JP2004284164A - Method for manufacturing semiconductive seamless belt - Google Patents

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polyamic acid
seamless belt
semiconductive
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Toru Kawashima
徹 川嶋
Tadanori Domoto
忠憲 道本
Tomoyuki Kasagi
智之 笠置
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Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a method for manufacturing a semiconductive seamless belt having good flexibility by suppressing the flocculation of a conductive filler. <P>SOLUTION: This method for manufacturing the semiconductive seamless belt comprises a process for adding an imidation catalyst to a semiconductive polyamic acid solution, which is prepared by the mixing with polyamic acid or the polymerization in polyamic acid within a dispersion, which is manufactured by dispersing the conductive filler in an organic polar solvent in the presence of a polymer dispersant, in a predetermined amount with respect to amic acid and mixing the same with the polyamic acid solution under stirring to obtain a uniform solution, a process for applying the uniform solution to the inside of a cylindrical mold made of a metal and subjecting the same to rotary molding to form a polyamic acid coating film uniform in thickness, a process for uniformly gelling the coating film and a process for heating the coating film under a temperature and time condition sufficient to perfectly convert polyamic acid to a polyimide. <P>COPYRIGHT: (C)2005,JPO&NCIPI

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導電性シームレスベルトの製造方法に関するもので、例えば、電子写真式画像形成装置に用いられるシームレスベルトの製造方法として特に有用である。
【0002】
【従来の技術】
複写機、レーザービームプリンター、ファクシミリ及びこれらの複合装置などの電子写真式画像形成装置においては、一般的に、帯電させた感光体の表面に、画像読取装置で得られた画像に対応する静電潜像を形成し、現像器によってトナー画像とした後、シームレスベルトからなる中間転写体に静電転写(一次転写)し、中間転写体から紙等へ再度転写(二次転写)して定着ロールまたは定着ベルトで加熱定着される。また、中間転写体だけではなく、感光体や転写を兼ねた定着等にもシームレスベルトの使用が検討されるようになってきている。
【0003】
従来より、シームレスベルトの材料としては、成形性が良いこと、軽量であること等の理由からプラスチック材料が使用され、このプラスチック材料としては、耐熱性、機械的強度、耐環境特性に優れることから、ポリイミド系樹脂を使用したポリイミド系シームレスベルトの検討がなされている。また静電的な転写方式に用いられるベルト材料に要求される特性としては、表面抵抗値が10 〜1013Q・cm程度の、いわゆる中抵抗を有することが挙げられる。そこで、ポリイミド樹脂中に多量のカーボンブラックを含有せしめる手法が一般的に用いられている(例えば特許文献1または2参照)。
【0004】
一方、有機ジアミンとテトラカルボン酸から製造されるポリアミド酸にイオン解離定数が少なくとも1×10−10 のルイス塩基である3級アミンを存在せしめ、ポリイミドへ転化する方法により触媒の存在で加熱しポリイミドに変え、強度低下の原因となる加水分解を抑制する方法が公知である(例えば特許文献3参照)。また、無水酢酸などの脱水剤と前記3級アミン化合物とをポリイミドの前駆体であるポリアミド酸溶液に混合し、脱水反応であるイミド転化反応を促進する化学キュア法がよく知られている。
【0005】
【特許文献1】
特開平5−77252号公報
【特許文献2】
特開平10−63115号公報
【特許文献3】
特公昭39−30060号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ポリイミド樹脂の合成、製膜は複雑な工程を経るためこのカーボンブラックの凝集による不具合、即ち抵抗率のばらつきや使用中の電気的負荷による電気抵抗値が低下する問題がある。このような電気抵抗値の低下は転写時にベルトに過大な電流を流すため、該ベルトを中間転写ベルトに用いた場合、トナーのチリ(飛散)等画像上の不具合を発生させる。このような抵抗低下は、電子写真方式の画像形成装置における半導電性ベルトの寿命の短命化につながり、ベルトの交換等のメンテナンスの手間とランニングコストを押し上げる結果につながる。
【0007】
また、樹脂中に存在する多量のカーボンブラックは、樹脂の可撓性を著しく低下させ、このようなベルトを装置中に組み込んだ際、クラック発生などの部品破損が生じるまでの期間、すなわちこれも電子写真方式の画像形成装置における半導電性ベルトの寿命の短命化につながり、ベルトの交換等のメンテナンスの手間とランニングコストを押し上げる結果につながる。
【0008】
さらに、触媒の存在で加熱しポリイミド化する方法や化学キュア法では、ポリアミド酸溶液に脱水剤と3級アミンを混入した直後からイミド転化反応が誘起され固化しやすいため、反応を抑制するための冷却装置や溶液の混合機等の大掛りな設備の管理、あるいは温度や環境等の高度な管理が要求される等という問題がある。
【0009】
そこで、本発明の目的は、ポリイミド樹脂の合成、製膜は複雑な工程を経てもカーボンブラックの凝集が抑えられ、かつカーボンブラックを多量に充填した場合でも良好な可撓性を有する半導電性シームレスベルトが容易に得られる方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成すべく、半導電性シームレスベルトについて鋭意研究したところ、下記のシームレスベルトの製造方法によって良好な可撓性を有する半導電性シームレスベルトを提供することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0011】
本発明は、半導電性シームレスベルトの製造方法において、(1)導電性フィラーを高分子分散剤の存在下で有機極性溶媒中に分散させて導電性フィラー分散液とし、該分散液とポリアミド酸を混合させた半導電性ポリアミド酸溶液に、アミド酸に対して0.1〜2.0モル当量のイミド化転触媒を添加し、混合・攪拌することによって均一な溶液を得る工程と、(2)円筒状金型内に塗布し回転成形して、均一な厚みのポリアミド酸塗膜を形成する工程と、そして(3)前記ポリアミド酸をポリイミドに完全に転換させるのに十分な温度と時間で加熱する工程と、からなることを特徴とする。かかる製造方法により、均一に分散された導電性フィラーがベルト製膜されるまで、著しい凝集を起こすことがないため、抵抗率のばらつきや電気抵抗値の低下が抑えられ、かつイミド化触媒と脱水剤の使用で、可撓性に優れたシームレスベルトを提供することができる。従って、ベルトの長寿命化が達成され、ベルトの交換等のメンテナンスの手間とランニングコストを低減できる。
【0012】
また、(1)導電性フィラーを高分子分散剤の存在下で有機極性溶媒中に分散させて導電性フィラー分散液とし、該分散液中でポリアミド酸を重合させた半導電性ポリアミド酸溶液に、アミド酸に対して0.1〜2.0モル当量のイミド転化触媒を添加し、混合・攪拌することによって均一な溶液を得る工程と、(2)円筒状金型内に塗布し回転成形して、均一な厚みのポリアミド酸塗膜を形成する工程と、そして(3)前記ポリアミド酸をポリイミドに完全に転換させるのに十分な温度と時間で加熱する工程と、からなることを特徴とする。かかる製造方法により、さらに均一に分散された導電性フィラーの凝集を防止し、抵抗率のばらつきや電気抵抗値の低下が抑えられた可撓性に優れたシームレスベルトを提供することができる。
【0013】
このとき、前記導電性フィラーをカーボンブラックとし、前記高分子分散剤が少なくともポリ(N−ビニル−2−ピロリドン)を含むことが好適である。少量の添加で、所望の表面抵抗率を出現させるには、カーボンブラックが好ましく、ポリ(N−ビニル−2−ピロリドン)を含む高分子分散剤を用い、ポリアミド酸溶液との溶解性の優れた有機極性溶媒との組合せによって、カーボンブラックの分散性がより高まることとなる。
【0014】
また、前記有機極性溶媒が、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド及びN−メチル−2−ピロリドンからなることが好適である。こうした有機極性溶媒は、低分子量で成型品からの除去が容易であり、かつカーボンブラックの分散性に優れた特性を有する。
【0015】
さらには、前記イミド化触媒が第3級アミンを含むことが好適である。触媒自体の安定性が高く、イミド化の制御が容易で、かつ、急激な反応を生じることがない点において、本発明に好適な触媒であるといえる。
【0016】
本発明は、上記のいずれかに記載の製造方法によって作製された半導電性シームレスベルトであって、当該ベルトの表面抵抗率の常用対数値が8〜13(logΩ/□)であることを特徴とする。
【0017】
また、上記のいずれかに記載の製造方法によって作製された半導電性シームレスベルトであって、放電劣化試験前と放電劣化試験後の表面抵抗率の差が、常用対数値で2.0(logΩ/□)以下であることが好適である。こうした特性を有するベルトによって、使用中の部分放電の発生による抵抗値低下および過電流に伴うベルトの寿命低下を防止することができる。
【0018】
さらに、上記のいずれかに記載の製造方法によって作製された半導電性シームレスベルトであって、当該ベルトの引張弾性率が4000MPaかつ耐折強さが100回以上であることが好適である。こうした特性を有するベルトによって、転写方式等に用いられるベルト材料に要求される機械的な強度・弾性を満たし、かつ可撓性に優れたシームレスベルトを提供することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
つまり、本発明者らは、導電性フィラーを特定の分散剤で特定の有機溶媒中に保護、分散させることで、ポリアミド酸との混合時にもポリアミド酸中での重合時にもフィラーの凝集を起こすことがないことを見出した。また、該導電性フィラーを含有する半導電性ポリアミド酸溶液の製膜の際、特定のイミド転化触媒の存在下で製膜することにより、抵抗率のばらつきや電気抵抗値の低下が抑えられさらに導電性フィラーを多く充填しても可擦性のあるシームレスベルトが作製できることを見出した。
【0020】
具体的には、本発明は、半導電性シームレスベルトの製造方法において、
(1)導電性フィラーを高分子分散剤の存在下で有機極性溶媒中に分散させて導電性フィラー分散液とし、該分散液とポリアミド酸を混合させた半導電性ポリアミド酸溶液に、アミド酸に対して0.1〜2.0モル当量のイミド化転触媒を添加し、混合・攪拌することによって均一な溶液を得る工程と、
(2)円筒状金型内に塗布し回転成形して、均一な厚みのポリアミド酸塗膜を形成する工程と、
(3)前記ポリアミド酸をポリイミドに完全に転換させるのに十分な温度と時間で加熱する工程と、
からなることを特徴とする。
【0021】
上記工程からなる半導電性シームレスベルト製造方法によると、均一に分散された導電性フィラーがベルト製膜されるまで、著しい凝集を起こすことがない。このため、抵抗率のばらつきや電気抵抗値の低下が抑えられ、かつイミド化触媒の使用で、可撓性に優れたシームレスベルトを提供できるため、ベルトの長寿命化が達成され、ベルトの交換等のメンテナンスの手間とランニングコストを低減できる。
【0022】
また、本発明は、半導電性シームレスベルトの製造方法であって、
(1)導電性フィラーを高分子分散剤の存在下で有機極性溶媒中に分散させて導電性フィラー分散液とし、該分散液中でポリアミド酸を重合させた半導電性ポリアミド酸溶液に、アミド酸に対して0.1〜2.0モル当量のイミド転化触媒を添加し、混合・攪拌することによって均一な溶液を得る工程と、
(2)円筒状金型内に塗布し回転成形して、均一な厚みのポリアミド酸塗膜を形成する工程と、
(3)前記ポリアミド酸をポリイミドに完全に転換させるのに十分な温度と時間で加熱する工程と、
からなることを特徴とする。
【0023】
上記工程からなる半導電性シームレスベルト製造方法により、上述のように、抵抗率のばらつきや電気抵抗値の低下が抑えられ、かつ可撓性に優れたシームレスベルトを提供できるため、ベルトの長寿命化が達成され、ベルトの交換等のメンテナンスの手間とランニングコストを低減できる。特に、分散液中でポリアミド酸を重合させることで、導電性フィラーが分散した状態を固定化することができることから、さらに凝集の発生を防止することができるという特有の効果を得ることができ、より優れた可撓性のあるシームレスベルトを作製することができる。
【0024】
このとき、前記導電性フィラーをカーボンブラックとし、前記高分子分散剤が少なくともポリ(N−ビニル−2−ピロリドン)を含むことが好適である。 つまり、導電性フィラーとしては、例えばケッチェンブラックやアセチレンブラック、ファーネスブラック等のカーボンブラック、アルミニウムやニッケルのような金属、酸化錫のような酸化金属化合物やチタン酸カリウム等の導電性粉末、あるいはポリアニリンやポリアセチレンのような導電性ポリマー等の適宜なものの1種又は2種以上を用いることができる。また、高分子分散剤については、後述のように多種のポリマーの使用が可能であるが、少なくともポリ(N−ビニル−2−ピロリドン)を含むことによって、ポリアミド酸溶液との溶解性の優れた有機極性溶媒との組合せによって、カーボンブラックの分散性がより高まることとなる。
【0025】
また、前記有機極性溶媒が、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド及びN−メチル−2−ピロリドンからなることが好適である。つまり、有機極性溶媒については、後述のように多種の溶剤の使用が可能であるが、特に上記のような有機極性溶媒は、低分子量で成型品からの除去が容易であり、かつ導電性フィラー、特にカーボンブラックの分散性に優れた特性を有する。従って、こうした有機極性溶媒を使用することで、表面抵抗率のバラツキの少ない、電気抵抗値の低下が生じないベルトを容易に作製することができる。
【0026】
さらに、前記イミド化触媒が、第3級アミンを含むことが好適である。つまり、本発明における化学イミド化触媒については、触媒自体の安定性が高く、イミド化の制御が容易で、かつ、急激な反応を生じることがないことが好ましく、第3級アミンを含む触媒は好適であるといえる。第3級アミンの具体的な化合物については、後述する。
【0027】
また、本発明に係る半導電性シームレスベルトは、表面抵抗率の常用対数値が8〜13(logΩ/□)であることが好適である。表面抵抗率が13(logΩ/□)を超えると、電子写真式画像形成装置に用いられた場合等において、ベルトの残留電位が高くなり、転写不良が生じ、画質が乱れやすくなり好ましくない。また、表面抵抗率が8(logΩ/□)未満であれば、トナーのチリ(飛散)がおこり画質が粗くなってしまうおそれがある。上記の製造方法は、従来の方法では困難であったシームレスベルトにおけるこうした特性を確保するのに最適であり、可撓性を有しかつ安定した半導電性を有するシームレスベルトを容易に提供することができる。なお、ここでいう表面抵抗率は、後述の<評価方法>に記載した方法を用いて測定した値を基準とする。
【0028】
さらに、本発明に係る半導電性シームレスベルトは、放電劣化試験前と放電劣化試験後の表面抵抗率の差が、常用対数値で2.0(logΩ/□)以下であることが好適である。導電性フィラーなどがベルト内において均一に分散していないと、電子写真式画像形成装置に用いられた場合等において、部分的に放電が生じることがあり、逆に、放電試験を行うことによって、こうした欠陥を検知することができる。具体的には、放電劣化試験前後での表面抵抗率の差が2.0(logΩ/□)を超えると、使用中の部分放電の発生による抵抗値低下や過電流に伴うベルトの寿命低下を生じることがあり、予め係る試験によって確認・選別されたベルトを供給することで、長期間安定した転写等が可能となる。なお、ここでいう放電劣化試験は、後述の<評価方法>に記載した方法を基準として行うものとする。
【0029】
また、本発明に係る半導電性シームレスベルトは、引張弾性率が4000MPaかつ耐折強さが100回以上であることが好適である。つまり、転写方式等に用いられるベルト材料には一定の機械的な強度・弾性が要求され、引張弾性率あるいは耐折強さが上記よりも小さい場合には、ベルトが破損しやすくなり好ましくない。上記製造方法によって作製された、強度・可撓性に優れたシームレスベルトを提供することによって、電子写真式画像形成装置における長期間安定した転写等が可能となる。なお、ここでいう引張弾性率および耐折強さは、後述の<評価方法>に記載した方法を用いて測定した値を基準とする。
【0030】
以下、本発明についてより詳細に説明する。
まず、前記有機極性溶媒中にカーボンブラック及び高分子分散剤を添加、分散してカーボンブラック分散液を調製する。本発明に用いるカーボンブラックは、平均粒子径が5〜100nmであり、好ましくは10〜70nmであり、より好ましくは15〜60nmである。平均粒子径が5nm未満のものは、実質的に入手することが困難であり、平均粒子径が100nmを越える場合、該カーボンブラックを含有したポリイミド樹脂組成物の表面粗さ、機械的強度及び電気抵抗制御性等の観点から実用上満足できるものが得られ難いからである。前記平均粒子径は、電子顕微鏡などで測定された一次粒子径に基づく平均粒子径を示す。また、前記カーボンブラックは、粒子表面にポリマーをグラフト化させたり、絶縁材を被覆したりすることで電気抵抗を制御してもよく、カーボンブラック粒子表面に酸化処理を施してもよい。本発明に用いるカーボンブラックとしては、例えばファーネスブラック、チャンネルブラック等が挙げられる。
【0031】
具体的には、ファーネスブラックとして、デグサ・ヒュルス社製の「SpecialBlack550」、「Special Black350」、「Special Black250」、「Special Black100」、「Printex 35」、「Printex 25」、三菱化学社製の「MA7」、「MA77」、「MA8」、「MA11」、「MA100」、「MA100R」、「MA220」、「MA230」、キャボット社製、「MONARCH 1300」、「MONARCH 1100」、「MONARCH 1000」、「MONARCH 900」、「MONARCH 880」、「MONARCH 800」、「MONARCH 700」、「MOGUL l」、「REGAL 400R」、「VULKAN XC−72R」等が挙げられ、チャンネルブラックとしてデグサ・ヒュルス社製の「Color B1ack FW200」、「Color Black FW2」、「Color Black FW2V」、「Color Black FW1」、「Color Black FW18」、「Special Black 6」、「Color Black S170」、「Color Black S160」、「Special Black 5」、「Special Black 4」,「Special Black 4A」、「Printex 150T」、「Printex U」、「Printex V」、「Printex 140U」、「Printex 140V」等が挙げられ、単独及び複数種類のカーボンブラックを併用してもよい。
【0032】
本発明に用いられる高分子分散剤としては、ポリ(N−ビニル−2−ピロリドン)、ポリ(N,N’−ジエチルアクリルアジド)、ポリ(N−ビニルホルムアミド)、ポリ(N−ビニルアセトアミド)、ポリ(N−ビニルフタルアミド)、ポリ(N−ビニルコハク酸アミド)、ポリ(N−ビニル尿素)、ポリ(N−ビニルピペリドン)、ポリ(N−ビニルカプロラクタム)、ポリ(N−ビニルオキサゾリン)等が挙げられ、単独又は複数の高分子分散剤を添加することができる。また、この他に本発明の目的の範囲内で、高分子材料、界面活性剤、無機塩害の分散安定化剤を用いることもできる。本発明においては、カーボンブラックの分散性がより高まることから、ポリ(N−ビニル−2−ピロリドン)を含むことが好ましい。
【0033】
本発明に用いる有機極性溶媒は、導電性フィラー、特にカーボンブラックの分散性を高めるものであれば特に制限されないが、N,N−ジアルキルアミド類が有用であり、例えば低分子量のものとしてN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン等が挙げられる。これらは、蒸発、置換又は拡散によりポリアミド酸及びポリアミド酸成形品から容易に除去することができる。また、上記以外の有機極性溶媒として、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N,N−ジメチルメトキシアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルトリアミド、ピリジン、テトラメチレンスルホン、ジメチルテトラメチレンスルホン等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、分散方法としては公知の方法が適用でき、ポールミル、サンドミル、バスケットミル、超音波分散等が挙げられる。
【0034】
次に、半導電性ポリアミド酸溶液を調製するためには、有機極性溶媒中にジアミンと酸二無水物を溶解し、重合反応後得られたポリアミド酸溶液中に該カーボンブラック分散液を添加し混合・攪拌する方法、該カーボンブラック分散液中にジアミン及び酸二無水物を溶解し、重合反応する方法等が挙げられるが、カーボンブラックの分散性を均一にするためには、後者の方法が好ましい。
【0035】
酸二無水物成分としては、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,2’−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、ペリレン−3,4,9,10−テトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、エチレンテトラカルボン酸二無水物等が挙げられる。
【0036】
ジアミンとしては、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジクロロベンジジン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、1,5−ジアミノナフタレン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、3,3’−ジメチル−4,4’−ビフェニルジアミン、ベンジジン、3,3’−ジメチルベンジジン、3,3’−ジメトキシベンジジン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、2,4−ビス(β−アミノ−t−ブチル)トルエン、ビス(p−β−アミノ−t−ブチルフェニル)エーテル、ビス(p−β−メチル−t−アミノフェニル)ベンゼン、ビス−p−(1,1−ジメチル−5−アミノ−ペンチル)ベンゼン、1−イソプロピル−2,4−m−フェニレンジアミン、m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミン、ジ(p−アミノシクロへキシル)メタン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ジアミノプロピルテトラメチレン、3−メチルへブタメチレンジアミン、4,4−ジメチルヘプタメチレンジアミン、2,11−ジアミノドデカン、1,2−ビス−3−アミノプロポキシエタン、2,2−ジメチルプロピレンジアミン、3−メトキシヘキサメチレンジアミン、2,5−ジメチルヘプタメチレンジアミン、3−メチルへプタメチレンジアミン、5−メチルノナメチレンジアミン、2,11−ジアミノドデカン、2,17−ジアミノエイコサデカン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,10−ジアミノ−1,10−ジメチルデカン、1,12−ジアミノオクタデカン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、ピペラジン、H N(CH O(CH OCH NH 、H N(CH S(CH NH 、H N(CH N(CH (CH NH 等が挙げられる。
【0037】
これらの酸二無水物とジアミンを重合反応させる際の溶媒としては適宜なものを用いうるが、溶解性等の点から有機極性溶媒が好ましく用いられ、カーボンブラックの分散用と重合反応の溶媒用とを兼用できるものがより好ましい。
【0038】
各原料の配合量に関しては、最終的に得られるポリイミド樹脂組成物の目的とする用途により、これに適合した組成を実験的に検討する必要がある。例えば、表面抵抗率の常用対数値が8〜13(logΩ/□)である半導電性シームレスベルトを得るためのカーボンブラックの添加量は、ポリイミド樹脂固形分に対し10〜40重量%程度が好ましく、10〜30重量%がより好ましい。前記抵抗領域を発現するためには高導電性カーボンブラックを用いる必要があり、このような高導電性カーボンブラックを10重量%より少ない低添加量で加えると、安定した抵抗を再現よく製造するのが困難となる場合がある。−万、40重量%より多いと、ポリイミド樹脂本来の高い機械特性が損なわれ、脆性が発現し、ベルトを複数の駆動ローラ等により駆動する際にベルト端面に亀裂を生じることがある。
【0039】
前記半導電性ポリアミド酸溶液のモノマー濃度(溶媒中の酸二無水物成分とジアミン成分の濃度)は、種々の条件に応じて設定されるが、5〜30重量%が好ましい。また、重合反応は窒素雰囲気下で行い、反応温度は60℃以下に設定することが好ましく、反応時間は0.5〜10時間程度が好ましい。半導電性ポリアミド酸溶液は、重合反応の進行に従い、溶液粘度が増大するため、粘度を調整することができる。また、溶媒の添加等でモノマー濃度を下げることによって、粘度の調整も可能である。本発明における半導電性ポリアミド酸溶液の粘度は、通常、1〜1000Pa・sである。
【0040】
次に、該半導電性ポリアミド酸溶液にイミド転化触媒が添加され、均一混合された後、円筒状金型内で製膜されポリイミドへと転換される。
【0041】
本発明にかかるポリアミド酸溶液に添加する化学イミド化触媒としては、第3級アミンが好ましく、例えばトリエチルアミンなどの脂肪族第3級アミン類、N−ジメチルアニリンなどの芳香族第3級アミン類、ビリジン、ピコリン、キノリン、イソキノリンなどの複素環式第3級アミン類などが挙げられる。これらは、アミド酸に対し、0.1〜2.0モル当量、好ましくは、0.4モル1.5モル当量添加され、室温付近または室温より高い温度で安定なため,特に冷却する必要はない。
【0042】
イミド転化触媒が添加された半導電性ポリアミド酸溶液は,ディスペンサーにより鏡面仕上げした円筒状金型の内周面に塗布される。内面に塗布された溶液は遠心成形の高速回転により、脱泡、レベリングされ厚みが均一で精度の良い樹脂層が得られる。回転数は、金型径にもよるが、通常500〜2000rpm、好ましくは、800〜1500回転である。
【0043】
金型内で回転成形により、均一な塗膜とされた半導電ポリアミド酸は、金型内でゆっくり回転されながら乾燥させられる。ポリアミド酸溶液中の溶媒が急激に蒸発するための微小ポイドの発生を防止するためには230℃以下が好ましく、加熱時間の短縮という観点から80℃以上が好ましい。加熱時間は加熱温度に応じて適宜設定され、通常、10〜60分程度である。
【0044】
次いで、イミド転化反応完結や脱水閉環水の除去のために、さらに加熱される。通常、この時の加熱温度は上記溶媒蒸発温度以上から450℃以下、好ましくは250〜400℃、加熱時間は10〜60分である。
【0045】
完全イミド化された形成物は、次に、常温まで冷却後、金型より離型され、ベルト状物として取り出される。このようにして得られた半導電性シームレスベルトは、本発明の目的である良好な可撓性を有し、複写機、プリンタ等の転写搬送ベルト、中間転写ベルト、転写定着ベルト、感光体ベルトなどの機能性ベルトとして優れた特性を発揮することができる。併せて、その他広範囲な分野への用途展開も可能である。
【0046】
また、本発明の製造方法は、上記用途のシームレスベルトに限らずあらゆる分野に用いられるベルトに適用できる。
【0047】
以上は、ポリイミド樹脂について主に述べたが、同様の技術は、他の樹脂にも適用可能であることはいうまでもない。例えば、ポリアミドイミドやポリベンズイミダゾールなどが挙げられる。
【0048】
【実施例】
以下、本発明の構成と効果を具体的に示す実施例等について説明する。実施例等における評価項目は下記のようにして測定を行った。なお、本発明がかかる実施例、評価方法に限定されるものでないことはいうまでもない。
【0049】
<評価方法>
(1)表面抵抗率とそのばらつき
ハイレスタUP、MCP−HTP16(三菱化学社製、プローブ:UR−100)にて印加電圧100V、10秒後、測定条件25℃、60%RHでの表面抵抗率を調べ、その表面抵抗率を常用対数値にて示した。各サンプルにつき9箇所を測定して、その変動幅により表面抵抗率のばらつきを評価した。
(2)放電劣化試験
サンプルにコロナ放電処理を行い放電劣化させることにより、電圧の集中による表面抵抗率の低下と同様の効果が得られる。実施例、比較例で得た各サンプルをコロナ放電試験機を用いて、電圧:70V、電流:3A、電極長さ0.3m、電極−サンプル間距離:3mm、サンプル移動速度:0.45m/minという条件下でコロナ放電処理を行い、処理前と処理後の表面抵抗率を測定して表面抵抗率の低下量(△ρs)を求めた。
(3)引張弾性率
JIS K6301に準じて、ダンベル3号の打ち抜き試験片(幅5mm)について調べた。
(4)耐折強さ
JIS P8110に準じて、試験片(全長110mm/幅15mm)が破断するまでの往復折り曲げ回数を測定した。
【0050】
<実施例1>
N−メチル−2−ピロリドン(NMP)1700g中にカーボンブラック(MA100、三菱化学社製、ファーネスブラック、一次粒子に基づく平均粒子径22nm)200gとポリ(N−ビニル−2−ピロリドン)100gを添加した。ポールミルで12時間室温で攪拌することにより分散した後、#400ステンレスメッシュでろ過しカーボン濃度10%のカーボン分散液を得た。このカーボン液1923.39gを5000mlの4つ口フラスコに移し、N−メチル−2−ピロリドン2040.13gとp−フェニレンジアミン227.09g(2.1モル)を仕込み、常温で攪拌させながら溶解した。次いで、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物617.86g(2.1モル)を添加し、温度20℃で1時間反応させた後、75℃で20時間加熱しながら攪拌することにより、B型粘度計による溶液粘度が150Pa・sのカーボンブラック含有ポリイミド前駆体溶液(固形分濃度20wt%、カーボンブラックの添加量樹脂に対して25部)を得た。このカーボンブラック含有ポリイミド前駆体溶液を#800のステンレスメッシュを用いてろ過した。
次に、前記半導電性シームレスベルト形成用ワニスのアミド酸に対し0.6モル当量のイソキノリンを添加し、均一攪拌したのち、ディスペンサーにより、直径200mm、長さ500mmの円筒状金型の内周面に厚みが600μmになるように塗布した。次に、回転成形機にて1500rpmで10分間回転させて均一厚の展開層としたのち、50rpmで回転させながら該円筒状金型の外側より130℃の熱風を5分間吹き付け乾燥させた後、300℃で2分間、380℃で10分間加熱処理して、溶媒の除去とイミド化を完結させた。その後、冷却、金型より剥離して、75μmの半導電シームレスベルトを得た。
【0051】
<実施例2>
実施例1で得られたカーボン液1442.93gを5000ml の4つ口フラスコに移し、N−メチル−2−ピロリドン1533.25gとp−フェニレンジアミン129.77g(1.2モル)と4,4’‐ジアミノジフフェニルエーテル60.06g(0.3モル)を仕込み、常温で攪拌させながら溶解した。次いで、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物441.33g(1.5モル)を添加し、温度20℃で1時間反応させた後、75℃で20時間加熱しながら攪拌することにより、B型粘度計による溶液粘度が130Pa・sのカーボンブラック含有ポリイミド前駆体溶液(固形分濃度20wt%、カーボンブラックの添加量樹脂に対して25部)を得た。このカーボンブラック含有ポリイミド前駆体溶液を#800のステンレスメッシュを用いてろ過した。
次に、5℃に冷却した前記半導電性シームレスベルト形成用ワニスのアミド酸に対し0.3モル当量のイソキノリンを添加し、均一攪拌したのち、ディスペンサーにより、直径200mm、長さ500mmの円筒状金型の内周面に厚みが600μmになるように塗布した。ここまで溶液温度は5℃を維持していた。次に、回転成形機にて1500rpmで10分間回転させて均一厚の展開層としたのち、50rpmで回転させながら該円筒状金型の外側より100℃の熱風を5分間吹き付けゲル化させた後、300℃で5分間、380℃で10分間加熱処理して、溶媒の除去とイミド化を完結させた。その後、冷却、金型より剥離して、75μmの半導電性シームレスベルトを得た。
【0052】
<比較例1>
イミド化触媒をアミド酸に対して、0.05モル当量とした以外は、実施例1と同様にして、平均厚さ75μmのシームレスベルトを得た。
【0053】
<比較例2>
イミド転化触媒を使用しないこと以外は実施例1と同様にして、平均厚さ76μmのシームレスベルトを得た。
【0054】
<比較例3>
イミド転化触媒を使用しないこと以外は実施例2と同様にして、平均厚さ76μmのシームレスベルトを得た。
【0055】
<比較例4>
分散剤を使用しない以外は実施例1と同様にして、平均厚さ75μmのシームレスベルトを得た。
【0056】
<比較例5>
分散剤、イミド化触媒を使用しないこと以外は実施例1と同様にして、平均厚さ76μmのシームレスベルトを得た。
【0057】
<評価結果>
以上の実施例、比較例の評価結果を表1にまとめる。
【表1】

Figure 2004284164
表1の結果より、本発明の分散剤を用い、イミド転化触媒の存在下で製膜すれば、特におおがかりな設備や温度や環境などの高度な管理を必要とせず、表面抵抗のばらつきが小さくかつ可撓性のあるシームレスベルトが得られる。
【0058】
【発明の効果】
本発明の半導電性シームレスベルト製造方法によると、均一に分散されたカーボンブラックがベルト製膜されるまで、著しい凝集を起こすことがないため、抵抗率のばらつきや電気抵抗値の低下が抑えられ、かつイミド転化触媒の使用で温度や環境の可撓性に優れたシームレスベルトを、提供できる。本発明の半導電性シームレスベルトを感光体ベルト基体や中間転写体として用いれば、安定した画像とベルトの長寿命化が達成され、ベルトの交換等のメンテナンスの手間とランニングコストを低減できる。
【0059】
このとき、前記導電性フィラーをカーボンブラックとし、前記高分子分散剤が少なくともポリ(N−ビニル−2−ピロリドン)を含むことで、導電性フィラーを少量添加するだけで所望の表面抵抗率を出現させ、かつフィラーの分散性がより高まることとなる。
【0060】
また、前記有機極性溶媒が特定物からなる場合には、低分子量で成型品からの除去が容易であり、かつカーボンブラックの優れた分散性を有することができる。
【0061】
さらには、前記イミド化触媒が第3級アミンを含む場合には、触媒自体の安定性が高く、イミド化の制御が容易で、かつ、急激な反応を生じることがない点において、本発明に好適な触媒であるといえる。
【0062】
上記のいずれかに記載の製造方法によって作製され、所定の表面抵抗率を有する半導電性シームレスベルトについては、電子写真式画像形成装置に用いた場合等において、ベルトの残留電位による転写不良やトナーのチリなどの乱れのない画質を得ることができるという優れたシームレスベルトの供給が可能となる。
【0063】
また、上記のいずれかに記載の製造方法によって作製され、放電劣化試験前と放電劣化試験後の表面抵抗率の差が所定の範囲にある半導電性シームレスベルトについては、使用中の部分放電の発生による抵抗値低下および過電流に伴うベルトの寿命低下を防止することができる。
【0064】
さらに、上記のいずれかに記載の製造方法によって作製され、引張弾性率および耐折強さが所定の範囲にある半導電性シームレスベルトによって、転写方式等に用いられるベルト材料に要求される機械的な強度・弾性を満たし、かつ可撓性に優れたシームレスベルトを提供することができる。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for producing a semiconductive seamless belt, and is particularly useful, for example, as a method for producing a seamless belt used in an electrophotographic image forming apparatus.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art In an electrophotographic image forming apparatus such as a copying machine, a laser beam printer, a facsimile, and a combination thereof, an electrostatic image corresponding to an image obtained by an image reading device is generally placed on the surface of a charged photoconductor. After a latent image is formed and a toner image is formed by a developing device, the toner image is electrostatically transferred (primary transfer) to an intermediate transfer body made of a seamless belt, and then transferred again from the intermediate transfer body to paper or the like (secondary transfer) to form a fixing roll. Alternatively, the toner is heated and fixed by a fixing belt. In addition, the use of a seamless belt has been studied not only for an intermediate transfer member but also for a photoreceptor and a fixing device that also serves as a transfer.
[0003]
Conventionally, as a material for a seamless belt, a plastic material has been used because of good moldability, light weight, and the like, and since this plastic material has excellent heat resistance, mechanical strength, and environmental resistance characteristics. A polyimide seamless belt using a polyimide resin has been studied. The characteristics required for the belt material used in the electrostatic transfer method include a surface resistance value of 10 8 -10 Thirteen It has a so-called medium resistance of about Q · cm. Therefore, a method of including a large amount of carbon black in a polyimide resin is generally used (for example, see Patent Document 1 or 2).
[0004]
On the other hand, polyamic acid produced from organic diamine and tetracarboxylic acid has an ion dissociation constant of at least 1 × 10 -10 A method is known in which a tertiary amine, which is a Lewis base, is present and is converted to polyimide by heating in the presence of a catalyst to convert the polyimide into polyimide, thereby suppressing hydrolysis which causes a decrease in strength (for example, see Patent Document 3). ). Further, a chemical curing method in which a dehydrating agent such as acetic anhydride and the tertiary amine compound are mixed with a polyamic acid solution as a polyimide precursor to promote an imide conversion reaction as a dehydration reaction is well known.
[0005]
[Patent Document 1]
JP-A-5-77252
[Patent Document 2]
JP-A-10-63115
[Patent Document 3]
JP-B-39-30060
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
However, since the synthesis and film formation of the polyimide resin go through complicated processes, there is a problem due to aggregation of the carbon black, that is, a variation in resistivity and a decrease in electric resistance due to an electric load during use. Such a decrease in the electric resistance value causes an excessive current to flow through the belt at the time of transfer. Therefore, when the belt is used as an intermediate transfer belt, problems such as toner dust (scatter) of the image occur. Such a decrease in resistance leads to shortening of the life of the semiconductive belt in the electrophotographic image forming apparatus, resulting in an increase in maintenance labor such as belt replacement and running costs.
[0007]
In addition, a large amount of carbon black present in the resin significantly reduces the flexibility of the resin, and when such a belt is incorporated in an apparatus, a period until parts breakage such as cracks occur, that is, This leads to shortening of the life of the semiconductive belt in the electrophotographic image forming apparatus, resulting in an increase in labor and maintenance costs such as belt replacement.
[0008]
Furthermore, in the method of heating and polyimide in the presence of a catalyst or in the chemical curing method, an imido conversion reaction is induced immediately after a dehydrating agent and a tertiary amine are mixed into a polyamic acid solution and solidification is likely to occur. There is a problem that management of large-scale equipment such as a cooling device and a mixer of a solution, or advanced management of temperature and environment is required.
[0009]
Therefore, an object of the present invention is to suppress the aggregation of carbon black even after a complicated process in the synthesis and film formation of a polyimide resin, and to provide a semiconductive material having good flexibility even when a large amount of carbon black is filled. It is to provide a method for easily obtaining a seamless belt.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
Means for Solving the Problems The present inventors have intensively studied a semiconductive seamless belt in order to achieve the above object, and can provide a semiconductive seamless belt having good flexibility by the following seamless belt manufacturing method. And completed the present invention.
[0011]
The present invention relates to a method for producing a semiconductive seamless belt, comprising: (1) dispersing a conductive filler in an organic polar solvent in the presence of a polymer dispersant to form a conductive filler dispersion; Adding a 0.1 to 2.0 molar equivalent of imidization conversion catalyst with respect to the amic acid to the semiconductive polyamic acid solution mixed with, mixing and stirring to obtain a uniform solution; 2) coating in a cylindrical mold and spin-forming to form a polyamic acid coating film of uniform thickness; and (3) temperature and time sufficient to completely convert the polyamic acid to polyimide. And heating. By this manufacturing method, since the uniformly dispersed conductive filler does not cause significant agglomeration until the belt is formed, the variation in resistivity and the decrease in electric resistance are suppressed, and the imidization catalyst and the dehydration catalyst are dehydrated. By using the agent, a seamless belt having excellent flexibility can be provided. Therefore, the service life of the belt can be prolonged, and the labor and maintenance costs such as replacement of the belt can be reduced.
[0012]
Further, (1) a conductive filler dispersion liquid is prepared by dispersing a conductive filler in an organic polar solvent in the presence of a polymer dispersant, and a semiconductive polyamic acid solution obtained by polymerizing polyamic acid in the dispersion liquid. Adding a imide conversion catalyst in an amount of 0.1 to 2.0 molar equivalents with respect to amic acid, mixing and stirring to obtain a uniform solution, and (2) applying the solution in a cylindrical mold and rotating and forming the solution. And forming a polyamic acid coating film having a uniform thickness, and (3) heating the polyamic acid at a temperature and for a time sufficient to completely convert the polyamic acid to a polyimide. I do. According to such a manufacturing method, it is possible to provide a seamless belt excellent in flexibility in which aggregation of conductive fillers dispersed more uniformly is prevented and variation in resistivity and decrease in electric resistance are suppressed.
[0013]
At this time, it is preferable that the conductive filler is carbon black and the polymer dispersant contains at least poly (N-vinyl-2-pyrrolidone). In order to make a desired surface resistivity appear by adding a small amount, carbon black is preferable, and a polymer dispersant containing poly (N-vinyl-2-pyrrolidone) is used, and excellent solubility in a polyamic acid solution is obtained. The combination with the organic polar solvent results in higher dispersibility of carbon black.
[0014]
Further, it is preferable that the organic polar solvent comprises N, N-dimethylacetamide, N, N-dimethylformamide and N-methyl-2-pyrrolidone. Such an organic polar solvent has a low molecular weight, can be easily removed from a molded product, and has excellent properties of dispersing carbon black.
[0015]
Further, the imidization catalyst preferably contains a tertiary amine. It can be said that the catalyst is suitable for the present invention because the stability of the catalyst itself is high, the imidization can be easily controlled, and no rapid reaction occurs.
[0016]
The present invention is a semiconductive seamless belt produced by any one of the production methods described above, wherein a common logarithmic value of the surface resistivity of the belt is 8 to 13 (logΩ / □). And
[0017]
Further, the semiconductive seamless belt produced by the production method according to any one of the above, wherein the difference in surface resistivity between before and after the discharge deterioration test is 2.0 (logΩ) as a common logarithmic value. / □) is preferably the following. With the belt having such characteristics, it is possible to prevent a reduction in resistance value due to the occurrence of partial discharge during use and a reduction in the life of the belt due to overcurrent.
[0018]
Furthermore, in a semiconductive seamless belt produced by any one of the above-mentioned production methods, it is preferable that the tensile elastic modulus of the belt is 4000 MPa and the bending strength is 100 times or more. A belt having such characteristics can provide a seamless belt that satisfies the mechanical strength and elasticity required for a belt material used in a transfer method or the like and has excellent flexibility.
[0019]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described.
In other words, the present inventors, by protecting and dispersing the conductive filler in a specific organic solvent with a specific dispersant, cause aggregation of the filler even when mixed with the polyamic acid and when polymerized in the polyamic acid. I found that there was nothing. Further, when forming a semiconductive polyamic acid solution containing the conductive filler, by forming a film in the presence of a specific imide conversion catalyst, variation in resistivity and a decrease in electric resistance value are suppressed. It has been found that a rubble seamless belt can be produced even if a large amount of conductive filler is filled.
[0020]
Specifically, the present invention relates to a method for producing a semiconductive seamless belt,
(1) A conductive filler dispersion is prepared by dispersing a conductive filler in an organic polar solvent in the presence of a polymer dispersant, and a semiconductive polyamic acid solution obtained by mixing the dispersion and polyamic acid is added to an amic acid. Adding 0.1 to 2.0 molar equivalents of the imidization conversion catalyst to the mixture, mixing and stirring to obtain a uniform solution,
(2) a step of forming a polyamic acid coating film having a uniform thickness by applying the composition in a cylindrical mold and performing rotational molding;
(3) heating at a temperature and for a time sufficient to completely convert the polyamic acid to polyimide;
It is characterized by comprising.
[0021]
According to the method for producing a semiconductive seamless belt including the above steps, the conductive filler uniformly dispersed does not cause significant aggregation until the belt is formed into a film. For this reason, a variation in resistivity and a decrease in electric resistance are suppressed, and a seamless belt having excellent flexibility can be provided by using an imidization catalyst. And the running cost can be reduced.
[0022]
Further, the present invention is a method for producing a semiconductive seamless belt,
(1) A semiconductive polyamic acid solution obtained by dispersing a conductive filler in an organic polar solvent in the presence of a polymer dispersant to form a conductive filler dispersion, and polymerizing polyamic acid in the dispersion, A step of adding 0.1 to 2.0 molar equivalents of the imide conversion catalyst with respect to the acid, and obtaining a uniform solution by mixing and stirring;
(2) a step of forming a polyamic acid coating film having a uniform thickness by applying the composition in a cylindrical mold and performing rotational molding;
(3) heating at a temperature and for a time sufficient to completely convert the polyamic acid to polyimide;
It is characterized by comprising.
[0023]
According to the method for manufacturing a semiconductive seamless belt including the above steps, as described above, a variation in resistivity and a decrease in electric resistance can be suppressed, and a seamless belt having excellent flexibility can be provided. Is achieved, and labor and maintenance costs such as belt replacement can be reduced. In particular, by polymerizing the polyamic acid in the dispersion, the state in which the conductive filler is dispersed can be fixed, so that a specific effect that aggregation can be further prevented can be obtained. A more excellent flexible seamless belt can be produced.
[0024]
At this time, it is preferable that the conductive filler is carbon black and the polymer dispersant contains at least poly (N-vinyl-2-pyrrolidone). That is, as the conductive filler, for example, carbon black such as Ketjen black, acetylene black, furnace black, a metal such as aluminum or nickel, a metal oxide compound such as tin oxide, or a conductive powder such as potassium titanate, or One or more appropriate ones such as conductive polymers such as polyaniline and polyacetylene can be used. As for the polymer dispersant, various kinds of polymers can be used as described below. However, by including at least poly (N-vinyl-2-pyrrolidone), excellent solubility in a polyamic acid solution is obtained. The combination with the organic polar solvent results in higher dispersibility of carbon black.
[0025]
Further, it is preferable that the organic polar solvent comprises N, N-dimethylacetamide, N, N-dimethylformamide and N-methyl-2-pyrrolidone. In other words, as for the organic polar solvent, various kinds of solvents can be used as described later. In particular, the organic polar solvent as described above has a low molecular weight, is easily removed from a molded product, and has a conductive filler. In particular, carbon black has excellent dispersibility. Therefore, by using such an organic polar solvent, it is possible to easily produce a belt having a small variation in surface resistivity and not causing a decrease in electric resistance.
[0026]
Further, it is preferable that the imidization catalyst contains a tertiary amine. That is, for the chemical imidization catalyst of the present invention, it is preferable that the stability of the catalyst itself is high, the imidization can be easily controlled, and no rapid reaction occurs. It can be said that it is suitable. Specific compounds of the tertiary amine will be described later.
[0027]
The semiconductive seamless belt according to the present invention preferably has a common logarithmic value of the surface resistivity of 8 to 13 (logΩ / □). If the surface resistivity exceeds 13 (log Ω / □), the residual potential of the belt becomes high, such as when used in an electrophotographic image forming apparatus, and transfer failure occurs, and image quality is easily disturbed, which is not preferable. If the surface resistivity is less than 8 (log Ω / □), toner dust (scatter) may occur and the image quality may be deteriorated. The above-described manufacturing method is optimal for securing such characteristics in a seamless belt which has been difficult by a conventional method, and provides a seamless belt having flexibility and stable semiconductivity easily. Can be. Here, the surface resistivity is based on a value measured using a method described in <Evaluation method> described below.
[0028]
Further, in the semiconductive seamless belt according to the present invention, the difference between the surface resistivity before the discharge deterioration test and the surface resistivity after the discharge deterioration test is preferably 2.0 (logΩ / □) or less as a common logarithmic value. . If the conductive fillers and the like are not uniformly dispersed in the belt, for example, when used in an electrophotographic image forming apparatus, a partial discharge may occur, and conversely, by performing a discharge test, Such a defect can be detected. Specifically, if the difference in the surface resistivity before and after the discharge deterioration test exceeds 2.0 (log Ω / □), the resistance value decreases due to the occurrence of partial discharge during use and the life of the belt due to overcurrent decreases. In some cases, stable transfer can be performed for a long period of time by supplying a belt that has been checked and sorted by a test in advance. Note that the discharge deterioration test here is performed based on the method described in <Evaluation method> described below.
[0029]
Further, the semiconductive seamless belt according to the present invention preferably has a tensile modulus of 4000 MPa and a bending strength of 100 times or more. In other words, the belt material used in the transfer system or the like requires a certain mechanical strength and elasticity. If the tensile elastic modulus or the bending strength is smaller than the above, the belt is liable to breakage, which is not preferable. By providing a seamless belt having excellent strength and flexibility manufactured by the above manufacturing method, long-term stable transfer or the like in an electrophotographic image forming apparatus can be performed. The tensile modulus and the bending strength referred to herein are based on values measured using a method described in <Evaluation Method> described below.
[0030]
Hereinafter, the present invention will be described in more detail.
First, carbon black and a polymer dispersant are added and dispersed in the organic polar solvent to prepare a carbon black dispersion. The carbon black used in the present invention has an average particle size of 5 to 100 nm, preferably 10 to 70 nm, and more preferably 15 to 60 nm. Those having an average particle diameter of less than 5 nm are substantially difficult to obtain, and when the average particle diameter exceeds 100 nm, the surface roughness, mechanical strength and electric strength of the carbon black-containing polyimide resin composition are reduced. This is because it is difficult to obtain a practically satisfactory one from the viewpoint of resistance controllability and the like. The average particle diameter indicates an average particle diameter based on a primary particle diameter measured by an electron microscope or the like. In the carbon black, the electric resistance may be controlled by grafting a polymer to the particle surface or coating an insulating material, or the carbon black particle surface may be oxidized. Examples of the carbon black used in the present invention include furnace black and channel black.
[0031]
Specifically, furnace blacks such as "Special Black 550", "Special Black 350", "Special Black 250", "Special Black 100", "Printex 35", "Printex 35", and "Printex 25" manufactured by Degussa Huls, manufactured by Mitsubishi Chemical Co., Ltd. MA7 "," MA77 "," MA8 "," MA11 "," MA100 "," MA100R "," MA220 "," MA230 ", manufactured by Cabot Corporation," MONARCH 1300 "," MONARCH 1100 "," MONARCH 1000 ", “MONARCH 900”, “MONARCH 880”, “MONARCH 800”, “MONARCH 700”, “MOGUL 1”, “REGAL 400R”, “VULKAN XC-72R” Examples of the channel black include “Color B1ack FW200”, “Color Black FW2”, “Color Black FW2V”, “Color Black FW1”, “Color Black FW18”, and “Spac 6” manufactured by Degussa Huls. “Color Black S170”, “Color Black S160”, “Special Black 5”, “Special Black 4”, “Special Black 4A”, “Printex 150T”, “Printex U”, “PrintUx, PrintUxV” "Printex 140V" and the like, and a single carbon black and a plurality of carbon blacks may be used in combination.
[0032]
Examples of the polymer dispersant used in the present invention include poly (N-vinyl-2-pyrrolidone), poly (N, N′-diethylacrylazide), poly (N-vinylformamide), and poly (N-vinylacetamide). , Poly (N-vinylphthalamide), poly (N-vinylsuccinamide), poly (N-vinylurea), poly (N-vinylpiperidone), poly (N-vinylcaprolactam), poly (N-vinyloxazoline), etc. And a single or a plurality of polymer dispersants can be added. In addition, a polymer material, a surfactant and a dispersion stabilizer against inorganic salt damage may be used within the scope of the present invention. In the present invention, it is preferable to include poly (N-vinyl-2-pyrrolidone) because the dispersibility of carbon black is further improved.
[0033]
The organic polar solvent used in the present invention is not particularly limited as long as it enhances the dispersibility of a conductive filler, particularly carbon black, but N, N-dialkylamides are useful. N-dimethylformamide, N, N-dimethylacetamide, N-methyl-2-pyrrolidone and the like can be mentioned. These can be easily removed from the polyamic acids and polyamic acid moldings by evaporation, displacement or diffusion. Other organic polar solvents other than those described above include N, N-diethylformamide, N, N-diethylacetamide, N, N-dimethylmethoxyacetamide, dimethylsulfoxide, hexamethylphosphortriamide, pyridine, tetramethylenesulfone, and dimethyltetramethylene. Sulfone and the like. These may be used alone or a known method can be applied as a dispersion method, and examples thereof include a pole mill, a sand mill, a basket mill, and ultrasonic dispersion.
[0034]
Next, in order to prepare a semiconductive polyamic acid solution, a diamine and an acid dianhydride are dissolved in an organic polar solvent, and the carbon black dispersion is added to the polyamic acid solution obtained after the polymerization reaction. A method of mixing and stirring, a method of dissolving a diamine and an acid dianhydride in the carbon black dispersion, and a method of performing a polymerization reaction, and the like are mentioned. In order to make the dispersibility of carbon black uniform, the latter method is used. preferable.
[0035]
As the acid dianhydride component, pyromellitic dianhydride, 3,3 ′, 4,4′-benzophenonetetracarboxylic dianhydride, 3,3 ′, 4,4′-biphenyltetracarboxylic dianhydride 2,3,3 ′, 4-biphenyltetracarboxylic dianhydride, 2,3,6,7-naphthalenetetracarboxylic dianhydride, 1,2,5,6-naphthalenetetracarboxylic dianhydride, 1,4,5,8-naphthalenetetracarboxylic dianhydride, 2,2'-bis (3,4-dicarboxyphenyl) propane dianhydride, bis (3,4-dicarboxyphenyl) sulfone dianhydride And perylene-3,4,9,10-tetracarboxylic dianhydride, bis (3,4-dicarboxyphenyl) ether dianhydride, ethylenetetracarboxylic dianhydride and the like.
[0036]
Examples of the diamine include 4,4′-diaminodiphenyl ether, 4,4′-diaminodiphenylmethane, 3,3′-diaminodiphenylmethane, 3,3′-dichlorobenzidine, 4,4′-diaminodiphenylsulfide, and 3,3′-diamine. Diaminodiphenyl sulfone, 1,5-diaminonaphthalene, m-phenylenediamine, p-phenylenediamine, 3,3′-dimethyl-4,4′-biphenyldiamine, benzidine, 3,3′-dimethylbenzidine, 3,3 ′ -Dimethoxybenzidine, 4,4'-diaminodiphenylsulfone, 4,4'-diaminodiphenylsulfide, 4,4'-diaminodiphenylpropane, 2,4-bis (β-amino-t-butyl) toluene, bis (p -Β-amino-t-butylphenyl) ether, bis (p-β-methyl-t-aminophenyl) Enyl) benzene, bis-p- (1,1-dimethyl-5-amino-pentyl) benzene, 1-isopropyl-2,4-m-phenylenediamine, m-xylylenediamine, p-xylylenediamine, di ( p-aminocyclohexyl) methane, hexamethylenediamine, heptamethylenediamine, octamethylenediamine, nonamethylenediamine, decamethylenediamine, diaminopropyltetramethylene, 3-methylbutamethylenediamine, 4,4-dimethylheptamethylenediamine , 2,11-diaminododecane, 1,2-bis-3-aminopropoxyethane, 2,2-dimethylpropylenediamine, 3-methoxyhexamethylenediamine, 2,5-dimethylheptamethylenediamine, 3-methylheptamethylene Diamine, 5-methylno Methylenediamine, 2,11-diaminododecane, 2,17-diaminoeicosadecane, 1,4-diaminocyclohexane, 1,10-diamino-1,10-dimethyldecane, 1,12-diaminooctadecane, 2,2- Bis [4- (4-aminophenoxy) phenyl] propane, piperazine, H 2 N (CH 2 ) 3 O (CH 2 ) 2 OCH 2 NH 2 , H 2 N (CH 2 ) 3 S (CH 2 ) 3 NH 2 , H 2 N (CH 2 ) 3 N (CH 2 ) 2 (CH 2 ) 3 NH 2 And the like.
[0037]
As a solvent for the polymerization reaction of these acid dianhydrides and diamines, an appropriate solvent can be used, but an organic polar solvent is preferably used from the viewpoint of solubility and the like, for dispersing carbon black and for a solvent for the polymerization reaction. It is more preferable to use both.
[0038]
Regarding the compounding amount of each raw material, it is necessary to experimentally study a composition suitable for the intended use of the polyimide resin composition finally obtained, depending on the intended use. For example, the addition amount of carbon black for obtaining a semiconductive seamless belt having a common logarithmic value of the surface resistivity of 8 to 13 (logΩ / □) is preferably about 10 to 40% by weight based on the solid content of the polyimide resin. , 10 to 30% by weight. In order to exhibit the resistance region, it is necessary to use a highly conductive carbon black. If such a highly conductive carbon black is added in a small amount of less than 10% by weight, a stable resistance can be produced with good reproducibility. May be difficult. If the amount is more than −10,000 and 40% by weight, the inherent high mechanical properties of the polyimide resin are impaired, brittleness is developed, and cracks may occur on the belt end surface when the belt is driven by a plurality of drive rollers or the like.
[0039]
The monomer concentration (the concentration of the acid dianhydride component and the diamine component in the solvent) of the semiconductive polyamic acid solution is set according to various conditions, but is preferably 5 to 30% by weight. Further, the polymerization reaction is carried out under a nitrogen atmosphere, the reaction temperature is preferably set to 60 ° C. or lower, and the reaction time is preferably about 0.5 to 10 hours. The viscosity of the semiconductive polyamic acid solution can be adjusted because the solution viscosity increases as the polymerization reaction proceeds. The viscosity can be adjusted by lowering the monomer concentration by adding a solvent or the like. The viscosity of the semiconductive polyamic acid solution in the present invention is usually 1 to 1000 Pa · s.
[0040]
Next, an imide conversion catalyst is added to the semiconductive polyamic acid solution, and after uniform mixing, a film is formed in a cylindrical mold and converted into polyimide.
[0041]
As the chemical imidization catalyst to be added to the polyamic acid solution according to the present invention, tertiary amines are preferable, for example, aliphatic tertiary amines such as triethylamine, aromatic tertiary amines such as N-dimethylaniline, Heterocyclic tertiary amines such as pyridine, picoline, quinoline and isoquinoline. These are added in an amount of 0.1 to 2.0 molar equivalents, preferably 0.4 molar 1.5 molar equivalents with respect to the amic acid, and are stable at around room temperature or higher than room temperature. Absent.
[0042]
The semiconductive polyamic acid solution to which the imide conversion catalyst is added is applied to the inner peripheral surface of a cylindrical mold that has been mirror-finished by a dispenser. The solution applied to the inner surface is defoamed and leveled by high-speed rotation of centrifugal molding, and a resin layer having a uniform thickness and high accuracy is obtained. The number of rotations depends on the diameter of the mold, but is usually 500 to 2000 rpm, preferably 800 to 1500 rotations.
[0043]
The semiconductive polyamic acid, which has been formed into a uniform coating by rotational molding in a mold, is dried while being slowly rotated in the mold. The temperature is preferably 230 ° C. or lower in order to prevent generation of microvoids due to rapid evaporation of the solvent in the polyamic acid solution, and is preferably 80 ° C. or higher from the viewpoint of shortening the heating time. The heating time is appropriately set according to the heating temperature, and is usually about 10 to 60 minutes.
[0044]
Next, the mixture is further heated to complete the imide conversion reaction and to remove the dehydrated ring-closing water. Usually, the heating temperature at this time is from the above-mentioned solvent evaporation temperature to 450 ° C., preferably 250 to 400 ° C., and the heating time is 10 to 60 minutes.
[0045]
The completely imidized product is then cooled to room temperature, released from the mold, and taken out as a belt. The semiconductive seamless belt obtained in this manner has good flexibility, which is the object of the present invention, and is a transfer conveyance belt for copying machines, printers, etc., an intermediate transfer belt, a transfer fixing belt, and a photosensitive belt. Excellent properties such as a functional belt can be exhibited. At the same time, applications can be expanded to other wide fields.
[0046]
Further, the production method of the present invention can be applied not only to the seamless belt of the above-mentioned application but also to a belt used in every field.
[0047]
Although the above has mainly described polyimide resins, it goes without saying that the same technique can be applied to other resins. For example, polyamideimide, polybenzimidazole and the like can be mentioned.
[0048]
【Example】
Hereinafter, examples and the like that specifically show the configuration and effects of the present invention will be described. Evaluation items in Examples and the like were measured as follows. It goes without saying that the present invention is not limited to such examples and evaluation methods.
[0049]
<Evaluation method>
(1) Surface resistivity and its variation
Using Hiresta UP, MCP-HTP16 (produced by Mitsubishi Chemical Corporation, probe: UR-100), apply an applied voltage of 100 V, after 10 seconds, examine the surface resistivity at 25 ° C. and 60% RH under measurement conditions, and use the surface resistivity as usual. It was shown as a logarithmic value. Nine locations were measured for each sample, and the variation in the surface resistivity was evaluated based on the variation width.
(2) Discharge deterioration test
By subjecting the sample to corona discharge treatment to cause discharge deterioration, the same effect as the decrease in surface resistivity due to voltage concentration can be obtained. Using the corona discharge tester, the samples obtained in the examples and comparative examples were measured at a voltage of 70 V, a current of 3 A, an electrode length of 0.3 m, an electrode-sample distance of 3 mm, and a sample moving speed of 0.45 m /. The corona discharge treatment was performed under the condition of min, and the surface resistivity before and after the treatment was measured to determine the amount of decrease in surface resistivity (抵抗 ρs).
(3) Tensile modulus
According to JIS K6301, a test piece (width 5 mm) of a dumbbell No. 3 was examined.
(4) Folding strength
According to JIS P8110, the number of reciprocating bendings until the test piece (total length 110 mm / width 15 mm) was broken was measured.
[0050]
<Example 1>
200 g of carbon black (MA100, manufactured by Mitsubishi Chemical Corporation, furnace black, average particle size 22 nm based on primary particles) and 100 g of poly (N-vinyl-2-pyrrolidone) are added to 1700 g of N-methyl-2-pyrrolidone (NMP). did. After being dispersed by stirring at room temperature for 12 hours with a pole mill, the mixture was filtered through a # 400 stainless steel mesh to obtain a carbon dispersion having a carbon concentration of 10%. 1923.39 g of this carbon solution was transferred to a 5000 ml four-necked flask, and 204.13 g of N-methyl-2-pyrrolidone and 227.09 g (2.1 mol) of p-phenylenediamine were charged and dissolved while stirring at room temperature. . Next, 617.86 g (2.1 mol) of 3,3 ′, 4,4′-biphenyltetracarboxylic dianhydride was added, and the mixture was reacted at a temperature of 20 ° C. for 1 hour and heated at 75 ° C. for 20 hours. While stirring, a carbon black-containing polyimide precursor solution having a solution viscosity of 150 Pa · s by a B-type viscometer (solid content: 20 wt%, addition amount of carbon black: 25 parts based on resin) was obtained. This carbon black-containing polyimide precursor solution was filtered using a # 800 stainless steel mesh.
Next, 0.6 mole equivalent of isoquinoline was added to the amide acid of the varnish for forming the semiconductive seamless belt, and the mixture was stirred uniformly. The surface was coated so as to have a thickness of 600 μm. Next, after being rotated at 1500 rpm for 10 minutes by a rotary molding machine to form a spread layer having a uniform thickness, hot air at 130 ° C. was blown from the outside of the cylindrical mold for 5 minutes while rotating at 50 rpm, and dried. Heat treatment was performed at 300 ° C. for 2 minutes and 380 ° C. for 10 minutes to complete the removal of the solvent and the imidization. After that, it was cooled and peeled off from the mold to obtain a 75 μm semiconductive seamless belt.
[0051]
<Example 2>
1442.93 g of the carbon solution obtained in Example 1 was transferred to a 5000 ml four-necked flask, and 1533.25 g of N-methyl-2-pyrrolidone, 129.77 g (1.2 mol) of p-phenylenediamine and 4,4 60.06 g (0.3 mol) of '-diaminodiphphenyl ether was charged and dissolved with stirring at room temperature. Subsequently, 441.33 g (1.5 mol) of 3,3 ′, 4,4′-biphenyltetracarboxylic dianhydride was added, and the mixture was reacted at a temperature of 20 ° C. for 1 hour, and then heated at 75 ° C. for 20 hours. While stirring, a carbon black-containing polyimide precursor solution having a solution viscosity of 130 Pa · s by a B-type viscometer (solid content concentration: 20 wt%, addition amount of carbon black: 25 parts based on resin) was obtained. This carbon black-containing polyimide precursor solution was filtered using a # 800 stainless steel mesh.
Next, 0.3 molar equivalent of isoquinoline was added to the amic acid of the varnish for forming a semiconductive seamless belt cooled to 5 ° C., and the mixture was uniformly stirred. After that, a cylindrical shape having a diameter of 200 mm and a length of 500 mm was formed with a dispenser. It was applied to the inner peripheral surface of the mold so as to have a thickness of 600 μm. Up to this point, the solution temperature has been maintained at 5 ° C. Next, after being rotated at 1500 rpm for 10 minutes by a rotary molding machine to form a spread layer having a uniform thickness, 100 ° C. hot air is blown from the outside of the cylindrical mold for 5 minutes while rotating at 50 rpm to gel. The mixture was heated at 300 ° C. for 5 minutes and at 380 ° C. for 10 minutes to complete the removal of the solvent and the imidization. After that, it was cooled and peeled off from the mold to obtain a 75 μm semiconductive seamless belt.
[0052]
<Comparative Example 1>
A seamless belt having an average thickness of 75 μm was obtained in the same manner as in Example 1, except that the imidization catalyst was changed to 0.05 molar equivalent relative to the amide acid.
[0053]
<Comparative Example 2>
A seamless belt having an average thickness of 76 µm was obtained in the same manner as in Example 1 except that the imide conversion catalyst was not used.
[0054]
<Comparative Example 3>
A seamless belt having an average thickness of 76 μm was obtained in the same manner as in Example 2 except that the imide conversion catalyst was not used.
[0055]
<Comparative Example 4>
A seamless belt having an average thickness of 75 μm was obtained in the same manner as in Example 1 except that no dispersant was used.
[0056]
<Comparative Example 5>
A seamless belt having an average thickness of 76 μm was obtained in the same manner as in Example 1 except that no dispersant and imidization catalyst were used.
[0057]
<Evaluation results>
Table 1 summarizes the evaluation results of the above examples and comparative examples.
[Table 1]
Figure 2004284164
From the results shown in Table 1, if the film is formed using the dispersant of the present invention and in the presence of an imide conversion catalyst, it is not necessary to particularly perform extensive management and sophisticated management of temperature and environment, and the variation in surface resistance is reduced. A small and flexible seamless belt is obtained.
[0058]
【The invention's effect】
According to the method for producing a semiconductive seamless belt of the present invention, until a uniformly dispersed carbon black is formed into a belt, it does not cause remarkable agglomeration, so that a variation in resistivity and a decrease in electric resistance are suppressed. In addition, a seamless belt having excellent temperature and environmental flexibility can be provided by using an imide conversion catalyst. If the semiconductive seamless belt of the present invention is used as a photoreceptor belt base or an intermediate transfer member, a stable image and a long life of the belt can be achieved, and maintenance labor such as belt replacement and running cost can be reduced.
[0059]
At this time, since the conductive filler is carbon black and the polymer dispersant contains at least poly (N-vinyl-2-pyrrolidone), a desired surface resistivity appears only by adding a small amount of the conductive filler. And the dispersibility of the filler is further increased.
[0060]
When the organic polar solvent is made of a specific substance, the organic polar solvent has a low molecular weight, can be easily removed from a molded product, and has excellent dispersibility of carbon black.
[0061]
Further, when the imidation catalyst contains a tertiary amine, the present invention is characterized in that the stability of the catalyst itself is high, the control of imidization is easy, and no abrupt reaction occurs. It can be said that this is a suitable catalyst.
[0062]
For a semiconductive seamless belt produced by any one of the above-described production methods and having a predetermined surface resistivity, when used in an electrophotographic image forming apparatus, for example, transfer failure due to residual potential of the belt and toner It is possible to supply an excellent seamless belt that can obtain an image quality without disturbance such as dust.
[0063]
Further, for a semiconductive seamless belt produced by the manufacturing method according to any one of the above, and having a difference in surface resistivity before and after the discharge deterioration test within a predetermined range, the partial discharge during use is reduced. It is possible to prevent a reduction in the resistance value due to the occurrence and a reduction in the life of the belt due to the overcurrent.
[0064]
Further, a semi-conductive seamless belt produced by any one of the above-described production methods and having a tensile modulus and a bending strength within a predetermined range allows mechanical properties required for a belt material used in a transfer method or the like. It is possible to provide a seamless belt which satisfies high strength and elasticity and has excellent flexibility.

Claims (5)

(1)導電性フィラーを高分子分散剤の存在下で有機極性溶媒中に分散させて導電性フィラー分散液とし、該分散液とポリアミド酸を混合させた半導電性ポリアミド酸溶液に、アミド酸に対して0.1〜2.0モル当量のイミド転化触媒を添加し、混合・攪拌することによって均一な溶液を得る工程と、(2)円筒状金型内に塗布し回転成形して、均一な厚みのポリアミド酸塗膜を形成する工程と、(3)前記ポリアミド酸をポリイミドに完全に転換させるのに十分な温度と時間で加熱する工程と、からなることを特徴とする半導電性シームレスベルトの製造方法。(1) A conductive filler dispersion is prepared by dispersing a conductive filler in an organic polar solvent in the presence of a polymer dispersant. 0.1 to 2.0 molar equivalents of an imide conversion catalyst, and mixing and stirring to obtain a uniform solution; and (2) coating in a cylindrical mold and spin-molding, A semiconductive film comprising: a step of forming a polyamic acid coating film having a uniform thickness; and (3) a step of heating at a temperature and for a time sufficient to completely convert the polyamic acid to polyimide. A method for manufacturing a seamless belt. (1)導電性フィラーを高分子分散剤の存在下で有機極性溶媒中に分散させて導電性フィラー分散液とし、該分散液中でポリアミド酸を重合させた半導電性ポリアミド酸溶液に、アミド酸に対して0.1〜2.0モル当量のイミド転化触媒を添加し、混合・攪拌することによって均一な溶液を得る工程と、(2)円筒状金型内に塗布し回転成形して,均一な厚みのポリアミド酸塗膜を形成する工程と、そして(3)前記ポリアミド酸をポリイミドに完全に転換させるのに十分な温度と時間で加熱する工程と、からなることを特徴とする半導電性シームレスベルトの製造方法。(1) A semiconductive polyamic acid solution obtained by dispersing a conductive filler in an organic polar solvent in the presence of a polymer dispersant to form a conductive filler dispersion, and polymerizing polyamic acid in the dispersion, A step of adding a 0.1 to 2.0 molar equivalent of imide conversion catalyst to the acid, mixing and stirring to obtain a uniform solution, and (2) coating in a cylindrical mold and rotational molding Forming a polyamic acid coating film having a uniform thickness, and (3) heating the polyamic acid to a temperature and for a time sufficient to completely convert the polyamic acid to polyimide. A method for manufacturing a conductive seamless belt. 前記導電性フィラーをカーボンブラックとし、前記高分子分散剤が少なくともポリ(N−ビニル−2−ピロリドン)を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の半導電性シームレスベルトの製造方法。The method according to claim 1, wherein the conductive filler is carbon black, and the polymer dispersant contains at least poly (N-vinyl-2-pyrrolidone). 4. 前記有機極性溶剤が、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド及びN−メチル−2−ピロリドンからなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の半導電性シームレスベルトの製造方法。4. The semiconductive seamless belt according to claim 1, wherein the organic polar solvent comprises N, N-dimethylacetamide, N, N-dimethylformamide and N-methyl-2-pyrrolidone. Manufacturing method. 前記イミド転化触媒が第3級アミンを含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の半導電性シームレスベルトの製造方法。The method for producing a semiconductive seamless belt according to any one of claims 1 to 4, wherein the imide conversion catalyst contains a tertiary amine.
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