JP4564132B2 - 服飾材 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、人工ジルコンなどの光輝チップを埋め込んだ服飾材に関する。
【0002】
【従来の技術】
人工ジルコンなどの光輝チップ埋め込んだボタン、バックル、ブローチなど服飾材は、そのチップを服飾材本体にホールドするために立て爪によりホールドするか、接着剤でホールドするのが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来形のホールドにおいて、前者では生産性が極めて悪く、またチップが脱落する恐れがあり、後者でも生産性が悪く、かつ綺麗に仕上がらないという問題があった。
【0004】
上記の問題に鑑みこの発明は、服飾材本体の材料特定し、光輝チップを埋め込む孔の寸法と角度を特定して、極めて簡単、確実に、かつ綺麗に光輝チップを埋め込んでなる服飾材を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためにこの発明は、エンジニアプラスチックから成る服飾材本体の埋め込む孔に光輝チップを埋め込んだ服飾材において、上記光輝チップは、ダイヤモンドカットされて、そのガードル径:D、クラウン角:α、パビリオン角:βとし、上記埋め込み孔は、光輝チップのパビリオンが嵌る逆円すい部分を有し、その逆円すい部分の上縁から所要長さの円筒状肩部を有し、さらにその円筒状肩部の上縁に光輝チップのクラウンに対応する断面内向き三角形状突条を有して開口したものであって、その開口の径:D 1 、上記突条の頂点稜線のなす面の内径:D 2 、同突条上側傾斜面の上記頂点稜線のなす面に対する傾斜角度をβ 1 、同突条の下側傾斜面の同頂点稜線のなす面に対する傾斜角度をα 1 とし、光輝チップを埋め込む孔の上記各部の寸法D 1 、D 2 、Cおよび角(角度)β、β 1 、α 1 が下記条件を満たすようにしたものである。
【0006】
上記の如く構成するこの発明にあっては、本体の素材を特定し、光輝チップを埋め込む孔の各部の寸法・角度を特定することによって、光輝チップが極めて簡単、確実に、かつ綺麗にホールドされ、コストダウンを図ることができる。
【0007】
D1 が0.95D未満になるとチップの嵌め込みが難しくなり、Dより大きくなると嵌め込みが緩くなる。
【0008】
D2 が0.85D未満になると嵌め込みが難しくなり、0.9Dを越えると嵌め込みが緩くなってチップの脱落の恐れがある。
【0009】
Cが小さくなるとチップを嵌め難くなり、大きくなると嵌め込み後のチップの納まりが悪くなる。
【0010】
β1 は、βと同一か僅かに小さくする。βより大きくなると嵌入のときチップが安定せず嵌め込み難くなるからである。
【0011】
α1 は、αと同一か僅かに小さくする。αより大きくなるとチップと嵌め込み孔との間に隙間ができ、綺麗に仕上がらなくなる。
【0012】
【発明の実施の形態】
次にこの発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。この実施形態は、図1〜図2に示すように、ナイロン66を射出成形したボタン本体1には上記内径D1 、D2 、チップ埋め込み肩部3bおよび角度α1 、β1 を下記の通りにした光輝チップ2の埋め込み孔3を開けている。
その埋め込み孔3は、上記光輝チップ2のパビリオン2aが嵌る逆円すい部分3aを有してその逆円すい部分3aの上縁から上記チップ埋め込み円筒状肩部3bを有してその円筒状肩部3bの上縁に光輝チップ2のクラウン2bに対応する断面内向き三角形状突条4を有して開口したものである。
その埋め込み孔3の開口の内径:D 1 、上記突条4の頂点稜線4aのなす面の内径:D 2 、同突条上側傾斜面4bと上記頂点稜線4aのなす面との角度(傾斜角)をβ 1 、同突条4の下側傾斜面4cと同頂点稜線4aのなす面との角度(傾斜角)をα 1 とし、一方、光輝チップ2は、図1(b)に示すように、ダイヤモンドカットされて、そのテーブル2cのガードル径:D、クラウン角:α、パビリオン角:βとし、そのD、α及びβに対する、埋め込み孔3の上記内径D 1 、D 2 、チップ埋め込み肩部3bの長さCおよび角度α 1 、β 1 を下記の通りにした。
【0013】
なお、光輝チップ2の外形Dは4.0mm、角度αは43度、角度βは43度としている。
【0014】
この発明は、ボタン本体の素材は、ナイロンやポリカーボネートのように、硬度が高く、若干の弾力性があるエンジニアプラスチックが適している。それは、光輝チップが埋め込み易く、埋め込み後は確実に固定されるからである。
【0015】
また、埋め込み孔の上端の傾斜角β1 をβと同一にすることによって埋め込みの際にチップが安定し、埋め込み作業がし易くなる。なお、傾斜角β1 を僅かに小さくしてもよい。
【0016】
なお、上記説明は光輝チップ埋め込みボタンについて説明したが、バックル、ブローチなどの服飾材に適用することがてきる。また、光輝チップは、人工ジルコン、人工めのう、人工ルビー、鉛ガラスなどを適宜採用することができ、その大きさも自由に変更することができる。
【0017】
【発明の効果】
以上説明したようにこの発明によれば、作業者の熟練を要せず、光輝チップの埋め込み作業が容易で確実に固定される。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)この発明に係る実施形態の部分縦断面図
(b)光輝チップの各部寸法説明図
(c)同埋め込み孔の各部寸法説明図
【図2】この発明に係る実施形態の一部切り欠き正面図
【符号の説明】
1 ボタン本体
2 光輝チップ
2a パビリオン部
2b クラウン部
2c テーブル部
3 埋め込み孔
3a 光輝チップ2のパビリオン部2aが嵌る埋め込み孔部分
3b 埋め込み孔の肩部
4 埋め込み孔の突条
4a 同突条の頂点稜線
4b 同突条の上側傾斜面
4c 同突条の下側傾斜面
Claims (3)
- エンジニアプラスチックから成る服飾材本体(1)の埋め込む孔(3)に光輝チップ(2)を埋め込んだ服飾材(1)において、
上記光輝チップ(2)は、ダイヤモンドカットされて、そのガードル径:D、クラウン角:α、パビリオン角:βとし、
上記埋め込み孔(3)は、上記光輝チップ(2)のパビリオン(2a)が嵌る逆円すい部(3a)を有し、その逆円すい部(3a)の上縁から所要長さ(C)の円筒状肩部(3b)を有し、さらにその円筒状肩部(3b)の上縁に上記光輝チップ(2)のクラウン(2b)に対応する断面内向き三角形状突条(4)を有して開口したものであって、その開口の径:D 1 、上記突条(4)の頂点稜線(4a)のなす面の内径:D 2 、同突条上側傾斜面(4b)の上記頂点稜線(4a)のなす面に対する傾斜角度をβ 1 、同突条(4)の下側傾斜面(4c)の同頂点稜線(4a)のなす面に対する傾斜角度をα 1 とし、
上記光輝チップ(2)を埋め込む孔(3)の上記各部の寸法D 1 、D 2 、Cおよび角度β、β 1 、α 1 が下記条件を満たしていることを特徴とする服飾材。
記
D1=0.95D〜D、D2=0.85D〜0.9D、C=0.04D〜0.05D、
β1≦β、α1≦α、 - 上記服飾材本体(1)の素材をポリアミドまたはポリカーボネートとしたことを特徴とする請求項1に記載の服飾材。
- 上記光輝チップ(2)は、人工ジルコン、人工めのう、人工ルビー、鉛ガラスなどの中から採用されたものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の服飾材。
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JP2001333807A JP2001333807A (ja) | 2001-12-04 |
JP2001333807A5 JP2001333807A5 (ja) | 2007-04-19 |
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Family Applications (1)
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---|---|---|---|---|
JPH03133402A (ja) * | 1989-10-16 | 1991-06-06 | D Swarovski & Co | 宝石複合体及びその製造方法 |
JPH0788004A (ja) * | 1993-09-28 | 1995-04-04 | Katsumi Yamamoto | 宝石類の取付方法及びその方法により宝石類が取り付けられた眼鏡 |
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2000
- 2000-05-29 JP JP2000158637A patent/JP4564132B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (2)
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JPH03133402A (ja) * | 1989-10-16 | 1991-06-06 | D Swarovski & Co | 宝石複合体及びその製造方法 |
JPH0788004A (ja) * | 1993-09-28 | 1995-04-04 | Katsumi Yamamoto | 宝石類の取付方法及びその方法により宝石類が取り付けられた眼鏡 |
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---|---|
JP2001333807A (ja) | 2001-12-04 |
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