JP4562663B2 - ミルク感増強方法 - Google Patents

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本発明は、飲食品のミルク感増強方法、ミルク感増強剤および飲食品の製造方法に関する。
コーンスープ、ホワイトソース、チョコレート等の牛乳が素材の一部として用いられる飲食品では、牛乳の含有量を増加させると牛乳の風味が強くなり、味がなめらかでまろやかになる。すなわち、ミルク感が強くなる。このように、牛乳中の水分以外の成分である乳固形分は、飲食品のミルク感に関与する。
しかし、ミルク感は、加熱処理などの飲食品の加工工程で大きく損なわれることがある。この場合、乳固形分をあらかじめ多めに含有させることや、乳固形分をさらに添加することも可能であるが、乳固形分の飲食品中の含有量に制限がある場合は、他の手段でミルク感を増強させる必要ある。また、ミルク感が損なわれない場合であっても、手軽にミルク感を増強できる方法があれば好ましい。
乳固形分を含有する飲食品のミルク感を増強させる方法として、ミルク入り飲料にカルシウム塩を添加する方法(特許文献1参照)、乳成分を含有するゲル状食品にグリセリンクエン酸脂肪酸エステル等を添加する方法(特許文献2参照)、カカオリカーおよび/またはココア粉末とアミノ酸、糖類および水を混合して加熱し、乳製品を添加する方法(特許文献3参照)等が知られているが、これらの方法では、乳固形分に起因するまろやかさやなめらかさを十分に増強できない場合や、好ましくない風味が付与される場合があるという問題がある。
一方、分子量1000〜5000のペプチドとカルボニル化合物とのアミノ−カルボニル反応物は、持続性のあるうま味であるこく味の増強効果や、塩味の抑制効果を有することが報告されている(特許文献4)が、該特許文献には、乳固形分を含有する飲食品のミルク感の増強に関する具体的な記載はない。
特開平8−23878号公報 特開2004−261063号公報 特開平11−346707号公報 特許第3623753号明細書
本発明の目的は、飲食品のミルク感増強方法、ミルク感増強剤、またはミルク感の増強された飲食品の製造方法を提供することにある。
本発明は、以下の(1)〜(7)に関する。
(1) ペプチドとカルボニル化合物とのアミノ−カルボニル反応物を乳固形分を含有する飲食品に添加することを特徴とする、乳固形分を含有する飲食品のミルク感増強方法。
(2) ペプチドとカルボニル化合物とのアミノ−カルボニル反応物が、分子量1000〜5000のペプチドとカルボニル化合物とのアミノ−カルボニル反応物である、上記(1)の方法。
(3) ペプチドとカルボニル化合物とのアミノ−カルボニル反応物を有効成分として含有するミルク感増強剤。
(4) ペプチドとカルボニル化合物とのアミノ−カルボニル反応物が、分子量1000〜5000のペプチドとカルボニル化合物とのアミノ−カルボニル反応物である、上記(3)のミルク感増強剤。
(5) 上記(3)または(4)のミルク感増強剤を添加してなる飲食品。
(6) ペプチドとカルボニル化合物とのアミノ−カルボニル反応物を乳固形分を含有する飲食品の素材に添加することを特徴とする、乳固形分を含有する飲食品の製造方法。
(7) ペプチドとカルボニル化合物とのアミノ−カルボニル反応物が、分子量1000〜5000のペプチドとカルボニル化合物とのアミノ−カルボニル反応物である、上記(6)の製造方法。
本発明により、飲食品のミルク感増強方法、ミルク感増強剤、またはミルク感の増強された飲食品の製造方法を提供することができる。
本発明において用いられるペプチドとカルボニル化合物とのアミノ−カルボニル反応物(以下、単にアミノ−カルボニル反応ペプチドともいう)は、ペプチドとカルボニル化合物とをアミノ−カルボニル反応させて得られるものであればいずれのものであってもよく、例えば、特許第3623753号明細書に記載されている分子量1000〜5000のペプチドとカルボニル化合物とのアミノ−カルボニル反応物があげられる。
ペプチドは、ペプチド合成により得ることもできるが、通常は蛋白質を酸または蛋白質分解酵素を用いて加水分解し、得られた分解物を限外ろ過、ゲルろ過等により目的とする分子量の画分を分取することにより得られる。例えば、分子量1000〜5000のペプチドとカルボニル化合物とのアミノ−カルボニル反応物の調製に用いられるペプチドは、蛋白質の加水分解物を限外ろ過、ゲルろ過等に供し、分子量1000〜5000の画分を分取して得られる。
蛋白質としては、植物蛋白質、動物蛋白質、酵母菌体由来の蛋白質等、いずれの蛋白質も用いられる。
植物蛋白質としては、大豆蛋白質、小麦蛋白質、とうもろこし蛋白質等の種子蛋白質などがあげられる。
動物蛋白質としては、ホエー蛋白質、カゼイン等の乳蛋白質、卵白蛋白質、卵黄蛋白質等の卵蛋白質、血漿蛋白質、血球蛋白質等の血液蛋白質、食肉蛋白質、魚肉蛋白質等の筋肉蛋白質などがあげられる。
酵母菌体由来の蛋白質としては、ビール酵母、パン酵母等の酵母の菌体をそのまま用いてもよいし、菌体に含まれる蛋白質を単離、精製したものを用いてもよい。
蛋白質としては、上記蛋白質に化学処理、酵素処理、物理処理等を施した蛋白質、例えばゼラチン、プラクアルブミン、メタプロテイン、プロテオース、ペプトン等を用いてもよい。
ゼラチンには、酸処理により得られるゼラチン(タイプA)と、アルカリ処理により得られるゼラチン(タイプB)の二種類があるが、いずれのタイプのものを用いてもよい。
蛋白質としては、大豆蛋白質、小麦蛋白質、ホエー蛋白質、カゼイン、血漿蛋白質、卵白蛋白質、ゼラチンまたは酵母菌体由来の蛋白質が好適に用いられる。
蛋白質分解酵素としては、エンドペプチダーゼ(プロテイナーゼともいう)およびエキソペプチダーゼがあげられるが、エンドペプチダーゼを用いることが好ましい。エンドペプチダーゼとしては、エキソペプチダーゼ活性を有するエンドペプチダーゼを用いることが好ましい。エキソペプチダーゼ活性が低いエンドペプチダーゼを用いる場合、エキソペプチダーゼを別途混合して使用してもよい。
エンドペプチダーゼとしては、例えばトリプシン、キモトリプシン、ズブチリシン等のセリンプロテアーゼ、パパイン、ブロメライン、フィシン等のチオールプロテアーゼ、ペプシン、キモシン等のカルボキシプロテアーゼ、サーモリシン等のメタルプロテアーゼ等があげられる。
市販されているエンドペプチダーゼとしては、例えばトリプシン、キモトリプシン、ペプシン、スミチウムLP(新日本化学社製)、ビオプラーゼ(長瀬産業社製)、アルカラーゼ(ノボザイムズ社製)等があげられる。
エキソペプチダーゼ活性を有するエンドペプチダーゼとしては、例えばウマミザイム(天野製薬社製)、アクチナーゼ(科研製薬社製)等があげられる。
酸としては、塩酸、硫酸、硝酸等の無機酸、クエン酸等の有機酸が用いられる。
蛋白質分解酵素の使用量は、使用する酵素や蛋白質の種類等によって異なるため特に限定はないが、加水分解処理する蛋白質の0.05〜10%(w/w)であることが好ましく、0.1〜7%(w/w)であることがより好ましく、1〜5%(w/w)であることが特に好ましい。
蛋白質の加水分解処理のpHや反応温度は、使用する酵素の最適条件またはそれに近い条件を適宜用いればよい。
pHは、塩酸、酢酸、乳酸、クエン酸、リン酸等の飲食品に許容される酸、または水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム等の飲食品に許容されるアルカリを添加することによって調整することができる。
蛋白質の加水分解処理時間は、使用する蛋白質分解酵素の種類、その使用量、温度、pH条件等で異なるが、通常は1〜100時間であることが好ましく、6〜72時間であることがより好ましい。
加水分解処理後、反応液をそのまま次の処理に供することもできるが、加熱処理、酸処理等によって酵素を失活させた後に次の処理に供することもできる。
カルボニル化合物としては、カルボニル基をもつ有機化合物であればいずれも用いられるが、好ましくは還元糖、脂質の酸化によって生成するカルボニル化合物が、特に好ましくは還元糖が用いられる。
還元糖としては、単糖、還元性をもつ二糖以上の多糖類糖があげられる。
単糖としては、トリオース、テトラオース、ペントース、ヘキソース、ヘプトース等があげられ、ペントースまたはヘキソースが好適に用いられる。
ペントースとしては、L−アラビノース、D−キシロース、D−リボース、D−2−デオキシリボース等があげられ、D−キシロースまたはD−リボースが好適に用いられる。
ヘキソースとしては、D−グルコース、D−フルクトース、D−ガラクトース、D−マンノース等があげられ、D−グルコースまたはD−フルクトースが好適に用いられる。
還元糖をもつ二糖以上の多糖類とは、単糖が二個以上結合してできたカルボニル基をもつ多糖類であり、かつアルカリ性でフェーリング溶液を還元するものをいい、例えばマルトース、ラクトース、イソマルトース、マルトトリオース、マルトテトラオース等があげられる。
脂質の酸化によって生成するカルボニル化合物としては、脂質の酸化によって生じるハイドロパーオキサイドが分解して生成するアルデヒド化合物等があげられる。
アルデヒド化合物としては、飽和アルデヒド、不飽和アルデヒド等があげられる。
飽和アルデヒドとしては、プロパナール、ヘキサナール、オクタナール、ノナナール等があげられ、ヘキサナールまたはノナナールが好適に用いられる。
不飽和アルデヒドとしては、2−ブテナール(クロトンアルデヒド)、2−ヘキセナール、2−デセナール、2−ウンデセナール、2,4−ヘプタジエナール、2,4−デカジエナール等があげられ、2−ブテナールまたは2−ヘキセナールが好適に用いられる。
アミノ−カルボニル反応工程について、以下に例示する。
ペプチドを水性媒体中に1〜60%(w/v)、好ましくは1〜10%(w/v)、また、カルボニル化合物を0.05〜30%(w/v)、好ましくは0.1〜10%(w/v)となるように溶解し、混合水溶液を調製する。
なお、水性媒体とは、水または水を主成分とし、他の成分、例えばアルコール、アミノ酸、金属イオン、有機酸、食塩等を含む溶媒をいう。
該混合水溶液をpH3〜9、好ましくはpH5〜7に調整し30〜180℃、好ましくは60〜120℃で、1時間〜数ヶ月、好ましくは1〜6時間反応させることにより、アミノ−カルボニル反応ペプチドが調製される。
上記方法により調製された溶液は、そのまま乳固形分を含有する飲食品またはその素材に添加しても、ミルク感増強剤に用いてもよい。また、該溶液を活性炭、限外ろ過等による脱色処理、クロマトグラフィー、膜分離等による分離精製処理、減圧濃縮等による濃縮処理などの処理に供して脱色液、精製液、濃縮液等の液体を調製し、これを乳固形分を含有する飲食品またはその素材に添加しても、ミルク感増強剤に用いてもよい。
さらに、該液体を減圧乾燥、噴霧乾燥等の乾燥処理などの処理に供して固形物、粉末等の固体を調製し、これを乳固形分を含有する飲食品またはその素材に添加しても、ミルク感増強剤に用いてもよい。
本発明において乳固形分とは、牛乳等の乳における水分以外の乳成分である乳脂肪または無脂乳固形分をいう。
乳固形分としては、具体的には、乳固形分を含有するものである脱脂粉乳、全粉乳、クリームパウダー、ホエイパウダー、蛋白質濃縮ホエイパウダー、加糖粉乳、調整粉乳等があげられる。また、牛乳、クリーム、濃縮乳、脱脂濃縮乳、濃縮ホエイ等がそのまま用いられてもよい。
乳固形分を含有する飲食品としては、乳固形分を0.1〜50重量%、好ましくは、0.5〜40重量%含有する飲食品であればいずれの飲食品でもよく、例えば、コーンスープ、クラムチャウダーなどのスープ類、ホワイトソース、クリームなどのソース類、バター、アイスクリーム等の乳加工品、缶コーヒー等の飲料、グラタン等の調理食品、チョコレート等の菓子があげられ、乳固形分を含有するスープ類およびソース類が好ましくあげられる。
アミノ−カルボニル反応工程は、以下の方法により行うこともできる。
ペプチドを水性媒体中に1〜60%(w/v)、好ましくは1〜10%(w/v)、また、カルボニル化合物を0.05〜30%(w/v)、好ましくは0.1〜10%(w/v)となるように溶解し混合水溶液を調製する。該混合水溶液をpH3〜9、好ましくはpH5〜7に調整した後、凍結乾燥、噴霧乾燥等の乾燥処理などを行い、乾燥粉末を得る。得られた乾燥粉末を、相対湿度50〜90%、好ましくは60〜80%に調整し、30〜180℃、好ましくは60〜120℃で、数時間〜数ヶ月間、好ましくは3〜10日間反応させることにより、アミノ−カルボニル反応ペプチドが調製される。
上記方法により調製されたアミノ−カルボニル反応ペプチドは、そのまま、またはさらに加工した後に、乳固形分を含有する飲食品またはその素材に添加してもよい。
本発明のミルク感増強方法としては、例えばアミノ−カルボニル反応ペプチドをそのまま、またはミルク感増強剤として上記の乳固形分を含有する飲食品を製造する際に該飲食品の素材の一部として添加する方法、製品となっている乳固形分を含有する飲食品を加熱調理、電子レンジ調理、真空調理等の調理する際または摂食の際に添加する方法等があげられる。なお、本発明において、ミルク感を増強するとは、乳固形分を含有する飲食品の乳、好ましくは牛乳の風味を強くし、味をなめらかでまろやかにすることをいう。
本発明のミルク感増強剤は、アミノ−カルボニル反応ペプチドを含有し、必要に応じて、塩化ナトリウム等の無機塩、アスコルビン酸、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、脂肪酸等のカルボン酸等の酸、グルタミン酸ナトリウム、グリシン、アラニン等のアミノ酸、イノシン酸ナトリウム、グアニル酸ナトリウム等の核酸、ショ糖、ブドウ糖、乳糖等の糖、醤油、味噌、畜肉エキス、家禽エキス、魚介エキス、酵母エキス、蛋白質加水分解物等の天然調味料、スパイス類、ハーブ類等の香辛料、デキストリン、各種澱粉等の賦形剤等の飲食品に使用可能な添加物を含有してもよい。
本発明のミルク感増強剤中のアミノ−カルボニル反応ペプチドの含有量は特に限定されるものではないが、好ましくは0.5〜50重量%、さらに好ましくは1〜30重量%である。
また、本発明のミルク感増強剤は、乳固形分を、好ましくは1〜50重量%、さらに好ましくは10〜30重量%含有させてミルク感増強用の調味料として用いてもよい。
アミノ−カルボニル反応ペプチドの乳固形分を含有する飲食品またはその素材への添加量は、該飲食品中のアミノ−カルボニル反応ペプチドが、好ましくは0.001〜1%(w/w)、さらに好ましくは0.001〜0.5%(w/w)、特に好ましくは、0.05〜0.2%(w/w)となる量が好ましい。
また、本発明の飲食品の製造法としては、上記の乳固形分を含有する飲食品の素材に
アミノ−カルボニル反応ペプチドを、そのまま、または本発明のミルク感増強剤として、該飲食品中のアミノ−カルボニル反応ペプチドの含有量が好ましくは上記の範囲内となる量添加する以外は通常の飲食品の製造方法があげられる。
以下に本発明の実施例を示す。
分離脱脂大豆蛋白質200gを水1800mlに分散させ、アルカラーゼ(ノボザイムズ社製)を4ml加えてpHを調整せずに、50℃で30分間反応させた。さらに水酸化ナトリウムでpH8に維持しながら50℃で20時間反応させた。
反応終了後、塩酸でpHを6に調整し、85〜90℃で20分間加熱して酵素を失活させた後、遠心分離した。得られた上清をろ過し、透明な液を得た。該液を限外ろ過(分画分子量1000〜5000の限外ろ過膜を使用)に供し、分子量1000〜5000の画分を得た。得られた画分を凍結乾燥させて粉末を得た。
得られた粉末4gを、0.8gのキシロースを含む水溶液100mlに溶解し、95℃で4時間反応させた。得られた反応液を限外ろ過(分画分子量1000の限外ろ過膜を使用)に供し、分子量1000以上の画分を得た。該画分を凍結乾燥して約2gのアミノ−カルボニル反応物を得た。以下、該アミノ−カルボニル反応物をメイラードペプタイドという。
また、24gのスイートコーンパウダー、2gの食塩、0.1gのホワイトペッパー末、3.9gのチキンエキス〔ハイクックチキンA(協和発酵フーズ社製)〕、および乳固形分を含有する素材〔50gのオルコックポタージュベースDX(協和発酵フーズ社製)および20gのニューラクトNMB(和光堂社製)〕を混合し、コーンスープベースを調製した。該コーンスープベース100gを910gの湯に溶解し、乳固形分を約4重量%含有するコーンスープを調製した。
該コーンスープにメイラードペプタイドを0.1%(w/v)となるように添加して溶解させ、ミルク感、甘味および嗜好性について官能評価した。なお、メイラードペプタイドを添加しないコーンスープをコントロールとした。
官能評価は14名の熟練したパネルにより行った。メイラードペプタイドを添加したコーンスープとメイラードペプタイドを添加しないコーンスープとを各項目について比較し、強く感じた方を1点、弱く感じた方を2点とした。各パネルの評点の合計値を各評価区の評点とした。
結果を第1表に示す。なお、数値の低い方が、評価が高いことを示す。
Figure 0004562663
*は1%の危険性で有意差があることを示す。
第1表に示されるとおり、メイラードペプタイドを添加したコーンスープでは、明らかにミルク感が増強されていた。
なお、上記の分子量1000〜5000の画分を凍結乾燥させて得られた粉末、およびキシロースをそれぞれ、コーンスープに添加し、同様の官能評価を行ったところ、いずれの試験区においても、ミルク感の有意な増強は認められなかった。
乳固形分を含有する素材〔2.5gの無塩バターおよび10gの濃縮乳(リーゼB(協和発酵フーズ社製)〕、0.15gの乳糖、2gの甘味料〔アマミン70(協和発酵フーズ社製)〕、0.05gのホワイトペッパー末、0.01gのナツメグ末、0.01gのローレル末、1gのスープベース〔オルコックチキンブイヨンDX(協和発酵フーズ社製)〕および0.08gの食塩を混合し、さらに乳固形分を含有する3gのホワイトルウ(ハチ食品社製)および1gの澱粉を80.2mlの水に溶解した溶液を加えて、とろみが出るまで煮詰めて、乳固形分を約13重量%含有するホワイトソースを得た。
得られたホワイトソースに実施例1で調製したメイラードペプタイドを0.1%(w/w)となるように添加し、実施例1に記載の方法と同様の方法で官能評価を行なった。なお、メイラードペプタイドを添加しないホワイトソースをコントロールとした。
結果を第2表に示す。
Figure 0004562663
*は1%の危険性で有意差があることを示す。
第2表に示されるとおり、メイラードペプタイドを添加したホワイトソースでは、明らかにミルク感が増強されていた。

Claims (4)

  1. ペプチドとカルボニル化合物とのアミノ−カルボニル反応物を乳固形分を含有する飲食品に添加することを特徴とする、乳固形分を含有する飲食品のミルク感増強方法。
  2. ペプチドとカルボニル化合物とのアミノ−カルボニル反応物が、分子量1000〜5000のペプチドとカルボニル化合物とのアミノ−カルボニル反応物である、請求項1記載の方法。
  3. ペプチドとカルボニル化合物とのアミノ−カルボニル反応物を乳固形分を含有する飲食品の素材に添加することを特徴とする、乳固形分を含有する飲食品の製造方法。
  4. ペプチドとカルボニル化合物とのアミノ−カルボニル反応物が、分子量1000〜5000のペプチドとカルボニル化合物とのアミノ−カルボニル反応物である、請求項記載の製造方法。
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