JP4566526B2 - 液晶表示装置 - Google Patents

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    • G02F2203/21Thermal instability, i.e. DC drift, of an optical modulator; Arrangements or methods for the reduction thereof

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示装置に関し、特にECB型(電界制御複屈折効果型)の液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、液晶表示装置の一例である液晶ディスプレイはパソコン用などの各種モニタ、携帯電話用表示素子などに広く普及しており、今後は大画面テレビへの用途展開を図るなどますます普及の一途をたどることが予測されている。そして、これら液晶ディスプレイにおいて、カラー表示方式として広く使用されているのが、マイクロカラーフィルタ方式と呼ばれる方式である。
【0003】
ここで、この方式はひとつの画素を少なくとも3つの副画素に分割し、それぞれに赤・緑・青のカラーフィルタを形成することによってフルカラー表示を行うものであり、高い色再現性能を容易に実現することができるというメリットがある。しかしながら、このカラー表示方式では透過率が1/3になってしまうことから、光利用効率が悪くなってしまうというデメリットがある。
【0004】
そして、このように光利用効率が悪くなると、バックライトを有する透過型液晶表示装置または半透過型液晶表示装置、もしくはフロントライトを有する反射型液晶表示装置の場合において、視認性を高めるべく明るい表示を実現しようとすると、バックライトもしくはフロントライトの輝度を高めなければならず、消費電力が高くなるという問題がある。
【0005】
また、この光利用効率の悪さは、フロントライトを用いない反射型液晶素子の場合にはより一層深刻な問題となる。つまり、RGBカラーフィルタを有する反射型カラー液晶表示素子は、非常に明るい屋外では十分な視認性を確保できるものの、暗い場所はもちろん、オフィスや家庭などの環境であっても十分な視認性を確保することが難しい。
【0006】
一方、従来から、カラーフィルタを用いずに着色した表示を得るカラー液晶表示装置として、ECB型(電界制御複屈折効果型)の液晶表示装置が知られている。
【0007】
そして、このECB型液晶表示装置は、一対の基板間に液晶を挟持した液晶セルをはさんで、透過型の場合は、その表面側と裏面側とにそれぞれ偏光板を配置したものであり、反射型の場合は一方の基板にのみ偏光板を配置した一枚偏光板タイプ、もしくは両方の基板に偏光板を配置し、偏光板の外側に反射板を設けた二枚偏光板タイプのものがある。
【0008】
ここで、例えば透過型のECB型液晶表示装置の場合、一方の偏光板を透過して入射した直線偏光が、液晶セルを透過する過程で液晶層の複屈折作用により各波長光がそれぞれ偏光状態の異なる楕円偏光となった光となり、その光が他方の偏光板に入射して、この他方の偏光板を透過した光が、その光を構成する各波長光の光強度の比に応じた色の着色光になる。
【0009】
即ち、ECB型液晶表示装置は、液晶セルの液晶層の複屈折作用と少なくとも一枚の偏光板の偏光作用とを利用して光を着色するものであり、カラーフィルタを用いた場合のような光の吸収がないことから、光の透過率を高くして明るいカラー表示を得ることができる。
【0010】
しかも、ECB型液晶表示装置は、液晶セルの両基板の電極間に印加される電圧に応じた液晶分子の配向状態によって液晶層の複屈折性が変化し、それに応じて他方の偏光板に入射する各波長光の偏光状態が変化するため、液晶セルへの印加電圧を制御することによって着色光の色を変化させることができ、これにより同じ画素で複数の色を表示することができる(非特許文献1参照。)。
【0011】
図10は、クロスニコル下において、透過型ECB型表示装置を駆動した場合における、リタデーション量とそれに対応する色を示した図であり、同図に示す通り、複屈折量に応じて色が変化していく。ここで、使用する液晶モードとして、例えば電圧無印加時に垂直配向しているΔεが負の材料を使用した場合、電圧無印加時には黒表示されており、電圧の増加にしたがって、
黒→グレー→白→黄色→赤→紫→青→黄色→紫→水色→緑
といったように色が変化することになる。
【0012】
【非特許文献1】
液晶デバイスハンドブック
日本学術振興会第142委員会編 p.473
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したような従来のECB方式においてカラー表示を行うECB型の液晶表示装置においては、同一画素中にて任意のカラー表示が可能ではあるものの、リタデーションによる着色を利用したモードであるために温度によるリタデーションの変化によって表示色が変化してしまうという問題があった。
【0014】
そこで本発明は、このような現状に鑑みてなされたものであり、温度変化に伴う表示色変化を極力低減することのできる液晶表示装置を提供することを目的とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、少なくとも1枚の偏光板と、少なくとも一方が透明な一対の基板と、前記一対の基板間に充填されると共に電圧無印加時に基板に対して略垂直方向に配向する誘電率異方性が負のネマチック液晶層とを備え、電圧印加によって前記液晶層の分子配向傾斜角を制御することで該液晶層のリタデーション量Rを変化させてモノクロ及びカラー表示を行う液晶表示装置であって、前記液晶層は、フレデリクス転移の閾値以上の印加電圧条件下において、印加電圧に応じて前記リタデーション量Rが変化することにより前記偏光板を通した光の色調を変化させ、前記リタデーション量Rの温度依存性が最小になる電圧が印加されたときの前記光の色調が、XY色度座標におけるX>0.4,Y<0.45の2式を満たす領域内にあることを特徴とするものである。
【0018】
また本発明は、前記一対の基板と前記液晶層とを備えると共に多数の画素を有し、前記画素を構成する副画素の一部には緑色のカラーフィルタが用いられている液晶素子を具備したことを特徴とするものである。
【0019】
また本発明は、電圧無印加時には黒表示であることを特徴とするものである。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0021】
図1は、本発明の実施の形態に係る液晶表示装置の構造を示す断面図であり、同図において、70は液晶表示装置、80は互いに偏光軸が直交した一対の偏光板87a,87b間に挟装されている液晶素子である。そして、この液晶素子80は、一対のガラス、プラスチック等透明性の高い材料からなる基板81a、81b間に例えば、ネマチック液晶(以下、単に液晶という)85を充填して形成されている。
【0022】
ここで、この基板81a,81bには、夫々液晶(層)85に電圧を印加するためのITO等の材料からなる電極82a,82bが、例えばストライプ状に設けられており、これらが互いに交差してマトリックス電極構造を形成している。
【0023】
なお、電極の構成としては、一方の基板にドット状の透明電極をマトリックス状に配置し、各透明電極にTFTやMIM(Metal−Insulator−Metal)等のスイッチング素子を接続し、他方の基板の一面上あるいは所定パターンの対向電極を設けアクティブマトリックス構造としても良い。
【0024】
また、この電極82a,82b上には、必要に応じてこれらのショートを防止する等の機能を持つ絶縁膜83a,83bが夫々設けられ、さらに、絶縁膜83a,83b上には、液晶85に接し、その配向状態を制御するべく機能する配向制御膜84a,84bが設けられている。
【0025】
ところで、通常のECBモードを用いた液晶表示装置70はリタデーション変化を利用することでRGBの原色表示が可能であり、それを利用したカラー液晶表示装置は公知となっている。
【0026】
ここで、このECB原理に基づくカラー表示可能なモードとして、電圧無印加時の液晶分子配向状態から、垂直配向モード、平行配向モード、HAN型モード、ベンド(OCB)モードなど各種配向モードが考えられる。なお、これらはいずれも電圧印加によって液晶層の複屈折量が変化する配向モードである。
【0027】
そして、これらの中のモードを本発明者らが鋭意検討した結果、温度変化による表示色変化を最小にするために垂直配向モードが最適であることを明らかになった。以下、その詳細について説明する。
【0028】
ネマチック液晶の場合、温度に対してさまざまな物性値が変化する。特に表示に影響する物性パラメータとして、屈折率異方性(Δn)が大きな温度依存性を持つことが知られている。こうした物性値の温度依存性に起因する特性変化が顕著に人の目に観測される例として次の2点が挙げられる。
1.コントラスト比が温度依存性を持つ場合。
2.視感度特性の高い表示色の色調が温度依存性を持つ場合。
【0029】
ここで、垂直配向モードおよびその中で適切な構成要件を採用することによって、上記2つの温度依存性を同時に最小化することが可能となる。
【0030】
例えば、1のコントラスト比の温度依存性は、主に黒輝度の温度依存性に支配されるが、この黒輝度は垂直配向でかつノーマリブラック構成にすることによって、つまり電圧無印加時には黒表示とすることにより、温度依存性のない構成にすることができる。即ち、電圧無印加時に液晶分子が立っている状態とした場合、この状態では複屈折は発生しない。
【0031】
つまり液晶の物性値であるΔnに温度依存性が存在するものの、垂直配向状態であるために温度が変化したとしてもその複屈折量は常にゼロである。この状態を黒状態とすることによって黒輝度が温度によって変化しない構成をとることが可能となる。なお上述の他のモードは電圧無印加時に液晶層のリタデーションが存在することから、Δnの温度依存性の影響を受けやすいことになる。
【0032】
次に、垂直配向モードに用いられる誘電率異方性が負の液晶材料(Nn型液晶)の電圧−リタデーション特性の温度依存性について説明する。
【0033】
電圧無印加状態から徐々に印加電圧値を上昇させていくと、フレデリクス転移の閾値以上の電圧値にて配向変形が生じはじめる。この配向変形量を表すセル中央部(バルク)の液晶分子の傾斜角θmは弾性連続体理論を用いて計算により求めることが可能である。このときの計算には弾性定数などの物性値を知ることが必要である。こうして求められた配向状態と屈折率異方性の値から、電圧印加時の複屈折量は計算によって求められる。
【0034】
ところで、メルク社等から実際に入手できるNn型液晶材料のリタデーション値の温度依存性を測定してみると、フレデリクス転移の閾値と飽和電圧値との中間電圧値においてリタデーション値の温度依存性がほとんど観測されない材料があることが実験により確認された。これは材料メーカーによる液晶材料開発の結果、Δnの温度依存性は存在するものの、前記配向変形に影響する弾性定数の温度依存性を適切に調整したためこれら2つの温度依存性が相殺しあうようになり、結果としてのリタデーション量の温度依存性が極めて小さい、もしくは実質的に存在しないような電圧範囲を実現させたものと考えられる。
【0035】
一方前記材料に関しても飽和電圧値に近い電圧範囲においてリタデーション値の温度依存性を測定してみると、非常に大きな温度依存性を示していることが実験により確認された。これは十分高い電圧を印加することによって、バルクから界面に至る液晶層のほぼ全てが基板に平行方向に配向してしまった結果、Δnの温度依存性の影響をそのまま受けることになり、結果としてのリタデーション量の温度依存性が非常に大きくなってしまうものと考えられる。
【0036】
つまり、中間電圧ではリタデーション量の温度依存性が極めて小さく、高電圧ではリタデーションの温度依存性が顕著である。そこで本発明が用いるECB原理に基づくカラー表示を行う場合、このリタデーション量の温度依存性が小さい電圧にて赤もしくは紫表示を行うことで、赤もしくは紫色表示の温度依存性がない液晶表示装置70(液晶素子80)を実現することができる。
【0037】
一方、青を表示させようとすると、赤や紫よりも大きなリタデーション量が必要であることから、高電圧印加が必要となる。このとき青における色調の温度依存性が発生してしまうことになる。
【0038】
図2はWrightとPittが求めた色の識別閾(色彩光学:大田登著 p.116)を表している。これによると、緑から赤にかけては波長が2nm以下のずれでも弁別されるのに対し、青は4nm以上のずれでようやく弁別されることになる。これは人間の青色に対する視感度が悪いことに起因していると思われる。
【0039】
つまり本発明の液晶表示装置のように赤もしくは紫にて温度依存性がなく、青にて若干の温度依存性が存在していたとしても、上記理由により青の温度依存性は感じにくいことになる。
【0040】
以上述べたような素子構成を採用することによって、モノクロ、及び赤、紫、青表示可能なマルチカラー表示素子であって、カラー表示特性の温度依存性が視認されない液晶表示装置70(液晶素子80)を実現することが可能となる。
【0041】
また本液晶素子80は必要に応じて、各多数の画素(ピクセル)を構成する副画素として緑カラーフィルタを有するサブピクセルと組み合わせることによって、つまり、画素を構成する副画素の一部に緑色のカラーフィルタを用いることにより、RGBすべての色範囲を表現できるカラー表示素子とすることができる。
【0042】
なお、本発明の液晶素子の駆動には、直接駆動方式、単純マトリクス方式、アクティブマトリクス方式のいずれの方式も用いることが出来る。また液晶表示装置70は、透過型としても反射型としても良いし、半透過型としてもよい。さらに、用いる基板はガラスでもよいしプラスチックなどの可撓性を有するものでも良い。なお、反射型にする場合には、反射板として鏡面反射板を用い液晶層の外側に散乱板を設けるような、いわゆる前方散乱板方式や、反射面の形状を工夫して指向性を設けたいわゆる指向性反射板など、各種反射板を用いることが出来る。
【0043】
次に、本実施の形態の実施例1〜3について説明する。
【0044】
なお、本実施例1〜3に用いる共通の素子構造として下記のものを用いた。
【0045】
液晶層の構造として、垂直配向処理を施した2枚のガラス基板を重ね合わせセル化し、液晶材料としてΔε<0である液晶材料MLC−6608(メルク社製)を毛細管注入した。なお、このとき実施例に応じてリタデーション値を設定すべくセル厚を変化させた。
【0046】
また、用いる基板構造として
▲1▼ リタデーション確認用の単ビットテストセル
▲2▼ 表示特性確認用のアクティブマトリクス(AM)セル
を用いた。
【0047】
ここで、単ビットのテストセルは一辺1cmの形状にITOをパターニングされた2枚の基板を重ね合わせてテストセルとし、AMセルは、一方の基板にTFTが配置されたアクティブマトリクス基板を用い、もう一方の基板には実施例に応じてカラーフィルタが配置された基板を用いた。このときの画素形状やカラーフィルタ構成は実施例に応じて変化させた。
【0048】
また、TFT側の画素電極にはアルミ電極を用い、反射型の構成とすると共に基板の最表面には前方散乱板(ポラテクノ製)を設けて、視野角を拡大させた。さらに、いずれのセルも配向膜としてJALS2022−R1(JSR製)を用い配向膜厚を100nmとし、この基板をラビングすることによってプレチルト角を付与した。なお、プレチルト角は基板法線方向から約3度とした。
【0049】
また上基板(カラーフィルタ基板)と偏光板との間には広帯域λ/4板(可視光領域で1/4波長条件をほぼ満たすことができる位相補償板)を配置した。これにより電圧無印加時には暗状態となり、電圧印加時には明状態となるようなノーマリブラック構成とした。
【0050】
以上、共通に使用する構成をまとめると、基本的な構成は明細書中で述べた図1に示す構成と同様なものとし、実施例に応じてセル厚とカラーフィルタ構成を変化させた。
【0051】
(実施例1)
単ビットテストセルを用いて、リタデーション量の温度依存性を測定した。このときセル厚は(a)3.7ミクロン、(b)4.5ミクロン、(c)5.8ミクロン、(d)9.0ミクロンの四種類とした。
【0052】
結果を図3の(a)、(b)及び図4の(a)、(b)に示す。そして、これら図3及び図4に示すとおり、いずれのセル厚のセルにおいても、3Vにて温度依存性が観測されないことが確認された。
【0053】
つまり、本実施例により、Δε<0である液晶材料MLC−6608にはフレデリクス転移の閾値以上の印加電圧条件下において、リタデーション量Rの温度Tに対する変化率ΔR/ΔTが実質的にゼロとなる電圧範囲が存在し、その電圧範囲における最大電圧値Vは約3Vであることが確認された。
【0054】
(実施例2)
アクティブマトリクス基板として、対角12インチSVGA(800×600×3)の画素数を有する基板を用いた。またドライバICの制約上5Vまで、測定環境の制約上10℃〜30℃までの測定とした。このセルを用い、色度の温度依存性を測定した。なお、測定にはBM7(トプコン製)を用いた。また、このときセル厚は(a)3.7ミクロン、(b)4.5ミクロン、(c)5.8ミクロン、(d)9.0ミクロンの四種類とした。
【0055】
結果を図5〜図8に示す。図5〜図8に示すとおり、3Vの駆動条件で表示される色にて温度依存性が観測されないことが確認された。
【0056】
なお、図5では5V印加時でも黄色表示となっており、十分なカラー表示能を持っていない結果となった。
【0057】
図6では電圧の増加によって白→黄→赤→青紫の表示色が得られることが確認できたが、5V印加の青紫表示時に環境温度によって色調が変化している様子が目視で確認できた。
【0058】
図7では電圧の増加によって白→黄→赤→紫→青の表示色が得られることが確認できた。
【0059】
つまり、本実施例のように、液晶層は、フレデリクス転移の閾値以上の印加電圧条件下において、リタデーション量Rの温度Tに対する変化率ΔR/ΔTが実質的にゼロとなる電圧範囲における最大電圧値である3V印加時の表示色が、XY色度座標におけるX>0.4,Y<0.45の2式を満たす領域、即ち赤もしくは紫色となる領域に存在する。
【0060】
そして、このように最大電圧値印加時において、表示色が赤もしくは紫色となる領域に存在することにより、セル厚を5.8ミクロンとした場合、色調の温度依存性が視認されない液晶素子及びこれを備えた液晶表示装置を提供することができる。
【0061】
なお、同図に示すように色度座標上では4V印加の青表示時に温度依存性が存在する結果となっているが、目視ではその変化は視認されなかった。また、その応答の様子も良好な性能を有しており、動画表示やテキストのスクロールなどは実用上問題ないレベルであった。
【0062】
図8では電圧の増加によって白→黄→赤→紫→青の表示色が得られることが確認できた。また色度座標上では3V印加において青表示時され、全表示色において温度依存性が観測されない良好な結果となった。しかし、その応答の様子を目視で確認するときわめて応答速度が遅く、動画表示やテキストのスクロールには耐えられなかった。
【0063】
このように、本実施例においては、セル厚を5.8ミクロンとした場合に色調の温度依存性が視認されず、また薄く、かつ応答速度を犠牲とすることなく適切な応答速度が得られることが確認された。
【0064】
(実施例3)
実施例2のセル厚を5.8ミクロンとした場合のアクティブマトリクスセルのサブピクセルの一つに緑色のカラーフィルタが配設されたセルを用いた。このとき800×600(SVGA)を構成する3つのサブピクセルを図9に示すような構成にした。つまり一つのサブピクセルを緑カラーフィルタ付きのものとし、残りの2サブピクセルをそれぞれ1:2の面積比になるように分割した。
【0065】
その結果、RGBの原色が全て表現可能であることが確認できた。またこの色調が温度によって変化しないことを確認した。
【0066】
以上述べたように本実施例によって色調の温度依存性が視認されないECBカラー液晶素子を実現可能となる。
【0067】
なお、これまでの説明においては、反射型液晶素子を中心に述べたが、本発明は、これの限らず透過型液晶素子、半透過型液晶素子に応用することができるのは当然である。また、駆動基板としてTFTを用いたが、その替わりにMIMを用いたり、単純マトリクス構造にしたりといった駆動方法を用いることができるのも当然である。
【0068】
【発明の効果】
以上説明したように本発明のように、フレデリクス転移の閾値以上の印加電圧条件下において、リタデーション量Rの温度Tに対する変化率ΔR/ΔTが実質的にゼロとなる電圧範囲が存在する誘電率異方性が負のネマチック液晶層の、変化率ΔR/ΔTが実質的にゼロとなる電圧範囲における最大電圧値印加時の表示色が赤もしくは紫色となるようにすることにより、温度変化に伴う表示色変化を極力低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る液晶表示装置の構造を示す断面図。
【図2】WrightとPittが求めた色の識別閾を説明する図。
【図3】上記液晶表示装置の液晶素子のセル厚を3.7ミクロン、4.5ミクロンとしたときのリタデーションの温度依存性の測定結果を示す図表。
【図4】上記液晶表示装置の液晶素子のセル厚を5.8ミクロン、9.0ミクロンとしたときのリタデーションの温度依存性の測定結果を示す図表。
【図5】上記液晶表示装置の液晶素子のセル厚を3.7ミクロンとしたときの色調の温度依存性の測定結果を示す図表。
【図6】上記液晶表示装置の液晶素子のセル厚を4.5ミクロンとしたときの色調の温度依存性の測定結果を示す図表。
【図7】上記液晶表示装置の液晶素子のセル厚を5.8ミクロンとしたときの色調の温度依存性の測定結果を示す図表。
【図8】上記液晶表示装置の液晶素子のセル厚を9.0ミクロンとしたときの色調の温度依存性の測定結果を示す図表。
【図9】上記液晶表示装置の液晶素子の画素構成を示す図。
【図10】従来の液晶表示装置のリタデーション量が変化したときの色の変化を表す図。
【符号の説明】
70 液晶表示装置
80 液晶素子
81a、81b 基板
82a,82b 電極
85 ネマチック液晶
87a,87b 偏光板

Claims (3)

  1. 少なくとも1枚の偏光板と、少なくとも一方が透明な一対の基板と、前記一対の基板間に充填されると共に電圧無印加時に基板に対して略垂直方向に配向する誘電率異方性が負のネマチック液晶層とを備え、電圧印加によって前記液晶層の分子配向傾斜角を制御することで該液晶層のリタデーション量Rを変化させてモノクロ及びカラー表示を行う液晶表示装置であって、
    前記液晶層は、フレデリクス転移の閾値以上の印加電圧条件下において、印加電圧に応じて前記リタデーション量Rが変化することにより前記偏光板を通した光の色調を変化させ、前記リタデーション量Rの温度依存性が最小になる電圧が印加されたときの前記光の色調が、XY色度座標におけるX>0.4,Y<0.45の2式を満たす領域内にあることを特徴とする液晶表示装置。
  2. 前記一対の基板と前記液晶層とを備えると共に多数の画素を有し、前記画素を構成する副画素の一部には緑色のカラーフィルタが用いられている液晶素子を具備したことを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  3. 電圧無印加時には黒表示であることを特徴とする請求項1または2に記載の液晶表示装置。
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