JP4567250B2 - トロリ線の振止金具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、電車線路に架設されるトロリ線が風圧により左右に揺れるのを防止するための振止金具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば橋梁上等の横風が強い箇所では、トロリ線の横揺れを防止するために、振止金具と称される棒状の部材でトロリ線を支持物に支持している。即ち、例えば、トロリ線の上方を横断するように構築物間に架設されたスパン線のような支持物に、左右一対の振止金具の基端を支持し、これら一対の振止金具の先端部でトロリ線を把持し、ほぼV字状にトロリ線を吊ることよって、トロリ線の横揺れを防止するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の振止金具は、棒状の剛体であるから、トロリ線がパンタグラフにより押し上げられるときに、支持物との間に突っ張って、押し返すので、トロリ線の把持箇所に硬点を生じる。この硬点はトロリ線の偏摩耗を生じたりパンタグラフの摺動抵抗を増大させるという問題点がある。
従って、本発明は、トロリ線に硬点を生じさせることなく、トロリ線の横揺れを有効に防止することができる振止金具を提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明においては、上記課題を解決するため、スパン線Sのような支持物に基端を枢支されたアーム2と、このアーム2の先端側に設けられトロリ線を把持するイヤー4とを具備させてトロリ線の振止金具1を構成する。アーム2は、所定範囲で軸線方向に伸縮自在に結合された第1アーム部材5と第2アーム部材6とで構成し、これら第1及び第2のアーム部材5,6間にばね7を介設する。ばね7は、常時第1及び第2のアーム部材5,6を最大伸長状態に維持すべく付勢する。
最大伸長状態の左右一対の振止金具1でほぼV字状に吊られたトロリ線Tが、横風を受ける場合、一方の振止金具1がトロリ線Tを引き留め、他方の振止金具1がばね7の力でトロリ線Tを押し止めることにより横揺れを阻止する。これに対してトロリ線Tが上方に押し上げられると、両振止金具1が、ばね7を圧縮しつつ収縮して、トロリ線T上昇を許容する。このため、トロリ線Tの吊り止め箇所に硬点が生じない。
さらに、アーム2とイヤー4との間に首振り金具3を介設すれば、トロリ線Tが押し上げられるときに、軸周りのねじれ応力を受けることがない。
【0005】
【発明の実施の形態】
図面を参照して本発明の実施形態を説明する。図1は振止金具の設置状態の正面図、図2は振止金具の正面図、図3は振止金具の一部の正面図、図4は振止金具の先端部の正面図である。
【0006】
図1において、トロリ線Tの上方を横断するように構築物間に架設されたスパン線Sに、左右一対の振止金具1の基端が支持される。一対の振止金具1の先端部でトロリ線Tを把持し、ほぼV字状にトロリ線Tを吊ることよって、それの横揺れを防止する。
【0007】
振止金具1は、スパン線Sに基端を枢支されたアーム2と、このアーム2の先端側に枢支された首振り金具3と、この首振り金具3に取り付けられたイヤー4とを具備する。イヤー4は、トロリ線Tを把持する。アーム2は、所定範囲で軸線方向に伸縮自在に結合された第1アーム部材5と第2アーム部材6と、これら第1及び第2のアーム部材5,6間に介設されたばね7とを具備する。ばね7は、常時アーム部材5,6を最大伸長状態に維持すべく付勢する。
【0008】
図3に示すように、第1アーム部材5は、基端側に、第2アーム部材6の先端側を所定範囲で軸線方向相対移動自在に受け入れる筒状部5aを具備する。第2アーム部材6の先端側の挿入部6aは、ふた5bを自在に貫通して筒状部5aの内へ受け入れられる。挿入部6aは、ふた4bの内側面に当接するばね受け鍔6bを具備する。挿入部6aは、鍔6bによって筒状部4aから抜け止めされる。
ばね7は、筒状部5a内にあって、筒状部5aの端とばね受け鍔6bとの間に挿入される。第2アーム部材5の基端側は、取付金具8を介してスパン線Sに枢支される。
【0009】
図4に示すように、首振り金具3は、基端側において、アーム2の先端に水平ピン9によって枢支され、上下方向に回転自在である。首振り金具3の上方への回転範囲は、アーム2の先端に螺合された調整ボルト10によって規制される。
図1において、最大伸長状態にある左右一対の振止金具1,1でほぼV字状に吊られたトロリ線Tが、横風を受ける場合、一方の振止金具1がトロリ線を引き留め、他方の振止金具1がばね力でトロリ線Tを押し止めることにより横揺れを阻止する。これに対して、電車のパンタグラフによりトロリ線Tが上方に押し上げられると、両振止金具1,1がばねを圧縮しつつ収縮して、トロリ線T上昇を許容する。このため、トロリ線Tの吊り止め箇所に硬点が生じない。
【0010】
アーム2とイヤー4との間の首振り金具3は、トロリ線Tが押し上げられるときに、アーム2に対して相対回転し、トロリ線Tが、軸周りのねじれ応力を受けないようにする。
【0011】
【発明の効果】
以上のように、本発明においては、振止金具1のアーム2を、所定範囲で軸線方向に伸縮自在に結合された第1アーム部材5と第2アーム部材6とで構成し、両者間にばね7を介設し、ばね7で、両アーム部材5,6を最大伸長状態に付勢したため、最大伸長状態の左右一対の振止金具1でほぼV字状に吊られたトロリ線Tが、横風を受けると、一方の振止金具1でトロリ線Tを引き留め、他方の振止金具1のばね力でトロリ線Tを押し止めることにより横揺れを有効に阻止することができる。これに対してトロリ線Tが、パンタグラフで上方に押し上げられると、両振止金具1が、ばね7を圧縮しつつ収縮して、トロリ線Tの上昇を許容し、トロリ線Tの吊り止め箇所に硬点が生じのを回避する。さらに、アーム2とイヤー4との間に首振り金具3を介設すれば、トロリ線Tが押し上げられるときに、軸周りのねじれ応力を受けることがないという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】振止金具の設置状態の正面図である。
【図2】振止金具の正面図である。
【図3】振止金具の一部の正面図である。
【図4】振止金具の先端部の正面図である。
【符号の説明】
1 振止金具
2 アーム
3 首振り金具
4 イヤー
5 第1アーム部材
5a 筒状部
5b ふた
6 第2アーム部材
6a 挿入部
6b ばね受け鍔
7 ばね
8 取付金具
9 ピン
10 調整ボルト
S スパン線
T トロリ線
Claims (3)
- トロリ線の上方を横断する支持物に夫々基端を支持された左右一対でほぼV字状にトロリ線を吊ることよって、トロリ線の横揺れを防止する振止金具であって、
前記支持物に基端を枢支されたアームと、このアームの先端側に設けられトロリ線を把持するイヤーとを具備し、
前記アームは、所定範囲で軸線方向に伸縮自在に結合された第1アーム部材と第2アーム部材と、これら第1及び第2のアーム部材間に介設され常時両者を最大伸長状態に維持すべく付勢するばねとを具備することを特徴とするトロリ線の振止金具。 - トロリ線の上方を横断する支持物に夫々基端を支持された左右一対でほぼV字状にトロリ線を吊ることよって、トロリ線の横揺れを防止する振止金具であって、
前記支持物に基端を枢支されたアームと、このアームの先端に枢支された首振り金具と、この首振り金具に取り付けられたトロリ線を把持するイヤーとを具備し、
前記アームは、所定範囲で軸線方向に伸縮自在に結合された第1アーム部材と第2アーム部材と、これら第1及び第2のアーム部材間に介設され常時両者を最大伸長状態に維持すべく付勢するばねとを具備することを特徴とするトロリ線の振止金具。 - 前記第1アーム部材は、基端側に、前記第2アーム部材の先端側を所定範囲で軸線方向相対移動自在に受け入れる筒状部を具備し、
前記第2アーム部材は、前記筒状部への挿入部の一端に、筒状部の一端に当接して抜け止めするばね受け鍔を具備し、
前記ばねは、前記筒状部内にあって、筒状部の他端と前記ばね受け鍔との間に挿入されることを特徴とする請求項1又は2に記載のトロリ線の振止金具。
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