JP4567902B2 - フィラーホースの連結具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、ポリエチレン製の外面層を備えた燃料タンクとフィラーホースとを連通状態に接続するために用いられる連結具の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料タンクとフィラーホースとを接続するにあたっては、実用新案登録第2579846号にかかる逆止弁のように、長さ方向ほぼ中央に鍔部を有し、この鍔部を挟んだ一端側をフィラーホースへのはめ付け部とすると共に、この鍔部を挟んだ他端側を燃料タンクの開口から当該開口に当該鍔部が突き当たる位置まで燃料タンク内に入れ込ませた状態で当該鍔部を燃料タンクの外面に溶着させて当該燃料タンクに取り付けるようにした筒状の連結具が用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、外面層をポリエチレン製とした燃料タンクにこの種の連結具を前記溶着によって取り付ける場合には、かかる溶着強度を高めるために連結具側もポリエチレン製とする必要がある。
【0004】
しかし、かかるポリエチレンは、燃料を吸収して膨潤しやすく、また、寸法安定性が比較的低い。このため、この種の連結具を単純にポリエチレンによって一体に成形してしまうと、そのままではフィラーホースへのはめ付け部が常時適切に当該フィラーホースの接続端部にはめ込まれている状態、つまり、かかるはめ付け部からの燃料漏れを生じさせない状態を高いレベルでは保障し難いところであった。
【0005】
そこでこの発明は、この種の連結具を、ポリエチレン製の外面層を備えた燃料タンクに溶着により馴染みよく取り付け可能としながら、フィラーホースとの接続状態も常時安定的に確保できるようにすることを主たる目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、請求項1記載の発明にあっては、フィラーホースの連結具が以下の(1)〜(4)の構成を備えたものとした。
(1)ポリエチレン製の外面層を有する燃料タンクとフィラーホースとを接続するための連結具であって、
(2)この連結具が、前記燃料タンクの外側において当該燃料タンクに透設された開口部に加熱溶着によって取り付けられるポリエチレン製又はポリエチレンとガスバリア性を備えた合成樹脂とのブレンドポリマー製の溶着用突部を備えた取付部と、
(3)前記フィラーホースの接続端部にはめ入れられる接続筒部とを備えていると共に、
(4)前記接続筒部が、取付部と一体に設けられた内筒体と、当該内筒体の外側にはめ付けられるポリエチレンよりも燃料を吸収して膨潤し難く、かつ、寸法安定性の高い合成樹脂よりなる外筒体とによって構成としてある。
【0007】
かかる構成によれば、前記取付部を構成する溶着用突部は、ポリエチレン製又はポリエチレンとガスバリア性を備えた合成樹脂とのブレンドポリマー製であることから、ポリエチレン製の外面層を備えた燃料タンクに対して前記溶着用突部を馴染みよく溶着させることができ、溶着強度を高く確保しながら燃料タンクに連結具を取り付けることができる。
【0008】
また、前記接続筒部は、その少なくとも外周部が、前記ポリエチレンよりも燃料を吸収して膨潤し難く、かつ、寸法安定性の高い合成樹脂によって構成してあることから、前記取付部においてポリエチレン製の外面層を備えた燃料タンクに対する馴染みの良い溶着を確保させながら、かかる接続筒部が常時適切に前記フィラーホースの接続端部にはめ入れられているようにしておくことができ、燃料タンクとフィラーホースとの接続状態を安定的に確保することができる。特に、取付部と内筒体とを、ポリエチレン製の外面層を備えた燃料タンクに馴染みよく溶着可能なポリエチレン製又はポリエチレンとガスバリア性を備えた合成樹脂とのブレンドポリマー製のものとして一体に成形しておきながら、前記接続筒部が常時適切に前記フィラーホースの接続端部にはめ入れるようにしておくことができ、燃料タンクとフィラーホースとの接続状態を安定的に確保することができる。
【0011】
また、請求項2に記載の発明にあっては、請求項2記載のフィラホースの連結具における外筒体がポリアセタールによって構成してあることを特徴としている。
【0012】
かかる構成によれば、前記接続筒部の外周部の膨潤を効果的に防止し、また、かかる外周部の寸法安定性を高く確保することができる。
【0013】
また、請求項3に記載の発明にあっては、請求項2又は請求項3記載のフィラーホースの連結具における外筒体に、接続筒部のフィラーホースの接続端部へのはめ入れに伴って当該接続端部に掛合される掛合部が形成してあることを特徴としている。
【0014】
かかる構成によれば、フィラーホースの接続端部に前記接続筒部をはめ入れることにより、前記掛合部によって、フィラーホースの接続端部と前記接続筒部とをより安定的に接続し合わせることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図1ないし図19に基づいて、この発明の典型的な実施の形態について説明する。
【0016】
なお、ここで図1は、実施の形態にかかる連結具を側面から見た状態で、また、図2は、その使用状態を断面にして、また、図3は、かかる連結具における逆流防止弁部3を横断面にして、それぞれ示している。なお、図2においては、燃料タンクTの構成壁およびフィラーホースHを想像線で表すと共に、かかる燃料タンクTに溶着される溶着用突部10を溶融させない状態として表している。
【0017】
また、図4ないし図8は、接続筒部2を構成する内筒体21と取付部1および逆流防止弁部3を構成する筒状体30とを一体に備えて構成される連結具を構成する主体部をそれぞれ表しており、また、図9ないし図11は、かかる内筒体21にはめ付けられて接続筒部2を構成する外筒体22を、図12および図13は、逆流防止弁部3を構成する筒状体30にはめ付けられるキャップ31を、図14および図15は、かかる逆流防止弁部3を構成する弁体32の弁頭部32aを、図16および図17は、当該弁体32におけるガイド体32bを、図18および図19は、当該弁体32におけるシールリング32eを、それぞれ表している。
【0018】
この実施の形態にかかるフィラーホースHの連結具は、ポリエチレン製の外面層を備えた燃料タンクTとフィラーホースHとを連通状態に接続するために用いられるものである。
【0019】
かかる連結具は、
(1)前記燃料タンクTの外側において当該燃料タンクTに透設された開口部Tbに加熱溶着によって取り付けられるポリエチレン製又はポリエチレンとガスバリア性を備えた合成樹脂とのブレンドポリマー製の溶着用突部10を備えた取付部1と、
(2)前記フィラーホースHの接続端部Haにはめ入れられる接続筒部2とを備えている。
【0020】
この実施の形態にあっては、かかる取付部1は、前記燃料タンクTの開口部Taを塞ぐ大きさの円盤状をなすフランジ11として構成されている。また、かかるフランジ11における燃料タンクTの外面Taに向けられる側であって、その外周部には、環状をなす溶着用突部10が一体に形成してあり、この溶着用突部10を加熱溶融させた状態で当該燃料タンクTの開口部Tbを当該フランジ11で覆うように当該燃料タンクTの外面Taに当該フランジ11を押し付けることにより、溶融された当該溶着用突部10の硬化によってかかる燃料タンクTに対して連結具の取り付けがなされるものとされている。
【0021】
かかる取付部1を構成する溶着用突部10は、ポリエチレン製又はポリエチレンとガスバリア性を備えた合成樹脂とのブレンドポリマー製であることから、ポリエチレン製の外面層を備えた燃料タンクTに対して前記溶着用突部10を馴染みよく溶着させることができる。
【0022】
かかる溶着用突部10をポリエチレンとガスバリア性を備えた合成樹脂とのブレンドポリマー製とした場合、この溶着用突部10の溶着箇所を通じた燃料ガスの漏れ出しをできる限り防止した状態で、燃料タンクTとフィラーホースHとを接続させることができる。
【0023】
また、この実施の形態にあっては、かかる溶着用突部10を含んだ取付部1全体を同一の材料によって構成しているが、前記フランジ11をポリアセタールなどのガスバリア性を備えた合成樹脂により構成し、前記溶着用突部10をポリエチレン製又はポリエチレンとガスバリア性を備えた合成樹脂とのブレンドポリマー製としておいても良い。
【0024】
このようにした場合、前記フランジ11によって燃料タンクTからの燃料ガスの漏れ出しをできるだけ防止した状態で、当該燃料タンクTとフィラーホースHとを接続させることができる。
【0025】
このようにすることは、例えば、フランジ11側をインサートとしたインサート成形によって、当該フランジ11の外側を覆い、かつ、前記溶着用突部10を備えたポリエチレン製又はポリエチレンとガスバリア性を備えた合成樹脂とのブレンドポリマー製の外被層を形成させることにより確保することができる。
【0026】
かかるブレンドポリマーとしては、典型的には、ポリエチレン、特に、高密度ポリエチレンとエチレン−ビニルアルコール共重合体とのブレンドポリマーや、ポリエチレン、特に、高密度ポリエチレンとポリアミドとのブレンドポリマーを用いることができる。
【0027】
また、溶着用突部10を内外二重に構成し、外側の溶着用突部10をポリエチレン製とし、内側の溶着用突部10をポリエチレンとガスバリア性を備えた合成樹脂とのブレンドポリマー製としておいても良い。
【0028】
このようにした場合、ポリエチレンとガスバリア性を備えた合成樹脂とのブレンドポリマー製とされる内側の溶着用突部10によって、溶着用突部10の溶着箇所を通じた燃料ガスの漏れ出しをできる限り防止した状態で、燃料タンクTとフィラーホースHとを接続させることができる。
【0029】
また、前記接続筒部2は、この実施の形態にあっては、前記フランジ11のほぼ中央に開設された流入口12に一方の筒端を一体に連接させた状態で、当該フランジ11における燃料タンクTに向けられる側と反対の側から突き出すように形成されている。そして、前記のように燃料タンクTに取り付けた連結具における、かかる接続筒部2をフィラーホースHの接続端部Haから当該フィラーホースH内にはめ入れることにより、このフィラーホースHから流入されてくる燃料を前記流入口12を通じて燃料タンクT内に送り込むものとされる。
【0030】
かかる接続筒部2は、その少なくとも外周部20が、前記ポリエチレンよりも燃料を吸収して膨潤し難く、かつ、寸法安定性の高い合成樹脂によって構成してある。
【0031】
この結果、この実施の形態にあっては、前記取付部1においてポリエチレン製の外面層を備えた燃料タンクTに対する馴染みの良い溶着を確保させながら、かかる接続筒部2が常時適切に前記フィラーホースHの接続端部Haにはめ入れられているようにしておくことができ、燃料タンクTとフィラーホースHとの接続状態を安定的に確保することができる。
【0032】
かかる接続筒部2の少なくとも外周部20を、前記ポリエチレンよりも燃料を吸収して膨潤し難く、かつ、寸法安定性の高い合成樹脂によって構成することは、例えば、かかる接続筒部2が、取付部1と一体に設けられた内部筒体を有するようにしておき、この内部筒体側をインサートとしたインサート成形によって当該内筒体21の外周に前記ポリエチレンよりも燃料を吸収して膨潤し難く、かつ、寸法安定性の高い合成樹脂による外被層を形成させることにより確保することができるが、この実施の形態にあっては、かかる接続筒部2を、取付部1と一体に設けられた内筒体21と、当該内筒体21の外側にはめ付けられるポリエチレンよりも燃料を吸収して膨潤し難く、かつ、寸法安定性の高い合成樹脂よりなる外筒体22とによって構成しており、これにより当該接続筒部2の外周部20が前記ポリエチレンよりも燃料を吸収して膨潤し難く、かつ、寸法安定性の高い合成樹脂となるようにしている。
【0033】
かかる構成によれば、取付部1と内筒体21とを、ポリエチレン製の外面層を備えた燃料タンクTに馴染みよく溶着可能なポリエチレン製又はポリエチレンとガスバリア性を備えた合成樹脂とのブレンドポリマー製のものとして一体に成形しておきながら、前記接続筒部2が常時適切に前記フィラーホースHの接続端部Haにはめ入れられているようにしておくことができ、燃料タンクTとフィラーホースHとの接続状態を安定的に確保することができる。
【0034】
典型的には、かかる外筒体22をポリアセタールによって構成しておくことにより、前記接続筒部2の外周部20の膨潤を効果的に防止し、また、かかる外周部20の寸法安定性を高く確保することができる。
【0035】
具体的には、この実施の形態にあっては、前記取付部1を構成するフランジ11の流入口12に一方の筒端を一体に連接させた状態で、当該取付部1と一体に円筒状をなす前記内筒体21を形成させていると共に、前記外筒体22をこの内筒体21の外径とほぼ等しいかやや大きい内径を備える両端を開放させた円筒体として構成しており、この外筒体22の一端側から当該外筒体22の内側に前記内筒体21を入れ込むことによって当該内筒体21の外側に当該外筒体22がはめ付けられるようにしてある。
【0036】
また、この実施の形態にあっては、前記内筒体21の基部側であって、その外周に、当該内筒体21の周方向において互いにほぼ等しい間隔を開けて複数の掛合爪21a、21a…が形成してあると共に、前記外筒体22の前記はめ付けによって前記取付部1のフランジ11側に位置される端部に当該外筒体22の周方向において互いにほぼ等しい間隔を開けて複数の掛合窓22a、22a…が形成してあり、かかる外筒体22の内側に前記内筒体21をはめ込み切った位置で当該複数の掛合爪21a、21a…がそれぞれ対応する掛合窓22aに入り込み、当該掛合窓22aに掛合して当該はめ込み状態を安定的に維持するようにしてある。
【0037】
具体的には、前記掛合爪21aは前記内筒体21の基部側に向けられた掛合面21bと、当該掛合面21bと反対の側に、当該掛合爪21aの頂部21cに向かうに連れて次第に当該掛合爪21aを高めさせる向きに傾斜した傾斜面21dとを備えていると共に、複数の掛合爪21a、21a…(この実施の形態においては四つ)の前記頂部21cを通る仮想の円の直径が前記外筒体22の内径よりもやや大きくなるようにしてある。そして、この実施の形態にあっては、かかる外筒体22内への内筒体21のはめ入れに伴って、当該外筒体22における前記フランジ11側に向けられる端部が当該掛合爪21aの傾斜面21dに突き当たると当該傾斜面21dの傾斜に案内されて当該端部側の内径を広げ出させる向きにやや弾性変形され、この後、当該外筒体22の前記掛合窓22aに当該掛合爪21aが入り込んだ位置での当該端部の弾性復帰によって当該掛合窓22aにおける前記フランジ11側にある窓縁に当該掛合爪21aの掛合面21bが掛合されるようにしてある。
【0038】
また、この実施の形態にあっては、かかる外筒体22に、前記接続筒部2のフィラーホースHの接続端部Haへのはめ入れに伴って当該接続端部Haに掛合される掛合部22bが形成してある。
【0039】
具体的には、この実施の形態にあっては、かかる掛合部22bは前記外筒体22の長さ方向ほぼ中程の位置において、当該外筒体22を巡る向きに当該外筒体22の外面から突き出すように形成された環状リブ22cとして構成してある。
そして、この環状リブ22cが設けられた箇所の外筒体22の外径、つまり、接続筒部2の外径が、前記フィラーホースHの接続端部Haの内径よりもやや大きくなるようにしてある。
【0040】
これにより、フィラーホースHの接続端部Haに前記接続筒部2をはめ入れることにより、当該フィラーホースHの接続端部Haが可撓性を備えている場合にあっては、当該掛合部22b、つまり、前記環状リブ22cを当該フィラーホースHの内側から当該フィラーホースHに食い込ませるようにすることができ、フィラーホースHの接続端部Haと前記接続筒部2とを液密状態に接続し合わせることができる。(図2)
【0041】
また、フィラーホースHの接続端部Haに前記接続筒部2をはめ入れることに伴って前記掛合部22bに掛合される被掛合部が形成されている場合(例えば、突起状に構成される当該掛合部22bを当該掛合部22bへの突き当たりにより接続端部Haを一旦弾性的に広げ出させた後の弾性復帰により入り込ませる窓穴状の被掛合部を備えたコネクタがフィラーホースHの端部に取り付けられて前記接続端部Haが構成されている場合など)には、この被掛合部に掛合部22bを掛合させることにより、フィラーホースHの接続端部Haと前記接続筒部2とを液密状態に接続し合わせることができる。
【0042】
前記外筒体22は、膨潤し難く、また、寸法安定性の高い合成樹脂によって構成されていることから、前記接続端部Haへの前記接続筒部2のはめ込みによりかかる掛合部22bを当該接続端部Haに常時適切に掛合させることができる。
【0043】
また、この実施の形態にあっては、前記接続筒部2を構成する内筒体21の長さ方向ほぼ中程の位置において、当該内筒体21を巡る向きに環状溝21eが形成してあると共に、この環状溝21eにシールリング21fがはめ付けられており、かかるシールリング21fによって当該内筒体21の外面と前記外筒体22の内面との間からの燃料の漏れ出しを確実に阻止できるようにしてある。
【0044】
なお、この実施の形態にあっては、連結具が逆流防止弁部3を備えたものとしてある。
【0045】
かかる逆流防止弁部3は、前記取付部1を構成するフランジ11における前記接続筒部2の設けられた側と反対の側に形成されており、連結具の取り付けによって燃料タンクTの内側に入り込むようにしてある。
【0046】
かかる逆流防止弁部3は、この実施の形態にあっては、
(1)前記流入口12を巡るように一方の筒端を前記フランジ11に一体に接合させた筒状体30と、
(2)この筒状体30の他方の筒口にはめ付けられるキャップ31と、
(3)かかる筒状体30の筒軸線に沿って移動可能な状態で当該筒状体30に収められると共に、当該筒状体30の側から前記流入口12に入り込む弁体32と、
(4)この弁体32と前記キャップ31の内面との間に介装されて常時当該弁体32を当該弁体32が前記流入口12を閉塞する向きに付勢する圧縮コイルバネ33とを備えている。
【0047】
また、かかる弁体32は、当該弁体32の移動方向に沿った断面において半円形状をなし、半球状部を前記流入口12に入り込ませる弁頭部32aと、この弁頭部32aの開放側から当該弁頭部32a内に一端をはめ込ませるようにして当該弁頭部32aに組み付けられるガイド体32bと、この弁頭部32aとガイド体32bとの間に挟み込み状に備え付けられるシールリング32eとを有している。そして、かかる弁体32を構成するガイド体32bの他端部に前記圧縮コイルバネ33の一端が押し当てられるようにしてあり、かかる弁体32はこのバネ33の付勢によって前記流入口12から燃料が流入されない状態においては前記シールリング32eを当該流入口12の前記接続筒部2の形成側と反対の口縁部に密着させて当該流入口12からフィラーホースHの側に向けた燃料の逆流を阻止するように前記弁頭部32aを当該流入口12に入り込ませるものとしてある。(図2)
【0048】
また、前記弁体32を構成するガイド体32bは、当該ガイド体32bから放射方向に突き出す複数の案内翼部32c、32c…を備えている。各案内翼部32c、32c…はそれぞれ、当該弁体32の移動方向に板面を沿わせた一対のプレート32d、32dから構成されている。一方、前記筒状体30の内面には、当該筒状体30の筒軸方向に沿って延びると共に、かかるガイド体32bの対応する案内翼部32cを構成する一対のプレート32d、32d間に入り込む複数のガイドリブ30a、30a…が形成してあり、このガイドリブ30aによって当該筒状体30の筒軸線に沿って前記弁体32が規則的に移動するようにしてある。
【0049】
また、前記筒状体30における前記ガイドリブ30aが設けられていない箇所および前記キャップ31には開放部34が形成してあり、前記フィラーホースHに燃料が流入されると当該燃料の流入圧によって前記バネ33の付勢に抗して前記弁体32が前記キャップ31の側に押し込まれ、このように弁体32が押し込まれることによって開放された前記流入口12を通じて前記筒状体30内に流入された燃料がかかる開放部34から燃料タンクT内に流れ込むようにしてある。
【0050】
【発明の効果】
この発明にかかるフィラーホースの連結具は、ポリエチレン製の外面層を備え燃料タンクに溶着により馴染みよく取り付け可能でありながら、フィラーホースとの接続状態も常時安定的に確保することができ、当該フィラーホースと燃料タンクとを容易かつ適切に連結させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】連結具の側面図
【図2】同使用状態を示す断面図
【図3】図2におけるA−A線断面図
【図4】連結具を構成する主体部の側面図
【図5】同平面図
【図6】図4と異なる向きから見た主体部の側面図
【図7】図4におけるB−B線断面図
【図8】主体部の縦断面図
【図9】外筒体の平面図
【図10】同側面図
【図11】図9におけるC−C線断面図
【図12】キャップ31の平面図
【図13】同一部破断側面図
【図14】弁頭体32aの平面図
【図15】同一部破断側面図
【図16】ガイド体32bの平面図
【図17】同一部破断側面図
【図18】シールリング32eの平面図
【図19】同一部破断側面図
【符号の説明】
T 燃料タンク
H フィラーホース
1 取付部
10 溶着用突部
2 接続筒部
20 外周部
Claims (3)
- ポリエチレン製の外面層を有する燃料タンクとフィラーホースとを接続するための連結具であって、
この連結具が、
前記燃料タンクの外側において当該燃料タンクに透設された開口部に加熱溶着によって取り付けられるポリエチレン製又はポリエチレンとガスバリア性を備えた合成樹脂とのブレンドポリマー製の溶着用突部を備えた取付部と、
前記フィラーホースの接続端部にはめ入れられる接続筒部とを備えていると共に、
前記接続筒部が、取付部と一体に設けられた内筒体と、当該内筒体の外側にはめ付けられるポリエチレンよりも燃料を吸収して膨潤し難く、かつ、寸法安定性の高い合成樹脂よりなる外筒体とによって構成としてあることを特徴とするフィラーホースの連結具。 - 外筒体がポリアセタールによって構成してあることを特徴とする請求項1に記載のフィラーホースの連結具。
- 外筒体に、接続筒部のフィラーホースの接続端部へのはめ入れに伴って当該接続端部に掛合される掛合部が形成してあることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のフィラーホースの連結具。
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