JP4569357B2 - 予備吐出装置 - Google Patents
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Description
この表示装置に用いるカラーフィルタは、多くの場合、画素として形成されて使用されるものである。表示装置用カラーフィルタの画素を形成する方法として、これまで実用されてきた方法には、フォトリソグラフィー法、印刷法などがあげられる。
このスピンコータは、膜厚の精度が高いのが長所であるが、ガラス基板が大型化するとモーターなどの機械的制約から装置化するのが困難であり、また、塗布液の95%以上が無駄に浪費されるといった短所がある。
この方法は、塗布液の利用率は30〜40%と大幅に改善されたものの、上記モーターなどの機械的制約は同様なので、装置を更に大型化するのは困難なことである。
図1、及び図2に示すように、模式的に示すスリットコータ(10)は、フレーム(14)と吸引バキューム付き定盤(15)からなるステージ(11)、及びスリットノズル(13)で構成されている。
スリットノズル(13)はステージ(11)右方、フレーム(14)上方の第一待機位置(A)に設けられ、基板上に塗布液を塗布する際には矢印で示すように、スリットノズル(13)は左方に移動し、定盤上に載置・固定された基板上に塗布液を塗布するようになっている。
次に、ステージ(11)右方、フレーム(14)上方の第一待機位置(A)のスリットノズル(13)は、矢印で示すように、定盤(15)上に固定された基板(12)上を右方から左方へと移動しながら基板(12)上に塗布液を塗布し、第二待機位置(D)に至る。
このようなスリットコータ(10)を用いて、連続的に多数の基板上に塗布液の塗布をおこなう場合には、塗布後、上記スリットコータの第一待機位置(A)にてスリットノズル(13)の洗浄をしてから次の塗布をおこなう。
特に、前記顔料分散法において使用するカラーフィルタ形成用のフォトレジストは、例えば、高分子樹脂に顔料を分散剤を用いて分散させ、この分散液に重合性モノマー、光重合開始剤、増感剤、溶剤などを添加して調製されるものであるが、フォトレジスト中の微小な顔料粒子は凝集し易く、この顔料粒子が核となってフォトレジストに凝集体が生じ濃度は高くなり易いものである。
或いは、第三の手法としては、例えば、上記第一の手法を行わずに、塗布をする直前にノズル先端部内に溜まっている塗布液を吐出・廃棄する手法が挙げられる。
しかし、この第二及び第三の手法では、塗布液の吐出・廃棄を繰り返すと、塗布液の表面張力によりノズル先端部の外側にまで塗布液が回り込み、その結果塗布方向にスジが発生したり、或いは、基板への塗布開始箇所で膜厚が厚くなってしまう傾向がある。
そこで、第四の手法として、ノズル先端部内に溜まっている塗布液を回転するロール上に予備的に吐出する装置、すなわち、予備吐出装置を用いる手法が提案されている。
ージの上方に配置され、スキージによる塗布液のかきとりを容易にするための洗浄液を滴下する洗浄ヘッド(30)と、回転ロールの表面に窒素又はクリーンエアを吹き付ける乾燥ノズル(26)と、洗浄槽から洗浄液をオーバーフローさせるオーバーフロー管(27)とで構成されている。
回転ロール(23)は、矢印で示す方向に回転し、直径は略15cm程度、軸方向の長さは、例えば、前記ガラス基板の幅の1m、1.5m程度のものである。
先ず、清浄且つ乾燥した状態の回転ロール(23)の最上面(周面)に、スリットノズルのノズル先端部(18)を接近させ塗布液(28)を最上面(周面)に付着させるのであるが、例えば、回転ロール(23)が回転することにより塗布液(28)をノズル先端部(18)から引き出すように、ノズル先端部(18)を回転ロール(23)の最上面(周面)に接近させて塗布液(28)を付着させる。
これにより、スリットノズルのノズル先端部(18)内の塗布液は、清浄且つ乾燥した状態に保たれた回転ロール(23)の表面に、常に、繰り返し、吐出し続けることができることになる。
第一の問題は、洗浄液の劣化が激しいことである。図4は、図3に示す予備吐出装置(20)のスキージ(24)近傍を拡大した説明図である。図4に示すように、スキージ(24)はスキージ刃(24A)とスキージホルダ(24B)とで構成されている。スキージ(24)は白太矢印で示す方向に加圧されており、スキージ刃(24A)の先端は、回転ロール(23)の表面を加圧している。回転ロール(23)の回転に伴い、スキージ刃(24A)の先端は回転ロールの表面を擦るようになる。
(24)の上部に沿って移動しスキージ末端部(24C)から洗浄槽(22)の上端部(29)上に滴下する。
すなわち、かきとられた塗布液(28’)の一部による洗浄液(21)の汚染によって、洗浄液の劣化がすすみ、洗浄機能を維持するための洗浄液の補給は大量なものとなっている。
予備吐出装置(20)の左右フレームには、スキージ(24)の保持機構(図示せず)が設けられており、この保持機構によってスキージ(24)は、白太矢印にて示す方向に加圧され、スキージ刃(24A)を回転ロール(23)の表面に加圧した状態で密着させている。
回転ロール(23)の回転に伴い、スキージ刃(24A)は回転ロール(23)の表面を擦るようになり、回転ロール(23)の表面に付着した塗布液(28)をかきとる。
図5(b)に示すように、回転ロール(23)の軸方向中央部においては回転ロールの表面からの塗布液(28)のかきとりは不十分であり、表面にはかき残された塗布液(28’’)が付着している。
回転ロール(23)の回転に伴い、半ば乾燥した、かき残された塗布液(28’’)上には、再度ノズル先端部(18)からの塗布液(28)が付着されるが、再度スキージ(24)での不十分なかきとりによって、略一定の厚さのかき残された塗布液(28’’)が残存し続けることになる。
すなわち、回転ロール(23)の表面、特に軸方向中央部においては、充分に清浄且つ乾燥した状態には保たれず、ノズル先端部(18)の洗浄に悪影響を及ぼしている。
、ノズル先端部(18)の洗浄に悪影響を及ぼしている。
本発明者は、このような現象を引き起こす原因を精査した結果、洗浄ヘッド(30)から回転ロール(23)の表面へ滴下する洗浄液の滴下状態が不均一であることがその原因であると推量するに至った。
底面(a)のX−X’方向の幅(W3)は、例えば、10cm程度、洗浄ヘッド(30)の側面(b)の厚さ(T3)は、例えば、5cm程度、回転ロール(23)の軸方向と平行に取り付けられる洗浄ヘッド(30)の長手方向の長さは、例えば、前記ガラス基板の幅の1.0m、1.5m程度のものである。
吐出口(32)は、洗浄ヘッド(30)の斜側面(d)の下端近傍の長手方向(図7、図1に示すY−Y’方向)にピッチ(P1)をもって規則的に配置されている。
また、この洗浄液(33)は、吐出口(32)の下方の頂点(Q)において、その凡てが垂直下方へ滴下することはなく、図6に示すように、表面張力によって洗浄ヘッド(30)の頂点(Q)上をY−Y’方向の両方向へ延展し、その一部は頂点(Q)上の、吐出口(32)下方と隣接する吐出口(32)下方の間の不規則な位置から液滴(34)となって滴下する。
吐出口(32)の下方の頂点(Q)の全域の、及び底面(a)の全面の不規則な位置から液滴(34)となって滴下する。
これにより、スリットコータを用いた基板への塗布液の塗布において、塗布開始箇所から基板全面にわたり均一な膜厚を得ることが出来るものとなる。
1)スキージの下方に位置する貯液槽の上端部の貯液槽内壁寄りに、かきとられた塗布液の貯液槽内への落下を防止する堤、及び貯液槽の上端部のスキージ末端部直下の位置に、かきとられた塗布液の排出口及び排出路を設け、
2)スキージ刃を回転ロールの表面に密着させるための、スキージへの加圧によってスキージが撓むことなく、回転ロールの軸方向中央部にても塗布液を充分にかきとる剛性をもたせる厚さのスキージホルダを備えたスキージを設け、
3)洗浄ヘッドの長手方向に複数個設けられた吐出口のピッチを、洗浄液の滴下に規則性をもたせ易い狭ピッチとし、
4)a)その上面は、洗浄ヘッドの、斜側面下部〜斜側面と底面とのなす頂点〜底面X方向端部間の頂点で凸に屈曲した面と接して一体となる逆屈曲した面を上面形状として有し、
b)そのX方向の側面には、洗浄ヘッドの斜側面に複数個設けられた吐出口の位置に対応して、洗浄ヘッドに取り付けた際に吐出口の下方に位置し、洗浄液の下方への流れを導く溝部、及び洗浄液のY−Y’方向の延展による吐出口の直下位置以外からの洗浄液の滴下を抑制するために溝部下部をY−Y’方向にて狭くするX方向に突出した凸部をY−Y’方向に列状に複数有し、
c)その底面は、洗浄液のX’方向の延展による吐出口の直下位置以外からの洗浄液の滴
下を抑制した狭幅、
を有した洗浄液の液流ガイドの上記逆屈曲した上面を、洗浄ヘッドの前記屈曲した面に密着させて、液流ガイドを洗浄ヘッドに一体的に設けたことを特徴とする予備吐出装置である。
図8は、本発明による予備吐出装置のスキージ近傍を拡大した説明図である。図8に示すように、本発明による予備吐出装置においては、前記第一の問題を解消するために、スキージ(54)の下方に位置する貯液槽(22)の上端部(29)に、スキージ(54)から滴下したかきとられた塗布液(28’)を排出するための塗布液の排出口(56)及び排出路(57)が設けられている。
この排出口(56)及び排出路(57)が設けられている位置は、上端部のスキージ末端部(54C))直下である。
従って、スキージ(54)でかきとられた塗布液(28’)は、スキージ末端部(54C)から直ちに排出路(57)に排出され、かきとられた塗布液(28’)の一部が貯液槽(22)の内壁に沿って貯液槽(22)へ落下することはなくなる。
スキージの長手方向の長さに対して、スキージホルダの剛性が小さい場合には、前記図4に示す白太矢印方向の加圧をスキージに加えた際に、スキージには回転ロール(23)の軸方向中央部において、図5(b)に矢印で示す方向の撓みが発生する。
キージホルダ(54B)は、その幅(W2)を同様に50mm程度とし、スキージホルダ(54B)の厚さ(T2)は12mm程度とするものである。
従って、本発明におけるスキージ(54)においては、塗布液(28)のかきとりは、回転ロール(23)の軸方向中央部においても十分であり、乾燥ノズル(26)から回転ロールの表面に窒素又はクリーンエアを吹き付けた乾燥後の回転ロール(23)の軸方向中央部は、清浄且つ乾燥した状態に保たれたものとなる。
また、本発明による予備吐出装置においては、洗浄ヘッド(30)の長手方向に複数個設けられた吐出口(32)のピッチは、洗浄液の滴下に規則性をもたせ易い狭ピッチ(P2)を有している。
図9に示すように、液流ガイド(40)の上面(g)は、液流ガイド(40)を洗浄ヘッド(30)の頂点(Q)近傍に密着させて設けた際に、洗浄ヘッド(30)の斜側面(d)下部〜斜側面(d)と底面(a)とのなす頂点(Q)〜底面(a)X方向端部間の頂点(内角θ)(Q)で凸に屈曲した面(i)と接して一体となるように、凸に屈曲した面(i)に対応し、上面(g)の屈曲点(外角θ)(R)で凹に逆屈曲した面(j)を上面形状として有している。
溝部(41)の下部は、凸部(42)によって狭くなっており、溝狭部(35)を形成している。洗浄液(33)は、この溝狭部(35)から垂直下方へ滴下する。
液流ガイド(40)の底面(e)の狭幅(W4)は狭い幅となっているので、洗浄液(33)のX’方向への延展は抑制されたものとなる。このために液流ガイド(40)の底面
(e)のX’方向の不規則な位置からの液滴(34)の滴下は激減する。
すなわち、洗浄ヘッド(30)の吐出口(32)から吐出された洗浄液(33)は、斜側面(d)及び溝部(41)に沿って流れ落ち、規則的に配列している溝狭部(35)から液滴(34)となって滴下する。
前記図7に示す、洗浄ヘッド(30)の斜側面(d)に設けられた吐出口(32)のピッチ(P1)は、例えば、100mm程度のものであるが、本発明における吐出口(32)の狭ピッチ(P2)は、例えば、50mm程度のものとしている。これにより、上記X−X’方向での洗浄液(33)の不規則な滴下は抑制されたものとなる。
洗浄液(33)は、溝狭部(35)から狭ピッチ(P2)をもって規則的に回転ロール(23)の表面に滴下することになる。
11・・・ステージ
12・・・基板
13・・・スリットノズル
14・・・フレーム
15・・・吸引バキューム付き定盤
18・・・ノズル先端部
20・・・予備吐出装置
21・・・洗浄液
22・・・洗浄槽
23・・・回転ロール
24・・・スキージ
24A・・・スキージ刃
24B・・・スキージホルダ
24C・・・スキージ末端部
26・・・乾燥ノズル
27・・・オーバーフロー管
28・・・塗布液
28’・・・かきとられた塗布液
28’’・・・かき残された塗布液
29・・・洗浄槽の上端部
30・・・洗浄ヘッド
31・・・マニホールド
32・・・吐出口
33・・・洗浄液
34・・・洗浄液の液滴
35・・・本発明における液流ガイドの溝狭部
40・・・本発明における液流ガイド
41・・・本発明における液流ガイドの溝部
42・・・本発明における液流ガイドの凸部
54・・・本発明におけるスキージ
54B・・・本発明におけるホルダ
54C・・・本発明におけるスキージ末端部
55・・・上端部の堤
56・・・排出口
57・・・排出路
A・・・第一待機位置
D・・・第二待機位置
P1・・・吐出口のピッチ
P2・・・本発明における吐出口の狭ピッチ
Q・・・洗浄ヘッドの斜側面と底面との頂点
R・・・本発明における液流ガイドの屈曲点
T1・・・従来のスキージホルダの厚さ
T2・・・本発明におけるスキージホルダの厚さ
T3・・・洗浄ヘッドの側面の厚さ
W1・・・従来のスキージホルダの幅
W2・・・本発明におけるスキージホルダの幅
W3・・・洗浄ヘッドの底面のX−X’方向の幅
W4・・・本発明における液流ガイドの底面の狭幅
W5・・・本発明における液流ガイドの底面の凸部での幅
a・・・洗浄ヘッドの底面
c・・・洗浄ヘッドの上面
d・・・洗浄ヘッドの斜側面
e・・・液流ガイド底面
g・・・液流ガイド上面
i・・・洗浄ヘッドの凸に屈曲した面
j・・・液流ガイドの凹に逆屈曲した面
Claims (1)
- 基板上に塗布液を塗布するスリットコータの少なくとも貯液槽、回転ロール、スキージ、洗浄ヘッド、乾燥ノズル、オーバーフロー管で構成される予備吐出装置において、
1)スキージの下方に位置する貯液槽の上端部の貯液槽内壁寄りに、かきとられた塗布液の貯液槽内への落下を防止する堤、及び貯液槽の上端部のスキージ末端部直下の位置に、かきとられた塗布液の排出口及び排出路を設け、
2)スキージ刃を回転ロールの表面に密着させるための、スキージへの加圧によってスキージが撓むことなく、回転ロールの軸方向中央部にても塗布液を充分にかきとる剛性をもたせる厚さのスキージホルダを備えたスキージを設け、
3)洗浄ヘッドの長手方向に複数個設けられた吐出口のピッチを、洗浄液の滴下に規則性をもたせ易い狭ピッチとし、
4)a)その上面は、洗浄ヘッドの、斜側面下部〜斜側面と底面とのなす頂点〜底面X方向端部間の頂点で凸に屈曲した面と接して一体となる逆屈曲した面を上面形状として有し、
b)そのX方向の側面には、洗浄ヘッドの斜側面に複数個設けられた吐出口の位置に対応して、洗浄ヘッドに取り付けた際に吐出口の下方に位置し、洗浄液の下方への流れを導く溝部、及び洗浄液のY−Y’方向の延展による吐出口の直下位置以外からの洗浄液の滴下を抑制するために溝部下部をY−Y’方向にて狭くするX方向に突出した凸部をY−Y’方向に列状に複数有し、
c)その底面は、洗浄液のX’方向の延展による吐出口の直下位置以外からの洗浄液の滴下を抑制した狭幅、
を有した洗浄液の液流ガイドの上記逆屈曲した上面を、洗浄ヘッドの前記屈曲した面に密着させて、液流ガイドを洗浄ヘッドに一体的に設けたことを特徴とする予備吐出装置。
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