JP4569061B2 - 不織布の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、粒状活性炭等の被接着部材を含有する不織布を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の一般的な不織布の製造方法が特開昭63−42956号公報に記載されており、その方法の実施に使用される装置の概略図が図5に示されている。
前記不織布の製造方法では、紡糸ノズル52から紡出される不織布繊維Fを接着性ポリマーと熱可塑性ポリマーとの混合物により構成する。紡糸ノズル52から紡出された不織布繊維Fは半溶融状態であり、この半溶融状態の不織布繊維Fの流れ中に樋56から粒状活性炭Kが供給される。ここで、接着性ポリマーと熱可塑性ポリマーとの混合比は、半溶融状態の不織布繊維Fに粒状活性炭Kが接着し易い値に設定される。
半溶融状態の不織布繊維Fは粒状活性炭Kと共に網状の基布54で受けられ、その基布54上に積層されることで、粒状活性炭Kを含有する不織布Wが製造される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記した不織布の製造方法において、不織布Wからの粒状活性炭Kの脱落を防止するために半溶融状態の不織布繊維Fの接着性を高くすると、繊維同士が広い範囲で接着することで塊状になり、希望する嵩高さ(厚み寸法)の不織布Wを得ることが難しくなる。
一方、希望する嵩高さ(厚み寸法)の不織布Wを得るために半溶融状態の不織布繊維Fの接着性を抑えると、粒状活性炭Kと不織布繊維Fとの接着力が低下し、不織布Wから粒状活性炭Kが脱落し易くなるという問題が生じる。
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、不織布からの被接着部材(粒状活性炭)の脱落防止を図るとともに、不織布自体の品質を確保することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記した課題は、各請求項の発明によって解決される。
請求項1の発明は、紡糸ノズルから紡出された半溶融状態の不織布繊維の流れ中にその不織布繊維に接着される被接着部材を供給し、前記被接着部材を前記不織布繊維と共に繊維積層面に積層して前記被接着部材を含有する不織布を製造する不織布の製造方法であって、前記被接着部材を前記不織布繊維の流れ中に供給する際に、半溶融状態において前記不織布繊維よりも接着性が高い接着性繊維を前記不織布繊維の流れ中に供給することを特徴とする。
【0005】
本発明によると、被接着部材を半溶融状態の不織布繊維の流れ中に供給する際に、接着性が高い接着性繊維をその不織布繊維の流れ中に供給する。このため、接着性繊維が半溶融状態になることで、その接着性繊維を介して被接着部材が不織布繊維に高い接着力で接着される。したがって、製造された不織布から被接着部材が脱落するような不都合が生じ難くなる。
また、接着性繊維の働きで不織布繊維と被接着部材との接着力を高める方法のため、その不織布繊維自体の接着性をさほど高くする必要がない。即ち、不織布繊維の接着性を不織布の嵩高さ確保に必要な最小限まで抑えることができる。このため、不織布繊維同士が塊状に接着することがなく、不織布の品質を確保できる。
ここで、被接着部材には、活性炭や酸化チタン等、消臭やガスの吸着等の機能を有するものだけではなく、他の様々な機能を有する部材が含まれる。
【0006】
ここで、請求項2のように、接着性繊維を被接着部材に接着した後、前記被接着部材及び接着性繊維を半溶融状態の不織布繊維の流れ中に供給すれば、接着性繊維が不織布繊維と絡まることで被接着部材が確実に不織布繊維に保持される。
また、請求項3のように、接着性繊維を半溶融状態の不織布繊維の流れ中に供給した後、その不織布繊維及び接着性繊維の流れ中に被接着部材を供給すれば、熱で半溶融状態となった接着性繊維の働きでその不織布繊維と被接着部材とが強固に接着される。
【0007】
また、請求項4のように、補助紡糸ノズルから紡出された半溶融状態の接着性繊維の流れ中に被接着部材を供給した後、その接着性繊維及び被接着部材を半溶融状態の不織布繊維の流れ中に供給しても、接着性繊維を介して被接着部材を不織布繊維に強固に接着できる。
また、請求項5のように、接着性繊維の径寸法を不織布繊維の径寸法よりも小さくすれば、接着性繊維が溶融し易くなるために好ましい。
また、請求項6のように、繊維積層面を不織布で構成することにより、その不織布上に被接着部材を含有する不織布を積層することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
[実施形態1]
以下、図1、図2に基づいて本発明の実施形態1に係る不織布の製造方法について説明する。本実施形態はフィルタ等の材料となる不織布を製造する方法に関するものであり、図1(A)にその不織布の製造装置を表す模式図、図1(B)に製造された不織布の模式縦断面図、図1(C)に不織布の製造に使用される繊維付き粒状活性炭の模式図が示されている。
【0009】
本実施形態に係る製造方法により製造される不織布Wは、図1(B)に示すように、不織布繊維Ffにより形成された繊維層の内部に粒状活性炭Kがほぼ均等に配置されており、それらの粒状活性炭Kが不織布繊維Ffに接着されている。
この不織布Wは、例えば内燃機関のフィルタ等の材料として使用され、粒状活性炭Kが燃料蒸気等を吸着する働きをする。
即ち、上記した粒状活性炭Kが本発明の被接着部材に相当する。なお、図1の模式図では、粒状活性炭Kを識別し易いように角形に記載したが、実際の粒状活性炭Kの形状は角形に限定されない。
【0010】
次に、図1(A)に基づいて不織布Wの製造設備10及びその製造設備10を使用した不織布Wの製造方法について説明する。
不織布Wの製造設備10は、水平に延びるコンベヤ11を備えており、そのコンベヤ11にベルト状の基布11nが水平に装着されている。なお、コンベヤ11の進行方向をY方向として以下の説明を行う。
基布11nは後記する第一紡糸ノズル14から紡出された半溶融状態の不織布繊維Ffを受ける通気性のあるステンレスメッシュであり、コンベヤ11が駆動されることにより積層された不織布繊維FfをY方向に搬送する。即ち、基布11nが本発明の繊維積層面に相当する。
【0011】
コンベヤ11の基布11nの上方にはその基布11nから一定の高さ位置に第一紡糸ノズル14が下向きに設置されている。第一紡糸ノズル14は、例えばメルトブロー法を利用した紡糸ノズルであり、中央の樹脂噴射口14bから噴射された溶融樹脂に対して熱風噴出口14aから熱風を吹付けて不織布繊維Ffを紡出する。このとき、繊維径が約30μmとなるように、溶融樹脂の押出し量及び熱風の流量等が設定される。
【0012】
第一紡糸ノズル14から紡出された不織布繊維Ffは熱風により吹き飛ばされ、半溶融状態で基布11nに積層される。そして、不織布繊維Ffが互いに接触することにより接触点で融着し、それらの不織布繊維Ffの層が不織布Wとなる。不織布繊維Ffの材料には、例えば、ポリプロピレン、PET、PA等、ポリエステル系、ポリアミド系、オレフィン系の熱可塑性樹脂が使用される。
なお、第一紡糸ノズル14にスパンボンド法、その他半溶融繊維を紡出できる方法を利用したノズルを使用することも可能である。
【0013】
第一紡糸ノズル14のコンベヤ上流側(図中左側)には活性炭供給装置20が設置されている。活性炭供給装置20は、第一紡糸ノズル14から紡出された不織布繊維Ffの流れ中に繊維付き粒状活性炭K,Faを供給する装置であり、ホッパー22と樋24とから構成されている。ホッパー22は繊維付き粒状活性炭K,Faを溜める上部開放形の容器であり、下端部に供給口22hが形成されている。供給口22hにはバルブ(図示されていない)が装着されており、そのバルブが開かれることで供給口22hから樋24にほぼ一定量の繊維付き粒状活性炭K,Faが連続して供給される。
【0014】
樋24は、紡糸ノズル14から紡出された不織布繊維Ffの流れ中に繊維付き粒状活性炭K,Faを連続して供給する横断面U字形の部材であり、不織布繊維Ffの流れ中にほぼ均等な密度で繊維付き粒状活性炭K,Faを供給できるように、その樋24の傾きが設定されている。
【0015】
繊維付き粒状活性炭K,Faは、図1(C)に示すように、約1mmの粒状活性炭Kにその粒状活性炭Kとほぼ同じ長さの接着性繊維Fa(繊維径約20μm)を接着したものである。このように、接着性繊維Faの長さが粒状活性炭Kとほぼ同じ長さに設定されているため、接着性繊維Fa同士が絡まり難く、繊維付き粒状活性炭K,Faがホッパー22内で塊状になり難い。
【0016】
繊維付き粒状活性炭K,Faは、例えば、以下の手順で製造される。
先ず、所定長さの接着性繊維Faが複数本束にされた状態で約1mmの長さに裁断され、この細かく裁断された接着性繊維Faが容器(図示されていない)に収納される。次に、接着性繊維Faの融点より高い温度まで加熱された粒状活性炭Kが前記容器内で接着性繊維Faと均等に混合される。これによって、粒状活性炭Kに接着性繊維Faが溶着され、図1(C)に示す繊維付き粒状活性炭K,Faが形成される。
【0017】
接着性繊維Faは、半溶融状態で不織布繊維Ffよりも接着性が高い繊維であり、その材料には、例えば変性ポリエチレン、低融点PET等、ポリエステル系、ポリアミド系の粘着性を有する熱可塑性樹脂が使用される。
なお、接着性繊維Faは、半溶融状態においては不織布繊維Ffよりも接着性が高いが、完全に固化した状態では不織布繊維Ffと特に特性の違いはない。
【0018】
次に、本実施形態に係る不織布Wの製造方法について説明する。
先ず、コンベヤ11が駆動されている状態でそのコンベヤ11の基布11nに対して第一紡糸ノズル14から半溶融状態の不織布繊維Ffが紡出される(図中点線参照)。次に、ホッパー22の供給口22hが開かれ、活性炭供給装置20の樋24から繊維付き粒状活性炭K,Faが不織布繊維Ffの流れ中に供給される。不織布繊維Ffの流れ中に供給された繊維付き粒状活性炭K,Faはその不織布繊維Ffを吹き飛ばす熱風により分散されて複数の不織布繊維Ffと混合され、さらに熱風の圧力によって不織布繊維Ffに押付けられる。
【0019】
このとき、粒状活性炭Kに接着されている接着性繊維Faは熱風及び不織布繊維Ffの熱で溶融し、その溶融した接着性繊維Faの働きで粒状活性炭Kと不織布繊維Ffとの接着力が高くなる。さらに、接着性繊維Faと不織布繊維Ffとが絡まることで、粒状活性炭Kは確実に不織布繊維Ffに保持される。そして、粒状活性炭Kが接着された半溶融状態の不織布繊維Ffがコンベヤ11の基布11n上に積層され、積層された不織布繊維Ffが互いに接触することで、その接触点同士が融着する。これによって、図1(B)に示すように、繊維層の内部に粒状活性炭Kがほぼ均等に配置された不織布Wが基布11n上に形成される。前述のように、コンベヤ11により基布11nはY方向に移動しているため、形成された不織布Wは連続的にY方向に搬送される。
【0020】
このように、本実施形態に係る不織布の製造方法では、粒状活性炭Kとほぼ等しい長さの接着性繊維Faをその粒状活性炭Kに接着した後、粒状活性炭K及び接着性繊維Faを半溶融状態の不織布繊維Ffの流れ中に供給するため、その接着性繊維Faの働きで不織布繊維Ffと粒状活性炭Kとの接着力が高くなる。このため、製造された不織布Wから粒状活性炭Kが脱落するようなトラブルが生じない。
また、接着性繊維Faの働きで不織布繊維Ffと粒状活性炭Kとの接着力を高めるため、その不織布繊維Ff自体の接着性をさほど高くする必要がない。即ち、不織布繊維Ffの接着性を不織布Wの嵩高さ確保に必要な最小限まで抑えることができる。このため、不織布繊維Ff同士が広い範囲で接着されて塊状になることがなく、不織布Wの品質を確保できる。
【0021】
ここで、本実施形態では半溶融状態の不織布繊維Ffの流れ中に粒状活性炭Kを供給する例を示したが、粒状活性炭Kの代わりに酸化チタン等を使用することも可能である。
また、本実施形態では、第一紡糸ノズル14と活性炭供給装置20とを使用して内部に粒状活性炭Kがほぼ均等に配置された不織布Wを形成する例を示したが、図2に示すように、その第一紡糸ノズル14のコンベヤ上流側に第二紡糸ノズル15を設置し、その第一紡糸ノズル14のコンベヤ下流側に第三紡糸ノズル16を設置すれば三層構造の不織布Wtを形成することが可能になる。
【0022】
即ち、コンベヤ上流側の第二紡糸ノズル15によって基布11nに不織布W1(下層W1)を積層し、その下層W1に第一紡糸ノズル14と活性炭供給装置20とによって粒状活性炭Kを有する不織布W2(中間層W2)を積層し、さらにその中間層W2にコンベヤ下流側の第三紡糸ノズル16によって不織布W3(表面層W3)を積層すれば、三層構造の不織布Wtが形成できる。このように、不織布Wtを三層構造とすることにより、内部の粒状活性炭Kがさらに脱落し難くなる。
【0023】
[実施形態2]
以下、図3に基づいて本発明の実施形態2に係る不織布の製造方法について説明する。本実施形態に係る不織布の製造方法は、粒状活性炭Kと接着性繊維Faとを別々に不織布繊維Ffの流れ中に供給するもので、その他の工程は実施形態1に係る不織布の製造方法と同様である。このため、本実施形態で使用される不織布の製造設備30は、実施形態1の不織布の製造設備10と粒状活性炭K及び接着性繊維Faの供給構造のみが異なっており、その他の構造は同様である。したがって、実施形態1の不織布の製造設備10と同じ装置については同一番号を付して説明を省略する。
【0024】
本実施形態の不織布の製造設備30は、第一紡糸ノズル14のコンベヤ下流側に繊維供給装置26が設置されている。繊維供給装置26は、第一紡糸ノズル14から紡出された不織布繊維Ffの流れ中に細かく裁断された接着性繊維Faを供給する装置であり、繊維ホッパー28と繊維樋27とから構成されている。繊維ホッパー28は約1mmに裁断された繊維径約20μmの接着性繊維Faを溜める上部開放形の容器であり、下端部に供給口28hが形成されている。供給口28hにはバルブ(図示されていない)が装着されており、そのバルブが開くことで供給口28hから繊維樋27にほぼ一定量の接着性繊維Faが連続して供給される。
【0025】
繊維樋27は、紡糸ノズル14から紡出された不織布繊維Ffの流れ中に裁断された接着性繊維Faを連続して供給する部材であり、不織布繊維Ffの流れ中に接着性繊維Faをほぼ均等な密度で供給できるように、その樋24の傾きが設定されている。
【0026】
次に、本実施形態に係る不織布Wの製造方法について説明する。
先ず、コンベヤ11が駆動されている状態でそのコンベヤ11の基布11nに対して第一紡糸ノズル14から半溶融状態の不織布繊維Ffが紡出される(図中点線参照)。次に、繊維供給装置26の繊維ホッパー28の供給口28hが開かれ、細かく裁断された接着性繊維Faが繊維樋27によって不織布繊維Ffの流れ中に供給される。不織布繊維Ffの流れ中に供給された接着性繊維Faはその不織布繊維Ffを吹き飛ばす熱風により分散されて複数の不織布繊維Ffと混合され、さらに熱風の圧力によって不織布繊維Ffに押付けられて溶融する。
【0027】
次に、活性炭供給装置20のホッパー22の供給口22hが開かれ、粒状活性炭Kが樋24によって不織布繊維Ffと接着性繊維Faとの流れ中に供給される。不織布繊維Ff等の流れ中に供給された粒状活性炭Kはその不織布繊維Ffを吹き飛ばす熱風により分散されて複数の不織布繊維Ffと混合され、熱風の圧力によって不織布繊維Ffに押付けられる。このとき、不織布繊維Ffには接着性繊維Faが半溶融状態で接着されているため、不織布繊維Ffに押付けられた粒状活性炭Kは接着性繊維Faの働きで不織布繊維Ffに確実に接着される。
【0028】
そして、粒状活性炭Kが接着された半溶融状態の不織布繊維Ffがコンベヤ11の基布11n上に積層され、繊維層の内部に粒状活性炭Kがほぼ均等に配置された不織布Wが形成される。
このように、接着性繊維Faの働きで不織布繊維Ffと粒状活性炭Kとが接着が確実になるため、製造された不織布Wから粒状活性炭Kが脱落するようなトラブルが生じない。
また、細かく裁断した接着性繊維Faを予め粒状活性炭Kに接着させておく工程が不要になるため、実施形態1の場合よりも不織布Wの製造コストを低減させることができる。
【0029】
[実施形態3]
以下、図4に基づいて本発明の実施形態3に係る不織布の製造方法について説明する。本実施形態に係る不織布の製造方法は、粒状活性炭Kと接着性繊維Faとを不織布繊維Ffの流れ中に供給する方法を変更したものであり、その他の方法は実施形態1に係る不織布の製造方法と同様である。このため、本実施形態で使用される不織布の製造設備40は、実施形態1の不織布の製造設備10と粒状活性炭K及び接着性繊維Faの供給構造のみが異なっており、その他の構造は同様である。したがって、実施形態1の不織布の製造設備10と同じ装置については同一番号を付して説明を省略する。
【0030】
本実施形態の不織布の製造設備40は、図4に示すように、コンベヤ11の基布11nに対して斜め方向から不織布繊維Ffを紡出できるように第一紡糸ノズル14が傾斜した状態で設置されている。また、第一紡糸ノズル14のコンベヤ上流側には、その第一紡糸ノズル14から紡出された不織布繊維Ffの流れ中に上方から接着性繊維Faを紡出可能なように第二紡糸ノズル44が下向きに設置されている。さらに、第二紡糸ノズル44のコンベヤ上流側には、その第二紡糸ノズル44から紡出された接着性繊維Faの流れ中に粒状活性炭Kを供給する活性炭供給装置20が設置されている。
即ち、第二紡糸ノズル44が本発明の補助紡糸ノズルに相当する。
【0031】
次に、本実施形態に係る不織布Wの製造方法について説明する。
先ず、コンベヤ11が駆動されている状態でそのコンベヤ11の基布11nに対して第一紡糸ノズル14から半溶融状態の不織布繊維Ffが斜め方向から紡出される。次に、第二紡糸ノズル44から半溶融状態の接着性繊維Faが紡出され、その接着性繊維Faが第一紡糸ノズル14から紡出された不織布繊維Ffの流れ中に供給される。ここで、不織布繊維Ffの繊維径が約30μm、接着性繊維Faの繊維径が約20μmとなるように、第一紡糸ノズル14、第二紡糸ノズル44の溶融樹脂の押出し量及び熱風の流量等が設定される。
【0032】
次に、活性炭供給装置20のホッパー22の供給口22hが開かれ、粒状活性炭Kが樋24によって接着性繊維Faの流れ中に供給される。接着性繊維Faの流れ中に供給された粒状活性炭Kはその接着性繊維Faを吹き飛ばす熱風により分散されて複数の接着性繊維Faと混合され、熱風の圧力によって接着性繊維Faに押付けられて接着される。そして、接着性繊維Faに接着された粒状活性炭Kがその接着性繊維Faと共に第一紡糸ノズル14から紡出された不織布繊維Ffの流れ中に供給される。
【0033】
不織布繊維Ffの流れ中に供給された粒状活性炭K及び接着性繊維Faは、前述のように、半溶融状態の不織布繊維Ffと混合され、熱風の圧力によってその不織布繊維Ffに押付けられる。これによって、粒状活性炭Kは接着性繊維Faを介して不織布繊維Ffと確実に接着される。
【0034】
そして、粒状活性炭Kが接着された半溶融状態の不織布繊維Ffがコンベヤ11の基布11n上に積層され、繊維層の内部に粒状活性炭Kがほぼ均等に配置された不織布Wが形成される。
このように、接着性繊維Faの働きで不織布繊維Ffと粒状活性炭Kとの接着力が高くなるため、製造された不織布Wから粒状活性炭Kが脱落するようなトラブルが生じない。
また、所定長さの接着性繊維Faを細かく裁断する工程が不要になるため、実施形態2の場合よりも不織布Wの製造コストを低減させることができる。
【0035】
なお、実施形態1〜実施形態3では、接着性繊維Faが溶融し易いように繊維径を約20μmに設定する例を示したが、不織布繊維Ffとほぼ等しい繊維径(約30μm)に設定することも可能である。
また、不織布繊維Fa及び粒状活性炭Kをコンベヤ11の基布11n上に積層する例を示したが、コンベヤ11上にフィルタの形状に成形された金網をセットし、前記金網上に不織布繊維Fa等を積層することも可能である。このようにすれば、フィルタ形状の不織布を成形することが可能となる。
また、被接着部材として脱臭機能を有する粒状活性炭K、酸化チタン等を使用する例を示したが、被接着部材の材料としては種々の機能を有する部材が含まれる。
【0036】
【発明の効果】
本発明によると、接着性繊維の働きで不織布繊維と被接着部材との接着力が高くなるため、製造された不織布から被接着部材が脱落し難くなる。また、不織布繊維の接着性を不織布の嵩高さ確保に必要な最小限まで抑えることができるため、不織布の品質を確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係る不織布の製造方法に使用される製造装置の模式図(A図)、製造された不織布の模式断面図(B図)及び不織布の製造に使用される繊維付き粒状活性炭の模式図(C図)である。
【図2】不織布の製造方法の変形例を表す模式図である。
【図3】本発明の実施形態2に係る不織布の製造方法に使用される製造装置の模式図である。
【図4】本発明の実施形態3に係る不織布の製造方法に使用される製造装置の模式図である。
【図5】従来の不織布の製造方法に使用される製造装置の斜視図である。
【符号の説明】
W 不織布
W1 不織布(下層)
W2 不織布(中間層)
W3 不織布(上層)
Wt 三層構造の不織布
Ff 不織布繊維
Fa 接着性繊維
K 粒状活性炭(被接着部材)
11 コンベヤ
11n 基布(繊維積層面)
14 第一紡糸ノズル
20 活性炭供給装置
24 樋
26 繊維供給装置
27 繊維樋
44 第二紡糸ノズル(補助紡糸ノズル)

Claims (6)

  1. 紡糸ノズルから紡出された半溶融状態の不織布繊維の流れ中にその不織布繊維に接着される被接着部材を供給し、前記被接着部材を前記不織布繊維と共に繊維積層面に積層して前記被接着部材を含有する不織布を製造する不織布の製造方法であって、
    前記被接着部材を前記不織布繊維の流れ中に供給する際に、半溶融状態において前記不織布繊維よりも接着性が高い接着性繊維を前記不織布繊維の流れ中に供給することを特徴とする不織布の製造方法。
  2. 請求項1記載の不織布の製造方法であって、
    接着性繊維を被接着部材に接着した後、前記被接着部材及び接着性繊維を半溶融状態の不織布繊維の流れ中に供給することを特徴とする不織布の製造方法。
  3. 請求項1記載の不織布の製造方法であって、
    接着性繊維を半溶融状態の不織布繊維の流れ中に供給した後、その不織布繊維及び接着性繊維の流れ中に前記被接着部材を供給することを特徴とする不織布の製造方法。
  4. 請求項1記載の不織布の製造方法であって、
    補助紡糸ノズルから紡出された半溶融状態の接着性繊維の流れ中に被接着部材を供給した後、その接着性繊維及び被接着部材を半溶融状態の不織布繊維の流れ中に供給することを特徴とする不織布の製造方法。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の不織布の製造方法であって、
    接着性繊維の径寸法を不織布繊維の径寸法よりも小さくすることを特徴とする不織布の製造方法。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の不織布の製造方法であって、
    繊維積層面を不織布により構成することを特徴とする不織布の製造方法。
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