissolved, and a polymerization reaction is performed while stirring at room temperature for 6 hours in a nitrogen atmosphere. Thus, a polyamic acid solution containing carbon black (solid content 20% by weight, viscosity 200 Pa · s) was obtained.
[0051]
This polyamic acid solution was applied to the inner surface of a cylindrical mold having an inner diameter of 300 mm and a length of 500 mm, which was mirror-finished with an inner surface roughness Ra of 0.2 μm, to a thickness of 400 μm via a dispenser, and 1800 rpm Rotate for 15 minutes to form a coating layer having a uniform film thickness, then heat at 60 ° C. from the outside of the mold for 30 minutes while rotating at 250 rpm, heat at 150 ° C. for 60 minutes, and then cool to room temperature did. After the polyamic acid belt cured until it can be self-supported is peeled off from the inner surface of the mold by pumping air to the end of the belt and replaced with the outer surface of a metal cylinder having a surface roughness Ra of 1.8 μm, 3 The temperature was raised to 360 ° C. at a rate of temperature rise of ° C./min, and kept at 360 ° C. for 30 minutes to complete the removal reaction of dehydrated ring-closing water and the imide conversion. Thereafter, the mixture was cooled to room temperature to obtain a target semiconductive belt having a thickness of 76 μm.
[0052]
[Example 2]
A semiconductive belt having a thickness of 75 μm was prepared in the same manner except that SPECIAL BLACK 250 (manufactured by Degussa, average particle size of 56 nm, oxidized furnace black) was used in place of PRINTEX V in Example 1.
[0053]
[Comparative Example 1]
A semiconductive belt having a thickness of 76 μm was prepared in the same manner except that PRINTEX 55 (manufactured by Degussa, average particle size 25 nm, unoxidized furnace black) was used instead of PRINTEX V in Example 1.
[0054]
[Comparative Example 2]
A semiconductive belt having a thickness of 74 μm was prepared in the same manner except that the surface roughness Ra of the inner surface of the cylindrical mold in Example 1 was set to 2.5 μm.
[0055]
[Comparative Example 3]
A 77 μm semiconductive belt was produced in the same manner except that the surface roughness Ra of the metal cylinder surface in Example 1 was 3.2 μm.
[0056]
[Comparative Example 4]
A 76 μm semiconductive belt was produced in the same manner except that the surface of the metal cylinder in Example 1 was mirror-finished and the surface roughness Ra was 0.1 μm. On the inner peripheral surface of this semiconductive belt, there remained traces believed to be due to evaporation of dehydrated ring-closing water and the like.
[0057]
(Evaluation methods)
1. Surface roughness (Ra)
In accordance with JIS B 0601, samples were taken from any 8 points of the belt, and with respect to the circumferential direction, a surface roughness meter (Surfcom 554A (manufactured by Tokyo Seimitsu Co., Ltd.)) with a cutoff of 0.32 mm and a measurement length of 2. Measurement was performed at 5 mm, a driving speed of 0.12 mm / sec, and a stylus load of 70 mg, and an average value was obtained.
[0058]
The surface roughness (Ra) of the inner surface of the cylindrical mold and the surface of the metal cylinder was measured at a cutoff of 4 mm, a measurement length of 20 mm, a driving speed of 1.5 mm / sec, and a stylus load of 70 mg. Asked.
[0059]
2. Surface dynamic friction coefficient
Samples were taken from 8 points on the belt, and in each circumferential direction of the belt, a reciprocating friction tester (AFT-15B manufactured by Orientec Co., Ltd.) was used, using a steel ball of φ10 mm, a test load of 200 g, a test speed of 150 mm / min. The dynamic friction coefficient was measured under the above conditions, and the average value was obtained.
[0060]
3. Carbon black aggregate particle size
The obtained belt was cut with a microtome, and this cross section was observed with a SEM (scanning microscope). A belt that did not contain an aggregated particle diameter of 0.5 μm or more was marked with ◯, and a belt that contained a belt with x.
[0061]
4). Surface resistivity and its variation
The surface resistivity was measured at a measurement condition of 25 ° C. and 60% RH after 1 minute with an applied voltage of 100 V using Hiresta IP and MCP-HT260 (manufactured by Mitsubishi Oil Chemical Co., Ltd., probe: HR-100). The measurement was performed at 12 points on the outer peripheral surface of the belt, the average value was defined as the surface resistivity of the belt, and the difference between the maximum value and the minimum value was defined as the variation.
[0062]
5). Image and belt driveability
The obtained semiconductive belt was incorporated into an actual copying machine as a tandem intermediate transfer belt, and an image formation test on 5000 sheets of plain paper was performed. An image with good image and belt drivability was marked with ◯, a slight image defect or deficiency in drivability was marked with Δ, and an image defect that could be visually recognized or deficient in drivability was marked with x.
[0063]
6). Cleanability
In the image forming test of 5 above, ◯ indicates that the cleaning property was good, Δ indicates that the toner remained, and × indicates that the cleaning blade was turned up.
[0064]
[Table 1]
Figure 0004570269
From Table 1, the semiconductive belt of the example product had a small surface roughness Ra and a surface dynamic friction coefficient, and there was little variation in surface resistivity. When such a semiconductive belt is used in a copying machine, it is possible to obtain a good cleaning property while preventing the cleaning blade from being turned over, and to accurately convey the transfer target and the toner image, thereby obtaining a high-quality image. Formation can be performed. On the other hand, the semiconductive belt of the comparative example had problems in image formation and belt driveability, and was inferior in cleaning properties.

Claims (4)

カーボンブラックを含有するポリイミド系樹脂からなる半導電性ベルトであって、
ベルト外周面のJIS B0601(1994)による表面粗さRa0.5μm以下であり、表面動摩擦係数0.8以下であり、
前記ポリイミド系樹脂中に含有されるカーボンブラックが実質的に0.5μm以上の粒子径を有する粒子を含まず、
前記カーボンブラックが、酸化処理を行ったファーネスブラックである半導電性ベルト。
A semiconductive belt made of a polyimide resin containing carbon black,
Surface roughness Ra according to JIS B0601 of the belt outer peripheral surface (1994) is at 0.5μm or less, the surface kinetic friction coefficient of Ri der 0.8,
The carbon black contained in the polyimide-based resin does not substantially contain particles having a particle diameter of 0.5 μm or more,
The carbon black, Ru furnace black der subjected to oxidation treatment semiconductive belt.
前記ベルトの外周面の表面抵抗率の常用対数値が9〜13(logΩ/□)であり、その最大値と最小値の差が1.0(logΩ/□)以内である請求項1に記載の半導電性ベルト。The common logarithm of the surface resistivity of the outer peripheral surface of the belt is the 9~13 (logΩ / □), according to claim 1 difference between the maximum value and the minimum value is within 1.0 (logΩ / □) Semi-conductive belt. 前記カーボンブラックの含有量が前記ポリイミド系樹脂の固形分に対して5〜30重量%である請求項1又は2に記載の半導電性ベルト。The semiconductive belt according to claim 1 or 2 , wherein a content of the carbon black is 5 to 30% by weight with respect to a solid content of the polyimide resin. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導電性ベルトの製造方法であって、
表面粗さRaが1.0μm以下である円筒状金型の内面に、酸化処理を行ったファーネスブラックを均一に分散したポリアミド酸溶液を供給し、前記円筒状金型をその軸方向に回転することにより膜を成形する工程、前記成形後の金型を加熱し、溶媒を除去してそれ自身支持できるまで硬化させた膜を剥離する工程、および剥離した膜を表面粗さRaが0.2〜3.0μmである金属製シリンダの外面に差し替え、前記シリンダごと加熱し、イミド転化させる工程を含む半導電性ベルトの製造方法。
It is a manufacturing method of the semiconductive belt according to any one of claims 1 to 3,
A polyamic acid solution in which furnace black subjected to oxidation treatment is uniformly dispersed is supplied to the inner surface of a cylindrical mold having a surface roughness Ra of 1.0 μm or less, and the cylindrical mold is rotated in the axial direction. Forming the film, heating the mold after the molding, removing the solvent and removing the cured film until it can support itself, and the surface roughness Ra of the peeled film is 0.2. A method for producing a semiconductive belt, comprising a step of replacing the outer surface of a metal cylinder having a diameter of ˜3.0 μm and heating the cylinder together with imide conversion.
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